JP4430795B2 - ベニヤ単板の巻取り方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、巻取軸の周囲にベニヤ単板を順次巻取る巻取り方法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば「ベニヤ単板のリーリングユニット」(特公平2−40482号公報)・「線材を利用したベニヤ単板の巻き取り方法及び装置」(特開平11−193151号公報)・「ベニヤ単板の巻取装置」(特開2000−61909号公報)等に開示される如く、巻取軸の周囲にベニヤ単板を順次巻取るに際し、ベニヤ単板の外周側に糸条等の線材を位置させて、該線材と共にベニヤ単板を順次巻取る巻取り方法が公知である。
【0003】
前記巻取り方法によれば、線材によってベニヤ単板を強制的に巻取軸の周囲に案内できるので、腐れ・割れ等を有する不完全・不連続な帯状のベニヤ単板や、見掛けは帯状であるが実際には既に所定の長さ毎に定尺切断されているベニヤ単板でも、順次巻取り処理して円柱状の巻玉とすることが可能であり、ベニヤ単板の処理の合理化に有益であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記巻取り方法の実施に際し、線材に付与する張力について、従来は格別に工夫されることがなく、巻取りの初期から終期に亙って、常に一定の張力とするのが通例であったが、斯様に線材の張力を常に一定とする設定では、詳細に検討すると問題があることが、本発明の開発過程で判明した。
【0005】
即ち、従来、巻取りの初期段階に於て、線材の張力を比較的大きく(強く)設定すると、例えば巻取軸の回転の妨げとなって、ベニヤ単板の削成速度と巻取り速度との同調が困難化したり、或は例えば線材の張力によって惹起される巻玉求芯方向への締付け力(張力の巻玉求芯方向への分力)が過剰となって、ベニヤ単板が過度に締付けられ、ベニヤ単板の巻取り位置(幅方向)の規正が困難化するなどの不都合が発生することから、線材の張力を比較的小さく(弱く)して常に一定とする態様が採られていたが、斯様な形態を採っていても、常用の比較的薄いベニヤ単板を巻取る場合については、問題が目立ちにくく看過されていた。
【0006】
ところが、詳細には、巻取りに伴って巻玉径が増大化すると、線材の張力の作用方向が徐々に巻玉外周の接線方向に近づくことに起因して、線材の張力によって惹起される巻玉求芯方向への締付け力が漸減し、ベニヤ単板の締付け(拘束)も徐々に緩くなるので、巻玉の最も外側にあるベニヤ単板の割れの近傍部分や、既に割れによって分断しているベニヤ単板、或は所定の長さ毎に定尺切断されているベニヤ単板等に位置ずれが生じ易く、一部にでも位置ずれが生じると巻玉の姿勢(巻き姿)が悪くなるので、それ以降の巻取りが不安定化するのが問題であり、特に処理の途上で暫時停止した巻取りを再開する際や、比較的厚い(重い)ベニヤ単板を巻取る際に、前記位置ずれが生じ易い傾向があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、斯様な問題を解消すべく発明したものであって、前記巻取り方法の実施に際し、ベニヤ単板の巻取りに伴う巻玉径の増大化に対応させて、線材の張力を漸増する構成を採る。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に例示した実施例に基づいて詳述する。図1は、本発明の実施に用いる巻取り装置の一部破断側面概略説明図である。また、図2〜図5は、図1に例示した巻取り装置の側面作動説明図であり、図6は、線材の張力の制御態様の一例を示した実例線の説明図である。
【0009】
図中、1は、適宜の間隔を隔てて並設された複数条のベルト1a、該ベルト1aを張架したプーリ1b、該プーリ1bを嵌装した駆動軸1c等を有する搬送コンベヤであって、サーボモータ等の駆動源(図示省略)の駆動作用を得て、例えば前段のベニヤレース(図示省略)に同調する速度で適時駆動され、ベニヤ単板10を図示矢印方向に搬送する。
【0010】
2は、前記搬送コンベヤ1のベルト1aと後述する線材供給機構4の供給ノズル4aとが夫々別個に(又は少なくとも一部は一緒に)介入可能な、適数条の溝2aを有するタッチロールであって、前記搬送コンベヤ1と同じ駆動源、又は別の駆動源(図示省略)の駆動作用を得て、搬送コンベヤ1に同調する速度で適時回動され、後述する巻取り軸3に直接的又は間接的に回転を付与する。尚、必要に応じては、該タッチロール2の外周部に、各種ゴム類等を用いた弾性付与被覆や、研摩布紙・各種ゴム類等を用いた摩擦増強被覆を施しても差し支えない。
【0011】
3は、遊転自在な巻取り軸であって、前記タッチロール2の上方に昇降可能に備えられており、主として前記タッチロール2の回動作用を得て、図示矢印方向に回転させられ、後述する如く線材9と共にベニヤ単板10を順次巻取る。尚、図示は省略したが、軸受箱・昇降ネジ・ネジ駆動源等を有する巻取り軸昇降機構を、前記巻取り軸3に着脱自在に付設して、巻取りの運転時にタッチロール2との当接強さを左右別々に自動的に(又は手動によって)調整できるよう構成すれば、巻玉30(図5参照)の姿勢の良化が容易に図り得るので好ましいが、必ずしも斯様な構成に限るものではなく、例えばベニヤ単板10の巻取り(巻玉30の形成)に伴って自然追従的に上昇する構成とすることもできる。
【0012】
4は、後述する貫通穴4b、切欠き4c、流体供給パイプ4d等を備えた供給ノズル4aと、後述する線材切断部材5とを有する線材供給機構であって、二個以上の適数個が適宜間隔を隔てて後述する連結杆6に連結され、実線で示した始動位置と点線で示した運転位置の間を間欠的に往復移動可能に備えられており、適時線材9を巻取り軸3の周囲に供給すると共に、適時線材9を切断して供給を休止する。
【0013】
詳述すると、各供給ノズル4aは、ペンシルロケット状の本体の芯部に後端から先端に至る貫通穴4bを、中間部に前記貫通穴4bに臨む切欠き4cを、後部に前記貫通穴4bに連通する流体供給パイプ4dを夫々有しており、巻取りの始動時には、流体供給パイプ4dを介して供給される流体(圧縮空気を用いるのが簡便であるが、圧縮空気と水の混合体、或は水のみを用いることも可能である)と、切欠き4cを介して供給される線材9とを先端から吐出すると共に、巻取りの運転時には、線材9のみを先端から導出する。
【0014】
一方、線材切断部材5は、前記供給ノズル4aの切欠き4cよりも先端寄りの位置に位置して、貫通穴4bに臨む部位乃至はその近傍に、電熱ヒータ・ナイフ等の線材切断具(図示省略)を備えており、巻取りの終了時に限って、線材切断具を稼働させ、貫通穴4bの内部に於て線材9を切断する。
【0015】
6は、座金6aを介して前記適数個の線材供給機構4を並列状に連結する連結杆であって、後述するする線材供給機構の進退装置11及び線材供給機構の昇降装置13の稼動作用を得て、各線材供給機構4を一斉に間欠移動させる。
【0016】
7は、適宜の駆動源(図示省略)の駆動により、少なくとも図示矢印方向へ駆動可能なキャブスタンロール7aと、適宜の往復移動機構(図示省略)の作動により、実線で示す制御位置と点線で示す待機位置との間を間欠的に往復移動する遊転ロール7bとを有する線材供給量制御機構であって、各線材供給機構4に対応する位置に適数個備えられており、巻取りの始動時に、線材9の供給量を所望通りに制御する。尚、キャブスタンロール7aを図示矢印方向と逆方向へも駆動可能に備えることにより、巻取りの終了時に、線材9に適当な張力を付与して、線材9の切断を助長することもできる。
【0017】
8は、一対一組の固定ゲート8aと可動ゲート8bとから成るゲートテンション(グリッドテンション・フィンガテンションとも称される)と、可動ゲート8bを固定ゲート8a側に付勢する流体シリンダ8cとを有する線材張力制御装置であって、各線材供給量制御機構7に対応する位置に適数個備えられており、流体シリンダ8cに導入する流体の圧力又は流量の加減によって、固定ゲート8aと可動ゲート8bとの係合態様を変化させることにより、巻取りの運転時に、線材9に所望の張力を付与する。尚、公知の通り、この種のテンション部材を用いて、線材に適宜の張力を付与するに際しては、ボビン等の線材収容部材からテンション部材へ導出される線材に軽微な制動力を付与して、導出中の線材の弛みを抑制するのが通例であり、図示は省略したが、本例に於ても、通例通り(適宜の制動部材を用いて)導出中の線材に軽微な制動力を付与するのが望ましい。
【0018】
尚、線材としては、なじみ性からして、織物材料として用いられている単糸、特に複数本の連続フィラメントから成る単糸が好ましく、実例では、市販の500デニール、1000デニール、1500デニール等のポリエステル糸を用いたが、必ずしも限定するものではなく、例えば釣り糸の如き単線状のものを用いることも可能であり、またその素材としては、化学繊維の外に、天然繊維・ガラス繊維・金属繊維等が挙げられる。
【0019】
因に、デニールとは、「長さ9000m当りの質量のグラム数」を示す、繊維糸の太さの単位であって、数値が大きいほど、太い(強い)糸であることを表わしており、例えば500デニールのポリエステル糸の破断強度は約2.5Kgであるから、より強大な張力を必要とする場合には、1000デニール若しくは1500デニールの糸を用いることになる。
【0020】
11は、流体シリンダを用いて構成した線材供給機構の進退装置であって、巻取りの始動時には、連結杆6を介して各線材供給機構4を実線で示す始動位置へ一斉に後退させると共に、巻取りの運転時には、各線材供給機構4を点線で示す運転位置へ一斉に前進させる。
【0021】
13は、流体シリンダを用いて構成した線材供給機構の昇降装置であって、巻取りの始動時には、連結杆6及び支持台12を介して各線材供給機構4を実線で示す始動位置へ一斉に上昇させると共に、巻取りの運転時の前には、各線材供給機構4を始動位置の真下へ一斉に下降させる(図2参照)。
【0022】
尚、前記線材張力制御装置、線材供給機構の進退装置、及び線材供給機構の昇降装置に用いた各流体シリンダは、例えばクランク機構・カム機構等の如く、同様の機能を奏する別の機器類と置換しても差し支えなく、要は可動ゲート、線材供給機構等を所望位置へ移動させ得るものであれば足りる。
【0023】
本発明は、例えば前記構成の巻取り装置を用いて実施するものであり、以下、巻取りの始動時から巻取りの終了時に至る一連の動作を、例示した説明図を参考に引用して順次説明する。尚、前記構成の巻取り装置を用いる場合には、巻取りの準備工程として、ボビン等の線材収容部材(図示省略)から巻取り装置へ新たに線材9を填装(充填)する都度、線材9の最先端を、供給ノズル4aの切欠き4cを介して貫通穴4bの内部へ導入しておく準備作業が必要となる。
【0024】
扠て、巻取りの始動時には、搬送コンベヤ1、タッチロール2、線材張力制御装置8を夫々休止状態とすると共に、巻取り軸3をタッチロール2の上部へ填装し、更に線材供給機構の進退装置11と線材供給機構の昇降装置13の作動により、各線材供給機構4が始動位置に位置する状態とする。従って、若し、巻取りに不向きなベニヤ単板を別途に後段へ移送して処理する場合には、予め搬送コンベヤを作動させて、不用なベニヤ単板を巻取り装置の後段へ排出しておく。
【0025】
前記状態に於て、各線材供給量制御機構7のキャブスタンロール7aを駆動すると共に、遊転ロール7bを待機位置から制御位置へ移動させると、各線材供給機構4に向けて線材9が順次繰り出されるので、それと相前後する時期に(早過ぎると、流体を浪費することになり、遅過ぎると、線材9がだぶついて詰まる虞が生じるので、ほぼ同時期が好ましい)、流体供給パイプ4dを介して、各供給ノズル4aの貫通穴4bに流体を供給すると、各供給ノズル4aの先端から流体と一緒に線材9が吐出され、当初は巻取り軸3の上辺に向かって延びるが、流体は各供給ノズル4aの先端から遠ざかるにつれて徐々に失速するので、線材9の先端側も図1に例示する如く徐々に垂れ下がることになる。尚、流体として圧縮空気を用いた場合に、該圧縮空気の供給を連続的に行うと、供給ノズルの切欠きの箇所や貫通穴の内部に於て、無用の渦巻きが発生し易く、線材の供給が些か不安定化する傾向があるので、この場合には、線材供給量制御機構による線材の繰り出しと圧縮空気の供給とを断続的に行う方が好ましい。
【0026】
やがて、線材9の供給量が所望量に達したら、流体及び線材9の供給を停止すると共に、図2に例示する如く、線材供給機構の昇降装置13を作動させて、各線材供給機構4を始動位置の真下へ一斉に下降させ、次いで、図3に例示する如く、線材供給機構の進退装置11を作動させて、各線材供給機構4を運転位置へ一斉に前進させる。尚、各線材供給機構4の移動に伴って、線材9の先端側が幾分引き戻される現象が発生するので、たとえ斯様な現象が発生しても、図3に例示する如く、線材9の先端側がベニヤ単板10の進路を横切るに必要十分な位置に残存し得るように、線材9の供給量を定めることが肝要である。
【0027】
以上の始動操作が終れば、搬送コンベヤ1、タッチロール2、線材張力制御装置8を作動させて、巻取りを開始すると、図3に例示する如く、搬送コンベヤ1によって搬送されるベニヤ単板10は、その先端部に線材9の先端側を係合しつつ、いずれ巻取り軸3の位置に至り、更に図4に例示する如く、各供給ノズル4aの先端から導出される線材9の案内作用を受けて、強制的に巻取り軸3の周囲へ案内されるので、以下この運転状態を継続することにより、図5に例示する如く、ベニヤ単板10を順次巻取り処理して巻玉30とすることができる。
【0028】
但し、本発明に於ては、例えば図6の例(符号Tで示した曲線)の如く、巻玉径の増大化に対応させて、線材の張力を漸増するものであり、具体的には、巻玉30の径の増大化に対応させて、各線材張力制御装置8の流体シリンダ8cに導入する流体の圧力又は流量を増加させ、固定ゲート8aと可動ゲート8bとの係合を、浅い態様から深い態様へと変化させると、各ゲート8a・8bに対する線材9の巻付け度合が増大し、それに伴って線材9の通過抵抗も増大するので、結果的に、線材9の張力を漸増させることができる。因に、図6に符号Tで示した曲線は、500デニールのポリエステル糸を用いた場合の、張力の制御態様の一例を示した実例線である。
【0029】
尚、線材の張力によって惹起される巻玉求芯方向への締付け力は、巻玉径の増大化に対して加速度的に連続して漸減する傾向があるので、図6の例では、それとは逆に、張力を加速度的に連続して漸増させるようにしたが、必ずしも限定するものではなく、図示は省略したが、例えば直線的(正比例的)に連続して漸増させるようにしても、或は例えば適宜の巻玉径毎に区切って段階的に漸増させるようにしても、要は巻玉径の増大化に対応させて張力を漸増させれば、相応に有効である。
【0030】
そして、巻取りの終了時には、好ましくは、巻玉30の外周へ適数回余分に線材9を巻付けた後に、各線材供給機構4の線材切断部材5を稼働させて、各供給ノズル4aの貫通穴4bの内部に於て線材9を切断し、巻玉30を巻取り装置の後段へ移送するだけで、処理が完了するが、各供給ノズル4aの貫通穴4bの内部に於て線材9を切断するので、以下、同様の操作の再現によって、次々と巻取り処理を繰り返すことができる。
【0031】
勿論、処理の途上に於て、搬送コンベヤとタッチロールの作動を暫時停止し、そのまま巻取りを再開しても支障なく、また仮に、巻玉の径に余裕がある場合には、先に処理したベニヤ単板の巻取りが終了しても、線材を切断せずに、そのまま(或は必要に応じては、径に余裕がある巻玉と各線材供給機構とを暫定的に上方へ離脱させ、次いで搬送コンベヤを作動させて、不用なベニヤ単板を巻取り装置の後段へ排出した後に、上方へ離脱させておいた巻玉と各線材供給機構とを再び下方へ復帰させてから)、次に処理すべきベニヤ単板の巻取りを開始することも可能である。尚、前記巻玉と各線材供給機構とを暫定的に離脱及び復帰させる場合に、巻玉と各線材供給機構とを軽く接触させつつ離脱及び復帰させれば、離脱及び復帰過程に於ける巻玉の空転・緩み等が抑制できるので有効である。
【0032】
尚、線材の配設間隔は、処理するベニヤ単板の性状(割れ・切断の有無等)や厚さ、或はベニヤ単板の処理速度、更には使用する線材の引張り強度等に対応させて、適宜設定すれば差し支えないが、500デニール〜1500デニール程度のポリエステル糸を線材として用い、厚さが0.5mm〜4mm程度のベニヤ単板を、最高120m/毎分程度の処理速度で処理する場合に於て、40cm〜80cm程度が、一応の目安として挙げられる。
【0033】
また、図示した例は、搬送コンベヤ、タッチロール、線材供給機構等を固定的に備えると共に、巻取り軸を可動的に備えて成る形式の巻取り装置を用いた例であるが、本発明の実施に用いる巻取り装置としては、図示した形式に限るものではなく、図示は省略したが、例えば搬送コンベヤ、タッチロール、線材供給機構等を可動的に備えると共に、巻取り軸を固定的に備えて成る形式、或は例えば搬送コンベヤの駆動プーリにタッチロールの機能を兼備させて、タッチロールを省略して成る形式、更には例えば巻取り軸に、線材収容部材を兼ねる線材供給機構を一体的に付設すると共に、線材の先端を巻取り軸に固着して、同一の線材を、巻取りと巻き戻しに繰り返し使用する形式等々、従来公知の種々の形式の巻取り装置を用いることが可能であり、格別な限定はない。
【0034】
従って、線材供給機構としても、図示した供給ノズルを用いる形態に限るものではなく、図示は省略したが、例えば線材収容部材を兼ねるボビン状の形態、或は例えば魚釣り用のスピニングリール状の形態等々、種々の形態のものを使用して差し支えなく、要は所望の位置へ線材を供給する機能を奏するものであれば足り、線材切断部材を備える必要があるか否か(線材は手動でも切断できる)、或は如何様な形態の線材切断部材を備えるのかなどは、線材供給機構の形態に対応させて、適宜設計変更すれば差し支えなく、線材供給量制御機構の必要性や形態も、線材供給機構の形態に対応させて、適宜設計変更すれば差し支えない。
【0035】
当然ながら、線材張力制御装置の形態としても、図示したゲートテンションを用いる形態に限るものではなく、図示は省略したが、例えば従来公知の他のテンション部材を用いる形態(ゲートテンションとは異なる形態のテンション部材が多数市販されており、必要に応じては、二種以上を組合せて用いてもよい)、或は例えば線材収容部材を兼ねるボビン状の線材供給機構自体へ直接的に制動力を付与する形態等々、適宜設計変更して差し支えなく、要は結果的に線材へ可変的に所望の張力を付与できるものであれば足りる。
【0036】
更に、図示した例は、専ら線材によってベニヤ単板を巻取軸の周囲に案内する態様としたが、必要に応じては、例えば案内コロ・案内ベルト等の他の案内部材を副次的に併用して、該案内部材にて副次的にベニヤ単板を巻取軸の周囲に案内する態様であっても差し支えなく、必ずしも線材のみによってベニヤ単板を巻取軸の周囲に案内する態様に限定するものではない。
【0037】
【発明の効果】
以上明らかな如く、本発明に係るベニヤ単板の巻取り方法によれば、巻取りの初期段階に於ては、速度の同調の困難化や巻取り位置の規正の困難化などを回避するよう、従前通り線材の張力を比較的小さく設定して差し支えないのは勿論のこと、巻玉径が増大化する際には、線材の張力を漸増させ、巻玉求芯方向への締付け力が過度に低減しないよう図るので、処理の途上で暫時停止した巻取りを再開する際や、比較的厚い(重い)ベニヤ単板を巻取る際でも、ベニヤ単板の位置ずれを抑制することが可能となり、ベニヤ単板の位置ずれに起因する巻玉の姿勢の悪化を抑止して、従来よりも安定的に巻取り処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に用いる巻取り装置の一部破断側面概略説明図である。
【図2】図1に例示した巻取り装置の側面作動説明図である。
【図3】図1に例示した巻取り装置の側面作動説明図である。
【図4】図1に例示した巻取り装置の側面作動説明図である。
【図5】図1に例示した巻取り装置の側面作動説明図である。
【図6】線材の張力の制御態様の一例を示した実例線の説明図である。
【符号の説明】
1 :搬送コンベヤ
2 :タッチロール
3 :巻取り軸
4 :線材供給機構
4a:供給ノズル
5 :線材切断部材
7 :線材供給量制御機構
8 :線材張力制御装置
9 :線材
10:ベニヤ単板
11:線材供給機構の進退装置
13:線材供給機構の昇降装置
Claims (1)
- 巻取軸の周囲にベニヤ単板を順次巻取るに際し、ベニヤ単板の外周側に線材を位置させて、該線材と共にベニヤ単板を順次巻取る巻取り方法であって、ベニヤ単板の巻取りに伴う巻玉径の増大化に対応させて、線材の張力を漸増することを特徴とするベニヤ単板の巻取り方法。
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