JP4427285B2 - 流体化ベッドジェットミル用複奇数ベル状開口ノズル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、流体化(fluidized)ベッドジェットミルに関する。
ジェットミルは、粉砕対象粒子(搬送粒子)を圧縮エア又はスチーム等の流体ストリーム又は流体ジェットにて搬送及び加速し、粉砕チャンバ内での搬送粒子相互衝突又は粉砕チャンバ内の静止面に対する搬送粒子の衝突によって、搬送粒子の粒径等を縮小するための機械である。各種流体エネルギミルは、その特徴的な動作モードによってカテゴリー分けすることができ、また流入エアに対する搬送粒子の配置によって分類することができる。商業的に入手できるMajac Inc.製造のMajac jet pulverizerでは、粉砕チャンバへの導入に先立って、粒子が流入流体に混合される。Majac millでは、粒子と流体の混合物のストリームが2本、粉砕チャンバ内で互いに相手の方向に向けられ、それにより粒子を粉砕させている。Majac millに代わる手法としては、ガスとは別の発生源から粉砕チャンバ内に粒子を導入して加速する、という手法がある。後者の例としては、Dickerson et al.に付与された米国特許たる下記特許文献1に開示されているように、環状の粉砕チャンバに多数の流体ジェット導入部を設け、流体ジェット導入部から接線方向に沿って粉砕チャンバ内に加圧エアを入射するものがある。
粉砕中は、残りのより粗い粒子を引き続き粉砕しつつ、所要サイズに達した粒子についてはこれを取り出す必要がある。このことから、ミルは、粒子の選別方法によっても分類することができる。この選別工程は、粉砕チャンバ内における流体と粒子の混合物の循環により、実現できる。例えばパンケーキミルにおいては、直径に比べて丈の低い円筒型の粉砕チャンバの周縁部に流体を導入し、当該チャンバ内に渦状の流れを発生させる。すると、粗い粒子は周縁部に寄せられて更に粉砕される一方、細かな粒子はチャンバの中心へと移動し、粉砕チャンバ内又はその近傍に設けられた集粉口に集まる。選別は、また、分離型の選別器によっても実現できる。
典型的には、この種の選別器は機械的な選別器であり、回転する羽根付きの円筒型ロータによって特徴づけられる。粉砕チャンバからのエアの流れは、所定のサイズを下回る粒子のみを、このロータの回転によって生じた遠心力に逆らいロータを通り抜けさせうる。この通過する粒子のサイズはロータのスピードによって変化する。即ち、ロータの回転が速いほど、通過する粒子は小さくなる。これら通過した粒子はミルによる生産物である。大径の粒子は、例えば重力の作用によって、粉砕チャンバに戻る。
更に他のタイプの流体エネルギミルとしては、流体化ベッドジェットミルがある。これは、複数の流体ジェット導入部が粉砕チャンバの周縁部に実装され、すべてのジェット粉砕チャンバの軸芯上の一点に向けられたものである。この装置は、チャンバの頂部又は底部から連続的に導入される搬送素材のベッドを流体化し循環させる。流体化したベッドは、流体ジェット流同士の衝突領域を取り囲んで、粉砕領域を形成する。この領域内において、粒子同士が射突しあい破砕される。更に、粉砕チャンバの頂部に、即ち流体化ベッドの頂部と集粉口の入口との間には、機械式選別器を設ける。
ジェットミルにおける最大の動作コストは、圧縮流体供給用コンプレッサを運転するためのパワーにかかるコストである。ミルが特定の素材をあるサイズにまで粉砕する際の効率は、ミルのスループット、即ち展開流体により生成される固定的な出力値に対する仕上がった物質の質量により、表すことができる。粉砕効率を向上させるための仕組みとしては、複数の固定された平面に向けて粒子を放射し、その平面との衝突によって粒子を破砕する、というものが提案されている。
このアプローチの一例としては、Neuに対して付与された米国特許たる特許文献2に記載のものがある。これは、方形断面を有する複数本のインパクトバーを、ダクト内で平行列としてかつダクト内における流れの向きに直交するよう、ダクト内に配置する、というものである。エアのストリーム又はジェットに乗ってダクト内を通過する粒子は、インパクトバーに打ち付けられて破砕される。また、Siegelに対して付与された米国特許たる特許文献3により開示されているインパクトターゲットは、その並びに従ってそのサイズが徐々に変化する複数枚の平板型インパクトプレートを、間隔をもって配置・結合させた構成を有している。これら平面型インパクトプレートには、粒子のストリーム又はジェットが次のプレートに届くよう、中央開口が設けられている。流体粒子のストリーム又はジェットは、Majac millの粉砕チャンバ内におけるそれと同じく、2個の相対向するストリームとなっており、インパクトターゲットはこれら2個のストリームの間に挿入配置される。
流体化ベッドジェットミルは様々な粒子の粉砕に用いうるけれども、特に適しているのは、他種材料、例えば静電潜像複写プロセスにて用いられるトナー等の素材の粉砕である。トナー素材は、二成分現像剤か一成分現像剤により形成されうる。二成分現像剤は、通常、トナーの帯電及び搬送のため磁性素材により被覆された搬送素材の粗いパウダーを含む。一成分現像剤は、トナー自体が充分な磁気及び帯電特性を有し搬送粒子を必要としないものである。
トナーは、通常、シート状又はペレット状に溶融されコンパウンド化されており、ハンマーミルにより処理されて平均粒径400〜800ミクロンの粒状となる(1ミクロン=10-6m)。これらの粒子は更に、流体化ベッドジェットミル又は粉砕機等の流体エネルギミルによって粉砕され、平均粒径3〜30ミクロンとなる。このようにして得られるトナーは比較的低い密度を有している。即ち、一成分トナーの場合はおよそ1.7、二成分トナーの場合はおよそ1.1の比質量となる。これらは更に、例えば摂氏70度未満といった、低いガラス転移温度を有している。トナー粒子は、粉砕チャンバの温度がガラス転移温度を超えると変形して固まり始める。
流体化ベッドジェットミル又は粉砕機においては、高速の流体例えばエアが、粉砕チャンバの周縁部に配置された3乃至5個のエアノズル(装置)により導入され、当該チャンバの中央部に集束される。これらのノズルからの高速エアの流れは、ミルの中央へと素材の粒子を運搬及び加速する。これに続いて生じる粒子同士の衝突により、サイズ縮小が実現される。この方法によるサイズ縮小は、今日におけるトナー形成に代表されるように、低温で溶融するコンパウンドのサイズ縮小において最も有効である。
この種のトナー製造においては、通常、サイズ縮小は時間を食う工程であり、最も代表的な製造コスト増大要因である。そのため、サイズ縮小過程を研究し理解するための多大なる努力が、効率向上、ひいてはスループットレートの最大化・コスト最小化を達するために、払われている。
サイズ縮小プロセスにおける効率に影響するファクターとしては、粒子対粒子衝突の確率と、衝突時における粒子の運動エネルギという、二種類のファクターがあることが、判明している。
米国特許第3565348号明細書 米国特許第4059231号明細書 米国特許第4089472号明細書 米国特許第5423490号明細書
しかしながら、トナー粒子の粉砕又はサイズ縮小に用いられる流体化ベッドジェットミル又は粉砕機においては、エネルギ利用効率が非常に低い。例えば、サイズ縮小用流体化ベッドジェットミルにより使用される全エネルギのうち実際には5%ほどしか、粒子サイズ縮小には用いられていないものと、推定される。このようにエネルギ利用効率が低いことから、ミル及び/又はノズルの設計によってプロセスにおけるエネルギ効率を高め、顕著なる動作コスト節約を達成することが、期待されている。
なお、従来におけるいくつかのアプローチはノズル再設計によるものであり、流体化ベッドジェットミル又は粉砕機における粉砕エネルギ利用効率及びスループットレートを改良すべく、継続的に試行されている。ノズル設計上の改良は、粒子対粒子衝突確率の上昇と、衝突時粒子運動エネルギの増大とを目指して、行われている。
従来型ノズルの第1のタイプは、単一のベル型又はフレア型開口又はノズルを有するノズル装置により、構成される。この開口又はノズルは、ベル型の外形(profile)を有し、単一の流体ストリーム又は流体ジェットを放出する。このベル型の外形は、収束(converging)領域と、スロート(throat)領域と、スロート領域から放出端に至る直線的発散漏斗(straight diverging flare)領域とを、含む。
従来型ノズル設計の他のタイプとしては、例えば特許文献4により開示されているものがある。この文献においては、四個の小さなベル型又はフレア型開口又はノズルを有するノズル装置が開示されている。各開口又はノズルは、それぞれ、小さな流体ジェットを放出することができ、合計では四個のジェットが得られる。この四個のジェットは、ノズル装置の放出端から放出される単一のジェット合成流(downstream)を形成する。このノズルは、メインノズルを四個のより小さいフォーカス形状のノズル装置に分割するという発想に従って動作しており、合成ジェットにより多くの素材をのせる機会を与えている。このように、単一のベル型又はフレア型開口にてストリームを放出するノズル装置と比較して、後者のノズル設計では、四個のフレア型ノズル又は開口による放出を行っているため、個々の流体ジェットにより多くの素材粒子を導入し搬送することができる。
そこで、本発明においては、次の如く素材粒子を粉砕するための流体化ベッドジェットミルを提案する。本発明に係る流体化ベッドジェットミルは、高速流体の合成ストリームを放出すべくその側壁に貫通実装された複数のノズル装置を備える。この高速流体は、素材の粒子を受け取って搬送し、粒子対粒子衝突を起こさせるべく粉砕対象素材粒子を粉砕チャンバ内に導く。各ノズル装置は、それぞれ高速流体の各個ストリームを粉砕チャンバの中に独立して放出する複奇数個のベル状ノズル開口を有し、当該各個ストリームが一緒になり高速流体の合成ストリームを形成する。ベル状ノズル開口は、それぞれ、(i)その第1の端から第2の端へと移動する多量の高圧流体を収束及び加速させる収束領域と、(ii)ベル状ノズル開口の最小直径領域を規定するスロート領域と、(iii)スロート領域を通過した多量の高圧流体を直線的に膨張させる第1膨張領域と、(iv)第1膨張領域からくる多量の高圧流体を転回膨張及び平行フロー化する第2膨張領域とを備える。第1膨張領域は、スロート領域から第2の端の方向に向け、dr1/ds1=定数、なる条件を満たしつつ何れも増大していく半径r1及び長さs1を有する。第2膨張領域は、第1膨張領域から第2の端の方向に向け、dr2/ds2はs2が増大すると減少するというs2の非線形関数、なる条件を満たしつつ何れも増大していく半径r2及び長さs2を有する。
以下、本発明に関しその好適な実施形態により説明するが、これは、本発明を当該実施形態に限定する趣旨ではない。むしろ、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、すべての代替物、変形物及び等価物が本発明に包含されるものと解釈されるべきである。
図1〜図12すべてを概観するに、本発明の一実施形態は、素材の粒子13を粉砕するための流体化ベッドジェットミル10に係る実施形態である。この流体化ベッドジェットミル10は、ベース16,トップ17及び側壁14を有しており、これらにより、中心軸18を有する粉砕チャンバ12が形成(規定)されている。流体化ベッドジェットミル10は、更に、粉砕チャンバ12の側壁14を貫通するよう実装された複奇数ベル状開口(PONBLO)ノズル装置100を複数個有している。各PONBLOノズル装置100は、高速流体121の合成ストリーム又はジェット220を粉砕チャンバ12の中心軸18に向けて放出し、当該中心軸18において粉砕対象粒子13同士が衝突するよう当該粒子を搬送する。
各PONBLOノズル装置100は、第1端101及び第2端103を有しており、第2端103は粉砕チャンバ12の中心軸18を向いている。各PONBLOノズル装置100は、また、少なくともベル状ノズル開口106を有している。この開口106は、素材粒子13を搬送するため、第2端103を通じて高速流体の合成ストリーム又はジェット220を放出する。各ベル状ノズル開口106は、収束領域112,スロート領域114,第1膨張領域116の各領域を規定する壁部を有している。収束領域112では、第1端101から入り第2端103から放出されるべき多量の高圧流体が収束及び加速される。スロート領域114は、ベル状ノズル開口106のうちで最も直径が小さい部分である。第1膨張領域116では、スロート領域114を通った多量の高圧流体が直線的に膨張する。
第1膨張領域116の半径をr1、スロート領域114から第2端103方向への第1膨張領域116の広がり即ち長さをs1とする。本実施形態では、半径r1及び長さs1が、dr1/ds1=一定、すなわち、長さ方向への半径の変化率が一定という関係を満たすよう設定されている。各ベル状ノズル開口106は、更に、第2膨張領域118を有している。第2膨張領域118では、第1膨張領域116からの多量の高圧流体に対して平行な流れと共に転回膨張(turning expansion)を発生させる。第2膨張領域118の半径をr2、第1膨張領域116から第2端103方向への第2膨張領域118の長さをs2とすると、本実施形態では、半径r2及び長さs2は、dr2/ds2が非一定、非線形で且つs2の関数となるよう、設定されている。
各PONBLOノズル装置100は、複奇数個(即ち複数個且つ奇数個である個数)のベル状開口(plural odd number of bell-like openings)を有する装置として図示されている。即ち、円筒部102は、長手軸(縦軸)104に加え、複奇数個(本実施形態では3個)のベル状開口106,108,110を有している。複奇数個のベル状ノズル開口106,108,110は、それぞれ、長手軸104から距離DSを有しており、またその直径はDMである。本実施形態では、距離DSは各ベル状ノズル開口106,108,110の直径の1/2であり、従って直径2×DSの円105が現れる。複奇数個のベル状ノズル開口106,108,110は、それぞれ、高速流体121の各個ストリーム122,124,126を放出するのに適している。各個ストリーム122,124,126はそれぞれストリーム軸122a,124a,126aを有している。これらのストリーム軸122a,124a,126aは、それぞれ、対応するノズル開口の軸と一致しており、また、円筒部102の長手軸104即ちPONBLOノズル装置100の長手軸と交差するよう傾けられている。ノズル装置100を流体化ベッドジェットミル又は粉砕機10の側壁14に貫通実装した状態では、各個ストリーム軸122a,124a,126aは、粉砕チャンバ12の中心軸18とノズル装置100の第2端103との間にある点にて、ノズル装置100の長手軸104と交差する。
更に、各PONBLOノズル装置100の隣接ベル状ノズル開口間、即ち106と108の間、108と110の間及び110と106の間には、粒子受容スペース107,109,111が形成されている。各粒子受容スペース107,109,111は、複奇数個のベル状ノズル開口106,108,110のうち何れかと対向する位置にあり、かつ、当該何れかの開口の直径線D1,D2,D3上にある。即ち、各ノズル装置100における複奇数個の粒子受容スペース107,109,111と高圧流体の各個ストリーム122,124,126を結ぶ線はそれぞれ長手軸104に直接交差している。このような配置の結果として、粒子13は、ノズル装置100の第2端103の近傍において、スペース107,109,111から中心(軸104)方向へと、容易に動きうることとなる。また、各個ストリーム122,124,126は、そうした粒子13が中心から離れ戻っていくことを許さない。従って、それらの粒子13は、まずは各個ストリーム122,124,126によって、次いで合成ストリーム220によって、ノズル装置の下流へと搬送される。
図1に示されるように、流体化ベッドジェットミル10は、周縁壁14、ベース16、トップ17、中心軸18及び複数個のソース100を有する粉砕チャンバ12を備えている。各ソース100は、高圧高速合成流体ストリーム又はジェット220を吐出する。複数個のソース100は、それぞれ、図示の如く、周縁壁又は側壁14を貫通するよう実装されており、粉砕チャンバ12内に延び、中心軸18について回転対称となるよう規則的に並べられている。加えて、ソース又はノズル100は、それぞれ、高速高圧流体のストリーム又はジェット220を、合成ストリーム軸220a(即ちノズル装置100の長手軸104)に沿う方向に向ける。実装時には、ノズル装置100の長手軸104は粉砕チャンバ12の中心軸18と実質的に垂直でありまたこれを横切ることとなる。この中心軸18は、従って、流体ストリーム220の交点となり(またそうするのが望ましく)、ひいては粒子対粒子衝突及び破壊領域の中心点(focal point)となる。
図示されるように、流体化ベッドジェットミル10は、更に粒子選別放出装置20を備えている。粒子選別放出装置20は、当該ミル10のトップ17に向けて実装されている。運転時には、ミル10は、図示の如くチャンバ12のトップから或いはベースから装置19によって継続的に導入された素材の粒子13を、流体化及び循環させる。粒子破壊又は粉砕領域は合成ストリーム220の衝突部を取り巻くよう配置され、そこでは粒子同士が互いに射突しあい破砕される。大きめの粒子は降下するか或いは選別装置20によりはじき出され、合成ストリーム220により再び搬送される。その一方で、許容できる程度に小さなサイズまで砕かれた粒子は、選別装置20により吸い上げられ粒子集粉口23へと運ばれる。
図2〜図4のうち特に図2及び図3には、第1の従来型ノズル装置24及び第2の従来型ノズル装置26の斜視外観が示されている。第1の従来型ノズル装置24は、単一のフレア型ノズル開口30を有する円筒部材28により構成されており、第2の従来型ノズル装置26は、従来型の4個のフレア型ノズル開口32,34,36,38を有する円筒部材29により構成されている。両装置24,26における各ノズル開口30,32,34,36,38は、図4に示されるように、従来通りフレア型のプロファイル(外形)を有している。従来のフレア型ノズル開口、例えば30は、三個の基礎的構成領域、即ち収束領域40,狭まったスロート領域42及び発散領域44を含んでいる。使用乃至運転時には、流体乃至加圧流体がノズル開口30全体を通過する。即ち、収束領域40を抜けてスロート領域42へ、更に最終的には発散領域44へと通り抜けていく。ノズル開口30、32,34,36,38を規定する壁46は、スロート領域42から、比較的大きな放射角48にて、急峻に広がっている。
図2〜図4、図7及び図8を参照するに、流体化ベッドジェットミル10内に実装して使用するとした場合、図2に示す第1の従来型ノズル装置24は、単一の流体ストリーム50を放出し、この流体ストリーム50は、共通のノズルストリーム軸50aの周りに広がる(図7参照)。他方、図3に示す第2の従来型ノズル装置26は、4個の各個流体ストリーム52,54,56,58を放出し、これらの流体ストリーム52,54,56,58は、共通のノズル部材合成ストリーム軸60aの周りに合成ストリーム60が形成されるよう、広がる(図8参照)。
図2に示した第1の従来型ノズル装置24における単一流体ストリーム50による粒子搬送状況を、概略的なシミュレーション図である図7により示す。同様に、図3に示した第2の従来型ノズル装置26即ち4個の従来型のフレア型ノズル開口32,34,36,38を有する装置における粒子搬送状況を、図8に示す。
図5,図6及び図9に、本発明の好適な実施形態に係るPONBLO(複奇数ベル状開口)ノズル装置100を示す。このノズル装置100は円筒部102を備えており、この円筒部102は、長手軸104と、長手軸104の周りに形成された複奇数個のノズル開口又はノズル例えば106,108,110とを、有している。本実施形態において円筒部102の長手軸104周りに設けられているのは複奇数個(図では3個)のベル状ノズル開口106,108,110である。複奇数個のベル状ノズル開口106,108,110は、それぞれ、長手軸104からDSの距離にあり、その直径はDMである。本実施形態では、距離DSはベル状ノズル開口106,108,110の直径DMの1/2に等しく、従って直径2×DSの円105が現れる。
複奇数個のノズル開口106,108,110は、それぞれ、小さな流体ジェット又はストリーム122,124,126を放出する。それらは一体となって合成ストリーム又はジェット220を形成し、ノズル装置乃至円筒部102の放出端103から下流へと流れていく。なお、本実施形態における複奇数個の数値例は3個である。
複奇数個例えば3個のノズル開口106,108,110を1個のノズル装置102にて使用しているため、本実施形態では、ノズルひいては放出流体ジェット又はストリーム122,124,126相互の間隔即ちスペース107,109,111が比較的広くなる。この広がったスペース107,109,111は、図示の如く、隣接ノズル開口間(106と108の間、108と110の間、及び110と106の間)のスペースであり、実質的に放出端103における低速領域を形成している。これら低速領域(107,109,111)は、複奇数個のノズル開口106,108,110から、長手軸104乃至合成ストリーム軸220a即ち3個或いは複奇数個の各個ジェット122,124,126の中心領域へと、(送出すべき)素材粒子13を導入するための実効的な導入ギャップとして働く。
ノズル106,108,110が複奇数個であることから、ギャップ107,109,111も同じ複奇数個になり、複奇数個のノズル106,108,110のうちひとつに対し中心軸を挟んで対向するような配置となる。そのため、ギャップ乃至スペース107,109,111を介してノズル装置100の中心軸104に導入された素材粒子は、対向するノズルに係る各個ストリーム122,124,126により当該ストリーム内に捕獲されるであろうし、また明らかなことに、単純に通りすぎてしまうことはほとんど生じないであろう。このような捕獲は、奇数個の各個ジェット122,124,126から形成される合成ジェット又はストリームによる粒子の搬送確率を、顕著に増大させるものと認めうる。
加えて、複奇数個のノズル106,108,110は、それぞれ、図6に示すようにベル状の形状乃至外形を有している。この外形は、収束領域112、スロート領域114、直線的第1膨張領域116、並びにこの第1膨張領域から放出端103に至る非直線的第2膨張領域118を、含んでいる。
このようなノズル間スペース107,109,111とベル状外形との組合せにより、内側及び外側の双方に亘って搬送領域を拡張することができる。その際、ミル10の中心18(図1)近傍にある衝突点まで、搬送粒子を高速且つ高運動エネルギに保つことができる。図9に示すように、計算機流体力学(Computational Fluid Dynamics:CFD)シミュレーションによって、このPONBLOノズル装置100について、従来の第1及び第2フレア型ノズル装置24及び26の何れをも上回る搬送能力が、確認されている。このシミュレーションによって、更に、PONBLOノズル装置100ではミル内で(図1)比較的高い下向速度(図12)及び下向時運動エネルギを保てることも、確認されている。
本実施形態に係るPONBLOノズル装置100は、フォーカスした3個のノズル又は開口106,108,110を備えており、またこれらのノズル又は開口106,108,110はそれぞれベル型且つ収束型輪郭乃至外形を有している(図6)。PONBLOノズル装置100として3個しかノズル乃至開口106,108,110を備えていないものを使用しているため、ノズル間スペース107,109,111が広く、従ってノズルの円筒部102の中心104に向けて粒子が移動していく確率が増し、また合成ストリーム又はジェット220が粒子を捕獲し搬送する容量が増すものと認めうる。互いに異なる第1及び第2膨張領域116,118を有するベル状の形状乃至外形によって流体内に発生する粒子流は、それぞれ、各ノズル装置100の開口106,108,110から発せられる各個ストリーム122,124,126の各軸122a,124a,126aに対して平行である。このようにして得られた平行流は、衝突平面18(図1)に向かう合成ストリーム220の運動エネルギを最大にし、また合成ストリーム又はジェット220による搬送能力を更に増大させる。
CFDシミュレーションは、本実施形態に係るPONBLOノズル装置100の性能を、前述した従来技術に係る第1及び第2のノズル装置24,26のそれに対して、比較するために実行された。CFDシミュレーションにおいては、所与の境界条件下におけるフローフィールドについての質量保存則、運動量保存則及びエネルギ保存則を基礎にして、フローフィールドが離散化され、解が導き出される。従って、CFDで得られる収束していく解は、実際のフローの典型例を示すものと認めうる。ノズル性能比較の基本として、いくつかの数値指標、例えば入力圧、出力圧、出口直径、スラスト、出口での平均速度、出口からの無次元化距離x/d=20等を初期的に用いて、比較した。
比較の結果、同一質量フラックスについては、フレア型開口を有する第1及び第2の従来型ノズル装置24及び26に比べて、PONBLOノズル装置100の方が、高いスラスト及び高いノズル放出端平均速度という結果が得られた。
次に、図10〜図12に、各ノズル装置100乃至円筒部102の放出端例えば103からの無次元化距離を変えて、各ノズル開口のノズル直径に対する速度プロファイルをプロットした結果を、更なるノズル比較結果として示す。図10〜図12は、その種の速度プロファイルを、各ノズルの放出端からの無次元化距離=1,5,10,15,20について、それぞれ示している。ここに、無次元化距離は、各ノズルの等価スロート直径に対する倍数で表している。各ノズルの等価スロート直径とは、全ノズル開口についての等価的な合計表面積を与える直径である。
より一般的にいえば、図10〜図12は、ノズル装置からのジェット放出速度プロファイルを、ノズル放出端例えば103からの距離の関数として、示している。この速度プロファイルは、CFDシミュレーションを用いて得たものである。各図の横軸は、チャンバの中心方向の速度をm/s単位で表したものである。各図の縦軸は、長手軸104からの距離をmm単位で表したものである。各折れ線は、ノズルからの無次元化距離x/dにおけるジェット速度プロファイルを示している。xはノズル放出端103からの距離、dはノズル装置の等価スロート直径である。装置の等価スロート直径は、全ノズル開口についての合計表面積に等価な表面積から算出した直径として、定義される。一般的な傾向として、ジェットのコアにおける速度はノズルからの距離が広がるほど低くなる。これは、ジェットが周囲の流体と混合し、破砕対象粒子を搬送・加速するためである。
特に、図10は、単一フレアプロファイル開口を有する第1従来型ノズル装置について、速度プロファイルを示している。図中、64はx/d=20、66はx/d=15、67はx/d=10、68はx/d=5、69はx/d=1における速度プロファイルであり、70はx/d=20、71はx/d=15、72はx/d=5における最大ジェット速度である。これらの速度プロファイルは、ジェットがノズルの放出端33から下流に進むのに従って、ノズル長手軸104と交差する方向で捕らえたプロファイルである。x/d=1においては、ジェットは周囲の流体に対し長手軸104から約12mmの横方向距離にて、非常に大きな速度勾配を有している。ジェットがx/d=5,10,15,20と下流に進むにつれて、符号70〜72に示す如く、ジェットと周囲流体との混合が進み、空気と粒子の双方がフローの中に取り込まれ、その結果、ジェットの最大速度が低下しジェットの幅が広がっていく。本願発明に比べると、粒子はジェットの周辺に沿って搬送されうるのみであり、中心まで混じり込んではこない。
図11は、4個の従来型フレアプロファイル開口を有する第2従来型ノズル装置について、速度プロファイルを示している。図中、74はx/d=20、76はx/d=15、77はx/d=10、78はx/d=5、79はx/d=1における速度プロファイルであり、80はx/d=1、81はx/d=5、82はx/d=10における最小ジェット速度であり、84はx/d=1における最大ジェット速度である。
図11に示した速度プロファイルは長手軸からの横方向距離の関数として表現されている。特に興味を引くのは、符号80〜82で示されているように、各ジェットが周囲のフロー内に広がるにつれてジェット間の速度ポケットがつぶれていくことである。理論上は、この速度ポケットは、ジェット中心に素材を運び入れジェットへの装荷量を増大させる、という効果を生みうるものである。しかしながら、符号80で示されるように、x/d=1における最小ポケット速度でも既に200m/sを上回っていることから、素材搬送量の追加はほとんど生じ得ないであろうと見られる。これは、ジェット中心への搬入量が小さいことを示した粒子軌跡検討の結果によって、裏付けられている。
図12は、本発明の一実施形態に係るPONBLOノズル装置について、速度プロファイルを示している。図中、144はx/d=20、146はx/d=15、147はx/d=10、149はx/d=5、148はx/d=1における速度プロファイルであり、150はx/d=1、151はx/d=5における最小ジェット速度であり、152はx/d=20における最大ジェット速度であり、153はx/d=1における最小ジェット速度であり、154はx/d=1における最大ジェット速度である。
図12に示した速度プロファイルも長手軸からの横方向距離の関数として表現されている。一見して明らかなのは、符号147〜149にて示される折れ線から見てジェットが幅広であることであり、これは粒子取り込み対象となる周辺領域が広いことにつながっている。符号153により示されているように、x/d=1における最小ポケット速度はおよそ75m/sに落ちている。符号151により示されているように、図11と比較して、下流側における速度の持続性が高い。速度ポケットが広くまた複奇数個のノズルの間隔が広いため、PONBLOノズル設計によって粒子取り込み性能を高めることが可能になる。粒子取り込み・搬送性能の比較の結果から、PONBLOノズル設計の方が図10及び図11に示したノズルプロファイルのそれに比べて粒子取り込み・搬送可能性が優れていることを、確認できる。
そして、符号152により示されるように、PONBLO設計により取り込み・搬送可能性が向上しているにもかかわらず、x/d=20における最大下流域速度は従来技術の何れとも比肩するものである。このような特徴は、より高い取り込み・搬送レベルにおける破壊に充分な粒子運動量があることを、確実化するものである。PONBLO設計における高い下流域運動量は、先に述べたようにノズルプロファイルが非直線的な設計であることの直接的結果である。即ち、ノズル出口からの膨張平行出力は、より高められた取り込み・搬送レベルにおいてさえ、同等或いはより高い下流域運動量をもたらしている。
図10に示した標準的な或いは第1の従来型ノズル24における速度プロファイルと、図11に示した第2の従来型ノズル26における速度プロファイルとを比較すると、第2の従来型ノズル26において、無次元化距離x/dが10より小さいときに、低速領域乃至ポケットがノズル部材29の出力面乃至端33の近傍に生じていることがわかる。この低速領域乃至ポケット62は、第1の従来型ノズル24の場合に比べてより多くの粒子を、ノズル部材の軸方向に移動させるよう、ひいては合成ジェット60の中心60a内に取り込む確率を増大させジェット装荷量を増すよう、作用する。このような内部取り込み経路は標準的な第1の従来型装置では生じない。
特に図12を参照し、同様にして求めたPONBLOノズル装置100の速度プロファイルとの同様の比較を行うと、第2の従来型ノズル26の同様の速度ポケット62と比べてさえ、低速領域又はポケット153の幅が広く、距離も長く延びていることがわかる。このように広い低速ポケット又は領域153によって、第2の従来型ノズル26に比べ、大きな粒子受容能力及び内部取り込み能力が得られている。PONBLOノズル装置100は、また、合成ストリーム220の断面積が広く、その結果周面積が広くなり、標準的な又は第2の従来型ノズル24,26と比べてより大きな素材粒子内部・周辺取り込み能力が得られている。無次元化距離x/d=20におけるPONBLOノズル装置の下流向け速度も、同様だがしかし明確に、標準的な又は第2の従来型ノズル24,26の同距離におけるそれに比べて、わずかに高い。
最後に、各ノズルの周辺にある複数の点で粒子軌跡シミュレーションを行った。その結果、相異なるノズル設計における実質的な取り込み能力を示す粒子軌跡が得られた。何れの設計についても、粒子密度は1200kg/m3とした。追尾対象とする粒子サイズは、10,32.5,55,77.5,100ミクロン(1ミクロン=10-6m)の5グループとした。これらの粒子密度及び粒子サイズは、ジェットミル内で遭遇する典型的な粒子を代表している。どの粒子グループも、ノズルの中心軸上30mmのところでリリースした。また、粒子グループは、ノズルの出力面からの軸方向距離が0,5,10,15,20の各位置でリリースした。
引き続き図10〜図12を参照するに、粒子軌跡シミュレーションの結果がノズルデザイン毎に大きく異なる結果となったことが、示されている。第1の従来型ノズル装置24(図2)のように単一のノズル又は開口を有するノズル装置は、流体の単一ジェット又はストリーム50の周辺に沿い粒子13pが乗り込んでくる、という傾向を示している。第2の従来型ノズル装置26(図3)は、素材13Lが合成ストリーム又はジェット60の中心に取り込まれる可能性を多少とも有してはいるが、優勢なる量の粒子13Rは合成ストリーム60から放射状に離れ加速されるという望ましくない傾向を示している。これらに対して、PONBLOノズル装置100(図5)は、ノズルの端103から長い距離に隔たった点においても粒子13kを好適に取り込むことができ、また合成ストリーム又はジェット220の中心へと粒子13kを好適に引き入れることができる。この結果として、より高頻度で高エネルギ粒子対粒子衝突が生じ、比較的高い粒子破壊率を得ることができ、エネルギ利用効率を高めることができる。
PONBLOノズル装置100による高取り込み高加速能力は、比較的高歪み率での衝突を引き起こし、ひいては効率的な粒子破壊及びサイズ低減につながる。第2の従来型ノズル装置26においては、その複数本のジェット又はストリーム52,54,56,58によって粒子取り込み搬送能力に上昇の傾向が見られるけれども、速度及び取り込み能力が比較的低く運動エネルギが低いため、もろい素材のサイズ低減のみにしか実効的でないという傾向が生じてしまっている。他方で、PONBLOノズル装置100は、ポリマー素材のようなタフな素材であっても効率的にサイズ低減可能な高い衝突エネルギレベルを保持しつつ、比較的高い粒子取り込み搬送能力を示している。
以上説明したように、本願においては、素材粒子を粉砕するための流体化ベッドジェットミルが提案されている。即ち、本発明の好適な実施形態に係る流体化ベッドジェットミルは、高速流体の合成ストリームを放出すべくその側壁に貫通実装された複数のノズル装置を備える。この高速流体は、素材の粒子を受け取って搬送し、粒子対粒子衝突を起こさせるべく粉砕対象素材粒子を粉砕チャンバ内に導く。各ノズル装置は、それぞれ高速流体の各個ストリームを放出する複奇数個のベル状ノズル開口を有し、当該各個ストリームが一緒になり高速流体の合成ストリームを形成する。ベル状ノズル開口は、それぞれ、(i)その第1の端から第2の端へと移動する多量の高圧流体を収束及び加速させる収束領域と、(ii)ベル状ノズル開口の最小直径領域を規定するスロート領域と、(iii)スロート領域を通過した多量の高圧流体を直線的に膨張させる第1膨張領域と、(iv)第1膨張領域からくる多量の高圧流体を転回膨張及び平行フロー化する第2膨張領域とを備える。第1膨張領域は、スロート領域から第2の端の方向に向け、dr1/ds1=定数、なる条件を満たしつつ何れも増大していく半径r1及び長さs1を有する。第2膨張領域は、第1膨張領域から第2の端の方向に向け、dr2/ds2がs2の非線形関数、なる条件を満たしつつ何れも増大していく半径r2及び長さs2を有する。
本発明の実施例においては、CNC切断装置を用いてステンレススチールを加工することによって、15mmのPONBLOノズル装置100を5本一組として製造し、その評価を行った。試験においては、比較対象として、30のような単一フレア型開口を有する高圧(HC)タイプノズル、即ち図2に示した標準的な第1の従来型ノズル装置24と非常に近いものを用いた。主たる相違点は、HCノズルがより長く従って発散領域44が全面膨出に適したものであることである。HCタイプノズルは、幾通りかのトナー色及びサイズ仕様について、標準的なデザインに比べ、10%ほど高いスループットレートを示した。
制御運転のため、従来の即ちHCタイプのノズルは粉砕チャンバ12の中心からの距離aがa/d=19.7となる位置に配置した。第2の従来型ノズル装置26では通常a/d=17なる配置であることから、PONBLOノズル装置100をa/d=18.3及びa/d=17に配置して試験した。
PONBLOノズル装置100をa/d=18.3に配置し流体化ジェットミルを運転すると、平均合計電流(average total amps)により表される電力消費量が、比較的はっきりと低い。これは当該運転時における粉砕機のおとなしい動作によるものである。ここでいう平均合計電流は流体化した素材の量を示すものであり、従ってこの平均合計電流が低いということはその運転におけるスループットレートが最大化されていないということを示すものである。PONBLOノズル装置をa/d=17に配置したときの平均合計電流即ち電力消費はより近く、従って、同一入力エネルギについての従来のノズル装置とPONBLOノズル装置の能力比較の結果として、PONBLOノズル装置100の方がHCタイプノズル装置に比べて11%のスループットレート増加、という結果が示された。
ここに、HCノズル装置は標準的な又は第1の従来型ノズル装置24(図2)に比べ一貫して9〜10%高いレートを示している。従って、PONBLOノズル装置を用いることにより、標準的な又は第1の従来型ノズル装置に比べて少なくとも20%スループットレートが増加するという結果が得られる。更に、PONBLOノズル装置を用いる際、HCノズル装置を用いた場合に比べ、粉砕チャンバの内圧が−0.2psig(=−13.2Pa)低くなることが認められた。これは、明らかに、PONBLOノズル装置の場合におけるスループットレート上昇を引き起こすに充分なほど異なる流体化パターンが現れたことを、示唆している。
PONBLOノズル装置100は、このように、CFDシミュレーションによって最適化された設計である。結果として、粒子衝突エネルギだけでなく粒子取り込み・搬送能力の顕著な増大が生じ、更に、単位入力エネルギに対して比較的高いサイズ低減スループットレートが得られている。
以上、本発明に関しその好適な実施形態及び実施例により説明を行ったが、本発明をこの実施形態及び実施例に限定して認定するべきではなく、むしろ、特許請求の範囲の記載に従い、すべての代替物、変形物及び等価物が本発明に含まれるものと解釈されるべきである。
本発明の一実施形態に係る複奇数ベル状開口ノズル装置を有する流体化ベッドジェットミルの垂直断面を示す図である。 単一の従来型フレア形状ノズル開口を有する第1のタイプの従来型ノズル装置の構成を示す斜視図である。 4個の従来型フレア形状ノズル開口を有する第2のタイプの従来型ノズル装置の構成を示す斜視図である。 図2及び図3に示した従来型フレア形状ノズル開口の断面図である。 本発明の一実施形態における複奇数ベル状開口(PONBLO)ノズル装置の構成を示す図であり、特に図5Aは斜視図、図5Bは端面図である。 図5に示したPONBLOノズル装置の複奇数個のベル状ノズル開口のうちひとつについてその構造を示す断面図である。 図2に示した従来のノズル装置、即ち単一の従来型フレア形状ノズル開口を有する第1のタイプの従来ノズル装置について、単一流体ストリームによる粒子搬送状況を示したシミュレーション図である。 図3に示した従来のノズル装置、即ち4個の従来型フレア形状ノズル開口を有する第2のタイプの従来ノズル装置について、流体ストリームによる粒子搬送状況を示したシミュレーション図である。 本発明の一実施形態に係るPONBLOノズル装置について、流体ストリームによる粒子搬送状況を示したシミュレーション図である。 図2に示した従来のノズル装置における従来型フレア形状ノズル開口の速度プロファイルを、無次元化したノズル端からの距離1,5,10,15及び20においてプロットしたグラフである。 図3に示した従来のノズル装置における偶数個の従来型フレア形状ノズル開口からの合成ストリームの速度プロファイルを、無次元化したノズル端からの距離1,5,10,15及び20においてプロットしたグラフである。 図5に示した実施形態に係るノズル装置における奇数個のフレア形状ノズル開口からの合成ストリームの速度プロファイルを、無次元化したノズル端からの距離1,5,10,15及び20においてプロットしたグラフである。
10 流体化ベッドジェットミル、12 粉砕チャンバ、13,13k,13p 粒子、14 側壁(周縁壁)、18 中心軸、19 装置、20 粒子選別放出装置、23 粒子集粉口、100 PONBLOノズル装置(ソース)、101,103 端、102 円筒部、104 縦軸(長手軸)、105 円、106,108,110 ベル状ノズル開口、107,109,111 粒子受容スペース(導入ギャップ)、112 収束領域、114 スロート領域、116 第1膨張領域、118 第2膨張領域、121 流体、122,124,126 ストリーム、122a,124a,126a ストリーム軸、220 ストリーム又はジェット、220a 合成ストリーム軸。

Claims (3)

  1. 高速流体の合成ストリームを放出すべく流体化ベッドジェットミルの側壁を貫通して実装され、上記流体が素材の粒子を受け取り、搬送して流体化ベッドジェットミルの粉砕チャンバ内に導き、当該粉砕チャンバ内で粒子対粒子衝突を起こさせるノズル装置であって、第1の端と、上記側壁に実装されたとき粉砕チャンバの中心軸を向く第2の端と、それぞれノズル軸を有し、粉砕チャンバの中に独立して放出された各個ストリームが合成ストリームを形成するようそれぞれ高速流体の各個ストリームを放出する複奇数個のノズル開口と、を備えるノズル装置であって、
    (i)第1の端を向くよう配置された第1ノズル壁部を有し、多量の高圧流体を収束及び加速させて上記各個ストリームを得る収束領域と、
    (ii)上記ノズル開口の最小直径点を規定する第2ノズル壁部を有するスロート領域と、
    (iii)上記スロート領域を通過した多量の高圧流体を直線的に膨張させる第1膨張領域であって、上記スロート領域から上記第2の端の方向に向け、dr1/ds1=定数、なる条件を満たしつつ何れも増大していく半径r1及び長さs1を有する第3ノズル壁部を含む第1膨張領域と、
    (iv)上記第1膨張領域からの多量の高圧流体を転回膨張及び平行フロー化する第2膨張領域であって、上記第1膨張領域から上記第2の端の方向に向け、dr2/ds2はs2が増大すると減少するというs2の非線形関数、なる条件を満たしつつ何れも増大していく半径r2及び長さs2を有する第4ノズル壁部を含む第2膨張領域と、
    を備えることを特徴とするノズル装置。
  2. 素材粒子を粉砕するための流体化ベッドジェットミルであって、
    (a)ベース、トップ及び側壁により規定され中心軸を有する粉砕チャンバと、
    (b)高速流体の合成ストリームを放出すべく流体化ベッドジェットミルの側壁を貫通して実装され、上記流体が素材の粒子を受け取って搬送し、粒子対粒子衝突を起こさせるべく粉砕対象素材粒子を上記粉砕チャンバ内に導く複数のノズル装置であって、ノズル装置毎に、それぞれ高速流体の各個ストリームを、粉砕チャンバの中に独立して放出する複奇数個のベル状ノズル開口を有し、当該各個ストリームが一緒になり高速流体の上記合成ストリームを形成する複数のノズル装置と、
    を備え、上記ベル状ノズル開口が、それぞれ、
    (i)その第1の端から第2の端へと移動する多量の高圧流体を収束及び加速させる収束領域と、
    (ii)上記ベル状ノズル開口の最小直径領域を規定するスロート領域と、
    (iii)上記スロート領域を通過した多量の高圧流体を直線的に膨張させる第1膨張領域であって、上記スロート領域から上記第2の端の方向に向け、dr1/ds1=定数、なる条件を満たしつつ何れも増大していく半径r1及び長さs1を有する第1膨張領域と、
    (iv)上記第1膨張領域からくる多量の高圧流体を転回膨張及び平行フロー化する第2膨張領域であって、上記第1膨張領域から上記第2の端の方向に向け、dr2/ds2はs2が増大すると減少するというs2の非線形関数、なる条件を満たしつつ何れも増大していく半径r2及び長さs2を有する第2膨張領域と、
    を備えることを特徴とする流体化ベッドジェットミル。
  3. 素材粒子を粉砕するための流体化ベッドジェットミルであって、
    (a)ベース、トップ及び側壁により規定され中心軸を有する粉砕チャンバと、
    (b)高速流体の合成ストリームを放出すべく流体化ベッドジェットミルの側壁を貫通して実装され、第1及び第2の端を有し、第2の端は上記粉砕チャンバの中心軸を向く複数のノズル装置であって、それぞれ、上記第2の端を介して高速流体の各個ストリームを放出し当該高速流体により素材粒子を搬送させるべく少なくとも1個のノズル開口を有し、当該少なくとも1個のノズル開口がノズル軸及びノズル壁部を有し、各ノズル開口は各出口開口を含む複数のノズル装置と、
    を備え、上記ノズル壁部が、
    (i)第1の端を向くよう配置され、上記第1の端から上記第2の端へと移動し放出されるべき多量の高圧流体を収束及び加速させる第1ノズル壁部を有する収束領域と、
    (ii)上記ノズル開口の最小直径を規定する第2ノズル壁部を有するスロート領域と、
    (iii)上記スロート領域を通過した多量の高圧流体を直線的に膨張させる第1膨張領域であって、上記スロート領域から上記第2の端の方向に向け、dr1/ds1=定数、なる条件を満たしつつ何れも増大していく半径r1及び長さs1を有する第3ノズル壁部を含む第1膨張領域と、
    (iv)上記第1膨張領域からの多量の高圧流体を転回膨張及び平行フロー化する第2膨張領域であって、上記第1膨張領域から上記第2の端の方向に向け、dr2/ds2はs2が増大すると減少するというs2の非線形関数、なる条件を満たしつつ何れも増大していく半径r2及び長さs2を有する第4ノズル壁部を含み、出口角度が出口に向かって減少するベル状断面をもつ第2膨張領域と、
    を規定することを特徴とする流体化ベッドジェットミル。
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