JP4428932B2 - 甲状腺腫瘍マーカーおよび甲状腺腫瘍の分子分類方法。 - Google Patents

甲状腺腫瘍マーカーおよび甲状腺腫瘍の分子分類方法。 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、甲状腺腫瘍マーカーおよび甲状腺腫瘍の分子分類方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
甲状腺腫瘍は成人の10%に認められる非常に頻度の高い腫瘍である。ほとんどは良性であるが転移・浸潤能を示す悪性腫瘍が約5%程度認められる。悪性腫瘍には85%程度を占める乳頭癌、10%程度を占める濾胞癌、その他稀なものとして未分化癌、髄様癌等がある。
【0003】
甲状腺腫瘍は表在性であるため、腫瘍細胞の採取は比較的容易であり、術前の鑑別診断には細い注射針で腫瘍を穿刺し、微量の腫瘍細胞を採取してパパニコロ染色等で病理学的検索をおこなう穿刺吸引細胞診(Fine Needle Aspiration Biopsy, FNAB)が頻用される。しかし、この方法では悪性腫瘍の10%を占める濾胞癌と良性腫瘍の大部分を占める濾胞腺腫との鑑別は不可能であること、診断する病理医の熟練度により正診率が左右されることなど問題も多い(例えば、非特許文献1参照)。
【0004】
また濾胞癌には広汎浸潤型と微少浸潤型とがあるが、手術後の病理標本による診断においても微少浸潤型濾胞癌と濾胞腺腫の鑑別はしばしば困難であり、熟練した病理医間での比較でも診断の一致率は80%程度であると言われている(例えば、非特許文献2参照)。
【0005】
甲状腺腫瘍の良悪を判定する病理診断以外の方法としては、免疫組織化学的に組織を染色して鑑別する方法や、抗体を使用して検出して判定する手法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
しかし、甲状腺腫瘍を免疫組織化学的に組織を染色してその良悪を判定する場合、検境者の主観が入り、客観性に欠け正確な判定が困難な場合が多い。また、甲状腺癌を乳頭癌と濾胞癌とに区別し、濾胞癌の判定が明確に可能であることを示す従来技術はなかった。
【0007】
【特許文献1】
国際公開第99−64591号パンフレット
【非特許文献1】
ハンブルガー,ジェイ.アイ.(Hamburger, J. I.)、穿刺吸引生検による甲状腺小節の診断;利用と乱用(Diagnosis of thyroid nodules by fine needle biopsy: use and abuse.)、「J Clin Endocrinol Metab」、1994年、第79巻、p.335-9
【非特許文献2】
クーパー,ディ.エス.とシュナイヤー,シー,アール.(Cooper, D. S. and Schneyer, C. R.)、甲状腺における濾胞癌とヒュルトレ細胞癌(Follicular and Hurthle cell carcinoma of the thyroid.)、「Endocrinol Metab Clin North Am」、1990年、第19巻、p.577-91
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、甲状腺腫瘍の悪性度を客観的に判定できる甲状腺腫瘍マーカーの提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の甲状腺腫瘍マーカーは、甲状腺腫瘍の悪性度を判定するために使用する遺伝子マーカーであって、Trefoil Factor3(TFF3)遺伝子を含み、前記遺伝子の発現量が低いほど、前記腫瘍の悪性度が高いと判定する遺伝子マーカーである。
【0010】
本発明者は、病理学的に判断な困難な甲状腺腫瘍の悪性度の判定を分子的なクライテリアに基づき客観的に行うという着想を得て、典型的と思われる良性甲状腺腫瘍と悪性甲状腺腫瘍の手術により得られた病理標本(手術標本)を用いて前記両者に発現しているmRNAを詳細に比較した。その結果、Trefoil Factor3(TFF3、GenBank Ac No. L15203)という遺伝子の発現量が前記両者の間で非常に差があることを突き止めた。そして、本発明者は、さらに鋭意研究を重ねた結果、この遺伝子の発現量を指標にすれば、甲状腺腫瘍の悪性度を客観的に判定できることを見出し、本発明に到達した。このように、本発明の甲状腺腫瘍マーカーを用いれば、甲状腺腫瘍を、従来の病理学的基準とは異なり、遺伝子発現量という分子学的基準によって客観的に判定できる。本発明における悪性甲状腺腫瘍とは、甲状腺原発腫瘍であって、しばしば局所浸潤、遠隔転移およびリンパ節転移を認める腫瘍をいい、良性甲状腺腫瘍とは、それらを認めない腫瘍をいう。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の遺伝子マーカーを用いた甲状腺腫瘍の悪性度の判定は、例えば、予め把握している良性甲状腺組織の前記TFF3遺伝子の発現量から基準の値を設定し、検体甲状腺腫瘍のTFF3遺伝子発現量が前記基準より高いと良性であり、前記基準より低いほど悪性度が高いとする判定である。なお、本発明において、TFF3遺伝子の発現量による甲状腺腫瘍の悪性度の判定は、悪性度の程度としての段階的もしくは継続的な判定であってもよく、良性腫瘍か悪性腫瘍かの択一的な判定であってもよい。
【0012】
前記基準は、予め把握している良性甲状腺組織のTFF3遺伝子発現量よりも低い値に設定することが好ましく、より多くの良性甲状腺組織についてTFF3遺伝子発現量を把握して、それらの中の最小値よりも低い値を前記基準として設定することがより好ましい。さらに、前記基準は、予め把握している悪性甲状腺腫瘍のTFF3遺伝子発現量よりも高い値に設定することが好ましく、より多くの悪性甲状腺腫瘍についてTFF3遺伝子発現量を把握して、それらの中の最大値よりも高い値を前記基準として設定することがより好ましい。
【0013】
検体甲状腺腫瘍の良悪の判定は、前記検体甲状腺腫瘍のTFF3遺伝子発現量が、前記基準よりも高ければ良性腫瘍であり、前記基準よりも低ければ悪性腫瘍であるとして行うことができる。したがって、前記基準を高めに設定すると、悪性腫瘍を見逃す可能性は少なくなるが、良性腫瘍を手術適応と判断してしまう可能性があり、一方、前記基準を低めに設定すると、良性腫瘍を手術適応としてしまう可能性は少なくなるが、悪性腫瘍を見逃す可能性がある。また、前記基準と同じまたは近似の値となった検体腫瘍に対する手術適応の判断としては、例えば、従来の方法に基づいて行うことができ、例えば、検体腫瘍のサイズ等で判断できる。
【0014】
前記基準の設定に用いることができる良性甲状腺組織としては、例えば、正常甲状腺組織、病理学的に明らかな腺腫様甲状腺腫、病理学的に明らかな甲状腺濾胞腺腫等があげられる。また、前記基準の設定等に用いることができる悪性甲状腺腫瘍としては、例えば、病理学的に明らかな甲状腺乳頭癌、甲状腺未分化癌、および、甲状腺濾胞癌があげられる。前記甲状腺濾胞癌には、広汎浸潤型に加え、遠隔転移が明らかな微少浸潤型を加えても良い。
【0015】
検体甲状腺腫瘍の悪性度の判定は、例えば、前記検体腫瘍のTFF3遺伝子発現量に加えて、前記検体腫瘍の組織学的診断や他の遺伝子の発現量から判断できる前記腫瘍の組織型や、前記検体患者の年齢等の情報を総合して判定できる。例えば、前記組織型における甲状腺腫瘍の悪性度は、未分化癌で非常に高く(5年生存率0%)、乳頭癌で非常に低く(5年生存率90%)、濾胞癌、髄様癌および悪性リンパ種では乳頭癌よりやや悪性度が高い(5年生存率80%)ことが知られている。甲状腺腫瘍の組織型の判断に用いることができる前記他の遺伝子としては、例えば、未分化癌および乳頭癌で特異的に発現する癌胎児性フィブロネクチンや、乳頭癌および濾胞性腫瘍に比べて未分化癌で発現が低下するサイログロブリン等があげられる。
【0016】
本発明の甲状腺腫瘍の遺伝子マーカーを用いた甲状腺腫瘍の判定を行う場合、TFF3遺伝子の発現量を指標とするが、このTFF3遺伝子発現量は、例えば、1細胞あたりの絶対量として測定してもよく、相対量として測定してもよい。測定操作が簡便であり正確ある点等から、前記TFF3遺伝子発現量は、相対量として測定することが好ましい。前記相対量は、例えば、内部対照となる遺伝子を設定し、その遺伝子発現量を用いて求めることができる。前記内部対照となる遺伝子としては、正常甲状腺組織細胞および甲状腺腫瘍細胞で発現する遺伝子であれば特に限定されないが、例えば、βアクチン(GenBank Ac No. X00351)、ケラチン7(GenBank Ac No. NM_005556)、ケラチン18(GenBank Ac No. M26326)、ケラチン19(GenBank Ac No. Y00503)、ジペプチジルペプチダーゼIV(GenBank Ac No. M74777)等のハウスキーピング遺伝子や、met proto-oncogene(GenBank Ac No. NM_000245)、Galectin-3(GenBank Ac No. MN_002306)等の遺伝子が好ましい。これらの中でも、甲状腺由来細胞でのみ発現し、その発現量が悪性腫瘍で増加し、良性組織で低下する Galectin-3(GLT3)遺伝子がより好ましい。判定する甲状腺腫瘍が、例えば、穿刺吸引等によって採取されたものである場合、甲状腺腫瘍細胞以外の細胞、例えば、血球細胞等の細胞が混在する可能性があるからである。
【0017】
本発明の甲状腺腫瘍の遺伝子マーカーが、前記TFF3遺伝子およびGLT3遺伝子を含む場合、下記式より求められるG/T比を用いて甲状腺腫瘍の判定を行うことが好ましい。前記G/T比においては、TFF3遺伝子発現量が分母となるため、甲状腺腫瘍の良悪は、前記G/T比が基準より高いと悪性、基準より低いと良性と判断でき、また、甲状腺腫瘍の悪性度は、基準より高いほど悪性度が高いと判定できる。前記基準となるG/T比は、予め把握される正常甲状腺組織および前記良性甲状腺腫瘍から設定でき、その値としては、特に制限されないが、例えば、3〜10であって、好ましくは、4〜9であって、より好ましくは、6〜7である。
G/T比=GLT3伝子発現量/TFF3遺伝子発現量
【0018】
本発明の甲状腺腫瘍の遺伝子マーカーを用いて甲状腺腫瘍の判定において、TFF3遺伝子やGLT3遺伝子の遺伝子発現量を測定する場合、そのmRNAを定量してもよく、そのタンパク質を定量してもよい。したがって、TFF3mRNAやGLT3mRNAは、本発明の甲状腺腫瘍の遺伝子マーカーを定量するためのmRNAマーカーとすることができ、TFF3タンパク質やGLT3タンパク質は、本発明の甲状腺腫瘍の遺伝子マーカーを定量するためのタンパク質マーカーとすることができる。
【0019】
本発明の甲状腺腫瘍の遺伝子マーカーを定量するための前記mRNAマーカーを定量する方法としては、細胞内の特定mRNA量を定量できる方法であれば、特に制限されず、例えば、前記mRNAマーカーのmRNAもしくはそのcDNAの塩基配列またはそれらの相補塩基配列の一部からなるオリゴヌクレオチドであって、前記mRNAマーカーのmRNAまたはcDNAに部位特異的に結合するオリゴヌクレオチドを含むプライマーやプローブを用いた方法があげられる。前記プライマーやプローブは、前記オリゴヌクレオチドが前記マーカーmRNAのmRNAまたはそのcDNAと部位特異的塩基対を形成するものであれば、前記mRNAを検出・定量するための様々な修飾がされたものであってよい。また、前記方法としては、必要試料量が少なく、精度および感度がよく、簡便な方法が好ましく、具体的には、例えば、リアルタイムPCR法やコンペティティブPCR法、または、mRNAを直接測定する方法等があげられる。これらの中でも、例えば、同一チューブまたはウェル内の反応で、TFF3mRNAと内部対照となるマーカー遺伝子のmRNAとを同時に測定できる方法がより好ましい。
【0020】
前記リアルタイムPCR法としては、例えば、細胞内のトータルRNAやmRNAから逆転写酵素を用いてcDNAを合成し、このcDNAを鋳型に目的領域をPCRで増幅し、リアルタイムモニタリング用試薬を用いて増幅産物の生成過程をリアルタイムでモニタリングし、解析する方法があげられる。前記リアルタイムモニタリング試薬としては、例えば、SYBR(登録商標:Molecular Probes社)GreenIや、TaqMan(登録商標:Applied Biosystems社)プローブ等があげあられる。また、前記コンペティティブPCR法としては、例えば、細胞内のトータルRNAやmRNAから逆転写酵素を用いてcDNAを合成し、このcDNAとDNAコンペティターとを同一チューブ内で反応させる方法や、さらに前記逆転写反応時にmRNAとともにRNAコンペティターを加えて反応させる方法等があげられる。またコンペティターのプライマー配列以外の内部配列としては、例えば、増幅目的mRNAの配列と相同配列でもよく、非相同な配列でもよい。またさらに、前記mRNAを直接測定する方法としては、例えば、Invader(登録商標:Third Wave Technologies社)RNAアッセイ等があげられる。ただし、本発明の甲状腺腫瘍マーカーを用いた判定のためのマーカー遺伝子のmRNAの定量方法としては、これらの方法に限られず、前記オリゴヌクレオチド、プライマーまたはプローブを用いた種々の定量方法を適用できる。
【0021】
本発明の遺伝子マーカーを用いて甲状腺腫瘍の判定を、前述のようにmRNAマーカーの定量によって行う場合、その検体の由来は、特に制限されないが、例えば、手術により得た病理標本の甲状腺腫瘍組織であってもよく、穿刺吸引法により得た甲状腺組織細胞であってもよい。これらの組織や細胞内のmRNAは、例えば、4℃以下という保存条件下であれば、約2週間は安定である。また、前述のようなmRNAの定量方法では、必要とされるmRNA量を少量にすることが可能であるため、前記穿刺吸引法により得た甲状腺組織細胞でも本発明の遺伝子マーカーの用いた甲状腺腫瘍の判定が可能である。前記穿刺吸引法により甲状腺組織を得る場合、他の細胞等のコンタミネーションを防ぐ等の理由により、穿刺吸引後に穿刺針内に残った細胞を使用することが好ましい。また、前記細胞を前記穿刺針内から回収する場合、変性試薬Dsol(4M guanidine thiocyanate, 25 mM sodium citrate (pH 7.0), 0.5% sarcosyl, 0.1M 2-mercaptoethanol)を使用することが好ましい。前記Dsolを使用すれば、前記穿刺針からの回収率が向上するからである。前記mRNAマーカーの定量を、前述のようなmRNAの定量方法によって行う場合、必要な甲状腺組織の検体量としては、例えば、トータルRNAとして10ng以上であって、40ng以上が好ましく、より好ましくは200ng以上である。また、検体細胞としての必要量は、例えば、10μg以上であって、40μg以上が好ましく、より好ましくは200μg以上である。
【0022】
本発明の甲状腺腫瘍の遺伝子マーカーを定量するための前記タンパク質マーカーを定量する方法としては、細胞内の特定タンパク質を定量できる方法であれば、特に制限されず、例えば、前記タンパク質マーカーのタンパク質に特異的な抗体を用いた方法があげられ、その中でも、必要な細胞量が少なく、精度および感度がよく、簡便な方法が好ましい。具体的には、例えば、各種のエンザイムイムノアッセイ(EIA)やラジオイムノアッセイ(RIA)等があげられ、これらの中でも、より感度がよく、簡便という点から、固相酵素免疫検定法(ELISA)やサンドウィッチELISAが好ましい。これらの方法に使用する抗体としては、前記タンパク質の定量方法に応じて、モノクローナル抗体であっても、ポリクローナル抗体であってもよい。ただし、本発明の遺伝子マーカーを用いた甲状腺腫瘍の判定のためのタンパク質マーカーの定量方法としては、これらの方法に限られない。
【0023】
本発明の遺伝子マーカーを用いた甲状腺腫瘍の判定のためのmRNAマーカーを定量するために使用するキットは、前記mRNAマーカーのcDNAを定量可能なように増幅するための前記プライマーおよびポリメラーゼと、検出のため前記増幅産物に対合させる前記プローブとを含む細胞内の特定mRNAを定量できるキットである。本発明のキットに含まれるその他の消耗試薬としては、特に制限されず、例えば、mRNAを定量するために必要な酵素、バッファー、反応試薬等があげられる。
【0024】
また、本発明の遺伝子マーカーを用いた甲状腺腫瘍の判定のためのタンパク質マーカーを定量するために使用するキットは、前記タンパク質マーカーのタンパク質に特異的な第一の抗体と、前記第一の抗体に特異的な第二の抗体であって、例えば、適宜な酵素または化学物質で標識化された抗体とを含む細胞内の特定タンパク質を定量するためのキットである。本発明のキットに含まれるその他の消耗試薬としては、特に制限されず、例えば、タンパク質を定量するために必要な酵素、バッファー、反応試薬等があげられる。
【0025】
また、本発明の遺伝子マーカーを用いた甲状腺腫瘍の判定のためのmRNAマーカーを定量するために使用するDNAチップは、前記mRNAマーカーのmRNAもしくはそのcDNAの塩基配列またはその相補塩基配列の一部からなるオリゴDNAを備えるDNAチップである。
【0026】
本発明の甲状腺腫瘍の分子分類方法は、予め把握している良性甲状腺組織のTFF3遺伝子の発現量を基準とし、検体甲状腺腫瘍のTFF3遺伝子発現量が前記基準より高いと良性であり、前記基準より低いほど悪性度が高いとする分類方法である。前記TFF3遺伝子の発現量は、前述のとおり、絶対量または相対量であってよく、前記相対量の場合、前述の内部対照となる遺伝子を使用でき、その中でも内部対照となる遺伝子としては、GLT3遺伝子が好ましい。また、前記基準の設定および遺伝子発現量の定量方法等についても、前述のとおりである。
【0027】
検体甲状腺腫瘍の分類は、前記G/T比により行ってもよい。その場合、例えば、予め把握している良性甲状腺組織のG/T比を基準とし、検体甲状腺腫瘍のG/T比が前記基準より低いと良性であり、前記基準より高いほど悪性度が高いと分類することができる。
【0028】
【実施例】
以下に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
【0029】
(各種甲状腺腫瘍等におけるTFF3 mRNAの発現量)
各種甲状腺腫瘍等においてのTFF3 mRNAの発現量を、TaqMan(登録商標:Applied Biosystems社)PCR法を用いて測定した。まず、各種甲状腺組織からAGPC(Acid guanidinium-Phenol-Chloroform)法によりトータルRNAを抽出し、次に、前記トータルRNA1μg分を20μlの逆転写反応溶液内で逆転写し、cDNAを調製した。前記逆転写反応には、MMLV−RTase(インビトロジェン社製)を200U使用し、プライマーには、オリゴdTプライマーを使用した。反応条件は、製造業者の取扱説明書に従って行った。
【0030】
次に、TaqMan(登録商標:Applied Biosystems社)PCRの標準物質として使用するために、pGEM(登録商標)-Easyベクター(Promega社製)のEcoR Vサイトに、TFF3cDNAの一部(配列番号1)が組み込まれたベクターを調製した。
【0031】
前記cDNAを1μl使用して、TaqMan(登録商標:Applied Biosystems社)PCR法を用いて、前記cDNA中の、TFF3cDNAのコピー数を定量した。標準物質には、前記ベクターを使用し、プライマーは、TFF3フォワードプライマーとして配列番号2に記載のプライマーを使用し、TFF3リバースプライマーとして配列番号3に記載のプライマーを使用し、TFF3プローブは、下記に記載のプローブを使用し、反応条件は、下記の条件で行った。下記FAMは、6-carboxyfluoresceinのことであって、TAMRAは、carboxytetramethylrhodamineのことである。
(TFF3用プローブ):
5'-FAM-CATCTCAGCTTTTCTGTCCCTTTGCTCCC-TAMRA-3'
(反応条件)
95℃ 10分 1 サイクル
95℃ 15秒 60℃ 1分 40 サイクル
【0032】
βアクチン遺伝子を内部対照遺伝子として使用し、配列番号4および5に記載のβアクチンフォワードおよびリバースプライマーと、下記βアクチンプローブを使用した以外は、TFF3cDNAのコピー数定量と同様の条件で、前記cDNA中のβアクチンcDNAコピー数を測定した。また、標準物資としては、βアクチン遺伝子の一部(配列番号6)が組み込まれた前記pGEM(登録商標)−Easyベクター(Promega社製)を使用した。
(βアクチン用プローブ):
5'-FAM-CACCACCATGTACCCTGGCATTGCC-TAMRA-3'
【0033】
下記表1に示す症例の甲状腺組織についてTFF3mRNAの発現量を定量した結果を図1に示す。なお、図1において、TFF3mRNAの発現量は、βアクチンmRNA発現量に対するTFF3mRNA発現量として縦軸に示す。
【0034】
(表1)
甲状腺組織 症例数
正常甲状腺組織 19
腺腫様甲状腺腫 10
濾胞腺腫 44
濾胞癌 28
乳頭癌 25
未分化癌 5
【0035】
図1に示すように、TFF3mRNAの発現量は、濾胞癌、乳頭癌、未分化癌の悪性腫瘍で低下した。次に、これらの甲状腺腫瘍の中で病理的に鑑別診断が困難である濾胞腺腫と濾胞癌の症例について詳しく解析した。その結果を図2に示す。図2において、縦軸は、TFF3mRNAの発現量は、βアクチンmRNA発現量に対するTFF3mRNA発現量を示し、横軸のA〜Eは、下記の病理鑑別が困難な甲状腺腫瘍の症例をそれぞれ示す。
A:病理学的に濾胞腺腫と考えられるもの(38例)
B:病理学的に濾胞腺腫を疑うが微少浸潤型濾胞癌の可能性が否定できないもの(6例)
C:病理学的に微少浸潤型濾胞癌を疑うもの(14例)
D:病理学的に微少浸潤型濾胞癌を疑うが濾胞腺腫である可能性が否定できないもの(6例)
E:広汎浸潤型濾胞癌あるいは遠隔転移が明らかな微少浸潤型濾胞癌(8例)
【0036】
図2に示すように、TFF3mRNAは、病理学的に良性と判断されるAの大部分で高値を示す一方、Cの大部分、BおよびEの全例で低値を示した。また、病理診断が不確実なAおよびDのグループでは、濾胞癌と病理診断されていてもTFF3mRNAが高値である症例、逆に、濾胞腺腫と病理診断されていてもTFF3mRNAが低値である症例が多かった。これらのデータから、TFF3遺伝子の発現量が甲状腺腫瘍の判定をする上で有用なマーカーであり、病理学的鑑別が困難な甲状腺腫瘍であっても、本発明の遺伝子マーカーによれば客観的に判定できることが示された。
【0037】
(G/T比を用いた甲状腺腫瘍の判定)
TFF3遺伝子の発現量とGLT3遺伝子の発現量を、それぞれ、TaqMan(登録商標:Applied Biosystems社)PCR法により測定し、下記式よりG/T比を求め、このG/T比を用いて、甲状腺腫瘍の判定を行った。
G/T比=GLT3遺伝子発現量/TFF3遺伝子発現量
【0038】
GLT3mRNA発現量は、プライマーとして配列番号7および8に記載のGLT3フォワードおよびリバースプライマーを使用し、プローブとして下記GLT3用プローブを使用した以外は、前述したTFF3mRNAの定量と同様の条件で測定した。また、標準物資としては、GLT3遺伝子の一部(配列番号9)が組み込まれた前記pGEM(登録商標)−Easyベクター(Promega社製)を使用した。
(GLT3用プローブ):
5'-FAM-AGTGGTGCCTCGCATGCTGATAACAA-TAMRA-3'
【0039】
正常甲状腺組織(6例)および腺腫様甲状腺腫(15例)の手術標本についてG/T比を求めた結果を下記表2に示し、また、病理学的に乳頭癌(18例)、未分化癌(5例)、および、濾胞性腫瘍(濾胞癌・濾胞腺腫)のうち明らかな濾胞癌(広汎浸潤型および遠隔転移が明らかな微少浸潤型;7例)の手術標本についてG/T比を求めた結果を下記表3に示す。
【0040】
【表2】
Figure 0004428932
【表3】
Figure 0004428932
【0041】
上記表2の良性甲状腺組織のG/T比より高く、上記表3の悪性甲状腺腫瘍のG/T比よりも低い範囲から、基準となるG/T比を6.5と設定した。この基準値に基づいて、病理学的に良性と鑑別される濾胞腺腫(54例)および病理学的に悪性と鑑別される微少浸潤型濾胞癌(24例)の手術標本について、それぞれ、良悪の判定を行った。その結果を、G/T比が6.5以上となり悪性腫瘍と判定される症例に下線を付して、下記表4および5に示す。
【0042】
【表4】
Figure 0004428932
【表5】
Figure 0004428932
【0043】
上記表4および表5に示す症例のうち、本発明の甲状腺腫瘍の遺伝子マーカーを用いた判定と病理診断との一致率は、75.6%(78例中59例)であった。さらに、上記表4および表5において、*の欄に○を付して示した症例は、病理学的鑑別に疑問が残る症例であるが、それらを除外すると、前記両者は、89.4%(66例中59例)という一致率を示した。一部の例で、本発明の甲状腺腫瘍の遺伝子マーカーを用いた判定と病理診断の結果が解離しているが、このような例については微少浸潤型濾胞癌と濾胞腺腫との病理学的鑑別が非常に困難であることが反映されている。したがって、本発明の甲状腺腫瘍の遺伝子マーカーによれば、甲状腺腫瘍の良悪を有効に判定できることが示された。
【0044】
【発明の効果】
以上のように、本発明の甲状腺腫瘍の遺伝子マーカーを用いれば、甲状腺腫瘍を客観的な分子学的基準に基づき判定できる。例えば、病理学的鑑別判断が困難な甲状腺腫瘍について分子学的基準に基づく判定ができ、甲状腺腫瘍の機序解明に貢献できる。また、例えば、術前に穿刺吸引して得られた細胞において通常行われる病理細胞診では、悪性腫瘍の濾胞癌と良性腫瘍の濾胞腺腫との病理学的鑑別は極めて困難であるが、本発明の甲状腺腫瘍の遺伝子マーカーによれば、その客観的な判定が可能となり、手術適応の判断に利用できる。さらにまた、例えば、手術後の病理診断において、悪性腫瘍の微少浸潤型濾胞癌と良性腫瘍の濾胞腺腫との病理学的鑑別はしばしば困難であるが、本発明の甲状腺腫瘍の遺伝子マーカーによれば、前記検体の客観的な判定が可能となる。したがって、例えば、甲状腺腫瘍の病理診断とともに本発明の甲状腺腫瘍マーカーを用いた分子診断を行えば、より正確で低侵襲な甲状腺腫瘍診断が行える。
【0045】
【配列表】
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【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の遺伝子マーカーのTFF3遺伝子発現量と種々の甲状腺組織との関係の一例を示す図である。
【図2】 本発明の遺伝子マーカーのTFF3遺伝子発現量と種々の甲状腺組織との関係のその他の一例を示す図である。

Claims (8)

  1. 検体甲状腺腫瘍が良性腫瘍であるか又は甲状腺濾胞癌であるかを判定するために使用する甲状腺腫瘍マーカーであって、
    Trefoil Factor 3(TFF3)mRNAと内部対照であるGalectin-3(GLT3)mRNAとの組み合わせからなり、
    前記判定が、GLT3mRNA発現量に対する相対的なTFF3mRNA発現量(以下、「TFF3mRNA相対発現量」という)により行われ、予め把握している良性甲状腺腫瘍のTFF3mRNA相対発現量を基準とし、検体甲状腺腫瘍のTFF3mRNA相対発現量が前記基準よりも高ければ良性腫瘍であり、前記基準よりも低ければ甲状腺濾胞癌であるとすることを含む、甲状腺腫瘍マーカー。
  2. 検体甲状腺腫瘍が良性腫瘍であるか又は甲状腺濾胞癌であるかを判定するために使用する甲状腺腫瘍マーカーであって、
    Trefoil Factor 3(TFF3)mRNAと内部対照であるGalectin-3(GLT3)mRNAとの組み合わせからなり、
    前記判定が、下記G/T比により行われ、予め把握している良性甲状腺腫瘍のG/T比を基準とし、検体甲状腺腫瘍のG/T比が前記基準よりも低ければ良性腫瘍であり、前記基準よりも高ければ甲状腺濾胞癌であるとすることを含む、甲状腺腫瘍マーカー。
    G/T比=GLT3mRNA発現量/TFF3mRNA発現量
  3. 前記良性腫瘍が、腺腫様甲状腺腫及び/又は濾胞腺腫である、請求項1又は2に記載の甲状腺腫瘍マーカー。
  4. 請求項1から4のいずれかに記載の甲状腺腫瘍マーカーを定量するために使用する甲状腺腫瘍マーカー定量用キットであって、
    TFF3mRNA及びGLT3mRNAのcDNAを定量可能なように増幅するプライマー及びポリメラーゼと、検出のため前記増幅産物に対合させるプローブ又は前記プローブが配置されたDNAチップとを含む、甲状腺腫瘍マーカー定量用キット。
  5. 内部対照であるGalectin-3(GLT3)mRNA発現量に対する相対的なTrefoil Factor 3(TFF3)mRNA発現量(以下、「TFF3mRNA相対発現量」という)を用い、予め把握している良性甲状腺腫瘍のTFF3mRNA相対発現量を基準とし、検体甲状腺腫瘍のTFF3mRNA相対発現量が前記基準よりも高ければ良性腫瘍であり、前記基準よりも低ければ甲状腺濾胞癌であると判定して分類することを含む、検体甲状腺腫瘍の分子分類方法。
  6. 下記式で規定されるG/T比を用い、予め把握している良性甲状腺腫瘍のG/T比を基準とし、検体甲状腺腫瘍のG/T比が前記基準よりも低ければ良性腫瘍であり、前記基準よりも高ければ甲状腺濾胞癌であると判定して分類することを含む、検体甲状腺腫瘍の分子分類方法。
    G/T比 = GLT3(Galectin-3) mRNA 発現量 / TFF3(Trefoil Factor3) mRNA 発現量
  7. 前記良性腫瘍が、腺腫様甲状腺腫及び/又は濾胞腺腫である、請求項5又は6に記載の検体甲状腺腫瘍の分子分類方法。
  8. 請求項5から7のいずれかに記載の検体甲状腺腫瘍の分子分類方法に用いる甲状腺腫瘍マーカー定量用キットであって、
    TFF3mRNA及びGLT3mRNAのcDNAを定量可能なように増幅するプライマー及びポリメラーゼと、検出のため前記増幅産物に対合させるプローブ又は前記プローブが配置されたDNAチップとを含む、甲状腺腫瘍マーカー定量用キット。
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