JP4423003B2 - 座標入力装置及びその制御方法、プログラム - Google Patents

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本発明は、座標入力領域上の指示位置を算出する座標入力装置及びその制御方法、プログラムに関するものである。
入力面に指示具や指によって指示して座標を入力することにより、接続されたコンピュータを制御したり、文字や図形などを書き込むために用いられる座標入力装置が存在する。
従来より、この種の座標入力装置としては、タッチパネルとして、各種方式のものが提案、または製品化されており、特殊な器具などを用いずに、画面上でパーソナルコンピュータ等の端末の操作が簡単にできるため、広く用いられている。
座標入力方式としては、抵抗膜を用いたもの、また、超音波を用いたものなど、さまざまなものがあるが、光を用いたものとして、例えば、特許文献1に見られるように、座標入力領域の外側に再帰性反射シートを設け、座標入力領域の角端部に配置された光を照明する照明部と光を受光する受光部とにより、座標入力領域内において指等の光を遮蔽する遮蔽物と受光部間の角度を検出し、その検出結果に基づいて、その遮蔽物の指示位置を決定するものが知られている。
また、特許文献2においては、座標入力領域の周辺に配置する角度センサの取り付けずれを補正するために、位置合わせ用のマークを備え、その検出位置を基準として取り付けずれを補正する構成が述べられている。また、特許文献3においては、座標入力領域の周辺に角度センサを取り付ける場合の位置ずれを補正するために、PDPの表示光を用いて、位置合わせを行う構成が述べられている。
米国特許登録公報4507557 特開2000−222111 特開2001−67176
しかしながら、上述の角度センサの取り付けのずれとは別に、角度センサを構成する光学系の構成のばらつきも、角度検出に影響し精度の低下を招くことがある。
ここで、角度センサの光学系としては、f−θ特性やf−Tanθ特性を有する光学系が考えられるが、一般に、これらの特性を満足するためには、光学系の構成要素の1つであるレンズの群構成、枚数ともに複数の構成が必要になってしまい、大きさ、コストともに実用的ではない。
また、実用的な範囲で、像面湾曲や収差を調整した非球面単レンズを用いた場合でも、例えば、そこそこのf−θ特性は得ることができるが、やはり歪が残ってしまう。
この歪によるずれ量は、システムの座標入力領域の大きさによって異なるが、特に、大きな座標入力領域で構成される場合には、無視できない座標算出誤差の原因となってしまう。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、座標入力装置を構成する構成要素のばらつきによる座標算出誤差を補正して、座標を精度良く検出することができる座標入力装置及びその制御方法、プログラムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明による座標入力装置は以下の構成を備える。即ち、
座標入力領域上の指示位置を算出する座標入力装置であって、
前記座標入力領域の角部に設けられた、複数の画素から構成される受光手段と、
前記受光手段を構成する複数の画素の画素番号から該受光手段への入射光の角度へ変換する補正式に係る補正係数群である角度補正情報と前記座標入力領域の中心点の入力に対応する画素を示す基準情報とを記憶する記憶手段と、
前記座標入力領域の周辺部に設けられ、入射光を再帰的に反射する反射手段と、
前記座標入力領域に光を照明する発光手段と、
前記受光手段から得られる光量分布の変化に基づいて特定された点に対応する角度情報を前記角度補正情報と前記基準情報とに基づいて算出する角度算出手段と、
前記角度算出手段で算出される角度情報に基づいて、指示位置の座標を算出する算出手段とを備え、
前記受光手段は、当該座標入力装置本体に対して着脱可能に構成されており、前記記憶手段は、該受光手段に設けられている。
また、好ましくは、前記角度算出手段は、前記角度補正情報を利用する高次多項式を用いて、前記角度情報を算出する。
また、好ましくは、前記受光手段は、複数の画素から構成されるCCDを有し、
前記角度算出手段は、前記CCDの画素番号と前記角度補正情報に基づいて、前記角度情報を算出する。
また、好ましくは、前記角度補正情報は、前記受光手段を構成する光学系のばらつきによって生じる誤差を補正するための情報である。
また、好ましくは、前記受光手段は、前記記憶手段より読み出した前記角度補正情報を示す識別情報を前記角度算出手段に出力する出力手段を備え、
前記角度算出手段は、前記識別情報に対応する角度補正情報を前記記憶手段とは異なる第2の記憶手段より読み出し、その読み出した角度補正情報に基づいて、前記角度情報を算出する。
また、好ましくは、前記第2の記憶手段が記憶する角度補正情報は、前記角度算出手段で用いられる複数の補正係数群であり、前記記憶手段が記憶する識別情報は前記複数の補正係数群に対応した識別番号である。
上記の目的を達成するための本発明による座標入力装置の制御方法は以下の構成を備える。即ち、
座標入力領域の周辺部に設けられた入射光を再帰的に反射する反射部からの反射光を、座標入力領域の角部に設けられた、複数の画素から構成される受光部で得られる光量分布に基づいて、該座標入力領域上の指示位置を算出する座標入力装置の制御方法であって、
前記受光部に備えられた記憶手段より、前記受光部を構成する複数の画素の画素番号から該受光部への入射光の角度へ変換する補正式に係る補正係数群である角度補正情報と前記座標入力領域の中心点の入力に対応する画素を示す基準情報とを読み出す読出工程と、
前記受光部から得られる光量分布の変化に基づいて特定された点に対応する角度情報を前記角度補正情報と前記基準情報とに基づいて算出する角度算出工程と、
前記角度算出工程で算出される角度情報に基づいて、指示位置の座標を算出する算出工程と
を備える。
上記の目的を達成するための本発明によるプログラムは以下の構成を備える。即ち、
座標入力領域の周辺部に設けられた入射光を再帰的に反射する反射部からの反射光を、座標入力領域の角部に設けられた、複数の画素から構成される受光部で得られる光量分布に基づいて、該座標入力領域上の指示位置を算出する座標入力装置の制御をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記受光部に備えられた記憶手段より、前記受光部を構成する複数の画素の画素番号から該受光部への入射光の角度へ変換する補正式に係る補正係数群である角度補正情報と前記座標入力領域の中心点の入力に対応する画素を示す基準情報とを読み出す読出工程と、
前記受光部から得られる光量分布の変化に基づいて特定された点に対応する角度情報を前記角度補正情報と前記基準情報とに基づいて算出する角度算出工程と、
前記角度算出工程で算出される角度情報に基づいて、指示位置の座標を算出する算出工程と
をコンピュータに実行させる。
本発明によれば、座標入力装置を構成する構成要素のばらつきによる座標算出誤差を補正して、座標を精度良く検出することができる座標入力装置及びその制御方法、プログラムを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
<<実施形態1>>
図1は本発明の実施形態1の座標入力装置の概略構成を示す図である。
図1において、1L及び1Rは、投光部30及び検出部40(図5参照)を有するセンサユニットであり、両者は互いに所定距離離されて設置されている。センサユニット1L及び1Rは、制御・演算を行う制御・演算ユニット2に接続され、制御信号を制御・演算ユニット2から受信すると共に、検出した信号を制御・演算ユニット2に送信する。
3は、図2に示すように、入射光を到来方向に反射する再帰反射面を有する再帰性反射部材であり、左右それぞれのセンサユニット1L及び1Rから略90°範囲に投光された光を、センサユニット1L及び1Rに向けて再帰反射する。反射された光は、センサユニット1L及び1Rによって1次元的に検出され、その光量分布が制御・演算ユニット2に送信される。
4は座標入力領域であり、PDPやリアプロジェクタ、LCDパネルなどの表示装置の表示画面で構成されることで、インタラクティブな入力装置として、利用可能となっている。
このような構成において、座標入力領域4に指等の指示具による入力指示がなされると、センサユニット1L及び1Rの投光部30から投光された光が遮られ、再帰性反射部材3による反射光が得られなくなるため、入力指示位置のみ反射光量が得られなくなる。
制御・演算ユニット2は、センサユニット1L及び1Rが検出する光量変化から、指示具によって入力指示された部分の遮光範囲を検出し、その遮光範囲内での検出点を特定して、センサユニット1L及び1Rそれぞれに対する指示具の角度を算出する。そして、算出された角度及びセンサユニット間の距離等から、座標入力領域4上の指示具の指示位置を算出し、表示装置に接続されているパーソナルコンピュータ等の外部端末に、USB等のインタフェースを経由して座標値を出力する。
このようにして、指示具によって、画面上に線を描画したり、表示装置に表示されるアイコンを操作する等の外部端末の操作が可能になる。
<センサユニットの詳細説明>
まず、センサユニット1L及び1R内の投光部30の構成について、図3を用いて説明する。
図3は本発明の実施形態1のセンサユニットの投光部の構成例を示す図である。
図3(a)は投光部30を上(座標入力領域4の入力面に対し垂直方向)から見た場合を示している。31は赤外光を発する赤外LEDであり、赤外LED31から発光した光は投光レンズ32によって略90°範囲に光が投光される。
図3(b)は投光部30を横(座標入力領域4の入力面に対し水平方向)から見た場合を示している。この方向では、赤外LED31からの光は上下方向に制限された光束として投光され、主に、再帰性反射部材3に対して光が投光されるように構成されている。
次に、センサユニット1L及び1Rの検出部40の構成について、図4を用いて説明する。
図4は本発明の実施形態1のセンサユニットの検出部の構成例を示す図である。
図4では、センサユニット1L及び1Rの検出部40を座標入力領域4の入力面に対して垂直方向から見た場合を示している。
検出部40は、複数の受光素子(画素)からなる1次元のラインCCD41及び集光光学系としての集光用レンズ42及び43、入射光の入射方向を制限する絞り44、可視光など余分な光の入射を防止する赤外フィルタ45から構成されている。
投光部30からの光は、再帰性反射部材3によって反射され、赤外フィルタ45、絞り44を抜けて、集光用レンズ42及び43によって入力面の略90°範囲の光がラインCCD41の検出面にその入射角に依存した画素上に結像される。これにより、入射角の角度毎の光量分布が得られる。つまり、ラインCCD41を構成する各画素の画素番号が角度情報を表すことになる。
次に、図3の投光部30及び図4の検出部40を有するセンサユニット1L及び1Rの構成について、図5を用いて説明する。
図5は本発明の実施形態1のセンサユニットの構成例を示す図である。
図5では、入力面と水平方向からの見たときの、図3(a)の投光部30と図4の検出部40を重ねて、センサユニット1L(1R)を構成した場合を示している。ここで、投光部30と検出部40の光軸間の距離は、再帰性反射部材3の角度特性から充分検出可能な範囲に設定されていればよい。
尚、検出部40の光学系(例えば、集光用レンズ42及び43)は、f−θ特性を実現しているものとする。
次に、光学系(例えば、集光用レンズ42及び43)の中心と、その中心に対するラインCCD41を構成する各画素の角度の関係について、図6及び図7を用いて説明する。
図6は本発明の実施形態1の画素番号と角度との関係を示す図である。
図6において、ラインCCD41の各画素の位置を示す画素番号は、光学系中心からの角度θに対して、ほぼ比例した値を示すことになる。
図7は本発明の実施形態1の画素番号と角度誤差の関係を示す図である。
図7において、光学系中心からの真の角度θに対して、実際の画素番号がどの程度の角度誤差Δθを有しているかを示したものであり、0.2度程度のずれを生じていることがわかる。
そして、例えば、座標入力領域の対角長を70インチ程度の大きさにした場合、このずれによる座標検出精度のずれは、15ミリ程度に及ぶ可能性がある。
そこで、このずれを光学系の構成を変えずに補正するために、実施形態1では、補正式(多項式)を用いて、このずれの補正を行う。
補正は、画素番号をe、次数をn、各次数の係数をTnとすれば、角度θは、
θ =Tn・en+T(n-1)・e(n-1)+T(n-2)・e(n-2)+・・・+T0 (1)
として算出することができる。
尚、次数は必要とされる座標精度を鑑みて決定すればよい。また、係数は光学系のばらつき、組み立てのばらつき等の誤差に左右されるため、各個体ごとに決定することが望ましい。
実際には、光学系とラインCCD41の組が決定したセンサユニットに対し、複数の既知の角度に対する画素番号を測定し、その画素番号に対して、最小二乗法等を用いて係数を決定し、この係数を各個体毎に記憶しておけばよい。
この角度補正情報となる係数の記憶場所としては、制御・演算ユニット2内の内部メモリでも構わないが、センサユニットがとりはずし可能な場合は、センサユニット内のメモリ上に係数を記憶しておくことで、センサユニット交換時の定数設定等の設定操作が不要となり、メンテナンス性の向上を図ることができ、またセンサユニット毎の品質管理も容易になる。
また、角度補正情報(係数)の記憶手段としては、図5に示すように、メモリ46を検出部40内に設け、センサユニット1L(1R)の組み立て時に、このメモリ46に角度補正情報を記憶させておくこと可能である。そして、例えば、電源ON時に、演算・制御ユニット2がこの角度補正情報をメモリ46から読み取り、座標計算に用いることで、検出部40の光学系のばらつきによって生じる検出誤差誤差を補正した座標出力が可能となる。
尚、メモリ46は検出部40内に配置しているが、演算・制御ユニット2がその内容を読取可能な構成であれば、投光部30あるいはセンサユニット1L(1R)の任意の位置に配置しても良い。
<反射部材について>
再帰性反射部材3は、入射角度に対する反射特性を有してる。この反射特性としては、例えば、再帰性反射部材3がテープ状に平坦に構成された場合には、図8に示すように、再帰性反射部材3への入射光の入射角度が45度を超えるあたりから得られる反射光量が減少し、指示具がある場合にはその変化が充分に取れないことになる。
反射光量は、光量分布(照明強度および距離)、再帰性反射部材3の反射率(入射角度、反射部材の幅)、センサユニット1L及び1R内の結像系照度(cosine4乗則)によって決まる。
反射光量が不足する場合に、その不足を解決する方法としては、投光部30の照明強度を上げることが考えられる。しかしながら、反射光量分布が均一で無い場合で、高光量部分の光をセンサユニットが受光したときには、センサユニット内のラインCCD41でその部分が蝕和することがあり、照明強度を上げるには限界がある。裏返せば、再帰性反射部材3の反射光量分布をなるべく均一にすることで低光量部分への反射光量の増大も望むことができる。
そこで、実施形態1では、再帰性反射部材3への入射光の入射角度方向に対する反射光量の均一化を計るために、図9に示すような複数の三角柱からなる再帰性反射部材を構成する。このようにすることで、入射角度に対する反射特性を改善することができる。
尚、各三角柱の角度は、再帰性反射部材の反射特性から決定すればよく、また、そのピッチは、センサユニット内のラインCCD41の検出分解能以下に設定することが望ましい。
<制御・演算ユニットの説明>
制御・演算ユニット2とセンサユニット1L及び1Rの間では、主に、検出部40内のラインCCD41用のCCD制御信号、CCD用クロック信号と出力信号及び発光部30の赤外LED31の駆動信号、角度補正情報を記憶したセンサユニット1L及び1R内のメモリ46の制御、データ信号等がやり取りされている。
ここで、制御・演算ユニット2の詳細構成について、図10を用いて説明する。
図10は本発明の実施形態1の制御・演算ユニットの詳細構成を示すブロック図である。
CCD制御信号は、ワンチップマイコン等で構成される演算制御回路(CPU)83から出力され、ラインCCD41のシャッタタイミングやデータの出力制御等が行われる。
尚、この演算制御回路83は、メインクロック発生回路86からのクロック信号に従って動作する。また、CCD用のクロック信号は、クロック発生回路(CLK)87からセンサユニット1L及び1Rに送信されると共に、各センサユニット内部のラインCCD41との同期をとって各種制御を行うために、演算制御回路83にも入力されている。
投光部30の赤外LED31を駆動するためのLED駆動信号は、演算制御回路83からLED駆動回路84L及び84Rを介して、対応するセンサユニット1L及び1Rの投光部30の赤外LED31に供給されている。
センサユニット1L及び1Rそれぞれの検出部40のラインCCD41からの検出信号は、制御・演算ユニット2の対応するA/Dコンバータ81L及び81Rに入力され、演算制御回路2からの制御によって、デジタル値に変換される。この変換されたデジタル値は、メモリ82に記憶され、指示具の角度計算に用いられる。
また、角度計算に用いられるメモリ46内の角度補正情報は、電源投入時等にセンサユニット1L及び1Rから演算・制御ユニット2のメモリ82に予め読み込まれており、これらのデジタル値と角度補正情報を用いて計算された角度θから座標値が算出され、外部端末にシリアルインタフェース88(例えば、USB、RS232Cインタフェース等)を介して出力される。
<光量分布検出の説明>
図11は本発明の実施形態1の制御信号のタイミングチャートである。
図11において、91〜93はCCD制御信号であり、SH信号91の間隔で、ラインCCD41のシャッタ解放時間が決定される。ICGL信号92及びICGR信号93は、センサユニット1L及び1Rそれぞれのセンサユニットへのゲート信号であり、内部のラインCCD41の光電変換部の電荷を読出部へ転送する信号である。
94、95はセンサユニット1L及び1Rそれぞれの投光部30の駆動信号である。ここで、SH信号91の最初の周期で、センサユニット1Lの投光部30を点灯(投光期間96L)するために、LEDL信号94がLED駆動回路84Lを経て投光部30に供給される。また、SH信号91の次の周期で、センサユニット1Rの投光部30を点灯(投光期間96R)するために、LEDR信号95がLED駆動回路84Rを経て投光部30に供給される。
そして、センサユニット1L及び1Rの双方の投光部30の駆動が終了した後に、センサユニット1L及び1Rの双方の検出部(ラインCCD41)の検出信号が読み出される。
ここで、センサユニット1L及び1Rの双方から読み出される検出信号は、座標入力領域4への指示具による入力がない場合には、それぞれのセンサユニットからの出力として、図12のような光量分布が得られる。もちろん、このような光量分布がどのシステムでも必ず得られるわけではなく、再帰性反射部材3の特性や投光部30の特性、また、経時変化(反射面の汚れなど)によって、光量分布は変化する。
図12においては、レベルAが最大光量であり、レベルBが最低光量となっている。
つまり、再帰性反射部材3からの反射光がない状態では、センサユニット1L及び1Rで得られる光量レベルがレベルB付近になり、反射光量が増えるほど、レベルAに光量レベルが遷移する。このようにして、センサユニット1L及び1Rから出力された検出信号は、逐次、対応するA/Dコンバータ81L及び81RでA/D変換され、演算制御回路83にデジタルデータとして取り込まれる。
これに対し、座標入力領域4への指示具による入力がある場合には、センサユニット1L及び1Rからの出力として、図13のような光量分布が得られる。
この光量分布のC部分では、指示具によって再帰性反射部材3からの反射光が遮られているため、その部分(遮光範囲)のみ反射光量が低下していることがわかる。
そして、実施形態1では、指示具による入力がない場合の図12の光量分布と、指示具による入力がある場合の図13の光量分布の変化に基づいて、センサユニット1L及び1Rに対する指示具の角度を算出する。
具体的には、図12の光量分布を初期状態として予めメモリ82に記憶しておき、センサユニット1L及び1Rそれぞれの検出信号のサンプル期間に、図13のような光量分布の変化があるか否かを、そのサンプル期間中の光量分布と初期状態の光量分布との差分によって検出する。そして、光量分布に変化がある場合には、その変化部分を指示具の入力点としてその入力角度を決定する演算を行う。
<角度計算の説明>
センサユニット1L及び1Rに対する指示具の角度計算にあたっては、まず、指示具による遮光範囲を検出する必要がある。
上述したように、センサユニット1L及び1Rが検出する光量分布は、経時変化等の要因で一定ではないため、その初期状態の光量分布は、例えば、システムの起動時毎にメモリ82に記憶することが望ましい。これにより、例えば、再帰性反射部材3の再帰反射面がほこりなどで汚れていて完全に光を反射できないような場合を除いて、常に、座標入力装置の最新の初期状態の光量分布をメモリ82に管理することが可能になる。
以下、センサユニット1L及び1Rの一方(例えば、センサユニット1L)による指示具の角度計算について説明するが、他方(センサユニット1R)でも同様の角度計算を行うことは言うまでもない。
電源投入時、入力のない状態で、まず、センサユニット1L内の投光部30からの投光を停止している状態で、検出部40の出力である光量分布をA/D変換して、この値をBas_data[N]としてメモリ82に記憶する。
尚、この値は、検出部(ラインCCD41)のバイアスのばらつき等を含んだデータでり、図12のレベルB付近のデータとなる。ここで、NはラインCCD41を構成する画素の画素番号であり、有効な入力範囲(有効範囲)に対応する画素番号が用いられる。
次に、投光部30からの投光を行っている状態で、検出部40の出力である光量分布をA/D変換して、この値をRef_data[N]としてメモリ82に記憶する。
尚、この値は、例えば、図12の実線で示されるデータとなる。
そして、このメモリ82に記憶されたBas_data[N]とRef_data[N]とを用いて、まずは、指示具による入力の有無、かつ遮光範囲の有無の判定を行う。
ここで、センサユニット1L(ラインCCD41)の出力のサンプル期間内のN番目の画素の画素データをNorm_data[N]とする。
まず、遮光範囲を特定するために、画素データの変化の絶対量によって、遮光範囲の有無を判定する。これは、ノイズ等による誤判定を防止し、所定量の確実な変化を検出するためである。
具体的には、画素データの変化の絶対量を、ラインCCD41の各々の画素において以下の計算を行い、予め決定してある閾値Vthaと比較する。
Norm_data_a[N] = Norm_data[N] − Ref_data[N] (2)
ここで、Norm_data_a[N]は、ラインCCD41の各画素における絶対変化量である。
この処理は、ラインCCD41の各画素の絶対変化量Norm_data_a[N]を算出し、それを閾値Vthaと比較するだけなので、その処理時間をさほど必要とせず、入力の有無の判定を高速に行うことが可能である。そして、特に、閾値Vthaを初めて超えた画素が所定数を超えて検出された場合に、指示具の入力があると判定する。
次に、より高精度に指示具による入力を検出するために、画素データの変化の比を計算して入力点の決定を行う方法について、図14を用いて説明する。
図14において、121は再帰性反射部材3の再帰反射面とする。ここで、A領域が汚れなどにより、その反射率が低下していたとすると、このときのRef_data[N]の画素データ分布(光量分布)は、図15の13−1のように、A領域に対応する部分の反射光量が少なくなる。この状態で、図14のように、指示具1200が挿入され、ほぼ再帰性反射面121の上半分を覆ったとすると、反射光量は略半分となるため、図15の13−2の太線で示した分布Norm_data[N]が観測されることになる。
この状態に対して、(2)式を適用すると、その画素データ分布は、図16の14−1のようになる。ここで、縦軸は初期状態との差分電圧になっている。
この画素データに対して、閾値Vthaを適用すると、本来の入力範囲をはずれてしまうような場合がある。もちろん、閾値Vthaの値を下げればある程度検出可能であるが、ノイズなどの影響を受ける可能性がある。
そこで、画素データの変化の比を計算することとすると、A領域及びB領域とも反射光量は最初の半分であるので、次式で比を計算することができる。
Norm_data_r[N] = Norm_data_a[N] / (Bas_data[N] - Ref_data[N]) (3)
この計算結果を示すと、図16の14−2のように、画素データの変化が比であらわされるため、再帰性反射部材3の反射率が異なる場合でも、等しく扱うことが可能になり、高精度に検出が可能になる。
この画素データに対して、閾値Vthrを適用して、遮光範囲に対応する画素データ分布の立ち上がり部と立ち下がり部に対応する画素番号を取得し、この両者の中央を指示具による入力に対応する画素とすることで、より正確な指示具の入力位置を決定することができる。
尚、図16の14−2は、説明のために模式的に描いたもので、実際にはこのような立ち上がりにはなっておらず、画素毎に異なるデータレベルを示している。
以下、(3)式を画素データに適用した場合の検出結果の詳細について、図17を用いて説明する。
図17は本発明の実施形態1の検出結果の詳細を示す図である。
図17において、指示具による遮光範囲を検出するための閾値Vthrに対して、その閾値Vthrを横切る画素データ分布の立ち上がり部分がNr番目の画素、立ち下がり部分がNf番目の画素である場合に、それぞれの画素のデータレベルとその一つ前の隣接画素のデータレベルを用いて、閾値Vthrを横切る仮想の画素番号を計算する。
ここで、Nr番目の画素のデータレベルをLr、Nr−1番目の画素のデータレベルをLr−1とする。また、Nf番目の画素のデータレベルをLf、Nf−1番目の画素のデータレベルをLf−1とすれば、それぞれの仮想画素番号Nrv,Nfvは、
Nrv = Nr-1 + ( Vthr - Lr-1 ) / ( Lr - Lr-1 ) (4)
Nfv = Nf-1 + ( Vthr - Lf-1 ) / ( Lf - Lf-1 ) (5)
と計算できる。次に、これらの仮想画素番号Nrv,Nfvに対し、角度補正情報から得られる係数を用いると、(1)式から、仮想画素番号Nrv,Nfvに対する角度θrv、θfvを計算することができる。
そして、これらの角度θrv、θfvより、仮想画素番号Nrv,Nfv間の仮想中心画素に対する仮想中心角度θpvは、
θpv = θrv + (θfv - θrv) / 2 (6)
で決定される。
このように、閾値Vthrを越えるデータレベルの画素の画素番号とその隣接する画素番号と、それらのデータレベルから、閾値Vthrを横切る仮想的な仮想中心角度を計算することで、より分解能の高い検出を実現できる。
尚、実際の角度計算に際しては、センサユニット1L(1R)の取付誤差を勘案する必要がある。
センサユニット1L(1R)内のメモリ46に記憶された、角度補正情報は、組み立て時などに、検出部40の光学系中心と思われる点をゼロ点として、角度補正情報が導出されている。
しかしながら、実際にセンサユニットを取り付ける際には、個体毎の中心を座標入力領域4のゼロ方向に向けて正確に取り付けるのには困難が伴う。
そこで、実施形態1では、補正式(1)を用いることで、画素番号と角度θは、Tanθ特性等と異なり、リニアな関係になる。
つまり、角度方向に対する差分値は、ラインCCD41上の画素のどの領域を用いても同じ角度差を示すことになる。
そこで、座標入力領域4の中心点の入力が、ラインCCD41上のどの画素になるかを示す情報(中心点に対応する基準値)をメモリ82に記憶しておき、以降の検出を、この基準値との差分から計算するようにすれば、センサユニット1L(1R)の取付誤差を保証することが可能になる。
つまり、本体へセンサユニットを取り付ける時に、座標入力領域の中心点(基準点)への入力を行い、その中心点を検出するラインCCD41上の画素の画素番号もしくは補正式(1)によって算出される角度θを、基準点データとしてメモリ82に記憶しておき、電源投入時等に、この基準点データを読み出し、以降の座標計算に用いれば良い。
また、基準点データは、メモリ82ではなく、センサユニット1L(1R)内のメモリ46に記憶するようにしても良い。
尚、後述する実際の座標計算では、角度θそのものよりも、その角度θにおける正接(Tanθ)の値を求めるほうが都合がよい。そして、この角度θからTanθへの変換には、テーブル参照や変換式を用いるが、その際に、先の基準点データを用いて変換を行う。
例えば、基準点データが角度θorgであるとすると、仮想中心角度θpvから、実際のセンサユニット1L(1R)の検出部40の光学系に対する中心角度θcは
θc = θpv - θorg (7)
となる。
この値のTanθcへの変換には、例えば、次に示すようなマクローリン展開等の級数展開式を用いることができる。
Tanθc =θc + 1/3・θc3+ 2/15・θc5+ 17/315・θc7+ 62/2835・θc9 (8)
<座標計算方法の説明>
次に、画素番号から変換された角度データ(Tanθ)から、指示具の位置座標を算出する。
ここで、座標入力領域4上に定義する座標とセンサユニット1L及び1Lとの位置関係について、図18を用いて説明する。
図18は本発明の実施形態1の座標入力領域上に定義する座標とセンサユニット1L及び1Lとの位置関係を示す図である。
図18では、座標入力領域4の座標入力範囲の下辺左右に、それぞれのセンサユニット1L及び1Rが取り付けられており、その間の距離はDsで示されている。
座標入力領域4の中央が原点位置であり、P0はセンサユニット1L及び1Rそれぞれのセンサユニットの角度0の交点である。
それぞれの角度をθcL、θcRとして、それぞれtanθcL、tanθcRを上記(8)式を用いて算出する。
このとき点P(x,y)座標は
x = Ds * (tanθcL+ tanθcR) / (1+( tanθcL * tanθcR) ) (9)
y = - Ds * (tanθcR - tanθcL -(2* tanθcL* tanθcR)) /
(1+( tanθcL * tanθcR))+P0Y (10)
で計算される。
以上の計算に基づく座標入力装置の座標算出処理について、図19を用いて説明する。
図19は本発明の実施形態1の座標入力装置が実行する座標算出処理を示すフローチャートである。
まず、座標入力装置の電源が投入されると、ステップS102で、制御・演算ユニット2のポート設定、タイマ設定等の座標入力装置に係る各種初期化を行う。
ステップS103で、各センサユニット1L及び1Rのメモリ46から角度補正情報をそれぞれ読みだし、演算・制御ユニット2のメモリ82に格納する。また、センサユニット1L及び1Rの取り付け時に取得した基準点データであるθorgもメモリ46から読み出し、メモリ82上に格納する。
ステップS104で、ラインCCD41の初期読込動作の初期読込回数を設定する。
尚、この初期読込動作は、座標入力装置の起動時におけるラインCCD41の不要電荷除去を行うのための動作である。ラインCCD41では、動作させていないときに不要な電荷を蓄積している場合があり、その電荷が蓄積されている状態で座標入力動作を実行すると、検出不能になったり、誤検出の原因となる。そこで、これを避けるために、ステップS104では、投光部30による投光を停止している状態で、所定回数の読込動作を実行し、これにより、不要電荷の除去を行う。
ステップS105で、ラインCCD41の読込動作を実行する。ステップS106で、所定回数以上の読込を実行したか否かを判定する。所定回数以上の読込を実行していない場合(ステップS106でNO)、ステップS105に戻る。一方、所定回数以上の読込を実行した場合(ステップS106でYES)、ステップS107に進む。
ステップS107で、第1リファレンスデータとして、投光部30による投光を停止している状態でのラインCCD41の画素データ(Bas_data[N])を取り込む。ステップS108で、その第1リファレンスデータをメモリ82に記憶する。
次に、ステップS109で、第2リファレンスデータとして、投光部30からの投光を行っている状態でのラインCCD41の画素データ(Ref_data[N])を取り込む。ステップS110で、その第2リファレンスデータをメモリ82に記憶する。
ここまでの処理が、電源投入時の初期動作になり、以降の処理から指示具による入力における動作になる。
ステップS111で、座標入力サンプリング状態で、ラインCCD41の通常読込動作を実行して、画素データ(Norm_data[N])を取り込む。ステップS112で、第2リファレンスデータ(Ref_data[N])と画素データ画素データ(Norm_data[N])の差分値を計算する。
ステップS112で、その差分値に基づいて、指示具による入力の有無を判定する。入力がない場合(ステップS113でNO)、ステップS111に戻る。一方、入力がある場合(ステップS113でYES)、ステップS114に進む。
尚、このときの繰り返し周期を10[msec]程度に設定すれば、100回/秒のサンプリングになる。
ステップS114で、(3)式により、画素データの変化の比を計算する。
ステップS115で、画素データの変化の比の分布に対して、閾値Vthrを横切る分布の立ち上がり及び立ち下がりに対応する仮想画素番号を、(4)及び(5)式より計算する。次に、立ち上がり及び立ち下がりに対応する仮想画素番号に対して、メモリ82に記憶されている角度補正情報と(1)式を用いて、立ち上がり及び立ち下がりに対応する角度データを計算する。
ステップS116で、これら角度データから(6)式を用いて仮想中心角度θpvを計算し、(7)式を用いて基準点データθorgとの差分である、取付誤差を補正した中心角度θcを、それぞれのセンサユニット1L及び1Rについて計算する。
ステップS117で、決定された中心角度θcから、(8)式を用いてTanθcを計算する。
ステップS118で、センサユニット1L及び1Rに対するTanθcから、指示具の入力座標P(x,y)を、(9)及び(10)式を用いて算出する。
次に、ステップS119で、指示具による入力がタッチダウン入力であるか否かを判定する。
これは、例えば、指示具による入力機能として、マウスのボタンを押下せずにカーソルを移動させる状態に相当する近接入力状態と、マウスの左ボタンを押下した状態に相当するタッチダウン状態を設定している場合に、その指示具による入力状態がどちらの状態であるかを判定する。
この2種類の入力状態は、例えば、ステップS112で算出した画素データの変化の比の最大値が、所定値(例えば、0.5)以上である場合にはタッチダウン状態とし、所定値未満である場合には近接入力状態と判定する。あるいは、専用の指示具などを用いる場合には、画素データではなく、他の手段を用いてもよい。例えば、指示具先端にスイッチなどを設け、その状態を、電波や光などを用いて送受信し、タッチダウンなどの判定を行ってもよい。
このような判定方法に基づいて、ステップS119で、指示具による入力がタッチダウン入力である場合(ステップS119でYES)、ステップS120に進み、タッチダウン入力であることを示すダウンフラグをセットする。一方、指示具による入力がタッチダウン入力でない場合(ステップS119でNO)、ステップS121に進み、ダウンフラグを解除する。
ステップS122で、ダウンフラグの状態と算出した座標値を外部端末へ出力する。そして、外部端末では、受信した座標値とダウンフラグの状態に基づいて、例えば、カーソルの移動、マウスボタン状態の変更を行う。
尚、ステップS122の処理が終了したら、ステップS111に戻り、以降、電源OFFまで、上記の処理を繰り返す。
以上説明したように、実施形態1によれば、センサユニット内の検出部の光学系の個体差を考慮した、光学系の角度θ特性を補正する角度補正情報をセンサユニット内に記憶し、かつセンサユニットの取付時に座標入力領域の中心に関する基準点を記憶しておき、この角度補正情報と基準点に基づいて、座標算出を行う。
これにより、光学系が固有に有する角度θ特性と、センサユニットの取付誤差を考慮した、精度の高い座標算出を行うことができる。
つまり、センサユニットの取付時での、座標算出に係る各種パラメータの設定から解放されて、センサユニットの交換を簡易化するととに、センサユニットの品質管理を容易にすることができる。
また、角度補正情報としては、高次多項式を利用した係数を用いているので、計算精度を向上することができる。
<<実施形態2>>
実施形態1では、センサユニットから投光し、再帰性反射部材からの反射光強度の変化から入力位置を算出する座標算出方式の座標入力装置について説明したが、角度を検出する光学系を有する構成であれば、指示具に再帰性反射部材を設け、その角度を測定して座標を算出する座標算出方式や、また、指示具自体が発光して、その光強度から入力位置を算出する座標算出方式を本発明に適用することが可能である。
実施形態1のメモリ46やメモリ82の形式は、不揮発性メモリ(例えば、EEPROM、ROM等)であるとするが、電源が遮断されてもデータ内容を保持することが可能でなれば、その形式は問わない。
また、実施形態1では、角度補正情報(補正係数)をセンサユニットのメモリに記憶しているが、光学系のばらつきがある程度抑えられ、いくつかの補正係数に分類できる場合、その分類の識別番号を角度補正情報としてセンサユニットのメモリに記憶しておき、その識別番号に基づいて角度補正を行うようにしても良い。
例えば、5次の補正係数で、以下のように、3種類に分類できるような場合、
T1:[T15、T14、T13、T12、T11、T10]
T2:[T25、T24、T23、T22、T21、T20]
T3:[T35、T34、T33、T32、T31、T30]
制御・演算ユニット2内のメモリにこれらの補正係数群を予めすべて記憶しておき、センサユニットのメモリに、T1、T2、T3のいずれかの識別番号を記憶させておく。そして、その識別番号を電源投入時等に制御・演算ユニット2がメモリから読み込んで、その内容を判定し、判定した識別番号に対応する係数を選択する。このような構成の場合、センサユニットのメモリにすべての補正係数を記憶させなくても、実際の角度計算における角度の補正が可能になる。
尚、識別番号は、低容量の不揮発メモリに記憶しておいても良いし、あるいはディップスイッチや切断可能な回路パターン等で構成してもよい。
また、ラインCCD41上の未使用部分に、識別番号の種類が特定可能なマスクを施し、初期設定時のみ、その未使用部分のデータを読み出すことで、識別番号を特定するようにしても構わない。
以上、実施形態例を詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
尚、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(実施形態では図に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であっても良い。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などがある。
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
本発明の実施形態1の座標入力装置の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態1の再帰反射部材の動作を説明するための図である。 本発明の実施形態1のセンサユニットの投光部の構成例を示す図である。 本発明の実施形態1のセンサユニットの検出部の構成例を示す図である。 本発明の実施形態1のセンサユニットの構成例を示す図である。 本発明の実施形態1の画素番号と角度との関係を示す図である。 本発明の実施形態1の画素番号と角度誤差の関係を示す図である。 本発明の実施形態1の再帰反射部材への入射角度に対する再帰反射特性を示す図である。 本発明の実施形態1の再帰反射部材の構成例を示す図である。 本発明の実施形態1の制御・演算ユニットの詳細構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態1の制御信号のタイミングチャートである。 本発明の実施形態1のセンサユニットによって得られる光量分布の一例を示す図である。 本発明の実施形態1の入力がなされた場合にセンサユニットによって得られる光量分布の一例を示す図である。 本発明の実施形態1の入力例を説明するための図である。 本発明の実施形態1のセンサユニットによって得られる光量分布の光量変化を説明するための図である。 本発明の実施形態1のセンサユニットによって得られる光量分布における光量変化量と光量変化比を説明するための図である。 本発明の実施形態1の遮光範囲の検出例を示す図である。 本発明の実施形態1の座標入力領域上に定義する座標とセンサユニット1L及び1Lとの位置関係を示す図である。 本発明の実施形態1の座標入力装置が実行する座標算出処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1L、1R センサユニット
2 制御・演算ユニット
3 再帰性反射部材
4 座標入力領域

Claims (8)

  1. 座標入力領域上の指示位置を算出する座標入力装置であって、
    前記座標入力領域の角部に設けられた、複数の画素から構成される受光手段と、
    前記受光手段を構成する複数の画素の画素番号から該受光手段への入射光の角度へ変換する補正式に係る補正係数群である角度補正情報と前記座標入力領域の中心点の入力に対応する画素を示す基準情報とを記憶する記憶手段と、
    前記座標入力領域の周辺部に設けられ、入射光を再帰的に反射する反射手段と、
    前記座標入力領域に光を照明する発光手段と、
    前記受光手段から得られる光量分布の変化に基づいて特定された点に対応する角度情報を前記角度補正情報と前記基準情報とに基づいて算出する角度算出手段と、
    前記角度算出手段で算出される角度情報に基づいて、指示位置の座標を算出する算出手段とを備え、
    前記受光手段は、当該座標入力装置本体に対して着脱可能に構成されており、前記記憶手段は、該受光手段に設けられている
    ことを特徴とする座標入力装置。
  2. 前記角度算出手段は、前記角度補正情報を利用する高次多項式と前記基準情報とを用いて、前記角度情報を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の座標入力装置。
  3. 前記受光手段は、複数の画素から構成されるCCDを有し、
    前記角度算出手段は、前記CCDの画素番号と前記角度補正情報と前記基準情報とに基づいて、前記角度情報を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の座標入力装置。
  4. 前記角度補正情報は、前記受光手段を構成する光学系のばらつきによって生じる誤差を補正するための情報である
    ことを特徴とする請求項1に記載の座標入力装置。
  5. 前記受光手段は、前記記憶手段より読み出した前記角度補正情報を示す識別情報を前記角度算出手段に出力する出力手段を備え、
    前記角度算出手段は、前記識別情報に対応する角度補正情報を前記記憶手段とは異なる第2の記憶手段より読み出し、その読み出した角度補正情報と前記基準情報とに基づいて、前記角度情報を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の座標入力装置。
  6. 記記憶手段が記憶する識別情報は前記複数の補正係数群に対応した識別番号である
    ことを特徴とする請求項5に記載の座標入力装置。
  7. 座標入力領域の周辺部に設けられた入射光を再帰的に反射する反射部からの反射光を、座標入力領域の角部に設けられた、複数の画素から構成される受光部で得られる光量分布に基づいて、該座標入力領域上の指示位置を算出する座標入力装置の制御方法であって、
    前記受光部に備えられた記憶手段より、前記受光部を構成する複数の画素の画素番号から該受光部への入射光の角度へ変換する補正式に係る補正係数群である角度補正情報と前記座標入力領域の中心点の入力に対応する画素を示す基準情報とを読み出す読出工程と、
    前記受光部から得られる光量分布の変化に基づいて特定された点に対応する角度情報を前記角度補正情報と前記基準情報とに基づいて算出する角度算出工程と、
    前記角度算出工程で算出される角度情報に基づいて、指示位置の座標を算出する算出工程と
    を備えることを特徴とする座標入力装置の制御方法。
  8. 座標入力領域の周辺部に設けられた入射光を再帰的に反射する反射部からの反射光を、座標入力領域の角部に設けられた、複数の画素から構成される受光部で得られる光量分布に基づいて、該座標入力領域上の指示位置を算出する座標入力装置の制御をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記受光部に備えられた記憶手段より、前記受光部を構成する複数の画素の画素番号から該受光部への入射光の角度へ変換する補正式に係る補正係数群である角度補正情報と前記座標入力領域の中心点の入力に対応する画素を示す基準情報とを読み出す読出工程と、
    前記受光部から得られる光量分布の変化に基づいて特定された点に対応する角度情報を前記角度補正情報と前記基準情報とに基づいて算出する角度算出工程と、
    前記角度算出工程で算出される角度情報に基づいて、指示位置の座標を算出する算出工程と
    をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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