JP4426329B2 - ムコ多糖積層脂質膜、膜透過性測定用フィルタ、膜透過性測定装置、膜透過性測定用キット、膜透過性評価方法及び被検物質のスクリーニング方法 - Google Patents

ムコ多糖積層脂質膜、膜透過性測定用フィルタ、膜透過性測定装置、膜透過性測定用キット、膜透過性評価方法及び被検物質のスクリーニング方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4426329B2
JP4426329B2 JP2004031362A JP2004031362A JP4426329B2 JP 4426329 B2 JP4426329 B2 JP 4426329B2 JP 2004031362 A JP2004031362 A JP 2004031362A JP 2004031362 A JP2004031362 A JP 2004031362A JP 4426329 B2 JP4426329 B2 JP 4426329B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mucopolysaccharide
membrane
lipid membrane
laminated
test substance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2004031362A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005221442A (ja
Inventor
清彦 菅野
憲一 酒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chugai Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Chugai Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chugai Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Chugai Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP2004031362A priority Critical patent/JP4426329B2/ja
Publication of JP2005221442A publication Critical patent/JP2005221442A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4426329B2 publication Critical patent/JP4426329B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

本発明は、ムコ多糖積層脂質膜、膜透過性測定用フィルタ、膜透過性測定装置、膜透過性測定用キット、膜透過性評価方法及び被検物質のスクリーニング方法に関する。
医薬品製剤からの薬効成分(以下「薬物」という。)の吸収は、製剤からの薬物の溶出と、それに引き続く、薬物の消化管膜透過の過程を経る。易水溶性化合物の場合、経口吸収性は主に消化管膜透過性によって決定される。
しかしながら、近年の医薬品の開発においては、薬物が難水溶性化合物である場合が多い(非特許文献1)。難水溶性化合物では、消化管膜透過性に加えて、消化管内における薬物の溶出が経口吸収性を大きく左右することが知られている(非特許文献2)。したがって、難水溶性化合物の経口吸収性評価においては、溶出と膜透過を同時に評価しなければならない。特に、溶出と膜透過の同時評価は、製剤化研究においては必須である。
一方で、医薬品開発のコストは増大し、医薬品開発競争は激化していることから、経口吸収性評価に関しても、低コスト性・迅速性が求められている。したがって、低コストかつ迅速であり、なおかつ、溶出と膜透過を同時に評価可能な方法が必要とされている。
溶出過程と消化管膜透過を同時に評価可能な方法としては、動物実験及びCaco-2 cellを用いたin vitro dissolution-permeability system(Caco-2 D-P system)が知られている(非特許文献3及び4)。しかしながら、動物実験は、実験にコストが掛かる、データの解析が難しい、動物倫理上好ましくない、などの問題がある。また、Caco-2 D-P systemも細胞培養が必要であり、コストや迅速性の面で十分ではない。低コストかつ迅速な溶解度測定法も知られている(非特許文献5)が、この方法を応用した膜透過過程をも同時に評価可能な方法は知られていない。
一方、消化管膜透過を低コストかつ迅速に評価可能な方法として、フィルタ保持リン脂質膜を用いる方法が知られている。特に、parallel artificial membrane permeation assay(PAMPA)は広く利用されており(非特許文献6)、それに利用可能な膜も種々知られている(例えば、特許文献1)。しかしながら、フィルタ保持人工リン脂質膜を用いて難水溶性化合物や製剤の評価を行った場合、薬物粉体や製剤と膜が直接接触してしまうために評価できないという問題点があった。
前述の動物実験及びCaco-2 D-P systemにおいては、薬物粉体や製剤と細胞膜との接触は、ムコ多糖粘膜層により防がれている(非特許文献4)。しかしながら、細胞培養が必要であり、また、共有結合架橋を行って別途作成したムコ多糖粘膜層を用いているため、コストや迅速性面で充分ではなかった。
WO01/70380号パンフレット Lipinski, C. A.; J. Pharmacol. Toxicol. Methods, 2000, 44, 235-249 Amidon, G. L. et al.; Pharm. Res., 1995, 12, 413-420 Kataoka, M. et al.; Pharm. Res., 2003, 20, 1674-1680 Yamashita, Lipid-based formulation symposium, 2000, Yokohama Kerns, E. H.; J. Pharm. Sci. 2001, 90, 1838-1858 Kansy, Manfred et al.; J. Med. Chem., 1998, 41, 1007-1010
そこで、本発明の目的は、脂質膜の低コスト性及び迅速性を損なうことなく、溶出及び膜透過の同時評価が可能なリン脂質膜を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を進めたところ、ゾル−ゲル転移を有するポリマーとムコ多糖を混合することで、ゾル−ゲル転移により容易に装着可能な、ムコ多糖含有ゲル膜を作成可能であることを見出した。また、この膜を脂質膜上に形成形成させることにより、上記目的が達成可能な膜が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、脂質膜と、該脂質膜上に形成された、ムコ多糖を含むゲル状ポリマーを含浸した親水性フィルタを含む親水性フィルタ層と、を備えるムコ多糖積層脂質膜を提供するものである。なお、親水性フィルタ層は脂質膜の一方面上に形成されていることが好ましい。
このように、脂質膜上に親水性層を設け、その親水性層にムコ多糖を含有させ、ムコ多糖をゲル状ポリマーで保持するとともに更に親水性フィルタと組合わせる構成を採用したことから、本発明のムコ多糖積層脂質膜を用いることで、低コスト且つ迅速に、溶出過程と消化管膜透過を同時に評価できるようになる。
親水性フィルタ層は、ゾル−ゲル転移しうるポリマーとムコ多糖とを含む混合物を、当該ポリマーをゾル状にした状態で前記親水性フィルタに含浸させ、ゾル状の当該ポリマーをゲル状ポリマーに転移させて形成させた層であることが好ましい。このようにして親水性フィルタ層を形成することで、脂質膜上の親水性フィルタ層の膜厚を薄くすることができるとともに、膜厚が薄い場合であっても脂質膜からの剥離を防止できる。
上記混合物は水溶液とすることができ、ゾル−ゲル転移しうるポリマーはアガロースが好適である。混合物が水溶液であると親水性フィルタへの含浸を容易且つ確実に実施することができ、ゾル−ゲル転移しうるポリマーをアガロースとすることで、比較的低温で親水性フィルタ層を形成することができる。
ムコ多糖は、ムチン、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、シアル酸多糖、ヘパリン、ヘパチリン硫酸、ケラト硫酸及びキチンからなる群より選ぶことができ、親水性フィルタは、紙フィルタ、セルロースフィルタ及びセルロースフィルタ誘導体からなる群より選ぶことができる。また、脂質膜は人工リン脂質膜が好ましい。このような材料を用いることにより、上記効果をより顕著に発揮させることができる。
上述した脂質膜はフィルタとして応用できる。すなわち、ムコ多糖積層脂質膜からなる膜透過性測定用フィルタが提供される。また、脂質膜を用いて膜透過性測定装置を作製できる。このような膜透過性測定装置としては、ムコ多糖積層脂質膜と、ムコ多糖積層脂質膜の一方面上に配置され当該ムコ多糖積層脂質膜に接するように被検物質を収容する被検物質収容容器と、ムコ多糖積層脂質膜の他方面上に配置され当該ムコ多糖積層脂質膜からの透過物を収容する透過物収容容器とを備える、膜透過性測定装置が挙げられる。
更に、ムコ多糖積層脂質膜と、ムコ多糖積層脂質膜の一方面上に配置して当該ムコ多糖積層脂質膜に接するように被検物質を収容するための被検物質収容容器と、ムコ多糖積層脂質膜の他方面上に配置して当該ムコ多糖積層脂質膜からの透過物を収容するための透過物収容容器と、から少なくとも構成される膜透過性測定用キットが提供される。ムコ多糖積層脂質膜は予め調製されていても、調製されていなくてもよい。ムコ多糖積層脂質膜が予め調製されていない場合は、例えば、キット利用者が必要時に調製できるように、ムコ多糖積層脂質膜の原料となる素材と、その調製方法を示した書類とが添付されていればよい。
本発明はまた、ムコ多糖積層脂質膜の一方面に被検物質を含む溶液が接するように配置し、当該ムコ多糖積層脂質膜の他方面に被検物質を含まない溶液が接するように配置して、所定時間経過後に、他方面側の溶液における被検物質の量及び/又は一方面側の溶液における被検物質の量を測定することにより、被検物質の膜透過性を測定する膜透過性評価方法を提供する。
この膜透過性評価方法を適用して被検物質のスクリーニングが可能である。すなわち、上記膜透過性測定方法により複数の被検物質の膜透過性を測定する測定工程と、測定工程で得られた膜透過性のデータに基づいて、複数の被検物質から所望の被検物質を選択する選択工程と、を含む、被検物質のスクリーニング方法を提供可能である。
本発明のムコ多糖積層脂質膜を用いることで、低コスト性かつ迅速に、薬物やその調製物の溶出及び膜透過の同時評価が可能となり、有用な医薬品の開発が可能となる。
以下、図面を参照しながら、好適な実施形態に係るカバー材並びにカバー材付き貼付剤について説明する。なお、図面の寸法比率は説明のものと必ずしも一致していない。
図1は、第1実施形態に係るムコ多糖積層脂質膜を模式的に示す断面図である。図1に示す第1実施形態に係るムコ多糖積層脂質膜100は、脂質膜2と、脂質膜2上に形成された、ムコ多糖4を含むゲル状ポリマー6を含浸した親水性フィルタ8を含む親水性フィルタ層10とを備えている。図1においてムコ多糖4を粒状に表したが、ムコ多糖4はこのようにゲル状ポリマー6中で分散していてもよく、ゲル状ポリマー6中で溶解又は膨潤されていてもよい。また、図1において親水性フィルタ8は親水性フィルタ層10の脂質膜2側だけに存在するように表したが、親水性フィルタ8は親水性フィルタ層10の全体に配置されていてもよい。
図2は、第2実施形態に係るムコ多糖積層脂質膜を模式的に示す断面図である。図2に示す第2実施形態に係るムコ多糖積層脂質膜110は、第1実施形態と同様に、脂質膜2と、脂質膜2上に形成された、ムコ多糖4を含むゲル状ポリマー6を含浸した親水性フィルタ8を含む親水性フィルタ層10とを備えているが、脂質膜2は支持体12により支持されている点において第1実施形態と異なる。このように支持体12で支持することにより脂質膜2の形状安定性を担保でき、膜透過性評価や被検物質のスクリーニングをより正確に行うことができる。
図3は図2に示す第2実施形態に係るムコ多糖積層脂質膜110が組み込まれた膜透過性測定装置200を模式的に示す断面図である。図2に示す膜透過性測定装置200は、ムコ多糖積層脂質膜110と、ムコ多糖積層脂質膜110の一方面上に配置されムコ多糖積層脂質膜110に接するように被検物質を収容する被検物質収容容器20と、ムコ多糖積層脂質膜110の他方面上に配置されムコ多糖積層脂質膜110からの透過物を収容する透過物収容容器22とを備えたものである。
図4は図3に示す膜透過性測定装置200を用いて、被検物質の膜透過性を測定している状態を模式的に示す断面図である。図4は、ムコ多糖積層脂質膜110の一方面に被検物質32を含む溶液30が接するように配置して、ムコ多糖積層脂質膜110の他方面に被検物質32を含まない溶液34が接するように配置して、所定の時間が経過した状態を示している。
図4においては、被検物質収容容器20に収容された溶液30に初期的に含まれていた被検物質32が減少し、その一部がムコ多糖積層脂質膜110を通過して、透過物収容容器22中の溶液34中に到達している。図4に示す状態で、他方面側の溶液34における被検物質32の量及び/又は一方面側の溶液30における被検物質32の量を測定することにより、被検物質32の膜透過性を測定することができる。
図3及び4に示す膜透過性測定装置200には、脂質膜2上に親水性フィルタ層10を備えるムコ多糖積層脂質膜110を用いていることから、非特許文献5や特許文献1において生じていた、薬物粉体や製剤と膜が直接接触してしまうために評価ができないという問題が解消される。また、ムコ多糖積層脂質膜110には非特許文献4の構成とは異なって、脂質膜2上に親水性フィルタ層10を設け、その親水性フィルタ層10にムコ多糖4を含有させ、ムコ多糖4をゲル状ポリマー6で保持するとともに、更に親水性フィルタ8と組合わせたことから、低コスト且つ迅速に、溶出過程と消化管膜透過を同時に評価できる。
以下、本発明に適用される構成要素の各々について好適な実施形態を説明する。
ムコ多糖とは、具体的には、ムチン、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、シアル酸多糖、ヘパリン、ヘパチリン硫酸、ケラト硫酸、キチン及びそれらの混合物をいう。
ゾル−ゲル転移しうるポリマーとは、物理的刺激(温度、光、イオン強度、pHなど)に応答して粘弾性が変化するポリマーであり、当該目的を達成するものであれば天然ポリマーであっても合成ポリマーであってもよい。
天然ポリマーとしては、例えば、アガロース、ゼラチン、カラギーナン、マンナン等が挙げられる。さらに、それらの化学装飾物及び化学処理物などが挙げられる。
合成ポリマーとしては、ポリN置換アクリルアミド誘導体、ポリN置換メタアクリルアミド誘導体、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルアルコール部分酸化物、ポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド−ポリエチレンオキサイドブロックポリマー(PEO−PPO−PEO:商品名 Pluronic、認可グレードはF68及びF127)、その類似のポリマーとしてポリプロピレンオキサイド−ポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイドブロックポリマー(PPO−PEO−PPO:商品名 PluronicR)等が知られている。また、疎水部にPPOの変わりにポリ乳酸/ポリグリコール酸共重合体を用いた、ポリエチレンオキサイド−ポリ乳酸/ポリグリコール酸共重合体−ポリエチレンオキサイドブロックポリマー(PEO−PLGA−PEO:商品名 Regel)又はポリ乳酸/ポリグリコール酸共重合体−ポリエチレンオキサイド−ポリ乳酸/ポリグリコール酸共重合体ブロックポリマー(PLGA−PEO−PLGA:商品名 Regel)も同様の温度応答性機能を持つことが知られている(国際公開公報 WO99/18142号)。
このうち、温度に応答して粘弾性が変化するポリマーが使用する際の簡便性の上から好ましく、その中でも費用の面からは天然ポリマーが特に好ましい。
親水性フィルタとは、水溶液が容易に浸透可能なフィルタであり、紙フィルタ、セルロースフィルタ、その他親水性処理を施したフィルタ等が挙げられる。具体的にはろ紙が挙げられる。
脂質膜とは、膜透過性を評価するために用いられる人工脂質膜であれば特に限定されないが、好ましくは人工リン脂質膜である。具体的には、脂質と有機溶媒からなる膜、n−デカンに生体(ラット)から採取した膜成分を溶解した膜(INUI, Ken-ichi et al.; Journal of Pharmacy and Pharmacology, 1977, 29, 22-26)、ドデカン、ホスファチジルコリン、1,9−デカジエンを用いた膜、脂肪酸を含有する膜(Kansy, Manfred et al.; J. Med. Chem., 1998, 41, 1007-1010)、炭素数7から9の不飽和炭化水素を用いた膜(国際公開公報 WO01/70380号)が挙げられる。好ましくは、炭素数7から9の不飽和炭化水素、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール及びコレステロールを含有する膜である。脂質膜は、それを支持することができる支持体をさらに含んでいてもよい。ここで支持体としては、フィルターペーパー等の多孔性のシート状物あるいは膜状物が挙げられ、好ましくは、疎水性PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、疎水性PVDF(ポリビニリデンジフルオリド)などの疎水性材質からなるもの(以下、疎水性フィルタともいう)が挙げられる。
本発明において、ゾル−ゲル転移しうるポリマーとムコ多糖とは混合溶解物として調製され、親水性フィルタ層に含浸されることが好ましい。この混合溶解物の量は特に限定されないが、被検物質の膜透過性の定量的な評価のためには、親水性フィルタ層を全て含浸し、およそ均一に脂質膜を覆う程度の量が必要である。具体的には、表面積が0.266cmの膜に対して10μL程度あれば十分であるが、これ以上の過剰量を用いてもよい。
脂質膜上には親水性フィルタ層が形成されているが、親水性フィルタ層は脂質膜に付着及び/又は保持されているとよい。ここで、付着及び/または保持とは、具体的には、ゾル−ゲル転移しうるポリマーとムコ多糖との混合溶解物を含浸した親水性フィルタ層が、脂質膜に付着及び/または保持されている状態を指す。この際、ゾル−ゲル転移しうるポリマーとムコ多糖との混合溶解物を含浸した親水性フィルタ層と脂質膜とは、直接的には(共有結合等により)結合していない。
この際、前記のゾル−ゲル転移しうるポリマーとムコ多糖との混合溶解物を含浸した親水性フィルタ層は、脂質膜全体を覆っていてもよいが、脂質膜の一方面に付着及び/または保持されていればその目的を達成できる。生体との類似性や、用いる各原料の量や膜の調製に必要な手間等を考慮すれば、脂質膜の一方面に付着及び/または保持されているのが好ましい。
当該脂質膜は、ゾル−ゲル転移しうるポリマーとムコ多糖との混合溶解物を含浸した親水性フィルタ層を含んだ全体の膜の厚さとして100μmより薄いものであれば安定的利用が困難になり、同じく500μmより厚いものであれば消化管ムコ多糖層の厚さ(100〜500μm程度)を大幅に超えてしまうため、これにより評価される被検物質の膜透過性が生体内でのそれと合致しなくなるおそれが高くなる。従って、ゾル−ゲル転移しうるポリマーとムコ多糖との混合溶解物を含浸した親水性フィルタ層を含んだ全体の膜の厚さとして、100μm〜500μmの厚さを有するものが好ましい。尚、脂質膜自体は通常50Å〜200μmの範囲で調製され得る。
本発明のムコ多糖積層脂質膜は、例えば次のように調製することができる。ムコ多糖とゾル−ゲル転移しうるポリマーとを緩衝液に添加して、ムコ多糖ゲルを作成する。親水性フィルタ粉砕物を揮発性有機溶媒中に分散し、疎水性フィルタ上に添加後にろ過し、有機溶媒を蒸発させることで、疎水性フィルタ上に親水性フィルタ層を接合させる。ムコ多糖ゲルを物理的刺激(温度、光、イオン強度、pHなど)によりゾル状態にした後、親水性フィルタ層に添加し、物理的刺激によりゲル化して固定する。疎水性フィルタに脂質成分を添加して脂質膜を作成する。
この際、96穴メンブレフィルター等の多穴メンブレフィルターに本発明のムコ多糖積層脂質膜を作成し(ドナープレート)、このドナープレートを脂質膜を作成していない同種の多穴メンブレフィルター(アクセプタープレート)の上に装着すれば、簡易に被検物質の膜透過性を測定することが可能となる。
被検物質の膜透過性の測定は、例えば、本発明のムコ多糖積層脂質膜の一方面に被検物質を含む溶液を配置し、ムコ多糖積層脂質膜の他方面に被検物質を含まない溶液を配置し、一定時間経過後に、他方面側に透過した被検物質の量及び/又は一方面側に残存する被検物質の量を測定すればよい。このような被検物質の膜透過性を測定する工程と、所定の膜透過性を有する被検物質を選択する工程とを組み合わせて、被検物質のスクリーニングに供してもよい。
以下、本発明の実施例を示して、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲での種々の変更が可能である。
(実施例1)ムコ多糖層-人工リン脂質膜の作製
実施例1に係るムコ多糖積層脂質膜を図5に示す工程図に従って作製した。
先ず、コンドロイチン硫酸(シグマ社より購入)とアガロース(低融点)(シグマ社より購入)をpH6.0リン酸緩衝液に添加して、加熱溶解し、各々を1%含有するゲル(以下ムコ多糖ゲル)を作成した。
紙製フィルタ(Advantec 5A(TOYO社製))を水に入れ、ミキサーにて破砕後、さらにヒストロン破砕機で破砕した。得られた破砕物をエタノール中に分散し、濾紙分散液(ろ紙3mg/EtOH)を作成した。
ミリポア96穴メンブレフィルター(疎水性PVDF(ポリビニリデンジフルオリド)、pore 0.45μm、面積 0.266cm)(日本ミリポア社より購入)に、ろ紙分散液200μLを添加し吸引濾過後、エタノールを70℃にて30分間程度蒸発させることで、疎水性フィルタ上に、親水性フィルタ層を構築した。親水性フィルタ層に、加熱融解したムコ多糖ゲル10μLを添加し、5℃にて30分冷却した。さらに、疎水性フィルタに、フォスファチジルコリン2.0%(w/w)、ドデカン98.0%(w/w)からなるリン脂質有機溶媒溶液を5μL添加することで、ムコ多糖層と人工リン脂質膜が重なった膜(ムコ多糖層−人工リン脂質膜:ムコ多糖積層脂質膜)を作製した。作製したムコ多糖積層脂質膜の外観を図6(a)及び(b)に示す。
(比較例1)
実施例1において、親水性フィルタ層を構せずにムコ多糖ゲルを添加した。その場合の外観を、図7(a)に示す。ムコ多糖ゲル10μL添加では、疎水性フィルタとの表面張力により液滴状になってしまった。均一に添加するには75μLを必要とした(図7(b))。75μLを添加した場合のムコ多糖ゲルの膜厚は約3000μmであった。
(実施例2)
30%のDMSOを含むpH7.4リン酸緩衝液を96穴テフロン(登録商標)製アクセプタープレート(日本ミリポア社より購入)に300μL添加した。アクセプタープレート上に、実施例1と同様の方法(但し、フォスファチジルコリン0.8%(w/w)、フォスファチジルエタノールアミン0.8%(w/w)、フォスファチジルセリン0.2%(w/w)、フォスファチジルイノシトール0.2%(w/w)、コレステロール1.0%(w/w)、1,7−オクタジエン97.0%(w/w)からなるリン脂質有機溶媒溶液を利用)により作成したムコ多糖層−人工リン脂質膜を底部に有するプレートを装着した(ドナープレート)。尚、ムコ多糖層−人工リン脂質膜を作成する際、ムコ多糖ゲル添加量を7.5μLから75μLまで変化させてムコ多糖層−人工リン脂質膜を作成した。また、同時に対照として、ミリポア96穴メンブレフィルターに、フォスファチジルコリン0.8%(w/w)、フォスファチジルエタノールアミン0.8%(w/w)、フォスファチジルセリン0.2%(w/w)、フォスファチジルイノシトール0.2%(w/w)、コレステロール1.0%(w/w)、1,7−オクタジエン97.0%(w/w)からなるリン脂質有機溶媒溶液のみを添加して作成した、ムコ多糖層を有しない人工リン脂質膜も作成した。
Hydrocortisone、Ketoprofen、Propranolol(いずれもシグマ社より購入)を被検物質とし、それらの0.5mM pH6.0緩衝液を100μL、各ウェル上に添加した。2時間30℃にてインキュベート後、アクセプター側に透過した量をUV(スペクトラマックス、モレキュラーデバイス社製)にて測定した。測定結果を図8に示す。図8より、膜透過率は、膜が存在しない場合の理論UV吸収量に対する実際のUV吸収量の比率とした。ムコ多糖層が厚くなるに従い、膜透過性が低下していることが示唆された。
(実施例3)薬物懸濁液からの吸収性評価への応用例
30%のDMSOを含むpH7.4リン酸緩衝液を96穴テフロン(登録商標)製アクセプタープレートに300μL添加した。アクセプタープレート上に、実施例1と同様の方法((但し、フォスファチジルコリン0.8%(w/w)、フォスファチジルエタノールアミン0.8%(w/w)、フォスファチジルセリン0.2%(w/w)、フォスファチジルイノシトール0.2%(w/w)、コレステロール1.0%(w/w)、1,7−オクタジエン97.0%(w/w)からなるリン脂質有機溶媒溶液を利用)により作成したムコ多糖層−人工リン脂質膜を底部に有するプレート(ドナープレート)を装着した。尚、ムコ多糖層−人工リン脂質膜を作成する際、対照として、ミリポア96穴メンブレフィルターに、フォスファチジルコリン0.8%(w/w)、フォスファチジルエタノールアミン0.8%(w/w)、フォスファチジルセリン0.2%(w/w)、フォスファチジルイノシトール0.2%(w/w)、コレステロール1.0%(w/w)、1,7−オクタジエン97.0%(w/w)からなるリン脂質有機溶媒溶液のみを添加して作成した、ムコ多糖層を有しない人工リン脂質膜も作成した。
ドナープレートに、絶食及び飽食時擬似消化管液(Galia, E.; Nicolaides, E.; Horter, D.; Lobenberg, R.; Reppas, C. et al.,. Pharm. Res. 1998, 15, 698-705.)を95μL添加した。さらに、難水溶性薬物であるダナゾールのカルボキシメチルセルロースナトリウム懸濁液5μL(0.4mg/mL)を添加した。15時間30℃にてインキュベート後、アクセプター側に透過した量をHPLCにて測定した。HPLC条件は、Alliance(Waters社製)を用い、移動相60%アセトニトリル0.1%TFA、カラムCadenza CD C18 50×3mm(Imtakt社製)、カラム温度40℃、流量1mL/分、検出波長229nmとした。同様にして、ムコ多糖層がない場合も測定した。以下の表1に示すように、絶食擬似消化管液を用いた場合の透過量と飽食模擬溶液を用いた場合の比率を絶食/飽食比率とした。ムコ多糖がない場合、臨床における吸収を反映しなかったが、ムコ多糖がある場合は反映した。なお、表1における「a」は絶食時消化管模擬溶液と飽食時消化管模擬溶液を用いた場合の透過率の比率を意味し、「b」はヒトにおける絶食時投与と飽食時投与の吸収量の比率(Charman, W. N.; Rogge, M. C.; Boddy, A. W.; Berger, B. M. J. Clin. Pharm. 1993, 33, 381-386.)を意味する。
Figure 0004426329
第1実施形態に係るムコ多糖積層脂質膜を模式的に示す断面図である。 第2実施形態に係るムコ多糖積層脂質膜を模式的に示す断面図である。 第2実施形態に係るムコ多糖積層脂質膜110が組み込まれた膜透過性測定装置200を模式的に示す断面図である。 膜透過性測定装置200を用いて、被検物質の膜透過性を測定している状態を模式的に示す断面図である。 実施例1に係るムコ多糖積層脂質膜を作製する工程を模式的に示す断面図である。 (a)は実施例1のムコ多糖積層脂質膜の側面図、(b)は実施例1のムコ多糖積層脂質膜の上面図である。 (a)は、親水性フィルタ層を構せずにムコ多糖ゲルを添加した状態を示す側面図、(b)は、親水性フィルタ層を構せずにムコ多糖ゲルを均一に添加した状態を示す側面図である。 実施例8における膜透過性評価の結果を示す図である。
符号の説明
2・・・脂質膜、4・・・ムコ多糖、6・・・ゲル状ポリマー、8・・・親水性フィルタ、10・・・親水性フィルタ層、12・・・支持体、20・・・被検物質収容容器、22・・・透過物収容容器、30,34・・・溶液、32・・・被検物質、100・・・第1実施形態に係るムコ多糖積層脂質膜、110・・・第2実施形態に係るムコ多糖積層脂質膜、200・・・膜透過性測定装置。

Claims (14)

  1. 脂質膜と、
    該脂質膜上に形成された、ムコ多糖を含むゲル状ポリマーを含浸した親水性フィルタを含む親水性フィルタ層と、を備えるムコ多糖積層脂質膜。
  2. 前記親水性フィルタ層が前記脂質膜の一方面上に形成されている、請求項1記載のムコ多糖積層脂質膜。
  3. 前記親水性フィルタ層は、
    ゾル−ゲル転移しうるポリマーとムコ多糖とを含む混合物を、当該ポリマーをゾル状にした状態で前記親水性フィルタに含浸させ、ゾル状の当該ポリマーをゲル状ポリマーに転移させて形成させた層である、請求項1又は2記載のムコ多糖積層脂質膜。
  4. 前記混合物が水溶液である、請求項3記載のムコ多糖積層脂質膜。
  5. 前記ゾル−ゲル転移しうるポリマーがアガロースである、請求項3又は4記載のムコ多糖積層脂質膜。
  6. 前記ムコ多糖が、ムチン、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、シアル酸多糖、ヘパリン、ヘパチリン硫酸、ケラト硫酸及びキチンからなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜5記載のムコ多糖積層脂質膜。
  7. 前記親水性フィルタが、紙フィルタ、セルロースフィルタ及びセルロースフィルタ誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のムコ多糖積層脂質膜。
  8. 前記脂質膜は人工リン脂質膜である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のムコ多糖積層脂質膜。
  9. 前記親水性フィルタ層の厚さは100μm〜500μmである、請求項1〜8のいずれか一項に記載のムコ多糖積層脂質膜。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のムコ多糖積層脂質膜からなる膜透過性測定用フィルタ。
  11. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のムコ多糖積層脂質膜と、
    前記ムコ多糖積層脂質膜の一方面上に配置され当該ムコ多糖積層脂質膜に接するように被検物質を収容する被検物質収容容器と、
    前記ムコ多糖積層脂質膜の他方面上に配置され当該ムコ多糖積層脂質膜からの透過物を収容する透過物収容容器と、を備える、膜透過性測定装置。
  12. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のムコ多糖積層脂質膜と、
    前記ムコ多糖積層脂質膜の一方面上に配置して当該ムコ多糖積層脂質膜に接するように被検物質を収容するための被検物質収容容器と、
    前記ムコ多糖積層脂質膜の他方面上に配置して当該ムコ多糖積層脂質膜からの透過物を収容するための透過物収容容器と、から少なくとも構成される膜透過性測定用キット。
  13. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のムコ多糖積層脂質膜の一方面に被検物質を含む溶液が接するように配置し、当該ムコ多糖積層脂質膜の他方面に前記被検物質を含まない溶液が接するように配置して、
    所定時間経過後に、前記他方面側の溶液における前記被検物質の量及び/又は前記一方面側の溶液における前記被検物質の量を測定することにより、被検物質の膜透過性を測定する膜透過性評価方法。
  14. 請求項13記載の膜透過性測定方法により複数の被検物質の膜透過性を測定する測定工程と、
    前記測定工程で得られた膜透過性のデータに基づいて、前記複数の被検物質から所望の被検物質を選択する選択工程と、を含む、被検物質のスクリーニング方法。
JP2004031362A 2004-02-06 2004-02-06 ムコ多糖積層脂質膜、膜透過性測定用フィルタ、膜透過性測定装置、膜透過性測定用キット、膜透過性評価方法及び被検物質のスクリーニング方法 Expired - Lifetime JP4426329B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004031362A JP4426329B2 (ja) 2004-02-06 2004-02-06 ムコ多糖積層脂質膜、膜透過性測定用フィルタ、膜透過性測定装置、膜透過性測定用キット、膜透過性評価方法及び被検物質のスクリーニング方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004031362A JP4426329B2 (ja) 2004-02-06 2004-02-06 ムコ多糖積層脂質膜、膜透過性測定用フィルタ、膜透過性測定装置、膜透過性測定用キット、膜透過性評価方法及び被検物質のスクリーニング方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005221442A JP2005221442A (ja) 2005-08-18
JP4426329B2 true JP4426329B2 (ja) 2010-03-03

Family

ID=34997190

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004031362A Expired - Lifetime JP4426329B2 (ja) 2004-02-06 2004-02-06 ムコ多糖積層脂質膜、膜透過性測定用フィルタ、膜透過性測定装置、膜透過性測定用キット、膜透過性評価方法及び被検物質のスクリーニング方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4426329B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8986781B2 (en) * 2005-10-27 2015-03-24 Corning Incorporated Immobilized multi-layer artificial membrane for permeability measurements (PAMPA)
JP2018503065A (ja) * 2014-11-17 2018-02-01 スードダンスク ウニヴァシテーツSyddansk Universitet 調整可能な生体模倣特性を備えた薬物透過性評価アセンブリ
CN111495207A (zh) * 2020-04-23 2020-08-07 北京赛诺膜技术有限公司 一种聚合物超滤膜的亲水改性方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005221442A (ja) 2005-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Garala et al. Formulation and in-vitro characterization of monolithic matrix transdermal systems using HPMC/Eudragit S 100 polymer blends
Han et al. Nanopore arrays for stable and functional free‐standing lipid bilayers
Bai et al. Stable emulsions formed by self-assembly of interfacial networks of dipeptide derivatives
Freag et al. Laminated chitosan-based composite sponges for transmucosal delivery of novel protamine-decorated tripterine phytosomes: ex-vivo mucopenetration and in-vivo pharmacokinetic assessments
Refai et al. Development and characterization of polymer-coated liposomes for vaginal delivery of sildenafil citrate
Liu et al. Influence of process parameters on the size distribution of PLA microcapsules prepared by combining membrane emulsification technique and double emulsion-solvent evaporation method
Liu et al. Preparation of insulin-loaded PLA/PLGA microcapsules by a novel membrane emulsification method and its release in vitro
CA2087435C (en) Use of interfacially-polymerized membranes in delivery devices
Bernards et al. Nanostructured thin film polymer devices for constant-rate protein delivery
Brandl et al. Oromucosal drug delivery: Trends in in-vitro biopharmaceutical assessment of new chemical entities and formulations
EP1730516A1 (en) Method and device for evaluation of pharmaceutical compositions
Caschera et al. Stable vesicles composed of monocarboxylic or dicarboxylic fatty acids and trimethylammonium amphiphiles
Rocha-García et al. Gelatin-based porous silicon hydrogel composites for the controlled release of tramadol
Ramadurai et al. Microcavity-Supported Lipid Bilayers; Evaluation of Drug–Lipid Membrane Interactions by Electrochemical Impedance and Fluorescence Correlation Spectroscopy
Korobko et al. Encapsulation of DNA by cationic diblock copolymer vesicles
Shivalingam et al. Formulation and evaluation of transdermal patches of pantoprazole sodium
JP4426329B2 (ja) ムコ多糖積層脂質膜、膜透過性測定用フィルタ、膜透過性測定装置、膜透過性測定用キット、膜透過性評価方法及び被検物質のスクリーニング方法
Kshirsagar et al. Development and evaluation of carvedilol-loaded transdermal drug delivery system: In-vitro and in-vivo characterization study
JP2013527794A (ja) ヒト皮膚様透過性を有するポリマー膜およびこの使用
Göse et al. Design of a homogeneous multifunctional supported lipid membrane on layer-by-layer coated microcarriers
JP5345078B2 (ja) 脂質二重膜、それを形成するために用いられる自己支持性フィルム及びそれを具備するマイクロ流路デバイス
Reddy et al. Development and in-vivo characterization of novel trans buccal formulations of Amiloride hydrochloride
EP3221687B1 (en) Assembly for assessing drug permeability with adjustable biomimetic properties
Pereira et al. Cationic bilayers on polymeric particles: effect of low NaCl concentration on surface coverage
Olariu et al. Evaluation of the barrierpotential of somesynthetic membranes in testing the in vitro tenoxicam release from hydrogels, using the experimental model with Franz diffusion cells

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070201

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090313

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091201

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091210

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4426329

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121218

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121218

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121218

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131218

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term