JP4389304B2 - Gas permeable lamination film - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は優れたヒートシール強度を有し、気体透過性の良好なラミネーションフィルムに関する。更に詳しくは、水蒸気、酸素及びエチレン等の気体を好適に透過する性能が要求される、野菜や果実等の青果物の包装材として使用できる優れたヒートシール強度を有した気体透過性ラミネーションフィルムに関する。
【0002】
【背景技術】
近年、プラスチックフィルムは食品包装や繊維包装等に多く使用されている。特に、ポリオレフィンフィルムの代表として、少なくとも一軸方向に延伸されたポリプロピレンフィルム(以下延伸PPフィルムと略記することがある。)は、優れた透明性を有し、さらに、機械的強度が高いため印刷加工性や製袋加工性および充填作業性に優れている点から、包装材料として多方面に使用されており、例えば、延伸PPフィルムを袋状に加工し、菓子類や青果物等を充填し、ヒートシール等の方法で密封包装して使用される。
一般に延伸PPフィルムは、延伸により分子配向の規則性が高まり、フィルムの密度が高くなることにより、水蒸気や酸素等の気体の透過性が低くなる。このようなフィルムを、野菜や果実等の青果物の包装に用いると、内包物への酸素の供給が不足して、内包物の生鮮度が低下したりする。
一方、青果物は通常5%以上の水分が失われると商品価値を失うと言われており、その瑞々しさを維持するには、適度に水分の蒸散を抑制することもまた必要である。逆に過度の加湿や結露もまた包装された青果物の腐敗の原因となる。
更に、エチレンガスの透過性が小さくなることは、青果物自身が発生するエチレンガスの蓄積に伴う青果物の追熟・腐敗を促進するという問題を生ずる。
現在、青果物の包装用に流通している延伸PPフィルムは、水蒸気の蒸散を適度に調整できぬままフィルムに防曇剤を混合することによって結露を防止したり、或いは、水蒸気、酸素、二酸化炭素などを透過させるために、包装に至る工程で、フィルムに物理的に穴を開けたりして用いられているのが実状である。
【0003】
一方、青果物の包装用に袋等の形態で用いられることから、気体透過性と同時にヒートシール性を有する青果物包装用フィルムも求められている。これまでは、従来の延伸PPフィルムに、ヒートシール性能を有したフィルムをドライラミネート等の製法で張り合わせる方法や、前記延伸PPフィルムよりも低融点の樹脂を共押し出し法で積層させる方法などが行われてきたが、気体透過性を確保するためには、これらのラミネート工程の後に、物理的に穴を開ける等の工程を依然追加しなければならぬため、製法が更に煩雑となり生産性と採算性に著しい低下をきたしていた。
また、特に後者の共押出法では、基材層に対する、表層となるヒートシール層のラミネート性の点から、ヒートシール層の厚みは高いヒートシール強度を生みだすに十分なヒートシール層厚みを構成することができにくく、また、そのラミネート性の点から、ヒートシール層を構成する素材は、基材層を構成するポリプロピレンと層間接着性の良い樹脂に限定されざるをえないなどの理由から、高いヒートシール強度を得難いのが通常であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記延伸PPフィルムの欠点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、青果物の生理作用に関連する気体の制御と蒸散の適度の抑制が可能で、かつ、優れたヒートシール強度を兼ね備えたラミネーションフィルムを提供することにある。
さらに詳細には、水蒸気、酸素、及びエチレン等の気体の透過性を、青果物の包装に適した値に制御することができ、基材層となるプロピレン系樹脂製フィルムが十分に良好な気体透過性を有するため、高いヒートシール強度を生じるに十分な厚みのヒートシール層を構成するラミネーションフィルムとなすことができることによって、容易に強固な密封包装が可能で、本来延伸PPフィルムが有する優秀な機械強度を保持しながら、従来行われていた穴開け工程を省略することが可能となることによって生産性と採算性が向上した、特に重量のある青果物、例えばりんご、バナナ等の果実やジャガイモ等の芋類の包装にも耐えられる優れたヒートシール強度を兼ね備えた気体透過性ラミネーションフィルムの提供を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記目的達成のために鋭意研究を行った結果、特定のプロピレン系樹脂組成物を加工して得られたプロピレン系樹脂製フィルムと、エチレン系樹脂製フィルムを含むラミネーションフィルムが、(1)水蒸気の透過度[TH2O](JIS Z-0208に準拠)、(2)酸素ガスの透過度[T02](JIS K-7126Aに準拠)、及び、(3)エチレンガスの透過度[Tエチレン](JIS K-7126Aに準拠)が、それぞれ下記の範囲であり、かつ、重い内包物の包装にも耐えうる優れたヒートシール強度を有することを知り、本発明を完成するに到った。
(1)[TH2O] = 9〜50(単位:g/m2・24h)
(2)[T02] = 600〜12500(単位:nmol/m2・s・100kPa)
(3)[Tエチレン]= 600〜22500(単位:nmol/m2・s・100kPa)
【0006】
すなわち、本発明は、エチレン系樹脂を加工して得られたエチレン系樹脂製フィルムと、プロピレン系樹脂組成物を加工して得られたプロピレン系樹脂製フィルムを含み、エチレン系樹脂製フィルムが、ラミネーションフィルムの少なくとも片面の表面層を形成している、厚みが30〜120μmの気体透過性ラミネーションフィルムであって、前記プロピレン系樹脂組成物が、結晶性プロピレン重合体(A)と、プロピレン重合単位を共重合体(B)の重量基準で45〜85重量%の範囲で含有するプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)を含み、結晶性プロピレン重合体(A)の極限粘度([η])に対するプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)の極限粘度[η]の比([η]/[η])が0.3〜1.2の範囲の組成物であり、ラミネーションフィルム(1)水蒸気の透過度[TH2O](JIS Z−0208に準拠)、(2)酸素ガスの透過度[T02](JIS K−7126Aに準拠)、及び、(3)エチレンガスの透過度[Tエチレン](JIS K−7126Aに準拠)が、それぞれ下記の範囲にある気体透過性ラミネーションフィルムである。
(1)[TH2O]=9〜50 (単位:g/m・24h)
(2)[T02]=600〜12500 (単位:nmol/m・s・100kPa)
(3)[Tエチレン]=600〜22500 (単位:nmol/m・s・100kPa)。
【0007】
本発明の気体透過性ラミネーションフィルムは、フィルムの厚みが30〜120μmのラミネーションフィルムであって、(1)水蒸気の透過度[TH2O](JIS Z-0208に準拠)、(2)酸素ガスの透過度[T02](JIS K-7126Aに準拠)、及び、(3)エチレンガスの透過度[Tエチレン](JIS K-7126Aに準拠)が、それぞれ下記の数値範囲を満たすものである。
(1)[TH2O] = 9〜50(単位:g/m2・24h)
(2)[T02] = 600〜12500(単位:nmol/m2・s・100kPa)
(3)[Tエチレン]= 600〜22500(単位:nmol/m2・s・100kPa)
本発明の気体透過性ラミネーションフィルムの厚みは、30〜120μmであることが、フィルムの成形性、作業性(包装性)等の点で好ましい。フィルムの厚みが30μmより薄いと、ラミネーションフィルムに加工することが困難であり、120μmより厚いと気体の透過度が小さくなり、青果物の鮮度を良好に保持することが困難となる。
【0008】
ラミネーションフィルムの水蒸気の透過度が、9g/m2・24hより小さいと、過剰の湿気により腐敗が促進されやすく、また、50g/m2・24hより大きいと、青果物、特に野菜等が乾燥して枯れやすくなる。水蒸気の透過度は、9〜50g/m2・24h 、好ましくは、9〜30g/m2・24hの範囲である。酸素ガスの透過度は、600nmol/m2・s・100kPaより小さいと、青果物の呼吸量が低下し、その鮮度を失いやすく、12500nmol/m2・s・100kPaより大きいと、付随して水蒸気の透過度が大きくなりすぎる。酸素ガスの透過度は、600〜12500nmol/m2・s・100kPa 、特に1000〜9000nmol/m2・s・100kPaであるのが好ましい。また、エチレンガスの透過度が、600nmol/m2・s・100kPaより小さいと、青果物の追熟・腐敗が促進されやすく、22500nmol/m2・s・100kPaより大きいと、付随して水蒸気の透過度が大きくなりすぎる。エチレンガスの透過度は、600〜22500nmol/m2・s・100kPa 、好ましくは600〜15000nmol/m2・s・100kPa 、特に好ましくは600〜9000nmol/m2・s・100kPaである。
【0009】
本発明の気体透過性ラミネーションフィルムは、下記の特定のプロピレン系樹脂組成物からなるポリプロピレンフィルムを少なくとも1層含んだプロピレン系樹脂製フィルムとエチレン系樹脂製フィルムとをラミネーション加工することにより製造される。プロピレン系樹脂製フィルムは特定のプロピレン系樹脂組成物を用い加工して得られた未延伸フィルム、または少なくとも一軸方向に延伸して得られた延伸フィルムである。特に、延伸フィルムが、機械的強度が高いことから破れにくく、自動製袋工程等を伴う用途において好適に用いることができる。未延伸フィルムの製造方法としては、通常ポリオレフィンフィルムの製造に用いられるTダイ法、及びインフレーション法等が例示でき、延伸方法としては、テンター方式による逐次二軸延伸法やチューブラー方式による同時二軸延伸法等が例示できる。また、エチレン系樹脂製フィルムの製造方法としても、同様のTダイ法、及びインフレーション法等が例示できる。
上記の製造方法によって得られたプロピレン系樹脂製フィルムとエチレン系樹脂製フィルムとのラミネーション加工方法としては、特に限定されず、共押し出し法、ドライラミネート法、押し出しラミネート法等が例示できるが、特に十分なヒートシール強度を有するヒートシール層の厚みとその構成樹脂要素とを選択可能な、ドライラミネート法、押し出しラミネート法などが好適に採用される。
【0010】
本発明に用いるエチレン系樹脂は、エチレン単独重合体、または、共重合体の重量基準で、エチレン重合単位を50重量%を超えて含有する、エチレンとエチレン以外のビニル系モノマー等との共重合体であることが好ましい。ビニル系モノマーとしては、酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等が例示できる。本発明に用いるエチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体が好ましい。
本発明に用いるプロピレン系樹脂組成物は、結晶性プロピレン重合体(A)と、共重合体(B)の重量基準で、プロピレン重合単位含有量が45〜85重量%であるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)を含み、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)と結晶性プロピレン重合体(A)の両者の極限粘度比[η]B/[η]Aが0.3〜1.2の範囲である。
【0011】
本発明に用いるプロピレン樹脂組成物を構成する結晶性プロピレン重合体(A)は、共重合体(A)の重量基準で、プロピレン重合単位含有量が99.1〜99.9重量%の範囲にあるプロピレンとプロピレン以外のα−オレフィンとのランダム共重合体であることが好ましい。結晶性プロピレン重合体(A)中のプロピレン重合単位の含有量が99.1重量%より少ない場合には、得られるフィルムの耐熱性が低下し、結晶性プロピレン重合体(A)がプロピレン単独重合体である場合には、得られるフィルム透視性が低下するためラミネーションフィルムとしたときに内容物の視認性が劣る。本発明のラミネーションフィルムは、用いるプロピレン樹脂組成物を構成する結晶性プロピレン重合体(A)が、共重合体(A)の重量基準で、プロピレン重合単位含有量が99.1〜99.9重量%の範囲にあるプロピレンとプロピレン以外のα−オレフィンとのランダム共重合体である場合に、多色刷り印刷、押し出しラミネート等の二次加工を施す用途に特に好適に使用でき、また、内包物の視認性にも優れて良好な商品価値を奏し得る。結晶性プロピレン重合体(A)のα−オレフィン成分としては、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン等を挙げることができ、これらの1種もしくは2種以上が用いられる。中でも製造コストの点からエチレン、1−ブテン、またはそれらの併用が好適である。
【0012】
本発明に用いるプロピレン系樹脂組成物を構成するプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)は、共重合体(B)の重量基準で、プロピレン重合単位含有量が45〜85重量%の範囲であるプロピレンとプロピレン以外のα−オレフィンとのランダム共重合体である。共重合体(B)のプロピレン重合単位含有量が過大な場合、気体透過性が不十分となり、一方、過小な場合には、透明性及び透視性が低下する。共重合体(B)のより好ましいプロピレン含有量は60〜70重量%である。プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)のα−オレフィン成分として、前記結晶性プロピレン重合体(A)で示したのと同様の化合物を挙げることができ、ここでも前記と同様な理由からエチレン、1−ブテン、またはその併用が好適である。
【0013】
プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)は、135℃のテトラリン中で測定した極限粘度[η]Bが好ましくは0.5〜2.0dl/g、更に好ましくは1.0〜2.0dl/gの範囲にある。一方、同様の条件で測定した結晶性プロピレン重合体(A)の極限粘度[η]Aに対する極限粘度比[η]B/[η]Aは0.3〜1.2の範囲であり、好ましくは0.5〜1.0の範囲である。
【0014】
プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)の極限粘度[η]Bは、フィルムの剛性及び透明性に影響する。プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)の極限粘度[η]Bが大きいほどプロピレン系樹脂製フィルムの透明性が低下し、ラミネーションフィルムの透明性低下に繋がる。一方過小な場合は、プロピレン系樹脂製フィルムの剛性が低下し、ラミネーションフィルムの剛性低下に繋がる。
プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)と結晶性プロピレン重合体(A)の両者の極限粘度比[η]B/[η]Aは、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)の結晶性プロピレン重合体(A)中への分散性に影響する。極限粘度比[η]B/[η]Aが大きすぎるとプロピレン系樹脂製フィルムの透明性が低下し、小さすぎると同フィルムの剛性が低下し、目的とするラミネーションフィルムの特性を達成できない。
【0015】
本発明に用いるプロピレン系樹脂組成物は、結晶性プロピレン重合体(A)とプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)の総量に対して、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)を10〜60重量%の範囲で含むのが好ましく、特に好ましくは15〜50重量%の範囲である。プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)は、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)成分の重量基準で好ましくは80重量%以上、更に好ましくは85重量%以上の20℃キシレン可溶成分を含有する。
【0016】
プロピレン系樹脂組成物の極限粘度[η]WHOLEは、フィルム成形時の成形性の点から3.6〜1.6dl/gの範囲にあることが好ましく、2.4〜1.8dl/gの範囲にあることが更に好ましい。
【0017】
本発明で規定された構成を満たすプロピレン系樹脂組成物を加工して得られたプロピレン系樹脂製フィルムと、エチレン系樹脂製フィルムとのラミネーションフィルムであるときに、このラミネーションフィルムは優れたフィルム強度、ヒートシール強度を有するものである。また、プロピレン系樹脂組成物中におけるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)の含有量、更にはプロピレン系樹脂製フィルムが延伸フィルムである場合には、その延伸倍率を調節することによって、ラミネーションフィルムの気体透過性の制御が可能であり、また、特に、ドライラミネート法、押し出しラミネート法、などを採用することによって、エチレン系樹脂製フィルムの厚みを、十分高いヒートシール性を生じる十分な厚みに構成することが可能となる結果、特に高いヒートシール性を有する気体透過性ラミネーションフィルムの提供が可能であるという、青果物包装用として極めて好適な性能を有するラミネーションフィルムである。
【0018】
本発明で用いられるプロピレン系樹脂製フィルムは、延伸倍率が3〜60倍の延伸フィルムであることが、フィルムの透明性、強度、気体の通過量を保持する上で好ましい。延伸倍率が3倍より小さいと、フィルムの厚みが不均一となりやすく、60倍より大きいとフィルムの成形自体が困難となる。好ましくは、10〜60倍、更に好ましくは、20〜50倍である。
【0019】
本発明のラミネーションフィルムは、エチレン系樹脂製フィルムが該ラミネーションフィルムの少なくとも片面の表面層を形成している。エチレン系樹脂製フィルムは、該ラミネーションフィルムを包装用の袋等に使用する場合に、ヒートシール層として作用してエチレン系樹脂製フィルム間の熱融着によりヒートシールされて用いることができる。エチレン系樹脂製フィルムの厚みは、特に限定されないが、10μmから50μmが好ましい。エチレン系製樹脂フィルムの厚みが10μm未満では、重量物の包装に用いた場合に必要なヒートシール強度が得られず、50μmを越えるとラミネーションフィルムとする際に気体透過性が損なわれることがある。
【0020】
本発明のラミネーションフィルムにおいて、該フィルムを構成するプロピレン系樹脂製フィルムの厚みに対する、エチレン系樹脂製フィルムの厚みの比は、より良好な気体透過性と高いヒートシール性を併せ持つためには、1/10〜5/1の範囲が好ましく、特に好ましくは1/5〜3/1の範囲である。
【0021】
包装材として要求されるフィルム強度、更にはストレートカット性を付与するため、本発明においてはプロピレン系樹脂製フィルムは特に好ましくは延伸フィルムとして用いるのであるが、一般的にポリプロピレンフィルムは、延伸によって分子配向の規則性が高まり、フィルムの密度が高くなることによって、水蒸気や酸素等の気体がフィルムを透過しにくくなる性質がある。しかるに、本発明で好適に使用するプロピレン系樹脂組成物を加工して得られたフィルムは、延伸しても気体透過性能の低下が少ないという特徴を有しており、更に透明性を有するため、ラミネーションフィルムとした場合にも内容物の視認性を損なわない透明性を保持できる。またこのプロピレン系樹脂製フィルムとエチレン系樹脂性フィルムとをラミネーション化しても、気体透過性の低下が少ないといった優れた特長を有するフィルムであり、優れたヒートシール強度も兼ね備えていることから青果物包装用途に好適なフィルムである。
【0022】
本発明で用いるプロピレン系樹脂組成物は、上記の諸条件を満足すればいかる方法で製造してもよいが、気相法による多段連続重合方法を採用することにより好適に製造することができる。
【0023】
この多段連続重合方法は、ポリオレフィン重合触媒成分の存在下に、気相中においてプロピレンとプロピレン以外のオレフィンとを共重合させて所定量のかつ所定の組成比を有する結晶性プロピレン重合体(A)を生成させる第1重合工程、次いでプロピレンとプロピレン以外のオレフィンとをそれらの組成比を変えて共重合させて残部のプロピレン―α―オレフィンランダム共重合体(B)を生成させる第2重合工程、を順に連続的に実施することからなる。このような多段連続重合法で得た組成物について、結晶性プロピレン重合体(A)とプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)のそれぞれが、プロピレン系樹脂組成物中に占める含有量(WA,WB)は、触媒の構成要素に着目することにより、例えば、下記(1)〜(4)式に基づいて算出することができる。
(1)CYA(g−パウダー/g−触媒)=10000×触媒中のMg含有量(wt%)/第1重合工程で抜き出したパウダー中のMg含有量(wtppm)
(2)CYWHOLE(g−パウダー/g−触媒)=10000×触媒中のMg含有量(wt%)/最終工程で抜き出したパウダー中のMg含有量(wtppm)
(3)WB=(CYWHOLE−CYA)/ CYWHOLE
(4)WA=1−WB
また、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)の極限粘度[η]Bについては、直接測定した結晶性プロピレン重合体(A)の極限粘度[η]A、および最終製品であるプロピレン系樹脂組成物の極限粘度[η]WHOLE、並びにプロピレン系樹脂組成物中のプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)の重量%(WB)から、下記式(5)により求めることができる。
(5) [η]B={[η]WHOLE−(1−WB/100)[η]A}/(WB/100)
更に、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)中の20℃キシレン可溶成分の重量%(CXSB)については、結晶性プロピレン重合体(A)中の20℃キシレン可溶成分の重量%(CXSA)、及びプロピレン系樹脂組成物中の20℃キシレン可溶成分の重量%(CXSWHOLE)、並びにプロピレン系樹脂組成物中のプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)の重量%(WB)から、下記式(6)により求めることができる。
(6) CXSB={CXSWHOLE−(1−WB/100)CXSA}/(WB/100)
【0024】
上記製造方法において用いるポリオレフィン重合触媒成分は、特に限定されず、チタン系触媒またはメタロセン系触媒等公知のオレフィン重合用触媒を用いて製造することができる。なかでもチタン系触媒はコストの面で好適である。
【0025】
本発明で用いるプロピレン系樹脂組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で、酸化防止剤、ブロッキング防止剤、防曇剤、界面活性剤等の公知の添加剤を配合することができる。プロピレン系樹脂組成物に上記の添加剤を添加する方法としては、これらを均一に混合できる方法であればいずれでも良いが、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー(商品名)等で混合し、その混合物を押出機等で溶融混練する方法が好ましい。
【0026】
従来、フィルムを青果物の包装材として使用する場合には、そのフィルムの気体透過性が不十分であるがゆえに、フィルムに気体透過用の穴を穴あけ加工して用いる必要があった。しかし、このようなフィルムだと、内包物が発するエチレンガスの発散、および、青果物の呼吸に必要な酸素ガスの取り入れは十分に行われはするものの、同時に青果物からの水蒸気の発散が進行する結果、青果物が乾燥し、瑞々しさが失われてしまうという欠点がある。更に、細菌が穴より侵入する為、細菌による内容物の腐敗をまねくという重大な欠点がある。これに対して、本発明の気体透過性ラミネーションフィルムは、酸素ガスの取り込み、エチレンガスの発散を十分に維持した上で、水蒸気の発散を適度に抑制することで、青果物の瑞々しさを長く維持できるという効果と、重量物包装に耐えうる優れたヒートシール強度を兼ね備えたフィルムである。。
本発明のラミネーションフィルムは、青果物の包装用に好適な気体透過性と優れたヒートシール強度を有するフィルムであり、主に、用いるポリプロピレン系樹脂組成物中のプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)の重量%を制御することで、ラミネーションフィルムの気体の通過量やフィルムの機械的特性(剛性および透明性等)を調整することができる。
さらに、本発明の気体透過性ラミネーションフィルムは、包装工程で物理的に穴を開ける従来の工程を省略できることにより、高い生産性と採算性を提供する。
【0027】
本明細書で「青果物」とは、野菜、根菜、果実、花卉、きのこ類を言う。そして、本発明のラミネーションフィルムを用いて包装するのに適した青果物としては、下記のものが例示できる。
例えば、アーティチョーク、浅葱、小豆、アスパラガス、アボカド、アロエ、杏、苺、無花果、いよかん、ウド、梅、エシャロット、枝豆、エノキ茸、オクラ、オリーブ、オレンジ、カイワレダイコン、柿、カブ、カボチャ、カリフラワー、キウイ、菊、キクラゲ、キャベツ、キュウリ、金柑、銀杏、栗、グリーンピース、胡桃、グレープフルーツ、クレソン、ゴギョウ、コケモモ、ごぼう、小松菜、コリアンサ、サクランボ、ザクロ、さつまいも、里芋、ザボン、サヤインゲン、サヤエンドウ、サラダナ、椎茸、シソ、シメジ、ジャガイモ、シャンツァイ、春菊、生姜、スイカ、スウィーティー、スズシロ、スズナ、スターフルーツ、ズッキーニ、スモモ、セリ、セロリ、ゼンマイ、そら豆、ターサイ、大根、大豆、タカノツメ、筍、玉葱、タラノメ、チンゲンサイ、ツクシ、テコポン、冬瓜、トウモロコシ、トマト、ドリアン、トリュフ、ナガイモ、長ネギ、ナス、ナズナ、夏ミカン、菜の花、なめこ、ナガウリ、日本梨、ニラ、人参、大蒜、パイナップル、白菜、ハコベ、パセリ、ハッサク、バナナ、パパイア、バンペイユ、ピーマン、びわ、フキ、フキノトウ、フクロタケ、ブドウ、プラム、ブルーベリー、プルーン、ブロッコリー、ほうれん草、ホトケノザ、ポンカン、マイタケ、マスカット、マッシュルーム、マツタケ、マンゴー、マンゴスチン、ミカン、ミツバ、ミョウガ、メロン、桃、もやし、モロヘイヤ、ヤマトイモ、ユズ、洋ナシ、ヨモギ、ライチ、ラズベリー、ラディッシュ、リンゴ、レタス、レモン、レンコン、ワケギ、ワサビ等が挙げられる。
本発明の気体透過性ラミネーションフィルムは、特にヒートシール強度に優れることから、リンゴ、バナナ、グレープフルーツ、ブドウ、ジャガイモ、サツマイモなどの比較的重い青果物や、内包物が500gを超えるような多量の青果物を包装する包装材として好適に用いることができる。更に、内包物を積み重ねて輸送するような場合には、積み重ねた下部の包装袋のシール部分が重量により破れやすくなるため、このような用途にも好適に使用できる。
【0028】
【実施例】
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。実施例、比較例中に示す物性の測定方法および評価の基準は下記の通りである。
(1)透明性:ヘイズ値(単位:%)
ASTM D 1003記載の方法に準拠して測定した。数値が小さいものほど透明性は良い。
(2)ヒートシール性:ヒートシール強度(単位:N/15mm)
60mm(長さ)×15mm(幅)の試験片のシール面同士を重ね合わせ、この状態で試験片の端部を130℃の温度に調整されたシールバーにより0.1MPaの圧力で1秒間ヒートシールして、重ね合わせた2枚のフィルムを熱溶着させた。この試験片を用いて引張試験機によりヒートシール部の剥離強度を測定した。数値が大きなものほど、高いヒートシール性を備えたフィルムであることを示す。
(3)水蒸気の透過度:TH2O(単位:g/m2・24h)
JIS Z−0208に準拠して測定した。温度40℃、湿度90%RHの測定条件下で、測定。
(4)酸素の透過度:T02(単位:nmol/m2・s・100kPa)
JIS K−7126Aに準拠して測定した。
(5)エチレンガスの透過度:Tエチレン(単位:nmol/m2・s・100kPa)
JIS K−7126Aに準拠して測定した。
(6)極限粘度(単位:dl/g)
溶媒としてテトラリン(テトラヒドロナフタレン)を用い、135℃の温度条件下、自動粘度測定装置(AVS2型、三井東圧(株)製)を使用して測定した。
(7)プロピレン重合単位含有量(単位:重量%)
赤外線吸収スペクトル法により測定した。
(8)20℃キシレン可溶成分量(単位:重量%)
ISO/DIS1873−1に準拠して測定した。
【0029】
実施例および比較例で用いたプロピレン系樹脂組成物のポリマー特性を下に示す。
[実施例で使用したプロピレン系樹脂組成物:PP−1]
α−オレフィン成分がエチレンで、プロピレン重合単位含有量が99.8重量%、極限粘度[η]Aが2.23dl/gのプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(A)と、α−オレフィン成分がエチレンで、プロピレン単位含有量が54重量%、極限粘度[η]Bが1.49のプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)とからなり、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)の含有量(WB)が31重量%、該共重合体(B)中の20℃キシレン可溶成分が97重量%、極限粘度比[η]B/[η]Aが0.67、極限粘度[η]WHOLEが2.0dl/gの、プロピレン系樹脂組成物。
[比較例で使用したプロピレン樹脂組成物:PP−2]
極限粘度[η]WHOLEが2.1dl/gの、プロピレンホモポリマー。
[比較例で使用したプロピレン樹脂組成物:PP−3]
結晶融点134℃、極限粘度[η]WHOLEが1.7dl/gの、エチレン−プロピレン−1−ブテンタポリマー。該ターポリマーの組成比は、エチレン重合単位の含有量が3.9重量%、1−ブテン重合単位の含有量が1.3重量%であった。
【0030】
実施例で使用したPP−1は、以下のようにして製造した。
<1>チタン含有固体触媒成分(α)の調製
窒素置換したステンレス製オートクレーブに、無水MgCl2を953g、乾燥EtOH3.52リットルを入れ、この混合物を撹拌下に105℃に加熱して溶解させた。1時間撹拌後、105℃に加熱した加圧窒素(1.1MPa)により、この溶液を2流体スプレーノズルからスプレー塔内に噴霧した。窒素ガスの流量は38リットル/minであった。スプレー塔内は液体窒素を導入して−15℃に保持した。塔内底部に導入した冷却ヘキサン中に集められた粉体(2730g)の組成はMgCl2・6EtOHであった。
得られた粉体を篩い分けて、粒径45〜212μmの球状の担体2180gを得た。得られた担体を、30L/minの流量の窒素を用いて室温で200時間通気乾燥を行い、組成がMgCl2・1.7EtOHの乾燥担体を得た。
【0031】
ステンレス製反応器中に、精製1,2−ジクロルエタン4.8リットル、乾燥担体400g、四塩化チタン3.2リットルを入れ、撹拌下に100℃に加熱した後、フタル酸ジ−i−ブチル0.136リットルを加え、更に100℃で2時間加熱した後、熱濾過により液層部を除いた。残存する固体に再び精製1,2−ジクロルエタン6.4リットル、および四塩化チタン3.2リットルを加え、100℃で1時間加熱した後、熱濾過により液層部を除いた。得られた固体を、洗浄液中に遊離のチタンが検出されなくなるまで精製ヘキサンにて洗浄し、乾燥して、平均粒径115μm、チタン1.6重量%を含有するチタン含有固体触媒成分(α)を得た。
【0032】
<2>チタン含有固体触媒成分(α)の予備重合
傾斜撹拌翼付きステンレス製反応器(内容積20リットル)を窒素ガスで置換した後、40℃での動粘度が7.3センチストークの飽和炭化水素溶剤(エッソ石油(株)製CRYSTOL−52)1.7リットル、n−ヘキサン16リットル、トリエチルアルミニウム129mmol、ジイソプロピルジメトキシシラン19mmol、および前項で調製したチタン含有固体触媒成分(α)140gを室温で加えた後、30℃に加熱し、プロピレン280gを7時間かけて供給して反応させ、予備重合を行った。分析の結果、チタン含有固体触媒成分(α)1g当たり1.8gのポリプロピレンが生成していた。
【0033】
<3>第1重合工程
攪拌羽根を有する横形重合器(L/D=6、内容積100リットル)に上記予備重合処理したポリオレフィン重合触媒成分を0.4g/h、有機アルミ化合物としてトリエチルアルミニウムおよび有機ケイ素化合物としてジイソプロピルジメトキシシランをAl/Mgのモル比が6、Al/Siのモル比が6となるようにそれぞれ連続的に供給した。反応温度60℃、反応圧力2.1MPa、攪拌速度35rpmの条件を維持しながら、エチレン−プロピレンの混合ガスを連続供給し、さらに、反応器の気相中のエチレン/プロピレンモル比を0.002に、水素/プロピレンのモル比を0.008に調整して、プロピレン−エチレンランダム共重合体[結晶性プロピレン重合体(A)]を得た。
【0034】
ここで得られたプロピレン−エチレンランダム共重合体(A)は、重合体の保有レベルが反応容積の50容量%となる様に、第1重合工程の重合器から連続的に抜き出し第2重合工程の重合器に供給した。この時、プロピレン−エチレンランダム共重合体(A)の一部を間欠的に採取して、エチレン重合単位含有量、極限粘度[η]A及び触媒単位重量当たりの重合体収量を求める試料とした。触媒単位重量当たりの重合体収量は重合体中のMg分の誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP法)により測定した。
【0035】
<4>第2重合工程
攪拌羽根を有する横形重合器(L/D=6、内容積100リットル)に、第1重合工程からのプロピレン−エチレンランダム共重合体(A)と、エチレン−プロピレン混合ガスとを連続的に供給して、エチレンとプロピレンの共重合を行った。反応条件は攪拌速度25rpm、温度55℃、圧力1.9MPaであり、気相のガス組成をエチレン/プロピレンのモル比を0.33に、水素/エチレンのモル比を0.54に、それぞれ調整した。ここで生成するプロピレン−エチレンランダム共重合体(B)の重合量を調節するための重合活性抑制剤として一酸化炭素を、またプロピレン−エチレンランダム共重合体(B)の分子量を調節するための水素ガスを、それぞれ供給した。
【0036】
第2重合工程でも、重合体の保有レベルが反応容積の50容量%となる様に、生成した重合体を重合器から連続的に抜き出した。ここで抜き出された重合体が目的とするプロピレン系樹脂組成物である。プロピレン系樹脂組成物の生産速度は8〜15kg/hrであった。
抜き出されたプロピレン系樹脂組成物は未反応モノマーを除去し、一部は極限粘度([η]WHOLE)の測定、および赤外線吸収スペクトル分析によるエチレン重合単位含有量の測定、ならびにICP法による重合体中のMg分の測定によるプロピレン−エチレンランダム共重合体(B)成分の重合比率(WB)の測定に供した。
【0037】
実施例、比較例
〈延伸PPフィルムおよび無延伸PPフィルムの製造〉
プロピレン系樹脂組成物等(PP−1、PP−2、PP−3)のそれぞれ100重量部に対し、酸化防止剤としてテトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネ−ト]メタンを0.15重量部、中和剤としてステアリン酸カルシウムを0.10重量部の配合比で配合し、ヘンシェルミキサ−(商品名)によって均一に混合し、得られた混合物を押出機で溶融混練して、ペレット状の組成物とした。PP−1およびPP−2から得られた各ペレット状の組成物を、口径65mmの押出機に供給し、溶融温度250℃でTダイより押出し、30℃の冷却ロ−ルで冷却して、シ−トを得た。次いで、このシ−トをパンタグラフ式二軸延伸試験機を用いて逐次二軸延伸して、厚み30μmのプロピレン系樹脂製フィルム等を得た。逐次二軸延伸は、PP−1の組成物から得られたシ−トでは、155℃で120秒間予熱した後、10m/minの延伸速度で縦方向に4.2倍、横方向に8.2倍逐次延伸し、PP−2の組成物から得られたシ−トでは、160℃で120秒間予熱した後、10m/minの延伸速度で縦方向に4.2倍、横方向に8.2倍逐次延伸した。
【0038】
<ラミネーションフィルムの製造>
上記の方法で製造したプロピレン系樹脂製フィルム等と市販の線状低密度ポリエチレンフィルム(以降、LLDPEフィルムと称する場合がある)[ 「SKF−811S」(商品名):新関西フィルム(株)製]とをドライラミネート用接着剤を使用して張り合わせ、40℃で2日間エージングし、接着剤を完全に乾燥固化させてラミネーションフィルムを得た。
このようにして得られたラミネーションフィルムから所定の試験片を調製し、所定の試験方法に準拠して透明性、ヒートシール強度、各気体の透過度を測定した。その結果を表1に示した。
尚、比較例2は共押し出し法によって製造したラミネーションフィルムであり、その製造方法を以下に示す。多層Tダイを備えた多層押し出し装置を使用し、PP−2の樹脂組成物を口径65mmの押し出し機に供給し、PP−3の樹脂組成物を口径40mmの押し出し機に供給し、250℃の押出温度で多層Tダイから押し出し、30℃の冷却ロールで冷却して、PP−2とPP−3の厚み比が15:1の多層(2種2層)シートを得た。この多層シートを、158℃で120秒間予熱した後、10m/minの延伸速度で縦方向に4.2倍、横方向に8.2倍逐次延伸し、厚み32μmのラミネーションフィルムを得た。
【0039】
【表1】

Figure 0004389304
【0040】
〈青果物の包装〉
各ラミネーションフィルムを用い、ラミネーションされているエチレン系樹脂製フィルムが袋の内表面を形成するように調製した20×30cmの袋に、いずれも300gのリンゴを2つ切りにして入れ、該エチレン系樹脂製フィルム間の熱融着によりヒートシ−ル包装し、温度が15℃、湿度が50%の状態で保存したときの、保存状態の観察例を表2に示した。
さらに、各ラミネーションフィルムを用いて前記同様の方法で調製した20×30cmの袋に、いずれも250gのブドウ(巨峰)を入れ、前記同様の方法でヒートシ−ル包装して、温度が15℃、湿度が50%の状態で保存したときの、保存状態の観察例を表3に示した。
また、各ラミネーションフィルムを用いて前記同様の方法で調製した20×30cmの袋に、いずれも150gのカットレタスを入れ、前記同様の方法でヒートシ−ル包装し、温度8℃、湿度55%の状態で保存したときの、保存状態の観察例を表4に示した。
これに加えて、比較例3として、比較例2のフィルムに8個/(20×30cm)の密度で、直径2mmの穴を穴開け加工したフィルムを用いた例を、表2〜4に併記した。
【0041】
【表2】
Figure 0004389304
【0042】
【表3】
Figure 0004389304
【0043】
【表4】
Figure 0004389304
【0044】
表2〜4の結果から、気体の透過度が良好である本発明のラミネーションフィルムを用いた包装袋は、穴あけ加工を施した包装袋に比べて、青果物の瑞々しさが良好に維持され、また、穴あけ加工をしていない従来のポリプロピレン包装袋に比べ、4日以上鮮度の保持期間が延びたことがわかる。
【0045】
【発明の効果】
本発明のるラミネーションフィルムは、酸素ガスの取り込み、エチレンガスの発散を十分に維持した上で、水蒸気の発散を適度に抑制しうる結果、青果物の瑞々しさを長期間にわたって維持できるという優れた気体透過性を有するため、包装時に物理的に穴を開ける工程を省略出来ることから、生産性と採算性に優れており、青果物等の包装材料として有効である。また、本発明のラミネーションフィルムは、優れたヒートシール強度を有するため、重量のある青果物の包装材料として有効である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a lamination film having excellent heat seal strength and good gas permeability. More specifically, the present invention relates to a gas-permeable lamination film having excellent heat seal strength and capable of being used as a packaging material for fruits and vegetables such as vegetables and fruits, which is required to have a performance of permeating gas such as water vapor, oxygen and ethylene.
[0002]
[Background]
In recent years, plastic films are often used for food packaging, fiber packaging, and the like. In particular, as a representative polyolefin film, a polypropylene film stretched at least in a uniaxial direction (hereinafter sometimes abbreviated as a stretched PP film) has excellent transparency and has high mechanical strength, so that it is printed. It is used in many fields as a packaging material because of its excellent properties, bag-making processability and filling workability. For example, a stretched PP film is processed into a bag shape, filled with confectionery, fruits and vegetables, etc. Used in sealed packaging by a method such as sealing.
In general, a stretched PP film has increased regularity of molecular orientation due to stretching, and the film density is increased, so that permeability of gas such as water vapor and oxygen is decreased. When such a film is used for packaging fruits and vegetables such as vegetables and fruits, the supply of oxygen to the inclusion is insufficient, and the freshness of the inclusion is reduced.
On the other hand, fruits and vegetables are usually said to lose their commercial value when 5% or more of the water is lost. In order to maintain the freshness, it is also necessary to moderately suppress the transpiration of water. Conversely, excessive humidification and condensation can also cause rot of the packaged fruits and vegetables.
Further, the reduced permeability of ethylene gas causes a problem of promoting ripening and spoilage of fruits and vegetables accompanying the accumulation of ethylene gas generated by the fruits and vegetables themselves.
The stretched PP film currently distributed for the packaging of fruits and vegetables can prevent condensation by mixing an antifogging agent into the film without properly adjusting the transpiration of water vapor, or it can prevent water vapor, oxygen, carbon dioxide. In order to permeate, etc., the actual condition is that the film is physically perforated in the process of packaging.
[0003]
On the other hand, since it is used in the form of a bag or the like for packaging fruits and vegetables, a film for packaging fruits and vegetables having heat permeability as well as gas permeability is also demanded. Up to now, there are a method of pasting a film having heat sealing performance on a conventional stretched PP film by a manufacturing method such as dry lamination, a method of laminating a resin having a lower melting point than the stretched PP film by a coextrusion method, and the like. However, in order to ensure gas permeability, a process such as physically drilling holes must still be added after these laminating processes, making the manufacturing process more complicated and increasing productivity. The profitability has been significantly reduced.
In particular, in the latter coextrusion method, the thickness of the heat seal layer constitutes a heat seal layer thickness sufficient to produce high heat seal strength from the viewpoint of the laminability of the heat seal layer as the surface layer with respect to the base material layer. In view of its laminating property, the material constituting the heat seal layer is high because it must be limited to polypropylene constituting the base material layer and resin having good interlayer adhesion. Usually, it was difficult to obtain heat seal strength.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the drawbacks of the above-mentioned stretched PP film, and the object of the present invention is that it is possible to control the gas related to the physiological action of fruits and vegetables and moderate suppression of transpiration, and to be excellent. It is providing the lamination film which has heat seal intensity | strength.
More specifically, the permeability of gas such as water vapor, oxygen and ethylene can be controlled to a value suitable for packaging of fruits and vegetables, and the propylene-based resin film as the base material layer has sufficiently good gas permeability. Therefore, it is possible to form a lamination film that forms a heat seal layer with sufficient thickness to produce high heat seal strength. Productivity and profitability have been improved by making it possible to omit the conventional drilling process while maintaining strength, especially fruit and fruits such as apples and bananas, potatoes, etc. It is an object of the present invention to provide a gas-permeable lamination film having excellent heat seal strength that can withstand packaging of moss.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
As a result of diligent research to achieve the above-mentioned object, the inventors have obtained a propylene-based resin film obtained by processing a specific propylene-based resin composition, and a lamination film including an ethylene-based resin film, (1) Water vapor permeability [TH2O] (Conforms to JIS Z-0208), (2) Oxygen gas permeability [T02] (Conforming to JIS K-7126A) and (3) ethylene gas permeability [Tethylene] (Conforming to JIS K-7126A) are within the following ranges, respectively, and have been found to have excellent heat seal strength that can withstand the packaging of heavy inclusions, and the present invention has been completed.
(1) [TH2O] = 9-50 (unit: g / m2・ 24h)
(2) [T02] = 600-12500 (unit: nmol / m2・ S ・ 100kPa)
(3) [Tethylene] = 600-22500 (unit: nmol / m2・ S ・ 100kPa)
[0006]
  That is, the present invention includes an ethylene-based resin film obtained by processing an ethylene-based resin, and a propylene-based resin film obtained by processing a propylene-based resin composition, A gas permeable lamination film having a thickness of 30 to 120 μm, forming a surface layer on at least one side of a lamination film, wherein the propylene-based resin composition comprises a crystalline propylene polymer (A) and a propylene polymer unit. In the range of 45 to 85% by weight based on the weight of the copolymer (B), the intrinsic viscosity of the crystalline propylene polymer (A) ([η ]A) The intrinsic viscosity [η] of the propylene-α-olefin random copolymer (B)BRatio ([η]B/ [Η]A) Is a composition in the range of 0.3 to 1.2, a lamination filmof(1) Water vapor permeability [TH2O] (According to JIS Z-0208), (2) Oxygen gas permeability [T02] (Based on JIS K-7126A), and (3) ethylene gas permeability [Tethylene] (Based on JIS K-7126A) are gas permeable lamination films in the following ranges, respectively.
(1) [TH2O] = 9-50 (unit: g / m2・ 24h)
(2) [T02] = 600-12500 (unit: nmol / m)2・ S ・ 100kPa)
(3) [Tethylene] = 600-22500 (unit: nmol / m)2・ S · 100 kPa).
[0007]
The gas-permeable lamination film of the present invention is a lamination film having a film thickness of 30 to 120 μm, and (1) water vapor permeability [TH2O] (Conforms to JIS Z-0208), (2) Oxygen gas permeability [T02] (Conforming to JIS K-7126A) and (3) ethylene gas permeability [Tethylene] (Conforming to JIS K-7126A) satisfy the following numerical ranges.
(1) [TH2O] = 9-50 (unit: g / m2・ 24h)
(2) [T02] = 600-12500 (unit: nmol / m2・ S ・ 100kPa)
(3) [Tethylene] = 600-22500 (unit: nmol / m2・ S ・ 100kPa)
The thickness of the gas-permeable lamination film of the present invention is preferably 30 to 120 μm from the viewpoint of film formability, workability (packability), and the like. If the thickness of the film is less than 30 μm, it is difficult to process into a lamination film. If the thickness is more than 120 μm, the gas permeability becomes small, and it becomes difficult to keep the freshness of fruits and vegetables well.
[0008]
The water vapor permeability of the lamination film is 9g / m2・ If it is less than 24h, the spoilage is easily promoted by excessive moisture, and 50g / m.2・ If it is longer than 24 hours, fruits and vegetables, especially vegetables, etc., will dry out and become easy to wither. Water vapor permeability is 9-50g / m224h, preferably 9-30g / m2・ The range is 24h. Oxygen gas permeability is 600 nmol / m2・ If it is less than 100kPa, the respiration rate of fruits and vegetables will decrease and its freshness will be lost easily, 12,500 nmol / m2・ If it is greater than s · 100 kPa, the water vapor permeability is excessively increased. The permeability of oxygen gas is 600-12500 nmol / m2・ S ・ 100kPa, especially 1000 ~ 9000nmol / m2・ S · 100kPa is preferred. The ethylene gas permeability is 600 nmol / m.2・ If it is less than s · 100kPa, ripening and spoilage of fruits and vegetables are likely to be promoted, 22,500 nmol / m2・ If it is greater than s · 100 kPa, the water vapor permeability is excessively increased. The permeability of ethylene gas is 600-22500 nmol / m2· S · 100kPa, preferably 600 to 15000 nmol / m2· S · 100 kPa, particularly preferably 600 to 9000 nmol / m2・ S ・ 100kPa.
[0009]
The gas-permeable lamination film of the present invention is produced by laminating a propylene-based resin film containing at least one polypropylene film made of the following specific propylene-based resin composition and an ethylene-based resin film. . The propylene-based resin film is an unstretched film obtained by processing using a specific propylene-based resin composition, or a stretched film obtained by stretching at least uniaxially. In particular, the stretched film is not easily broken because of its high mechanical strength, and can be suitably used in applications involving an automatic bag making process. Examples of the method for producing an unstretched film include the T-die method and the inflation method that are usually used for the production of polyolefin films. Examples of the stretching method include a sequential biaxial stretching method using a tenter method and a simultaneous biaxial method using a tubular method. A stretching method etc. can be illustrated. Moreover, the same T-die method, inflation method, etc. can be illustrated also as a manufacturing method of an ethylene resin film.
The lamination processing method of the propylene-based resin film and the ethylene-based resin film obtained by the above production method is not particularly limited, and examples thereof include a co-extrusion method, a dry lamination method, and an extrusion lamination method. A dry laminating method, an extrusion laminating method, or the like that can select a thickness of a heat seal layer having sufficient heat seal strength and a constituent resin element thereof is suitably employed.
[0010]
The ethylene-based resin used in the present invention is a copolymer of ethylene and a vinyl-based monomer other than ethylene, containing more than 50% by weight of an ethylene polymer unit based on the weight of the ethylene homopolymer or copolymer. It is preferably a coalescence. Examples of vinyl monomers include vinyl acetate, acrylic acid, methyl acrylate, ethyl acrylate, methacrylic acid, methyl methacrylate, and ethyl methacrylate. The ethylene resin used in the present invention is preferably low density polyethylene, linear low density polyethylene, or ethylene vinyl acetate copolymer.
The propylene resin composition used in the present invention is a propylene-α-olefin having a propylene polymer unit content of 45 to 85% by weight based on the weight of the crystalline propylene polymer (A) and the copolymer (B). Intrinsic viscosity ratio [η] of both propylene-α-olefin random copolymer (B) and crystalline propylene polymer (A), including random copolymer (B)B/ [Η]AIs in the range of 0.3 to 1.2.
[0011]
The crystalline propylene polymer (A) constituting the propylene resin composition used in the present invention has a propylene polymer unit content in the range of 99.1 to 99.9% by weight based on the weight of the copolymer (A). A random copolymer of a certain propylene and an α-olefin other than propylene is preferable. When the content of the propylene polymer unit in the crystalline propylene polymer (A) is less than 99.1% by weight, the heat resistance of the resulting film is lowered, and the crystalline propylene polymer (A) is composed of propylene alone. In the case of a coalescence, the visibility of the contents is inferior when a lamination film is obtained because the obtained film transparency is lowered. In the lamination film of the present invention, the propylene polymer unit content of the crystalline propylene polymer (A) constituting the propylene resin composition to be used is 99.1 to 99.9 wt% based on the weight of the copolymer (A). % Is a random copolymer of propylene and an α-olefin other than propylene, it can be particularly suitably used for secondary processing such as multicolor printing and extrusion lamination. Excellent visibility and good product value can be achieved. The α-olefin component of the crystalline propylene polymer (A) includes ethylene, 1-butene, 1-pentene, 1-hexene, 1-octene, 1-decene, 1-dodecene, 4-methyl-1-pentene, 3-methyl-1-pentene etc. can be mentioned, These 1 type (s) or 2 or more types are used. Among these, ethylene, 1-butene, or a combination thereof is preferable from the viewpoint of production cost.
[0012]
The propylene-α-olefin random copolymer (B) constituting the propylene-based resin composition used in the present invention has a propylene polymer unit content in the range of 45 to 85% by weight based on the weight of the copolymer (B). Is a random copolymer of propylene and an α-olefin other than propylene. When the content of propylene polymer units in the copolymer (B) is excessive, the gas permeability is insufficient. On the other hand, when the content is too small, the transparency and transparency are deteriorated. The more preferable propylene content of the copolymer (B) is 60 to 70% by weight. Examples of the α-olefin component of the propylene-α-olefin random copolymer (B) include the same compounds as those shown for the crystalline propylene polymer (A), and here again for the same reason as described above. Ethylene, 1-butene, or a combination thereof is preferred.
[0013]
The propylene-α-olefin random copolymer (B) has an intrinsic viscosity [η] measured in 135 ° C. tetralin.BIs preferably in the range of 0.5 to 2.0 dl / g, more preferably 1.0 to 2.0 dl / g. On the other hand, the intrinsic viscosity [η] of the crystalline propylene polymer (A) measured under the same conditionsAIntrinsic viscosity ratio [η]B/ [Η]AIs in the range of 0.3 to 1.2, preferably in the range of 0.5 to 1.0.
[0014]
Intrinsic viscosity [η] of propylene-α-olefin random copolymer (B)BAffects the stiffness and transparency of the film. Intrinsic viscosity [η] of propylene-α-olefin random copolymer (B)BThe larger the value, the lower the transparency of the propylene resin film, leading to a decrease in the transparency of the lamination film. On the other hand, if it is too small, the rigidity of the propylene-based resin film decreases, leading to a decrease in the rigidity of the lamination film.
Intrinsic viscosity ratio [η] of both the propylene-α-olefin random copolymer (B) and the crystalline propylene polymer (A)B/ [Η]AAffects the dispersibility of the propylene-α-olefin random copolymer (B) in the crystalline propylene polymer (A). Intrinsic viscosity ratio [η]B/ [Η]AIf it is too large, the transparency of the propylene-based resin film is lowered, and if it is too small, the rigidity of the film is lowered and the desired properties of the lamination film cannot be achieved.
[0015]
The propylene resin composition used in the present invention is a propylene-α-olefin random copolymer (B) based on the total amount of the crystalline propylene polymer (A) and the propylene-α-olefin random copolymer (B). Is preferably contained in the range of 10 to 60% by weight, particularly preferably in the range of 15 to 50% by weight. The propylene-α-olefin random copolymer (B) is preferably 80% by weight or more, more preferably 85% by weight or more of 20 ° C. xylene based on the weight of the propylene-α-olefin random copolymer (B) component. Contains dissolved components.
[0016]
Intrinsic viscosity [η] of propylene resin compositionWHOLEIs preferably in the range of 3.6 to 1.6 dl / g, more preferably in the range of 2.4 to 1.8 dl / g, from the viewpoint of formability during film forming.
[0017]
The lamination film has excellent film strength when it is a lamination film of a propylene-based resin film obtained by processing a propylene-based resin composition satisfying the constitution defined in the present invention and an ethylene-based resin film. It has heat seal strength. In addition, when the content of the propylene-α-olefin random copolymer (B) in the propylene-based resin composition, and further when the propylene-based resin film is a stretched film, by adjusting the stretch ratio, The gas permeability of the lamination film can be controlled, and the thickness of the ethylene-based resin film can be sufficiently increased to produce a sufficiently high heat-sealing property by adopting a dry laminating method, an extrusion laminating method, etc. As a result of being able to be configured to a thickness, it is a lamination film having a very suitable performance for packaging fruits and vegetables, in which a gas-permeable lamination film having particularly high heat sealability can be provided.
[0018]
The propylene-based resin film used in the present invention is preferably a stretched film having a stretching ratio of 3 to 60 times in order to maintain the transparency, strength, and gas passage amount of the film. If the draw ratio is less than 3 times, the thickness of the film tends to be non-uniform, and if it is more than 60 times, it is difficult to form the film itself. Preferably, it is 10 to 60 times, more preferably 20 to 50 times.
[0019]
In the lamination film of the present invention, the ethylene resin film forms a surface layer on at least one side of the lamination film. When the lamination film is used for a packaging bag or the like, the ethylene-based resin film can be used as a heat-sealing layer and heat-sealed by heat fusion between the ethylene-based resin films. The thickness of the ethylene resin film is not particularly limited, but is preferably 10 μm to 50 μm. If the thickness of the ethylene-based resin film is less than 10 μm, the heat seal strength required when used for heavy-weight packaging cannot be obtained, and if it exceeds 50 μm, gas permeability may be impaired when forming a lamination film. .
[0020]
In the lamination film of the present invention, the ratio of the thickness of the ethylene-based resin film to the thickness of the propylene-based resin film constituting the film is 1 in order to have both better gas permeability and high heat sealability. A range of / 10 to 5/1 is preferable, and a range of 1/5 to 3/1 is particularly preferable.
[0021]
In order to provide the film strength required as a packaging material, and further to provide straight cut properties, in the present invention, a propylene-based resin film is particularly preferably used as a stretched film. By increasing the regularity of orientation and increasing the density of the film, there is a property that gas such as water vapor and oxygen is difficult to permeate the film. However, the film obtained by processing the propylene-based resin composition suitably used in the present invention has a feature that there is little decrease in gas permeation performance even when stretched, and further has transparency, Even when a lamination film is used, the transparency that does not impair the visibility of the contents can be maintained. In addition, even if this propylene-based resin film and an ethylene-based resin film are laminated, the film has excellent characteristics such as little decrease in gas permeability, and also has excellent heat seal strength. It is a film suitable for use.
[0022]
The propylene-based resin composition used in the present invention may be produced by any method as long as the above conditions are satisfied, but can be suitably produced by employing a multistage continuous polymerization method by a gas phase method.
[0023]
In this multistage continuous polymerization method, a crystalline propylene polymer (A) having a predetermined amount and a predetermined composition ratio is obtained by copolymerizing propylene and an olefin other than propylene in the gas phase in the presence of a polyolefin polymerization catalyst component. A second polymerization step in which the remaining propylene-α-olefin random copolymer (B) is produced by copolymerizing propylene and an olefin other than propylene by changing their composition ratio, Are sequentially performed. About the composition obtained by such a multistage continuous polymerization method, content of each of the crystalline propylene polymer (A) and the propylene-α-olefin random copolymer (B) in the propylene-based resin composition ( WA, WB) Can be calculated based on, for example, the following equations (1) to (4) by focusing on the components of the catalyst.
(1) CYA(g-powder / g-catalyst) = 10000 × Mg content in catalyst (wt%) / Mg content in powder extracted in the first polymerization step (wtppm)
(2) CYWHOLE(g-powder / g-catalyst) = 10000 × Mg content in catalyst (wt%) / Mg content in powder extracted in the final step (wtppm)
(3) WB= (CYWHOLE-CYA) / CYWHOLE
(4) WA= 1-WB
The intrinsic viscosity [η] of the propylene-α-olefin random copolymer (B)BFor the intrinsic viscosity [η] of the crystalline propylene polymer (A) measured directlyAAnd the intrinsic viscosity [η] of the propylene resin composition as the final productWHOLE, And wt% of propylene-α-olefin random copolymer (B) in the propylene-based resin composition (WB) From the following equation (5).
(5) [η]B= {[Η]WHOLE-(1-WB/ 100) [η]A} / (WB/ 100)
Furthermore, the weight% (CXS) of the 20 ° C. xylene soluble component in the propylene-α-olefin random copolymer (B).B) For the 20% by weight xylene soluble component in the crystalline propylene polymer (A) (CXS)A), And weight% of 20 ° C. xylene-soluble component in the propylene-based resin composition (CXS)WHOLE), And wt% of propylene-α-olefin random copolymer (B) in the propylene-based resin composition (WB) From the following equation (6).
(6) CXSB= {CXSWHOLE-(1-WB/ 100) CXSA} / (WB/ 100)
[0024]
The polyolefin polymerization catalyst component used in the production method is not particularly limited, and can be produced using a known olefin polymerization catalyst such as a titanium catalyst or a metallocene catalyst. Among these, a titanium-based catalyst is preferable in terms of cost.
[0025]
The propylene-based resin composition used in the present invention may contain known additives such as an antioxidant, an anti-blocking agent, an antifogging agent, and a surfactant as long as the effects of the present invention are not impaired. As a method for adding the above-mentioned additives to the propylene-based resin composition, any method can be used as long as they can be mixed uniformly, but they are mixed by a ribbon blender, a Henschel mixer (trade name), etc., and the mixture is extruded. A method of melt kneading with a machine or the like is preferable.
[0026]
Conventionally, when a film is used as a packaging material for fruits and vegetables, since the gas permeability of the film is insufficient, it has been necessary to form a hole for gas permeation in the film. However, with such a film, the diffusion of ethylene gas from the inclusions and the oxygen gas necessary for the respiration of fruits and vegetables are sufficiently performed, but at the same time, the diffusion of water vapor from the fruits and vegetables proceeds. The disadvantage is that the fruits and vegetables are dried and the freshness is lost. Furthermore, since the bacteria enter from the holes, there is a serious disadvantage that the contents are spoiled by the bacteria. On the other hand, the gas-permeable lamination film of the present invention makes the freshness of fruits and vegetables longer by appropriately suppressing the diffusion of water vapor while maintaining sufficient oxygen gas uptake and ethylene gas emission. It is a film that has the effect of being able to maintain and excellent heat seal strength that can withstand heavy-weight packaging. .
The lamination film of the present invention is a film having gas permeability suitable for packaging fruits and vegetables and excellent heat seal strength, and is mainly a propylene-α-olefin random copolymer ( By controlling the weight percentage of B), the amount of gas passing through the lamination film and the mechanical properties (rigidity, transparency, etc.) of the film can be adjusted.
Furthermore, the gas permeable lamination film of the present invention can provide high productivity and profitability by omitting the conventional process of physically making holes in the packaging process.
[0027]
As used herein, “fruits and vegetables” refers to vegetables, root vegetables, fruits, flowers, mushrooms. And the following can be illustrated as a fruit and vegetables suitable for packaging using the lamination film of this invention.
For example, artichoke, Asakusa, red beans, asparagus, avocado, aloe, apricot, persimmon, no flower fruit, yokan, udo, plum, shallot, edamame, enoki mushroom, okra, olive, orange, silkworm radish, persimmon, turnip, pumpkin, cauliflower, Kiwi, chrysanthemum, jellyfish, cabbage, cucumber, kumquat, ginkgo, chestnut, green pea, walnut, grapefruit, watercress, gogyo, bilberry, burdock, komatsuna, coriansa, cherry, pomegranate, sweet potato, taro, pomelo, sweet bean, sweet pea, saladna , Shiitake mushroom, shimeji mushroom, potato, shanzei, spring chrysanthemum, ginger, watermelon, sweetie, suzushiro, suzuna, starfruit, zucchini, plum, celery, celery, spring jelly, broad bean, tarsai, radish, soybean, takatsume, strawberry, onion Taranome, Chingsai, Tsukushi, Tecopon, Winter potato, Corn, Tomato, Dorian, Truffle, Chinese yam, Green onion, Eggplant, Nazuna, Summer mandarin, Rape blossom, Nameko, Nagauri, Japanese pear, Chinese leek, Carrot, Daigo, Pineapple, Chinese cabbage, Jacobe, Parsley, Hassac, Banana, Papaya, Bumpei, Pepper, Biwa, Buffalo, Fukinoto, Ogurotake, Grape, Plum, Blueberry, Prunes, Broccoli, Spinach, Hotokenoza, Ponkan, Maitake, Muscat, Mushroom, Matsutake, Mango, Mangosteen, Tangerine, Examples include honey bees, myoga, melons, peaches, bean sprouts, moroheiya, yamatoimo, yuzu, pear, mugwort, lychee, raspberry, radish, apple, lettuce, lemon, lotus root, wagigi and wasabi.
Since the gas-permeable lamination film of the present invention is particularly excellent in heat seal strength, relatively heavy fruits and vegetables such as apples, bananas, grapefruits, grapes, potatoes, and sweet potatoes, and a large amount of fruits and vegetables whose inclusions exceed 500 g are used. It can be suitably used as a packaging material for packaging. Furthermore, when the inclusions are stacked and transported, the sealed portions of the stacked lower packaging bags are easily broken by weight, and thus can be suitably used for such applications.
[0028]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example and a comparative example demonstrate this invention further more concretely, this invention is not limited by this. The measurement methods of physical properties and the criteria for evaluation shown in the examples and comparative examples are as follows.
(1) Transparency: haze value (unit:%)
Measured according to the method described in ASTM D 1003. The smaller the value, the better the transparency.
(2) Heat sealability: heat seal strength (unit: N / 15 mm)
The seal surfaces of 60 mm (length) x 15 mm (width) test pieces are overlapped, and in this state, the end of the test piece is heated for 1 second at a pressure of 0.1 MPa with a seal bar adjusted to a temperature of 130 ° C. Sealing and heat-sealing the two superposed films. The peel strength of the heat seal part was measured with a tensile tester using this test piece. It shows that it is a film provided with high heat-sealability, so that a numerical value is large.
(3) Water vapor permeability: TH2O (unit: g / m2 · 24h)
The measurement was made according to JIS Z-0208. Measured under measurement conditions of temperature 40 ° C. and humidity 90% RH.
(4) Oxygen permeability: T02 (unit: nmol / m 2 · s · 100 kPa)
It measured based on JIS K-7126A.
(5) Permeability of ethylene gas: T ethylene (unit: nmol / m 2 · s · 100 kPa)
It measured based on JIS K-7126A.
(6) Intrinsic viscosity (unit: dl / g)
Tetralin (tetrahydronaphthalene) was used as a solvent, and measurement was performed using an automatic viscosity measuring apparatus (AVS2 type, manufactured by Mitsui Toatsu Co., Ltd.) under a temperature condition of 135 ° C.
(7) Propylene polymerization unit content (unit: wt%)
It measured by the infrared absorption spectrum method.
(8) 20 ° C. xylene-soluble component amount (unit: wt%)
It measured based on ISO / DIS1873-1.
[0029]
The polymer characteristics of the propylene resin compositions used in the examples and comparative examples are shown below.
[Propylene-based resin composition used in Examples: PP-1]
The α-olefin component is ethylene, the propylene polymer unit content is 99.8% by weight, and the intrinsic viscosity [η]AIs 2.23 dl / g propylene-α-olefin random copolymer (A), the α-olefin component is ethylene, the propylene unit content is 54% by weight, and the intrinsic viscosity [η]BIs 1.49 propylene-α-olefin random copolymer (B), and the content of propylene-α-olefin random copolymer (B) (WB) Is 31% by weight, the 20 ° C. xylene-soluble component in the copolymer (B) is 97% by weight, and the intrinsic viscosity ratio [η]B/ [Η]A0.67, intrinsic viscosity [η]WHOLEIs a propylene-based resin composition having 2.0 dl / g.
[Propylene resin composition used in Comparative Example: PP-2]
Intrinsic viscosity [η]WHOLEIs a propylene homopolymer of 2.1 dl / g.
[Propylene resin composition used in Comparative Example: PP-3]
Crystal melting point 134 ° C., intrinsic viscosity [η]WHOLEEthylene-propylene-1-butene terpolymer having a weight ratio of 1.7 dl / g. The composition ratio of the terpolymer was such that the content of ethylene polymerized units was 3.9% by weight and the content of 1-butene polymerized units was 1.3% by weight.
[0030]
PP-1 used in the examples was produced as follows.
<1> Preparation of titanium-containing solid catalyst component (α)
A stainless steel autoclave purged with nitrogen was charged with 953 g of anhydrous MgCl 2 and 3.52 liters of dry EtOH, and this mixture was heated to 105 ° C. with stirring to dissolve. After stirring for 1 hour, this solution was sprayed from a two-fluid spray nozzle into a spray tower with pressurized nitrogen (1.1 MPa) heated to 105 ° C. The flow rate of nitrogen gas was 38 liters / min. Liquid nitrogen was introduced into the spray tower and kept at -15 ° C. The composition of the powder (2730 g) collected in the cooled hexane introduced into the bottom of the tower was MgCl 2 · 6 EtOH.
The obtained powder was sieved to obtain 2180 g of a spherical carrier having a particle size of 45 to 212 μm. The obtained support was subjected to aeration drying at room temperature for 200 hours using nitrogen at a flow rate of 30 L / min to obtain a dry support having a composition of MgCl 2 · 1.7 EtOH.
[0031]
In a stainless steel reactor, 4.8 liters of purified 1,2-dichloroethane, 400 g of dry carrier, and 3.2 liters of titanium tetrachloride were placed, heated to 100 ° C. with stirring, and then di-i-butyl phthalate 0 136 liters was added, and the mixture was further heated at 100 ° C. for 2 hours, and then the liquid layer portion was removed by hot filtration. To the remaining solid, 6.4 liters of purified 1,2-dichloroethane and 3.2 liters of titanium tetrachloride were added again, heated at 100 ° C. for 1 hour, and the liquid layer portion was removed by hot filtration. The obtained solid was washed with purified hexane until no free titanium was detected in the washing solution, and dried to obtain a titanium-containing solid catalyst component (α) containing an average particle size of 115 μm and titanium of 1.6% by weight. Got.
[0032]
<2> Prepolymerization of titanium-containing solid catalyst component (α)
After replacing a stainless steel reactor (internal volume 20 liters) with an inclined stirring blade with nitrogen gas, a saturated hydrocarbon solvent having a kinematic viscosity at 40 ° C. of 7.3 centistokes (CRYSTOL-52 manufactured by Esso Petroleum Corporation) 1.7 liters, 16 liters of n-hexane, 129 mmol of triethylaluminum, 19 mmol of diisopropyldimethoxysilane, and 140 g of the titanium-containing solid catalyst component (α) prepared in the previous section were added at room temperature, and then heated to 30 ° C., and 280 g of propylene was added. The prepolymerization was performed by supplying and reacting over 7 hours. As a result of analysis, 1.8 g of polypropylene was produced per 1 g of the titanium-containing solid catalyst component (α).
[0033]
<3> First polymerization step
0.4 g / h of the above-mentioned prepolymerized polyolefin polymerization catalyst component in a horizontal polymerization vessel (L / D = 6, internal volume 100 liters) having a stirring blade, triethylaluminum as an organoaluminum compound and diisopropyldimethoxysilane as an organosilicon compound Were continuously fed so that the molar ratio of Al / Mg was 6 and the molar ratio of Al / Si was 6. While maintaining the conditions of a reaction temperature of 60 ° C., a reaction pressure of 2.1 MPa, and a stirring speed of 35 rpm, an ethylene-propylene mixed gas was continuously supplied, and the ethylene / propylene molar ratio in the gas phase of the reactor was 0.002 In addition, the hydrogen / propylene molar ratio was adjusted to 0.008 to obtain a propylene-ethylene random copolymer [crystalline propylene polymer (A)].
[0034]
The propylene-ethylene random copolymer (A) obtained here was continuously withdrawn from the polymerization vessel of the first polymerization step so that the retained level of the polymer was 50% by volume of the reaction volume. To the polymerization vessel. At this time, a part of the propylene-ethylene random copolymer (A) is intermittently collected to obtain an ethylene polymer unit content, an intrinsic viscosity [η].AAnd a sample for obtaining the polymer yield per unit weight of the catalyst. The polymer yield per catalyst unit weight was measured by inductively coupled plasma emission spectrometry (ICP method) of the Mg content in the polymer.
[0035]
<4> Second polymerization step
Propylene-ethylene random copolymer (A) from the first polymerization step and ethylene-propylene mixed gas are continuously supplied to a horizontal polymerization vessel (L / D = 6, internal volume 100 liters) having a stirring blade. Then, copolymerization of ethylene and propylene was performed. The reaction conditions were stirring speed 25 rpm, temperature 55 ° C., pressure 1.9 MPa, and the gas phase gas composition was adjusted to 0.33 ethylene / propylene molar ratio and 0.54 hydrogen / ethylene molar ratio, respectively. did. Carbon monoxide as a polymerization activity inhibitor for adjusting the polymerization amount of the propylene-ethylene random copolymer (B) produced here, and for adjusting the molecular weight of the propylene-ethylene random copolymer (B) Hydrogen gas was supplied respectively.
[0036]
Also in the second polymerization step, the produced polymer was continuously extracted from the polymerization vessel so that the retained level of the polymer was 50% by volume of the reaction volume. The polymer extracted here is the target propylene-based resin composition. The production rate of the propylene-based resin composition was 8 to 15 kg / hr.
The extracted propylene-based resin composition removes unreacted monomers, and a part thereof is the intrinsic viscosity ([η]WHOLE), Measurement of ethylene polymer unit content by infrared absorption spectrum analysis, and polymerization ratio of propylene-ethylene random copolymer (B) component by measurement of Mg content in polymer by ICP method (WB).
[0037]
Examples and comparative examples
<Manufacture of stretched PP film and non-stretched PP film>
Tetrakis- [methylene-3- (3 ′, 5′-di-t-butyl) is used as an antioxidant with respect to 100 parts by weight of each of propylene resin compositions and the like (PP-1, PP-2, PP-3). -4′-hydroxyphenyl) propionate] 0.15 parts by weight of methane and 0.10 parts by weight of calcium stearate as a neutralizing agent, and uniformly mixed by a Henschel mixer (trade name). The obtained mixture was melt-kneaded with an extruder to obtain a pellet-shaped composition. Each pellet-like composition obtained from PP-1 and PP-2 is supplied to an extruder having a diameter of 65 mm, extruded from a T-die at a melting temperature of 250 ° C., and cooled by a cooling roll at 30 ° C., A sheet was obtained. Subsequently, this sheet was sequentially biaxially stretched using a pantograph type biaxial stretching tester to obtain a propylene-based resin film having a thickness of 30 μm. In sequential biaxial stretching, a sheet obtained from the PP-1 composition was preheated at 155 ° C. for 120 seconds, and then stretched 4.2 times in the machine direction and 8.8 in the transverse direction at a stretching speed of 10 m / min. A sheet obtained by successively stretching 2 times and pre-heated from the PP-2 composition was preheated at 160 ° C. for 120 seconds, then 4.2 times in the longitudinal direction and 8. 8 in the transverse direction at a stretching speed of 10 m / min. The film was successively stretched 2 times.
[0038]
<Manufacture of lamination film>
Propylene-based resin film and the like produced by the above method and a commercially available linear low density polyethylene film (hereinafter sometimes referred to as LLDPE film) ["SKF-811S" (trade name): manufactured by Shin Kansai Film Co., Ltd. Were laminated using a dry laminating adhesive and aged at 40 ° C. for 2 days to completely dry and solidify the adhesive to obtain a lamination film.
A predetermined test piece was prepared from the lamination film thus obtained, and transparency, heat seal strength, and gas permeability were measured in accordance with a predetermined test method. The results are shown in Table 1.
In addition, the comparative example 2 is a lamination film manufactured by the coextrusion method, and the manufacturing method is shown below. Using a multilayer extruder equipped with a multilayer T die, the PP-2 resin composition is supplied to an extruder with a diameter of 65 mm, and the PP-3 resin composition is supplied to an extruder with a diameter of 40 mm, The product was extruded from a multilayer T die at the extrusion temperature and cooled with a cooling roll at 30 ° C. to obtain a multilayer (two types and two layers) sheet having a thickness ratio of PP-2 and PP-3 of 15: 1. This multilayer sheet was preheated at 158 ° C. for 120 seconds, and then stretched 4.2 times in the longitudinal direction and 8.2 times in the transverse direction at a stretching speed of 10 m / min to obtain a lamination film having a thickness of 32 μm.
[0039]
[Table 1]
Figure 0004389304
[0040]
<Packaging of fruits and vegetables>
Using each lamination film, each 300 g apple was cut into two 20 g x 30 cm bags prepared so that the laminated ethylene resin film forms the inner surface of the bag. Table 2 shows an example of observation of the storage state when heat sealing is performed by heat-sealing between resin films and the film is stored at a temperature of 15 ° C. and a humidity of 50%.
Furthermore, in each 20 × 30 cm bag prepared by the same method using each lamination film, 250 g of grapes (Kyoho) were put and heat-sealed by the same method as described above, and the temperature was 15 ° C. Table 3 shows an example of observation of the storage state when the humidity is stored at 50%.
In addition, 150 g of cut lettuce was put into a 20 × 30 cm bag prepared by the same method using each lamination film, and heat-sealed by the same method as described above, at a temperature of 8 ° C. and a humidity of 55%. Table 4 shows an example of observation of the storage state when stored in the state.
In addition to this, as Comparative Example 3, Tables 2 to 4 show examples in which a film of Comparative Example 2 having a density of 8 pieces / (20 × 30 cm) and a hole having a diameter of 2 mm was formed. did.
[0041]
[Table 2]
Figure 0004389304
[0042]
[Table 3]
Figure 0004389304
[0043]
[Table 4]
Figure 0004389304
[0044]
From the results of Tables 2 to 4, the packaging bag using the lamination film of the present invention having good gas permeability maintains the freshness of the fruits and vegetables better than the packaging bag subjected to drilling, It can also be seen that the freshness retention period has been extended by more than 4 days compared to conventional polypropylene packaging bags that are not punched.
[0045]
【The invention's effect】
The lamination film of the present invention is excellent in that the freshness of fruits and vegetables can be maintained over a long period of time as a result of being able to moderately suppress the divergence of water vapor while maintaining sufficient oxygen gas uptake and ethylene gas divergence. Since it has gas permeability, the step of physically making holes during packaging can be omitted, so it is excellent in productivity and profitability and is effective as a packaging material for fruits and vegetables. Moreover, since the lamination film of the present invention has excellent heat seal strength, it is effective as a packaging material for heavy fruits and vegetables.

Claims (8)

エチレン系樹脂を加工して得られたエチレン系樹脂製フィルムと、プロピレン系樹脂組成物を加工して得られたプロピレン系樹脂製フィルムを含み、エチレン系樹脂製フィルムが、ラミネーションフィルムの少なくとも片面の表面層を形成している、厚みが30〜120μmの気体透過性ラミネーションフィルムであって、前記プロピレン系樹脂組成物が、結晶性プロピレン重合体(A)と、プロピレン重合単位を共重合体(B)の重量基準で45〜85重量%の範囲で含有するプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)を含み、結晶性プロピレン重合体(A)の極限粘度([η])に対するプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)の極限粘度[η]の比([η]/[η])が0.3〜1.2の範囲の組成物であり、ラミネーションフィルム(1)水蒸気の透過度[TH2O](JIS Z−0208に準拠)、(2)酸素ガスの透過度[T02](JIS K−7126Aに準拠)、及び、(3)エチレンガスの透過度[Tエチレン](JIS K−7126Aに準拠)が、それぞれ下記の範囲にある気体透過性ラミネーションフィルム。
(1)[TH2O]=9〜50 (単位:g/m・24h)
(2)[T02]=600〜12500 (単位:nmol/m・s・100kPa)
(3)[Tエチレン]=600〜22500 (単位:nmol/m・s・100kPa)
An ethylene resin film obtained by processing an ethylene resin and a propylene resin film obtained by processing a propylene resin composition, wherein the ethylene resin film is at least on one side of the lamination film A gas permeable lamination film having a thickness of 30 to 120 μm forming a surface layer, wherein the propylene-based resin composition comprises a crystalline propylene polymer (A) and a propylene polymer unit copolymer (B Propylene-α-olefin random copolymer (B) contained in the range of 45 to 85% by weight on the basis of the weight of ()), and propylene with respect to the intrinsic viscosity ([η] A ) of the crystalline propylene polymer (A) the intrinsic viscosity [eta] B ratio of α- olefin random copolymer (B) ([η] B / [η] a) is a composition in the range of 0.3 to 1.2 Yes, (1) permeability of water vapor lamination film [T H2 O] (conforming to JIS Z-0208), (2) permeability of oxygen gas [T 02] (conforming to JIS K-7126A), and, (3 ) Gas-permeable lamination films having ethylene gas permeability [T ethylene ] (conforming to JIS K-7126A) in the following ranges, respectively.
(1) [T H2O ] = 9 to 50 (unit: g / m 2 · 24 h)
(2) [T 02 ] = 600-12500 (Unit: nmol / m 2 · s · 100 kPa)
(3) [T ethylene ] = 600-22500 (unit: nmol / m 2 · s · 100 kPa)
エチレン系樹脂が、エチレン単独重合体、または共重合体の重量基準で50重量%を超えるエチレン重合単位を含有する共重合体である、請求項1記載の気体透過性ラミネーションフィルム。  The gas permeable lamination film according to claim 1, wherein the ethylene-based resin is an ethylene homopolymer or a copolymer containing more than 50% by weight of ethylene polymer units based on the weight of the copolymer. 結晶性プロピレン重合体(A)が、プロピレン重合単位含有量が99.1〜99.9重量%のプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体である請求項1または2に記載の気体透過性ラミネーションフィルム。  The gas-permeable lamination film according to claim 1 or 2, wherein the crystalline propylene polymer (A) is a propylene-α-olefin random copolymer having a propylene polymer unit content of 99.1 to 99.9 wt%. . プロピレン−α−オレフィンランダム重合体(B)の極限粘度[η]が0.5〜2.0dl/gの範囲である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の気体透過性ラミネーションフィルム。The gas-permeable lamination film according to any one of claims 1 to 3, wherein the intrinsic viscosity [η] B of the propylene-α-olefin random polymer (B) is in the range of 0.5 to 2.0 dl / g. . 結晶性プロピレン重合体(A)とプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)の総量に対し、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)を10〜60重量%の範囲で含む請求項1ないし4のいずれか1項に記載の気体透過性ラミネーションフィルム。  The propylene-α-olefin random copolymer (B) is contained in a range of 10 to 60% by weight based on the total amount of the crystalline propylene polymer (A) and the propylene-α-olefin random copolymer (B). 5. The gas permeable lamination film according to any one of 1 to 4. プロピレン系樹脂組成物中のプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)が、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体(B)の重量基準で80重量%以上の20℃キシレン可溶成分を含有する請求項1ないし5のいずれか1項に記載の気体透過性ラミネーションフィルム。  The propylene-α-olefin random copolymer (B) in the propylene-based resin composition contains 80% by weight or more of a 20 ° C. xylene-soluble component based on the weight of the propylene-α-olefin random copolymer (B). The gas permeable lamination film according to any one of claims 1 to 5. プロピレン系樹脂製フィルムが、少なくとも一軸方向に3〜60倍の延伸倍率で延伸されたフィルムである請求項1ないし6のいずれか1項に記載の気体透過性ラミネーションフィルム。  The gas-permeable lamination film according to any one of claims 1 to 6, wherein the propylene-based resin film is a film stretched at a stretch ratio of 3 to 60 times in at least a uniaxial direction. 気体透過性ラミネーションフィルムが、青果物包装用フィルムである、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の気体透過性ラミネーションフィルム。  The gas permeable lamination film according to any one of claims 1 to 7, wherein the gas permeable lamination film is a fruit and vegetables packaging film.
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