JP4422174B2 - 落石監視装置 - Google Patents
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Description
(2)特許文献2には、支持柱内の水銀スイッチを用いて落石、土砂崩壊、地すべりを検知し、表示する装置が記載されている。この装置は、数メートル間隔で支持柱を建て、その間に金網の検知柵を取り付け、支持柱には、水銀スイッチを内蔵させ、各水銀スイッチを電線で直列に接続し、落石等により支持柱が傾斜すると水銀スイッチがオフし、抵抗が回路中に挿入されるので、電線を介して管理所の警報ランプを点灯するようにしたものである。
光ファイバで直接落石を検出するものであるから、光ファイバは鋼線で被覆し、落石監視対象区間毎にコンクリートで埋設しなければならない。落石の有無及び落石区間は、光ファイバ系を伝播する光の偏光状態を解析して判定するための解析処理部を必要とする。したがって、装置の施工が面倒で、かつ、高価になり、数kmなどの広範囲に設置するのに多大な費用がかかる。また、落石による衝撃を検知するものであるから、落石が大きくても衝撃が少なければ小さな落石やわずかな落石と判定したり、小さな落石でも衝撃が大きいと大きな災害として検知したりしてしまうなど、落石の大小を必ずしも正確に判定することができない。そのため、列車の運行に支障があるような落石かどうかの判定ができない。
数m間隔のすべての支持柱の中に水銀スイッチを内蔵させ、各支持柱の間には、金網の検知柵を取り付けるものであるから、全体の装置が高価になるだけでなく、現場での施工に費用がかかり、また、可動部としての多数の水銀スイッチを順次接続するものであるから、1個でも故障すると全体が誤作動する恐れがあり、さらに、金網の検知柵で落石のみならず、地すべり、雪崩など列車の運行に支障のない小さな物体も必要以上に検知する恐れがある。さらに、水銀スイッチは、破壊すると公害の恐れがある。
(1)鉄道線路に沿って数kmにわたって安価に設置可能なこと。
(2)豪雪地帯で使用しても積雪による誤動作がないこと。
(3)列車の運行に支障をきたすような大きさの落石(例えば直径50cm以上)にのみ確実に検知すること。
(4)長期間にわたって安定した動作が可能なこと。
(1)数kmにも及ぶ鉄道線路用など、広範囲の落石監視装置を安価に提供できる。
(2)落石検知柵群の上部にセンサワイヤを摺動自在に取り付けたので、豪雪地帯で使用しても積雪による誤動作がない。
(3)所定以上の大きさの落石で落石検知柵群が破壊するようにして、必要以上に感度を上げないことで、長期間にわたって安定した動作が可能である。
(4)端部支柱を落石検知柵群の両端部に位置させ、かつ、この落石検知柵群との間に隙間をもって設置したこと、端部支柱とその間の柵支柱をすべて個別の基礎コンクリートで地盤に設置したこと、センサワイヤは、落石の設定以上の衝撃によって前記横枠が設定された角度以上に傾くまで前記スイッチが作動するためのあそびとして機能せしめた余長部を介在し、かつ、テンションを付与していないことにより、設定値以下の落石が落石検知柵群に衝突しても設定角度以上の傾きが生じなければ、センサワイヤは、余長部を十分に引き出さず、スイッチはオフすることがない。
(5)落石10が設定値以上の衝撃のときは、落石検知柵群に衝突して設定角度以上の傾きが生じ、センサワイヤは、センサボックスを作動するのに十分な引き出し量となる。
(6)両端の端部支柱とこれら端部支柱の間に所定間隔で立設した落石検知柵群の柵支柱は、それぞれ個別の基礎コンクリートによって地盤に設置するようにしたので、設置工事と改修工事がより簡単になる。
図4及び図5において、34は、鉄道駅舎、集中管理所などに設置される親機である。28(28a,28b,〜28n)は、落石監視区間に順次設置されるセンサユニットで、複数組が連続して設置される。
前記センサユニット28の一組の構成は、落石検知柵群13と、この落石検知柵群13の両端部に位置してそれぞれ設置された端部支柱12,12と、この端部支柱12のいずれか一方に取り付けられたセンサボックス17とからなる。
前記落石検知柵群13は、1組の長さが70〜100m程度で、この落石検知柵群13の端部のセンサボックス17と前記親機34の間は、メタル伝送ケーブル37で接続される。
前記センサユニット28は、図6(d)に示すように、鉄道線路の盛土58と落石10の恐れのある斜面11との間に沿って左右にそれぞれ複数組のセンサユニット28a,28b〜28nが設置される。こられ複数組のセンサユニット28a,28b〜28nのセンサボックス17a,17b〜17nは、図4に示すように、直列に順次連結し、図5に示すように、左右にそれぞれ1000mずつの監視範囲を持つように構成される。
なお、監視範囲の単位長さは、必ずしも1000mに限られるものではなく、それ以上でもそれ以下であってもよい。
図4において、一組のセンサユニット28の長さが100mとすると、100mの間隔をおいた両端に、堅固な2本の端部支柱12が基礎コンクリート15a,15aによって垂直に立設され、この端部支柱12a,12bの間に落石検知柵群13の柵支柱14が基礎コンクリート15bによって垂直に立設されて1組のセンサユニット28が形成される。図1に示す落石検知柵群13は、柵支柱14が太い豪雪用で、図8に示す落石検知柵群13は、柵支柱14がやや細い少雪用又は無雪用である。図4では、10〜14組のセンサユニット28a、28b、28c、…28nが直列に設置されて1単位で1000mの監視範囲が構成されている。
図1において、前記端部支柱12は、十分大きな落石10があっても倒れることのないような150×150mm程度のI型鉄鋼材などからなり、地上高さを下記の理由により少なくとも2.2mとし、地中には550mm程度が埋まるように縦、横、高さが350×350×650mm程度の基礎コンクリート15aで固定する。この基礎コンクリート15aにおける落石10の移動方向に直交する2面に縦、横が650×600mm程度の受圧板54aが取り付けられる。
前記端部支柱12のうち、一方端の端部支柱12には、上端部にセンサボックス17が固着され、他方端の端部支柱12の上端部にセンサワイヤ18がターンバックル55を介して固定的に取り付けられる。このセンサワイヤ18は、図3に示すように、防護用PF管19に移動自在に収納保護されている。
この落石検知柵群13は、上下の横枠50と縦の縦枠51との枠組みに金網52を張り付けた高さが約2100mmのフェンスであり、この落石検知柵群13は、1500〜2000mm間隔で垂直に立設された柵支柱14の前記上下の横枠50にUボルト53にて固定的に取り付けられる。前記柵支柱14は、地上高さを2150mm程度とし、地中には500mm程度が埋まるように縦、横、高さが350×350×600mm程度の基礎コンクリート15bで固定する。この基礎コンクリート15bの1つおきに、落石10の移動方向に直交し、かつ、線路側に面した1面に縦、横が600×600mm程度の受圧板54bが取り付けられる。
柵支柱14の間隔は、落石検知柵群13や柵支柱14の強度、積雪量、予想される落石の大きさ、斜面11の勾配などによって設定される。
・基礎底面地盤が砂質土又は粘性土の場合は、砕石を敷き均し、十分に締め固める。
ただし、基礎底面地盤が礫質土の場合には砕石は不要とする。
・基礎底面地盤が岩盤の場合には、不陸整正のみ行う。
埋め戻しの処理は、次のように行われる。
・基礎前面側及び背面側の埋め戻し土57は、十分に締め固める。
・図6(d)に示すように、斜面11に設置される場合には、背面側掘削勾配を主働崩壊角φ56より緩い勾配とし、基礎天端面で水平に埋め戻す。
前記受圧板54a,54bは、施工時にずれや隙間が生じないように、接着剤等を用いて基礎コンクリート15a,15bに密着させて設置する。
前記ばね24の一端部は、ばね取り付け具25に固定的に取り付けられ、他端部にはヒューズ65とワイヤクリップ64が取り付けられた動作ワイヤ59が連結されている。前記スイッチ26を進退するアクチュエータ27の外側に突出している部分が貫通部67を貫通して動作ワイヤ59に移動自在に遊嵌し、このアクチュエータ27は、弱目のばね63によって常時引き込まれてアクチュエータ27がスイッチ26内に押し込まれている。また、貫通部67とワイヤクリップ64の距離は、所定の動作しきい値66となるようにワイヤクリップ64が調整自在に取り付けられる。
前記内部ハウジング46内の動作ワイヤ59は、ケーブルグラント43を通って外部ハウジング45のボックスコネクタ44内の連結部61でセンサワイヤ18と連結される。この連結部61は、センサワイヤ18に異常なストレスがかかったときに切断してセンサボックス17内が破壊されるのを防止する。
前記動作ワイヤ59には、余長部23が設けられており、落石検知柵群13が落石10によって設定された角度、例えば30度以上押し倒されたときにスイッチ26が作動するための遊びである。
(1)基本事項
基本事項は、落石10が発生したことを検知すること。すなわち、落石検知柵群13が倒壊して落石10が限界内に入ってもよいが、早期に鉄道の運行を再開できること、である。そのためには、
・人力で片付けられる程度の大きさの落石10は、落石検知柵群13内に入ってもよい。
・落石10が列車に当たっても運行に支障のない程度の損傷に留まるものは許容する。
本発明装置では、上記許容範囲を超えるものとして、直径50cm以上の落石10を対象とする。ただし、落石10は、形状、比重、落石速度などにより衝撃力が異なるので、直径50cm以下であっても本発明装置は動作することが考えられ、落石10の大きさは、単なる目安とする。
1)落石を受けたら落石検知柵群13が変形又は崩壊し、落石監視システムが作動すること。
・センサボックス17が作動するための落石検知柵群13に求められる条件は、落石検知柵群13が所定以上の落石10で変形するか倒壊すること。すなわち、δ>δreq(δreq=センサボックス17が作動するセンサワイヤ18の伸び量に対する落石検知柵群13の変形量)を満足すること。
・落石10を受ける部材が落石衝撃力を落石検知柵群13に伝達し、センサワイヤ18が取り付けられている横枠50が変形又は崩壊すること。
2)積雪地域に設置される落石検知柵群13は、積雪(斜面雪圧)に対して作動しないこと。
・斜面雪圧による落石検知柵群13の発生応力σ≦支柱部材の許容応力度σaを満足すること。
3)落石以外(動物、人間、風等)に対して作動しないこと。
・直径50cm未満の落石10であっても落石検知柵群13が変形又は倒壊すればセンサボックス17のスイッチ26は作動する。
・基礎コンクリート15の変形(回転、滑動、沈下)によっても落石検知柵群13に変形が及びセンサボックス17のスイッチ26は作動する。
(1)落石諸元
・落石径は、列車に当たっても運行に支障のない程度の損傷に留まるものは許容する。この許容する目安として、50cm未満の落石10を想定する。
・飛躍高
落石10の飛躍高は、後述する理由から2m(斜面に直角方向)とする。
(2)積雪条件
設計積雪深:H=2mとする。
積雪の密度:γs=3.5KNm3
(3)使用材料
・端部支柱12を構成する鋼材
材質SS400 基本強度=235N/mm2
許容応力度σa=140N/mm2 (安全率=1.7)
・コンクリート
設計基準強度σck=N/mm2
(4)基礎構造
許容支持力Qa=100KN/m2
落石の飛躍量は、日本道路協会が平成12年6月に発行した落石対策便覧によれば、次の通りである。
落石現象を巨視的にみると、平面的軌跡は斜面の最大勾配に沿って等高線に直角方向に落下するが、斜面の横断面内では図2(a)に示すような跳躍をしながら落下するという挙動を示す。したがって、落石防護工の設計外力の作用位置としては、同図に示す軌跡の高さとして最大跳躍量hをとればよいこととなる。
既往の実験結果によれば、最大跳躍量hは一般的な斜面形状の場合には落石の形状によらず、ほとんど2m以下であるが、斜面に突起があるとこれを超えることが図2(b)に示されている。
この図2(a)及び(b)において、斜面は凹凸のある植生のないところで、かつ、斜面角度θは40度と55度で実験した。落石10は、塊状で直径dが30cm,50cm,70cmの3種類とした。実験結果では、最大跳躍量hは2mを超えるものも少なからず観察され、また、最大跳躍量hは斜面角度θが大きい方がやや大きくなる傾向にあるが、落石10の直径の大小にはほとんど関係なく、さらに、落下高さHが30m以上であっても30mのとき最大跳躍量hが約2mに収束し、総落石数の80〜85%は2m以下の跳躍量となることが報告されている。図2(b)において、2mを大幅に超えた点線枠で囲まれたデータは、斜面途中の突起に衝突して飛躍したものである。
積雪条件は2mとしている。積雪は2m以上になることは十分予測されるが、2m以上の上層では密度が低く、センサワイヤ18に影響を与えるのは時間とともに密度が高くなる下層であることによる。積雪密度はγs=3.5KNm3とした。
このセンサワイヤ18の余長部23の設定項目は、以下の3項目となる。
(a)落石検知柵群13の倒壊量
落石検知柵群13の倒壊量は、「落石対策便覧の許容最大変位量及び可能吸収エネルギー」に定義される「落石検知柵群13の許容最大変位角は15度とする」に準ずる。
落石検知柵群13の可能吸収エネルギー(Er)は、次式により計算される。
Er=ER+EP+EN
ここに、ER:センサワイヤ18の吸収エネルギー
EP:支柱の吸収エネルギー
EN:金網の吸収エネルギー
ステンレスワイヤの線膨張係数は以下の通りである。
20〜200℃(×10−5)
SUS304=係数1.73
20〜200℃で使用した場合、20℃から21℃になったときのセンサワイヤ18の長さは、
100mから100.00173m
となり、温度が1℃上昇するたびに1.73mm伸びる計算となる。
仕様上の動作範囲である−20〜+50℃の範囲内での変位量は、以下の通りとなる。
周囲温度20℃から50℃に上昇したとき、+51.9mm
周囲温度20℃から−20℃に低下したとき、−69.2mm
このうち、伸び方向に関してはスイッチ26のアクチュエータ27を動作する方向にならないため、対象となるのは収縮方向となる。
ワイヤスイッチ方式は、最大100m未満に敷設することになるセンサワイヤ18の弛みを吸収するプリテンション機能は具備しない。
施工時のワイヤ弛み量を定量化することは不可能であるが、ある程度の長さを考慮する。
上述した項目をもとに、ワイヤスイッチ方式の余長部23を定義する。
a)落石検知柵群13の変位又は倒壊量は、15度以上とする。
b)センサワイヤ18の線膨張量は、周囲温度20℃から−20℃に低下したときの−69.2mmとする。
c)施工時のセンサワイヤ18の弛み量は、定量化できないため、暫定的にセンサワイヤ18の線膨張量と同量とし、それぞれをもって相殺するものとする。
a)ワイヤスイッチ方式の動作は、15度以上の落石検知柵群13の倒壊とする。
b)スイッチ26のアクチュエータ27の余長部23は、50cmとする。
c)センサワイヤ18の線膨張量69.2mmとセンサワイヤ18の施工時の弛み量は、相殺するものとする。
d)これらの数値は、事情により変更できるものとする。
(1)通信方式は、TDM光モデム(複数の接点情報を集約しTDM方式により光回線で伝送する方式)による光伝送方式とする。
1)名称:デジタル信号双方向光変換モジュール
2)機能構成:デジタル信号双方向光変換モジュール2台及び光ファイバを用いることにより16点のオン・オフ信号、デジタル信号の入出力を光ファイバで双方向通信する。
3)光信号変調方式:TDM(時分割多重変調)方式
(2)適用ケーブル
・適合ケーブル:マルチモードファイバGI(50/125)・(62.5/125)、H−PCF(200/230)
なお、H−PCFは1000mまで。
・適合コネクタ:F01(FC)型(JISC5970)
(1)仕様
本発明による装置は、列車の安全運行に支障をきたすような落石災害等を検知し、それを伝達することを目的としたセンサシステムである。
本装置は、落石災害の特性に合わせた検知器、プラットフォームにより的確に崩壊を捉え、警報を出力する。
本装置は、親機34(コントロールユニット:CU)、子機35(ターミナルユニット:TUn)を連携するプラットフォームと、それらプラットフォームに接続するセンサボックス17(:SBn−n)を組み合わせる落石災害等検知システムである。
親機34は、本システムの最上位装置であり、監視エリアに1台必要とする。
子機35は、親機34に接続される装置であり、監視エリアの範囲によって0〜2台を接続することができる。
センサボックス17は、親機34に2回路(1回路につきセンサユニット28の最大接続数15台)、子機35に1回路(センサユニット28の最大接続数15台)を直列に接続し、落石災害等を検知する機能を有する。
親機34と子機35の間の最大連携可能距離は1000mであり、プラットフォーム(親機34と1台の子機35)の最大設置間隔は3000mである。
センサボックス17の最大接続距離は、1000mである。落石災害等の監視範囲は、親機34が1台の場合、最大2000m、子機35を1台連携接続する毎に1000mを延長することができる。最大監視範囲は4000mである。
プラットフォームの情報伝送は、光ファイバケーブル38を用いて行い、センサボックス17間の情報伝送は、メタル伝送ケーブル37を用いる。
親機34は、警報/ワイヤスイッチ動作、短絡/故障、バッテリ動作、プラットフォーム間の通信以上を判断し、各情報を端局装置及び特殊信号発光機発光制御用接点に出力する。
プラットフォームは、補助接点36の機能を各装置2回路ずつ実装する。
本装置は、「300V以下の低圧機器」に該当するためD種設置(接地抵抗値:100Ω以下)工事が必要であり、雷害事故を防止するため設置工事は必須である。
(4)供給電源
親機34で受電する商用AC100V電源を電源ケーブル39で子機35に給電する。親機34と子機35の間は、直列に接続するものとし、給電距離を考慮して240Vの昇圧送電として子機への送電の損失を可能な限り少なくする。
(1)落石10が直径50cm以下であって、落石検知柵群13に衝突しても15度以上の傾きが生じなければ、センサワイヤ18は、余長部23を十分に引き出さず、スイッチ26はオフすることがない。また、直径40cm以下の小さな落石10であって、端部支柱12と落石検知柵群13の間をすり抜けても列車の運行にはほとんど支障がなく、かつ、人力でその落石10を排除できる。
ここで、図6(a)に示すように、落石10が落石検知柵群13における基礎コンクリート15bに受圧板54bのない箇所又はその付近に衝突したものとすると、落石検知柵群13の柵支柱14は、基礎コンクリート15bがないので図6(d)のL1のように大きく傾き、その両側の柵支柱14は、基礎コンクリート15bがあるのでわずかな傾きとなる。そのため、センサワイヤ18の弛みは隣接する3本の柵支柱14の中で鋭角に発生する。
また、図6(b)に示すように、落石10が落石検知柵群13における基礎コンクリート15bに受圧板54bのないある箇所又はその付近に衝突したものとすると、落石検知柵群13の柵支柱14は、基礎コンクリート15bがあるので図6(d)のL2のように傾きがやや小さくなるが、1つおいた両側の柵支柱14は、基礎コンクリート15bがあるのでわずかな傾きとなる。そのため、センサワイヤ18の弛みは隣接する5本の柵支柱14の中で図6(a)に比較してやや鋭角さに欠けるが、センサワイヤ18は、センサボックス17を作動するのに十分な引き出し量となる。
なお、貫通部67がケーブルグラント43に密着するほど動作ワイヤ59が引き出されると、ヒューズ65が切断してアクチュエータ27等の破壊を防止する。
センサユニット28が子機35に連結されているものであるときは、センサユニット28a、28b、…28nのうちのいずれのスイッチ26がオフしても落石信号が子機35へ送られ、この子機35で、光電変換して双方向の通信用光ファイバ38で親機34に送られ、この親機34で電気信号に変換してから集中管理所等へ警報信号として出力される。
(3)短絡/故障の信号を検出すると、親機34から直接、又は、子機35から親機34を介してその信号を出力する。
(4)バッテリ動作の異常信号を検出すると、親機34から直接、又は、子機35から親機34を介してその信号を出力する。
(5)通信異常信号を検出すると、親機34から直接、又は、子機35から親機34を介してその信号を出力する。
(6)補助入出力部36(外部接点機能)に接続されている機能の説明を付加する。
(7)その他、端局47に接続された防災システムの機能の説明を付加する。
Claims (7)
- 落石監視区間に順次設置した複数組のセンサユニットと、これらのセンサユニットからの落石検知信号を入力して警報信号を出力する親機を具備し、前記一組のセンサユニットは、落石検知柵群と、この落石検知柵群の両端部に位置し、かつ、この落石検知柵群との間に隙間をもってそれぞれ個別の基礎コンクリートによって地盤に設置された端部支柱と、この端部支柱のいずれか一方に取り付けられたセンサボックスとからなり、前記落石検知柵群は、前記端部支柱の間に所定間隔でそれぞれ個別の基礎コンクリートによって地盤に立設した柵支柱にて横枠と縦枠との枠組みによって金網を張りつけたフェンスを支持してなり、前記落石検知柵群の上部の横枠に、この落石検知柵群の倒壊による傾きにより引き込まれるセンサワイヤを摺動自在に取り付け、このセンサワイヤの一端部を、落石の設定以上の衝撃によって前記横枠が設定された角度以上に傾いて前記スイッチが作動するまでのあそびとして機能せしめた余長部を介在し、かつ、前記センサワイヤにテンションを付与することなく前記センサボックスにスイッチ作動用として連結し、他端部を前記他方の端部支柱に固着してなり、前記親機と前記センサボックス内のスイッチとの間をメタル伝送ケーブルにより順次直列に接続したことを特徴とする落石監視装置。
- 落石監視区間に順次設置した複数組の親機用センサユニットと、これらの親機用センサユニットからの落石検知信号を入力して警報信号を出力する親機と、落石監視区間に順次設置した複数組の子機用センサユニットと、これらの子機用センサユニットからの落石検知信号を入力して警報信号を出力する1以上の子機と、この子機からの落石信号を前記親機に伝送する光ファイバとを具備し、前記親機用と子機用の一組のセンサユニットは、落石検知柵群と、この落石検知柵群の両端部に位置し、かつ、この落石検知柵群との間に隙間をもってそれぞれ個別の基礎コンクリートによって地盤に設置された端部支柱と、この端部支柱のいずれか一方に取り付けられたセンサボックスとからなり、前記落石検知柵群は、前記端部支柱の間に所定間隔でそれぞれ個別の基礎コンクリートによって地盤に立設した柵支柱にて横枠と縦枠との枠組みによって金網を張りつけたフェンスを支持してなり、前記落石検知柵群の上部の横枠に、この落石検知柵群の倒壊による傾きにより引き込まれるセンサワイヤを摺動自在に取り付け、このセンサワイヤの一端部を、落石の設定以上の衝撃によって前記横枠が設定された角度以上に傾いて前記スイッチが作動するまでのあそびとして機能せしめた余長部を介在し、かつ、前記センサワイヤにテンションを付与することなく前記センサボックスにスイッチ作動用として連結し、他端部を前記他方の端部支柱に固着してなり、前記親機と前記センサボックス内のスイッチとの間をメタル伝送ケーブルにより順次直列に接続したことを特徴とする落石監視装置。
- 余長部の長さの設定は、落石検知柵群の落石による倒壊量と、センサワイヤの線膨張量と、施工時のセンサワイヤの弛み量により設定するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の落石監視装置。
- 落石検知柵群と端部支柱の間の隙間は、検知すべく設定された落石の直径以下としたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の落石監視装置。
- 一組のセンサユニットは、70〜100mの監視範囲を有し、このセンサユニットを15〜10組配置して約1000mの監視範囲としたものを1単位とし、2単位を親機に接続して約2000mの監視範囲としたものと、同様に、1単位を子機に接続して約1000mの監視範囲としたものとを配置して約3000mの監視範囲としたことを特徴とする請求項2記載の落石監視装置。
- 一組のセンサユニットは、70〜100mの監視範囲を有し、このセンサユニットを15〜10組配置して約1000mの監視範囲としたものを1単位とし、2単位を親機に接続して約2000mの監視範囲としたものと、同様に、1単位を子機に接続して約1000mの監視範囲としたものを2組配置して約4000mの監視範囲としたことを特徴とする請求項2記載の落石監視装置。
- 基礎コンクリートのうちのいずれかの基礎コンクリートにおける落石移動方向に直交する面に、受圧板を配置して地盤に設置するようにしたことを特徴とする請求項1,2、3,4,5又は6記載の落石監視装置。
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