JP4423654B2 - 有機物含有水の処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機物含有水の処理方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、少量のオゾンを用いて水中の有機物を効率的に分解することができる有機物含有水の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
水中に含まれる有機物を、オゾンを用いて酸化分解する方法は、従来より数多く報告され、オゾンと紫外線照射、オゾンとアルカリ、オゾンと過酸化水素の組み合わせなどが試みられている。例えば、特開昭58−166987号公報には、炭酸根を含む有機物含有廃水の処理方法として、原廃水のpHを4.5以下に調整して空気曝気を行ったのち、pHを6〜8に再調整し、過酸化水素を添加してオゾン処理する方法が提案されている。
しかし、従来のオゾンを用いる有機物含有水の処理方法では、有機物の分解除去率を高めるためには多量のオゾンを添加する必要があるためにコスト高となり、さらに、処理水や排気中にも高濃度のオゾンが含まれるので、処理水や排気中のオゾンを分解するためにも、大型の処理装置が必要となるという問題があった。
このために、少量のオゾンを用いて水中に含まれる有機物を効率的に分解することができ、処理水と排気中に残留するオゾンの量が少ない有機物含有水の処理方法が求められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、少量のオゾンを用いて水中の有機物を効率的に分解することができる有機物含有水の処理方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、下部にオゾン散気管を有する反応塔に、過酸化水素を添加した有機物含有水を上向流で通じてオゾンと接触させ、上向流流速を3〜10m/hr、オゾン散気管における水圧を25kPa以上とすることにより、少量のオゾンを用いて効率的に有機物を分解することが可能となることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)電子材料洗浄工程で発生するリンス排水からなる有機物含有水に、アルカリを添加してpH調整すると共に、有機物含有水に含有される有機体炭素濃度の3〜10重量倍の過酸化水素を添加し、次いで、下部に原水入口とオゾン散気管を有し、上部に処理水出口を有する反応塔に有機物含有水を導入し、過酸化水素存在下に、オゾン散気管から吹き込まれたオゾンと接触させて有機物を分解した処理水を得る有機物含有水の処理方法において、処理水のpHが6〜10となるように、前記アルカリ添加によるpH調整を行うと共に、オゾンの添加量を有機含有水に含有される有機体炭素濃度の10〜40重量倍とし、過酸化水素が溶解した有機物含有水を反応塔内の上向流流速が3〜10m/hrとなるように導入し、オゾン散気管における水圧を25〜100kPaとすることを特徴とする有機物含有水の処理方法、及び
(2)処理水をさらに脱塩する第1項記載の有機物含有水の処理方法、
を提供するものである。
さらに、本発明の好ましい態様として、
)オゾン散気管に供給する気体中のオゾン濃度が、100g/Nm3以上である第1項記載の有機物含有水の処理方法、
)有機物含有水とオゾンの接触を、40〜70℃で行う第1項記載の有機物含有水の処理方法、及び、
)処理水を、さらに逆浸透膜又はイオン交換樹脂により脱塩処理する第1項記載の有機物含有水の処理方法、
を挙げることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の有機物含有水の処理方法においては、下部に原水入口とオゾン散気管を有し、上部に処理水出口を有する反応塔に有機物含有水を導入し、過酸化水素存在下に、オゾンと接触させて有機物を分解する有機物含有水の処理方法において、有機物含有水を反応塔内の上向流流速が3〜10m/hrとなるように導入し、オゾン散気管における水圧を25〜100kPaとする。本発明方法により処理する有機物の種類に制限はないが、本発明方法は、界面活性剤、アルコール類、ケトン類、カルボン酸類などの分解処理に特に有効である。本発明方法を適用する有機物含有水としては、例えば、電子材料洗浄工程で発生するリンス排水のように、有機体炭素濃度が1〜100mg/Lである有機物含有水などを挙げることができる。
図1は、本発明方法の実施の一態様の工程系統図である。貯槽1に貯留された有機物含有水は、ポンプ2により送り出される。有機物含有水には、ポンプの上流側においてアルカリが添加され、ポンプの下流側においてpH計3によりpHが測定され、所定のpHになるようにアルカリの添加量が制御される。アルカリを添加された有機物含有水は熱交換器4へ送られ、処理水との間の熱交換により処理水の余熱が回収され、さらに次の熱交換器5において所定の温度まで加熱される。加熱された有機物含有水には、過酸化水素が添加され、原水入口6より反応塔7に導入される。有機物含有水は、反応塔内において上向流で移動しつつ、反応塔下部に設けられたオゾン散気管8より導入されるオゾンと接触して、有機物が分解される。有機物が分解された処理水は、処理水出口9より流出し、気液分離器10で気相と水相に分離される。気相は、触媒充填層11においてオゾンが分解され、排ガスとして放出される。気相を分離した処理水は、ポンプ12により熱交換器4に送られ、余熱が回収される。送水配管に設けられたpH計13により、処理水のpHが測定され、処理水のpH測定値によってもアルカリ添加量が制御される。
【0006】
本発明方法において、有機物含有水は、反応塔内を上向流で、すなわち、オゾンと並流で通水される。有機物含有水の上向流流速(LV)は、3〜10m/hrである。有機物含有水の上向流流速が3m/hr未満であると、反応塔の占有面積が過大となるのみならず、オゾンの自己分解が生じて有機物の分解に有効に寄与せず、有機物の分解率が低下するおそれがある。有機物含有水の上向流流速が10m/hrを超えると、有機物の分解率が低下するおそれがある。
本発明方法においては、反応塔下部に設けられたオゾン散気管における水圧を25〜100kPaとする。本発明方法において、オゾン散気管における水圧を調整する方法に特に制限はなく、例えば、反応塔のオゾン散気管上部の水深を2.5〜10mとすることにより、オゾン散気管における水圧を25〜100kPaとすることができ、あるいは、加圧型の反応塔を用いて、オゾン散気管における水圧を25〜100kPaに調整することもできる。オゾン散気管における水圧が25kPa未満であると、オゾンの溶解効率が低下し、有機物の分解率が低下するおそれがある。オゾン散気管における水圧が100kPaを超えると、水圧の上昇に必要な反応塔と、水圧に抗してオゾン含有ガスを送気するための設備の経済性が損なわれるおそれがある。
本発明方法においては、処理水のpHが6〜10になるように、有機物含有水のpHを調整することが好ましい。処理水のpHが6未満であると、オゾンと過酸化水素の反応速度が遅く、ラジカルの発生速度が遅くなるので、有機物の分解率が低下するおそれがある。処理水のpHが10を超えると、オゾンと過酸化水素の自己分解速度が速くなり、有効にラジカルが発生しないので、有機物の分解率が低下するおそれがある。pHの調整方法に特に制限はないが、図1に示す態様のように、アルカリを添加した有機物含有水のpHを測定してアルカリ添加量を制御するとともに、さらに処理水のpHを測定してアルカリの添加量を制御することが好ましい。反応塔に供給する有機物含有水のpHが一定であっても、水中の有機物の分解によりカルボン酸や炭酸が生成し、処理水のpHが低下し、しかも有機物の種類や濃度によって処理水のpHは変化するので、反応塔に供給する有機物含有水と反応塔から流出する処理水の両点でpHを調整することが好ましい。処理水のpHが高い方が、有機物の分解率は高くなるが、処理水のpHが高すぎると脱塩工程への負荷が過大になるおそれがある。有機物含有水のpHを調整するために用いるアルカリに特に制限はなく、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどを挙げることができる。
【0007】
本発明方法において、有機物含有水に添加する過酸化水素の量に特に制限はないが、有機物含有水中の有機体炭素(TOC)濃度の3〜10重量倍であることが好ましい。過酸化水素の添加量が有機体炭素濃度の3重量倍未満であると、有機物の分解率が低下するおそれがある。過酸化水素の添加量が有機体炭素濃度の10重量倍を超えると、有機物の分解率は過酸化水素の添加量の増加に見合っては向上しなくなるおそれがある。
本発明方法においては、オゾン散気管に供給するオゾン含有ガス中のオゾン濃度が、100g/Nm3以上であることが好ましく、150g/Nm3以上であることがより好ましい。オゾン散気管に供給するオゾン含有ガス中のオゾン濃度が100g/Nm3未満であると、オゾンの溶解効率が低下し、有機物の分解率が低下するおそれがある。本発明方法に用いるオゾン含有ガスの製造方法に特に制限はなく、例えば、純水を原料として電気分解によりオゾンを発生させるオゾン発生器や、酸素ガスや空気を原料として無声放電、沿面放電などによりオゾンを発生させるオゾン発生器を用いて製造することができる。これらの中で、オゾン濃度の高いオゾン含有ガスを発生することができる電解式オゾン発生器を特に好適に用いることができる。
本発明方法において、反応塔下部に設けるオゾン散気管に特に制限はないが、オゾン含有ガスを直径50〜100μmの微細気泡とすることができる散気管であることが好ましい。オゾン含有ガスの微細気泡の直径を50μm未満とするためには、オゾン散気管における圧力損失が過大となるおそれがある。オゾン含有ガスの微細気泡の直径が100μmを超えると、オゾンの溶解効率が低下して、有機物の分解に利用されることなく気液分離器へ流出するオゾンの量が過大となるおそれがある。
本発明方法において、有機物含有水に添加するオゾンの量に特に制限はないが、有機物含有水中の有機体炭素(TOC)濃度の10〜40重量倍であることが好ましく、20〜30重量倍であることがより好ましい。オゾンの添加量が有機体炭素濃度の10重量倍未満であると、有機物の分解率が低下するおそれがある。オゾンの添加量が有機体炭素濃度の40重量倍を超えると、有機物の分解率はオゾンの添加量の増加に見合っては向上しなくなるおそれがある。
【0008】
本発明方法において、反応塔内における有機物含有水とオゾンの接触は、40〜70℃で行うことが好ましく、50〜60℃で行うことがより好ましい。有機物含有水とオゾンの接触温度が40℃未満であると、有機物の分解率が低下するおそれがある。有機物含有水とオゾンの接触温度が70℃を超えると、有機物の分解率は温度上昇に見合っては向上せず、熱エネルギーの消費量が過大になるおそれがある。反応塔から流出する処理水は加熱されているので、熱回収用熱交換器を設けて、反応塔に供給される有機物含有水と反応塔から流出する処理水の間で熱交換を行い、熱エネルギーを回収することが好ましい。
本発明方法においては、有機物が分解された処理水と気体との混合物が反応塔から流出するので、この気液混合物を気液分離器に導き、気相と水相を分離することが好ましい。気液分離器において分離された気相は、通常なお未分解のオゾンを含有するので、触媒充填層を通過させることによりオゾンを分解して無害化し、大気中に放出することが好ましい。処理水中に過酸化水素などの酸化剤が残留している場合は、活性炭や触媒との接触、還元剤の添加などにより、残留酸化剤を除去することができる。
本発明方法は、図1に示すような装置を多段に用いて、多段階に行うことができる。本発明方法の処理を多段階に行うことにより、有機物含有水の有機物の分解率を高めることができる。また、本発明方法の実施の前段又は後段において、他の方法により有機物分解処理を行うことができる。他の有機物分解処理方法に特に制限はなく、例えば、オゾン酸化法、生物処理法、酸化剤の添加と高圧水銀灯による紫外線照射の組み合わせなどを挙げることができる。
本発明の有機物含有水の処理方法によれば、次式で表されるオゾンと過酸化水素の反応により発生するラジカルと水との接触を効率的に行い、有機物含有水中の有機物を、少量のオゾンの添加により効率的に分解することができる。
3 + H22 → ・OH + HO2 - + O2
また、添加するオゾンの量を減少し、効率的にオゾンを利用するために、排ガス中及び処理水中に残留するオゾンの濃度が低く、残留オゾンを処理するための装置を小型化することができる。
【0009】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
図2は、実施例及び比較例において用いた装置の説明図である。
実施例1〜7及び比較例1〜6においては、純水にイソプロピルアルコール5.00mg/Lを添加して、有機体炭素(TOC)3.00mgC/Lを含有する水とし、処理水のpHが6〜6.5になるように水酸化ナトリウム水溶液を添加した。撹拌槽14で均一に混合し、ポンプ15で送り出し、ヒーター16で水温55℃に加熱し、過酸化水素25mg/Lを添加した。バルブ17及び18により、反応塔19における水流を上向流又は下向流に切り替えた。反応塔は、下部にオゾン散気管20を有し、電解式のオゾン発生器[ササクラ(株)、オゾンマスター]で発生させたオゾン200g/Nm3を含有するオゾン含有ガスを供給した。反応塔は、内径110mm、オゾン散気管上の水深2,000mmであり、出口側のバルブ21と22又は23の開度により、オゾン散気管における水圧を調整した。バルブ21より流出する気体は、触媒充填層24においてオゾンを分解し、排ガスとして放出した。バルブ22又は23より流出する処理水は、冷却器25により冷却した。pH計26及び27により原水及び処理水のpHを測定し、水酸化ナトリウム水溶液供給装置に信号を送った。
実施例8〜10においては、処理水のpHが8〜9.5になるように水酸化ナトリウム水溶液を供給した。実施例11においては、供給するオゾン含有ガスのオゾン濃度を100g/Nm3とした。
【0010】
実施例1
イソプロピルアルコール含有水を流速5m/hrの上向流で通水し、オゾン散気管における水圧を30kPaに調整し、オゾンを2g/hr供給した。処理水のTOCは0.51mgC/Lであり、TOC除去率は83%であった。
実施例2
オゾンの供給量を3g/hrに増加した以外は、実施例1と同じ操作を繰り返した。処理水のTOCは0.15mgC/Lであり、TOC除去率は95%であった。
実施例3
オゾン散気管における水圧を50kPaに増加した以外は、実施例1と同じ操作を繰り返した。処理水のTOCは0.45mgC/Lであり、TOC除去率は85%であった。
実施例4
オゾン散気管における水圧を60kPaに増加した以外は、実施例1と同じ操作を繰り返した。処理水のTOCは0.42mgC/Lであり、TOC除去率は86%であった。
実施例5
オゾン散気管における水圧を60kPaに増加し、オゾンの供給量を3g/hrに増加した以外は、実施例1と同じ操作を繰り返した。処理水のTOCは0.15mgC/Lであり、TOC除去率は95%であった。
実施例6
イソプロピルアルコール含有水の流速を3m/hrに低下した以外は、実施例1と同じ操作を繰り返した。処理水のTOCは0.57mgC/Lであり、TOC除去率は81%であった。
実施例7
イソプロピルアルコール含有水の流速を10m/hrに増加した以外は、実施例1と同じ操作を繰り返した。処理水のTOCは0.60mgC/Lであり、TOC除去率は80%であった。
実施例8
イソプロピルアルコール含有水に処理水のpHが8になるように水酸化ナトリウム水溶液を添加して流速5m/hrの上向流で通水し、オゾン散気管における水圧を30kPaに調整し、オゾンを2g/hr供給した。処理水のTOCは0.45mgC/Lであり、TOC除去率は85%であった。
実施例9
処理水のpHが9になるようにイソプロピルアルコール含有水に水酸化ナトリウム水溶液を添加した以外は、実施例8と同じ操作を繰り返した。処理水のTOCは0.45mgC/Lであり、TOC除去率は85%であった。
実施例10
処理水のpHが9.5になるようにイソプロピルアルコール含有水に水酸化ナトリウム水溶液を添加した以外は、実施例8と同じ操作を繰り返した。処理水のTOCは0.60mgC/Lであり、TOC除去率は80%であった。
実施例11
オゾン濃度が100g/Nm3のオゾン含有ガスを用いた以外は、実施例1と同じ操作を繰り返した。処理水のTOCは0.57mgC/Lであり、TOC除去率は81%であった。
【0011】
比較例1
イソプロピルアルコール含有水を流速5m/hrの下向流で通水し、オゾン散気管における水圧を30kPaに調整し、オゾンを2g/hr供給した。処理水のTOCは0.78mgC/Lであり、TOC除去率は74%であった。
比較例2
オゾンの供給量を3g/hrに増加した以外は、比較例1と同じ操作を繰り返した。処理水のTOCは0.42mgC/Lであり、TOC除去率は86%であった。
比較例3
イソプロピルアルコール含有水を流速2m/hrの上向流で通水し、オゾン散気管における水圧を30kPaに調整し、オゾンを2g/hr供給した。処理水のTOCは0.84mgC/Lであり、TOC除去率は72%であった。
比較例4
イソプロピルアルコール含有水の流速を11m/hrに増加した以外は、比較例3と同じ操作を繰り返した。処理水のTOCは0.72mgC/Lであり、TOC除去率は76%であった。
比較例5
イソプロピルアルコール含有水を流速5m/hrの上向流で通水し、オゾン散気管における水圧を20kPaに調整し、オゾンを2g/hr供給した。処理水のTOCは0.90mgC/Lであり、TOC除去率は70%であった。
比較例6
オゾンの供給量を3g/hrに増加した以外は、比較例5と同じ操作を繰り返した。処理水のTOCは0.78mgC/Lであり、TOC除去率は74%であった。
実施例1〜11及び比較例1〜6の結果を、第1表に示す。
【0012】
【表1】
Figure 0004423654
【0013】
イソプロピルアルコール含有水の流れ方向のみが異なる実施例1と比較例1、実施例2と比較例2を比較すると、上向流の方が下向流よりも、TOC除去率が高いことが分かる。イソプロピルアルコール含有水の流速のみが異なる実施例1、実施例6、実施例7、比較例3及び比較例4を比較すると、流速が3m/hr未満であっても、10m/hrを超えても、TOC除去率が低下することが分かる。オゾン散気管における水圧のみが異なる実施例1と比較例5、実施例2と比較例6を比較すると、水圧が20kPa未満になると、TOC除去率が低下することが分かる。同様に、オゾン散気管における水圧のみが異なる実施例1と実施例3と実施例4、実施例2と実施例5を比較すると、オゾン散気管における水圧が高くなると、TOC除去率も高くなるが、水圧が50kPaを超えると、TOC除去率はほぼ一定値に近づいている。処理水のpHのみが異なる実施例1、実施例8、実施例9及び実施例10を比較すると、TOC除去率のみについて言えば、処理水のpHが8〜9のとき、TOC除去率が最も高くなっている。供給したオゾン含有ガスのオゾン濃度のみが異なる実施例1と実施例11を比較すると、オゾン濃度の高い方が、TOC除去率が高くなることが分かる。
【0014】
【発明の効果】
本発明方法によれば、少量のオゾンを用いて水中の有機物を効率的に分解し、有機体炭素濃度を低下することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明方法の実施の一態様の工程系統図である。
【図2】図2は、実施例において用いた装置の説明図である。
【符号の説明】
1 貯槽
2 ポンプ
3 pH計
4 熱交換器
5 熱交換器
6 原水入口
7 反応塔
8 オゾン散気管
9 処理水出口
10 気液分離器
11 触媒充填層
12 ポンプ
13 pH計
14 撹拌槽
15 ポンプ
16 ヒーター
17 バルブ
18 バルブ
19 反応塔
20 オゾン散気管
21 バルブ
22 バルブ
23 バルブ
24 触媒充填層
25 冷却器
26 pH計
27 pH計

Claims (2)

  1. 電子材料洗浄工程で発生するリンス排水からなる有機物含有水に、アルカリを添加してpH調整すると共に、有機物含有水に含有される有機体炭素濃度の3〜10重量倍の過酸化水素を添加し、次いで、下部に原水入口とオゾン散気管を有し、上部に処理水出口を有する反応塔に有機物含有水を導入し、過酸化水素存在下に、オゾン散気管から吹き込まれたオゾンと接触させて有機物を分解した処理水を得る有機物含有水の処理方法において、処理水のpHが6〜10となるように、前記アルカリ添加によるpH調整を行うと共に、オゾンの添加量を有機含有水に含有される有機体炭素濃度の10〜40重量倍とし、過酸化水素が溶解した有機物含有水を反応塔内の上向流流速が3〜10m/hrとなるように導入し、オゾン散気管における水圧を25〜100kPaとすることを特徴とする有機物含有水の処理方法。
  2. 処理水をさらに脱塩する請求項1記載の有機物含有水の処理方法。
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