JP4433574B2 - Polypropylene film and fruit and vegetable packaging materials - Google Patents

Polypropylene film and fruit and vegetable packaging materials Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は優れた透明性、剛性、光沢性、透視性と気体透過性を有するポリプロピレン系フィルムに関する。更に詳しくは、水蒸気、酸素およびエチレンを好適に透過する優れた透明性、剛性、光沢性、透視性を有するポリプロピレン系フィルムに関するものである。
また本発明は、例えば透明性、剛性、光沢性、透視性、鮮度維持効果といった性能が要求される野菜や果実等の青果物包装材に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来延伸ポリプロピレンフィルムを青果物の包装材として使用する場合には、気体透過性が十分でないために、ポリプロピレンフィルムに穴あけ加工をして気体透過用の穴をあけていた。そのため穴あけ加工したポリプロピレンフィルムを用いて青果物を包装すると、内包物たる青果物から発散されるエチレンガスの発散および青果物の呼吸に必要な酸素ガスの取り入れは十分に行えるものの、同時に青果物からの水蒸気の蒸散が進行する結果、内容物である青果物が乾燥しやすく、瑞々しさが失われやすいという問題点があった。
そこで、穴をあけることなく、優れた透明性、剛性、光沢性を有し、かつ、水蒸気、酸素およびエチレンを好適に透過するポリプロピレン系フィルムおよびそれを用いた青果物包装材の開発が強く望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、透明性、剛性、光沢性に優れ、かつ、水蒸気、酸素およびエチレンを好適に透過することに加え、更に透視性にも優れるポリプロピレン系フィルムを提供するものである。
また、本発明は前記透明性、剛性、光沢性に優れ、かつ、水蒸気、酸素およびエチレンを好適に透過することに加え、更に透視性にも優れるポリプロピレン系フィルムを用いた青果物包装材を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記課題を達成するために鋭意検討を行った結果、特定の組成を有するプロピレン系ブロック共重合体を用いて製造されるフィルムが、透明性、剛性、光沢性に優れ、かつ、水蒸気、酸素およびエチレンを好適に透過することに加え、更に透視性にも優れるポリプロピレン系フィルムであることおよびこれを用いた青果物包装材が青果物の鮮度保持に好適であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
すなわち本発明は、プロピレン系ブロック共重合体を主成分とするフィルムを少なくとも1層として含む、厚みが10〜100μmの単層または多層フィルムであり、
(1)水蒸気の透過度[TH2O](JIS Z 0208に準拠)、(2)酸素ガスの透過度[TO2](JIS K 7126−Aに準拠)、および(3)エチレンガスの透過度[Tエチレン](JIS K 7126−Aに準拠)が、それぞれ下記の範囲にあり、
[TH2O]=9〜50(単位:g/m2・24h)
[TO2]=600〜12500(単位:nmol/m2・s・100kPa)
[Tエチレン]=600〜22500(単位:nmol/m2・s・100kPa)
かつ、プロピレン系ブロック共重合体が、α−オレフィン含有量が0.1〜5重量%であるプロピレン/α−オレフィン共重合体(A)を40〜95重量%と、エチレン含有量が10〜30重量%、ブテン含有量が3〜40重量%を必須成分とするエチレン/プロピレン/ブテンランダム共重合体(B)を5〜60重量%の割合で含むものであって、エチレン/プロピレン/ブテンランダム共重合体(B)の極限粘度[η]Bとプロピレン/α−オレフィン共重合体(A)の極限粘度[η]Aとの極限粘度比[η]B/[η]Aが0.5〜1.3の範囲にあることを特徴とするポリプロピレン系フィルムを提供するものである。
【0006】
本発明は、前記(A)がプロピレン/エチレン共重合体である前記ポリプロピレン系フィルムである。
本発明は、前記(B)の極限粘度[η]Bが0.5〜3.0dl/gである前記ポリプロピレン系フィルムである。
本発明は、前記プロピレン系ブロック共重合体を主成分とするフィルムが少なくとも一軸方向に延伸されたことを特徴とする前記ポリプロピレン系フィルムである。
更には、前記プロピレン系ブロック共重合体を主成分とするフィルムが少なくとも一軸方向に3〜60倍の延伸倍率で延伸されたことを特徴とする前記ポリプロピレン系フィルムである。
また、本発明はいずれかの前記ポリプロピレン系フィルムを用いた青果物包装材である。
【0007】
【発明の実施の形態】
ポリプロピレン系フィルム
本発明のポリプロピレン系フィルムは、プロピレン系ブロック共重合体を主成分とするフィルムを少なくとも1層として含む、厚みが10〜100μmの単層または多層フィルムであり、
(1)水蒸気の透過度[TH2O](JIS Z 0208に準拠)、(2)酸素ガスの透過度[TO2](JIS K 7126−Aに準拠)、および(3)エチレンガスの透過度[Tエチレン](JIS K 7126−Aに準拠)が、それぞれ下記の範囲にあり、
[TH2O]=9〜50(単位:g/m2・24h)
[TO2]=600〜12500(単位:nmol/m2・s・100kPa)
[Tエチレン]=600〜22500(単位:nmol/m2・s・100kPa)
かつ、プロピレン系ブロック共重合体が、α−オレフィン含有量が0.1〜5重量%であるプロピレン/α−オレフィン共重合体(A)を40〜95重量%と、エチレン含有量が10〜30重量%、ブテン含有量が3〜40重量%を必須成分とするエチレン/プロピレン/ブテンランダム共重合体(B)を5〜60重量%の割合で含むものであって、エチレン/プロピレン/ブテンランダム共重合体(B)の極限粘度[η]Bとプロピレン/α−オレフィン共重合体(A)の極限粘度[η]Aとの極限粘度比[η]B/[η]Aが0.5〜1.3の範囲にあることを特徴とするポリプロピレン系フィルムである。
【0008】
本発明のポリプロピレン系フィルムは、その厚みが、10〜100μmであるときに、フィルムの成形性、作業性(包装性)等が良い。ポリプロピレン系フィルムの厚みが10μmより薄いと、均一な厚みに製膜することが困難であり、100μmより厚いと気体の透過度が小さくなる。
【0009】
本発明のポリプロピレン系フィルムは、水蒸気の透過度[TH2O]が9〜50g/m2・24Hrのとき青果物包装に適したポリプロピレン系フィルムとなる。ポリプロピレン系フィルムの水蒸気の透過度が、9g/m2・24Hrより小さいと、過剰の湿気により腐敗が促進されやすく、また、50g/m2・24Hrより大きいと、青果物、特に野菜等が乾燥して枯れやすくなる。水蒸気の透過度は、好ましくは10〜45g/m2・24Hrの範囲である。
【0010】
本発明のポリプロピレン系フィルムは、酸素ガスの透過度[TO2]が600〜12500nmol/m2・s・100kPaのとき青果物包装に適したポリプロピレン系フィルムとなる。酸素ガスの透過度が、600nmol/m2・s・100kPaより小さいと、青果物の呼吸量が低下し、その鮮度を失いやすく、12500nmol/m2・s・100kPaより大きいと、付随して水蒸気の透過度が大きくなりすぎるため好ましくない。酸素ガスの透過度は、600〜12500nmol/m2・s・100kPa 、好ましくは1000〜9000nmol/m2・s・100kPaの範囲である。
本発明のポリプロピレン系フィルムは、エチレンガスの透過度[Tエチレン]が600〜22500nmol/m2・s・100kPaのとき青果物包装に適したポリプロピレン系フィルムとなる。エチレンガスの透過度が、600nmol/m2・s・100kPaより小さいと、青果物の追熟・腐敗が促進されやすく、22500nmol/m2・s・100kPaより大きいと、付随して水蒸気の透過度が大きくなりすぎる。エチレンガスの透過度は、600〜22500nmol/m2・s・100kPa 、好ましくは600〜15000nmol/m2・s・100kPa 、より好ましくは600〜9000nmol/m2・s・100kPaの範囲である。
【0011】
本発明におけるプロピレン/α−オレフィン共重合体(A)のα−オレフィン含有量は、0.1〜5重量%のときに本発明の効果を最も発揮する。α−オレフィン含有量が少ない場合には、係るプロピレン系ブロック共重合体を用いて得られるポリプロピレン系フィルムは透明性、透視性に劣り、またその含有量が多い場合には、ポリプロピレン系フィルムの剛性が低下してしまう。
【0012】
本発明におけるプロピレン/α−オレフィン共重合体(A)のα−オレフィン成分は特に限定されないが、例えばエチレン、ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテンを挙げることができる。また、α−オレフィンとしては、これらの1種または2種以上を用いることもできる。なかでもエチレンが好ましい。
【0013】
本発明におけるエチレン/プロピレン/ブテンランダム共重合体(B)のエチレン含有量は、10〜30重量%のときに本発明の効果を最も発揮する。エチレン含有量が少ない場合には、係るプロピレン系ブロック共重合体を用いて得られるオレフィン系フィルムの気体透過量が小さくなり、青果物の鮮度を良好に保持できなくなる。またその含有量が多い場合には、フィルムの透明性、透視性が低下してしまう。
【0014】
本発明におけるエチレン/プロピレン/ブテンランダム共重合体(B)のブテン含有量は、3〜40重量%のときに本発明の効果を最も発揮する。ブテン含有量が少ない場合には、係るプロピレン系ブロック共重合体を用いて得られるフィルムの透明性、透視性が低下してしまう。またその含有量が多い場合には、得られるポリマーのパウダー性状が著しく悪化し製造困難となる。
【0015】
本発明におけるプロピレン/α−オレフィン共重合体(A)とエチレン/プロピレン/ブテンランダム共重合体(B)との割合は、共重合体(A)が40〜95重量%、共重合体(B)が5〜60重量%であるときに本発明の効果を最も発揮する。共重合体(A)が少ない場合には、ポリプロピレン系フィルムの剛性が著しく低下し重い内包物の包装材としては使用に耐え難くなる。また共重合体(A)が多い場合には、気体透過性が低下して青果物の鮮度を保持することが困難になる。本発明に用いられるプロピレン系ブロック共重合体は、共重合体(A)が50〜90重量%、共重合体(B)が10〜50重量%であるときが特に好ましい。
【0016】
また、本発明に用いられるプロピレン系ブロック共重合体は、これを構成するエチレン/プロピレン/ブテンランダム共重合体(B)の135℃テトラリン中で測定した極限粘度[η]Bとプロピレン/α−オレフィン共重合体(A)の極限粘度[η]Aとの極限粘度比[η]B/[η]Aが0.5〜1.3の範囲にある。好ましくは、0.5〜1.1の範囲である。
【0017】
共重合体(B)の極限粘度[η]Bと共重合体(A)の極限粘度[η]Aとの極限粘度比[η]B/[η]Aは、共重合体(B)の共重合体(A)への分散性に影響する。極限粘度比[η]B/[η]Aが大きい場合にはプロピレン系フィルムの透明性、透視性が極端に低下する。また極限粘度比[η]B/[η]Aが小さい場合にはプロピレン系フィルムの剛性が低下し重い内包物の包装材としては使用に耐え難くなる。
【0018】
また、共重合体(B)の極限粘度[η]Bが0.5〜3.0dl/gの範囲であるときに、より良い本発明の効果を発揮する。好ましくは1.0〜3.0dl/g、更に好ましくは1.3〜3.0dl/gの範囲である。極限粘度[η]Bが大きい場合には、係るプロピレン系ブロック共重合体を用いて得られるポリプロピレン系フィルムは透明性、透視性に劣り、また、極限粘度[η]Bが小さい場合には、ポリプロピレン系フィルムの剛性が低下してしまう。
【0019】
本発明におけるプロピレン系ブロック共重合体は、プロピレン系フィルム成形時の成形のしやすさの点からその極限粘度[η]WHOLEが1.6〜3.6dl/gの範囲にあることが好ましく、1.8〜2.5dl/gの範囲にあることがより好ましい。
本発明のポリプロピレン系フィルムが多層フィルムである場合、本発明のプロピレン系ブロック共重合体を主成分とするフィルムと共に、該多層フィルムを構成するフィルム層としては、プロピレン単独重合体、プロピレン/エチレン共重合体、プロピレン/α−オレフィン共重合体、プロピレン/エチレン/α−オレフィン共重合体、プロピレン/エチレンブロック共重合体、プロピレン/α−オレフィンブロック共重合体、エチレン/α−オレフィン共重合体、エチレン単独重合体もしくはエチレン−酢酸ビニル共重合体等のオレフィン系樹脂からなるフィルム層であればいかなるものでも構わない。好ましくは、プロピレン単独重合体、プロピレン/エチレン共重合体、プロピレン/α−オレフィン共重合体、プロピレン/エチレン/α−オレフィン共重合体、エチレン/α−オレフィン共重合体もしくはエチレン単独重合体を主成分とするフィルム層である。
【0020】
本発明で規定される構成を満たすプロピレン系ブロック共重合体を使用して得られる本発明のポリプロピレン系フィルムは透明性、特に透視性に優れており、単層においてさえ、優れたフィルム強度、溶断シール強度等を有するものであり、またプロピレン系ブロック共重合体におけるエチレン/プロピレン/ブテンランダム共重合体(B)成分の含有量、更には延伸倍率を調節することによって気体の透過性の制御が可能であるという、青果物包装用ポリプロピレン系フィルムとして極めて好適な性能を有するものである。
【0021】
ポリプロピレン系フィルムの製造方法
本発明で用いられるプロピレン系ブロック共重合体は、上記の諸条件を満足すればいかなる方法で製造してもよいが、下記の気相中における2段連続重合方法を採用することにより好適に製造することができる。
2段連続重合方法は、平均粒径が30〜300μmの オレフィン重合触媒成分の存在下に、気相中においてプロピレンとα−オレフィンとを共重合させて所定量かつ所定の組成比を有するプロピレン/α−オレフィン共重合体(A)を生成させる第1重合工程、次いでプロピレンとエチレン、ブテンとをそれらの組成比を変えて共重合させて残部のエチレン/プロピレン/ブテンランダム共重合体(B)を生成させる第2重合工程、を順に連続的に実施することからなる。
【0022】
なお、エチレン/プロピレン/ブテンランダム共重合体(B)の極限粘度[η]Bは直接測定できないのでプロピレン/α−オレフィン共重合体(A)の極限粘度[η]Aおよび最終生成物であるプロピレン系ブロック共重合体の極限粘度[η]WHOLE、ならびにエチレン/プロピレン/ブテンランダム共重合体(B)の重量%WBから下記式により求める。
[η]B={[η]WHOLE−(1−WB/100)[η]A}/(WB/100)
前記製造方法において、オレフィン重合触媒成分は特に限定されないが、例えばチタン系触媒、メタロセン系触媒を用いて製造することができる。なかでもチタン系触媒成分が好ましい。
【0023】
本発明で用いるプロピレン系ブロック共重合体には、本発明の効果を阻害しない範囲内で、酸化防止剤、ブロッキング防止剤、防曇剤、界面活性剤、抗菌剤等の公知の添加剤を配合することができる。プロピレン系ブロック共重合体に前記の添加剤を配合する方法としては、これらを均一に混合できる方法であれば特に制約されないが、例えばリボンブレンダー、ヘンシェルミキサー(商品名)で混合し、その混合物を押出機で溶融混練し押し出す方法が好ましい。
【0024】
本発明のフィルムは、前記プロピレン系ブロック共重合体を、通常のTダイ法またはインフレーション法で成形してシートを得た後、このシートを一軸または二軸方向に延伸することによって製造することができる。延伸方法としては、例えばテンター方式による逐次二軸延伸法、チューブラー方式による同時二軸延伸法を挙げることができる。
【0025】
延伸倍率は、3〜60倍であることが、ポリプロピレン系フィルムの透明性、強度、気体の透過量を保持する上で好ましい。延伸倍率が3倍より小さいと、ポリプロピレン系フィルムの厚みが不均一となりやすく、外観も悪くなる。一方延伸倍率が60倍を越えると延伸が困難となる。好ましい延伸倍率は、10〜60倍、更に好ましくは、20〜50倍である。
本発明のポリプロピレン系フィルムが多層フィルムである場合、その製造方法は特に限定されないが、多層押出成形法、ドライラミネート法、もしくは、押出ラミネート法を例示することができる。
【0026】
ポリプロピレン系フィルムの用途
本明細書で、「青果物」とは、野菜、根菜、果実、花卉、きのこ類を言う。そして、本発明のポリプロピレン系フィルムを用いて包装するのに適した青果物としては、下記のものが例示できる。
アーティチョーク、浅葱、小豆、アスパラガス、アボカド、アロエ、杏、苺、無花果、いよかん、ウド、梅、エシャロット、枝豆、エノキ茸、オクラ、オリーブ、オレンジ、カイワレダイコン、柿、カブ、カボチャ、カリフラワー、キウイ、菊、キクラゲ、キャベツ、キュウリ、金柑、銀杏、栗、グリーンピース、胡桃、グレープフルーツ、クレソン、ゴギョウ、コケモモ、ごぼう、小松菜、コリアンサ、サクランボ、ザクロ、さつまいも、里芋、ザボン、サヤインゲン、サヤエンドウ、サラダナ、椎茸、シソ、シメジ、ジャガイモ、シャンツァイ、春菊、生姜、スイカ、スウィーティー、スズシロ、スズナ、スターフルーツ、ズッキーニ、スモモ、セリ、セロリ、ゼンマイ、そら豆、ターサイ、大根、大豆、タカノツメ、筍、玉葱、タラノメ、チンゲンサイ、ツクシ、テコポン、冬瓜、トウモロコシ、トマト、ドリアン、トリュフ、ナガイモ、長ネギ、ナス、ナズナ、夏ミカン、菜の花、なめこ、ナガウリ、日本梨、ニラ、人参、大蒜、パイナップル、白菜、ハコベ、パセリ、ハッサク、バナナ、パパイア、バンペイユ、ピーマン、びわ、フキ、フキノトウ、フクロタケ、ブドウ、プラム、ブルーベリー、プルーン、ブロッコリー、ほうれん草、ホトケノザ、ポンカン、マイタケ、マスカット、マッシュルーム、マツタケ、マンゴー、マンゴスチン、ミカン、ミツバ、ミョウガ、メロン、桃、もやし、モロヘイヤ、ヤマトイモ、ユズ、洋ナシ、ヨモギ、ライチ、ラズベリー、ラディッシュ、リンゴ、レタス、レモン、レンコン、ワケギ、ワサビが挙げられる。
【0027】
本発明のポリプロピレン系フィルムの特性により、前記青果物を本発明のポリプロピレン系フィルムで包装しても鮮度保持効果が得られる。衝撃緩衝用部材(例えば、発砲スチロールトレイ、発砲ポリプロピレントレイなど)と本発明のポリプロピレン系フィルムとからなる青果物包装材を用いれば本発明のポリプロピレン系フィルムの特性により鮮度保持効果が得られることに加え、青果物を衝撃から守り、その結果青果物が傷まずより長く鮮度を保持することができる。例えば、発砲スチロール製の受け皿に本発明のポリプロピレン系フィルムを組み合わせた青果物包装材に桃を入れた場合、発砲スチロール製の受け皿により桃が衝撃から守られ傷み難く、また、本発明のポリプロピレン系フィルムを一部に有するためその気体透過性のため鮮度保持効果を発揮し、さらに透視性、透明性に優れるので内容物である桃の状態を確認し易いという効果も有する。
【0028】
尚、本発明で言う「透視性」は、いわゆる目視により感じるポリプロピレン系フィルムの白濁感に通じるものであり、ポリプロピレン系フィルムを透過する可視光領域の光の透過度を測定することによって、その透過度の多少によって判断することができるものである。一方、本発明で言う「透明性」とは、ポリプロピレン系フィルムに関して測定したヘイズ値の大小で示されるものであり、目視により感じる白濁感、すなわち上記「透視性」とは必ずしも相関性のあるものではない。本発明のポリプロピレン系フィルムが、特に透視性に優れているという特徴は、このフィルムが、特に青果物等の包装材として用いられた場合に、その内包物の鮮度を、より鮮明により忠実に消費者の目に伝えることが可能となるということを意味するものである。この点において、本発明のポリプロピレン系フィルム、およびこれを用いた特に青果物包装材は、消費者のニーズ、また青果物販売の促進の点からも、その効果は大きいのである。
【0029】
【実施例】
実施例、比較例中に示す物性の測定方法および評価の基準は下記の通りである。
(1)透明性:ヘイズ値(単位:%)
ASTM D 1003記載の方法に準拠して測定した。数値が小さいものほど透明性は良い。
(2)透視性(単位:%)
厚み20μmのフィルムを密着させた状態で10枚重ねた試料をSpectrophotometer(U−3210(日立製作所(株)製))を用いて、測定波長200〜800nm、走査速度300nm/分で測定し、得られたチャートより可視光波長領域(360、570、780nm)の光透過率を読みとり、透視性の指標とした。具体的には波長780nmで40%以上、波長570nmで40%以上、波長360nmで30%以上の光透過性を示し、かつ短波長側の光透過率と長波長側の光透過率の差(T780−T360)が小さいほど、透視性が優れる。
(3)光沢性:光沢度(単位:%)
ASTM D 523記載の方法に準拠して測定した。数値が高いほど光沢が優れている。
(4)剛性:ヤング率(単位:MPa)
ASTM D 882記載の方法に準拠して測定した。数値が大きいほど剛性が高い。
(5)水蒸気の透過度:TH2O(単位:g/m2・24h)
JIS Z−0208に準拠して測定した。温度40℃、湿度90%RHの条件下で測定し、数値が高いほど水蒸気の透過性が高いことを示す。
(6)酸素の透過度:TO2(単位:nmol/m2・s・100kPa)
JIS K−7126Aに準拠して測定した。数値が高いほど酸素の透過性が高いことを示す。
(7)エチレンガスの透過度:Tエチレン(単位:nmol/m2・s・100kPa)
JIS K−7126Aに準拠して測定した。数値が高いほどエチレンガスの透過性が高いことを示す。
(8)極限粘度(単位:dl/g)
溶媒としてテトラリン(テトラヒドロナフタリン)を用いて135℃の温度条件下、自動粘度測定装置(AVS2型、三井東圧(株)製)を使用し測定した。
(9)エチレン、ブテン含有率(単位:重量%)
赤外線吸収スペクトル法により測定した。
【0030】
実施例および比較例で用いた各種のプロピレン系ブロック共重合体(PP−1〜PP−4)および比較例で用いたホモプロピレン重合体(PP−5)の特性を示す。
【0031】
[PP−1]:エチレン含有量が0.7重量%で極限粘度[η]Aが2.64dl/gであるエチレン/プロピレンランダム共重合体(67重量%)とエチレン含有量が18重量%、ブテン含有量が4.5重量%で極限粘度[η]Bが1.82dg/lであるエチレン/プロピレン/ブテンランダム共重合体(33重量%)とからなる極限粘度[η]WHOLEが2.37dl/gであるプロピレン系ブロック共重合体である。エチレン/プロピレン/ブテンランダム共重合体の極限粘度[η]Bとエチレン/プロピレンランダム共重合体の極限粘度[η]Aとの極限粘度比[η]B/[η]Aは0.69である。
【0032】
[PP−2]:エチレン含有量が0.8重量%で極限粘度[η]Aが2.66dl/gであるエチレン/プロピレンランダム共重合体(68重量%)とエチレン含有量が19重量%、ブテン含有量が7.0重量%で極限粘度[η]Bが1.85dg/lであるエチレン/プロピレン/ブテンランダム共重合体(32重量%)とからなる極限粘度[η]WHOLEが2.40dl/gであるプロピレン系ブロック共重合体である。エチレン/プロピレン/ブテンランダム共重合体の極限粘度[η]Bとエチレン/プロピレンランダム共重合体の極限粘度[η]Aとの極限粘度比[η]B/[η]Aは0.69である。このPP−2は、PP−1の製造方法に準じて製造した。
【0033】
[PP−3]:第1重合工程にて生成したエチレン含有量が0.7重量%で極限粘度[η]Aが2.72dl/gであるエチレン/プロピレンランダム共重合体(65重量%)と第2重合工程にて生成したエチレン含有量が25重量%で極限粘度[η]Bが1.78dg/lであるエチレン/プロピレンランダム共重合体(35重量%)とからなる極限粘度[η]WHOLEが2.39dl/gであるプロピレン系ブロック共重合体である。エチレン/プロピレンランダム共重合体の極限粘度[η]Bとエチレン/プロピレンランダム共重合体の極限粘度[η]Aとの極限粘度比[η]B/[η]Aは0.65である。このPP−3は、PP−1の製造方法に準じて製造した。
【0034】
[PP−4]:第1重合工程にて生成した極限粘度[η]Aが2.03dl/gであるプロピレン重合体(66重量%)と第2重合工程にて生成したエチレン含有量が36重量%で極限粘度[η]Bが2.03dg/lであるエチレン/プロピレンランダム共重合体(34重量%)とからなる極限粘度[η]WHOLEが2.03dl/gであるプロピレン系ブロック共重合体である。エチレン/プロピレンランダム共重合体の極限粘度[η]Bとプロピレン重合体の極限粘度[η]Aとの極限粘度比[η]B/[η]Aは1.00である。このPP−4は、PP−1の製造方法に準じて製造した。
【0035】
[PP−5]:極限粘度[η]WHOLEが2.1dl/gのホモプロピレン重合体である。
【0036】
実施例1で使用したプロピレン系ブロック共重合体[PP−1]は、以下のようにして製造した。
オレフィン重合触媒成分の調整
窒素置換したステンレス製反応器中において、四塩化チタン360mlおよびトルエン240mlを装入して混合溶液を形成させた。次いで、平均粒径42μmのジエトキシマグネシウム120g、トルエン500mlおよびフタル酸ジ−n−ブチル43.2mlを用いて形成させた懸濁液を、10℃の液温に保持した前記混合溶液中に添加した。その後、10℃から90℃まで80分かけて昇温し、2時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、得られた固体生成物を90℃のトルエン1000mlで4回洗浄して、新たに四塩化チタン360mlおよびトルエン800mlを加え、112℃に昇温し、2時間攪拌させながら反応させた。反応終了後、40℃のn−ヘプタン1000mlで10回洗浄して、オレフィン重合触媒成分を得た。得られたオレフィン重合触媒成分の平均粒径は42μmであり、その分析値(原子吸光法による)は、Mg;18.9重量%、Ti;2.2重量%、Cl;61.6重量%であった。
【0037】
オレフィン重合触媒成分の予備活性化処理
内容積20リットルの傾斜羽根付きステンレス製反応器を窒素ガスで置換した後、ヘキサン17.7リットル、トリエチルアルミニウム100.6mmol、ジイソプロピルジメトキシシラン15.1mmol、前項で調整した オレフィン重合触媒成分120.4gを室温で加えた後、30℃まで加温した。次いで、攪拌しながらプロピレン240.8gを3時間かけて供給し、予備活性処理を行った。分析の結果、 オレフィン重合触媒成分1g当たりプロピレン1.9gが反応していた。
【0038】
第1重合工程
攪拌羽根を有する横形重合器(L/D=6、内容積100リットル)に前項で予備活性化処理した オレフィン重合触媒成分を0.4g/hr、有機アルミ化合物としてトリエチルアルミニウムおよび有機ケイ素化合物としてジイソプロピルジメトキシシランをモル比で、Al/Mgモル比6、Al/Siモル比6となるように連続的に供給した。エチレン/プロピレンの混合ガスを反応温度60℃、反応圧力2.1MPa、攪拌速度35rpmの条件を維持しながら連続供給し、さらに反応器の気相中の水素濃度を水素/プロピレンモル比0.005に維持するように水素ガスを循環配管より連続的に供給し、生成ポリマーであるエチレン/プロピレンランダム共重合体の極限粘度を制御して分子量を調節した。
【0039】
反応熱は供給される原料プロピレンの気化熱によって除去した。重合器から排出される未反応ガスは配管を通して反応器系外で冷却、凝縮させて重合器に還流した。本重合で得られたエチレン/プロピレンランダム共重合体は、重合体の保有レベルが反応容積の50容量%となるように配管を通して重合器から連続的に抜き出し第2重合工程の重合器に供給した。このとき、配管からエチレン/プロピレンランダム共重合体の一部を間欠的に抜き出して、エチレン含有量、極限粘度および触媒単位重量当たりの重合体収量を求める試料とした。触媒単位重量当たりの重合体収量は重合体中のMg分の誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP法)により測定した。
【0040】
第2重合工程
攪拌羽根を有する横形重合器10(L/D=6、内容積100リットル)に第1重合工程からのエチレン/プロピレンランダム共重合体およびエチレン/プロピレン/ブテン混合ガスを連続的に供給し、プロピレンとエチレンとブテンとの共重合を行った。反応条件は攪拌速度25rpm、温度55℃、圧力1.9MPaであり、気相のガス組成をエチレン/プロピレンモル比0.10、ブテン/プロピレンモル比0.065、および水素/エチレンモル比0.35に調整した。エチレン/プロピレン/ブテンランダム共重合体の重合量を調節するために重合活性抑制剤として一酸化炭素、およびエチレン/プロピレン/ブテンランダム共重合体の分子量を調節するために水素ガスをそれぞれ供給した。
【0041】
反応熱は供給される原料液化プロピレンの気化熱で除去した。重合器から排出される未反応ガスは配管を通して反応器系外で冷却、凝縮させて第2重合工程に還流させた。第2重合工程で生成したプロピレン系ブロック共重合体は、重合体の保有レベルが反応容積の50容量%となるように重合器から連続的に抜き出した。プロピレン系ブロック共重合体の生産速度は8〜15kg/hrであった。
【0042】
抜き出されたプロピレン系ブロック共重合体は未反応モノマーを除去し、一部は極限粘度([η]WHOLE)の測定、および赤外線吸収スペクトル分析によるエチレン含有量およびブテン含有量の測定、ならびにICP法による重合体中のMg分の測定によるコポリマー成分の重合比率の測定に供した。
【0043】
第1重合工程におけるエチレン/プロピレンモル比および水素/プロピレンモル比、ならびに第2重合工程におけるエチレン/プロピレンモル比、ブテン/プロピレンモル比および水素/エチレンモル比を変えることで実施例および比較例で用いた試料[PP−2]、[PP−3]、および[PP−4]を得た。
【0044】
実施例1〜2、比較例1〜3
<フィルムの製造>
PP−1〜PP−4のプロピレン系ブロック共重合体およびPP−5のホモプロピレン重合体それぞれ100重量部に対し、酸化防止剤としてテトラキス−[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンを0.15重量部、中和剤としてステアリン酸カルシウムを0.10重量部の配合比で配合し、ヘンシェルミキサー(商品名)によって均一に混合し、得られた混合物を押出機で溶融混練した後にペレット状にした。得られた各混合物を口径65mmの押出機に供給し、250℃で溶融した後、Tダイより押出し、30℃の冷却ロールで冷却して、シートを得た。
【0045】
次に該シートを、パンタグラフ式二軸延伸試験機を用いて逐次二軸延伸して、表1に示したような二軸延伸フィルムを得た。逐次二軸延伸は、PP−1〜PP−4の混合物から得られたシートについては、まず155℃で120秒間予熱した後、3m/minの延伸速度で縦方向に4.2倍、横方向に8.2倍逐次延伸し、PP−5の混合物から得られたシートについては、158℃で120秒間予熱した後、5m/minの延伸速度で縦方向に4.2倍、横方向に8.2倍に逐次延伸した。
【0046】
このようにして得られた各フィルムから所定の試験片を調製し、所定の試験方法に準拠して透明性、透視性、光沢性、剛性、各気体の透過度を測定した。その結果を表1に示した。
なお、表1に示したように、PP−1およびPP−2は実施例1および2に対応し、PP−3〜PP−5はそれぞれ比較例1〜3に対応する。
【0047】
【表1】

Figure 0004433574
【0048】
<青果物の包装>
各フィルムを用いて調製した20×30cmのサイド溶断シール袋に、いずれも100gの枝豆を包装して、温度が23℃、湿度が50%で保存したときの、保存状態の観察例を表2に示した。また、各フィルムを用いて調製した15×20cmのサイド溶断シール袋に、いずれも100gのバナナを包装して、温度が15℃、湿度が50%で保存したときの、保存状態の観察例を同じく表2に示した。これに加えて、表2には、比較例4として、比較例3のフィルムに、2個/(15×15cm)の密度で、直径3mmの穴を穴開け加工したフィルムを用いた例を併記した。
【0049】
【表2】
Figure 0004433574
【0050】
表2のデータから、気体の透過度が良好である本発明のポリプロピレン系フィルム(実施例1、2)を用いた包装袋は、穴あけ加工を施した包装袋(比較例4)に比べて、青果物の瑞々しさが良好に維持されたこと、また、穴あけ加工をしていない従来のポリプロピレン包装袋(比較例3)に比べ、鮮度の保持期間が延びたことが分かる。
【0051】
【発明の効果】
本発明のポリプロピレン系フィルムは、透明性、剛性、光沢性に優れ、かつ、水蒸気、酸素およびエチレンを好適に透過することに加え、更に透視性にも優れるポリプロピレン系フィルムである。
本発明の青果物包装ポリプロピレン系フィルムは、透明性、剛性、光沢性、鮮度維持効果に優れ、かつ、透視性に優れるポリプロピレン系フィルムである。
また、包装材として要求されるフィルム強度、更にはストレートカット性を付与するため、ポリプロピレンフィルムは特に延伸されて用いられる。そのため、一般的にポリプロピレンフィルムは、延伸することにより分子配向の規則性が高まり、フィルムの密度が高くなることにより、水蒸気や酸素等の気体がフィルムを透過し難くなる性質がある。しかし、本発明で用いられるプロピレン系ブロック共重合体を使用したポリプロピレン系フィルムは、延伸しても気体透過性の低下が少ないという特徴を有し、かつ透明性、透視性、光沢性に優れているため、内容物の視認性が良いといった特徴も有している。これらの優れた特徴から、使用環境の要求に応じて、厚めのポリプロピレン系フィルムを設計することも可能となる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a polypropylene-based film having excellent transparency, rigidity, gloss, transparency and gas permeability. More specifically, the present invention relates to a polypropylene-based film having excellent transparency, rigidity, glossiness, and see-through property that suitably transmits water vapor, oxygen, and ethylene.
The present invention also relates to a packaging material for fruits and vegetables such as vegetables and fruits that require performance such as transparency, rigidity, gloss, transparency, and freshness maintenance effect.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, when a stretched polypropylene film is used as a packaging material for fruits and vegetables, since the gas permeability is not sufficient, a hole for gas permeation has been made by drilling the polypropylene film. For this reason, when packaging fruits and vegetables using perforated polypropylene film, it is possible to sufficiently release the ethylene gas emitted from the included fruits and vegetables and the oxygen gas necessary for breathing the fruits and vegetables, but at the same time, the evaporation of water vapor from the fruits and vegetables As a result, the fruits and vegetables that are the contents easily dry and the freshness is easily lost.
Therefore, there is a strong demand for the development of a polypropylene film that has excellent transparency, rigidity, and glossiness without making a hole, and that suitably transmits water vapor, oxygen, and ethylene, and a fruit and vegetable packaging material using the polypropylene film. ing.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention provides a polypropylene-based film that is excellent in transparency, rigidity, and glossiness, and that is excellent in transparency in addition to suitably transmitting water vapor, oxygen, and ethylene.
In addition, the present invention provides a fruit and vegetables packaging material using a polypropylene film that is excellent in the transparency, rigidity, and glossiness, and that is suitably permeable to water vapor, oxygen, and ethylene, and also has excellent transparency. Is.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to achieve the above-mentioned problems, the present inventors have obtained a film produced using a propylene-based block copolymer having a specific composition, which has excellent transparency, rigidity, and glossiness, and In addition to suitably transmitting water vapor, oxygen and ethylene, the present invention has been found to be a polypropylene film having excellent transparency, and that a fruit and vegetable packaging material using the film is suitable for maintaining the freshness of fruits and vegetables. It came to complete.
[0005]
That is, the present invention is a monolayer or multilayer film having a thickness of 10 to 100 μm, comprising at least one film mainly composed of a propylene-based block copolymer,
(1) Water vapor permeability [TH2O] (According to JIS Z 0208), (2) Oxygen gas permeability [TO2] (Conforming to JIS K 7126-A), and (3) ethylene gas permeability [Tethylene] (Conforming to JIS K 7126-A) are in the following ranges,
[TH2O] = 9-50 (unit: g / m2・ 24h)
[TO2] = 600-12500 (unit: nmol / m2・ S ・ 100kPa)
[Tethylene] = 600-22500 (unit: nmol / m2・ S ・ 100kPa)
And the propylene block copolymer is 40 to 95% by weight of the propylene / α-olefin copolymer (A) having an α-olefin content of 0.1 to 5% by weight, and an ethylene content of 10 to 10%. 30% by weight and an ethylene / propylene / butene random copolymer (B) having a butene content of 3 to 40% by weight as an essential component in a proportion of 5 to 60% by weight, comprising ethylene / propylene / butene Intrinsic viscosity [η] of random copolymer (B)BAnd intrinsic viscosity [η] of propylene / α-olefin copolymer (A)AAnd intrinsic viscosity ratio [η]B/ [Η]AIs in the range of 0.5 to 1.3.
[0006]
The present invention is the polypropylene film, wherein (A) is a propylene / ethylene copolymer.
The present invention provides the intrinsic viscosity [η] of (B) above.BIs the polypropylene-based film having a thickness of 0.5 to 3.0 dl / g.
The present invention is the polypropylene-based film, wherein the film mainly composed of the propylene-based block copolymer is stretched at least in a uniaxial direction.
Furthermore, the polypropylene-based film is characterized in that the film mainly composed of the propylene-based block copolymer is stretched at a stretching ratio of 3 to 60 times in at least a uniaxial direction.
Moreover, this invention is a fruit and vegetables packaging material using any of the said polypropylene-type films.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Polypropylene film
The polypropylene film of the present invention is a monolayer or multilayer film having a thickness of 10 to 100 μm, comprising at least one film mainly composed of a propylene block copolymer.
(1) Water vapor permeability [TH2O] (According to JIS Z 0208), (2) Oxygen gas permeability [TO2] (Conforming to JIS K 7126-A), and (3) ethylene gas permeability [Tethylene] (Conforming to JIS K 7126-A) are in the following ranges,
[TH2O] = 9-50 (unit: g / m2・ 24h)
[TO2] = 600-12500 (unit: nmol / m2・ S ・ 100kPa)
[Tethylene] = 600-22500 (unit: nmol / m2・ S ・ 100kPa)
And the propylene block copolymer is 40 to 95% by weight of the propylene / α-olefin copolymer (A) having an α-olefin content of 0.1 to 5% by weight, and an ethylene content of 10 to 10%. 30% by weight and an ethylene / propylene / butene random copolymer (B) having a butene content of 3 to 40% by weight as an essential component in a proportion of 5 to 60% by weight, comprising ethylene / propylene / butene Intrinsic viscosity [η] of random copolymer (B)BAnd intrinsic viscosity [η] of propylene / α-olefin copolymer (A)AAnd intrinsic viscosity ratio [η]B/ [Η]AIs in the range of 0.5 to 1.3.
[0008]
When the thickness of the polypropylene film of the present invention is 10 to 100 μm, the film has good moldability, workability (packability) and the like. When the thickness of the polypropylene film is less than 10 μm, it is difficult to form a uniform thickness. When the thickness is more than 100 μm, the gas permeability is reduced.
[0009]
The polypropylene film of the present invention has a water vapor permeability [TH2O] Is 9-50 g / m2・ When it is 24 hours, it becomes a polypropylene film suitable for packaging fruits and vegetables. The water vapor permeability of polypropylene film is 9g / m2-If it is less than 24Hr, the spoilage is easily promoted by excessive moisture, and 50 g / m.2-If it is larger than 24Hr, fruits and vegetables, especially vegetables, etc. are dried and easily withered. The water vapor permeability is preferably 10 to 45 g / m.2-It is in the range of 24Hr.
[0010]
The polypropylene film of the present invention has an oxygen gas permeability [TO2] Is 600-12500 nmol / m2・ When s ・ 100kPa, it is a polypropylene film suitable for packaging fruits and vegetables. Oxygen gas permeability is 600 nmol / m2・ If it is less than 100 kPa, the respiration rate of fruits and vegetables is reduced and its freshness tends to be lost, and 12,500 nmol / m2If it is greater than s · 100 kPa, the water vapor permeability is excessively increased, which is not preferable. The permeability of oxygen gas is 600-12500 nmol / m2.S.100 kPa, preferably 1000 to 9000 nmol / m2・ The range is s ・ 100kPa.
The polypropylene film of the present invention has an ethylene gas permeability [Tethylene] Is 600-22500 nmol / m2・ When s ・ 100kPa, it is a polypropylene film suitable for packaging fruits and vegetables. Ethylene gas permeability is 600 nmol / m2・ If it is less than 100 kPa, ripening and rot of fruits and vegetables are likely to be promoted, and 22,500 nmol / m2・ If it is greater than s · 100 kPa, the water vapor permeability is excessively increased. The permeability of ethylene gas is 600-22500 nmol / m2· S · 100 kPa, preferably 600 to 15000 nmol / m2· S · 100 kPa, more preferably 600 to 9000 nmol / m2・ The range is s ・ 100kPa.
[0011]
The effect of the present invention is most exhibited when the α-olefin content of the propylene / α-olefin copolymer (A) in the present invention is 0.1 to 5% by weight. When the α-olefin content is low, the polypropylene film obtained using such a propylene block copolymer is inferior in transparency and transparency, and when the content is high, the rigidity of the polypropylene film is low. Will fall.
[0012]
The α-olefin component of the propylene / α-olefin copolymer (A) in the present invention is not particularly limited. For example, ethylene, butene, 1-hexene, 1-octene, 1-decene, 1-dodecene, 4-methyl- Examples thereof include 1-pentene and 3-methyl-1-pentene. Moreover, as an alpha olefin, these 1 type (s) or 2 or more types can also be used. Of these, ethylene is preferable.
[0013]
When the ethylene content of the ethylene / propylene / butene random copolymer (B) in the present invention is 10 to 30% by weight, the effects of the present invention are most exhibited. When the ethylene content is low, the gas permeation amount of the olefin film obtained by using the propylene block copolymer is small, and the freshness of fruits and vegetables cannot be maintained well. Moreover, when there is much the content, transparency and transparency of a film will fall.
[0014]
The effect of the present invention is most exhibited when the butene content of the ethylene / propylene / butene random copolymer (B) in the present invention is 3 to 40% by weight. When there is little butene content, the transparency and transparency of the film obtained using the propylene-type block copolymer will fall. On the other hand, if the content is large, the powder properties of the resulting polymer are remarkably deteriorated, making production difficult.
[0015]
In the present invention, the proportion of the propylene / α-olefin copolymer (A) and the ethylene / propylene / butene random copolymer (B) is 40 to 95% by weight of the copolymer (A), and the copolymer (B ) Is 5 to 60% by weight, the effect of the present invention is most exhibited. When the amount of the copolymer (A) is small, the rigidity of the polypropylene film is remarkably lowered, and it becomes difficult to endure use as a packaging material for heavy inclusions. Moreover, when there are many copolymers (A), gas permeability falls and it becomes difficult to maintain the freshness of fruits and vegetables. The propylene-based block copolymer used in the present invention is particularly preferably when the copolymer (A) is 50 to 90% by weight and the copolymer (B) is 10 to 50% by weight.
[0016]
The propylene block copolymer used in the present invention is an intrinsic viscosity [η] measured in 135 ° C. tetralin of the ethylene / propylene / butene random copolymer (B) constituting the propylene block copolymer.BAnd intrinsic viscosity [η] of propylene / α-olefin copolymer (A)AAnd intrinsic viscosity ratio [η]B/ [Η]AIs in the range of 0.5 to 1.3. Preferably, it is the range of 0.5-1.1.
[0017]
Intrinsic viscosity [η] of copolymer (B)BAnd intrinsic viscosity [η] of copolymer (A)AAnd intrinsic viscosity ratio [η]B/ [Η]AAffects the dispersibility of the copolymer (B) into the copolymer (A). Intrinsic viscosity ratio [η]B/ [Η]AWhen is large, the transparency and transparency of the propylene-based film are extremely lowered. Intrinsic viscosity ratio [η]B/ [Η]AIs small, the rigidity of the propylene-based film is lowered, and it becomes difficult to withstand use as a packaging material for heavy inclusions.
[0018]
Further, the intrinsic viscosity [η] of the copolymer (B)BWhen the value is in the range of 0.5 to 3.0 dl / g, a better effect of the present invention is exhibited. The range is preferably 1.0 to 3.0 dl / g, more preferably 1.3 to 3.0 dl / g. Intrinsic viscosity [η]BIs large, the polypropylene film obtained using the propylene-based block copolymer is inferior in transparency and transparency, and has an intrinsic viscosity [η].BWhen is small, the rigidity of a polypropylene film will fall.
[0019]
The propylene-based block copolymer in the present invention has an intrinsic viscosity [η] from the viewpoint of ease of molding at the time of propylene-based film molding.WHOLEIs preferably in the range of 1.6 to 3.6 dl / g, and more preferably in the range of 1.8 to 2.5 dl / g.
When the polypropylene film of the present invention is a multilayer film, the film layer constituting the multilayer film together with the film mainly composed of the propylene block copolymer of the present invention includes a propylene homopolymer, a propylene / ethylene copolymer. Polymer, propylene / α-olefin copolymer, propylene / ethylene / α-olefin copolymer, propylene / ethylene block copolymer, propylene / α-olefin block copolymer, ethylene / α-olefin copolymer, Any film layer may be used as long as it is made of an olefin resin such as ethylene homopolymer or ethylene-vinyl acetate copolymer. Preferably, propylene homopolymer, propylene / ethylene copolymer, propylene / α-olefin copolymer, propylene / ethylene / α-olefin copolymer, ethylene / α-olefin copolymer or ethylene homopolymer is mainly used. A film layer as a component.
[0020]
The polypropylene film of the present invention obtained by using a propylene-based block copolymer satisfying the constitution specified in the present invention is excellent in transparency, particularly transparency, and has excellent film strength and fusing even in a single layer. Control of gas permeability is possible by adjusting the content of the ethylene / propylene / butene random copolymer (B) component in the propylene-based block copolymer and further the draw ratio. It has a very suitable performance as a polypropylene film for packaging fruits and vegetables.
[0021]
Method for producing polypropylene film
The propylene-based block copolymer used in the present invention may be produced by any method as long as the above conditions are satisfied, but is preferably produced by employing the following two-stage continuous polymerization method in the gas phase. can do.
In the two-stage continuous polymerization method, propylene / α-olefin is copolymerized in the gas phase in the presence of an olefin polymerization catalyst component having an average particle size of 30 to 300 μm to have a predetermined amount and a predetermined composition ratio. A first polymerization step for producing an α-olefin copolymer (A), and then propylene, ethylene, and butene are copolymerized by changing their composition ratio, and the remaining ethylene / propylene / butene random copolymer (B) The second polymerization step for producing succeeds in order.
[0022]
The intrinsic viscosity [η] of the ethylene / propylene / butene random copolymer (B)BIs not directly measurable, so the intrinsic viscosity [η] of the propylene / α-olefin copolymer (A)AAnd the intrinsic viscosity of the propylene-based block copolymer as the final product [η]WHOLE, And weight% W of ethylene / propylene / butene random copolymer (B)BFrom the following formula.
[Η]B= {[Η]WHOLE-(1-WB/ 100) [η]A} / (WB/ 100)
In the production method, the olefin polymerization catalyst component is not particularly limited, but can be produced using, for example, a titanium catalyst or a metallocene catalyst. Of these, titanium-based catalyst components are preferred.
[0023]
The propylene block copolymer used in the present invention is blended with known additives such as an antioxidant, an anti-blocking agent, an antifogging agent, a surfactant and an antibacterial agent within the range not inhibiting the effects of the present invention. can do. The method of blending the above-mentioned additives into the propylene-based block copolymer is not particularly limited as long as these can be mixed uniformly. For example, the mixture is mixed with a ribbon blender or a Henschel mixer (trade name), and the mixture is mixed. A method of melt kneading and extruding with an extruder is preferred.
[0024]
The film of the present invention can be produced by forming the propylene-based block copolymer by a normal T-die method or an inflation method to obtain a sheet, and then stretching the sheet in a uniaxial or biaxial direction. it can. Examples of the stretching method include a sequential biaxial stretching method using a tenter method and a simultaneous biaxial stretching method using a tubular method.
[0025]
The draw ratio is preferably 3 to 60 times in order to maintain the transparency, strength, and gas permeation amount of the polypropylene film. When the draw ratio is less than 3, the thickness of the polypropylene film tends to be uneven and the appearance is also deteriorated. On the other hand, if the draw ratio exceeds 60 times, drawing becomes difficult. A preferable draw ratio is 10 to 60 times, and more preferably 20 to 50 times.
When the polypropylene film of the present invention is a multilayer film, the production method is not particularly limited, and examples thereof include a multilayer extrusion molding method, a dry lamination method, and an extrusion lamination method.
[0026]
Applications of polypropylene film
As used herein, “fruits and vegetables” refers to vegetables, root vegetables, fruits, flower buds, and mushrooms. Examples of fruits and vegetables suitable for packaging using the polypropylene film of the present invention include the following.
Artichoke, Asakusa, Azuki, Asparagus, Avocado, Aloe, Apricot, Apricot, Apricot, No Fruit, Iokan, Udo, Plum, Shallot, Edamame, Enoki Mushroom, Okra, Olive, Orange, Silkworm Radish, Salmon, Turnip, Pumpkin, Cauliflower, Kiwi, Chrysanthemum, jellyfish, cabbage, cucumber, gold citrus, ginkgo, chestnut, green peas, walnuts, grapefruit, watercress, gogyo, bilberry, burdock, komatsuna, corianca, cherry, pomegranate, sweet potato, taro, pomelo, green beans, green peas, saladna, shiitake mushroom , Perilla, shimeji, potato, shanzei, spring chrysanthemum, ginger, watermelon, sweetie, shiroshiro, suzuna, starfruit, zucchini, plum, celery, celery, springfish, broad bean, tarsai, radish, soy, takanotsume, salmon, onion, tarano , Chingsaisai, Tsukushi, Tekopon, Winter potato, Corn, Tomato, Durian, Truffle, Chinese yam, Long onion, Eggplant, Nazuna, Summer mandarin, Rapeseed flower, Nameko, Nagauri, Japanese pear, Japanese leek, Carrot, Daigo, Pineapple, Chinese cabbage, Japanese pepper, Parsley , Hassac, Banana, Papaya, Bumpei, Pepper, Biwa, Buffalo, Japanese cypress, Oyster, Grape, Plum, Blueberry, Prunes, Broccoli, Spinach, Hotokenoza, Ponkan, Maitake, Muscat, Mushroom, Matsutake, Mango, Mangosteen, Mikan, Mitsuba , Myoga, melon, peach, sprouts, morohaya, yamatoimo, yuzu, pear, mugwort, lychee, raspberry, radish, apple, lettuce, lemon, lotus root, wagigi, wasabi.
[0027]
Due to the characteristics of the polypropylene film of the present invention, a freshness maintaining effect can be obtained even if the fruits and vegetables are packaged with the polypropylene film of the present invention. In addition to providing a freshness maintaining effect due to the properties of the polypropylene film of the present invention by using a fruit and vegetable packaging material comprising an impact buffering member (for example, a foamed polystyrene tray, a foamed polypropylene tray, etc.) and the polypropylene film of the present invention. The fruits and vegetables can be protected from impact, and as a result, the fruits and vegetables can be kept fresh for a longer time without being damaged. For example, when a peach is placed in a fruit and vegetable packaging material in which the polypropylene film of the present invention is combined with a foamed polystyrene tray, the peach is protected from impact by the foamed polystyrene tray, and the polypropylene film of the present invention is hardly damaged. Therefore, it has the effect of maintaining freshness due to its gas permeability, and also has the effect of easily confirming the state of peach as the contents because of its excellent transparency and transparency.
[0028]
Incidentally, the “transparency” referred to in the present invention leads to the so-called white turbidity of the polypropylene film which is felt by visual observation, and the transmittance is measured by measuring the transmittance of light in the visible light region transmitted through the polypropylene film. It can be judged by the degree of the degree. On the other hand, “transparency” as used in the present invention is indicated by the magnitude of the haze value measured with respect to a polypropylene film, and the cloudiness perceived by visual observation, that is, the above-mentioned “transparency” is necessarily correlated. is not. The feature that the polypropylene film of the present invention is particularly excellent in transparency is that, when this film is used as a packaging material for fruits and vegetables, etc., the freshness of the inclusion is more clearly and faithfully consumed by consumers. It means that it can be communicated to the eyes of the person. In this respect, the polypropylene-based film of the present invention, and particularly the fruit and vegetable packaging material using the film, have a great effect in terms of consumer needs and promotion of the sale of fruits and vegetables.
[0029]
【Example】
The measurement methods of physical properties and the criteria for evaluation shown in the examples and comparative examples are as follows.
(1) Transparency: haze value (unit:%)
Measured according to the method described in ASTM D 1003. The smaller the value, the better the transparency.
(2) Permeability (unit:%)
Using a Spectrophotometer (U-3210 (manufactured by Hitachi, Ltd.)), a sample obtained by stacking 10 sheets with a 20 μm-thick film in close contact was measured at a measurement wavelength of 200 to 800 nm and a scanning speed of 300 nm / min. The light transmittance in the visible light wavelength region (360, 570, 780 nm) was read from the obtained chart and used as an index of transparency. Specifically, it exhibits a light transmittance of 40% or more at a wavelength of 780 nm, 40% or more at a wavelength of 570 nm, and 30% or more at a wavelength of 360 nm, and a difference between light transmittance on the short wavelength side and light transmittance on the long wavelength side ( T780-T360) Is smaller, the better the transparency.
(3) Glossiness: Glossiness (Unit:%)
The measurement was performed according to the method described in ASTM D 523. The higher the number, the better the gloss.
(4) Rigidity: Young's modulus (unit: MPa)
The measurement was performed according to the method described in ASTM D882. The larger the value, the higher the rigidity.
(5) Water vapor permeability: TH2O(Unit: g / m2・ 24h)
The measurement was made according to JIS Z-0208. Measured under conditions of a temperature of 40 ° C. and a humidity of 90% RH, the higher the value, the higher the water vapor permeability.
(6) Oxygen permeability: TO2(Unit: nmol / m2・ S ・ 100kPa)
It measured based on JIS K-7126A. A higher numerical value indicates higher oxygen permeability.
(7) Permeability of ethylene gas: Tethylene(Unit: nmol / m2・ S ・ 100kPa)
It measured based on JIS K-7126A. Higher values indicate higher ethylene gas permeability.
(8) Intrinsic viscosity (unit: dl / g)
It measured using the automatic viscosity measuring apparatus (AVS2 type | mold, Mitsui Toatsu Co., Ltd.) under the temperature conditions of 135 degreeC using tetralin (tetrahydro naphthalene) as a solvent.
(9) Ethylene and butene content (unit: wt%)
It measured by the infrared absorption spectrum method.
[0030]
The characteristics of the various propylene block copolymers (PP-1 to PP-4) used in Examples and Comparative Examples and the homopropylene polymer (PP-5) used in Comparative Examples are shown.
[0031]
[PP-1]: limiting viscosity [η] when ethylene content is 0.7% by weightAEthylene / propylene random copolymer (67% by weight) with an ethylene content of 2.64 dl / g, an ethylene content of 18% by weight, a butene content of 4.5% by weight, and an intrinsic viscosity [η]BIntrinsic viscosity [η] consisting of an ethylene / propylene / butene random copolymer (33% by weight) having a molecular weight of 1.82 dg / lWHOLEIs a propylene-based block copolymer having 2.37 dl / g. Intrinsic viscosity [η] of ethylene / propylene / butene random copolymerBViscosity of ethylene / propylene random copolymer [η]AAnd intrinsic viscosity ratio [η]B/ [Η]AIs 0.69.
[0032]
[PP-2]: intrinsic viscosity of 0.8% by weight and intrinsic viscosity [η]AEthylene / propylene random copolymer (68 wt%) having an ethylene content of 2.66 dl / g, an ethylene content of 19 wt%, a butene content of 7.0 wt% and an intrinsic viscosity [η]BIntrinsic viscosity [η] consisting of an ethylene / propylene / butene random copolymer (32% by weight) having an A of 1.85 dg / lWHOLEIs a propylene-based block copolymer having 2.40 dl / g. Intrinsic viscosity [η] of ethylene / propylene / butene random copolymerBViscosity of ethylene / propylene random copolymer [η]AAnd intrinsic viscosity ratio [η]B/ [Η]AIs 0.69. This PP-2 was produced according to the production method of PP-1.
[0033]
[PP-3]: Ethylene content produced in the first polymerization step is 0.7% by weight and intrinsic viscosity [η]AEthylene / propylene random copolymer (65% by weight) with an ethylene content of 25% by weight and an intrinsic viscosity [η] of 2.52 dl / g.BIntrinsic viscosity [η] consisting of an ethylene / propylene random copolymer (35% by weight) having an A of 1.78 dg / lWHOLEIs a propylene-based block copolymer having 2.39 dl / g. Intrinsic viscosity of ethylene / propylene random copolymer [η]BViscosity of ethylene / propylene random copolymer [η]AAnd intrinsic viscosity ratio [η]B/ [Η]AIs 0.65. This PP-3 was manufactured according to the manufacturing method of PP-1.
[0034]
[PP-4]: Intrinsic viscosity [η] generated in the first polymerization stepAPropylene polymer (66% by weight) having a viscosity of 2.03 dl / g and the ethylene content produced in the second polymerization step is 36% by weight and the intrinsic viscosity [η]BIntrinsic viscosity [η] consisting of an ethylene / propylene random copolymer (34% by weight) having a ratio of 2.03 dg / lWHOLEIs a propylene-based block copolymer having 2.03 dl / g. Intrinsic viscosity of ethylene / propylene random copolymer [η]BAnd propylene polymer intrinsic viscosity [η]AAnd intrinsic viscosity ratio [η]B/ [Η]AIs 1.00. This PP-4 was manufactured according to the manufacturing method of PP-1.
[0035]
[PP-5]: Intrinsic viscosity [η]WHOLEIs a 2.1 dl / g homopropylene polymer.
[0036]
The propylene block copolymer [PP-1] used in Example 1 was produced as follows.
Adjustment of olefin polymerization catalyst components
In a stainless steel reactor purged with nitrogen, 360 ml of titanium tetrachloride and 240 ml of toluene were charged to form a mixed solution. Next, a suspension formed using 120 g of diethoxymagnesium having an average particle size of 42 μm, 500 ml of toluene and 43.2 ml of di-n-butyl phthalate was added to the mixed solution maintained at a liquid temperature of 10 ° C. did. Then, it heated up over 80 minutes from 10 degreeC to 90 degreeC, and was made to react, stirring for 2 hours. After completion of the reaction, the obtained solid product was washed with 1000 ml of 90 ° C. toluene four times, and 360 ml of titanium tetrachloride and 800 ml of toluene were newly added, and the temperature was raised to 112 ° C. and reacted while stirring for 2 hours. . After completion of the reaction, washing was performed 10 times with 1000 ml of n-heptane at 40 ° C. to obtain an olefin polymerization catalyst component. The average particle diameter of the obtained olefin polymerization catalyst component was 42 μm, and the analytical values (by atomic absorption method) were Mg: 18.9 wt%, Ti: 2.2 wt%, Cl: 61.6 wt% Met.
[0037]
Preactivation treatment of olefin polymerization catalyst components
After replacing the stainless steel reactor with inclined blades with an inner volume of 20 liters with nitrogen gas, 17.7 liters of hexane, 100.6 mmol of triethylaluminum, 15.1 mmol of diisopropyldimethoxysilane, 120.4 g of the olefin polymerization catalyst component prepared in the previous section Was added at room temperature and then warmed to 30 ° C. Next, 240.8 g of propylene was supplied over 3 hours with stirring, and a preliminary activation treatment was performed. As a result of the analysis, 1.9 g of propylene was reacted per 1 g of the olefin polymerization catalyst component.
[0038]
First polymerization step
0.4 g / hr of olefin polymerization catalyst component preactivated in the previous section in a horizontal polymerization vessel (L / D = 6, internal volume 100 liters) having a stirring blade, triethylaluminum as an organoaluminum compound and diisopropyl as an organosilicon compound Dimethoxysilane was continuously supplied at a molar ratio of Al / Mg molar ratio 6 and Al / Si molar ratio 6. A mixed gas of ethylene / propylene was continuously supplied while maintaining the conditions of a reaction temperature of 60 ° C., a reaction pressure of 2.1 MPa, and a stirring speed of 35 rpm, and the hydrogen concentration in the gas phase of the reactor was changed to a hydrogen / propylene molar ratio of 0.005. The molecular weight was adjusted by continuously supplying hydrogen gas from the circulation pipe so that the molecular weight was maintained, and controlling the intrinsic viscosity of the ethylene / propylene random copolymer as the polymer produced.
[0039]
The heat of reaction was removed by the heat of vaporization of the supplied raw material propylene. The unreacted gas discharged from the polymerization vessel was cooled and condensed outside the reactor system through a pipe and refluxed to the polymerization vessel. The ethylene / propylene random copolymer obtained in the main polymerization was continuously withdrawn from the polymerization vessel through a pipe so that the polymer retention level was 50% by volume of the reaction volume, and was supplied to the polymerization vessel in the second polymerization step. . At this time, a part of the ethylene / propylene random copolymer was intermittently extracted from the pipe to obtain a sample for determining the ethylene content, the intrinsic viscosity and the polymer yield per unit weight of the catalyst. The polymer yield per catalyst unit weight was measured by inductively coupled plasma emission spectrometry (ICP method) of the Mg content in the polymer.
[0040]
Second polymerization step
The ethylene / propylene random copolymer and the ethylene / propylene / butene mixed gas from the first polymerization step are continuously supplied to a horizontal polymerization vessel 10 (L / D = 6, internal volume 100 liters) having a stirring blade, And ethylene and butene were copolymerized. The reaction conditions were a stirring speed of 25 rpm, a temperature of 55 ° C., a pressure of 1.9 MPa, and a gas phase gas composition of ethylene / propylene molar ratio of 0.10, butene / propylene molar ratio of 0.065, and hydrogen / ethylene molar ratio of 0.35. Adjusted. Carbon monoxide was supplied as a polymerization activity inhibitor to adjust the polymerization amount of the ethylene / propylene / butene random copolymer, and hydrogen gas was supplied to adjust the molecular weight of the ethylene / propylene / butene random copolymer.
[0041]
The reaction heat was removed by the vaporization heat of the supplied raw material liquefied propylene. The unreacted gas discharged from the polymerization reactor was cooled and condensed outside the reactor system through a pipe and refluxed to the second polymerization step. The propylene-based block copolymer produced in the second polymerization step was continuously extracted from the polymerization vessel so that the retained level of the polymer was 50% by volume of the reaction volume. The production rate of the propylene block copolymer was 8 to 15 kg / hr.
[0042]
The extracted propylene-based block copolymer removes unreacted monomers, and part of the intrinsic viscosity ([η]WHOLE), And measurement of ethylene content and butene content by infrared absorption spectrum analysis, and measurement of the polymerization ratio of the copolymer component by measurement of Mg content in the polymer by ICP method.
[0043]
Used in Examples and Comparative Examples by changing the ethylene / propylene molar ratio and hydrogen / propylene molar ratio in the first polymerization step, and the ethylene / propylene molar ratio, butene / propylene molar ratio and hydrogen / ethylene molar ratio in the second polymerization step. Samples [PP-2], [PP-3], and [PP-4] were obtained.
[0044]
Examples 1-2 and Comparative Examples 1-3
<Manufacture of film>
As an antioxidant, tetrakis- [methylene-3- (3 ', 5'-di-) is used as an antioxidant with respect to 100 parts by weight of each of the propylene-based block copolymer of PP-1 to PP-4 and the homopropylene polymer of PP-5. t-butyl-4'-hydroxyphenyl) propionate] 0.15 parts by weight of methane and 0.10 parts by weight of calcium stearate as a neutralizing agent, and uniformly mixed by a Henschel mixer (trade name) The obtained mixture was melt-kneaded with an extruder and then pelletized. Each obtained mixture was supplied to an extruder having a diameter of 65 mm, melted at 250 ° C., extruded from a T die, and cooled with a cooling roll at 30 ° C. to obtain a sheet.
[0045]
Next, the sheet was sequentially biaxially stretched using a pantograph type biaxial stretching tester to obtain a biaxially stretched film as shown in Table 1. In sequential biaxial stretching, for a sheet obtained from a mixture of PP-1 to PP-4, the sheet was first preheated at 155 ° C. for 120 seconds, and then stretched 4.2 times in the longitudinal direction at a stretching speed of 3 m / min. The sheet obtained from the PP-5 mixture at a speed of 8.2 times was preheated at 158 ° C. for 120 seconds and then 4.2 times in the machine direction and 8 times in the transverse direction at a drawing speed of 5 m / min. .Sequentially stretched 2 times.
[0046]
A predetermined test piece was prepared from each film thus obtained, and transparency, transparency, glossiness, rigidity, and gas permeability were measured in accordance with a predetermined test method. The results are shown in Table 1.
As shown in Table 1, PP-1 and PP-2 correspond to Examples 1 and 2, and PP-3 to PP-5 correspond to Comparative Examples 1 to 3, respectively.
[0047]
[Table 1]
Figure 0004433574
[0048]
<Packaging of fruits and vegetables>
Table 2 Example of observation of storage conditions when 100 g of green soybeans are packaged in a 20 × 30 cm side-cut sealed bag prepared using each film and stored at a temperature of 23 ° C. and a humidity of 50%. It was shown to. Moreover, the observation example of a preservation | save state when wrapping 100g of bananas in the 15 * 20cm side fusing seal bag prepared using each film, and storing at 15 degreeC and 50% of humidity is carried out. Also shown in Table 2. In addition to this, Table 2 also shows an example in which, as Comparative Example 4, a film in which a hole of 3 mm in diameter was drilled at a density of 2 / (15 × 15 cm) in the film of Comparative Example 3 was used. did.
[0049]
[Table 2]
Figure 0004433574
[0050]
From the data in Table 2, the packaging bag using the polypropylene film (Examples 1 and 2) of the present invention having good gas permeability is compared to the packaging bag subjected to drilling (Comparative Example 4). It can be seen that the freshness of the fruits and vegetables was well maintained, and that the freshness retention period was extended as compared to the conventional polypropylene packaging bag (Comparative Example 3) that was not punched.
[0051]
【The invention's effect】
The polypropylene film of the present invention is a polypropylene film that is excellent in transparency, rigidity, and gloss, and is excellent in transparency in addition to suitably transmitting water vapor, oxygen, and ethylene.
The fruit and vegetable packaging polypropylene film of the present invention is a polypropylene film excellent in transparency, rigidity, glossiness, freshness maintenance effect and excellent in transparency.
Moreover, in order to provide the film strength requested | required as a packaging material, and also the straight cut property, a polypropylene film is especially extended | stretched and used. Therefore, generally, a polypropylene film has a property that regularity of molecular orientation is increased by stretching, and a gas such as water vapor and oxygen is difficult to permeate the film by increasing the density of the film. However, the polypropylene-based film using the propylene-based block copolymer used in the present invention has a feature that there is little decrease in gas permeability even when stretched, and is excellent in transparency, transparency, and glossiness. Therefore, it has the characteristic that the visibility of the contents is good. From these excellent features, it is possible to design a thick polypropylene film according to the demands of the use environment.

Claims (6)

プロピレン系ブロック共重合体を主成分とするフィルムを少なくとも1層として含む、厚みが10〜100μmの単層または多層フィルムであり、
(1)水蒸気の透過度[TH2O](JIS Z 0208に準拠)、(2)酸素ガスの透過度[TO2](JIS K 7126−Aに準拠)、および(3)エチレンガスの透過度[Tエチレン](JIS K 7126−Aに準拠)が、それぞれ下記の範囲にあり、
[TH2O]=9〜50(単位:g/m2・24h)
[TO2]=600〜12500(単位:nmol/m2・s・100kPa)
[Tエチレン]=600〜22500(単位:nmol/m2・s・100kPa)
かつ、前記プロピレン系ブロック共重合体が、α−オレフィン含有量が0.1〜5重量%であるプロピレン/α−オレフィン共重合体(A)を40〜95重量%と、エチレン含有量が10〜30重量%、ブテン含有量が3〜40重量%を必須成分とするエチレン/プロピレン/ブテンランダム共重合体(B)を5〜60重量%の割合で含むものであって、エチレン/プロピレン/ブテンランダム共重合体(B)の極限粘度[η]Bとプロピレン/α−オレフィン共重合体(A)の極限粘度[η]Aとの極限粘度比[η]B/[η]Aが0.5〜1.3の範囲にあることを特徴とするポリプロピレン系フィルム。
It is a monolayer or multilayer film having a thickness of 10 to 100 μm, comprising a film mainly composed of a propylene-based block copolymer as at least one layer,
(1) Water vapor permeability [T H2O ] (according to JIS Z 0208), (2) Oxygen gas permeability [T O2 ] (according to JIS K 7126-A), and (3) Ethylene gas permeability [T ethylene ] (according to JIS K 7126-A) is in the following ranges,
[T H2O ] = 9 to 50 (unit: g / m 2 · 24 h)
[T O2 ] = 600-12500 (unit: nmol / m 2 · s · 100 kPa)
[T ethylene ] = 600-22500 (unit: nmol / m 2 · s · 100 kPa)
And the said propylene-type block copolymer is 40 to 95 weight% of propylene / alpha-olefin copolymers (A) whose alpha-olefin content is 0.1 to 5 weight%, and ethylene content is 10. Containing ethylene / propylene / butene random copolymer (B) having a content of 3 to 40% by weight of ethylene / propylene / butene random copolymer (B) in an amount of 5 to 60% by weight, butene random copolymer (B) an intrinsic viscosity [eta] the intrinsic viscosity ratio of a having an intrinsic viscosity [eta] B and propylene / alpha-olefin copolymer (a) of [η] B / [η] a is 0 A polypropylene film characterized by being in the range of .5 to 1.3.
前記(A)がプロピレン/エチレン共重合体である請求項1に記載のポリプロピレン系フィルム。The polypropylene film according to claim 1, wherein (A) is a propylene / ethylene copolymer. 前記(B)の極限粘度[η]Bが0.5〜3.0dl/gである請求項1または2のいずれかに記載のポリプロピレン系フィルム。The polypropylene film according to claim 1 or 2, wherein the intrinsic viscosity [η] B of (B) is 0.5 to 3.0 dl / g. 前記プロピレン系ブロック共重合体を主成分とするフィルムが少なくとも一軸方向に延伸された請求項1〜3のいずれかに記載のポリプロピレン系フィルム。The polypropylene film according to any one of claims 1 to 3, wherein a film mainly composed of the propylene block copolymer is stretched in at least a uniaxial direction. 前記プロピレン系ブロック共重合体を主成分とするフィルムが少なくとも一軸方向に3〜60倍の延伸倍率で延伸された請求項4に記載のポリプロピレン系フィルム。The polypropylene film according to claim 4, wherein the film mainly composed of the propylene block copolymer is stretched at a stretch ratio of 3 to 60 times in at least a uniaxial direction. 請求項1〜5のいずれかに記載のポリプロピレン系フィルムを用いた青果物包装材。The fruit and vegetables packaging material using the polypropylene film in any one of Claims 1-5.
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