JP4430812B2

JP4430812B2 - Method for producing fermented seasoning

Info

Publication number: JP4430812B2
Application number: JP2000381217A
Authority: JP
Inventors: 尚登渡辺; 一郎木村
Original assignee: 天野実業株式会社
Priority date: 2000-12-15
Filing date: 2000-12-15
Publication date: 2010-03-10
Anticipated expiration: 2020-12-15
Also published as: JP2002176951A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、魚醤油を用いた発酵調味料の製造方法に関し、さらに詳しくは、魚臭など魚醤油特有の不快な臭気を抑え、しかも複雑で濃厚な旨みと醤油様の芳醇な香りとを備えた発酵調味料の製造方法に関する。
【０００２】
【発明の背景】
魚醤油は魚介類に２０〜３０％の食塩を添加して漬け込み、魚介類の持つ自己消化酵素を利用して１年以上分解熟成した後、濾過して得られる液状の醗酵調味料である。このようにして得られた魚醤油は、魚介類のタンパク質から生成されたグルタミン酸などのアミノ酸を豊富に含み、複雑で伸びのある濃厚な旨味をもつ発酵調味料であり、タイでは「ナンプラ」、ベトナムでは「二ョクマム」として、東南アジアを中心に世界各地で使用されている。
【０００３】
日本においても「しょっつる」などが知られているが、これらの魚醤油には魚介類の生臭さや熟成時の醗酵中に生成する腐敗臭など、特有の不快な臭気を有しており、このため、わが国では主に隠し味として使用され、大豆や小麦等の穀物を原料とする通常の醤油のようには広く用いられていないのが現状である。従って、上記の不快な臭気は除去されながら、しかも特有の旨み等は有している魚醤油の開発が望まれていた。
【０００４】
【従来の技術】
従来、上記魚醤油から上記の生臭さ等の不快な臭気を除去する方法としては、魚醤油の製造工程で、市販のタンパク質分解酵素を添加して魚介類の分解を促進させる方法や、例えば特開平１１−１５１０７３号公報に記載のように、魚醤油と食塩水の混合液を醤油麹に加えて仕込み、更に酵母を添加して発酵・熟成させる方法が知られている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の分解酵素を添加する方法では新たに苦味成分が生成される問題があり、また、醤油麹を用いる上記従来の方法では、不快臭を十分に除去する程度に添加・発酵させると、植物性の原料に由来する香気が付加されるとともに魚醤油のもつ特有の旨みが変質する問題点があった。
本発明は上記問題点を解消し、魚臭など魚醤油特有の不快な臭気を抑え、しかも複雑で濃厚な旨みと醤油様の芳醇な香りとを備えた発酵調味料の製造方法を提供することを技術的課題とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究した結果、魚醤油に醸造され熟成過程を経た醤油もろみであって、圧搾前の醤油もろみを添加して一定期間反応熟成せしめれば不快な魚臭を芳醇な香りに改良できることを知り、この知見に基づいて本発明を完成した。
即ち、本発明は魚醤油１００重量部に対し、醸造され熟成過程を経た醤油もろみであって、圧搾前の醤油もろみを１０〜５０重量部添加し、１５〜４５℃の温醸で５日〜２週間の反応熟成ののち火入れを行い、その後に濾過して濾液を得ることを特徴とする発酵調味料の製造方法である。
【０００７】
【作用】
上記魚醤油に添加される醸造され熟成過程を経た醤油もろみであって、圧搾前の醤油もろみ（以下、「醸造され熟成過程を経た醤油もろみであって、圧搾前の醤油もろみ」を単に「醸造された醤油もろみ」という。）は、次のように作用すると考えられる。
即ち、上記魚醤油に含まれる魚臭成分は、上記添加する醸造された醤油もろみ中の活性化している酵素により比較的短期間の反応熟成で分解され、あるいは、この醸造された醤油もろみに含まれる芳醇な香り成分と置換され醤油粕に吸着されたのち、上記濾過により醤油粕とともに除去され、これにより魚醤油は特有の濃厚な旨みを残したまま魚臭が抑制される、と考えられる。
【０００８】
【実施の形態】
本発明に用いられる魚醤油は、海産魚、淡水魚などの魚類や小エビ、貝などを原料として調製された調味料であり、例えばタイの「ナムプラ」「ナムカビ」、ベトナムの「ニョクマム」「トムチャット」、カンボジアの「タクトレイ」、フィリピンの「パティス」、中国の「魚露」「蝦油」やヨーロッパの「アンチョビソース」「ガルム」、日本の「しょっつる」「いしる」「いかなご醤油」「せんじ」などが挙げられる。上記魚醤油は、魚介類の原料の他に植物性の原料を含めて調製した魚醤油様調味料や魚介類を麹とともに仕込んで熟成させた魚醤油様調味料も用いられるが、好適に用いられる魚醤油としては魚醤油の特徴的な香気や旨味を有している魚介類のみの原料からなる魚醤油である。
【０００９】
醤油麹由来の酵素は、醤油の醸造過程で醤油もろみ中に多く含まれており、一方、この醤油もろみには醤油粕が含まれている。しかも醤油もろみは醤油の醸造過程で簡単に入手できることから、本発明の魚醤油に添加される醤油成分は醤油もろみを用いるのが好ましい。
【００１０】
魚醤油に添加する上記醸造された醤油もろみは、添加量が少な過ぎると魚臭を十分に抑えることができず、一方、添加量が多過ぎると醤油の味が強くなり、魚醤油特有の複雑で濃厚な旨みが弱くなる。そこで上記醸造された醤油もろみは、通常、魚醤油１００重量部に対し１０〜５０重量部添加され、より好ましくは、２０〜４０重量部の範囲で添加される。
【００１１】
上記醸造された醤油もろみを添加した魚醤油は、所定期間に亙って反応熟成されるが、熟成期間が短いと魚臭の分解などが十分でなく、通常、３０℃温醸で１〜２週間程度に亙って反応熟成される。なお、２週間程度以上経過すると、それ以降は熟成期間を長くしても魚臭抑制の効果はあまり向上しない。
【００１２】
所定期間の反応熟成ののち、魚醤油中の諸酵素の失活と殺菌をかねて通常の醤油醸造の場合と同様な火入れがされ、その後、通常の布濾過、珪藻土濾過などで醤油粕等の不溶成分を除去する。このとき、醤油粕に吸着された不快な魚臭成分も除去されるので、芳醇な香りのする液状の発酵調味料が得られる。
【００１３】
上記濾過により得られた濾液は、液状の状態で発酵調味料として用いても良いが、脱水処理を施して固形状又はペースト状の魚醤油を得ることもできる。この脱水処理は液体から水分を除去する通常の方法が用いられ、例えば、通常の凍結乾燥、噴霧乾燥、ドラム乾燥、真空乾燥、減圧加熱濃縮などを挙げることができる。特に、容易に大量処理が可能な噴霧乾燥が好適に用いられるが、この乾燥により得られた粉末状の発酵調味料は取り扱いが容易であり、乾燥食品への添加も容易であるのでより好ましい。
【００１４】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明を説明する。
【００１５】
（実施例１）
タイ産の魚醤油であるナンプラ１０００ｇに、醤油もろみ２００ｇを添加し、３０℃温醸で１週間反応熟成を行った。その後、火入れしたのち濾過して液状の発酵調味料１１００ｇを得た。得られた発酵調味料は、不快な魚臭がほとんど感じられなく醤油様の芳醇な香りに改良されており、しかも魚醤油特有の複雑で濃厚な旨みを有していた。
【００１６】
（実施例２）
ナンプラ１０００ｇに醤油もろみを４００ｇ添加し、上記実施例１と同様の製造方法で発酵調味料１２００ｇを得た。得られた発酵調味料は、上記実施例１に比べてさらに魚臭が抑制されて醤油様の香りに改良されており、しかも魚醤油特有の複雑で濃厚な旨みを有していた。
【００１７】
（比較例１）
ナンプラ１０００ｇに醤油もろみを５０ｇ添加し、上記実施例１と同様の製造方法で発酵調味料１０２５ｇを得た。得られた発酵調味料は不快な魚臭が強く残っており、醤油様の香りは弱い。
【００１８】
（比較例２）
ナンプラ１０００ｇに醤油もろみを６００ｇ添加し、上記実施例１と同様の製造方法で発酵調味料１３００ｇを得た。得られた発酵調味料は魚臭はなく、芳醇な醤油様の香りが強いが、魚醤油特有の複雑で濃厚な旨みは弱い。
【００１９】
次に、上記実施例１、実施例２、比較例１及び比較例２の各発酵調味料について、１０名の味覚パネラーにより官能検査を行った。その結果を表１の「官能検査結果１」に示す。なお、評価方法は発酵調味料の香りについて、不快な魚臭が醤油様の芳醇な香りに改良されている程度を０〜３の４段階に分けて採点し、パネラー１０名の評価平均点で示した。
【００２０】
【表１】

【００２１】
（実施例３）
ベトナム産の魚醤油であるニョクマム１０００ｇに、醤油もろみ３００ｇを添加し、３０℃温醸で２週間反応熟成を行った。その後、火入れしたのち濾過して液状の発酵調味料１１５０ｇを得た。
次に、この液状の発酵調味料１１５０ｇにデキストリン１５０ｇを混合溶解させ、これを噴霧乾燥して粉末状の発酵調味料５６０ｇを得た。上記噴霧乾燥は、熱風温度１８０℃、排風温度９５℃、アトマイザー回転数１５,０００ｒｐｍの条件で行った。
上記により得られた粉末状の発酵調味料は、魚醤油特有の複雑で濃厚な旨みを有しており、しかも、不快な魚臭がなく、醤油様の芳醇な香りを有するものであった。
【００２２】
次に、醤油もろみを圧搾して得られる、酵素を含んだ生醤油(生揚)又は醤油粕をそれぞれ単独で魚醤油に添加した場合について、上記醤油もろみを添加した実施例１と比較検討した。
【００２３】
（比較例３）
タイ産魚醤油のナンプラ１０００ｇに、生醤油を１００ｇ、２００ｇ、４００ｇ、又は６００ｇ添加した場合について、それぞれ上記実施例１と同様に処理して発酵調味料を得た。得られた各発酵調味料について、前記と同様に１０名の味覚パネラーにより官能検査を行った。その結果を前記実施例１と比較して表２の「官能検査結果２」に示す。
【００２４】
【表２】

【００２５】
上記の「官能検査結果２」から明らかなように、生醤油を添加した場合は、醤油もろみを添加する場合と比べて醤油粕成分を添加しないため濾過工程が容易であり収率が高いが、いずれも不快な魚臭が残っているため目的とする発酵調味料は得られなかった。これは、生醤油中の残酵素による魚臭成分の分解反応だけでは魚臭を十分に抑制できない、と推測される。なお、上記残酵素をさらに増やすために生醤油の添加量を増加していくと、魚臭の抑制は不充分であるにもかかわらず、醤油様の味が強まって魚醤油特有の濃厚な旨みが弱まることが判った。
【００２６】
（比較例４）
タイ産魚醤油のナンプラ１０００ｇに醤油粕を５０ｇ、１００ｇ、２５０ｇ、又は４００ｇ添加した場合について、それぞれ上記実施例１と同様に処理して発酵調味料を得た。但し、醤油粕を４００ｇ添加した場合は魚醤油が醤油粕に吸収されて反応熟成後に濾過することができず、発酵調味料を得ることができなかった。
上記処理により得られた各発酵調味料について、比較例３と同様に１０名の味覚パネラーにより官能検査を行った。その結果を前記実施例１と比較して表３の「官能検査結果３」に示す。
【００２７】
【表３】

【００２８】
上記の「官能検査結果３」から明らかなように、醤油粕を添加した場合は、魚醤油が醤油粕に吸収されるため添加量の増加とともに収率が大幅に低下するうえ、いずれも不快な魚臭を抑制する効果がなく、目的とする発酵調味料は得られなかった。この結果、不快な魚臭成分を吸着させるために醤油粕を添加するだけでは、魚臭を十分に抑制することができない、と判断される。
【００２９】
これに対し、例えば前記実施例１のように醤油もろみを添加した場合には、醤油もろみ中の残酵素の作用により不快な魚臭の成分が分解され、同時に接触により醤油もろみ中の醤油様の香り成分と上記魚臭成分との置換が起こり、固形成分中に魚臭成分が吸着されると推測される。そして上記固形成分に吸着された魚臭成分は醤油粕とともに分離されることで、魚醤油の旨みを残しながら、魚臭を抑制した芳醇な香りの発酵調味料を得ることができると考えられる。
【００３１】
【発明の効果】
本発明は上記のように構成され作用することから、次の効果を奏する。
【００３２】
(１)本発明によれば、醤油麹由来の酵素と醤油粕との作用により、比較的短期間の反応熟成で魚臭が抑制されて醤油様の香りに改良されるので、魚醤油の特徴的な濃厚な旨みを有しながらも、不快な魚臭がなく、醤油様の芳醇な香りを有する発酵調味料を容易に得ることができる。
【００３３】
(２)上記濾過により得られた濾液は液状の状態で用いても良いが、濾液を乾燥して粉末状に形成した場合には、保管や搬送、他の食品への配合などの取り扱いが容易になり、乾燥食品への添加も容易になるのでより好ましい。
【００３４】
(３)醸造された醤油もろみには酵素と醤油粕との両者が適度に含まれているので一層良好に魚醤油特有の不快な臭気を抑えることができるうえ、醤油の製造過程で得られるものをそのまま用いることができるので簡単に入手でき、安価に実施できる。
【００３５】
(４)上記魚醤油１００重量部に対し、醸造された醤油もろみを１０〜５０重量部添加したので、魚醤油特有の複雑で濃厚な旨みを残しながら、魚臭を十分に抑制できるので、より好ましい。
【００３６】
(５)上記反応熟成を、１５〜４５℃の温醸で５日〜２週間に亙って行うことにより、醤油麹由来の酵素を十分に反応させ、醤油もろみの保有していた香り成分と魚醤油の魚臭との交換を十分に行なって魚臭を確実に抑制することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a fermented seasoning using fish soy sauce, and more specifically, suppresses unpleasant odor peculiar to fish soy sauce such as fish odor, and has a complex and rich umami and a soy sauce-like rich aroma. The present invention relates to a method for producing a fermented seasoning.
[0002]
BACKGROUND OF THE INVENTION
Fish soy sauce is a liquid fermented seasoning that is obtained by adding 20-30% salt to seafood and immersing it, and using a self-digesting enzyme of fish and shellfish to decompose and ripen for over a year, followed by filtration. The fish soy sauce thus obtained is a fermented seasoning that is rich in amino acids such as glutamic acid produced from seafood proteins and has a rich and complex umami taste. In Vietnam, it is used as “Nyokumam” around the world, mainly in Southeast Asia.
[0003]
“Shotsuru” is also known in Japan, but these fish soy sauce has a unique and unpleasant odor, such as the raw odor of seafood and spoiled odor generated during fermentation during aging. In Japan, it is mainly used as a hidden taste and is not widely used like ordinary soy sauce made from grains such as soybeans and wheat. Accordingly, it has been desired to develop a fish soy sauce that has the unique taste and the like while removing the unpleasant odor.
[0004]
[Prior art]
Conventionally, as a method of removing unpleasant odors such as the above-mentioned raw odor from the fish soy sauce, a method of promoting the decomposition of seafood by adding a commercially available proteolytic enzyme in the production process of fish soy sauce, for example, As described in Japanese Utility Model Publication No. 11-151073, a method is known in which a mixed solution of fish soy sauce and saline is added to a soy sauce cake and further fermented and matured by adding yeast.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, there is a problem that a bitter component is newly generated in the method of adding the above degrading enzyme, and in the conventional method using soy sauce cake, when adding and fermenting to the extent that unpleasant odor is sufficiently removed, In addition to the addition of fragrances derived from plant-based raw materials, there was a problem that the unique taste of fish soy sauce was altered.
The present invention provides a method for producing a fermented seasoning that solves the above-mentioned problems, suppresses unpleasant odor peculiar to fish soy such as fish odor, and has a complex and rich umami and a rich scent of soy sauce. Is a technical issue.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
As a result of diligent research to solve the above problems, the inventors of the present invention are soy sauce mash that has been brewed in fish soy sauce and has undergone an aging process, and it is uncomfortable if reaction aging is performed for a certain period of time by adding soy sauce mash before pressing. Knowing that the fishy odor can be improved to a rich scent, the present invention was completed based on this finding.
That is, the present invention is a brewed and ripened soy sauce mash with respect to 100 parts by weight of fish soy sauce, added 10 to 50 parts by weight of the soy sauce mash before pressing , and cooked at 15 to 45 ° C. for 5 days. It is a method for producing a fermented seasoning characterized in that after two weeks of reaction ripening, it is fired and then filtered to obtain a filtrate.
[0007]
[Action]
The brewed and ripened soy sauce mash that is added to the fish soy sauce above, and the soy sauce mash before compression (hereinafter referred to as the brewed and ripened soy sauce mash and unsqueezed soy sauce mash) The soy sauce moromi is said to act as follows.
That is, the fish odor component contained in the fish soy sauce is decomposed by a reaction aging in a relatively short period of time by the activated enzyme in the brewed soy sauce mash added or contained in the brewed soy sauce mash. It is considered that the fish odor is suppressed while leaving the characteristic rich umami after being replaced with the soy sauce cake after being replaced by the rich scent component and removed together with the soy sauce cake by the above filtration.
[0008]
Embodiment
Fish soy sauce used in the present invention is a seasoning prepared from fish such as marine fish and freshwater fish, shrimp, shellfish, etc., for example, “Nampra”, “Namkabi” in Thailand, “Nyokumam”, “Tom” in Vietnam `` Chat '', `` Tak Tray '' in Cambodia, `` Patis '' in the Philippines, `` Gyokuro '', `` Sardine Oil '' in China, `` Anchovy Sauce '', `` Garm '' in Europe, `` Shotsuru '', `` Ishiru '', `` Sweet soy sauce '' Senji "and so on. As the fish soy sauce, a fish soy sauce-like seasoning prepared by adding a vegetable ingredient in addition to the fish and shellfish ingredients and a fish soy sauce-like seasoning prepared by ripening the fish with sea bream are also preferably used. The fish soy sauce is fish soy sauce made only of seafood having the characteristic aroma and taste of fish soy sauce.
[0009]
Enzymes derived from soy sauce cake are contained in soy sauce mash in the brewing process of soy sauce, while this soy sauce cake contains soy sauce cake. Moreover, since soy sauce moromi can be easily obtained during the brewing process of soy sauce, it is preferable to use soy sauce moromi as the soy sauce component added to the fish soy sauce of the present invention .
[0010]
The above-mentioned brewed soy sauce moromi added to fish soy sauce cannot suppress the fishy odor sufficiently if the added amount is too small, while on the other hand, if the added amount is too large, the taste of the soy sauce will become strong, and the complexities unique to fish soy sauce The rich flavor is weakened. Therefore, the brewed soy sauce moromi is usually added in an amount of 10 to 50 parts by weight, more preferably 20 to 40 parts by weight per 100 parts by weight of fish soy sauce.
[0011]
The fish soy sauce to which the brewed soy sauce moromi is added is reaction ripened over a predetermined period, but if the ripening period is short, the fish odor is not sufficiently decomposed and is usually 1 to 2 at 30 ° C. The reaction is matured for about a week. When about 2 weeks or more have passed, the effect of suppressing fish odor is not so improved after that even if the aging period is extended.
[0012]
After the reaction aging for a predetermined period, the enzymes in the fish soy sauce are deactivated and sterilized, and then the same as in the case of normal soy sauce brewing, and then insoluble in soy sauce cake etc. by normal cloth filtration, diatomaceous earth filtration, etc. Remove ingredients. At this time, since the unpleasant fish odor component adsorbed on the soy sauce cake is also removed, a liquid fermented seasoning with a rich scent is obtained.
[0013]
The filtrate obtained by the above filtration may be used as a fermented seasoning in a liquid state, but it can also be dehydrated to obtain a solid or pasty fish soy sauce. This dehydration treatment uses a normal method for removing water from the liquid, and examples thereof include normal freeze-drying, spray-drying, drum drying, vacuum drying, and vacuum heating concentration. In particular, spray drying which can be easily processed in large quantities is preferably used, but the powdered fermented seasoning obtained by this drying is more preferable because it is easy to handle and can be easily added to dried foods.
[0014]
【Example】
Next, an Example is given and this invention is demonstrated.
[0015]
Example 1
200 g of soy sauce moromi was added to 1000 g of Nampula, a Thai fish soy sauce, and reaction aging was performed for 1 week at 30 ° C. Then, after burning, it filtered and obtained liquid fermented seasoning 1100g. The obtained fermented seasoning was improved to have a soy sauce-like rich scent with almost no unpleasant fishy odor, and had a complex and rich taste unique to fish soy sauce.
[0016]
(Example 2)
400 g of soy sauce moromi was added to 1000 g of Nampula, and 1200 g of fermented seasoning was obtained by the same production method as in Example 1 above. The obtained fermented seasoning further improved the soy sauce-like scent as compared with Example 1 described above, and had a complex and rich taste unique to fish soy sauce.
[0017]
(Comparative Example 1)
50 g of soy sauce moromi was added to 1000 g of Nampula, and 1025 g of fermented seasoning was obtained by the same production method as in Example 1 above. The obtained fermented seasoning has a strong unpleasant fishy odor and a weak soy sauce-like fragrance.
[0018]
(Comparative Example 2)
600 g of soy sauce moromi was added to 1000 g of Nampula, and 1300 g of fermented seasoning was obtained by the same production method as in Example 1 above. The obtained fermented seasoning has no fishy odor and has a rich soy sauce-like fragrance, but the complex and rich taste unique to fish soy sauce is weak.
[0019]
Next, for each fermented seasoning of Example 1, Example 2, Comparative Example 1 and Comparative Example 2, a sensory test was performed by 10 taste panelists. The results are shown in “Sensory test result 1” in Table 1. In addition, about the fragrance of a fermented seasoning, the evaluation method scores the grade in which an unpleasant fishy odor is improved to a soy sauce-like rich fragrance in four stages of 0 to 3, and is an evaluation average score of 10 panelists. Indicated.
[0020]
[Table 1]

[0021]
(Example 3)
300 g of soy sauce moromi was added to 1000 g of Nyokumam, a fish soy sauce from Vietnam, and reaction aging was carried out at 30 ° C. for 2 weeks. Thereafter, after burning, it was filtered to obtain 1150 g of a liquid fermented seasoning.
Next, 150 g of dextrin was mixed and dissolved in 1150 g of this liquid fermented seasoning and spray dried to obtain 560 g of a powdered fermented seasoning. The spray drying was performed under the conditions of a hot air temperature of 180 ° C., an exhaust air temperature of 95 ° C., and an atomizer speed of 15,000 rpm.
The powdered fermented seasoning obtained as described above has a complex and rich umami characteristic of fish soy sauce, and has no unpleasant fishy odor and a soy sauce-like rich aroma.
[0022]
Next, when the raw soy sauce containing the enzyme (fresh) or soy sauce koji obtained by pressing the soy sauce moromi was added to the fish soy sauce alone, a comparison was made with Example 1 where the soy sauce mash was added.
[0023]
(Comparative Example 3)
When 100 g, 200 g, 400 g, or 600 g of raw soy sauce was added to 1000 g of Thai fish soy sauce, it was processed in the same manner as in Example 1 to obtain a fermented seasoning. About each obtained fermented seasoning, the sensory test was done by ten taste panelers like the above. The result is shown in “Sensory test result 2” in Table 2 in comparison with Example 1.
[0024]
[Table 2]

[0025]
As apparent from the above “Sensory test result 2”, when raw soy sauce is added, since the soy sauce koji component is not added compared to the case where soy sauce mash is added, the filtration process is easy and the yield is high. In either case, the target fermented seasoning could not be obtained because of an unpleasant fishy odor. This is presumed that the fish odor cannot be sufficiently suppressed only by the decomposition reaction of the fish odor component by the residual enzyme in the raw soy sauce. In addition, increasing the amount of raw soy sauce to further increase the residual enzyme, despite the inadequate suppression of fish odor, the soy sauce-like taste strengthens and the rich taste unique to fish soy sauce Was found to be weakened.
[0026]
(Comparative Example 4)
In the case where 50 g, 100 g, 250 g, or 400 g of soy sauce cake was added to 1000 g of Thai fish soy sauce, it was processed in the same manner as in Example 1 to obtain a fermented seasoning. However, when 400 g of soy sauce koji was added, the fish soy sauce was absorbed into the soy sauce koji and could not be filtered after the reaction ripening, and a fermentation seasoning could not be obtained.
About each fermented seasoning obtained by the said process, the sensory test was done by ten taste panelers like the comparative example 3. FIG. The result is shown in “Sensory test result 3” in Table 3 in comparison with Example 1.
[0027]
[Table 3]

[0028]
As is apparent from the above “Sensory test result 3”, when soy sauce koji is added, the fish soy sauce is absorbed into the soy sauce koji, so the yield decreases significantly as the amount added increases, and both are uncomfortable. There was no effect of suppressing fishy odor, and the desired fermented seasoning could not be obtained. As a result, it is judged that fish odor cannot be sufficiently suppressed only by adding soy sauce cake to adsorb unpleasant fish odor components.
[0029]
On the other hand, when soy sauce mash is added as in Example 1, for example, an unpleasant fish odor component is decomposed by the action of the residual enzyme in the soy sauce mash, and at the same time, the soy sauce-like mash in the soy sauce mash is brought into contact. It is presumed that the scent component is replaced with the fish odor component, and the fish odor component is adsorbed in the solid component. The fish odor component adsorbed on the solid component is separated together with the soy sauce cake, so that it is possible to obtain a fermented seasoning with a rich fragrance that suppresses the fish odor while leaving the taste of the fish soy sauce.
[0031]
【The invention's effect】
Since the present invention is configured and operates as described above, the following effects can be obtained.
[0032]
(1) According to the present invention, the action of soy sauce cake-derived enzyme and soy sauce cake suppresses the fishy odor and improves the soy sauce-like aroma by relatively short-term reaction ripening. It is possible to easily obtain a fermented seasoning having a soy sauce-like rich fragrance without having an unpleasant fishy odor, while having a rich flavor.
[0033]
(2) The filtrate obtained by the above filtration may be used in a liquid state, but when the filtrate is dried and formed into a powder, it can be easily stored, transported, mixed with other foods, etc. It is more preferable because it can be easily added to dry food.
[0034]
(3) The brewed soy sauce moromi contains moderate amounts of both enzyme and soy sauce cake, so that it can better suppress the unpleasant odor peculiar to fish soy sauce and can be obtained in the process of producing soy sauce. Can be used as it is, so that it can be easily obtained and implemented at low cost.
[0035]
(4) relative to the fish sauce 100 parts by weight, since the brewed soy sauce moromi was added 10-50 parts by weight, while leaving the fish sauce unique complex rich taste, since the fish odor can be sufficiently suppressed, and more preferable.
[0036]
(5) The reaction aged, by performing over the 2 weeks 5 days at 15 to 45 ° C. warm Brewing, allowed to sufficiently react the enzyme derived from soy sauce koji, and aroma components had held the soy sauce moromi The fish odor can be reliably suppressed by sufficiently replacing the fish odor of the fish soy sauce.

Claims

A soy sauce mash that has been brewed and aged for 100 parts by weight of fish soy sauce, added 10 to 50 parts by weight of the soy sauce mash before pressing , and a reaction aging for 5 days to 2 weeks with warm brewing at 15 to 45 ° C. A method for producing a fermented seasoning, characterized in that it is then fired and then filtered to obtain a filtrate.

The method for producing a fermented seasoning according to claim 1, wherein the filtrate is dried to form a powder.