JP4419471B2 - 液体吐出装置、及び液体吐出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、媒体に向けて液体滴を吐出する液体吐出装置、および液体吐出方法に関する。
代表的な液体吐出装置の一例として、カラーインクジェットプリンタがよく知られている。このカラーインクジェットプリンタは、ノズルから液体の一例としてのインクを吐出する印刷ヘッドを備えており、媒体の一例としての用紙にインクを吐出することによって画像や文字等を記録する構成となっている。
そして、印刷ヘッドは、ノズルが形成された面を用紙に対向させた状態でキャリッジに支持されており、ガイド部材に沿って用紙の搬送方向と直交する方向に移動(以下では、主走査とも言う)し、この主走査に同期してインクを吐出する。
また、近年、縁なし印刷が可能なカラーインクジェットプリンタが人気を集めており、この縁なし印刷によって、例えば、用紙の四辺の縁にも余白なくインクを吐出して印刷することが可能となっている(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、この縁なし印刷の場合には、用紙の全表面を対象として印刷を行うため、印刷された用紙の端部に余白部分ができないようにすることが重要である。これを実現するためには、用紙が斜めに曲がって給紙されることも考慮に入れて、用紙よりやや大きめの、換言すれば、用紙の大きさと比べてある程度マージンを持たせた印刷データを用意し、本印刷データに基づき用紙に印刷を行う手法が有効である。そして、この時に必要なマージンMは以下の式で計算できる。
M=H×tanθ
なお、上式中のHは印刷ヘッドの搬送方向の長さであり、θは搬送方向に対する用紙の傾き角である。
また、前記マージンMによって用紙以外の領域に印刷が行われることに伴って、画像形成に寄与しないインクを消費してしまうという本手法が有する問題を軽減させるために、センサにより、用紙の主走査方向における端部の位置を検知し、検知された端部位置に応じてインクの吐出開始位置や吐出停止位置を変化させる方策も有効である。
特開2002−103586号公報(第10頁)
しかしながら、印刷ヘッドが長尺化したり複数ヘッド化などすることによって、印刷ヘッドの実質的な長さHが長くなると、上式の関係からマージンMが大きくなる。そして、その場合には、前述の用紙の端部位置を検知する方法を採用しても、マージンMの領域に打ち捨てられるインク量も必然的に多くなり、もって大量のインクを消費してしまう虞がある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、端部に印刷するために消費するインク量を大幅に減らすことが可能な液体吐出装置、及び液体吐出方法を実現することにある。
前記目的を達成するための主たる本発明は、媒体を搬送方向に搬送する搬送機構と、前記搬送方向に沿って配置される複数のノズルを所定数に区分してなる複数のノズル群とを備えた液体吐出装置であって、前記媒体の端部の位置を検知して端部位置情報を出力するセンサを、前記ノズル群毎に対応させて当該所定数備え、前記ノズル群毎に前記媒体の端部位置を検知可能に構成し、少なくとも二つの前記センサを用いて取得したそれぞれの端部位置情報に基づいて、前記媒体の搬送方向からの傾き角を算出し、算出した前記傾き角と、当該所定数に区分したノズル群単体の搬送方向の長さに基づいて、液体の吐出開始位置および吐出停止位置の少なくとも一方を決定することを特徴とする液体吐出装置である。
本発明の他の特徴は、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、端部に印刷するために消費するインク量を大幅に減らすことが可能となる。
本明細書における発明の詳細な説明の項の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。
媒体を搬送方向に搬送する搬送機構と、複数のノズル群とを備え、該ノズル群は、前記搬送方向に沿って配置される複数のノズルをそれぞれ有する液体吐出装置であって、前記媒体の端部の位置を検知して端部位置情報を出力するセンサを、前記ノズル群毎に対応させて複数備えたことを特徴とする液体吐出装置。
媒体を搬送方向に搬送する搬送機構と、前記搬送方向に沿って配置される複数のノズル群とを備え、該ノズル群は、前記搬送方向に沿って配置される複数のノズルをそれぞれ有し、前記ノズル群を搬送方向と交差する交差方向に移動させながら、前記ノズルから液体を吐出する吐出動作と、前記ノズル群に対して所定の搬送量にて媒体を搬送する搬送動作とを実行する液体吐出装置であって、前記媒体の、前記交差方向における端部の位置を検知して端部位置情報を出力するセンサを、前記ノズル群毎に対応させて複数備え、ノズル群に対応したセンサの端部位置情報に基づいて、ノズル群毎に液体の吐出開始位置および吐出停止位置の少なくとも一方を決めることを特徴とする液体吐出装置。
このような液体吐出装置によれば、各ノズル群は、それぞれに、媒体の端部位置を検知する専用のセンサを備えている。従って、センサから出力される端部位置情報に基づいて、ノズル群毎に精細に吐出開始位置および停止位置を調整可能となる。
ここで、媒体が搬送方向から傾いて搬送されている場合には、媒体の端部との距離がノズル群毎に相違するが、このような場合であっても、各ノズル群は自身のセンサを用いて個別に端部を基準として吐出開始または吐出停止を行うことができる。従って、端部に印刷するために消費するインク量を大幅に削減可能となる。
かかる液体吐出装置において、前記センサは、それぞれに自身が担当するノズル群に最も近く配置されているのが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、上記センサは、それぞれに自身が担当するノズル群に対して最も近く配置されている。よって、各センサから出力される端部位置情報は、媒体の端部において各ノズル群が液体を吐出開始および吐出停止させるための最適な情報になり得て、その結果、当該情報に基づいて、更に精細に、端部を基準とした吐出開始または吐出停止を行うことができる。
かかる液体吐出装置において、前記搬送方向に関して配置位置の異なる少なくとも二つのセンサの端部位置情報に基づいて、前記媒体の搬送方向からの傾き角を算出し、該傾き角の算出値も端部位置情報として更に使用して、前記液体を吐出させる開始位置と停止位置との少なくともいずれか一方を決めるのが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、媒体の傾き角も端部位置情報として使用するので、更に精細に、端部を基準とした吐出開始または吐出停止を実行することができる。
かかる液体吐出装置において、各ノズル群の吐出開始位置および吐出停止位置は、前記傾き角θと、ノズル群単体の搬送方向の長さH0とから下式により算定される算定値Mに基づいて変更されるのが望ましい。
M=H0×tanθ
このような液体吐出装置によれば、媒体が傾いて搬送されている場合であっても、端部を基準として正確に吐出開始および吐出停止を実行することができる。
かかる液体吐出装置において、前記媒体の端部の外側に前記吐出開始位置および吐出停止位置が設定されているのが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、媒体の端部に余白を形成しない縁なし印刷を行うことができる。
かかる液体吐出装置において、前記センサは、前記ノズル群と共に交差方向に移動し、該センサは、光を発するための発光部と、前記発光部の前記交差方向への移動に応じて交差方向に移動する前記光を受光するための受光部と、を備え、前記交差方向へ移動する前記発光部により発せられた光が、前記端部によって遮られることによる前記受光部の出力値の変化に基づいて、前記媒体の端部の位置を検知するのが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、より簡易に前記端部の位置を検知することができる。
かかる液体吐出装置において、前回のノズル群の移動動作時に検知した端部位置情報に基づいて、今回の移動動作時における、液体の吐出開始位置および停止位置のうちの少なくともいずれか一方を決めるのが望ましい。
このような液体吐出装置によれば、前回の移動動作時に検知した端部位置情報に基づいて、今回の移動動作時における吐出開始位置および停止位置のうちの少なくとも一方を決める。従って、端部位置が経時的に変化する場合にも、吐出開始位置および停止位置を精細に調整することができる。
また、媒体を搬送方向に搬送する搬送機構と、前記搬送方向に沿って配置される複数のノズル群とを備え、該ノズル群は、前記搬送方向に沿って配置される複数のノズルをそれぞれ有し、前記ノズル群を搬送方向と交差する交差方向に移動させながら、前記ノズルから液体を吐出する吐出動作と、前記ノズル群に対して所定の搬送量にて媒体を搬送する搬送動作とを実行する液体吐出装置であって、前記媒体の、前記交差方向における端部の位置を検知して端部位置情報を出力するセンサを、前記ノズル群毎に対応させて複数備え、前記各センサは、それぞれに自身が担当するノズル群に最も近く配置され、前記センサは、前記ノズル群と共に交差方向に移動し、該センサは、光を発するための発光部と、前記発光部の前記交差方向への移動に応じて交差方向に移動する前記光を受光するための受光部と、を備え、前記交差方向へ移動する前記発光部により発せられた光が、前記端部によって遮られることによる前記受光部の出力値の変化に基づいて、前記媒体の端部の位置を検知し、前記搬送方向に関して配置位置の異なる少なくとも二つのセンサの端部位置情報に基づいて、前記媒体の搬送方向からの傾き角を算出し、該傾き角の算出値およびノズル群に対応したセンサの端部位置情報に基づいて、ノズル群毎に液体の吐出開始位置および吐出停止位置の少なくとも一方を決めるとともに、前記媒体の端部の外側に前記吐出開始位置および吐出停止位置が設定されており、前回のノズル群の移動動作時に検知した端部位置情報に基づいて、今回の移動動作時における、吐出開始位置および吐出停止位置の少なくとも一方を決めることを特徴とする液体吐出装置。
このような液体吐出装置によれば、既述のほぼ全ての効果を奏するため、本発明の目的が最も有効に達成される。
また、媒体を搬送方向に搬送する搬送機構と、前記搬送方向に沿って配置される複数のノズル群とを備え、該ノズル群は、前記搬送方向に沿って配置される複数のノズルをそれぞれ有し、前記ノズル群を搬送方向と交差する交差方向に移動させながら、前記ノズルから液体を吐出する吐出動作と、前記ノズル群に対して所定の搬送量にて媒体を液体吐出方法も実現可能である。搬送する搬送動作とを実行する液体吐出装置を用いた液体吐出方法であって、前記媒体の、前記交差方向における端部の位置を検知して端部位置情報を出力するセンサを、前記ノズル群毎に対応させて複数使用し、ノズル群に対応したセンサの端部位置情報に基づいて、ノズル群毎に液体の吐出開始位置および吐出停止位置の少なくとも一方を決めることを特徴とする
===液体吐出装置の概略構成例===
図1は、液体吐出装置の一実施形態としてのカラーインクジェットプリンタ(以下、カラープリンタという)20の概要を示す斜視図である。
このカラープリンタ20は、カラー画像の出力が可能なインクジェットプリンタであり、例えば、シアン(C)、ライトシアン(淡いシアン、LC)、マゼンタ(M)、ライトマゼンタ(淡いマゼンタ、LM)、イエロ(Y)、ブラック(K)の6色の色インク等の液体を、用紙等の様々な媒体上に吐出してドットを形成することによって印刷画像を印刷するインクジェット方式のプリンタである。なお、色インクは上記6色に限らず、例えばダークイエロ(暗いイエロ、DY)などを用いても良い。また、カラープリンタ20は、図1に示すように用紙をロール状に巻き付けたロール紙や、JIS規格のA列0番用紙といった比較的大型の単票状の用紙にも対応している。
このようなカラープリンタ20は、インクを吐出してロール紙Pに印刷する印刷部3と、ロール紙Pを搬送するための用紙搬送部5とに大別される。以下で各部について説明する。
―――(1)印刷部―――
印刷部3は、印刷ヘッド136を保持するキャリッジ28と、このキャリッジ28を、前記ロール紙Pの搬送方向(以下、副走査方向ともいう)とほぼ直交する方向(以下、主走査方向または左右方向ともいう)に往復移動可能に案内するための上下一対のガイドレール34と、同キャリッジ28を前記往復移動させるためのキャリッジモータ30と、このキャリッジモータ30の移動力Fをキャリッジ28に伝達するための牽引ベルト32と、主走査方向におけるキャリッジ28の現在位置を検出するための位置検出センサ18とを備えている。
(1−A)キャリッジ
キャリッジ28は略矩形状平板であり、その下端縁が上端縁よりも前方に突き出た傾斜状態で前記ガイドレール34に支持されている。このキャリッジ28の左端縁および右端縁のそれぞれにおける副走査方向の中央には、前記牽引ベルト32を固定するための係合部28a,28bが設けられている。そして、左の係合部28aからは、牽引ベルト32によって左方向の移動力Fが付与されてキャリッジ28は、往路たる主走査方向の左側へ移動するとともに、逆に右の係合部28bからは右方向の移動力Fが付与されて復路たる右側へ移動する。
図2に、キャリッジ28を後記プラテン26側から見た正面図を示す。このキャリッジ28には、搬送方向に長尺な全長H1の印刷ヘッド136が配置されている。この印刷ヘッド136には、搬送方向に所定ピッチk・Dで、インクを吐出する多数のノズルnが設けられている。なお、前記全長H1は、印刷ヘッド136の最上端のノズルと最下端のノズルとの間隔である。Dは副走査方向のドットピッチであり、kは1以上の整数である。
また、この印刷ヘッド136は、搬送方向に8つのノズル群36a,36b,…36hに等分されており、ノズル群36毎に前記ノズルnからインクの吐出の開始および停止を実行可能となっている。
図3に、ノズル群36を拡大して示すが、ノズル群36には、前記180個のノズルnが、副走査方向に沿って所定ピッチk・Dで列状に並べられており、これによって、全長H0のノズル列Nを構成している。なお、この全長H0は、最上端のノズルn1と最下端のノズルn180との間隔であり、前記印刷ヘッド136の全長H1とは、次の式aの関係にある。
H1=8×H0+7×k・D ・・・ (式a)

ノズル列Nは、ノズル群36一つ当たり6列設けられ、これらノズル列Nは、主走査方向に設計ピッチWnで並設されている。このノズル群36及びノズルnの配列については後述する。
また、図1および図2に示すように、このキャリッジ28には、各ノズル群36a,36b,…36hに対応させて、ロール紙Pの左右の端部位置を検知するための端部検知センサ361,361,…361が設けられている。この端部検知センサ361は、インクの吐出の開始および停止に供するものであり、それぞれに担当するノズル群36の脇に近接して配されている。この端部検知センサ361についても後述する。
(1−B)ガイドレール
図1に示すように、ガイドレール34は、主走査方向に沿って2本が設けられている。そして、これらガイドレール34は、副走査方向に互いに間隔を隔てて上下に配置され、左右の両端部側にて基台となるフレーム(不図示)により支持されている。この2本のガイドレール34は、下側のガイドレール341が上側のガイドレール342より手前に配置されており、もって、これらに架け渡された前記キャリッジ28は、前述したように、その下端縁が前方に突き出た傾斜状態を維持しつつ主走査方向に往復移動するようになっている。
なお、このガイドレール342には、キャリッジ28の位置検出センサ18の構成要素であるリニア式エンコーダ用符号板19が、当該ガイドレール342に沿って設けられている。また、キャリッジ側28には、前記位置検出センサ18のもう一つの構成要素であるリニア式エンコーダ17が固定されている。そして、これらによって主走査方向におけるキャリッジ28の現在位置を認識可能となっている。なお、この位置検出センサ18については後述する。
(1−C)牽引ベルト
牽引ベルト32は金属製の帯状体であり、その一端がキャリッジ28の前記左の係合部28aに、またもう一端が、キャリッジ28の背面側を通って前記右の係合部28bに固定されている。また、この牽引ベルト32は、キャリッジ28の左右の移動ストローク端に設けられた一対のプーリ44a,44bに掛け回されている。そして、このうちの一方のプーリ44aには、前記キャリッジモータ30が連結されており、このキャリッジモータ30によって牽引ベルト32を介してキャリッジ28には主走査方向の移動力Fが付与されて、これによってキャリッジ28は左右の双方向に往復移動する。
(1−D)位置検出センサ
図4に、キャリッジ28に取付けられた位置検出センサ18の構成を模式的に示す。位置検出センサ18は、ガイドレール342に固定されたリニア式エンコーダ用符号板19と、キャリッジ28に固定されたリニア式エンコーダ17とを備えている。
リニア式エンコーダ用符号板19には、主走査方向に沿って所定の間隔にスリットが形成されている。
リニア式エンコーダ17は、発光ダイオード17aと、コリメータレンズ17bと、検出処理部17cとを備えている。検出処理部17cは、複数(例えば4個)のフォトダイオード17dと、信号処理回路17eと、例えば2個のコンパレータ17fA、17fBとを有している。
発光ダイオード17aの両端に抵抗を介して電圧VCCが印加されると、発光ダイオード17aから光が発せられる。この光はコリメータレンズ17bにより平行光に集光されてリニア式エンコーダ用符号板19を通過する。リニア式エンコーダ用符号板19には、所定の間隔(例えば1/180インチ(1インチ=2.54cm))毎にスリットが設けられている。
リニア式エンコーダ用符号板19を通過した平行光は、図示しない固定スリットを通って各フォトダイオード17dに入射し、電気信号に変換される。4個のフォトダイオード17dから出力される電気信号は信号処理回路17eにおいて信号処理され、信号処理回路17eから出力される信号はコンパレータ17fA、17fBにおいて比較され、比較結果がパルス信号として出力される。コンパレータ17fA、17fBから出力されるパルスENC−A、ENC−Bがエンコーダ17の出力となる。
図5Aおよび図5Bは、キャリッジモータ正転時及び逆転時におけるリニア式エンコーダ17の2つの出力信号の波形を示したタイミングチャートである。
図5Aおよび図5Bに示すように、キャリッジモータ正転時及び逆転時のいずれの場合も、パルスENC−AとパルスENC−Bとは位相が90度だけ異なっている。キャリッジモータ30が正転しているとき、即ち、キャリッジ28が往路方向に移動しているときは、図5Aに示すように、パルスENC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が進み、キャリッジモータ30が逆転しているとき、すなわち復路方向に移動しているときは、図5Bに示すように、パルスENC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が遅れる。そして、パルスENC−A及びパルスENC−Bの1周期Tは、キャリッジ28がリニア式エンコーダ用符号板19のスリット間隔を移動する時間に等しい。
本実施形態では、リニア式エンコーダ用符号版19のスリット(白部分)幅はカラープリンタ20の解像度の2倍、ここでは例えば360dpiに相当している。すなわち、キャリッジ28が主走査方向に走査した際に、エンコーダ17からパルス信号が出力される毎に360dpiに相当する距離を移動したことが検出される。したがって、例えばカラープリンタ20を起動した際の初期動作において、キャリッジ28の待機位置となるべくあらかじめ設定されたホームポジションを認識し、その後リニア式エンコーダ17から出力されるパルス信号をカウントすることにより、キャリッジ28の主走査方向の現在位置を検出することが可能となる。
また、リニア式エンコーダ17から出力されたパルス信号を等分割することにより、リニア式エンコーダ用符号版19のスリットより高い解像度にてキャリッジ28の位置を検出することが可能となる。例えば、リニア式エンコーダ17から出力されたパルス信号を4分割すると、1440dpiの精度にてキャリッジ28の位置を検出し、制御することが可能となる。
(1−E)端部検知センサ
図6は、端部検知センサ361の一例を説明するための模式図である。この端部検知センサ361は、例えば反射型光学センサ361であり、この例では、発光ダイオードから構成される発光部363と、フォトトランジスタから構成される受光部365と、電気信号測定部367とを有している。発光部363から発した光、すなわち入射光は、ロール紙Pや発せられた光の方向にロール紙Pがない場合にはプラテン26により反射され、その反射光は受光部365で受光され、電気信号に変換される。そして、受光した反射光の強さに応じた受光部の出力値として、電気信号の大きさが測定される。この電気信号の大きさは、前記反射するものがプラテン26かロール紙Pかによって変化する。このため、この大きさを電気信号測定部367によって測定し、これが所定の閾値よりも小さくなる変化をした時、または前記閾値よりも大きくなる変化をした時には、ロール紙Pの端部に差し掛かったとみなし、前記電気信号測定部367は検知信号を出力する。この検知信号は、後記余白設定部224に送信され、インクの吐出開始位置および吐出停止位置の設定に供される。
なお、上記においては、図6に示すように、発光部363と受光部365は、一体となって反射型光学センサ361という機器を構成することとしたが、発光機器と受光機器のように各々別個の機器を構成してもよい。
また、上記においては、受光した反射光の強さを得るために、反射光を電気信号に変換した後に電気信号の大きさを測定することとしたが、これに限定されるものではなく、受光した反射光の強さに応じた受光部の出力値を測定することができればよい。
―――(2)用紙搬送部―――
図1に示すように、ロール紙Pを搬送するための用紙搬送部5は、前記2本のガイドレール34の背面側に設けられている。そして、この用紙搬送部5は、下側ガイドレール341より下方にてロール紙Pを回動自在に保持するロール紙保持部35と、上側のガイドレール342より上方にてロール紙Pを搬送するロール紙搬送部37と、それらロール紙保持部35とロール紙搬送部37との間にて搬送されるロール紙Pが沿わされるプラテン26とを有している。
(2−A)プラテン
プラテン26は、搬送されるロール紙Pの全幅に亘る平面を有し、この平面が、前記傾斜状態にて走査するキャリッジ28の平面と平行になるように傾斜して設けられている。そして、このプラテン26は、前記キャリッジ28に組み付けられる印刷ヘッド136の表面と、その全面に亘って等間隔を隔てつつ対向している。
(2−B)ロール紙保持部
ロール紙保持部35は、ロール紙Pを回転自在に保持するホルダ27を備えている。このホルダ27は、ロール紙Pを保持した状態で回動軸となる軸体27aを有し、その軸体27aの両端部には、供給するロール紙Pの斜行を抑制するためのガイド円盤27bがそれぞれ設けられている。
(2−C)ロール紙搬送部
ロール紙搬送部37は、ロール紙Pを搬送するためのスマップローラ24と、これと対向して配置されスマップローラ24との間にロール紙Pを挟持する挟持ローラ24aと、スマップローラ24を回動させるための搬送モータ31とを備えている。搬送モータ31の軸には駆動ギア40が、スマップローラ24の軸には駆動ギア40と噛み合う中継ギア41がそれぞれ設けられ、搬送モータ31の動力は、駆動ギア40と中継ギア41とを介してスマップローラ24に伝達される。すなわち、ホルダ27に保持されたロール紙Pは、スマップローラ24と挟持ローラ24aとの間に挟持され、搬送モータ31によって、ロール紙Pはプラテン26に沿って搬送される。
===ノズル群の構成===
図3に示すように、ノズル群36は、多数のノズルnが副走査方向に沿って一直線上に整列されてなるノズル列Nを6列有しており、これらノズル列Nは、主走査方向に設計ピッチWnで並設されている。本実施形態においては、前記ノズル列Nとして、ブラックノズル列Nk、シアンノズル列Nc、ライトシアンノズル列Nlc、マゼンタノズル列Nm、ライトマゼンタノズル列Nlm、およびイエローノズル列Nyが、吐出するインク色毎に列をなしている。
各ノズル列Nは、それぞれに180個のノズルn1〜n180を有し、各々のノズルnには、ノズルnを駆動してインクを吐出させるための駆動素子としてピエゾ素子(不図示)が設けられている。ノズル列Nのノズルn1,n2,…n180は、副走査方向に沿って一定のノズルピッチk・Dで配置されている。ここで、Dは副走査方向のドットピッチであり、kは1以上の整数である。なお、副走査方向のドットピッチDは、主走査ライン(ラスタライン)のピッチとも等しくなっている。
そして、印刷時には、ロール紙Pが用紙搬送部5によって間欠的に所定の搬送量で搬送され、この間欠搬送における停留中にキャリッジ28が主走査方向に移動し、この移動中に各ノズルnからインクが吐出される。但し、印刷方式によっては、すべてのノズルnが常に使用されるとは限らず、一部のノズルnのみが使用される場合もある。
===ノズル群の駆動===
次に、印刷ヘッド136に係るノズル群36の駆動について、図7を参照しつつ説明する。
図7は、ノズル群制御ユニット63(図9)内に設けられた駆動信号発生部200の構成を示すブロック図である。
この駆動信号発生部200は、ノズル群36毎に独立して設けられており、ノズル群36単位で、インクの吐出タイミングを調整可能になっている。
この駆動信号発生部200は、原駆動信号発生部206と、原駆動信号シフト補正部207と、複数のマスク回路204と、余白設定部224とを備えている。
原駆動信号発生部206は、各ノズルn1〜n180に共通して用いられる原駆動信号ODRVを生成する。この原駆動信号ODRVは、一画素分の走査期間内(キャリッジが一画素の間隔を横切る時間内)において、図中の下に示すように、第1パルスW1と第2パルスW2の2つのパルスを含む信号である。そして、この生成された原駆動信号ODRVは、駆動信号シフト補正部207に出力される。
駆動信号シフト補正部207は、原駆動信号ODRVの波形を復路全体で前後にシフトする。そして、これによって、主走査の往路と復路におけるインクの着弾位置のズレを補正する、すなわち往路と復路におけるドットの形成位置のズレを補正する。
マスク回路204は、各ノズルn1〜n180を駆動する各ピエゾ素子に対応して設けられている。そして、各マスク回路204には、原駆動信号シフト補正部207から原駆動信号ODRVが入力されるとともに、後記印刷データPDに基づいて印刷信号PRT(i)が入力される。
印刷信号PRT(i)は、画素に対応する画素データであり、一画素に対して2ビットの情報を有するシリアル信号であり、その各ビットは、第1パルスW1と第2パルスW2とにそれぞれ対応している。そして、このマスク回路204は、印刷信号PRT(i)のレベルに応じて、原駆動信号ODRVを遮断したり通過させたりする。すなわち、印刷信号PRT(i)が0レベルのときには、原駆動信号ODRVのパルスを遮断してインクを吐出しないようにし、また、印刷信号PRT(i)が1レベルのときには、原駆動信号ODRVの対応するパルスをそのまま通過させて、これを駆動信号DRV(i)として駆動信号シフト補正部207を介して前記ピエゾ素子に出力し、これによってノズルからインクを吐出する。
なお、本発明にあっては、このマスク回路204には、前記印刷信号PRT(i)に加えて、余白設定部224から余白信号SIGが入力される。この余白信号SIGは、ロール紙Pの左右の端部に形成される余白を規定するものであり、インクの吐出を開始するための1レベルの信号と、停止するため0レベルの信号とから構成される。すなわち、マスク回路204を通過後の駆動信号DRV(i)がインクを吐出する信号になっているか否かは、前記印刷信号PRT(i)と、当該余白信号SIGとの論理積(所謂ANDである)の演算結果で決定する。
図8に、この余白信号の説明図を示す。この余白信号SIGは、基本的には、主走査方向に移動するノズル群36がロール紙Pの一方の端部に到達すると1レベルとなり、そのままロール紙Pを横切って他方の端部に到達すると0レベルとなる。そして、これによって、ほぼロール紙Pに対してのみ、印刷信号PRT(i)に基づいてインクが吐出され、ロール紙Pには印刷画像が印刷される。
余白の有る「縁有り印刷」や、余白の無い「縁なし印刷」の選択は、この余白信号SIGの切り換え位置Pcの調整によって行う。例えば、この余白信号SIGの0から1レベルへの切り換え位置Pcを、ロール紙Pの端部の内側に設定すれば、ロール紙Pの端部には余白が形成され、他方、同切り換え位置Pcを外側に設定すれば、ロール紙Pの端部には余白が形成されず縁なしに印刷画像が印刷される。
なお、この「縁なし印刷」の際の、前記端部から切り換え位置Pcまでの距離(以下では縁なし用マージンMと言う)は、ロール紙Pの斜行等を考慮して設定され、斜行が設計公差内であれば確実に縁なし印刷がなされるようになっている。この縁なし用マージンMについては後述する。
また、前記端部の位置は、前記端部検知センサ361によって検知され、この検知信号を受信した前記余白設定部224は、当該受信時点のキャリッジ28の位置を、端部位置情報として位置検出センサ18から取得する。そして、この端部位置よりも前記縁なし用マージンMだけ外側の位置を、前記切り換え位置Pcたる吐出開始位置または吐出停止位置として記録する。
===液体吐出装置の制御構成例===
次に液体吐出装置としてのカラープリンタ20の制御構成例について、図9及び図10を用いて説明する。なお、図9は、カラープリンタ20の制御構成を示すブロック図であり、図10は、画像処理ユニット38の構成を示すブロック図である。
このカラープリンタ20は、パーソナルコンピュータ等のコンピュータ90に接続して使用され、このコンピュータ90から送信された画像データに基づいてロール紙Pに印刷画像を印刷する。なお、このカラープリンタ20に前記コンピュータ90を加えた上記構成を、広義の「液体吐出装置」と呼ぶこともできる。
このコンピュータ90は、CRT21及び、図示しない、液晶表示装置等の表示装置、キーボードやマウス等の入力装置、フレキシブルドライブ装置、CD−ROMドライブ装置等のドライブ装置等を備えている。そして、このコンピュータ90では、所定のオペレーティングシステムの下で、アプリケーションプログラム95が動作している。オペレーティングシステムには、ビデオドライバ91が組み込まれており、画像のレタッチなどを行うアプリケーションプログラム95は、処理対象の画像に対して所望の処理を行い、また、ビデオドライバ91を介してCRT21に画像を表示する。
カラープリンタ20は、アプリケーションプログラム95からの画像データ等が入力される情報生成手段としての画像処理ユニット38と、カラープリンタ20全体の動作を制御するシステムコントローラ54と、RAM56と、ROM58とを備えている。システムコントローラ54には、さらに、キャリッジモータ30を駆動する主走査駆動回路61と、搬送モータ31を駆動するための副走査駆動回路62と、各ノズル群36に対応させて設けられ、これらノズル群36を制御するための制御手段としての8つのノズル群制御ユニット63と、キャリッジ28の位置を検出する位置検出センサ18とが接続されている。
なお、各ノズル群制御ユニット63には、それぞれに前記端部検知センサ361が接続されている。この端部検知センサ361は、主走査時にロール紙Pの端部を検知すると同時に、この検知信号をノズル群制御ユニット63内の前記余白設定部224に送信する。この検知信号を受信した余白設定部224は、その受信時点のキャリッジ28の位置を示すパルス信号を位置検出センサ18から取得する。そして、余白設定部224は、これら端部位置情報に基づいて、次回の主走査時におけるインクの吐出開始位置および吐出停止位置を設定する。
このような制御構成の下で、アプリケーションプログラム95が印刷命令を発すると、カラープリンタ20に設けられた画像処理ユニット38が、画像データをアプリケーションプログラム95から受け取り、これを印刷データPDに変換する。図10に示すように、この画像処理ユニット38の内部には、解像度変換モジュール97と、色変換モジュール98と、ハーフトーンモジュール99と、ラスタライザ100と、UIプリンタインターフェースモジュール102と、ラスタデータ格納部103と、色変換ルックアップテーブルLUTと、バッファメモリ50と、イメージバッファ52が備えられている。
解像度変換モジュール97は、アプリケーションプログラム95で形成されたカラー画像データの解像度を、画像データと共に受け取った印刷モード等の情報に基づいて、対応する印刷解像度に変換する役割を果たす。こうして解像度変換された画像データは、まだRGBの3つの色成分からなる画像情報である。色変換モジュール98は、色変換ルックアップテーブルLUTを参照しつつ、画素毎にRGB画像データを、カラープリンタ20が利用可能な複数のインク色の多階調データに変換する。
色変換された多階調データは、例えば256階調の階調値を有している。ハーフトーンモジュール99は、所謂ハーフトーン処理を実行してハーフトーン画像データを生成する。
このハーフトーン画像データは、ラスタライザ100により所望のデータ順に並べ替えられ、最終的な印刷データPDとしてラスタデータ格納部103に対して出力される。この印刷データPDは、各主走査時のドットの形成状態を示すラスターデータと、副走査送り量を示すデータとを含んでいる。
一方、コンピュータ90に備えられたユーザインターフェース表示モジュール101は、印刷に関係する種々のユーザインターフェースウィンドウを表示する機能と、それらのウィンドウ内におけるユーザの入力を受け取る機能とを有している。例えば、ユーザは、用紙の種類、サイズや印刷モード等をユーザインターフェース表示モジュール101に指示することが可能である。
また、UIプリンタインターフェースモジュール102は、ユーザインターフェース表示モジュール101とカラープリンタ20との間のインターフェースとしての機能を有している。ユーザがユーザインターフェース表示モジュール101により指示した命令を解釈して、システムコントローラ54等へ各種コマンドCOMを送信したり、逆に、システムコントローラ54等から受信したコマンドCOMを解釈して、ユーザインターフェース表示モジュール101へ各種表示を行ったりする。例えば、ユーザインターフェース表示モジュール101により受け取られた用紙の種類、サイズや印刷モード等に係る前記指示は、UIプリンタインターフェースモジュール102へ送られ、UIプリンタインターフェースモジュール102は、指示された命令を解釈してシステムコントローラ54へコマンドCOMを送信する。そして、印刷モードや、印刷情報(印刷する画像の解像度、印刷に使用するノズルに係る情報、副走査送り量を示すデータに係る情報)等に基づいて、印刷データPDがハーフトーンモジュール99やラスタライザ100により生成され、ラスタデータ格納部103へ出力する。
ラスタデータ格納部103に出力された印刷データPDは、一旦、バッファメモリ50に蓄えられ、ノズルに対応したデータに変換されてイメージバッファ52に格納される。カラープリンタ20のシステムコントローラ54は、UIプリンタインターフェースモジュール102により出力されたコマンドCOMの情報に基づいて主走査駆動回路61、副走査駆動回路62、ノズル群制御ユニット63等を制御し、イメージバッファ52のデータに基づいて印刷ヘッド36に設けられた各色のノズルを駆動して印刷する。
なお、前記印刷モードは、印刷画像の色を規定する色規定モードと、印刷画像の画質を規定する画質規定モードとから主に構成され、これらの組み合わせで規定される。このうちの色規定モードとしては、前記6色の全インクを用いて印刷するフルカラーモード、またはブラックインクのみといった単色インクを用いて印刷するモノクロモードのいずれかを選択設定可能である。他方、画質規定モードとしては、所謂インターレース方式(ノズルピッチk・Dよりも小さい副走査方向のドットピッチDで、ラスタライン(印刷画像における主走査方向のライン)を形成する方式であって、副走査方向に隣接するラスタラインを異なるノズルで形成する方式)を用いてドットを記録する高画質モードか、または所謂バンド方式(一回の走査によって、印刷ヘッドの全長H分の領域のラスタラインをノズルピッチk・Dで形成する方式)を用いてドットを高速に記録する高速モードのいずれかを選択設定可能である。なお、モノクロモードに供するインクは、ブラックインクに限るものではなく、シアンインク等の他のインクを用いても良い。また、前記高画質モードもインターレース方式に限るものではなく、1ラスタライン(印刷画像における主走査方向の1ライン)を複数回の走査にて印刷する所謂オーバーラップ方式でも良いし、これらを組み合わせた方式でも良い。
===液体吐出装置の縁なし印刷動作===
ここで、図11に示す印刷動作のフロー図を参照して、上述した液体吐出装置としてのカラープリンタ20の縁なし印刷動作を説明する。
先ず、ユーザはアプリケーションプログラム95等において印刷を行う旨を指示する。本指示を受け取ったアプリケーションプログラム95が、印刷命令を発すると、この印刷命令を受信したシステムコントローラ54は、8つの画像処理ユニット38a,38b,…38hに、各画像データをアプリケーションプログラム95からそれぞれ受け取らせる(S101)。そして、これら画像処理ユニット38a,38b,…38hは、各画像データを印刷データPDに変換した後にバッファメモリ50に送信する。各々の画像処理ユニット38a,38b,…38hは、それぞれ各ノズル群36a,36b,…36hに対応した印刷データPDを、バッファメモリ50により受信した後に、イメージバッファ52へ送信する。
なお、ユーザは、前記アプリケーションプログラム95による印刷指示とともに、ユーザインターフェース表示モジュール101から印刷モード等を指示することが可能である。ユーザによる当該指示は、各々の画像処理ユニット38a,38b,…38hのUIプリンタインターフェースモジュール102へと送られる。UIプリンタインターフェースモジュール102は指示された命令を解釈し、コマンドCOMをシステムコントローラ54へ送信する。
次に、システムコントローラ54は、このコマンドCOMに基づいて、給紙処理を行う(S102)。給紙処理とは、印刷に必要な適宜な量だけロール紙Pを巻き出して、プラテン26に対向させる処理であり、副走査駆動回路62により搬送モータ31を駆動させる等して実行される。
次に、システムコントローラ54は、ロール紙Pに印刷画像を印刷すべく、ドット形成処理(S103)および搬送処理(S104)を交互に繰り返し行う。ドット形成処理とは、キャリッジ28を主走査方向に移動させながら、各ノズル群36a,36b,…36hからインクを吐出してロール紙P上にドットを形成する処理である。また、搬送処理とは、ロール紙Pを副走査方向に所定の搬送量だけ搬送する処理である。ここで、キャリッジ28の主走査方向への移動は、主走査駆動回路61にキャリッジモータ30を駆動させることによって行い、また、各ノズル群36a,36b,…36hからのインクの吐出は、8つの各ノズル群制御ユニット63a,63b,…63hに、それぞれに対応するノズル群36を駆動させることによって行い、また、ロール紙Pの搬送は、副走査駆動回路62に搬送モータ31を駆動させることによって行う。
このドット形成処理および搬送処理は、印刷データPDが無くなるまで繰り返し実行され(S105)、無くなったらロール紙P上に印刷画像は完成し、当該印刷動作は終了する。
なお、前述の「ドット形成処理」に係る「インクの吐出動作」は、主走査中に検知したロール紙Pの端部位置を基準にして実行される。すなわち、主走査中には、「インクの吐出動作」だけではなく、「ロール紙Pの端部位置の検知動作」も行っており、この主走査中に検知した端部位置に基づいて、インクの吐出を開始する位置(吐出開始位置)と、吐出を停止する位置(吐出停止位置)とを設定している。
ここで、「ドット形成処理」を詳細に説明する。図12は、ドット形成処理のフロー図であり、図13A〜図13Jは、ドット形成処理において主走査するノズル群36の様子を示す説明図である。なお、以下の説明では、1つのノズル群36について説明するが、残りの7つのノズル群36も同様に動作するのは言うまでもない。また、説明が煩雑になるのを避けるべく、「インクの吐出動作」と「ロール紙Pの端部位置の検知動作」とを別々に分けて説明するが、これら2つの動作は、図12に示すように、主走査中に並行して実行されている。
最初に「ロール紙Pの端部位置の検知動作」から説明する。主走査駆動回路61によってキャリッジ28が主走査をする前に、ノズル群制御ユニット63は端部検知センサ361を制御して、その発光部363からプラテン26に向けて光を発する。そして、図13Aに示すように、主走査駆動回路61によりキャリッジモータ30を駆動させてキャリッジ28を往路方向に移動する(S200)。やがて、図13Bに示すように、前記発光部363から発光された光が、ロール紙Pの一方の端部によって遮られることになるが、このときに、発光部363から発せられた光の入射先は、プラテン26からロール紙Pに変わるため、その反射光を受光した受光部365の出力値である電気信号の大きさは変化し、前記閾値を下回る。すると、端部検知センサ361は、端部位置を検知したとみなして、その検知信号を余白設定部224に送信する(S230)。この検知信号を受信した余白設定部224は、受信時点のキャリッジ28の位置を示すパルス信号を、端部位置情報として位置検出センサ18から取得する(S222,S223)。そして、余白設定部224は、この端部位置よりも縁なし用マージンMだけ外側の位置を、次回主走査時のインクの吐出停止位置として記録する(S224)。なお、この吐出停止位置の記録は、端部検知センサ361毎に、すなわちノズル群36毎になされるのは言うまでもない。
キャリッジ28がそのまま主走査を継続すると、やがて、図13Cを経て図13Dに示すように、端部検知センサ361の発光部363から発光された光が、ロール紙Pの他方の端部に差し掛かり、ロール紙Pによって遮られなくなる。このときに、発光部363から発せられた光の入射先は、ロール紙Pからプラテン26に変わるため、受光部365の前記電気信号は所定の閾値を超える。すると、端部検知センサ361は端部位置を検知したとみなして、その端部位置の検知信号を余白設定部224に送信する(S231)。この検知信号を受信した余白設定部224は、受信時点のキャリッジ28の位置を示すパルス信号を、端部位置情報として位置検出センサ18から取得する(S225,S226)。そして、余白設定部224は、この端部位置よりも縁なし用マージンMだけ外側の位置を、次回主走査時のインクの吐出開始位置として記録する(S227)。なお、この吐出開始位置の記録は、端部検知センサ361毎に、すなわちノズル群36毎になされるのは言うまでもない。
そして、図13Eに示すように、主走査するキャリッジ28が、主走査の停止位置に到達すると、位置検出センサ18のパルス信号を常時監視している主走査駆動回路201は、キャリッジ28を停止する(S201)。
以上、往路の主走査について「ロール紙Pの端部位置の検知動作」を説明したが、復路についても同じである。
次に「インクの吐出動作」について説明する。なお、説明の都合上、この主走査は、先程説明に用いた主走査の後に継続する次回の主走査であるものとする。また、説明が煩雑になるのを避けるべく、前述した「ロール紙Pの端部の検知動作」を省略して説明するが、以下で説明する主走査中においても、「ロール紙Pの端部の検知動作」がなされているのは言うまでもない。
先ず、図13Fに示すように、主走査駆動回路61によりキャリッジモータ30を駆動させてキャリッジ28を復路方向に移動する(S200)。やがて、図13Gに示すように、ロール紙Pの端部位置から縁なし用マージンMだけ外側の位置にノズル群36が差し掛かるが、この位置は、前回の主走査時に吐出開始位置として、余白設定部224が記録した位置である。従って、位置検出センサ18からのパルス信号を監視している余白設定部224は、前記ノズル群36の吐出開始位置を検知し(S220)、余白設定部224は、余白信号を0から1レベルに切り換えてインクの吐出を開始する(S221)。なお、この吐出開始は、ノズル群36毎になされるのは言うまでもない。
そして、キャリッジ28がそのまま主走査を継続すると、やがて、図13Hを経て図13Iに示すように、ノズル群36は、端部位置から縁なし用マージンMだけ外側の位置に差し掛かる。この位置は、前回の主走査時に吐出停止位置として記録された位置である。従って、位置検出センサ18からのパルス信号を監視している余白設定部224は、前記ノズル群36の吐出停止位置を検知し(S228)、余白設定部224は、余白信号を1から0レベルに切り換えてインクの吐出を停止する(S229)。なお、この吐出停止は、ノズル群36毎になされるのは言うまでもない。
そして、主走査するキャリッジ28が、主走査の停止位置に到達すると、位置検出センサ18のパルス信号を常時監視している主走査駆動回路201は、キャリッジ28を停止する(S201)。
以上、復路の主走査について「インクの吐出動作」を説明したが、往路についても同じである。
===縁なし用マージン===
図14Aおよび図14Bに、縁なし用マージンMの説明図を示す。一般例として示す同図の印刷ヘッド136aは、前記実施形態とは異なり、端部検知センサ361を1つだけ備えている。そして、縁なし印刷時には、この端部検知センサ361によって検知したロール紙Pの左の端部位置および右の端部位置を基準として、そこから縁なし用マージンM分だけ外側に離れた位置Pcにて吐出開始および吐出停止を行う。
ここで、この縁なし用マージンMは、主に、図14Bに示すように、ロール紙Pの斜行角度(傾き角)の設計公差を考慮して設定され、これによって、設計公差内の斜行が生じてもロール紙Pの端部に余白が形成されないようにしている。すなわち、縁なし用マージンMは、設計上の最大斜行角度θmと印刷ヘッドの全長Hから、次の式1によって算定される。
M=H×tanθm ・・・ (式1)
なお、このような式1で算定する理由は、次のとおりである。図14Bに示すように、ロール紙Pが斜行している場合には、主走査する印刷ヘッド136aのうちの最上端のノズルn又は最下端のノズルnのいずれか一方が、先にロール紙Pの端部に到達し、他方が後から到達することになるが、縁なしに印刷するためには、一方が端部に到達した時から、印刷ヘッド136aはその全長Hに亘るノズルnからインクを吐出しなければならないからである。
ここで、式1を見ると、印刷ヘッド136aの全長Hが長くなる程、縁なし用マージンMは大きくなることが判る。従って、図1に示す本実施形態のように、印刷ヘッド136の全長H1が長尺の場合には、図15Aに示すように、必要なマージンM1も大きくなり、もって、その領域に打ち捨てられるインクも大量となって、縁なし印刷に係るインク歩留まりは非常に悪くなってしまう。
そこで、これを回避すべく、本発明にあっては、印刷ヘッド136を、搬送方向に関して8つのノズル群36,36,…36に区分するとともに、各ノズル群36のぞれぞれに対して専用の端部検知センサ361を設けるようにし、これによって、ノズル群36毎に個別にロール紙Pの端部位置を検知してインクを吐出するようにしている。
そして、このようにすれば、図15Bに示すように、各ノズル群36の全長H0は、印刷ヘッド136の全長H1の概ね8分の1であることから、各ノズル群36に必要なマージンM0も、次の式2に示すように、前記縁なし用マージンM1の概ね8分の1に小さくすることができる。
M0=H0×tanθm
≒H1/8×tanθm
=M1/8 ・・・ (式2)
これを一般化して言えば、「長尺な印刷ヘッドを、その搬送方向に関して所定数のノズル群に分割するとともに、ノズル群毎にロール紙の端部位置を検知してインクを吐出できるようにすれば、必要な縁なし用マージンMを所定数分の1に小さくすることができる」ということになる。
なお、ここで、望ましくは、前記8つのうちの少なくとも2つの端部検知センサ361,361を用いて取得した2つの端部位置情報を用いて、ロール紙Pの斜行角度の実績値θaを算出すると良い。そうすれば、この実績値θaから必要な最小のマージンMaを算定することができて、もって前記最大斜行角度から安全側に算定した前記マージンM0を用いずに済み、縁なし用マージンを更に小さくすることが可能となる。
前記斜行角度の実績値θaは、例えば次の式3によって算定される。
θa=arctan((X1−X2)/S) ・・・ (式3)

ここで、X1およびX2は、2つの端部検知センサ361,361の端部位置情報に基づく端部位置であり、Sは前記2つの端部検知センサ361,361の副走査方向の距離である。
また、前記端部検知センサ361,361による端部位置の検知は、「縁なし印刷動作」のところで説明したように、今回の主走査の、直前の主走査においてなされるのが好ましい。これは、直近のロール紙Pの斜行状態を、反映させることができるからである。
===ノズル群および端部検知センサの他の配置例===
前述の実施形態では、キャリッジ28上におけるノズル群36の配置例として、副走査方向に沿ってノズル群36が一直線に配置された例を示したが、配置はこれに限るものではなく、図16乃至図18に示すような様々な態様について本発明を適用可能である。なお、これらの図は、キャリッジ28をプラテン側から見た平面図である。また、以下で説明する3つの配置例のいずれも、その端部検知センサ361は、ぞれぞれに担当するノズル群36に近接させて、その右脇における搬送方向の上流側に設けられており、いずれも同じであるため、その説明は省略する。
最初に、図16に示す配置例を説明する。この配置例にあっては、キャリッジ28に設けられた8つのノズル群36のうち、4つのノズル群36は牽引ベルト32より上側に配置され、残り4つのノズル群36は牽引ベルト32より下側に配置されている。なお、これら上側と下側の配置は同じであるため、以下では、上側の4つのノズル群36における位置関係を例に説明する。
4つのノズル群36は、上下方向に2段に2つずつ配置され、上段の2つのノズル群36a,36b及び下段の2つのノズル群36c,36dは、左右方向にノズル群36の幅とほぼ等しい間隔を隔てて配置されている。上段の右側に位置するノズル群36bはキャリッジ28の右端に位置し、下段の左側に位置するノズル群36cはキャリッジ28の左端に位置している。すなわち、4つのノズル群36a,36b,36c,36dのうち、左側に位置する2つのノズル群36a,36c及び右側に位置する2つのノズル群36b,36dが対をなし、それぞれ対をなす2つのノズル群36のうち左側に位置するノズル群36c,36dが下段に位置し、右側に位置するノズル群36a,36bが上段側に位置して千鳥状に配置されている。
また、4つのノズル群36は、上段のノズル群36に設けられたノズル列の最下端のノズルn180と、下段のノズル群36に設けられたノズル列の最上端のノズルn1とのピッチが、それらノズル列のノズルピッチk・Dと等しくなるように配置されている。すなわち、左側に配置された2つのノズル群36a,36cの間では、右上に配置されたノズル群36aが有するノズル列の最下端側ノズルn180(搬送方向の最後端側ノズル)と、左下のノズル群36cが有するノズル列の最上端側ノズルn1(搬送方向の最先端側ノズル)との間隔が上下方向に、ノズルピッチk・Dとなるように配置されている。また、右側に配置された2つのノズル群36b,36dの間では、右上のノズル群36bが有するノズル列の最下端側ノズルn180と、左下のノズル群36dが有するノズル列の最上端側ノズルn1との間隔が上下方向に、ノズルピッチk・Dとなるように配置されている。このため、キャリッジ28の1回の主走査において、例えば、左側に位置する2つのノズル群36a,36cと、右側に位置する2つのノズル群36b,36dをそれぞれ1つの類として扱い、各類が有する各ノズル列にて、ロール紙Pに対する主走査方向の同一位置にドットを形成すると、類をなす2つのノズル群36のノズル列にて形成したドットが等ピッチにて連続して形成される。すなわち、類をなす2つのノズル群が有するノズル列からインクを吐出するタイミングを制御することにより、それらのノズル列を1つの連続するノズル列として扱うことが可能となる。このため、大判の用紙に大きな画像を印刷する場合であっても、高速に印刷することが可能となる。
次に、図17に示す配置例を説明する。この配置例にあっては、キャリッジ28に設けられた8つのノズル群36は、主走査方向に並べられた2つずつが対をなし、それら対をなす4つのノズル群対36A,36B,36C,36Dは、それらが有する各ノズル列Nの1番ノズルn1が、主走査方向に間隔を隔ててそれぞれ配置されている。ここでは、ロール紙Pの主走査方向の幅をWpとしたときに、前記各ノズル群対36A,36B,36C,36Dの1番ノズルn1同士の間隔は1/2Wpとなるように配置されている。対をなすノズル群対36A,36B,36C,36Dの左側に位置するノズル群を第1ノズル群36a,36c,36e,36g、右側に位置するノズル群を第2ノズル群36b,36d,36f,36hとすると、それら第1ノズル群及び第2ノズル群において主走査方向の一方の最端に位置するノズル、例えば、最も上側に位置するノズル群対36Aでは、第1ノズル群36aが有するブラックノズル列Nkの1番ノズルn1と、第2ノズル群36bが有するブラックノズル列Nkの1番ノズルn1との主走査方向における間隔が1/2Wpとなるように配置されている。
また、上下方向に4段に配置された各ノズル群対36A,36B,36C,36Dのそれぞれの第1ノズル群が有する各ノズル列、及び、第2ノズル群が有する各ノズル列は、ロール紙Pの搬送方向となる副走査方向にほぼ一直線上に配置されるように位置決めされている。さらに、最も上段に位置するノズル群対36Aと2段目に位置するノズル群対36Bとが有する1番ノズルn1間の間隔、2段目に位置するノズル群対36Bと3段目に位置するノズル群対36Cとが有する1番ノズルn1間の間隔、3段目に位置するノズル群対36Cと最も下段に位置するノズル群対36Dとが有する1番ノズルn1間の間隔L1は等しくなるように配置されている。
最後に、図18に示す配置例を説明する。この配置例にあっては、キャリッジ28の左右方向の中央を境として左側の領域には4つのノズル群36が、また右側の領域にも4つのノズル群36が配置され、各領域のノズル群36は、副走査方向に沿って設計ピッチ2L0(=2(H0+k・D))で一直線に整列されている。つまり、各領域においては、副走査方向に隣り合うノズル群36,36同士は、互いの間にノズル群36一つ分に相当する間隔を隔てて配されている。なお、H0はノズル列Nの全長を示す。
一方、左右に隣り合うノズル群36,36同士は、主走査方向には設計ピッチWhで配されているとともに、副走査方向については、互いに前記設計ピッチ2L0の半分だけシフトされており、よってノズル群36はキャリッジ28平面上の左右に千鳥状に配されている。詳細には、一方の片側の領域(例えば左側領域)における、ノズル群36の存在しない間隔部分に対応させて、他方の片側の領域(例えば右側領域)のノズル群36が配置されており、もってそれぞれの領域におけるノズル群36が存在しない前記間隔部分を互いに補うようになっている。従って、例えばキャリッジ28上の8つのノズル群36を合わせると、あたかも前記ノズル列Nの略8倍の全長のノズル列を有するのと同等となって、これによって大きな印刷画像の印刷を極短時間で実行可能となっている。
===その他の実施の形態===
以上、一実施形態に基づき本発明に係る液体吐出装置等を説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
例えば、以下に述べる実施形態も、本発明に係る液体吐出装置に含まれる。すなわち、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などに、本実施形態と同様の技術を適用しても良い。また、これらの方法や製造方法も応用範囲の範疇である。
前述の実施形態では、染料インク又は顔料インクといったインクをノズルnから吐出していた。しかし、ノズルnから吐出する液体は、このようなインクに限られるものではない。例えば、金属材料、有機材料(特に高分子材料)、磁性材料、導電性材料、配線材料、成膜材料、電子インク、加工液、遺伝子溶液などを含む液体(水も含む)をノズルから吐出しても良い。このような液体を対象物に向かって直接的に吐出すれば、省材料、省工程、コストダウンを図ることができる。
前述の実施形態では、ピエゾ素子を用いてインクを吐出していた。しかし、液体を吐出する方式は、これに限られるものではない。例えば、熱によりノズル内に泡を発生させる方式など、他の方式を用いてもよい。
前述の実施形態では、用紙としてロール紙Pを例にとって説明したが、用紙にA列0番等の単票状の用紙を用いてもよい。
本発明にかかるカラープリンタの一実施形態の概要を示す斜視図である。 キャリッジをプラテン側から見た正面図である。 ノズル群を拡大して示す図である。 リニア式エンコーダの構成を模式的に示した説明図である。 図5Aは、リニア式エンコーダの2つの出力信号の波形を示したタイミングチャートである。図5Bは、リニア式エンコーダの2つの出力信号の波形を示したタイミングチャートである。 端部検知センサを説明するための模式図である。 ノズル群制御ユニット内に設けられた駆動信号発生部の構成を示す図である。 余白信号の説明図である。 カラープリンタの制御構成を示すブロック図である。 画像処理ユニットの構成を示すブロック図である。 カラープリンタの印刷動作を説明するためのフロー図である。 印刷動作に係るドット形成処理を説明するためのフロー図である。 図13Aから図13Jは、ドット形成処理を説明するための説明図である。 図14Aおよび図14Bは、縁なし用マージンの説明図である。 図15Aおよび図15Bは、縁なし用マージンの説明図である。 ノズル群および端部検知センサの他の配置例を示す図である。 ノズル群および端部検知センサの他の配置例を示す図である。 ノズル群および端部検知センサの他の配置例を示す図である。
符号の説明
3 印刷部、5 用紙搬送部、12 印刷画像、12a〜12h 帯状画像、
17リニア式エンコーダ、17a 発光ダイオード、17b コリメータレンズ、
17c 検出処理部、17d フォトダイオード、17e 信号処理回路、
17fA,17fB コンパレータ、
18 位置検出センサ、19 リニア式エンコーダ用符号板、
20 カラープリンタ、21 CRT、24 スマップローラ、
24a 挟持ローラ、26 プラテン、27 ホルダ、27a 軸体、
27b ガイド円盤、28 キャリッジ、28a,28b 係合部、
30 キャリッジモータ、31 搬送モータ、32 牽引ベルト、
34 ガイドレール、341 下側ガイドレール、
342 上側ガイドレール、35 ロール紙保持部、
136 印刷ヘッド、36,36a〜36h ノズル群、
361 端部検知センサ、363 発光部、365 受光部、
367 電気信号測定部、37 ロール紙搬送部、
38,38a〜38h 画像処理ユニット、40 駆動ギア、41 中継ギア、
44a,44b プーリ、50 バッファメモリ、52 イメージバッファ、
54 システムコントローラ、56 RAM、58 ROM、
61 主走査駆動回路、62 副走査駆動回路、
63,63a〜63h ノズル群制御ユニット、90 コンピュータ、
91 ビデオドライバ、95 アプリケーションプログラム、
97 解像度変換モジュール、98 色変換モジュール、
99 ハーフトーンモジュール、100 ラスタライザ、
101 ユーザインターフェース表示モジュール、
102 UIプリンタインターフェースモジュール、
103 ラスタデータ格納部、200 駆動信号発生部、204 マスク回路、
206 原駆動信号発生部、207 原駆動信号シフト補正部、
224 余白設定部、
COM コマンド、F 移動力、LUT 色変換ルックアップテーブル、
n,n1〜n180 ノズル、
N,Nk,Nc,Nlc,Nm,Nlm,Ny ノズル列、
M 縁なし用マージン、P ロール紙、PD 印刷データ、SIG 余白信号

Claims (7)

  1. 媒体を搬送方向に搬送する搬送機構と、前記搬送方向に沿って配置される複数のノズルを所定数に区分してなる複数のノズル群とを備えた液体吐出装置であって、
    前記媒体の端部の位置を検知して端部位置情報を出力するセンサを、前記ノズル群毎に対応させて当該所定数備え、前記ノズル群毎に前記媒体の端部位置を検知可能に構成し、
    少なくとも二つの前記センサを用いて取得したそれぞれの端部位置情報に基づいて、前記媒体の搬送方向からの傾き角を算出し、
    算出した前記傾き角と、当該所定数に区分したノズル群単体の搬送方向の長さに基づいて、液体の吐出開始位置および吐出停止位置の少なくとも一方を決定することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 請求項1に記載の液体吐出装置において、
    前記センサは、それぞれに自身が担当するノズル群に最も近く配置されていることを特徴とする液体吐出装置。
  3. 請求項1又は2に記載の液体吐出装置において、
    各ノズル群の吐出開始位置および吐出停止位置は、前記傾き角θと、当該所定数に区分したノズル群単体の搬送方向の長さH0とから下式により算定される算定値Mに基づいて、変更されることを特徴とする液体吐出装置。
    M=H0×tanθ
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の液体吐出装置において、
    前記媒体の端部の外側に前記吐出開始位置および吐出停止位置が設定されていることを特徴とする液体吐出装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の液体吐出装置において、
    前記センサは、前記ノズル群と共に交差方向に移動し、
    該センサは、光を発するための発光部と、前記発光部の前記交差方向への移動に応じて交差方向に移動する前記光を受光するための受光部と、を備え、
    前記交差方向へ移動する前記発光部により発せられた光が、前記端部によって遮られることによる前記受光部の出力値の変化に基づいて、前記媒体の端部の位置を検知することを特徴とする液体吐出装置。
  6. 請求項5に記載の液体吐出装置において、
    前回のノズル群の移動動作時に検知した端部位置情報に基づいて、今回の移動動作時における、液体の吐出開始位置および停止位置のうちの少なくともいずれか一方を決めることを特徴とする液体吐出装置。
  7. 媒体を搬送方向に搬送する搬送機構と、前記搬送方向に沿って配置される複数のノズルを所定数に区分してなる複数のノズル群とを備え、
    前記媒体の端部の位置を検知して端部位置情報を出力するセンサを、前記ノズル群毎に対応させて当該所定数備え、前記ノズル群毎に前記媒体の端部位置を検知可能に構成した液体吐出装置、を用いた液体吐出方法であって、
    少なくとも二つの前記センサを用いて取得したそれぞれの端部位置情報に基づいて、前記媒体の搬送方向からの傾き角を算出し、
    算出した前記傾き角と、当該所定数に区分したノズル群単体の搬送方向の長さに基づいて、液体の吐出開始位置および吐出停止位置の少なくとも一方を決定することを特徴とする液体吐出方法。
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