従来、この種のシステムについては、以下のものが一般的であった(特許文献1参照)。図9、10は従来例として遠隔検針システムの検針中央装置と検針端末装置の実施例を示す機能ブロック図である。
図9に示す検針中央装置101は、電話回線108に接続されるモデムを有する通信部109がホストコンピュータ110に接続され、このホストコンピュータ110にはデータベース111と表示部112が接続されている。
通信部109は、電話回線108を介して検針端末装置103とデータ通信を行うに必要なモデムを内臓しており、ホストコンピュータ110からの信号を変調して電話回線108に送出すると共に、電話回線108からの信号を復調してホストコンピュータ110に出力する。
また、データベース111は、ホストコンピュータ110が受信する各検針端末装置103からの検針情報を格納する記憶装置であり、ホストコンピュータ110によって制御される。
また、前記表示部112は、データベース111の検針情報の一覧や、ホストコンピュータ110の動作状態等をオペレータに知らせるためのものであり、文字や画像で表示するだけでなく、音声や警報音を発生することもできるようにしても良い。
図10に示す検針端末装置103は、電話回線108に接続された回線接続部113と、前記回線接続部113に接続するモデム114と、検針器115と、ページャ受信機116と、時計カウンタ117と、メモリ118とが接続された制御部119を備えている。
回線接続部113は、電話回線108が使用中であるか否かを検出する機能を有しており、使用中であれば検針端末装置103からの発信はせずに待機し、使用中でないときに検針端末装置103からの発信を行うよう動作するよう制御部119により制御される。つまり、電話回線の通話路ループの開閉を行うフックスイッチに相当するものが、電話回線が使用中であるか否かの検出信号によって、その開閉動作を制限されているのである。
また、モデム114は、回線接続部113によって電話回線108に接続されたときに、検針中央装置101とのデータ通信を行うためのものであり、前記制御部119からの信号を変調して電話回線108に送出すると共に、電話回線108からの信号を復調して制御部119に出力する。
また、検針器115は、電気・ガス・水道等の使用量計測を行う図示を省略したメータ類を有したものであり、常時これを測定し、累積値又は定期値を記録している。
また、ページャ受信機116は、呼出無線受信機とも呼ばれ、これは電波による無線通信回線を用いて発信元から受信先への片方向通信を行う際の受信機である。一般的なページャ受信機の使用形態としては、人がページャ受信機を携帯して、この人が様々な場所に移動したとしても、電話回線108に接続されたページャ基地局115からの広範囲な無線呼出をキャッチし、メッセージ等の伝達を行っている。遠隔検針システムに用いるページャ受信機116が一般的なページャ受信機と異なるところは、ヒューマンインタフェースに係わる機能を省略可能なことである。即ち、呼出音を発生するためのスピーカや、振動を発生するためのバイブレータ、更には、メッセージ等を表示するための液晶表示部を必要としないのである。
また、時計カウンタ117は、図示を省略した局部発振器からの周波数に基づいて動作する時計であると共に、タイマー機能も有している。
また、メモリ118は、制御部119によって制御され、ページャ受信機116が受信したメッセージや、検針器115の検針情報等を保持するのに使用される。
次に、図11は従来例に係わる遠隔検針システムにおいて各装置が有する様々な番号形態例の対応を示す表図である。
この図に示す番号対応表は、検針中央装置と検針端末装置とに付される「電話番号」、「ページャ番号」、「グループ同報番号」、及び「ユーザID」であり、これらは以下の3者によるものに分類している。
先ず、1つ目は、電話回線108の電話通信事業者による番号であって、前記電話番号がこれに相当し、検針中央装置101と検針端末装置103の双方が有している。
次に、2つ目は、ページャ基地局107のページャ通信事業者による番号であって、前記ページャ番号と前記グループ同報番号がこれに相当し、これらは検針端末装置103のみが有している。
次に、3つ目は、電気・ガス・水道等の供給者による番号であって、前記ユーザIDがこれに相当し、これは検針端末装置103のみが有している。前記ユーザIDは検針端末装置103固有の管理番号である。なお、検針中央装置101にもホストIDなる番号を付して管理しても良い。
この図10に示したように、検針中央装置101と検針端末装置103には、いくつかの番号が付与されているが、検針中央装置101は複数の端末局106a〜106nの夫々について、検針端末装置3の各種番号を関連付けて予め記憶されており、また、検針端末装置103は検針中央装置101の各種番号を予め記憶されている。
上述の図9〜図11の例に示す遠隔検針システムは、以下のように機能する。なお、検針端末装置103が検針中央装置101へ自発的に発信して通信を行う場合と、検針中央装置からの検針情報収集要求により検針端末装置が検針中央装置へ発信して通信を行う場合とがあるが、本背景技術の特徴は後者にあり、前者については従来のものと同様であるから、前者についての説明は省略する。
図12は本背景技術に係わる遠隔検針システムにおいて、検針中央装置101からの検針情報収集要求(無線呼出)により検針端末装置103が検針中央装置101へ発信して通信を行う場合の手順例を示すフローチャート図であり、検針情報収集要求として複数の端末局に一斉呼出を行う場合を示している。
まず、検針中央装置101は、一斉呼出の際に添付するメッセージを作成(STEP1)した後、電話回線108にグループ同報番号によるダイヤル信号を送出して検針情報収集要求(一斉呼出)を出す(STEP2)。これによりページャ基地局7から電波が発射され、複数の端末局106a〜106nの各検針端末装置3に内蔵されるページャ受信機116が一斉に呼出されるのである。ここでは、この呼出電波のことを無線通信回線と称しており、この無線通信回線は検針中央装置101から検針端末装置103への片方向通信のみできるものである。
一方、検針端末装置103は、検針器115により電気・ガス・水道等の使用量の計測を常時行って検針値を記録している(STEP3)。この状態において検針中央装置1からの検針情報収集要求(呼出)があるか否かを判定し(STEP4)、検針情報収集要求が無ければ(NO)、使用量の検針を継続し、検針情報収集要求が有れば(YES)、次のSTEP5に移行する。STEP5では前記検針情報収集要求(呼出)にメッセージが添付されているか否かを判定する。
前記STEP5において、もし、呼出にメッセージが添付されていなければ(NO)、各検針端末装置103毎に予めに設定された時間経過後に電話回線108に対して発信を行って検針中央装置101に検針情報を送信する(STEP6)。ここで、予め設定された時間とは、各検針端末装置103毎に夫々異なるよう設定されており、例えば、端末局106aは0分に、端末局106bは3分に、端末局6cは106分というように設定しておき、各検針端末装置103は呼出しがあったときから、時計カウンタ117により各々の設定時間を計測して、その時間が経過したときに発信を行うのである。つまり、一斉に呼出された複数の検針端末装置103は夫々、時を異にして中央検針装置101に検針情報を送信することになる。
また、前記STEP5において、もし、呼出にメッセージが添付されていれば(YES)、そのメッセージを解析する(STEP7)。そして、解析したメッセージの内容に基づいて、電話回線108に対して発信を行って検針中央装置101に検針情報を送信する(STEP8)。なお、ここでは、電話回線108を介して、つまり電話通信事業者が提供する電気通信網のみを用いて通信する伝送路のことを有線通信回線と称しており、この有線通信回線は検針中央装置101と検針端末装置103との間での双方向通信ができるものである。
前記STEP6又はSTEP8により、検針中央装置101に着信がなされると、検針中央装置101はこれに応答し、検針端末装置103とデータ通信を行って検針情報を受信する(STEP9)。そして、検針中央装置101はこの受信した検針情報を各検針端末装置103毎に整理する等の加工処理を行い(STEP10)、その後にデータベース111に記憶する(STEP11)。
以上、図12に示した一連の手順により検針情報の収集を行うのであるが、前記STEP1、STEP7、及びSTEP8において、使用されるメッセージの具体的形態について、以下に各番号及びメッセージ送出例を示して更に詳細に説明する。
なお、ここでは前記検針中央装置101の管理下にある200台の検針端末装置3があるものとし、各検針端末装置3の夫々に『●●●−001』〜『●●●−200』というユーザIDが付与されているものとし、更に、ここで一斉に呼出すのは、200台からなる『◇◇◇−▽▽▽▽−△△△△』というグループ同報番号に属する前記200台の検針端末装置103であって、このグループに対応する前記検針端末装置103のうち、前記ユーザIDが『●●●−101〜200』の100台の検針端末装置に対して検針情報収集要求を行うとした場合について説明する。また、ここで登場する●、◇、▽、△、◎等の記号は所定の数字を示すものである。
まず、検針中央装置101は、電話回線にグループ同報番号『◇◇◇−▽▽▽▽−△△△△』を送出する。そして、ページャシステムの自動応答装置に接続した後、このグループ同報番号に対するパスワード『◎◎◎◎◎◎◎◎』を送出する(これはページャシステムにパスワードサービスがある場合)。
更に続けて、この一斉呼出に添付するメッセージ『●●●*2*423*200*403*4101*2200##』を送出する(ここでは桁数制限34桁の場合)。
上記のメッセージを表示変換したとすると、例えば次の様になり、このメッセージの意味付けを説明する。
●●●−[23−00[03[101−200
このメッセージは『[]により区切りを示し、グループ→現在時刻(時・分)→間隔(分)→対象ユーザの順に意味付けされている。実際の検針端末装置では表示変換することなく解析処理される。
つまり、最初の『●●●−』は、呼出したグループ同報番号に対応した所定のユーザグループ番号であり、各検針端末装置3のユーザIDの先頭に付された数字である。これは、メッセージの発信元である検針中央装置101が、意図して当該グループへの検針情報収集要求を行っているものかを確認するためのものである。例えば、この呼出に係るユーザのグループがユーザID『102−001』〜『102−200』だとすれば、前記『●●●−』に相当する値は『102−』ということになる。
次の『23−00』は、一斉呼出を行う時点で検針中央装置101が付する現在時刻であり、実際には呼出された複数の検針端末装置103がこの時刻情報を認識するまでの遅延時間を考慮した時刻を付することになる。上記の例では、23時00分が現在時刻であり、この呼出により呼出された検針端末装置103は、この時刻を時計カウンタ117の初期値としてセットした後、時間計測を開始するのである。
次の『03』は、この呼出により検針情報収集要求の対象となる検針端末装置103が順次検針中央装置101に検針情報を送信すべき時間間隔の値を示すものである。上記の例では、03分毎がその時間間隔であり、各検針端末装置103は初期値にセットした時刻(23時00分)から3分毎のタンミングで検針中央装置101への送信時間が切換わることになる。
次の『101−200』は、この呼出により検針情報収集要求の対象とする検針端末装置103を示すものである。上記の例では、一斉呼出がなされるユーザID『102−001』〜『102−200』の200台うち、ユーザID『102−101』〜『102−200』の100台について検針情報収集要求の対象となっているのである。
このようにして、一斉呼出を受けた各検針端末装置は制御部にてメッセージの解析処理を行い、このメッセージに基づいて動作する。例えば、ユーザIDが『102−105』である検針端末装置103は、上記の一斉呼出を受けたとき、この検針端末装置103は以下のように動作する。
即ち、まず受信したメッセージ内の現在時刻を自己の時計カウンタ117にセットすると共に、検針情報収集要求の対象となっている検針端末装置の中に自己が含まれているか否かを確認する。この確認により自己が含まれていることを判断すると、自己が送信すべき時間を算出する。
この例にあっては、呼出された100台のうち自己が先頭から何番目に位置するかを算出し(ここでは5番目である)、更に、時計カウンタに設定した23時00分から3分毎に訪れる送信タイミングの5番目、つまり、自己の時計カウンタ17が23時15分になったら送信を開始する指示であると認識するのである。
また、この例に示したように、一般的なページャシステムにあっては、一回の呼出に添付可能なメッセージの桁数制限がなされている場合が多い。そこで、検針中央装置101が一斉呼出する複数の検針端末装置103に対してメッセージにより指定したい内容が一回の呼出に添付可能な桁数制限の範囲で行えない場合には、メッセージを複数の呼出に分けて送出すればよい。
具体的には、メッセージの後続が有ることを示す記号、例えば、『』』』を割り当てて、これを最終メッセージ以外のメッセージの末尾に記述して一斉呼出を繰り返し行うようにする。或いは、メッセージの終了(最後尾)を示す記号を割り当てて、これを最終メッセージの末尾にのみ記述するようにしてもよい。これにより、一斉に呼出される複数の検針端末装置3は後続のメッセージが有ることを認識することができ、最後のメッセージを受信するまで待って、総合的にメッセージ内容の解析を行うよう動作する。
これにより、ユーザIDが『102−105』である検針端末装置103は、23時15分を迎えると検針中央装置101への発信を試みるのである。このとき、当該端末局の需要者等により電話回線108(有線通信回線)が使用中であることを検針端末装置103の回線接続部113が検出したならば、送信ぜすに待機し、一定時間(例えば2分以内)のうちに前記電話回線が開放(終話)されなけれは送信を断念する。また、電話回線が開放されたならば発信して検針中央装置101と回線接続を行い、検針情報を送信する。
なお、この場合であっても、当該端末局の需要者等による電話回線の使用が優先されるので、検針端末装置103は検針情報の送信中であったとしても通信を断絶して電話回線を開放しなければならない。この場合には送信失敗として送信を断念することになる。
特開2001−86574号公報
第1の発明は、機器と一体もしくは機器に接続される端末装置と、前記端末装置との間で通信する通信装置とを備えた通信システムであって、前記通信装置は、少なくとも1台以上の端末装置を選択しグルーピング情報を作成する機器選択手段と、前記グルーピング情報を変更する変更手段と、前記変更手段が変更したグルーピング情報を変更対象である端末装置に対して送信する送信手段を有し、前記端末装置は、この端末装置が特定の通信グループに属するか否かを記憶するグループ記憶手段と、受信手段で受信した信号を解析し、その信号が前記グループ記憶手段に記憶されている特定の通信グループを変更する旨の信号であった場合には、その情報に応じて前記グループ記憶手段の情報を変更する解析変更手段を有し、前記送信手段は、グルーピング情報もしくは一斉同報対象情報であることを示す同報指定種別コードを前記端末装置に送信し、前記解析変更手段は、前記受信手段で受信した同報指定種別コードに含まれる情報がグルーピング情報か一斉同報対象情報であるかを解析し、一斉同報対象情報が含まれていた場合は同報通信として受信し、グルーピング情報が含まれていた場合は前記グルーピング情報が前記グループ記憶手段に記憶されている情報と一致した場合に受信するものである。
そして、利用者が任意に選択した機器に対してのみ特定の制御等を行う場合において、利用者が任意に選択した機器を変更したい場合においても、その旨を確実に機器側へ伝えることができ、システムの利便性が向上すると共に、システムの信頼度も高まり、当該システムの普及・促進に大いなる効果を発揮することができるようになる。
第2の発明は、上記の通信装置の少なくとも一部をコンピュータに実行させるためのプログラムである。そして、プログラムであるので、電気・情報機器、コンピュータ、サーバー等のハードリソースを協働させて本発明の通信装置の少なくとも一部を容易に実現することができる。また記録媒体に記録したり通信回線を用いてプログラムを配信したりすることでプログラムの配布・更新やそのインストール作業が簡単にできる。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明のシステム全体のブロック図である。図1において、1は端末装置、2は通信装置、3は開閉センサA、4は開閉センサB、5は人感センサA、6は人感センサBである。開閉センサA3、開閉センサB4、人感センサA5、人感センサB6は端末装置1の具体的名称である。
図1において、開閉センサA3、開閉センサB4、人感センサA5、人感センサB6は「セキュリティセンサ群」である。この例では、1台の通信装置2に対して、「開閉センサ」が2台(開閉センサA3、開閉センサB4)、「人感センサ」が2台(人感センサA5、人感センサB6)の場合を記述している。
ここでいう「セキュリティセンサ群」は、例えば家庭内の窓や扉に設置し、外部からの侵入者があった場合に反応して警報音を鳴らしたりその旨を通報する開閉センサA3、開閉センサB4や、人の存在有無を検知しその旨を警報音や通報を用いて威嚇や報知を行い外部からの侵入者を防ぐ人感センサA5、人感センサB6を指す。これらは、各家庭周辺に設置されているものとする。
通信装置2は、例えば「セキュリティセンサ群」からの異常通報が発生した場合に、その旨を画面や音声を用いて利用者へ知らせたり、外部の携帯電話、パソコン、医療機関、サービスセンター等へ通報する役目を果たす。
なお、図1においては、端末装置1として「セキュリティセンサ群」のみ明示しているが、通信装置2と通信を行うものとして、他に、「家電機器群」、「流量計測装置群」、「健康機器群」も考えられる。ここで言う「家電機器群」とは、「洗濯機」「電子レンジ」「エアコン」「冷蔵庫」「炊飯器」「給湯器」等の家庭で利用される家電機器を指す。通信装置2は、これらの「家電機器群」の現在の状態を把握したり、制御したりすることが可能である。例えば、外出先の携帯電話より通信装置2を介して「家電機器群」のコントロールをしたり、「家電機器群」の異常情報を外部の携帯電話、パソコン、サービスセンター等へ通報する役目を果たす。
また、「流量計測装置群」とは、電気、ガス、水道等の、いわゆる各家庭のライフラインと呼ばれるエネルギー計測装置を指す。通信装置2は、これらの「流量計測装置群」と通信を行う機能を有する場合がある。すなわち、例えば各家庭のガス流量はガスメーターという「流量計測装置」によって計測される。通信装置2はガスメーターの検針値データを取得し、そのデータをガス業者へ送られる。ガス業者は当該ガス使用量に応じて当該家庭にガス料金を請求する。
また、ガスメーターはガスの流量を計測すると共に、各種保安機能も有している。すなわち、ガスメーターはガスの流れを遮断する遮断機能を有しており、ガス漏れや地震等が発生した場合には自動的にガスの流れを遮断すると共に、その旨を通報する。通報先は、通信装置2である。通信装置2はガスメーターが出力した遮断等のアラーム通報を、ガスサービス業者へ通報する。ガスサービス業者は当該家庭へ電話連絡で異常の旨を連絡したり、場合によっては当該家庭へ赴いて対応する。この時、通信装置2はその旨を画面や音声等のユーザインターフェイスを用いてユーザに通知することも可能である。
さらに、ガスメーターは、例えばLPガス用のガスメーターであった場合に、LPガスボンベの残量を検出機能も有している。すなわち、LPガスボンベの残量が予め定められたレベルを下回った場合や、残量がなくなってしまった場合に、ガスメーターはその旨を検知し通報する。通報の方法は前述の遮断等の場合と同様である。通報を受けたガスサービス業者は当該家庭にガスボンベを配送し交換等の作業を行う。
また、「健康機器群」とは、血圧計、体重計、体脂肪率計、歩数計等の健康機器を指す。これらの機器は、それぞれ単独の機器として存在する場合もあれば、例えば、温水洗浄便座等に組み込まれている場合もある。なお、便器を利用して排泄物の状態を測定して健康データを取得するような機器も「健康機器群」に含まれる。いずれにしろ、これらの「健康機器群」が取得したデータは通信装置2を経由して、例えば外部の携帯電話、パソコン、医療機関、サービスセンター等へ通報することが可能である。さらには、例えば医療機関のような外部からこれらのデータを遠隔で取得することも可能である。
また、通信装置2は、例えば「セキュリティセンサ群」へ各種警戒動作の設定/解除を行ったり、「家電機器群」の電源のON/OFF等の制御、「流量計測装置群」に対する流量のON/OFF等の制御を行う役目も果たす。ここで、「セキュリティセンサ群」の場合においては、AC電源の供給が難しいため、「セキュリティセンサ群」は一般的に電池により動作を行う。また、「流量計測装置群」がガスメーターや水道メーターの場合、ガスメーターや水道メーターは各家庭の庭や裏側等に設置されており、通常電池で動作を行う。
一方、「家電機器群」の場合においてはAC電源の供給により動作を行う。このように、通信装置2と少なくとも1台以上の「セキュリティセンサ群」、「家電機器群」、「流量計測装置群」、「健康機器群」といった端末装置1によりシステムが構成される。
ここで、通信装置2が外部と通信を行う場合においては、回線を利用する。ここでいう回線とは、アナログ電話回線、ISDN回線、ADSL回線、FTTH回線、ケーブルテレビ回線等である。この回線は、当該家庭が導入している上記各種回線種別を利用することとする。なお、上記回線に応じて、通信装置2は上記回線との接続のためにモデム、T−NCU(Terminal Network Control Unit)、TA、ダイヤルアップルーター、ONU(Optical Network Unit)等のモデムを介するもしくは内蔵している。
一方、通信装置2と外部のサーバ装置、携帯電話、パソコン、医療機関、サービスセンター等間は、直接回線交換方式にて接続されている場合もあれば、ISP(Internet Service Provider)やASP(Application Service Provider)経由でインターネット網を使い接続されている場合もある。さらに、通信装置2と外部のサーバ装置、携帯電話、パソコン、医療機関、サービスセンター等間の通信プロトコルは、本システムにて予め決められた無手順独自プロトコルの場合もあれば、TCP/IP、HTTP、HTTPS等のインターネットプロトコルを利用する場合もある。
次に、通信装置2と「セキュリティセンサ群」、「家電機器群」、「流量計測装置群」、「健康機器群」といった端末装置1の間の通信について説明する。ここで、通信装置2と「セキュリティセンサ群」、「家電機器群」、「流量計測装置群」、「健康機器群」といった端末装置1との間の通信は、例えば400MHz帯の特定小電力無線を用いて行われる。すなわち、開閉センサA3、開閉センサB4や人感センサA5、人感センサA6が侵入異常を検知した場合、「セキュリティセンサ群」はその旨を特定小電力無線を用いて通信装置2へ伝送する。ガスメーターや水道メーターから検針値を報知する場合や異常時にガスメーターや水道メーターの弁を遮断しその旨を通報する場合も、「流量計測装置群」はその旨を特定小電力無線を用いて通信装置2へ伝送する。「健康機器群」の場合も同様である。
また、通信装置2から、「セキュリティセンサ群」に対して警戒動作へ移行する旨の信号を送信する場合や、ガスメーターや水道メーターの「流量計測装置群」に対して弁を遠隔で遮断/復帰する場合、「家電機器群」に動作のON/OFFの指令を送信する場合にも特定小電力無線を用いる。
なお、通信装置2と「セキュリティセンサ群」、「家電機器群」、「流量計測装置群」、「健康機器群」といった端末装置1の間の通信は、特定小電力無線に限らず、電灯線、赤外線、無線LAN、bluetooth(R)と言ったような通信媒体を利用してもよい。
以上のシステム構成において、本実施例では、開閉センサA3、開閉センサB4、人感センサA5、人感センサB6といった「セキュリティセンサ群」が通信装置2と通信を行う場合について図2を用いて説明する。
前述のように「開閉センサ」は、扉や窓に取り付けて不審者等が侵入した場合に自らの警報音その他で侵入者を威嚇すると共に、通信装置2に対してその旨を知らせる。「人感センサ」は人や動物、その他物体の動きを検出し自らの警報音その他で侵入者を威嚇すると共に、通信装置2に対してその旨を知らせる。ここで、「開閉センサ」は、前述のように電池駆動とし、窓や扉が「開」になると警報音を発するものとする。「人感センサ」も前述のように電池駆動とし、人の存在を検知すると警報音を発するものとする。なお、「開閉センサ」「人感センサ」共、AC駆動でもよいが、「開閉センサ」「人感センサ」共、AC電源が取れない場所に設置する可能性も高く、電池駆動としたほうが設置時の利便性がある。
なお、別に、センサは電池駆動ではなく、AC駆動であってもよい。
このように、「開閉センサ」「人感センサ」共、自ら警報音を発するため、常に警戒態勢としておくことができない。なぜなら、常に警戒態勢としておくと、利用者が窓や扉を開閉する、もしくは人感センサ周辺をウロウロする度に検知したセンサから警報音が鳴ることとなり、利用者に多大な迷惑がかかる。
また、「開閉センサ」「人感センサ」は前述のように電池駆動であるため、常に警戒態勢としておくと、各センサのセンシング部分への電流供給が必要となり、電池の消費が早まるという課題もある。
さらに、「開閉センサ」「人感センサ」は警戒態勢で検知した場合、通信装置2へ通報を行う為、常に警戒態勢にしておくと、通信装置2と「開閉センサ」「人感センサ」間で通信トラヒックが増え、妨害や混信の可能性が高まる。また、通信することで電池消耗も激しくなる。
以上より、「開閉センサ」「人感センサ」は、「警戒モード」と「非警戒モード」の2つのモードを設ける前提で以下説明する。「警戒モード」とは、センシング、警報音吹鳴、通信装置2への発呼の3点を行うモードであり、非警戒では上記3点を行わない。なお、「開閉センサ」や「人感センサ」の「警戒モード」や「非警戒モード」の設定は、通信装置2から行うこととする。
次に、利用者の本システムの使い方としては、大きく以下の2パターンが考えられる。
第1のパターンとしては、例えば、利用者が2階にある寝室で就寝する際に、1階に設置された「開閉センサ」や「人感センサ」のみを「警戒モード」にするパターンである。この場合、2階に設置してある「開閉センサ」や「人感センサ」は「非警戒モード」のままである。
第2のパターンとしては、利用者全員が外出して家庭内に誰もいない場合に、「開閉センサ」と「人感センサ」を「警戒モード」にして不審者を検知するパターンである。この場合、家庭内に設置されている全ての「開閉センサ」と「人感センサ」を「警戒モード」に設定することが多い。
以上のような条件において、通信装置2から各センサを「警戒モード」に設定する場合について説明する。当該家庭に設置されているセンサは、開閉センサA3、開閉センサB4、人感センサA5、人感センサB6の4台とする。
まず、前述の第1のパターン時について図2を用いて説明する。図2において、7は機器選択手段、8は変更手段、9は送信手段、10は受信手段、11はグループ記憶手段、12は解析変更手段である。機器選択手段7、変更手段8、送信手段9は通信装置2の内部にある。受信手段10、グループ記憶手段11、解析変更手段12は端末装置1の内部にある。
まず、図1において、「セキュリティセンサ群(4台)」のうち、開閉センサA3、人感センサA5が2階に設置してあり、開閉センサB4、人感センサB6は1階に設置してあるものとする。この場合、前述の第1のパターンで考えると、「警戒モード」に設定するセンサは、開閉センサB4、人感センサB6である。
この場合の通信装置2の動きについて、図2を用いて説明する。利用者は「警戒モード」に設定すべきセンサを機器選択手段7にて設定する。これは、当該のセンサに対して、「あなたは警戒対象のセンサですよ」ということを知らせてやる為の情報であり、例えば、1byteで「0x01」で表す。この場合、当該センサとは、開閉センサB4及び人感センサB6である。機器選択手段7にて設定された「0x01」という情報は送信手段9を通じて開閉センサB4、人感センサB6に対して送信される。開閉センサB4、人感センサB6は、内部の受信手段10にてこの情報を受信する。受信手段10が受信した情報は解析変更手段12へ送られる。解析変更手段12はこの情報を解析するが、今回通信装置2から送られてきた情報は自らを第1のパターン、すなわち警戒を行う対象のセンサである旨の情報「0x01」である。よって、解析変更手段12はこの情報「0x01」をグループ記憶手段11へ記憶する。これにより、開閉センサB4、人感センサB6は警戒対象センサにグルーピングされたこととなる。
一方、利用者は、通信装置2にて前述のように「警戒モード」に設定すべきセンサを選択した後、実際に「警戒モード開始」を実行する。そうすると、通信装置2は内部の送信手段9を使って、「同報」にて家庭内にある全センサ、ここでは、開閉センサA3、開閉センサB4、人感センサA5、人感センサB6の4台に対して「警戒モード開始」の旨を送信する。ここで、「同報」とは、前述のように特定小電力無線にて端末装置1全てに対して相手を指定せずに送信することを指す。
ここで、「警戒モード開始」の旨の信号には警戒対象のグルーピング情報「0x01」が含まれている。すなわち、警戒対象のグルーピング情報とは、先程警戒対象センサに対してのみ送信した警戒を行う対象のセンサである旨の情報と同一である。開閉センサA3、開閉センサB4、人感センサA5、人感センサB6の4台は、この「警戒モード開始」の旨の信号(含む「0x01」)を受信するが、その後の動きを、警戒対象センサである開閉センサB4、人感センサB6と、警戒対象センサでない開閉センサA3、人感センサA5に分けて説明する。
まず、警戒対象センサである開閉センサB4、人感センサB6は、内部の受信手段10にてこのグルーピング情報「0x01」を受信した(図3のSTEP101)後、内部の解析変更手段12にて内容を解析する。ここで、解析変更手段12は、受信した信号に含まれる警戒を行う対象のセンサである旨の情報「0x01」とグループ記憶手段11に記憶されている情報を比較する(図3のSTEP106)。
ここで、開閉センサB4、人感センサB6のグループ記憶手段11には、先程警戒対象センサに対してのみ送信した警戒を行う対象のセンサである旨の情報「0x01」が記憶されている為、解析変更手段12の比較の結果が一致する。よって、開閉センサB4、人感センサB6は「警戒モード」となり、センシング、警報音吹鳴、通信装置2への発呼の3点を行うモードへ移行する(図3のSTEP109)。
一方、警戒対象センサでない開閉センサA3、人感センサA5においても、内部の受信手段10にて「警戒モード開始」の旨の信号を受信し、内部の解析変更手段12にて内容を解析するが、グループ記憶手段11には警戒を行う対象のセンサである旨の情報が記憶されていない為、比較が一致しない(図3のSTEP106)。ここで、グループ記憶手段11には「0x01」が記憶されておらず、「0x00(警戒対象センサ設定なし)」のままである。ゆえに、「警戒モード開始」の旨の信号に含まれている情報「0x01」と一致しない為、自らは「非警戒モード」のままである(図3のSTEP108)。このようにして、通信装置2からの「警戒モード開始」の旨の信号を「同報」で送信するだけで、警戒対象センサのみを「警戒モード」へ移行させることができる。
次に、前述の第2のパターンを考える。つまり、開閉センサA3、開閉センサB4、人感センサA5、人感センサB6の4台とも「警戒モード」に設定する必要がある。この場合、通信装置2は「警戒モード開始」の旨の指示を「同報」にて送信するが、「警戒モード開始」の旨の信号には第1のパターンのような警戒対象のグルーピング情報「0x01」カ゛含まれていない。
この場合、「警戒モード開始」の旨の信号を受信した開閉センサA3、開閉センサB4、人感センサA5、人感センサB6は、内部の受信手段10にてこの情報を受信した(図3のSTEP101)後、内部の解析変更手段12にて内容を解析するが、受信した信号が「警戒モード開始」の旨の信号であるが警戒対象のグルーピング情報「0x01」が含まれていない(図3のSTEP102)為、当該「同報」を受信した端末装置1側、すなわち開閉センサA3、開閉センサB4、人感センサA5、人感センサB6の4台とも「警戒モード」となる(図3のSTEP109)。
次に、前述の第1のパターンにおいて、利用者が、昨日は開閉センサB4、人感センサB6のみを「警戒モード」にさせたかったが、状況が変わり、今日は開閉センサA3、人感センサA5のみを「警戒モード」にさせたくなって変更する場合について説明する。
この場合、利用者は通信装置1の変更手段8を利用して、開閉センサB4、人感センサB6は「警戒モード」にさせたくなく、開閉センサA3、人感センサA5を「警戒モード」にさせたくなった旨を入力する。
すると、通信装置2は、その旨を送信手段9を通じて、開閉センサA3、開閉センサB4、人感センサA5、人感センサA6に対して送信する。ここで、開閉センサA3、人感センサA5に対しては、グルーピング情報を設定する旨の信号(「0x01」の情報)送信し、開閉センサB4、人感センサB6に対しては、グルーピング情報を削除する旨の信号(「0x00」の情報)を送信する。この時の端末装置1の動きについて、開閉センサA3、人感センサA5の2台と、開閉センさB4、人感センサB6の2台に分けて説明する。
まず、開閉センサA3と人感センサA5は、内部の受信手段10で信号(含む「0x01」)を受信した(図3のSTEP101)後、内部の解析変更手段12にて内容を解析する。ここで、解析変更手段12はこの情報を解析するが、今回通信装置2から送られてきた情報は自らが警戒を行う対象のセンサである旨の情報「0x01」である(図3のSTEP103)。よって、解析変更手段12はこの情報をグループ記憶手段11へ記憶する(図3のSTEP104)。具体的には、グループ記憶手段11の情報を「0x00」から「0x01」へ書き換える)。これにより、開閉センサA3、人感センサA5は警戒対象センサにグルーピングされたこととなる。
一方、開閉センサB4と人感センサB6は、内部の受信手段10で信号(含む「0x00」)を受信した(図3のSTEP101)後、内部の解析変更手段12にて内容を解析する。ここで、解析変更手段12はこの情報を解析するが、今回通信装置2から送られてきた情報は自らが警戒を行う対象のセンサではなくなった旨の情報「0x00」である。よって、解析変更手段12はグループ記憶手段11に記憶されているグルーピング情報を削除する。具体的には、グループ記憶手段11の情報を「0x01」から「0x00」へ書き換える。これにより、開閉センサB4、人感センサB6は警戒対象センサのグルーピングをはずされたこととなる。
以降、利用者が、実際に「警戒モード開始」を実行した場合、通信装置2及び各端末装置1は前述の説明のように動作を行い、今度は、開閉センサA3、人感センサA5のみが「警戒モード」に移行することとなる。
以上、第1のパターン、第2のパターン、そして、警戒モード対象センサを切り替える場合おける端末装置1側の動作のフローチャートを図3に示す。
なお、今回の説明では、利用者が通信装置2にて前述のように「警戒モード」に設定すべきセンサの変更を行った後、実際に「警戒モード開始」を実行する説明をしたが、両者を同一のタイミングで行ってもよい。この場合、2つの信号、もしくは1つの信号に双方の情報が入った信号が通信装置2から端末装置1に対して送信されることとなる。
なお、今回の実施例では、特定の「セキュリティセンサ群」を「警戒モード」に移行させる際の動作について説明したが、逆に、警戒解除(「警戒モード」から「非警戒モード」への移行)についても、同様のことが実現可能である。
また、今回の実施例では、「セキュリティセンサ群」のシステムにおいて説明したが、「家電機器群」、「流量計測装置群」、「健康機器群」といったものが通信装置2に接続されるシステムにおいても同様のことが可能となる。例えば、5台のエアコンがある家庭において、任意の3台のみの電源ON/OFFや温度設定を行いたい場合等においても、今回と同様の仕組みにおいて、「同報」の通信のみで各端末装置2を適切な状態に移行することができる。
以上のような手段・手順によって、利用者が任意に選択した機器に対してのみ特定の制御等を行う場合において、利用者が任意に選択した機器を変更したい場合においても、その旨を確実に機器側へ伝えることができ、システムの利便性が向上すると共に、システムの信頼度も高まり、当該システムの普及・促進に大いなる効果を発揮することができるようになる。
なお、以上の実施の形態1においては、例えば図4、図5に示すような具体的構成として実現してもよい。この場合、図3のフローチャートにおいて、「一斉同報か否か」という判定や「グルーピング情報か否か」という判定については、図4の「同報種別指定コード」で判別し、「同報指定種別コード」が「0x00」または「0x01」または「0x02」であれば「一斉同報対象」であり、「0x03」であれば、「グルーピング情報」である。
「グルーピング情報」であれば、図4の「同報対象指定コード」をチェックすることで、「グルーピング情報が内部に保存した情報と一致」するか否かを判断することとなる。一方、「警戒を行う対象である旨の信号か否か」という判定については、図5のノードプロファイルクラスのEPC=0xDAにて判断する。すなわち、受信した電文が図5に示すノードプロファイルクラスの電文であれば、そのEPCをチェックし、「0xDA」であればプロパティ内容を内部に書き込む。すなわち、図3の「0x01」は、図5のEPC=0xDAの場合のプロパティ内容である。なお、このプロパティ内容は、最大32byteと上限を設け、端末装置1と通信装置2間にて任意のbyte数として決めることが可能である。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2について、図1、図2、及び図6を用いて説明する。図6において、13は画面、14はアイコン、15はランプである。画面13、アイコン14、ランプ15は通信装置1が有する。
通信装置2は図6に示すような画面13を有するものとし、利用者は画面13を介して通信装置2に対し各種設定ができるものとする。ここで、画面13(タッチパネル)は図2における機器選択手段7に相当する。
通信装置2には、図6(a)のようなユーザインターフェイスが準備されている。画面13には、図6(a)に示すように各種アイコン14が表示されており、利用者は画面13の必要なアイコン14に触れることにより、各種設定が行えるものとする。
図6(a)において、「リビング」「寝室」「和室」「クローゼット」と書かれているアイコン14は、利用者が実施の形態1で説明したような「セキュリティセンサ群」を家庭に設置している場合において、当該「セキュリティセンサ群」が設置されているエリアを示したものである。
なお、本実施の形態では、「リビング」「寝室」「和室」「クローゼット」という名称は、利用者が自由に設定できるものとしてもよい。
ここで、利用者は「警戒モード」に設定したいセンサを「リビング」「寝室」「和室」「クローゼット」の4つのグループの内、どのグループに属させるかを選択できるものとする。例えば、利用者が「リビング」と名づけられたグループに属させるセンサを選択したい場合、図6(a)の「リビング」というアイコン14の右側にある「設定」というアイコン14に触れる。すると、図6(b)のような画面13が現れる。
図6(b)に示されている「開閉センサA」「開閉センサB」「人感センサA」「人感センサB」という4つのアイコン14は、当該家庭に設置されているセンサ全てを表している。図6(b)の画面13において、例えば、利用者が「開閉センサA」というアイコン14に触れた場合、「開閉センサA」というアイコン14の左側のランプ15が点灯する。利用者が、もう1度、「開閉センサA」というアイコン14に触れた場合、「開閉センサA」というアイコン14の左側のランプ15が消灯する。ランプ15の点灯と消灯は、当該センサが当該グループに選択された旨を示す。
すなわち、図6(a)の「リビング」というアイコン14に触れたことにより表示される図6(b)の画面13において「開閉センサA」というアイコン14の左側のランプ15が点灯しているということは、リビングというグループに図1の開閉センサA3を属するように選択された旨を示すことになる。利用者は、このようにして図6(a)、(b)を利用してセンサをグルーピングすることにより、容易に、かつ分かりやすく、各種センサのグルーピングができることとなる。このようにしてグルーピングが設定された後、通信装置2は実施の形態1に示した手段・手順で、当該グルーピングを各センサへ設定することとなる。
例えば、通信装置2は「リビング」というグループに属したセンサに対しては「0x01」というグルーピング情報を設定し、「寝室」というグループに属したセンサに対しては「0x02」というグルーピング情報を設定し、「和室」というグループに属したセンサに対しては「0x03」というグルーピング情報を設定し、「クローゼット」というグループに属したセンサに対しては「0x04」というグルーピング情報を設定する。
また、グループに属するセンサを変更する際においても、図6(a)、(b)の画面13を用いることもできる。この場合、図6は実施の形態1の変更手段8の役割をも果たすこととなる。
以上より、利用者はセンサのグルーピングが容易にでき、かつ分かりやすく確認することも可能で、当該システムの普及・促進に大いなる効果を発揮することができるようになる。なお、本実施の形態においては、図6のような画面13を用いた設定で説明をしたが、画面13を用いず、スイッチで、別体のリモコンで、携帯電話で、サーバから等その他の設定方法によるグルーピング方法でもよい。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3について、図1、図2、図7、及び図8を用いて説明する。
図7において、16は動作グループ選択手段である。動作グループ選択手段16は通信装置2の内部にある。実施の形態1、実施の形態2と機能、役割が同一の部分は説明を省略する。
利用者は、設置してある「セキュリティセンサ群」のグルーピングを済ませた後、実施の形態1のように、「警戒モード」の設定を行うが、「警戒モード」の設定を行う際にどのグループを警戒モードに設定するかを、動作グループ設定手段16を利用して設定する。
ここで、動作グループ設定手段16は、例えば図5に示すような画面(タッチパネル)13により設定できる。
例えば、「寝室」と「クローゼット」の2つのグループを警戒モードに設定したい場合、利用者は図8の「寝室」及び「クローゼット」のアイコン14に触れる。そうすると、「寝室」「クローゼット」の2つのアイコン14の左側のランプ15が点灯する。
その後、実際に警戒モードに設定した場合、図7の通信装置2は内部の送信手段9を使って、「同報」にて家庭内にある全センサ、ここでは、開閉センサA3、開閉センサB4、人感センサA5、人感センサB6の4台に対して「警戒モード開始」の旨を送信する。ここで、「同報」とは、前述のように特定小電力無線にて端末装置1全てに対して相手を指定せずに送信することを指す。
ここで、「警戒モード開始」の旨の信号には警戒対象のグルーピング情報が含まれている。この場合、「寝室」と「クローゼット」の2つのグループのグルーピング情報である。例えば、「寝室」のグルーピング情報は「0x02」であり、「クローゼット」のグルーピング情報は「0x04」である。よって「0x02」と「0x04」のグルーピング情報が送信される。
ここで、開閉センサA3のグループ記憶手段11に記憶されているグルーピング情報は「0x01」、開閉センサB4のグループ記憶手段11に記憶されているグルーピング情報は「0x02」、人感センサA5のグループ記憶手段11に記憶されているグルーピング情報は「0x03」、人感センサB6のグループ記憶手段11に記憶されているグルーピング情報は「0x04」であるとする。これは、開閉センサB4は「寝室」にグルーピングされており、人感センサB6は「クローゼット」にグルーピングされていることを示す。よって、実施の形態1で説明した手段・手順で、開閉センサB4と人感センサB6のみが「警戒モード」に移行することとなる。
なお、グルーピング情報は上記に限定するものでなく、フラグ操作やコマンド操作などで行ってもよい。
以上より、複数のグループの中から、特定動作をさせたいグループに対してのみ容易にかつ一斉に設定ができることなり、システムの利便性が向上すると共に、システムの信頼度も高まり、当該システムの普及・促進に大いなる効果を発揮することができるようになる。
なお、本実施の形態で説明した手段は、CPU(またはマイコン)、RAM、ROM、記憶・記録装置、I/Oなどを備えた電気・情報機器、コンピュータ、サーバ等のハードリソースを協働させるプログラムの形態で実施してもよい。プログラムの形態であれば、磁気メディアや光メディアなどの記録媒体に記録したりインターネットなどの通信回線を用いて配信することで新しい機能の配布・更新やそのインストール作業が簡単にできる。