JP4433127B2 - 移動通信端末、スケジュールデータ登録方法、及びスケジュール報知システム - Google Patents

移動通信端末、スケジュールデータ登録方法、及びスケジュール報知システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動通信端末、スケジュールデータ登録方法、およびスケジュール報知システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在の移動通信端末には、音声や電子メールのやりとりだけではなく、個人のスケジュール管理をも行える機能を有しているものがある。また個々の移動通信端末内のみの操作の他に、外部から電子メールを用いてスケジュールデータを受信し、受信したスケジュールデータを登録する方法も知られている。この方法を使用することにより、例えばビジネスの分野では、会議の時刻等のスケジュールデータを移動通信端末に送信し、同報的にスケジュール通知させる利用も考えられる。
【0003】
図7に、従来のスケジュールデータの電子メールによる取得イメージを示す。取得されるスケジュールデータ60は、一般的にスケジュール日時61と、報知内容62とを含んでおり、ある特定のフォーマットで記述され情報の送受信が行われる。図示の例では、スケジュール日時61は、2001年7月7日、10時00分に設定されている。また、報知内容62としては、テキスト、音声、メロディなどが考えられる。
【0004】
一方、移動通信端末10は、ユーザーにより日時設定されており、現在設定日時に同期して動作する。現在設定日時が、電子メールから取得した、スケジュールデータに含まれるスケジュール日時61になると、移動通信端末10からスケジュールの報知がされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来技術には、次のような問題点がある。
【0006】
第1の問題点は、複数の移動通信端末にスケジュールデータを送信する場合、個々の移動通信端末で設定されている時刻(現在設定日時)には、誤差が含まるため、取得したスケジュールデータに含まれるスケジュール日時をもとにスケジュール報知を行うと、一斉に報知されないということである。
【0007】
第2の問題点は、ある移動通信端末がユーザーの誤操作により、誤った日時設定を行っている場合、スケジュールデータを受信しても希望の日時にスケジュール報知ができないということである。
【0008】
第3の問題点は、グローバルにスケジュールデータを送受信する場合には、時差が含まれることが多く、スケジュールデータを取得しても、そのままの日時でスケジュール登録ができないということである。
【0009】
したがって、本発明の目的は、コンピュータ等の情報端末から、スケジュール機能を有する複数の移動通信端末に、スケジュールデータを送信し、それぞれ移動通信端末に設定されている日時・時刻のばらつきの有無に関わらず、ある一定の時刻になった時にスケジュールや時刻等を一斉に報知することを可能とする移動通信端末、スケジュールデータ登録方法、およびスケジュール報知システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、次の点を特徴としている。
【0011】
(1)基地局に基準の日時管理を行わせる点。
(2)取得したスケジュールデータに拡張情報として基地局から取得される現在基準日時を追加した点。
(3)取得したスケジュールデータの基準日時と移動通信端末の設定日時を比較し、スケジュールデータを補正する処理を加えた点。
(4)(3)により、ユーザーによる日時設定の誤差を補正した、基準日時をベースにスケジュール報知が可能な点。
(5)複数の移動通信端末にスケジュールデータを送信した場合は、一斉にスケジュール報知が可能であり、同報性が保たれる点。
(6)(5)は時差のある場所とのスケジュールデータ送受信にも、拡張できる点。
【0012】
本発明の第1の態様によれば、設定された現在設定日時に同期して動作する移動通信端末であって、基地局から受信したスケジュール日時を含むスケジュールデータを登録して、現在設定日時が登録スケジュール日時になったときに、スケジュールデータの報知を行う機能を有する移動通信端末において、受信したスケジュール日時を、スケジュールデータを受信した時点の現在基準日時と現在設定日時とに基づいて補正して、登録スケジュール日時を得る補正手段を有することを特徴とする移動通信端末が得られる。
【0013】
上記第1の態様による移動通信端末において、移動通信端末は、基地局からスケジュールデータに付加されて送られてくる現在基準日時を示す情報を受信することが好ましい。また、上記補正手段は、現在基準日時と現在設定日時とが等しいときには、受信したスケジュール日時をそのまま登録スケジュール日時とする。一方、上記補正手段は、現在基準日時と現在設定日時とが異なる場合には、受信したスケジュール日時から、現在基準日時から現在設定日時を差し引いて得られる差分を差し引いた日時を、登録スケジュール日時として得る。
【0014】
本発明の第2の態様によれば、設定された現在設定日時に同期して動作する移動通信端末であって、基地局から受信したスケジュール日時を含むスケジュールデータを登録して、現在設定日時が登録スケジュール日時になったときに、スケジュールデータの報知を行う機能を有する移動通信端末において、受信したスケジュール日時を、時差とスケジュールデータを受信した時点の現在基準日時と現在設定日時とに基づいて補正して、登録スケジュール日時を得る補正手段を有することを特徴とする移動通信端末が得られる。
【0015】
上記第2の態様による移動通信端末において、移動通信端末は、基地局からスケジュールデータに付加されて送られてくる、時差を示す情報及び現在基準日時を示す情報を受信することが好ましい。また、上記補正手段は、受信したスケジュール日時を時差によって補正して補正スケジュール日時を求める手段を含む。さらに、上記補正手段は、現在基準日時と現在設定日時とが等しいときには、補正スケジュール日時をそのまま登録スケジュール日時とする手段を更に有する。一方、上記補正手段は、現在基準日時と現在設定日時とが異なる場合には、補正スケジュール日時から、現在基準日時から現在設定日時を差し引いて得られる差分を差し引いた日時を、登録スケジュール日時として得る手段を更に有する。
【0016】
本発明の第3の態様によれば、設定された現在設定日時に同期して動作する移動通信端末において、基地局から受信して取得したスケジュール日時を含むスケジュールデータを登録する方法であって、取得したスケジュール日時を、スケジュールデータを受信した時点の現在基準日時と現在設定日時とに基づいて補正して、登録スケジュール日時を得るステップと、この登録スケジュール日時を含むスケジュールデータを登録するステップとを含むスケジュールデータ登録方法が得られる。
【0017】
上記第3の態様によるスケジュールデータ登録方法において、基地局からスケジュールデータに付加されて送られてくる現在基準日時を示す情報を受信するステップを更に有することが望ましい。また、上記補正するステップは、現在基準日時と現在設定日時とが等しいときには、取得したスケジュール日時をそのまま登録スケジュール日時とする。一方、上記補正するステップは、現在基準日時と現在設定日時とが異なる場合には、取得したスケジュール日時から、現在基準日時から現在設定日時を差し引いて得られる差分を差し引いた日時を、登録スケジュール日時として求める。
【0018】
本発明の第4の態様によれば、設定された現在設定日時に同期して動作する移動通信端末において、基地局から受信して取得したスケジュール日時を含むスケジュールデータを登録する方法であって、取得したスケジュール日時を、時差とスケジュールデータを受信した時点の現在基準日時と現在設定日時とに基づいて補正して、登録スケジュール日時を得るステップと、この登録スケジュール日時を含むスケジュールデータを登録するステップとを含むスケジュールデータ登録方法が得られる。
【0019】
上記第4の態様によるスケジュールデータ登録方法において、基地局からスケジュールデータに付加されて送られてくる、時差を示す情報及び現在基準日時を示す情報を受信するステップを更に有することが好ましい。また、上記補正するステップは、取得したスケジュール日時を時差によって補正して補正スケジュール日時を求めるステップを含む。さらに、上記補正するステップは、現在基準日時と現在設定日時とが等しいときには、補正スケジュール日時をそのまま登録スケジュール日時とするステップを更に有する。一方、補正するステップは、現在基準日時と現在設定日時とが異なる場合には、補正スケジュール日時から、現在基準日時から現在設定日時を差し引いて得られる差分を差し引いた日時を、登録スケジュール日時として求めるステップを更に有する。
【0020】
本発明の第5の態様によれば、移動通信網と、情報端末と、この情報端末と移動通信網との間を接続するネットワークと、移動通信網に接続された複数基の基地局と、これら複数基の基地局のいずれかとの間で送受信を行う複数台の移動通信端末とを有するスケジュール報知システムであって、情報端末は原スケジュール日時を含むスケジュールデータをネットワークおよび移動通信網を介して複数基の基地局へ送信し、複数基の基地局の各々は、受信したスケジュールデータを当該基地局のエリアに属する移動通信端末へ向けて送信し、複数台の移動通信端末の各々は、設定された現在設定日時に同期して動作するものであって、基地局から受信したスケジュールデータを登録して、現在設定日時が登録スケジュール日時になったときに、スケジュールデータの報知を行う機能を有する、スケジュール報知システムにおいて、複数基の基地局のすべては、共通の現在基準日時に同期して動作するものであって、複数基の基地局の各々は、受信したスケジュールデータを、現在基準時刻を示す情報を付加した状態で、移動通信端末へ向けて送信する手段を含み、複数台の移動通信端末の各々は、受信したスケジュールデータに含まれる原スケジュール日時を、スケジュールデータを受信した時点の現在基準日時と現在設定日時とに基づいて補正して、登録スケジュール日時を得る補正手段を有することを特徴とするスケジュール報知システムが得られる。
【0021】
上記第5の態様によるスケジュール報知システムにおいて、上記補正手段は、現在基準日時と現在設定日時とが等しいときには、原スケジュール日時をそのまま登録スケジュール日時とする。一方、上記補正手段は、現在基準日時と現在設定日時とが異なる場合には、原スケジュール日時から、現在基準日時から現在設定日時を差し引いて得られる差分を差し引いた日時を、登録スケジュール日時として得る。
【0022】
本発明の第6の態様によれば、移動通信網と、情報端末と、この情報端末と移動通信網との間を接続するネットワークと、移動通信網に接続された複数基の基地局と、これら複数基の基地局のいずれかとの間で送受信を行う複数台の移動通信端末とを有するスケジュール報知システムであって、情報端末は原スケジュール日時を含むスケジュールデータをネットワークおよび移動通信網を介して複数基の基地局へ送信し、複数基の基地局の各々は、受信したスケジュールデータを当該基地局のエリアに属する移動通信端末へ向けて送信し、複数台の移動通信端末の各々は、設定された現在設定日時に同期して動作するものであって、基地局から受信したスケジュールデータを登録して、現在設定日時が登録スケジュール日時になったときに、スケジュールデータの報知を行う機能を有する、スケジュール報知システムにおいて、複数基の基地局のすべては、共通の現在基準日時に同期して動作するものであって、複数基の基地局の各々は、受信したスケジュールデータを、時差を示す情報及び現在基準日時を示す情報を付加した状態で、移動通信端末へ向けて送信する手段を含み、複数台の移動通信端末の各々は、受信したスケジュールデータに含まれる原スケジュール日時を、時差とスケジュールデータを受信した時点の現在基準日時と現在設定日時とに基づいて補正して、登録スケジュール日時を得る補正手段を有することを特徴とするスケジュール報知システムが得られる。
【0023】
上記第6の態様によるスケジュール報知システムにおいて、上記補正手段は、原スケジュール日時を時差によって補正して補正スケジュール日時を求める手段を含む。また、上記補正手段は、現在基準日時と現在設定日時とが等しいときには、補正スケジュール日時をそのまま登録スケジュール日時とする手段を更に有する。一方、上記補正手段は、現在基準日時と現在設定日時とが異なる場合には、補正スケジュール日時から、現在基準日時から現在設定日時を差し引いて得られる差分を差し引いた日時を、登録スケジュール日時として得る手段を更に有する。
【0024】
【作用】
図1において、コンピュータ等の情報端末4は、スケジュールデータ600を、受信側の端末である複数の移動通信端末101〜104に送信することが可能である。しかし、それぞれの移動通信端末101〜104には、個々のユーザーにより日時設定されており、その設定には誤差が含まれる。情報端末4から同報性のあるスケジュールデータを送信するためには、個々の日時設定の誤差を打ち消すように、スケジュールデータ601〜604を修正(補正)する必要がある。
【0025】
そこで、本発明では、スケジュールデータ601〜604を受信する時に、各基地局201〜204から基準となる日時情報を拡張情報として取得し、移動通信端末101〜104に設定されている日時とを比較し、その差分を計算した上で受信したスケジュールデータ601〜604の内容を書き換え、移動通信端末内にスケジュール登録する。
【0026】
このようにして、個々の移動通信端末がもつ日時設定の誤差の有無によらず、一斉にスケジュールや時刻の報知が可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0028】
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係るスケジュール報知システムについて説明する。図示のスケジュール報知システムは、移動通信網3と、この移動通信網3にインターネット5を介して接続されたコンピュータ等の情報端末4と、移動通信網3に接続された第1乃至第4の基地局201,202,203,204と、第1乃至第4の基地局201〜204と無線を利用して接続された第1乃至第4の移動通信端末101,102,103,104とを有している。尚、基地局および移動通信端末の数は4に限定されないのは勿論である。
【0029】
コンピュータ等の情報端末4は、インターネット5と接続されることにより、他の情報端末(図示せず)と情報の送受信が可能であるとともに、移動通信網3との接続により、携帯電話を始めとする移動通信端末と情報の送受信が可能となっている。
【0030】
一方、第1乃至第4の移動通信端末101〜104は、各々が属しているエリアの第1乃至第4の基地局201〜204と無線を利用して接続されており、他の移動通信端末やコンピュータ等の情報端末4と、音声やデータ伝送を可能としている。
【0031】
本第1の実施の形態において、第1乃至第4の移動通信端末101〜104は、個人のスケジュール管理機能を有しており、ユーザー操作により、第1乃至第4の移動通信端末101〜104の日時(YYYY年MM月DD日、hh時mm分)の設定とスケジュールの登録とを行えば、ある時刻になった時に、スケジュールアラームを鳴音させたりする等の手段で、スケジュール内容の報知を行うことができる。
【0032】
また、外部の情報端末4から電子メール等を利用して、スケジュールデータを第1乃至第4の移動通信端末101〜104に送信し、移動通信端末内にスケジュール登録することが可能である。
【0033】
ここで、スケジュールデータは後述する図2のような構成であり、各基地局201〜204から現在基準日時を取得することができる。各基地局201〜204で管理している現在基準日時631は、各基地局201〜204とも全く同一日時であり、常に正確な時刻を示している。
【0034】
コンピュータ等の情報端末4は、情報サーバーとしても機能し、第1乃至第4の移動通信端末101〜104に同じ原スケジュールデータ600を、電子メール等を利用して同時に送信することが可能である。この原スケジュールデータ600は、第1乃至第4の移動通信端末101〜104に読み取ることができる形式で記述されている。また、第1乃至第4の移動通信端末101〜104から情報端末4にアクセスし、原スケジュールデータ600を取得することも可能である。
【0035】
次に、図1〜図3を参照して、本第1の実施の形態によるスケジュール報知システム動作について詳細に説明する。
【0036】
まず、図1を参照して、スケジュール報知システムの全体の動作について説明する。
【0037】
コンピュータ等の情報端末4から電子メールに代表される手段により送信された原スケジュールデータ600は、インターネット5と移動通信端末網3を利用し、第1乃至第4の移動通信端末101〜104に向けて送られる。情報端末4から送られる原スケジュールデータ600は、その利用形態に応じて、第1乃至第4の移動通信端末101〜104に個別にまたは同時に送信することができる。本実施の形態では、複数の移動通信端末に関して説明しているが、送信先が1つの移動通信端末であってもよい。また、第1乃至第4の移動通信端末101〜104から情報端末4にアクセスし、必要とする原スケジュールデータ600を取得することも可能である。第1乃至第4の移動通信端末101〜104は無線通信を利用するため、そのエリアに属する第1乃至第4の基地局201〜204から、第1乃至第4のスケジュールデータ601〜604を受信することができる。
【0038】
次に、図2を参照して、受信される第1乃至第4のスケジュールデータ601〜604について説明する。ここでは、第1の移動通信端末101についてのみ説明するが、その他の第2乃至第4の移動通信端末102〜104に関しても全く同様な構成・動作となっているため省略する。
【0039】
第1の基地局201から受信される第1のスケジュールデータ601は、図2に示すような情報を含む構成となっている。第1のスケジュールデータ601の基本的な内訳は、原スケジュール日時611、テキスト、音声、メロディ等の報知内容621から構成されている。情報端末4から送信される原スケジュールデータ600も、基本的に、原スケジュール日時611及び報知内容621で構成されている。
【0040】
尚、図2に示す第1のスケジュールデータ601では、原スケジュール日時611は2001年7月7日、10時00分であり、現在基準日時631は2001年7月7日、9時25分である。
【0041】
本実施の形態では、第1の移動通信端末101がデータを受信できる状態になった際に、第1のスケジュールデータ601には、第1の基地局201から取得される現在基準日時631を拡張情報として付加される点に特徴がある。取得された第1のスケジュールデータ601は第1の移動通信端末101に取り込まれ、第1のスケジュールデータとして登録することが可能である。
【0042】
しかし、各移動通信端末101〜104は、一般的にユーザーにより日時設定されているため、各々の日時には誤差が生じ、同じ原スケジュールデータ600を取得したとしても、そのデータをそのまま登録しただけでは、一斉にスケジュール報知されない。
【0043】
そこで、本発明では、一旦取得した第1のスケジュールデータ601を、第1の基地局201から受信した現在基準日時631をもとに、第1の移動通信端末101の第1の現在設定日時801との差分(現在基準日時−現在設定日時)を計算し、第1のスケジュールデータ601から第1の新スケジュールデータ601’に修正することにより、第1乃至第4の移動通信端末101〜104が一斉にスケジュール報知を行うことを可能としている。
【0044】
図2に示す例では、第1の移動通信端末101には、第1の現在設定日時801として2001年7月7日、9時20分が設定されている。
【0045】
図3を参照して、そのための第1の移動通信端末101内の処理について説明する。まず、第1の移動通信端末101が網から第1のスケジュールデータ601を取得する(ステップS90)。と同時に、第1の移動通信端末101は、その内部データの解析を開始し、第1の基地局201から取得した現在基準日時631と、第1の移動通信端末101の第1の現在設定日時801とが同一であるかの比較を行う(ステップS93)。もし同一であれば、第1の移動通信端末101は、取得した第1のスケジュールデータ601を修正せず、それをそのまま第1の新スケジュールデータ601’として移動通信端末101内にスケジュール登録を行う(ステップS95)。
【0046】
もし日時が異なっていれば、第1の移動通信端末101は、現在基準日時631と第1の現在設定日時801との差分(現在基準日時−現在設定日時)を計算し、その差分を用いて、取得したスケジュールデータの原スケジュール日時611から補正する処理を行う(ステップS94)。その結果算出される、新しいスケジュール日時(登録スケジュール日時)611’は、第1の新スケジュールデータ601’として修正されることとなり、実際に第1の移動通信端末101に登録される(ステップS95)。最終的に登録される第1の新スケジュールデータ601’は、登録スケジュール日時611’が補正されているため、拡張情報は無視される。
【0047】
一例として図2を参照すると、現在基準日時631と第1の移動通信端末101の第1の現在設定日時801との差分が+5分であり、取得した原スケジュール日時を-5分シフトさせ、第1の移動通信端末101には9:55の登録スケジュール日時611’でスケジュール登録を行う。第1の移動通信端末101では9:55分に報知されるが、この時、現在基準日時は10:00であり、正確なスケジュール報知が可能となる。
【0048】
上記処理を他の第2乃至第4の移動通信端末102〜104についても行うことにより、同一のスケジュールデータを取得すれば、一斉にスケジュールの報知が可能となる。
【0049】
次に、図4を参照して、本発明の第2の実施の形態によるスケジュール報知システムについて詳細に説明する。第1の実施の形態と共通する部分に関しては説明を省略する。
【0050】
本第2の実施の形態では、図4に示すように、時間帯(Time Zone)を跨ぐような国土の広い地域や、グローバルにスケジュールデータを送受信する状況においても、上述した第1の実施の形態を拡張することで、同様の効果を得ることができる。
【0051】
詳述すると、ここでは、送信側の時間帯(Time Zone)700と受信側の時間帯(Time Zone)701〜704が異なり、時差が存在する場合について説明する。図4に示す例では、1つの情報端末4と第1乃至第4の移動通信端末101〜104とが異なる時間帯(Time Zone)700〜704にあり、それぞれ時差が存在している。ここでは、時間帯700を原時間帯(又は送信元時間帯)と呼び、時間帯701〜704をそれぞれ第1乃至第4の受信先時間帯と呼ぶことにする。図4に示す例では、送信元時間帯700は、所定の基準時に対して+2時間の時差があり、第1乃至第4の受信先時間帯701〜704は、所定の基準時に対して、それぞれ、+1時間、−2時間、−3時間、および+5時間の時差がある。
【0052】
この場合、上述した第1の実施の形態の場合のように、情報端末4から原スケジュールデータ600を送信しても、それぞれの移動通信端末101〜104は、そこに属する第1乃至第4の受信先時間帯701〜704における日時設定を行っていることが一般的である。したがって、第1乃至第4の移動通信端末101〜104が、そのまま受信した第1乃至第4のスケジュールデータ601A〜604Aを登録したとしても、その時差分だけスケジュール報知の誤差が生じ、目的の時刻に一斉にスケジュール報知することはできない。同報通知を行うためには、時差分を打ち消すように第1乃至第4のスケジュールデータ601A〜604Aを補正する必要がある。
【0053】
図5は第2の実施の形態における、第1のスケジュールデータ601Aの構成を示している。第1の実施の形態の場合における図2に示す情報に加え、送信元時間帯641と第1の受信先時間帯651が拡張情報として追加されている。送信元時間帯641は、送信元の情報端末4で追記され、第1の受信先時間帯651は第1の基地局201で追記されるか、網側の位置登録情報をもとに第1の移動通信端末101自身が保有している。
【0054】
尚、図5に示す第1のスケジュールデータ601Aでは、送信元時間帯641は+2:00、すなわち、+2時間の時差があり、第1の受信先時間帯651は+1:00、すなわち、+1時間の時差があり、原スケジュール日時611は2001年7月7日、12時00分であり、現在基準日時631は2001年7月7日、9時25分である。また、図5に示す例では、第1の移動通信端末101には、図2に示す場合と同様に、第1の現在設定日時801として2001年7月7日、9時20分が設定されている。
【0055】
次に、図6を参照して、第2の実施の形態における、受信された第1のスケジュールデータ601Aの処理の流れを示す。第1の実施の形態の場合と異なる点は、送信元と受信先の時差を比較し(ステップS91)、スケジュール時刻(日時)を補正する処理(ステップS92)が加えられていることである。
【0056】
まず、受信した第1のスケジュールデータ601Aに対して、第1の移動通信端末101は、送信元時間帯641と第1の受信先時間帯651との比較を行う(ステップS91)。送信元時間帯641と第1の受信先時間帯651とが等しければ、時差がないため、それ以後の処理は上述した第1の実施の形態の場合と全く同様となる。
【0057】
一方、時差が存在した場合は、その差分(送信元時間帯−受信先時間帯)を計算し、受信した原スケジュール日時611に補正を加える(ステップS92)。この補正されたスケジュール日時をもとに、第1の実施の形態の場合と同様、現在基準日時631と移動通信端末の現在設定日時801とを比較し(ステップS93)、その差(現在基準日時−現在設定日時)を補正する(ステップS94)。このように時差の補正と、現在基準日時/設定日時の補正との2段階の補正を利用することにより、複数の移動通信端末に送信したとしても、スケジュール報知が一斉になされる。
【0058】
一例として図5を参照すると、送信元時間帯641と第1の受信先時間帯651との時差差分が+1時間であり、取得した原スケジュール日時611を−1時間シフトさせて、11:00の補正スケジュール日時を得る。更に、現在基準日時631と第1の移動通信端末101の第1の現在設定日時801との差分が+5分であり、補正スケジュール日時を-5分シフトさせ、第1の移動通信端末101には10:55の登録スケジュール日時611’でスケジュール登録を行う。第1の移動通信端末101では10:55分に報知されるが、この時、送信元の情報端末4の現在基準日時は12:00であり、正確なスケジュール報知が可能となる。
【0059】
本第2の実施の形態では、時差に伴う補正を追加することにより、時差のある地域同士でもスケジュールの同報性を確保することができるという効果を奏する。更に、網側に時差の情報と、基地局に現在基準日時の情報を持たせているため、移動通信端末のユーザーがどこにいても良いという利点もある。
【0060】
尚、本発明は、上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能なのはいうまでもない。たとえば、上述した実施の形態では、情報端末3と移動通信網3との間をインターネット5を介して接続しているが、他のネットワークを用いても良いのは勿論である。また、上述した実施の形態では、情報端末3としてコンピュータを想定しているが、他の情報端末でも良いのは勿論である。更に、上述した実施の形態では、各移動通信端末は、現在基準日時を示す情報や時差を示す情報を基地局から送信された情報を受信することによって得ているが、他の方法で取得しても良いのは勿論である。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、移動通信端末に設定されるスケジュール日時を、現在基準日時と当該移動通信端末に設定された現在設定日時とに基づいて修正(補正)するので、次に述べるような効果を奏する。
【0062】
第1の効果は、複数の移動通信端末が一斉にスケジュール報知ができることである。その理由は、基地局に現在の基準日時を管理させ、スケジュールデータに基準日時を拡張情報として持たせることができるからである。
【0063】
第2の効果は、基準日時に沿ったスケジュール報知ができることにある。その理由は、基地局の現在基準日時と、移動通信端末の現在設定日時との差分を計算し、取得したスケジュールデータ内に記述されているスケジュール日時を補正するためである。
【0064】
第3の効果は、ユーザーが移動通信端末に誤って日時設定を行った場合(例えば、1日違い等)でも、希望する実際の日時にスケジュール報知が可能であることである。その理由は、移動通信端末の日時がYYYY年MM月DD日、hh時mm分で管理されており、上記の第2の効果の理由の場合と同様、補正時間の計算が可能になるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるスケジュール報知システムを示すブロック図である。
【図2】図1に示したスケジュール報知システムの第1の移動通信端末で受信される第1のスケジュールデータとそれを補正して得られる登録されたスケジュールデータとを示す図である。
【図3】図1に示したスケジュール報知システムにおいて各移動通信端末内で処理される、スケジュールデータを取得してから登録するまでの処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施の形態によるスケジュール報知システムを示すブロック図である。
【図5】図4に示したスケジュール報知システムの第1の移動通信端末で受信される第1のスケジュールデータとそれを補正して得られる登録されたスケジュールデータとを示す図である。
【図6】図4に示したスケジュール報知システムにおいて各移動通信端末内で処理される、スケジュールデータを取得してから登録するまでの処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】従来のスケジュールデータの電子メールによる取得イメージを示す図である。
【符号の説明】
3 移動通信網
4 情報端末
5 インターネット
101〜104 移動通信端末
201〜204 基地局
600〜604 スケジュールデータ
601A〜604A スケジュールデータ
700〜704 時間帯
801 現在設定日時

Claims (25)

  1. 設定された現在設定日時に同期して動作する移動通信端末であって、基地局から受信したスケジュール日時を含むスケジュールデータを登録して、前記現在設定日時が登録スケジュール日時になったときに、前記スケジュールデータの報知を行う機能を有する移動通信端末において、
    前記受信したスケジュール日時を、前記スケジュールデータを受信した時点の現在基準日時と前記現在設定日時とに基づいて補正して、前記登録スケジュール日時を得る補正手段を有することを特徴とする移動通信端末。
  2. 前記移動通信端末は、前記基地局から前記スケジュールデータに付加されて送られてくる前記現在基準日時を示す情報を受信する、請求項1に記載の移動通信端末。
  3. 前記補正手段は、前記現在基準日時と前記現在設定日時とが等しいときには、前記受信したスケジュール日時をそのまま前記登録スケジュール日時とすることを特徴とする、請求項1に記載の移動通信端末。
  4. 前記補正手段は、前記現在基準日時と前記現在設定日時とが異なる場合には、前記受信したスケジュール日時から、前記現在基準日時から前記現在設定日時を差し引いて得られる差分を差し引いた日時を、前記登録スケジュール日時として得ることを特徴とする、請求項1に記載の移動通信端末。
  5. 設定された現在設定日時に同期して動作する移動通信端末であって、基地局から受信したスケジュール日時を含むスケジュールデータを登録して、前記現在設定日時が登録スケジュール日時になったときに、前記スケジュールデータの報知を行う機能を有する移動通信端末において、
    前記受信したスケジュール日時を、時差と前記スケジュールデータを受信した時点の現在基準日時と前記現在設定日時とに基づいて補正して、前記登録スケジュール日時を得る補正手段を有することを特徴とする移動通信端末。
  6. 前記移動通信端末は、前記基地局から前記スケジュールデータに付加されて送られてくる、前記時差を示す情報及び前記現在基準日時を示す情報を受信する、請求項5に記載の移動通信端末。
  7. 前記補正手段は、前記受信したスケジュール日時を前記時差によって補正して補正スケジュール日時を求める手段を含む、請求項5に記載の移動通信端末。
  8. 前記補正手段は、前記現在基準日時と前記現在設定日時とが等しいときには、前記補正スケジュール日時をそのまま前記登録スケジュール日時とする手段を更に有する、請求項7に記載の移動通信端末。
  9. 前記補正手段は、前記現在基準日時と前記現在設定日時とが異なる場合には、前記補正スケジュール日時から、前記現在基準日時から前記現在設定日時を差し引いて得られる差分を差し引いた日時を、前記登録スケジュール日時として得る手段を更に有する、請求項7に記載の移動通信端末。
  10. 設定された現在設定日時に同期して動作する移動通信端末において、基地局から受信して取得したスケジュール日時を含むスケジュールデータを登録する方法であって、
    前記取得したスケジュール日時を、前記スケジュールデータを受信した時点の現在基準日時と前記現在設定日時とに基づいて補正して、登録スケジュール日時を得るステップと、
    該登録スケジュール日時を含むスケジュールデータを登録するステップと
    を含むスケジュールデータ登録方法。
  11. 前記基地局から前記スケジュールデータに付加されて送られてくる前記現在基準日時を示す情報を受信するステップを更に有する、請求項10に記載のスケジュールデータ登録方法。
  12. 前記補正するステップは、前記現在基準日時と前記現在設定日時とが等しいときには、前記取得したスケジュール日時をそのまま前記登録スケジュール日時とすることを特徴とする、請求項10に記載のスケジュールデータ登録方法。
  13. 前記補正するステップは、前記現在基準日時と前記現在設定日時とが異なる場合には、前記取得したスケジュール日時から、前記現在基準日時から前記現在設定日時を差し引いて得られる差分を差し引いた日時を、前記登録スケジュール日時として求めることを特徴とする、請求項10に記載のスケジュールデータ登録方法。
  14. 設定された現在設定日時に同期して動作する移動通信端末において、基地局から受信して取得したスケジュール日時を含むスケジュールデータを登録する方法であって、
    前記取得したスケジュール日時を、時差と前記スケジュールデータを受信した時点の現在基準日時と前記現在設定日時とに基づいて補正して、登録スケジュール日時を得るステップと、
    該登録スケジュール日時を含むスケジュールデータを登録するステップと
    を含むスケジュールデータ登録方法。
  15. 前記基地局から前記スケジュールデータに付加されて送られてくる、前記時差を示す情報及び前記現在基準日時を示す情報を受信するステップを更に有する、請求項14に記載のスケジュールデータ登録方法。
  16. 前記補正するステップは、前記取得したスケジュール日時を前記時差によって補正して補正スケジュール日時を求めるステップを含む、請求項14に記載のスケジュールデータ登録方法。
  17. 前記補正するステップは、前記現在基準日時と前記現在設定日時とが等しいときには、前記補正スケジュール日時をそのまま前記登録スケジュール日時とするステップを更に有する、請求項16に記載のスケジュールデータ登録方法。
  18. 前記補正するステップは、前記現在基準日時と前記現在設定日時とが異なる場合には、前記補正スケジュール日時から、前記現在基準日時から前記現在設定日時を差し引いて得られる差分を差し引いた日時を、前記登録スケジュール日時として求めるステップを更に有する、請求項16に記載のスケジュールデータ登録方法。
  19. 移動通信網と、情報端末と、該情報端末と前記移動通信網との間を接続するネットワークと、前記移動通信網に接続された複数基の基地局と、該複数基の基地局のいずれかとの間で送受信を行う複数台の移動通信端末とを有するスケジュール報知システムであって、前記情報端末は原スケジュール日時を含むスケジュールデータを前記ネットワークおよび前記移動通信網を介して前記複数基の基地局へ送信し、前記複数基の基地局の各々は、受信した前記スケジュールデータを当該基地局のエリアに属する前記移動通信端末へ向けて送信し、前記複数台の移動通信端末の各々は、設定された現在設定日時に同期して動作するものであって、前記基地局から受信した前記スケジュールデータを登録して、前記現在設定日時が登録スケジュール日時になったときに、前記スケジュールデータの報知を行う機能を有する、前記スケジュール報知システムにおいて、
    前記複数基の基地局のすべては、共通の現在基準日時に同期して動作するものであって、前記複数基の基地局の各々は、受信した前記スケジュールデータを、前記現在基準時刻を示す情報を付加した状態で、前記移動通信端末へ向けて送信する手段を含み、
    前記複数台の移動通信端末の各々は、前記受信したスケジュールデータに含まれる前記原スケジュール日時を、前記スケジュールデータを受信した時点の前記現在基準日時と前記現在設定日時とに基づいて補正して、前記登録スケジュール日時を得る補正手段を有する
    ことを特徴とするスケジュール報知システム。
  20. 前記補正手段は、前記現在基準日時と前記現在設定日時とが等しいときには、前記原スケジュール日時をそのまま前記登録スケジュール日時とすることを特徴とする、請求項19に記載のスケジュール報知システム。
  21. 前記補正手段は、前記現在基準日時と前記現在設定日時とが異なる場合には、前記原スケジュール日時から、前記現在基準日時から前記現在設定日時を差し引いて得られる差分を差し引いた日時を、前記登録スケジュール日時として得ることを特徴とする、請求項19に記載のスケジュール報知システム。
  22. 移動通信網と、情報端末と、該情報端末と前記移動通信網との間を接続するネットワークと、前記移動通信網に接続された複数基の基地局と、該複数基の基地局のいずれかとの間で送受信を行う複数台の移動通信端末とを有するスケジュール報知システムであって、前記情報端末は原スケジュール日時を含むスケジュールデータを前記ネットワークおよび前記移動通信網を介して前記複数基の基地局へ送信し、前記複数基の基地局の各々は、受信した前記スケジュールデータを当該基地局のエリアに属する前記移動通信端末へ向けて送信し、前記複数台の移動通信端末の各々は、設定された現在設定日時に同期して動作するものであって、前記基地局から受信した前記スケジュールデータを登録して、前記現在設定日時が登録スケジュール日時になったときに、前記スケジュールデータの報知を行う機能を有する、前記スケジュール報知システムにおいて、
    前記複数基の基地局のすべては、共通の現在基準日時に同期して動作するものであって、前記複数基の基地局の各々は、受信した前記スケジュールデータを、時差を示す情報及び前記現在基準日時を示す情報を付加した状態で、前記移動通信端末へ向けて送信する手段を含み、
    前記複数台の移動通信端末の各々は、前記受信したスケジュールデータに含まれる前記原スケジュール日時を、前記時差と前記スケジュールデータを受信した時点の前記現在基準日時と前記現在設定日時とに基づいて補正して、前記登録スケジュール日時を得る補正手段を有する
    ことを特徴とするスケジュール報知システム。
  23. 前記補正手段は、前記原スケジュール日時を前記時差によって補正して補正スケジュール日時を求める手段を含む、請求項22に記載のスケジュール報知システム。
  24. 前記補正手段は、前記現在基準日時と前記現在設定日時とが等しいときには、前記補正スケジュール日時をそのまま前記登録スケジュール日時とする手段を更に有する、請求項23に記載のスケジュール報知システム。
  25. 前記補正手段は、前記現在基準日時と前記現在設定日時とが異なる場合には、前記補正スケジュール日時から、前記現在基準日時から前記現在設定日時を差し引いて得られる差分を差し引いた日時を、前記登録スケジュール日時として得る手段を更に有する、請求項23に記載のスケジュール報知システム。
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