JP4421524B2 - 無線通信システム及び無線通信方法 - Google Patents

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本発明は、複数のアンテナを備え且つ同一周波数チャネル上で複数の信号系列を空間上で多重化して送信すると共に、他局から送信された無線信号を複数のアンテナを用いて受信し前記複数の信号系列に分離して受信処理を行う機能を備えたMIMO(Multiple Input Multiple Output)通信が可能な無線通信システムに関する。
近年、2.4GHz帯または5GHz帯を用いた高速無線アクセスシステムとして、IEEE802.11g規格、IEEE802.11a規格などの普及が目覚しい。これらのシステムでは、最大で54Mbpsの伝送速度を実現しているが、無線LANの普及に伴い、更なる伝送速度の高速化が求められている。
そのための技術としては、MIMO(Multiple Input Multiple Output)通信技術が有力である。このMIMO通信技術とは、送信局側において複数の送信アンテナから同一チャネル上で異なる独立な信号を送信し、受信局側において同じく複数のアンテナを用いて信号を受信し、各送信アンテナ/受信アンテナ間の伝達関数行列を求め、この行列を用いて受信局側で各アンテナから送信した独立な信号を推定し、データを再生するものである。
ところで、MIMO通信機能を持つ無線通信装置において、最大でN多重の信号の送受信機能を備えていたとしても、常に最大のN多重を利用するとは限らない。例えばN=3の場合、3系統以上の送信機能を備えることになるが、通信状態が好ましくなく、伝送レートの低い2多重MIMOないしは、SISO(Single Input Single Output)(多重数N=1に相当)通信を行う場合には、3系統のうちの一部のみを用いて通信を行うことになる。例えば、2多重MIMOで送信する場合、3系統の中から2系統を選択することになるが、その選び方によって受信側での受信特性は大きく異なる。送信ダイバーシチについて例えば、非特許文献1記載されている。この例では、2本のアンテナから1つの信号を送信する際に、送信側で各系統に位相差をつけて合成する処理を行う。
しかし、この場合にはどのような位相差を付与するかという情報が事前に必要となる。この位相情報は、各アンテナ間の伝達関数情報をもとに算出される。一般に、通信を行う送受信局は、常に一方的に送信を(ないしは受信を)行うのではなく、送受信局の両方の機能を備えることで送信と受信を逐次切り替えて通信を行う。この際、複数のアンテナは送信と受信で共用することが多く、この場合には空間上での伝達関数は、自局から見て送信方向のフォワードリンクと、受信方向となるリターンリンクの間で伝達関数は対称となる。しかし、実際にはアンテナ端からアナログ処理を行う回路内部での処理の影響で、伝達関数には増幅や位相の回転等の変換が加えられ、このために対称性の破れが起き、一方の情報(例えばリターンリンク)から他方(例えばフォワードリンク)を位相情報まで含めて精度良く推定することは容易にはできない。
IDC 情報通信シリーズ、服部他編著、「ワイヤレスブロードバンド教科書」、p109"送信ダイバーシチ"
具体的な例として、MIMO通信が可能な無線通信システムにおいて、送信局がN本のアンテナを備え、受信局がM本のアンテナを備えているとする。そこで、N>N'であるN'系統の信号を空間上でN'多重することとする。最も理想的な方法は、固有モードSDM(Space Division Multiplexing)方式と呼ばれる方式である。ここでは、送信局から受信局に対して信号を送信した際の受信局側において観測されるMIMOチャネルの伝達関数行列H(M行N列)を完全に把握し、この行列のエルミート共役な行列Hを用いてHH・Hを生成し、このN行N列の行列の固有値の中から大きい方のN'個を選択する。
その固有値に対するN'個の固有ベクトルを各列に割り当てたN行N'列の重み行列Uを用い、N'系統の送信信号t1,t2,…,tN'を成分として持つN'行1列の列ベクトルTxに対し、重み行列Uを乗算したU・Txを行列Tx'と変換した後、N行1列の列ベクトルTx'としてN本の送信アンテナから信号を送信する。
しかし、この方式を用いるためには、前述のMIMOチャネルの伝達関数行列を位相情報を含めて正確に知る必要がある。しかし、一般にはこれは簡単ではない。例えば、フォワードリンクとその逆方向のリターンリンクのMIMOチャネルの伝達関数行列が完全に対称であれば、一方の伝達関数行列が分かれば、他方はその転置行列として求めることが可能である。この場合、双方向で交互にMIMO通信を行うのであれば、受信の際に求めた伝達関数行列から、次の送信時にアンテナ選択をするために必要となる情報を取得することが可能である。しかし、一般にはこの対称性は成り立たない。
これは、伝達関数行列は、送信局側のハイパワーアンプ(HPA)と受信局側でのローノイズアンプ(LNA)における振幅の変動量と位相の回転に依存したものとなるのであるが、フォワードリンクとリターンリンクでは、用いられるHPAとLNAの組み合わせが異なるため、単純な転置行列を用いて両者を関係付けることはできない。工業製品としては、HPAおよびLNAの振幅の増幅率は若干の誤差を許容すればほぼ一定の値とみなすこともできるが、位相の回転量は一定の値とすることはできず、一般にはランダムな値とみなすことができる。
したがって、リターンリンクの情報を用いて固有値や固有ベクトルを推定しても、その推定精度は非常に低いものとなる。この精度の向上のために、送信局側と受信局側とで事前に双方向の伝達関数行列を通知し合い、双方の伝達関数をお互いに換算するための変換量を取得し、これによりキャリブレーションを行う方法も考えられるが、制御が複雑になるという問題が有る。
また、仮にキャリブレーションが行われ、伝達関数行列を求めることができたとしても、特にNが3以上の場合には上述の重み行列Uは単純な公式では求めることができず、多くの演算を要することになる。
さらに、直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調方式を用いる場合には、全てのサブキャリアに対して重み行列Uを求める必要があり、複雑さは増す一方である。
したがって、キャリブレーションや重み行列Uを求めることなしに、受信側における受信特性を良好にするのに、簡単に最適なN'本のアンテナを選択する方法があれば、次善の手段として有効である。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、MIMO多重数に応じて受信側における受信特性を良好にするのに最適な送信アンテナを簡単に選択できる無線通信システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、複数のアンテナを備え且つ同一周波数チャネル上で複数の信号系列を空間上で多重化して送信すると共に、他局から送信された無線信号を複数のアンテナを用いて受信し前記複数の信号系列に分離して受信処理を行う機能を備えたMIMO(Multiple Input Multiple Output)通信が可能な無線通信システムにおいて、各アンテナ毎に異なる複数種類の既知のパターンの信号を送信する無線パケットに付与して前記複数のアンテナより送信する既知信号送信手段と、送信された前記異なる複数種類の既知のパターンの信号を複数のアンテナを用いて個別に受信する信号受信手段と、受信した前記異なる複数種類の既知のパターンの信号の受信状態から他局から自局方向へのリターンリンク上における他局の全てまたは一部のアンテナと自局の各アンテナの間の伝達関数を求めるチャネル推定手段と、他局の第jアンテナと自局の第iアンテナの間の前記リターンリンクにおける伝達関数をhi,jとした際に、自局のアンテナ番号i毎に他局が無線パケットの送信に用いた全てのアンテナ番号jに対して前記伝達関数hi,jの絶対値または絶対値のべき乗値を求め加算する伝達関数加算手段と、自局の備えるアンテナの本数またはそれ以下の整数N'に対し、N'系統の信号系列を空間上で多重して送信する際に、前記加算値が大きい方からN'本のアンテナを選択するアンテナ選択手段と、該N'本のアンテナを用いて前記N'系統の信号系列を空間上で多重化して送信する信号送信手段とを有することを特徴とする。
また、上記目的を達成するために請求項2に記載の発明は、複数のサブキャリアを用いた直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調方式を用い、複数のアンテナを備え且つ同一周波数チャネル上で複数の信号系列を空間上で多重化して送信すると共に、他局から送信された無線信号を複数のアンテナを用いて受信し前記複数の信号系列に分離して受信処理を行う機能を備えたMIMO(Multiple Input Multiple Output)通信が可能な前記請求項1記載の無線通信システムにおいて、前記伝達関数加算手段及びアンテナ選択手段を前記サブキャリア毎に備え、各サブキャリア毎に独立にN本のアンテナから前記加算値が大きい方からN'本のアンテナを選択して用いることを特徴とする。
またさらに、上記目的を達成するために請求項3に記載の発明は、複数のアンテナを備え且つ同一周波数チャネル上で複数の信号系列を空間上で多重化して送信すると共に、他局から送信された無線信号を複数のアンテナを用いて受信し前記複数の信号系列に分離して受信処理を行う機能を備えたMIMO(Multiple Input Multiple Output)通信が可能な無線通信システムにおける無線通信方法において、既知信号送信手段により、各アンテナ毎に異なる複数種類の既知のパターンの信号を送信する無線パケットに付与して前記複数のアンテナより送信する第1のステップと、信号受信手段により、送信された前記異なる複数種類の既知のパターンの信号を複数のアンテナを用いて個別に受信する第2のステップと、チャネル推定手段により、受信した前記異なる複数種類の既知のパターンの信号の受信状態から他局から自局方向へのリターンリンク上における他局の全てまたは一部のアンテナと自局の各アンテナの間の伝達関数を求める第3のステップと、伝達関数加算手段により、他局の第jアンテナと自局の第iアンテナの間の前記リターンリンクにおける伝達関数をhi,jとした際に、自局のアンテナ番号i毎に他局が無線パケットの送信に用いた全てのアンテナ番号jに対して前記伝達関数hi,jの絶対値または絶対値のべき乗値を求め加算する第4のステップと、アンテナ選択手段により、自局の備えるアンテナの本数またはそれ以下の整数N'に対し、N'系統の信号系列を空間上で多重して送信する際に、前記加算値が大きい方からN'本のアンテナを選択する第5のステップと、信号送信手段により、前記N'本のアンテナを用いて前記N'系統の信号系列を空間上で多重化して送信する第6のステップとを有することを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、チャネル推定手段により、受信した前記既知のパターンの信号の受信状態から他局から自局方向へのリターンリンク上における他局の全てまたは一部のアンテナと自局の各アンテナの間の伝達関数を求め、伝達関数加算手段により他局の第jアンテナと自局の第iアンテナの間の前記リターンリンクにおける伝達関数をhi,jとした際に、自局のアンテナ番号i毎に他局が無線パケットの送信に用いた全てのアンテナ番号jに対して前記伝達関数hi,jの絶対値または絶対値のべき乗値を求め加算し、自局の備えるアンテナの本数またはそれ以下の整数N'に対し、N'系統の信号系列を空間上で多重して送信する際に、アンテナ選択手段により前記加算値が大きい方からN'本のアンテナを選択するようにしたので、送信アンテナの選択を簡易に取得可能な情報をもとに判定できるので、短時間で受信局側で受信特性が良好となる最適な送信アンテナを選択することができる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
本発明の実施形態の説明に先立ち、従来のMIMO通信機能を有する無線通信システムの構成を図3に示す。同図において、無線通信システムは、複数のアンテナ1−1、1−2、1−3と、送信側と受信側を切り替えるTDDスイッチ(SW)2−1、2−2、2−3と、Rx無線部3−1、3−2、3−3と、チャネル推定回路4と、受信信号管理回路5と、信号検出回路6と、データ合成回路7と、伝達関数行列(H)管理回路8と、MIMO多重管理回路11と、データ分割回路12と、プリアンブル付与回路13−1、13−2、13−3と、変調回路14−1、14−2、14−3と、Tx無線部16−1、16−2、16−3とを有している。
上記構成において、TDDスイッチ2−1〜2−3により時分割で図上、上側の送信系と受信系とに切り替えられるようになっている。TDDスイッチ2−1〜2−3は、送信時のみ送信系に切り替わるように動作する。
受信時には、アンテナ1−1、1−2、1−3はそれぞれ、個別に受信信号を受信する。Rx無線部3−1、3−2、3−3を経由して受信した信号は、チャネル推定回路4に入力される。送信側で付与した所定のプリアンブル信号の受信状況から、チャネル推定回路4にて各送信アンテナと受信アンテナとの間の伝達関数を取得する。取得された各伝達関数の情報hi,jは、伝達関数(H)行列管理回路8で伝達関数Hとして管理される。
一方、受信信号のうちプリアンブル信号に後続するデータ信号は、1シンボル分ずつ受信信号管理回路5に入力される。受信信号管理回路5では、各アンテナの受信信号(r1,2,r3)を受信信号ベクトルRxとして、一旦管理された後、信号検出回路6に入力される。信号検出回路6では、受信信号管理回路5から入力された受信信号(r1,r2,r3)と伝達関数行列管理回路8から入力された伝達関数Hから送信信号ベクトルを推定し、データ合成回路7に出力する。
データ合成回路7では、信号検出回路6により全シンボル分に渡り復調されたデータは、各系統毎の信号が適宜合成されてもとのデータが再生され、出力される。
これに対して、送信時には、伝達関数行列管理回路で管理する伝達関数行列Hに基づいてMIMO多重数管理回路11はMIMO多重数を決定する。ここで、送信系で何らかの条件判断でMIMO多重数を送信アンテナ数(本実施形態では3本の例を示している。)以下の多重数で運用される場合がある。例えば、MIMO多重数管理回路11によりMIMO多重数が“2”と判定された場合には、その判定出力に基づいてデータ分割回路12は、入力されたデータを#1系と#2系の送信系統に分離して送出する。すなわち、#1系の送信系統のデータは、プリアンブル付与回路13−1に入力され、プリアンブルが付与された状態で変調回路14−1に入力される。
変調回路14−1では所定の変調を施し、変調された信号は、信号変換回路19に入力される。
同様に、#2系の送信系統のデータはプリアンブル付与回路13−2、変調回路14−2を介して、信号変換回路19に入力される。信号変換回路19では、伝達関数行列H管理回路8より伝達関数行列Hが事前に入力され、この伝達関数行列Hに対する変換行列Uを事前に求めておく。そして、変調回路14−1及び14−2から入力された信号ベクトルTに対して変換行列Uを作用させ、U・Tで与えられる変換後の送信信号ベクトルT’を生成する。例えば、変換行列Uが3行2列であれば、変調回路14−1及び14−2から入力された2次元の信号は3次元の信号ベクトルに変換され、それらの要素がT無線部16−1、16−2、16−3に入力される。
無線部16−1〜16−3では、各信号が無線周波数に変換され、所定のレベルまで増幅されてTDDスイッチ2−1〜2−3を介してアンテナ1−1〜1−3より送信される。
このように、決定されたMIMO多重数に応じてその送信系統に対応したアンテナからデータが送信される。
上記構成の無線通信システムでは、キャリブレーションや重み行列Uを求めるために、事前に送信側で伝達関数行列を正確に知ることが必要であるが、本発明では、キャリブレーションや重み行列Uを求めることなしに、受信側における受信特性を良好にするのに最適なN'本のアンテナを簡易に選択するためのものである。
本発明の原理について図1を参照して説明する。図1は、MIMO通信機能を有する無線通信システムにおける送信局と、受信局との間で通信する際に、送信局側の各アンテナのリターンリンクと、フォワードリンクの状態を示している。
送信局のリターンリンクにおけるMIMOチャネルの伝達関数行列をR、フォワードリンクでの伝達関数行列をFとする。伝達関数FはM行N列、伝達関数RはN行M列の行列とする。各行列の(j,i)成分をfj,i及びrj,i,とすると、キャリブレーションを行っていないために一般にはお互いの転置成分同士はfj,i≠ri,jである。
しかし、送信側(送信局)および受信側(受信局)の各LNAの利得が近似的に等しく、且つ送信側および受信側の各HPAの利得も近似的に等しいと仮定すると、‖fj,i‖≒‖ri,j‖の関係が成り立つ。つまり、各行列は転置した時の対応する成分の絶対値はほぼ等しい。
一方、送信局側の第i送信アンテナから送信した信号が受信局側の全受信アンテナで受信されるトータルの信号強度(受信電力)はΣ(j)‖fj,i2で与えられる。したがって、この値が大きくなる方からN'本のアンテナを選択すればよい。さらに、‖fj,i‖≒‖ri,j‖を利用すればΣ(j)‖ri,j2の値が大きくなる方からN'本を選べばよく、キャリブレーションを行わない条件でのリターンリンクのMIMOチャネルの伝達関数行列から、フォワードリンクにおいて最適なN'本の送信アンテナを近似的に選ぶことが可能となる。
なお、リターンリンクのMIMOチャネルの伝達関数行列の取得方法はいかなる方法を用いても構わない。例えば、最後にデータを受信したMIMOプリアンブル信号でチャネル推定した結果を記憶しておく方法が最も単純であるが、その他にも色々な方法がある。受信局が基地局(つまり送信局が端末局)である場合には、基地局から他局宛てに送信したMIMOプリアンブル信号を用いてリバースリンクのチャネル推定をしても良い。
また、送信局がN本のアンテナを持ち、受信局がM本のアンテナを持つ場合、M×N個の全ての伝達関数行列の要素を知ることが好ましいが、例えば受信局側からM>M'なるM'本のアンテナを用いた(MIMO)プリアンブル信号が送信された場合、N×M'個の成分を用い、行列RをN行M'列の行列として同様の処理を行っても構わない。
これは、少なくとも伝達関数に関する情報の分かっているアンテナに対して限定的に、最適になるように信号を送信するための送信アンテナ選択に相当する。例として、フォワードリンク方向のみで一方的にデータを送信する場合、受信局側からの応答はACK信号のみとなることが多い。ACK信号は通常、(MIMOではなくSISOとして)1本のアンテナから送信されるため、ここではM'=1として運用することも可能である。
これは、必ずしも受信局の受信特性を良好にするのに最適な送信アンテナの選択とは言えないが、より適した送信アンテナの選択を簡易に実施するのが本発明の主旨である。
次に、本発明の実施形態に係る無線通信システムの構成を図2に示す。同図において、本発明の実施形態に係る無線通信システムは、複数のアンテナ1−1、1−2、1−3と、送信側と受信側を切り替えるTDDスイッチ(SW)2−1、2−2、2−3と、Rx無線部3−1、3−2、3−3と、チャネル推定回路4と、受信信号管理回路5と、信号検出回路6と、データ合成回路7と、伝達関数行列H管理回路8と、伝達関数加算回路9と、アンテナ選択回路10と、MIMO多重管理回路11と、データ分割回路12と、プリアンブル付与回路13−1、13−2、13−3と、変調回路14−1、14−2、14−3と、セレクタ15と、Tx無線部16−1、16−2、16−3とを有している。
なお、プリアンブル付加回路13−1〜13−3、変調回路14−1〜14−3及びTx無線部16−1〜16−3は本発明の既知信号送信手段に、Rx無線部3−1〜3−3は本発明の信号受信手段に、チャネル推定回路4は本発明のチャネル推定手段に、伝達関数加算回路9は本発明の伝達関数加算手段に、アンテナ選択回路10は本発明のアンテナ選択手段に、セレクタ15及びTx無線部16−1〜16−3は本発明の信号送信手段に、それぞれ相当する。
上記構成において、TDDスイッチ2−1〜2−3により時分割で図上、上側の送信系と受信系とに切り替えられるようになっている。TDDスイッチ2−1〜2−3は、送信時のみ送信系に切り替わるように動作する。
受信時には、アンテナ1−1、1−2、1−3はそれぞれ、個別に受信信号を受信する。Rx無線部3−1、3−2、3−3を経由して受信した信号は、チャネル推定回路4に入力される。送信側で付与した所定のプリアンブル信号の受信状況から、チャネル推定回路4にて各送信アンテナと受信アンテナとの間の伝達関数を取得する。取得された各伝達関数の情報hi,jは、伝達関数(H)行列管理回路8で伝達関数Hとして管理される。
一方、受信信号のうちプリアンブル信号に後続するデータ信号は、1シンボル分ずつ受信信号管理回路5に入力される。受信信号管理回路5では、各アンテナの受信信号(r1,r2,r3)を受信信号ベクトルRxとして、一旦管理された後、信号検出回路6に入力される。信号検出回路6では、受信信号管理回路5から入力された受信信号(r1,r2,r3)と伝達関数行列管理回路8から入力された伝達関数Hから送信信号ベクトルを推定し、データ合成回路7に出力する。
データ合成回路7では、信号検出回路6により全シンボル分に渡り復調されたデータは、各受信系統毎の信号が適宜合成されてもとのデータが再生され、出力される。
なお、無線通信は1対1の通信ばかりではなく、例えばひとつの基地局と複数の端末局間で通信を行うような場合もある。この様な場合には、仮に自局宛のデータを受信しなかった場合であっても、通信の相手となる無線局が送信した信号を受信した際に、これを利用して伝達関数行列管理回路8ではリターンリンク側の伝達関数行列を取得することが可能である。
そして、リターンリンク側の伝達関数行列を取得できた場合には、伝達関数加算回路9において、その行列の行ベクトル毎に各要素の絶対値の和ないしはべき乗和を計算する。この演算結果をもとに、この値の大きいアンテナの順番の情報を記憶しておく。また、伝達関数行列管理回路8で管理する伝達関数行列Hに基づいてMIMO多重数管理回路11は、次回に送信する際のMIMO多重数を何らかの条件判断で決定する。なお、本発明はここでのMIMO多重数の決定方法には依存しないので、MIMO多重数の決定における伝達関数行列の扱い方については如何なるものを用いても構わない。
ここで、従来の場合と同様、本発明においても送信時には、MIMO多重数が送信アンテナ数(本実施形態では3本の例を示している)以下の多重数で運用される場合がある。例えば、MIMO多重数管理回路11によりMIMO多重数が“2”と判定された場合には、その判定出力に基づいてデータ分割回路12は、入力されたデータを#1系と#2系の送信系統に分離して送出する。すなわち、#1系の送信系統のデータは、プリアンブル付与回路13−1に入力され、プリアンブルが付与された状態で変調回路14−1に入力される。
変調回路14−1では所定の変調を施し、変調された信号は、セレクタ15に入力される。同様に、#2系の送信系統のデータは、プリアンブル付与回路13−2に入力され、プリアンブルが付与された状態で変調回路14−2に入力される。変調回路14−2では所定の変調を施し、変調された信号は、セレクタ15に入力される。
セレクタ15では、先に伝達関数加算回路9において求めた伝達関数行列の行ベクトル毎の各要素の絶対値の和ないしはべき乗和の値が大きい方からアンテナ2本分をアンテナ選択回路10で選択し、#1系および#2系の出力先であるTx無線部16−1,16−2をセレクタ15で選択して変調回路14−1、14−2の出力信号を出力する。
この結果、変調回路14−1の出力信号はセレクタ15を介してTx無線部16−1に入力され、Tx無線部16−1にて無線周波数に変換され、所定のレベルまで増幅されてTDDスイッチ2−1を介してアンテナ1−1より送信される。
同様に、変調回路14−2の出力信号はセレクタ15を介してTx無線部16−2に入力され、Tx無線部16−2にて無線周波数に変換され、所定のレベルまで増幅されてTDDスイッチ2−2を介してアンテナ1−2より送信される。ここでの例は一例であり、セレクタ15は別の組合わせのT無線部(例えば、16−2と16−3)を選択しても良い。
このように、MIMO多重管理回路11により決定されたMIMO多重数に応じてその送信系統に対応したアンテナからデータが送信される。
なお、本発明はOFDM変調方式と共に用いることも可能である。本発明の別の実施形態に係る無線通信システムの構成を図4に示す。同図において、本発明の実施形態に係る無線通信システムは、複数のアンテナ1−1、1−2、1−3と、送信側と受信側を切り替えるTDDスイッチ(SW)2−1、2−2、2−3と、Rx無線部3−1、3−2、3−3と、チャネル推定回路4と、受信信号管理回路5と、信号検出回路6と、データ合成回路7と、伝達関数行列H管理回路8と、伝達関数加算回路9と、アンテナ選択回路10と、MIMO多重管理回路11と、データ分割回路12と、プリアンブル付与回路13−1、13−2、13−3と、変調回路14−1、14−2、14−3と、セレクタ15と、Tx無線部16−1、16−2、16−3と、サブキャリア復調部17と、サブキャリア変調部18−1、18−2、18−3を有している。
図2における実施例との構成上の差分は、受信信号管理回路5と信号検出回路6と伝達関数行列H管理回路8とによって構成される復調部が、K本のサブキャリア毎に並列に配置されたサブキャリア復調部17として置き換えられている点、及びプリアンブル付与回路13−1(同様に13−2及び13−3)と変調回路14−1(同様に14−2及び14−3)とによって構成される変調部がK本(K>1、Kは整数)のサブキャリア毎に並列に配置されたサブキャリア変調部18−1(同様に18−2及び18−3)として置き換えられている点である。また、データ分割回路12の出力が3系統の信号系統に加えてサブキャリア毎に個別に分割して出力される点、およびデータ合成回路7への入力が、サブキャリア毎のサブキャリア復調部17からサブキャリア毎に入力される点、チャネル推定回路4と伝達関数加算回路9とアンテナ選択回路10とセレクタ15はサブキャリア毎に個別の処理が可能となっている点も異なる。さらに、R無線部(3−1〜3−3)では、FFT処理により受信信号をサブキャリア毎に分離する機能を併せて備えている。さらにT無線部(16−1〜16−3)では、IFFT処理により、各サブキャリアの送信信号を合成する機能を併せて備えている。
送受信時の動作を以下に説明する。受信時には、アンテナ1−1、1−2、1−3はそれぞれ、個別に受信信号を受信する。Rx無線部3−1、3−2、3−3を経由して受信した信号は、FFT処理により信号をサブキャリア毎に分離し、これをチャネル推定回路4に入力する。チャネル推定回路4では、各サブキャリア毎に送信側で付与した所定のプリアンブル信号の受信状況から各送信アンテナと受信アンテナとの間の伝達関数を取得する。取得された各伝達関数の情報hi,jは、サブキャリア毎にサブキャリア復調部17に入力する。
一方、受信信号のうちプリアンブル信号に後続するデータ信号は、Rx無線部(3−1〜3−3)のFFT処理によりサブキャリア毎に分離し、チャネル推定回路4を経由して各サブキャリア毎および1シンボル分ずつサブキャリア復調部17に入力される。図に示す様に、サブキャリア復調部17はサブキャリア数ずつ、すなわちK面の復調処理から構成され、それぞれにおいて受信信号管理回路5、信号検出回路6、伝達関数行列管理回路8を備えている。各面の処理は、図2での説明と同様である。つまり、チャネル推定回路4から伝達関数(H)行列管理回路8に入力された該当サブキャリアの伝達関数Hはサブキャリア毎に管理され、またチャネル推定回路4から受信信号管理回路5に入力された信号は各アンテナの受信信号(r1,r2,r3)を受信信号ベクトルRxとして、サブキャリア毎に一旦管理された後、該当サブキャリアの信号検出回路6に入力され、受信信号管理回路5から入力された受信信号(r1,r2,r3)と伝達関数行列管理回路8から入力された伝達関数Hから送信信号ベクトルを推定し、データ合成回路7に出力する。
データ合成回路7では、サブキャリア毎に信号検出回路6により復調されたデータに対し、各受信系統毎の信号及びサブキャリア毎の信号が適宜合成されてもとのデータが再生され、出力される。
また、(自局宛以外のデータも含めて)通信の相手局が送信した信号からリターンリンク側の伝達関数行列を取得できた場合には、サブキャリア毎に伝達関数加算回路9において伝達関数行列の行ベクトル毎に各要素の絶対値の和ないしはべき乗和を計算する。この演算結果より、この値の大きいアンテナの順番の情報をサブキャリア毎に記憶しておく。また、各サブキャリアの伝達関数行列管理回路8で管理する全サブキャリアの伝達関数行列Hをもとに、MIMO多重数管理回路11は次回に送信する際のMIMO多重数を何らかの条件判断で決定する。なお、本発明はここでのMIMO多重数の決定方法には依存しないので、MIMO多重数の決定における各サブキャリアの伝達関数行列の扱い方については如何なるものを用いても構わない。
次に、送信時の処理について説明する。送信時には、MIMO多重数が送信アンテナ数(本実施形態では3本の例を示している)以下の多重数で運用される場合がある。例えば、MIMO多重数管理回路11によりMIMO多重数が“2”と判定された場合には、その判定出力に基づいてデータ分割回路12は、入力されたデータを#1系と#2系の送信系統に分離してサブキャリア変調部18−1、18−2に出力する。図に示す様に、サブキャリア変調部18−1、18−2、18−3は、サブキャリア数ずつ、すなわち各信号系列毎にK面の変調処理から構成され、それぞれにおいてプリアンブル付与回路13−1(及び13−2、13−3)、変調回路14−1(及び14−2、14−3)を備えている。各面の処理は、図2での説明と同様である。つまり、あるサブキャリアの#1系の送信系統のデータは、プリアンブル付与回路13−1に入力され、プリアンブルが付与された状態で変調回路14−1に入力される。
変調回路14−1では所定の変調を施し、変調された信号は、セレクタ15に入力される。同様に、あるサブキャリアの#2系の送信系統のデータは、プリアンブル付与回路13−2に入力され、プリアンブルが付与された状態で変調回路14−2に入力される。変調回路14−2では所定の変調を施し、変調された信号は、セレクタ15に入力される。全てのサブキャリアに対して、同様の処理を行う。
セレクタ15では、各サブキャリア毎に、先に伝達関数加算回路9において求めた伝達関数行列の行列の行ベクトル毎に各要素の絶対値の和ないしはべき乗和の値が大きい方からアンテナ2本分をアンテナ選択回路10で選択し、#1系および#2系の出力先であるTx無線部16−1,16−2、16−3を選択して変調回路14−1、14−2の出力信号を出力する。この際、セレクタ15での選択内容はサブキャリア毎に独立であるため、あるサブキャリアはTx無線部16−1,16−2を選び、別のあるサブキャリアはTx無線部16−1,16−3を選び、さらに別のあるサブキャリアはTx無線部16−2,16−3を選ぶということがある。この様にして選ばれたTx無線部16−1,16−2、16−3では、IFFT処理等により全サブキャリアに対する無線信号を生成し、Tx無線部16−1の信号はTDDスイッチ2−1およびアンテナ1−1を、Tx無線部16−2の信号はTDDスイッチ2−2およびアンテナ1−2を、Tx無線部16−3の信号はTDDスイッチ2−3およびアンテナ1−3を経由してOFDM変調信号が送信される。
このように、MIMO多重管理回路11により決定されたMIMO多重数に応じて、各サブキャリア毎にその送信系統に対応したアンテナからデータが送信される。
なお、以上の説明では伝達関数加算回路9およびアンテナ選択回路10は、サブキャリア復調部17の外部に配置されていたが、各サブキャリア毎のサブキャリア復調部17内に配置されても構わない。上記の説明の様にサブキャリア復調部17の外部に配置された場合には、機能ブロックとしては1つの回路として表記しているが、このひとつの回路(伝達関数加算回路9およびアンテナ選択回路10)の中にそれぞれのサブキャリア毎に個別に加算処理やアンテナ選択処理を行う機能を備えることになる。また補足であるが、図4においてチャネル推定回路4とRx無線部(3−1〜3−3)、セレクタ15とTx無線部(16−1〜16−3)の間には、1本の矢印が記されているが、これは複数のサブキャリアの情報をまとめて1本で表現したものである。
以上に説明したように、本発明の実施形態によれば、チャネル推定手段により、受信した前記既知のパターンの信号の受信状態から他局から自局方向へのリターンリンク上における他局の全てまたは一部のアンテナと自局の各アンテナの間の伝達関数を求め、伝達関数加算手段により他局の第jアンテナと自局の第iアンテナの間の前記リターンリンクにおける伝達関数をhi,jとした際に、自局のアンテナ番号i毎に他局が無線パケットの送信に用いた全てのアンテナ番号jに対して前記伝達関数hi,jの絶対値または絶対値のべき乗値を加算し、自局の備えるアンテナの本数またはそれ以下の整数N'に対し、N'系統の信号系列を空間上で多重して送信する際に、アンテナ選択手段により前記加算値が大きい方からN'本のアンテナを選択するようにしたので、送信アンテナの選択を簡易に取得可能な情報をもとに判定できるので、短時間で受信局側で受信特性が良好となる最適な送信アンテナを選択することができる。
MIMO通信機能を有する無線通信システムにおける送信側におけるリターンリンクとフォワードリンクの状態を示す説明図。 本発明の一実施形態に係る無線通信システムの構成を示すブロック図。 従来のMIMO通信機能を有する無線通信システムの構成を示すブロック図。 本発明の別の一実施形態に係るOFDM変調方式を用いた無線通信システムの構成を示すブロック図。
符号の説明
1−1〜1−3…アンテナ、2−1〜2−3…TDDスイッチ(SW)、3−1〜3…Rx無線部、4…チャネル推定回路(チャネル推定手段)、5…受信信号管理回路、6…信号検出回路、7…データ合成回路、8…伝達関数行列管理回路、9…伝達関数加算回路(伝達関数加算手段)、10…アンテナ選択回路(アンテナ選択手段)、11…MIMO多重数管理回路、12…データ分割回路、13−1〜13−3…プリアンブル付与回路、14−1〜14−3…変調回路、15…セレクタ、16−1〜16−3…Tx無線部、17…サブキャリア復調部、18−1〜18−3…サブキャリア変調部、19…信号変換回路

Claims (3)

  1. 複数のアンテナを備え且つ同一周波数チャネル上で複数の信号系列を空間上で多重化して送信すると共に、他局から送信された無線信号を複数のアンテナを用いて受信し前記複数の信号系列に分離して受信処理を行う機能を備えたMIMO(Multiple Input Multiple Output)通信が可能な無線通信システムにおいて、
    各アンテナ毎に異なる複数種類の既知のパターンの信号を送信する無線パケットに付与して前記複数のアンテナより送信する既知信号送信手段と、
    送信された前記異なる複数種類の既知のパターンの信号を複数のアンテナを用いて個別に受信する信号受信手段と、
    受信した前記異なる複数種類の既知のパターンの信号の受信状態から他局から自局方向へのリターンリンク上における他局の全てまたは一部のアンテナと自局の各アンテナの間の伝達関数を求めるチャネル推定手段と、
    他局の第jアンテナと自局の第iアンテナの間の前記リターンリンクにおける伝達関数をhi,jとした際に、自局のアンテナ番号i毎に他局が無線パケットの送信に用いた全てのアンテナ番号jに対して前記伝達関数hi,jの絶対値または絶対値のべき乗値を求め加算する伝達関数加算手段と、
    自局の備えるアンテナの本数またはそれ以下の整数N'に対し、N'系統の信号系列を空間上で多重して送信する際に、前記加算値が大きい方からN'本のアンテナを選択するアンテナ選択手段と、
    該N'本のアンテナを用いて前記N'系統の信号系列を空間上で多重化して送信する信号送信手段と、
    を有することを特徴とする無線通信システム。
  2. 複数のサブキャリアを用いた直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調方式を用い、複数のアンテナを備え且つ同一周波数チャネル上で複数の信号系列を空間上で多重化して送信すると共に、他局から送信された無線信号を複数のアンテナを用いて受信し前記複数の信号系列に分離して受信処理を行う機能を備えたMIMO(Multiple Input Multiple Output)通信が可能な前記請求項1記載の無線通信システムにおいて、
    前記伝達関数加算手段及びアンテナ選択手段を前記サブキャリア毎に備え、各サブキャリア毎に独立にN本のアンテナから前記加算値が大きい方からN'本のアンテナを選択して用いることを特徴とする無線通信システム。
  3. 複数のアンテナを備え且つ同一周波数チャネル上で複数の信号系列を空間上で多重化して送信すると共に、他局から送信された無線信号を複数のアンテナを用いて受信し前記複数の信号系列に分離して受信処理を行う機能を備えたMIMO(Multiple Input Multiple Output)通信が可能な無線通信システムにおける無線通信方法において、
    既知信号送信手段により、各アンテナ毎に異なる複数種類の既知のパターンの信号を送信する無線パケットに付与して前記複数のアンテナより送信する第1のステップと、
    信号受信手段により、送信された前記異なる複数種類の既知のパターンの信号を複数のアンテナを用いて個別に受信する第2のステップと、
    チャネル推定手段により、受信した前記異なる複数種類の既知のパターンの信号の受信状態から他局から自局方向へのリターンリンク上における他局の全てまたは一部のアンテナと自局の各アンテナの間の伝達関数を求める第3のステップと、
    伝達関数加算手段により、他局の第jアンテナと自局の第iアンテナの間の前記リターンリンクにおける伝達関数をhi,jとした際に、自局のアンテナ番号i毎に他局が無線パケットの送信に用いた全てのアンテナ番号jに対して前記伝達関数hi,jの絶対値または絶対値のべき乗値を求め加算する第4のステップと、
    アンテナ選択手段により、自局の備えるアンテナの本数またはそれ以下の整数N'に対し、N'系統の信号系列を空間上で多重して送信する際に、前記加算値が大きい方からN'本のアンテナを選択する第5のステップと、
    信号送信手段により、前記N'本のアンテナを用いて前記N'系統の信号系列を空間上で多重化して送信する第6のステップと、
    を有することを特徴とする無線通信方法。
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