JP4432479B2 - 画像処理装置 - Google Patents
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Description
そして、このような画像処理装置では、良好な色再現特性を得るために、色補正する際にマトリックス変換を行ったり、あるいは、ルックアップテーブル(以下、LUTという。)変換を行なったりしている(特開2001−203903号公報、特開2002−10095号公報参照)。
本発明は、かかる従来の問題を解決するためになされたもので、良好な色再現特性を得ることができる画像処理装置を提供することを目的とする。
請求項5の画像処理装置は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の画像処理装置において、前記第2撮像素子は、前記被写体の色バランスを測光する測色センサとして使用されることを特徴とする。
また、従来より存在する第1および第2撮像素子を備えた電子カメラに適用する場合には、その信号処理方法を変えるだけで良いので、容易に既存の電子カメラに適用することができる。
(第1実施形態)
図1は、本発明の画像処理装置の第1実施形態を内蔵する電子カメラを示す説明図である。
この電子カメラ2は、被写体に光を照射するための外付け閃光装置1と、この外付け閃光装置1を制御可能なカメラ本体部3とを有している。
撮影レンズ部17は、被写体からの光束を集光する撮影レンズ21と、絞り22とを有している。
本体部19は、撮影レンズ21を透過した光束を受光可能な位置(以下、閉状態という)と受光不可能な位置(以下開状態という)とに回動されるハーフミラー23を有している。また、本体部19には、外付け閃光装置1により照射されて被写体で反射された反射光のうち、撮影レンズ21を透過した光束を受光可能な銀塩製のフィルム25が装着されており、本体部19は、このフィルム25の前面において選択的に遮光するシャッター27を有している。
さらに、本体部19は、ハーフミラー23が閉状態にあるときに、ハーフミラー23を介し撮影レンズ21の結像位置に配置されるピントグラス33を有している。また、本体部19は、ピントグラス33を透過した光束の光路を変更し、かつ変位可能なペンタプリズム35と、このペンタプリズム35からの光束を観察するファインダー37とを有している。さらに、本体部19は、ペンタプリズム35がペンタプリズム35からの反射光がファインダー37に照射される位置とは異なる位置にある場合に、ペンタプリズム35の透過光を集光する集光レンズ39と、この集光レンズ39を透過した光を受光する第2撮像素子であり測色センサとして使用されるCCD41とを有している。
次に、かかる構成からなる電子カメラ2の光学的システムについて説明する。
ファインダー37で被写体を観察する時には、撮影レンズ21を透過した光束は、その一部が破線で示す閉状態のハーフミラ−23で反射され、ピントグラス33、ペンタプリズム35を透過して、ファインダー37に導かれる。
この画像処理装置45は、被写体からの光を受光するCCD29と、CCD29と同一の像を受光可能且つ異なる分光感度特性を有するCCD41とを有している。ここで、CCD29とCCD41とは、図3に示すように異なる分光感度特性を有しており、パラメータを増加させることで人間の目の分光感度特性に近づけている。また、CCD29およびCCD41には、同一の光透過率を有するRGBのカラーフィルターが設けられている。
ホワイトバランス部49では、被写体を照明する光源の色特性の相違による出力画像の変化を抑止するためにホワイトバランスゲインKr,Kbを乗ずる。
R’=Kr × R
G’=G
B’=Kb × B
R,G,B : ホワイトバランス補正前の画像信号
R’,G’,B’ : ホワイトバランス補正後の画像信号
という処理を行う。
一方、評価値生成部59では、画像を例えば8行12列の小領域に分割し、各小領域毎に輝度値或いは色度値等の評価値を算出する。輝度は、オブジェクトの色の絶対的な明るさに比例するものであり、色度は、輝度情報を取り除いたオブジェクトの色を客観的に測定したものである。
以下、色補正係数の算出方法を図4の流れ図を用いて具体的に説明する。
ステップS11では、無次元化のための座標変換が行われる。
具体的には、CCD29の画像の各小領域毎の出力値の各原色毎の積分値をRs,Gs,Bsとし、同様に、CCD41も例えば8行12列の小領域に分割し、各小領域毎の積分値をRm,Gm,Bmとすると、
RGs=Rs/Gs
BGs=Bs/Gs
RGm=Rm/Gm
BGm=Bm/Gm
RGs,BGs,RGm,BGm : 第1擬似色補正係数
という演算が行われる。
RGs’=RGs × k1 + k2
BGs’=BGs × k1 + k2
RGm’=RGm × k3 + k4
BGm’=BGm × k3 + k4
k1,k2,k3,k4 : 係数
RGs’,BGs’,RGm’,BGm’:第2擬似色補正係数
という演算が行われる。
具体的には、第2擬似色補正係数RGs’,BGs’,RGm’,BGm’に基づき、図5のLUTを用いて係数番号が取得される。次いで、図6に示す表を用いて、図5で選択された係数番号に合った色補正係数CC0〜CC8が選択される。
なお、図5の表の縦方向には係数番号がとられ、横方向には第2擬似色補正係数RGs’,BGs’,RGm’,BGm’がとられている。
また、図6の表の縦方向には係数番号がとられ、横方向には色補正係数CC0〜CC8がとられている。
色補正手段である色補正部53では、補間部51より出力された画像信号R'',G'',B''と、係数補間部65で算出された色補正係数CC'0〜CC'8とにより、以下に示すような色補正演算が行われる。
G'''=R''×CC'3 +G''×CC'4 +B''×CC'5
B'''=R''×CC'6 +G''×CC'7 +B''×CC'8
γ補正部55では、γ特性が補正される。γ特性は、被写体のコントラストに応じて適切に選択される。より具体的には、評価値生成部59で算出された輝度値に基づいて算出される。
この第1実施形態では、相互に異なる分光感度特性を有するCCD29,41を設け、被写界からの光を受光し認識する際のパラメータが増加するようにしたので、分光感度特性をより人間の目に近づけ、良好な色再現特性を得ることができる。さらに、従来より存在するCCD29,41を備えた電子カメラに適用する場合には、その信号処理方法を変えるだけで良いので、容易に既存の電子カメラに適用することができる。
さらに、この第1実施形態では、CCD29を複数の小領域に分け、CCD29の複数の小領域に対応させてCCD41を複数の小領域に分け、CCD29およびCCD41の各画素の出力値を小領域毎に積分し、この積分値を利用して色補正係数を算出するようにしたので、各画素毎に色補正係数を求める場合に比べ画像処理にかかる時間を的確に短くすることができる。
(第2実施形態)
図7は、本発明の画像処理装置の第2実施形態のブロック図を示す。この第2実施形態では、信号処理の方法のみ第1実施形態と異なる。
この画像処理装置67は、被写体からの光を受光するRGBのカラーフィルターを有するCCD29,41を有している。
CCD29,41の出力は、信号処理部47,47Aにおいて、A/D変換や温度変化による電源電圧の変動の補正等が行われる。次いで、信号処理部47,47Aの出力は、信号合成部69および評価値生成部59,59Aに入力される。
一方、評価値生成部59,59Aでは、画像を例えば8行12列の小領域に分割し、各小領域毎に輝度値或いは色度値等の評価値を算出する。
係数補間部65では、各小領域の境界における、色補正係数生成部61で算出された色変換係数CC0〜CC8の相違による段差を緩和するために係数補間を行う。そして、色補正係数CC'0〜CC'8を算出する。
この画像処理装置67でも第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
そして、この第2実施形態の画像処理装置では、分光感度特性が相互に異なるCCD29とCCD41との合成出力値に対して色補正部53にて色変換を行うようにしたので、第1実施形態のような片方のCCD29の出力信号に対して色補正係数を乗じる場合に比べて、より人間の目に近い画像の信号に対して色補正係数を乗じることが可能である。
(第3実施形態)
図8は、本発明の画像処理装置の第3実施形態を内蔵する電子カメラを示す説明図である。
この電子カメラ2Aは、撮影レンズ部17と、この撮影レンズ部17が取り付けられる本体部19とを有している。
撮影レンズ部17は、被写体からの光束を集光する撮影レンズ21と、絞り22とを有している。
また、本体部19には、撮影レンズ21を透過した光束を受光可能な第1撮像素子であるCCD29Aが配置されている。このCCD29Aにより、被写体が撮像される。CCD29Aの前面には、シャッター27が配置されている。
さらに、本体部19は、ペンタプリズム35の透過光を集光する集光レンズ39と、この集光レンズ39を透過した光を受光する第2撮像素子であり測色センサとして使用されるCCD41とを有している。このCCD41からの測色信号により露出制御が行われる。
ファインダー37で被写体を観察する時には、撮影レンズ21を透過した光束は、その一部が破線で示す閉状態のミラー23Aで反射され、ピントグラス33、ペンタプリズム35を透過して、ファインダー37に導かれる。
また、撮影時に不図示のレリーズ釦が押されると、ミラー23Aが実線で示す開状態に移動され、絞り22が絞り込まれ、シャッター27が開かれる。そして、撮影レンズ21を透過した被写体からの光がCCD29Aに結像され、撮像が行われる。
この画像処理装置45Aは、被写体からの光を受光するCCD29Aと、CCD29Aと同一の像を受光可能且つ異なる分光感度特性を有するCCD41とを有している。ここで、CCD29AとCCD41とは、図10に示すように異なる分光感度特性を有している。また、CCD29AおよびCCD41には、同一の光透過率を有するRGBのカラーフィルターが設けられている。
ホワイトバランス部49では、被写体を照明する光源の色特性の相違による出力画像の変化を抑止するためにホワイトバランスゲインKr,Kbを乗ずる。
R’=Kr × R
G’=G
B’=Kb × B
R,G,B : ホワイトバランス補正前の画像信号
R’,G’,B’ : ホワイトバランス補正後の画像信号
という処理を行う。
一方、評価値生成部59では、画像を例えば8行12列の小領域に分割し、各小領域毎に輝度値或いは色度値等の評価値を算出する。輝度は、オブジェクトの色の絶対的な明るさに比例するものであり、色度は、輝度情報を取り除いたオブジェクトの色を客観的に測定したものである。
以下、色補正係数の算出方法を図11の流れ図を用いて具体的に説明する。
具体的には、CCD29Aの画像の各小領域毎の出力値の各原色毎の積分値をRs,Gs,Bsとし、同様に、CCD41も例えば8行12列の小領域に分割し、各小領域毎の積分値をRm,Gm,Bmとすると、
RGs=Rs/Gs
BGs=Bs/Gs
RGm=Rm/Gm
BGm=Bm/Gm
RGs,BGs,RGm,BGm : 第1擬似色補正係数
という演算が行われる。
RGs’=RGs × k1 + k2
BGs’=BGs × k1 + k2
RGm’=RGm × k3 + k4
BGm’=BGm × k3 + k4
k1,k2,k3,k4 : 係数
RGs’,BGs’,RGm’,BGm’:第2擬似色補正係数
という演算が行われる。
具体的には、第2擬似色補正係数RGs’,BGs’,RGm’,BGm’に基づき、図5に示したLUTを用いて係数番号が取得される。次いで、図6に示した表を用いて、図5で選択された係数番号に合った色補正係数CC0〜CC8が選択される。
係数補間部65では、各小領域の境界における、色補正係数生成部61で算出された色補正係数CC0〜CC8の相違による段差を緩和するために係数補間を行う。この係数補間は、近傍の小領域の係数を用いて直線補間を実施することにより行う。なお、係数補間後の色補正係数を以下CC'0〜CC'8と表す。
R'''=R''×CC'0 +G''×CC'1 +B''×CC'2
G'''=R''×CC'3 +G''×CC'4 +B''×CC'5
B'''=R''×CC'6 +G''×CC'7 +B''×CC'8
そして、色補正部53で色補正を実施された画像信号R''',G''',B'''は、γ補正部55、色空間変換部56および輪郭強調部57の各処理を順次経由して記録媒体に記録される。
また、上述した実施形態では、色補正係数生成部61での正規化に係数k1〜k4を使用した関数演算を行ったが、1次元LUT或いは多次元LUTを用いても良い。
そして、上述した実施形態では、3×3のマトリック演算を行うための色補正係数CC0〜CC8を選択するようにしたが、さらに高精度な色補正を行うために例えば、多次元LUTを選択し、演算処理するようにしても良い。
53 色補正部
61 色補正係数生成部
Claims (6)
- 被写体からの光を受光し複数の色成分を出力する第1撮像素子と、
この第1撮像素子と同一の像を受光し複数の色成分を出力可能であり且つ複数の色成分の分光感度特性が前記第1撮像素子と異なる第2撮像素子と、
前記第1撮像素子と前記第2撮像素子とで光電変換された出力値に基づき、前記被写体からの受光状態に応じた色補正係数を算出する色補正係数算出手段と、
前記色補正係数算出手段により算出された前記色補正係数を用いて、前記第1撮像素子の出力値に対して色補正を行う色補正手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。
- 被写体からの光を受光し複数の色成分を出力する第1撮像素子と、
この第1撮像素子と同一の像を受光し複数の色成分を出力可能であり且つ複数の色成分の分光感度特性が前記第1撮像素子と異なる第2撮像素子と、
前記第1撮像素子と前記第2撮像素子とで光電変換された出力値に基づき、前記被写体からの受光状態に応じた色補正係数を算出する色補正係数算出手段と、
前記色補正係数算出手段により算出された前記色補正係数を用いて、前記第1撮像素子と前記第2撮像素子との合成出力値に対して色補正を行う色補正手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。
- 請求項1または請求項2に記載の画像処理装置において、
前記第1撮像素子を複数の小領域に分け、前記第1撮像素子の複数の小領域に対応させて前記第2撮像素子を複数の小領域に分け、前記第1撮像素子および前記第2撮像素子の各画素の出力値を前記小領域毎に積分し、この積分値を利用して前記色補正係数を算出することを特徴とする画像処理装置。 - 請求項3に記載の画像処理装置において、
前記第1撮像素子と前記第2撮像素子とは、同一の前記被写体からの光を受光するのに使用する画素数が、相違することを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の画像処理装置において、
前記第2撮像素子は、前記被写体の色バランスを測光する測色センサとして使用されることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の画像処理装置において、
前記第2撮像素子は、前記被写体の輝度を測光する測光センサとして使用されることを特徴とする画像処理装置。
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