JP4426431B2 - フェーズドアレイアンテナ - Google Patents

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Description

本発明は、フェーズドアレイアンテナに関するものである。
より詳細には、可変誘電率誘電体を用いるフェーズドアレイアンテナにおいて、可変誘電率誘電体の材料特性に変動やヒステリシスがある場合でも、現在のメインビーム方向を正確に制御する技術に関する。
従来のフェーズドアレイアンテナとして、可変誘電率誘電体を用いて可変移相器を実現し、入力端子と全ての放射素子との間に、同種同数の可変移相器を配置するとともに、可変誘電率誘電体の誘電特性曲線に基づいて、現在のメインビーム方向が決定されるアンテナが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図11はこの従来のフェーズドアレイアンテナの可変移相器の構造を示す。この移相器2100は、常誘電体基材2101を用いたマイクロストリップハイブリッドカプラ2103と、強誘電体基材2102を用い、前記マイクロストリップハイブリッドカプラ2103と接して形成されたマイクロストリップスタブ2104とを備えている。そして、前記マイクロストリップスタブ2104に印加する直流の制御電圧により前記マイクロストリップハイブリッドカプラ2103を通過する高周波電力の移相量が変化するように構成されている。
つまり、前記移相器2100の基材は、常誘電体基材2101と、強誘電体基材2102とから構成されている。そして、前記常誘電体基材2101上には、矩形状の環状導体層2103aが配置されている。この環状導体層2103aと常誘電体基材2101とにより、マイクロストリップハイブリッドカプラ2103が構成されている。
また、前記強誘電体基材2102上には、前記矩形状の環状導体層2103aの対向する2つの直線部分2103a1,2103a2の延長上に位置し、かつ該2つの直線部分2103a1,2103a2の一端にそれぞれつながるよう、2つの直線状導体層2104a1,2104a2が配置されている。そして、これら2つの直線状導体層2104a1,2104a2と強誘電体基材2102とにより、マイクロストリップスタブ2104が構成されている。
さらに、前記常誘電体基材2101上には、前記2つの直線部分2103a1,2103a2の延長上に位置し、かつ該2つの直線部分2103a1,2103a2の他端にそれぞれつながるよう、導体層2115a,2120aが配置されている。
そして、この導体層2115aと常誘電体基材2101とにより入力線路2115が構成され、前記導体層2120aと常誘電体基材2101とにより出力線路2120が構成されている。
なお、前記環状導体層2103aの直線部分2103a2の一端側、及び他端側がマイクロストリップハイブリッドカプラ2103のポート2,ポート1となっており、前記環状導体層2103aの直線部分2103a1の一端側、及び他端側がマイクロストリップハイブリッドカプラ2103のポート3,ポート4となっている。
つまり、前記移相器2100は、マイクロストリップスタブ2104に直流の制御電圧を加えることにより、通過する高周波電力の移相量が変化する構成となっている。
以下詳述すると、正しく設計されたマイクロストリップハイブリッドカプラ2103の隣り合う2つのポート(ポート2およびポート3)に、同一の反射素子(マイクロストリップスタブ2104)を接続した構成の移相器2100では、入力ポート(ポート1)から入った高周波電力は、この入力ポート1からは出力されず、反射素子、つまり、マイクロストリップスタブ2104での反射電力を反映した高周波電力が出力ポート(ポート4)からのみ出力される。
ここで、前記反射素子であるマイクロストリップスタブ2104での反射は、図11(a)に示すように制御電圧が作るバイアス電界2105が、前記マイクロストリップスタブ2104を伝播する高周波電力の作る電界と同一方向のものとなるため、図11(b)に示すように、制御電圧を変化させると、高周波電力に対するマイクロストリップスタブ2104の実効誘電率も変化する。これにより、高周波電力に対するマイクロストリップスタブ2104の等価電気長も変化し、該マイクロストリップスタブ2104での移相量が変化する。
次に、図12を用いて従来のフェーズドアレイアンテナの構成とその動作原理について説明する。
図12において、この従来のフェーズドアレイアンテナ830は、誘電体基板上に等間隔で列状に配置された複数のアンテナ素子806a〜806dと、アンテナ制御装置800と、ビームチルト電圧820とから構成されている。そして、前記アンテナ制御装置800は、高周波電力が印加される入力端子(給電端子)808と、高周波阻止素子809と、複数の位相器807a1〜807a4とから構成されている。
また、前記フェーズドアレイアンテナ830において、アンテナ素子806aは入力端子808に、アンテナ素子806bは1つの移相器807a1を介して入力端子808に、アンテナ素子806cは2つの移相器807a3,807a4を介して入力端子808に、アンテナ素子806dは3つの移相器807a2,807a3,807a4を介して入力端子808にそれぞれ接続されている。また、ビームチルト電圧820は、高周波阻止素子809を介して入力端子808に接続されている。
なお、前記移相器807a1〜807a4の構成は、上述のように、図11を用いて示したとおりであり、各移相器807a1〜807a4は、同一の特性を有するものとする。
このような構成のフェーズドアレイアンテナ830では、各アンテナ素子806a〜806dと入力端子808との間に位置する移相器の数が、隣接するアンテナ素子806b〜806dと入力端子808との間に位置する移相器807の数より順次1個ずつ増加している。また、移相器807の特性を全て同一としているため、図12(b)に示すように、アンテナの指向性の制御(ビームチルト)を1つのビームチルト電圧820(Vc)の制御で行うことができることとなる。
この指向性の制御について具体的に説明する。例えば、移相器807a1〜807a4を、通過する高周波電力の位相をそれぞれ移相量Φ遅らせるものとし、各移相器807の配置間隔を距離dとすると、図12(a)に示すように、アンテナ素子806aに入射された高周波電力は、位相の変化なく入力端子808に供給される。
これに対し、アンテナ素子806bに入射された高周波電力は、移相器807a1によりその位相が移相量Φだけ遅らされて入力端子808に供給される。アンテナ素子806cに入射された高周波電力は、移相器807a3,807a4によりその位相が移相量2Φだけ遅らされて入力端子808に供給され、さらに、アンテナ素子806dに入射された高周波電力は、移相器807a2,807a3,807a4によりその位相が移相量3Φだけ遅らされて入力端子808に供給される。
即ち、アンテナ806a〜806dの列方向に対して所定の角度Θ(=arccos(Φ/d))をなす方向Dが、前記アンテナ素子806a〜806dによる受信電波の最大感度方向となる。なお、図12(a)中のw1〜w3は、同一位相の受信電波の波面を示す。
特開2004−23228号公報(第25−39頁、第9図,第10図)
しかしながら、前記従来の構成では、現在のメインビーム方向を推定するのに、可変誘電率誘電体の誘電特性曲線を用いる方法しかなく、印加電界による誘電率変化曲線が正確に判明していないとアンテナのビームチルト量が正しく求まらないという問題があった。
即ち、可変誘電率誘電体の誘電特性が温度や材料の経年劣化により変化した場合には、現在のメインビーム方向の推定が困難になる。また、可変誘電率誘電体の誘電特性がヒステリシスを有する場合には、現在のメインビーム方向の推定が複雑になる等の課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するためになされたもので、可変誘電率誘電体の材料特性に変動やヒステリシスがある場合でも、現在のメインビーム方向を正確に求めることが可能であり、よって、メインビームの正確な制御が可能なフェーズドアレイアンテナを提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の請求項1に係るフェーズドアレイアンテナは、1次元もしくは2次元フェーズドアレイアンテナにおいて、高周波電力を入力するアンテナ入力端子と全ての各アンテナ放射素子との間に、印加電界により誘電率が変化する可変誘電率誘電体を用いた移相器を、同種同数配設するとともに、アンテナ放射素子に高周波電力を給電する給電線上の少なくとも2つ以上の個所から、それぞれ信号電力の一部をサンプル抽出し、該抽出した複数のサンプル信号に基づき現在のメインビーム方向を算出するものであり、前記複数のサンプル信号は2つのサンプル信号であり、現在のメインビームの方向は、前記2つのサンプル信号をR信号、およびL信号、前記R信号を2分岐した信号をR/R信号、およびR/L信号、前記L信号を2分岐した信号をL/R信号、およびL/L信号、として、前記R/L信号、およびL/R信号にそれぞれ所定の位相差を加えた後、前記R/R信号と前記位相差を加えたL/R信号との合成信号、および前記位相差を加えたR/L信号と前記L/L信号との合成信号に対し電力検波を行うことにより算出することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2に係るフェーズドアレイアンテナは、請求項1記載のフェーズドアレイアンテナにおいて、前記移相器を、右側チルト用移相器および左側チルト用移相器、の2つのグループに分けて互いに独立に制御することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項に係るフェーズドアレイアンテナは、請求項記載のフェーズドアレイアンテナにおいて、前記2つのサンプル信号を抽出する給電線上の位置は、前記2つの検波出力がともに最大値および最小値を含むように、相対移相量を確保できる位置であることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項に係るフェーズドアレイアンテナは、請求項記載のフェーズドアレイアンテナにおいて、前記2つの検波出力の最大値と最小値を換算定数に用いて得られた換算式と、現在の前記2つの検波出力値とに基づき、現在のメインビーム方向を算出することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項に係るフェーズドアレイアンテナは、請求項記載のフェーズドアレイアンテナにおいて、前記換算式は、Θ=arccos(arcsin((DR−DL)/(DMAX−DMIN))/2d)であることを特徴とするものである。但し、Θはメインビームの方向、dはアンテナ放射素子同士の間隔、DRは前記R/R信号と前記位相差を加えたL/R信号との合成信号を電力検波した検波出力R信号、DLは前記位相差を加えたR/L信号と前記L/L信号との合成信号を電力検波した検波出力L信号、DMAXは検波出力R信号または検波出力L信号の最大値、DMINは検波出力R信号または検波出力L信号の最小値,arccos()とarcsin()は逆三角関数である。
また、本発明の請求項に係るフェーズドアレイアンテナは、請求項記載のフェーズドアレイアンテナにおいて、予め定めた一定周期ごとに、前記換算式の換算定数を更新することを特徴とするものである。
本発明のフェーズドアレイアンテナによれば、可変誘電率誘電体を用いるフェーズドアレイアンテナにおいて、アンテナ放射素子に給電する高周波電力の一部をサンプル抽出し、この抽出したサンプル信号に基いて現在のメインビーム方向を算出するものであり、前記複数のサンプル信号は2つのサンプル信号であり、現在のメインビームの方向は、前記2つのサンプル信号をR信号、およびL信号、前記R信号を2分岐した信号をR/R信号、およびR/L信号、前記L信号を2分岐した信号をL/R信号、およびL/L信号、として、前記R/L信号、およびL/R信号にそれぞれ所定の位相差を加えた後、前記R/R信号と前記位相差を加えたL/R信号との合成信号、および前記位相差を加えたR/L信号と前記L/L信号との合成信号に対し電力検波を行うことにより算出するようにしたので、可変誘電率誘電体の材料特性に変動やヒステリシスがある場合でも、これらに影響されることなく、現在のメインビーム方向を正確に求めることが可能となる。よって、メインビームを正確に制御することができるとともに、上述のように、2つのサンプル信号をそれぞれ分岐し、一方の信号と、他方の信号に所定の位相差を加えた信号との合成信号を2つ得てこれらを電力検波するようにしたので、直交検波方式により検波を行うことが可能となる。
また、本発明のフェーズドアレイアンテナによれば、移相器を2つのグループに分けて互いに独立に制御するようにしたので、移相器を制御する回路の規模が少なくて済む。
また、本発明のフェーズドアレイアンテナによれば、2つのサンプル信号を抽出する給電線上の位置は、2つの検波出力がともに最大値および最小値を含む位置に設定するようにしたので、換算式を用いてメインビームの方向を算出するのに必要な、検波出力の最大値および最小値を得ることが可能となる。
また、本発明のフェーズドアレイアンテナによれば、2つの検波出力の最大値と最小値を換算定数に用いて得られた換算式と、現在の前記2つの検波出力値とに基づき、現在のメインビーム方向を算出するので、可変誘電率誘電体の誘電特性曲線を用いることなく、現在のメインビーム方向を求めることが可能となる。よって、メインビームを正確に制御することができる。
また、本発明のフェーズドアレイアンテナによれば、前記換算式として、Θ=arccos(arcsin((DR−DL)/(DMAX−DMIN))/2d)を用いるようにしたので、現在の検波出力と、検波出力の最大値,最小値とを用いてメインビーム方向を求めることが可能となる。
また、本発明のフェーズドアレイアンテナによれば、一定周期ごとに換算式の換算定数を更新するので、検波出力の最大値,最小値が変動した場合でもメインビームの方向を正しく求めることが可能となる。
以下に、本発明のフェーズドアレイアンテナの実施の形態を図面とともに詳細に説明する。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1によるフェーズドアレイアンテナについて示す。
図1は本発明の実施の形態1によるフェーズドアレイアンテナの構成を、図2はフェーズドアレイアンテナの移相器を、図3は各アンテナ素子で受信した信号成分のアンテナ入力端子までの総移相量を、図4はサンプル信号の相対移相値と検波出力の関係を、また図5は可変誘電率誘電体の温度・経年劣化による特性変動例を、図6は可変誘電率誘電体のヒステリシス特性例を、図7はメインビームの指向方向の校正動作を、それぞれ示す。また、図8は本実施の形態1による移相器の他の構成例を、図9はビームを1次元方向のみにスイング可能な2次元フェーズドアレイアンテナの構成を、図10はビームを2次元方向にスイング可能な2次元フェーズドアレイアンテナの構成をそれぞれ示す。
図1(a)において、アンテナ素子(アンテナ放射素子)101,102,103,104は互いに所定のアンテナ素子間隔d(130)を置いて同一直線上に配置されている。波面142はアンテナ素子101,102,103,104で受信した到来電波の同一波面である。またアンテナ素子101,102,103,104の信号成分の総移相量はΦ1(135),Φ2(136),Φ3(137),Φ4(138)である。また、アンテナ素子間の空間での移相量134は例えば図1に示す通りである。
この図1の状況ではアンテナ素子に対し角度Θ(131)の方向にメインビームが形成されている。アンテナ入力端子105は送信信号をこのアンテナに入力する。右側チルト用可変移相器106,107,108,109はそれぞれ同じ単位移相量ΔΦR(132)を有し、給電線上で移相を行う。左側チルト用可変移相器110,111,112,113はそれぞれ同じ単位移相量ΔΦL(133)を有し、給電線上で移相を行う。サンプル信号抽出用結合器116,117はサンプル抽出位置114,115に設けられており、サンプルR信号118,サンプルL信号119を抽出する。サンプルR/R信号120、およびサンプルR/L信号121はサンプルR信号118より分岐したもので、これらはサンプルR信号118と同じ信号である。サンプルL/R信号122、およびサンプルL/L信号123はサンプルL信号119より分岐したもので、これらはサンプルL信号119と同じ信号である。+90度固定移相器124,125はサンプルL/R信号122,サンプルR/L信号121の位相を+90度シフトする。検波器126はサンプルR/R信号120および+90度固定移相器124の出力信号の合成信号を検波し検波R信号128を得る。検波器127はサンプルL/L信号123および+90度固定移相器125の出力信号の合成信号を検波し検波L信号129を得る。制御電圧発生部143は検波R信号128、および検波L信号129を受け右側チルト用制御電圧144、および左側チルト用制御電圧145を出力する。制御部100は制御電圧発生部143に対する制御信号を発生する。インダクタンス151および152は左側チルト用制御電圧145を移相器111,112,113および110に、インダクタンス153および154は右側チルト用制御電圧144を移相器109,108,106および107に、それぞれ伝達する。容量161はアンテナ入力端子105と移相器112との間に、容量162はアンテナ入力端子105と移相器109との間にそれぞれ設けられている。また、容量163は移相器107とサンプル信号抽出用結合器117との間に、容量164は移相器110とサンプル信号抽出用結合器116との間にそれぞれ設けられている。
式139はサンプル信号が最大値,最小値を取り得る相対移相の範囲を示す式、式140は左右チルト用移相器1つずつによる移相量とサンプル信号の相対移相量の関係を表す式、式141はメインビーム方向Θを求める式である。
また、図1(b)において、制御電圧発生部143は、最大値,最小値検出部1431、レジスタ1432、相対移相値演算部1433、角度演算部1434、比較部1435、およびVR,VL発生部1436を有する。
また、図2において、移相器200は印加電界により誘電率が変化する可変誘電率誘電体を用いたものである。この移相器200は固定誘電率誘電体201、可変誘電率誘電体202、入出力線路導体203、90度ハイブリッドカプラ導体204、先端開放スタブ導体205、接地導体206からなる。
また、図3において、表301は各アンテナ素子で受信した信号成分のアンテナ入力端子までの総移相量(図1のΦ1〜Φ4)を示す。
また、図4において、グラフ401はサンプル信号の相対移相値と検波出力の関係を、曲線402は検波出力R信号と相対移相値の関係を、曲線403は検波出力L信号と相対移相値の関係を、式404は相対移相値と2つの検波出力値との関係を、式405は2つの検波出力値の差から相対移相値を換算する演算式を、式406は相対移相値からメインビーム方向Θを求める演算式を、それぞれ示す。
また、図5において、電界501は可変誘電率誘電体に印加される電界を、誘電率502は可変誘電率誘電体の誘電率を、誘電率曲線503は材料特性に変動がある場合の可変誘電率誘電体の誘電率曲線を、それぞれ示す。
また、図6において、電界601は可変誘電率誘電体に印加される電界を、誘電率602は可変誘電率誘電体の誘電率を、誘電率曲線603は材料特性にヒステリシスがある場合の可変誘電率誘電体の誘電率曲線を、それぞれ示す。
また、図7(a)において、処理1はステップS1により、処理2はステップS2ないしS4により、処理3はステップS5により、処理4はステップS6により、処理5はステップS7により、処理6はステップS8およびS9により、それぞれ構成される。
さらに、図7(b)において、ステップS6はステップS61ないしS63により構成される。
次に動作について説明する。
図1に示すように、本実施の形態1のフェーズドアレイアンテナは、1つのアンテナ入力端子105を有する1次元のアレイアンテナである。アンテナ入力端子105と全てのアンテナ放射素子101〜104との間には、印加電界により誘電率が変化する可変誘電率誘電体を用いた同種の移相器106〜113が、いずれの経路においても同数(3つ)ずつ配置されている。
そして、アンテナ入力端子105から入力された高周波電力は、移相器を介してアンテナ放射素子に供給される。この高周波電力は、給電線上の2つのサンプル抽出位置114,115から、サンプル信号抽出用結合器116,117によって、サンプルR信号118,サンプルL信号119としてそれぞれ抽出される。
さらに全て同種の移相器106〜113は、右側チルト用移相器106〜109および左側チルト用移相器110〜113の2つのグループに分けられて、制御電圧発生部143が発生する右側チルト用制御電圧VR144と、左側チルト用制御電圧VL145により、独立に制御されている。
さらにサンプルR信号118はサンプルR/R信号120と、サンプルR/L信号121に分岐され、サンプルL信号119はサンプルL/R信号122と、サンプルL/L信号123に分岐される。その後、サンプルR/L信号121と、サンプルL/R信号122には+90度固定移相器124,125により、それぞれ+90度の位相差が加えられた後、サンプルR/R信号120と、サンプルL/R信号122とが、およびサンプルR/L信号121と、サンプルL/L信号123とが、それぞれ合成される。そして、この互いに直交する成分を合成した信号が検波器126,127によりそれぞれ電力検波(二乗検波)され、検波R信号(DR)128と、検波L信号(DL)129が出力される。
この検波R信号128と、検波L信号129は、制御電圧発生部143に入力されて、メインビームの方向が検出され、これと、制御部100により指令されたメインビームの方向とのずれがなくなるように、右側チルト用制御電圧VR 144と、左側チルト用制御電圧VL 145が発生され、フェーズドアレイアンテナの制御が行われる。
また2つのサンプル信号の抽出位置114,115は、図1のサンプル信号の相対移相範囲を示す式139が示すように、また図4の検波出力信号と相対移相値の関係曲線402,403が示すように、検波R信号(DR)128と、検波L信号(DL)129とが、ともに最大値および最小値を含むように、相対移相量が確保される位置となっている。即ち、式139に示すように、サンプルR信号とサンプルL信号の相対移相値ΔPR−ΔPLが、ΔPR−ΔPL≧90°かつΔPR−ΔPL≦−90°であれば、検波出力DR,DLは必ず最大値あるいは最小値を含む。従って、この式139に示された制約条件に該当する抽出位置でサンプル信号を抽出することで、図4に示された曲線402および403を用いてメインビームの方向を正しく検出することが可能になる。
今、上記のように構成された、本実施の形態のフェーズドアレイアンテナを、受信用に用いる場合を考える。
到来電波の同一波面142は、各アンテナ素子101〜104で受信されてアンテナ入力端子105に到達するまでに、図1および図3に示すように、全て3ΔΦRの総移相量135〜138を受けることから、式141に示すように、Θ方向131にメインビームを有することになる。よって、右側および左側チルト用移相器1つずつの単位相対移相量(ΔΦR−ΔΦL)を変化させることにより、メインビームの方向Θ131を変化させることが可能となっている。
ここで全て同種の移相器106〜113には、図2に示すように、固定誘電率誘電体201と可変誘電率誘電体202を基板材とし、裏面に接地導体206を有し、表面に入出力線路導体203、90度ハイブリッドカプラ導体204、先端開放スタブ導体205を有する、印加電界により誘電率が変化する可変誘電率誘電体を用いた移相器200が使用されている。
また移相器200は、準TEMモード(TEM;Transverse Electric Mode)にて動作するように設計されているので、入出力線路203を介して先端開放スタブ導体205に制御電圧が印加されると、可変誘電率誘電体202の内部において、制御電圧による電界と信号電圧による電界が同一方向となり、よって、制御電圧により信号電圧に対する伝搬定数を変化させることが可能となっている。
したがって、動作周波数にて各端子が整合するよう適切に90度ハイブリッドカプラ204を設計することにより、一方の入出力線路導体203を介して入力された信号は、90度ハイブリッドカプラ204を介して、先端開放スタブ導体205に入るとともに制御電圧による移相変化を受けた後、再び90度ハイブリッドカプラ204を介して、他方の入出力線路導体203に整合された全電力が出力される、という動作を行う。
ここで一般的に、図2に示す可変誘電率誘電体202の材料特性には、図5および図6に示すように、温度や経年劣化による誘電率の変動や、ヒステリシスが存在している。このため、特許文献1に示すように、材料の誘電曲線503,603を用いて、メインビーム方向Θを算出する制御方法では、正確なメインビーム方向Θを算出することは大変複雑で困難であった。
これに対し、本実施の形態1のフェーズドアレイアンテナでは、材料の誘電曲線を用いず、相対移相値と検波出力R信号(DR)および検波出力L信号(DL)との間には、図4の404の関係式が成立するという原理を用いて、2つの検波出力の最大値DMAXと最小値DMINを換算定数として、2つの検波出力値から相対移相値を換算する式405を作成し、さらにメインビーム方向と相対移相値の関係式406を用いて、現在のメインビーム方向Θを算出するという制御方法を使用している。
この関係式404は、図4の検波出力R信号(DR)と相対移相値の関係を示す理論曲線402、および検波出力L信号(DL)と相対移相値の関係を示す理論曲線403を記述するものである。この関係式404は、曲線402,403が二乗検波により得られたものであるためコサイン二乗のカーブを描き、それぞれの最小値がDMINであり、最大値がDMAXであり、曲線402,403の最大値が+90°,−90°において、また曲線402,403の最小値が−90°,+90°において得られることを反映している。
この関係式404を構成する2つの方程式
R=DMIN+(DMAX−DMIN)cos^2(ΔPR−ΔPL−π/4)
L=DMIN+(DMAX−DMIN)cos^2(ΔPR−ΔPL+π/4)
を連立方程式として解くことで得られるのが関係式405である。なお、^2は2乗を意味する。
ΔPR−ΔPL=arcsin((DR−DL)/(DMAX−DMIN))…(405)
この関係式405に、検波出力R信号DRおよび検波出力L信号DLとその最大値DMAXおよび最小値DMINを代入することで、サンプルR信号とサンプルL信号の相対移相値ΔPR−ΔPLが求まる。
そして、このΔPR−ΔPLを関係式406に代入することで、メインビームの方向Θを検出することが可能になる。
Θ=arccos((ΔPR−ΔPL)/2d)
=arccos(arcsin((DR−DL)/(DMAX−DMIN))/2d)
…(406)
ここで式406中のdは、アンテナ素子間の距離である。
なお、各移相器・サンプル信号抽出用結合器・検波器・給電線路の製造バラツキ等により、検波出力R信号(DR)と検波出力L信号(DL)とに関してその最大値と最小値が異なる場合は、補正オフセット値と補正係数により、両信号の最大値と最小値が一致するよう検波出力を補正した後に換算するという制御を行うようにすることができる。この換算は一定周期ごとに行えばよい。
これにより、本実施の形態1のフェーズドアレイアンテナでは、可変誘電率誘電体の材料特性に変動やヒステリシスがある場合でも、現在のメインビーム方向を正確に算出することが可能となっている。
また、2つの検波出力値の差から相対移相値を換算する式405を作成するためには、2つの検波出力信号がともに最大値と最小値とを含むように、相対移相量を確保する必要があるが、本実施の形態のフェーズドアレイアンテナでは、右側チルト用移相器108,109と左側チルト用移相器112,113の、計4つの移相器を挟んだサンプル抽出位置114と115を選択することで、十分な相対移相量を確保して、サンプル信号を抽出している。
なお、この場合、右側および左側チルト用移相器1つずつによる移相量とサンプル信号の相対移相量とは式140の関係となっている。
この式140はΔPL,ΔPRがそれぞれ2ΦL,2ΦRであることから成り立つ関係式である。
さらに、本実施の形態1のフェーズドアレイアンテナでは、制御電圧発生部143により、予め定めた一定周期ごとに、2つの検波出力値の差から相対移相値を換算する式405を作成し直して更新するという、制御が行なわれている。
これにより、使用中に温度が変化したり、材料特性が経年劣化する程の長期の使用をする場合でも、正確なメインビーム方向の算出が可能になる。
このように、メインビームの方向を正確に算出するが可能となることで、図7に示すような処理を行うことによりメインビームの角度の校正が可能となる。
即ち、図7に示す処理1において、このフェーズドアレイアンテナを有する装置の電源がオンされたか否かを検出することにより、アンテナの制御を開始する(ステップS1参照)。
次に、処理2において、制御電圧発生部143の最大値,最小値検出部は、電圧VRとVLを最大範囲で変化させることで(ステップS2参照)、DMAXとDMINを求め(ステップS3参照)、制御電圧発生部143内のレジスタ1432に格納する(ステップS4参照)。
さらに、処理3において、制御電圧発生部143は、制御部100からのビーム方向要求値ΘTを受け取る(ステップS5参照)。
そして、処理4において、制御電圧発生部143の相対移相値演算部1433および角度演算部1434は、式405と式406から現在のΘを求める(ステップS6参照)。
即ち、相対移相値演算部1433はレジスタ1432よりDMAXとDMINを取り出す(ステップS61参照)。
次に、相対移相値演算部1433は取り出したDMAXとDMINおよび検波器126,127から入力されるDRとDLを用いて、式405に相当する演算を行い、相対移相値ΔPR−ΔPLを算出する(ステップS62参照)。
さらに、角度演算部1434は、相対移相値ΔPR−ΔPLとアンテナ素子同士の間隔dとを使用し、式406に相当の演算を行って現在のΘを求める(ステップS63参照)。
次いで、処理5において、制御電圧発生部143の比較部1435は、ΘとΘTとを比較する(ステップS7参照)。
次に、処理6において、Θ=ΘTの場合、VR,VL発生部1436はVRとVLを変化させず、制御電圧発生部143は制御部100から次のビーム方向要求値ΘTを受取り処理4に戻る(ステップS8参照)。
Θ≠ΘTの場合、VR,VL発生部1436はVRとVLを変化させた後、処理4に戻る(ステップS9参照)。
これにより、制御部100が指令したメインビームの角度と、実際に指向しているメインビームの角度の誤差を解消することが可能となる。
以上のように、本実施の形態1においては、送信信号を2つに分岐し、各信号が少なくとも1つ以上の移相器を通過した後で、この通過後の両信号の最大位相差が90°以上を確保できる位置から信号をそれぞれ抽出し、これら2つの抽出信号をそれぞれ2つに分岐し、それぞれ分岐した一方に+90°の位相差を加えた後、位相差を加えていない互いの他方と合成して電力検波し、両検波出力の最大値と最小値と、式404により示される両信号の位相差と検波出力の理論曲線とから、式406により示されるアンテナのビームチルト量を算出するように構成した。
即ち、本実施の形態1は、1つのアンテナ入力端子を有する1次元アンテナアレイにおいて、アンテナ入力端子と全てのアンテナ放射素子の間に、印加電界により誘電率が変化する可変誘電率誘電体を用いた移相器を同種同数だけ配置するとともに、給電線上の2個所から、それぞれ信号電力の一部をサンプル抽出し、抽出した2つのサンプル信号を元に、現在のメインビーム方向を算出する。
さらに移相器を、右側チルト用移相器および左側チルト用移相器の2つのグループに分けて独立に制御する。
さらに2つのサンプル信号を、それぞれ2分岐した後、各一方の信号を+90度の位相差を加えた後、それぞれ他方の信号と合成し電力検波する。
さらに2つのサンプル信号を抽出する位置は、2つの検波出力値がともに最大値および最小値を含むように、相対移相量を確保する位置とする。
さらに2つの検波出力の最大値と最小値を換算定数に用いて換算式を作成するとともに、得られた換算式と現在の2つの検波出力値とから、現在のメインビーム方向を算出する。
さらに予め定めた一定周期ごとに、前記換算式を更新する。
このため、使用中に温度が変化したり、長期の使用で材料特性が経年劣化すること等が原因で、可変誘電率誘電体の材料特性が変動する場合や、可変誘電率誘電体の材料特性にヒステリシスがある場合でも、可変誘電率誘電体の誘電特性曲線を用いることなく現在のメインビーム方向を算出できるので、メインビーム方向の正確な算出が可能となる。よって、メインビームを正確に制御できるフェーズドアレイアンテナを実現することが可能となる。
また、2つの検波出力を得るのに、その検波方式として直交検波を使用できる。
さらに、移相器を2つのグループに分けて独立に制御するので、移相器の制御に要する回路規模が少なくて済む。
また、一定周期ごとに、前記換算式を更新するので、検波出力の最大値,最小値が変化した場合でも、メインビーム方向の正確な算出が可能となる。
なお、本実施の形態1では、図2に示すように、可変誘電率誘電体を固定誘電率誘電体と同一層に構成する例を示したが、多層に構成しても良い。
また、上記実施の形態1では、可変誘電率誘電体を使用して構成した移相器を用いたが、図8に示すように、給電回路と移相器とを共に可変誘電率誘電体を使用して構成するようにした給電移相部を用いてもよい。この給電移相部は本件出願人により開発されたもので、詳細は特願2004−353151号に示されている。
この図8において、接地導体層3101は結合窓3108を有する。接地導体層3101は可変誘電率誘電体層3104と並行となるように配置されている。これら接地導体層3101および可変誘電率誘電体層3104の間は空気層3102となっている。可変誘電率誘電体層3104の接地導体層3101側の主面には主導体層3103が形成されている。またその反対側の主面には副導体層3105が形成されている。アンテナベース基板3106は、その両主面を貫通するようにバイアス電圧供給線3107が形成され、バイアス電圧供給線3107の可変誘電率誘電体層3104側の一部は接続ハンダ3112により副導体層3105と接続されている。またアンテナ支持誘電体3110は接地導体層3101と並行となるように配置されている。これらアンテナ支持誘電体3110と接地導体層3101との間は空気層3109となっている。接地導体層3101のアンテナ支持誘電体3110側の主面にはアンテナパッチ3111が形成されている。
なお、上記実施の形態1では、可変誘電率誘電体層の材料として、強誘電体を用いる例を示したが、電界印加により誘電率が変化する材料を使用するものであれば、強誘電体に限るものではなく、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。
また、上記実施の形態1では1次元フェーズドアレイアンテナのみを示したが、2次元フェーズドアレイアンテナにも適用できる。
2次元フェーズドアレイアンテナの中には、2次元に配列されたアンテナ素子を有するが、メインビームを1次元に、即ち水平方向(あるいは垂直方向)にしかスイングさせないものがある。この種の2次元フェーズドアレイアンテナは、図9に示すように、上記実施の形態1と同様の構成の1次元フェーズドアレイアンテナにおいて、アンテナ素子101〜104を列状アンテナアレイ901〜904に置換えればよい。
また、本来の2次元フェーズドアレイアンテナ、即ちアンテナ素子を2次元に配列するとともに、メインビームについても2次元にスイングさせる場合は、図10に示すように、回路を構成すればよい。
図10において、この2次元フェーズドアレイアンテナは、アンテナ入力端子105、アンテナ素子101j,102j,103j,104j、移相器106j,107j,108j,109j,110j,111j,112j,113j,120j,130j、サンプル信号抽出用結合器116l,117l、インダクタンス140k,140k+4,141k,150k,150k+4、容量161k,162k,163k,164k,165k、+90度固定移相器124l,125l、検波器126l,127l、制御電圧発生部143および制御部100を有する。但しj,kは1〜4のいずれかを、lは1,2のいずれかを示す。
これら、図9および図10の構成においても、メインビームの方向検出とその校正は図1の1次元フェーズドアレイアンテナと同様の処理を行えばよい。但し、図10の場合、制御電圧発生部143は2次元に拡張した処理を行う必要がある。
また、サンプル信号を抽出する位置をアンテナ入力端子に対して対称な位置としたが、非対称な位置であっても良く、間に配置する可変移相器の数も、検波出力信号が最大値と最小値を含む相対移相量が確保できれば、4個以外の数としても良い。
さらに、制御電圧発生部および制御部はハードウエア回路により実現してもよいが、ソフトウエアにより実現するようにしてもよい。
本発明の実施の形態1によるフェーズドアレイアンテナの全体構成を示す図 本発明の実施の形態1によるフェーズドアレイアンテナの制御電圧発生部の構成を示す図 本発明の実施の形態1における移相器の斜視図 本発明の実施の形態1における受信信号のアンテナ入力端子までの総移相量を示す図 本発明の実施の形態1におけるサンプル信号の相対移相値と検波出力との関係を示す図 本発明の実施の形態1における可変誘電率誘電体の温度・経年劣化による変動特性例を示す図 本発明の実施の形態1における可変誘電率誘電体のヒステリシス特性例を示す図 本発明の実施の形態1によるフェーズドアレイアンテナにおけるメインビーム方向の検出および校正処理の全体を示す図 本発明の実施の形態1によるフェーズドアレイアンテナにおけるメインビーム方向の検出および校正処理の詳細を示す図 本発明の実施の形態1によるフェーズドアレイアンテナにおいて使用可能な移相器の構成の一例を示す断面図 本発明の実施の形態1によるフェーズドアレイアンテナを2次元フェーズドアレイアンテナに適用した場合の構成の一例を示す図 本発明の実施の形態1によるフェーズドアレイアンテナを2次元フェーズドアレイアンテナに適用した場合の他の構成例を示す図 従来のフェーズドアレイアンテナの可変移相器の構造を示す図であり、図11(a)はその断面斜視図、図11(b)はそのバイアス電界と実効誘電率との関係のグラフを示す図 従来のフェーズドアレイアンテナの構成を示す図であり、図12(a)はその回路構成を示す図、図12(b)はそのメインビームがスイングされる様子を示す模式図
符号の説明
100 制御部
101,102,103,104,1011,1012,1013,1014,1021,1022,1023,1024,1031,1032,1033,1034,1041,1042,1043,1044 アンテナ素子
105 アンテナ入力端子
106,107,108,109 右側チルト用可変移相器
110,111,112,113 左側チルト用可変移相器
1061,1062,1063,1064,1071,1072,1073,1074,1081,1082,1083,1084,1091,1092,1093,1094,1101,1102,1103,1104,1111,1112,1113,1114,1121,1122,1123,1124,1131,1132,1133,1134,1201,1202,1203,1204,1301,1302,1303,1304 移相器
114,115 サンプル抽出位置
116,117,1161,1162,1171,1172 サンプル信号抽出用結合器
118 サンプルR信号
119 サンプルL信号
120 サンプルR/R信号
121 サンプルR/L信号
122 サンプルL/R信号
123 サンプルL/L信号
124,125,1241,1242,1251,1252 +90度固定移相器
126,127,1261,1262,1271,1272 検波器
128 検波R信号
129 検波L信号
130 アンテナ素子間隔d
131 メインビーム方向Θ
132 右側チルト用移相器1つの移相量ΔΦR
133 左側チルト用移相器1つの移相量ΔΦL
134 アンテナ素子間の空間での移相量
135 アンテナ素子101で受信した信号成分の総移相量Φ1
136 アンテナ素子102で受信した信号成分の総移相量Φ2
137 アンテナ素子103で受信した信号成分の総移相量Φ3
138 アンテナ素子104で受信した信号成分の総移相量Φ4
139 サンプル信号の相対移相範囲を示す式
140 左右チルト用移相器1つずつによる移相量とサンプル信号の相対移相量の関係式
141 メインビーム方向Θを求める式
142 到来電波の同一波面
143 制御電圧発生部
1431 最大値、最小値検出部
1432 レジスタ
1433 相対移相値演算部
1434 角度演算部
1435 比較部
1436 VR,VL発生部
144 右側チルト用制御電圧
145 左側チルト用制御電圧
200 印加電界により誘電率が変化する可変誘電率誘電体を用いた移相器
201 固定誘電率誘電体
202 可変誘電率誘電体
203 入出力線路導体
204 90度ハイブリッドカプラ導体
205 先端開放スタブ導体
206 接地導体
301 各アンテナ素子で受信した信号成分のアンテナ入力端子までの総移相量
401 サンプル信号の相対移相値と検波出力との関係グラフ
402 検波出力R信号と相対移相値の関係曲線
403 検波出力L信号と相対移相値の関係曲線
404 相対移相値と2つの検波出力値との関係を表す式
405 2つの検波出力値の差から相対移相値を換算する式
406 相対移相値からメインビーム方向Θを求める式
501 可変誘電率誘電体に印加される電界
502 可変誘電率誘電体の誘電率
503 材料特性に変動がある場合の可変誘電率誘電体の誘電率曲線
601 可変誘電率誘電体に印加される電界
602 可変誘電率誘電体の誘電率
603 材料特性にヒステリシスがある場合の可変誘電率誘電体の誘電率曲線
901,902,903,904 列状アンテナアレイ

Claims (6)

  1. 1次元もしくは2次元フェーズドアレイアンテナにおいて、
    高周波電力を入力するアンテナ入力端子と全ての各アンテナ放射素子との間に、印加電界により誘電率が変化する可変誘電率誘電体を用いた移相器を、同種同数配設するとともに、
    アンテナ放射素子に高周波電力を給電する給電線上の少なくとも2つ以上の個所から、それぞれ信号電力の一部をサンプル抽出し、
    該抽出した複数のサンプル信号に基づき現在のメインビーム方向を算出するものであり、
    前記複数のサンプル信号は2つのサンプル信号であり、
    現在のメインビームの方向は、
    前記2つのサンプル信号をR信号、およびL信号、
    前記R信号を2分岐した信号をR/R信号、およびR/L信号、
    前記L信号を2分岐した信号をL/R信号、およびL/L信号、として、
    前記R/L信号、およびL/R信号にそれぞれ所定の位相差を加えた後、前記R/R信号と前記位相差を加えたL/R信号との合成信号、および前記位相差を加えたR/L信号と前記L/L信号との合成信号に対し電力検波を行うことにより算出する、
    ことを特徴とするフェーズドアレイアンテナ。
  2. 請求項1記載のフェーズドアレイアンテナにおいて、
    前記移相器を、右側チルト用移相器および左側チルト用移相器、の2つのグループに分けて互いに独立に制御する、
    ことを特徴とするフェーズドアレイアンテナ。
  3. 請求項記載のフェーズドアレイアンテナにおいて、
    前記2つのサンプル信号を抽出する給電線上の位置は、
    前記2つの検波出力がともに最大値および最小値を含むように、相対移相量を確保できる位置である、
    ことを特徴とするフェーズドアレイアンテナ。
  4. 請求項記載のフェーズドアレイアンテナにおいて、
    前記2つの検波出力の最大値と最小値を換算定数に用いて得られた換算式と、現在の前記2つの検波出力値とに基づき、現在のメインビーム方向を算出する、
    ことを特徴とするフェーズドアレイアンテナ。
  5. 請求項記載のフェーズドアレイアンテナにおいて、
    前記換算式は、
    Θ=arccos(arcsin((DR−DL)/(DMAX−DMIN))/2d)である、
    ことを特徴とするフェーズドアレイアンテナ。
    但し、Θはメインビームの方向、dはアンテナ放射素子同士の間隔、DRは前記R/R信号と前記位相差を加えたL/R信号との合成信号を電力検波した検波出力R信号、DLは前記位相差を加えたR/L信号と前記L/L信号との合成信号を電力検波した検波出力L信号、DMAXは検波出力R信号または検波出力L信号の最大値、DMINは検波出力R信号または検波出力L信号の最小値,arccos()とarcsin()は逆三角関数である。
  6. 請求項記載のフェーズドアレイアンテナにおいて、
    予め定めた一定周期ごとに、前記換算式の換算定数を更新する、
    ことを特徴とするフェーズドアレイアンテナ。
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