JP4417894B2 - トランスファフィーダ装置の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、搬送ビームの振動を抑制して動作させるトランスファフィーダ装置の制御装置に関する。
トランスファフィーダ装置を、図9に示した概略概念図を参照して簡単に説明する。トランスファフィーダ装置は、一対の搬送ビーム1a,1bと、この一対の搬送ビーム1a,1bにおける両端をそれぞれ支持する搬送ビーム作動装置2a〜2dとを備えており、搬送ビーム1a,1bにおける互いに対向する複数の爪6a,6bによって被加工物Wを挟むことができるような構造となっている。
各搬送ビーム作動装置2a〜2dには、一対の搬送ビーム1a,1bをクランプ・アンクランプ方向に移動させるクランプ装置3a〜3d、リフト・ダウン方向に移動させる昇降装置4a〜4dがそれぞれ設けられている。
また、少なくとも搬送ビーム1a,1bにおける一方の端部を支持する搬送ビーム作動装置2(図9では、搬送ビーム作動装置2a,2b)には、搬送ビーム1a,1bをアドバンス・リターン方向に移動させるアドバンス装置5a,5bがそれぞれ設けられている。
各クランプ装置3a〜3d、各昇降装置4a〜4d、各アドバンス装置5a,5bには、サーボモータやリニアモータ、シリンダ等により駆動され、ボールネジ機構やリンク機構等を利用して搬送ビーム1a,1bを動作させる駆動部が設けられている。
各搬送ビーム作動装置2a〜2dにおけるクランプ装置3a〜3d、昇降装置4a〜4d、各アドバンス装置5a,5bの各駆動部は、一対の搬送ビーム1a,1bが、互いに同期した状態でクランプ、リフト、アドバンス、ダウン、アンクランプ、リターンという三次元動作を繰り返すように、各駆動部に接続された制御装置によってそれぞれ独立して制御されている。このため、一対の搬送ビーム1a,1bによって、鍛造プレスの金型に被加工物Wを搬入し、金型間における被加工物Wの移動させ、成型された被加工物Wを金型から搬出することができるのである。
ところで、上記のごときトランスファフィーダ装置が安定した搬送機能を果たすためには、被加工物Wの搬送動作中において、一対の搬送ビーム1a,1bが互いに平行に保たれ、かつ、アドバンス方向変位が高精度で一致していなければならない。
しかしながら、トランスファフィーダ装置は、上記のごとく一対の搬送ビーム1a,1bを作動させるには、以下のような難しい特質を有している。
(1)搬送ビーム1a,1bの固有振動は一次振動モードのみならず、二次、三次あるいはそれ以上の高次の振動モードを、クランプ方向、リフト方向それぞれに有し、各振動モードの振動減衰が小さい。
(2)被加工物Wをクランプしたときには、被加工物Wの質量により搬送ビーム1a,1bの振動特性が変化し、しかも、すべての爪6a,6b間に被加工物Wをクランプする場合ばかりではなく、歯抜けになったり、一対の搬送ビーム1a,1bにおける端部の爪6a,6b間にだけ被加工物Wをクランプしたりする場合もあるため、加工物の搬送状態により搬送ビーム1a,1bの振動特性が様々に変化する。さらに、爪6a,6bによって被加工物Wをクランプすると、一対の搬送ビーム1a,1bが被加工物Wを介して連結するので、片方の搬送ビームの振動が他方の搬送ビームに伝播し、一対の搬送ビーム1a,1b間で共振するので、搬送ビーム1a,1bの振動特性はより一層複雑に変化する。
(3)装置構成上、直交しているクランプ方向・リフト方向・アドバンス方向それぞれの振動状態が相互に干渉する。具体的には以下のごとき干渉が発生する。一対の搬送ビーム1a,1bをクランプ方向に急激に動作させると、クランプ方向に振動するばかりでなくリフト方向にも振動する。また、一対の搬送ビーム1a,1bをリフト方向に急激に動作させると、リフト方向に振動するばかりでなくクランプ方向にも振動する。一対の搬送ビーム1a,1bをアドバンス方向に急激に動作させると、クランプ方向にもリフト方向にも振動する。そして、搬送ビーム1a,1bがリフト方向に振動している間にアドバンス方向に移動させると、アドバンス方向の変位がリフト方向に振動周波数と同じ周波数で変動するなどの干渉が生じる。
一方、プレス設備における生産性向上の要求から搬送動作の高サイクル化が望まれており、搬送動作の高サイクル化に伴って、搬送ビーム1a,1bの動作制御がより一層重要となるのであるが、発明者らは、従来からよく利用されるPID制御を適用してトランスファフィーダ制御装置を構成した場合、搬送動作サイクルを速くすることができないという問題が生じることを確認した。かかる問題が生じる理由は、以下のとおりである。
(1)搬送動作が速くなると、搬送動作波形に含まれる周波数成分が搬送ビーム1a,1bの固有周波数に近くなるため、搬送ビーム1a,1bがクランプ方向およびリフト方向に大きく振動し、一対の搬送ビーム1a,1bを規定の平行度に保つことが困難になり、被加工物Wを取りこぼすなど、安定した搬送機能を果たせなくなる。したがって一対の搬送ビーム1a,1bの振動が被加工物Wの搬送に影響しない程度の搬送動作サイクルに抑えざるをえない。
(2)プレス加工はトランスファフィーダ装置のリターン動作中に行なわれるが、このときの衝撃で搬送ビーム1a,1bが振動する。搬送ビーム1a,1bの振動減衰時間が長いので、搬送動作が速くなると以前のプレス衝撃による残留振動が一対の搬送ビーム1a,1bを作動させたときに生じる振動に重畳し、搬送ビーム1a,1bの振動の程度が増大する。したがって振動が減衰するまで待って次の搬送動作を開始せねばならず、結果として搬送動作サイクルが低下する。
(3)装置構造上許容できる程度に、搬送ビーム1a,1bの固有振動現象が装置に与えるストレスを抑えるように搬送動作サイクルを低下させざるをえない。
上記のようなPID制御による問題を解決するために、従来、種々のトランスファフィーダ制御方法(装置)が提案されている(特許文献1〜3:従来例1〜3)。
従来例1(特許文献1)には、運動を伴なう構造物の最適な制振起動制御を効率よく行う「軌道制御装置」が開示されている。この従来例1では、制御対象および駆動系の動特性を記述した状態方程式に基づいて、状態量および操作量により記述される評価関数の値を最大あるいは最小にするフィードバックゲインを演算し、このフィードバックゲインにより補償された状態方程式を、いくつかの制約条件のもとで、最短時間で移動するための軌道を数理計画法で求め、求められた軌道と、フィードバックゲインと状態量の乗算により記述される制御量を加えたものを制御対象に与えて制御対象の運動を制御している。
つまり、従来例1では、制御対象の状態量をセンサにて検出し、最適制御に基づく状態フィードバックによるフィードバック操作量と、数理計画法により求まる、制御対象の固有振動を刺激しないように最短時間で移動するためのフィードフォワード操作量との和で、制御対象を動作させるものとなっているのである。
また、従来例2(特許文献2)には、運動を伴なう構造物の最適な制振軌道制御を効率よく行う「軌道制御装置」が開示されている。この従来例2は、制御対象および駆動系の動特性にジャーク値を含めて記述した状態方程式を、許容最大ジャーク値を含むいくつかの制約条件のもとで、最短時間で移動するための軌道を数理計画法により求めて最適な制振軌道を行うものである。
従来例3(特許文献3)には、モデル化誤差があっても、制御対象で発生する振動を十分に抑制できるようにする「軌道制御装置」が開示されている。従来例3に開示された制御装置は、制約条件に、制御対象に加えるべき操作量を、時間の多項式で記述するという条件を含めた上で、制御対象が、所定移動距離を所定時間で移動し停止位置に位置決めされるための操作量を、数理計画法を用いて求めるものである。
つまり、従来例2,3では、数理計画法により求まる、制御対象の固有振動を刺激しないように、さらに滑らかな軌道で移動するためのフィードフォワード操作量により制御対象を動作させているのである。
しかしながら、上述した従来例1〜3には以下のような問題点がある。
まず、従来例2,3の制御装置は、制御対象が動作することによる制御対象の振動を抑制することはできるが、制御対象の振動状態を検出する手段を有していないため、外部の要因による制御対象の振動を抑制することができない。前述したように、トランスファフィーダ装置はプレス作動時の衝撃により振動するが、従来例2,3の制御装置では、この振動を抑制することができない。
一方、従来例1の制御装置は、最適制御に基づく状態フィードバックを含んでいるので、外部の要因による制御対象の振動を抑制できる構成となっている。
しかしながら、(i)状態フィードバックによる柔軟構造をとる装置のフィードバック制御は、制御対象の位相特性に非常に敏感で、記述される状態方程式が比較的正確に現実の装置位相特性に一致していなければ、制御対象の振動を抑制することが困難であり、また、(ii)実用上問題なく振動抑制のために状態フィードバックが利用できるのは、全ての状態量が正確に検出できるかあるいは位相遅れなく推定できる制御問題に限られるという知見を有している。
従来例1の制御装置をトランスファフィーダ装置の制御に採用した場合を考察すると、以下の(1),(2)の問題が確認できる。
(1)搬送ビームは多くの振動モードを有するので、得られる状態方程式は非常に複雑になる上、搬送ビームの振動特性は被加工物のクランプ状態により様々に変化するので、制御対象の状態方程式を正確に記述することができない(上記(i)の問題)。
(2)搬送ビームの振動状態を検出するには、振動振幅の最も大きい位置に検出器を設置するのが最も効果的であるが、搬送ビームは一次、二次、三次あるいはそれ以上の高次の振動モードを有し、しかもクランプ方向、リフト方向それぞれに異なるので、搬送ビームの振動状態を検知するには、振動モードごとに非常に多数の検出器を必要とする。しかも、搬送ビームは、プレス加工物の輻射熱などにより雰囲気温度が高く、離型材や潤滑油など有害な液体に晒される環境にあるので、上記の多数の検出器すべてを健全に保つことは非常に多大な困難を要する(上記(ii)の問題)。
特開平6−59740号 特開平6−59741号 特開平9−91105号
本発明は上記事情に鑑み、複雑な特性を有し、しかも被加工物のクランプ状態により様々に特性が変化する搬送ビームの振動を、比較的簡単な構成で抑制して、高サイクルな搬送動作が可能なトランスファフィーダ装置の制御装置を提供することを目的とする。
第1発明のトランスファフィーダの制御装置は、プレス装置に設けられる、一対の搬送ビームによって被加工物の移動を行うトランスファフィーダ装置において、前記一対の搬送ビームを作動させる駆動部を制御する制御装置であって、プレス動作に同期して、基準位置と、制御周期の間における前記駆動部が移動する量とに基づいて制御周期ごとに前記駆動部の変位を指示する位置指令値信号を生成する位置指令値波形生成手段と、前記駆動部の基準位置からの変位を検出し、位置検出値信号を生成する駆動部位置検出器と、前記位置指令値信号および前記位置検出値信号に基づいて、前記位置指令値信号に対する前記位置検出値信号の偏差を示す位置制御偏差信号を生成する制御偏差演算手段と、前記位置制御偏差信号に基づいて、前記駆動部の作動速度を指示する駆動部速度指令値信号を演算する操作量演算手段と、前記駆動部位置検出器によって生成された位置検出値信号を時間微分演算して駆動部速度検出値信号を生成し、該駆動部速度検出値信号が前記操作量演算手段によって演算される駆動部速度指令値信号に一致するような駆動力指令値信号を演算する駆動部移動速度調整手段とを備えており、該操作量演算手段が、前記位置制御偏差信号が入力されると、前記駆動部速度指令値信号を演算する操作量算出部と、前記操作量算出部から前記駆動部速度指令値信号が入力されると、該駆動部速度指令値信号が前記駆動部移動速度調整手段に供給されてから、前記駆動部移動速度調整手段により前記前記駆動力指令値信号が前記駆動部供給され該駆動部が移動するまでの伝達特性を表現する状態方程式に基づいて、駆動部状態推定値信号を演算する駆動部状態推定部と、前記駆動部状態推定部から駆動部状態推定値信号が入力されると、前記搬送ビームの固有周波数にゲインピークを持つように設定された状態方程式に基づいて、搬送ビーム振動状態推定値信号を演算する搬送ビーム振動状態推定部とからなり、前記操作量算出部は、前記位置制御偏差信号だけでなく、前記駆動部状態推定値信号および前記搬送ビーム振動状態推定値信号も入力されており、前記駆動部状態推定値信号と前記搬送ビーム振動状態推定値信号により設定されるH∞制御問題の解として得られる伝達関数に基づいて、前記駆動力指令値信号を演算するものであることを特徴とする。
第2発明のトランスファフィーダの制御装置は、第1発明において、前記搬送ビーム振動状態推定部における状態方程式は、前記駆動部速度指令値信号が前記駆動部移動速度調整手段に供給されたときにおける前記搬送ビーム変位の実際の動特性と、前記駆動部状態推定部の状態方程式により表現される駆動部変位の動特性との誤差の伝達ゲインよりも、全ての周波数で伝達ゲインが大きくなるように設定された状態方程式であることを特徴とする。
本発明によれば、制御対象における相補感度関数のゲイン特性曲線における谷の周波数帯域が、搬送ビームの振動特性の変化により変わる固有周波数の範囲よりも広くすることができる。つまり、被加工物のクランプ状態の変化に起因して搬送ビームの振動特性は変化するが、搬送ビームの振動特性の変化により搬送ビームの固有周波数が変化しても、その固有周波数は、相補感度関数のゲイン特性曲線における谷の周波数に含まれるから、搬送ビーム振動特性が変化しても、搬送ビームの振動を抑制する効果を保つことができる。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
本発明のトランスファフィーダ装置の制御装置は、鍛造プレスにおいて、金型への被加工物の搬入搬出や、金型間における被加工物の移動を行うトランスファフィーダ装置の作動を制御するものであり、トランスファフィーダ装置における搬送ビームの振動を、比較的簡単な構成で抑制することができ、かつ、フィードバック制御による制御を行いつつ高サイクルな搬送動作ができるようにしたことに特徴を有するものである。
まず、本発明の制御装置を説明する前に、本発明の制御装置が採用されるトランスファフィーダ装置を、図9を参照して簡単に説明する。
図9に示すように、トランスファフィーダ装置は、一対の搬送ビーム1a,1bと、この一対の搬送ビーム1a,1bにおける両端をそれぞれ支持する搬送ビーム作動装置2a〜2dとを備えており、搬送ビーム1a,1bにおける互いに対向する複数の爪6a,6bによって被加工物Wを挟むことができるような構造となっている。
各搬送ビーム作動装置2a〜2dには、一対の搬送ビーム1a,1bをクランプ・アンクランプ方向に移動させるクランプ装置3a〜3d、リフト・ダウン方向に移動させる昇降装置4a〜4dがそれぞれ設けられており、少なくとも搬送ビーム1a,1bにおける一方の端部を支持する搬送ビーム作動装置2(図9では、搬送ビーム作動装置2a,2b)には、搬送ビーム1a,1bをアドバンス・リターン方向に移動させるアドバンス装置5a,5bがそれぞれ設けられている。
各クランプ装置3a〜3d、各昇降装置4a〜4d、各アドバンス装置5a,5bは、例えば、サーボモータやリニアモータ、シリンダ等により駆動され、ボールネジ機構やリンク機構等を利用して搬送ビーム1a,1bを動作させる駆動部が設けられており、各駆動部に接続された制御装置によってそれぞれ独立して制御されている。
このため、各搬送ビーム作動装置2a〜2dにおける各クランプ装置3a〜3d、各昇降装置4a〜4d、各アドバンス装置5a,5bの各駆動部を作動させれば、一対の搬送ビーム1a,1bに、クランプ、リフト、アドバンス、ダウン、アンクランプ、リターンという三次元動作を繰り返させることができるから、一対の搬送ビーム1a,1bによって、鍛造プレスの金型に被加工物Wを搬入し、金型間における被加工物Wの移動させ、成型された被加工物Wを搬出することができるのである。
つぎに、本発明の制御装置を詳細に説明する。
図示しないが、各クランプ装置3a〜3d、各昇降装置4a〜4d、各アドバンス装置5a,5bの各駆動部には、それぞれ本発明の制御装置が接続されている。各制御装置は、各駆動部をそれぞれ独立して制御するものであり、各駆動部の制御装置について、それぞれ独立して以下の発明が成立するのである。
まず、本発明の制御装置を説明する前に、本発明がなされるにいたった考察の経過を説明する。
なお、以下の説明では、各クランプ装置3a〜3d、各昇降装置4a〜4d、各アドバンス装置5a,5bの各駆動部として、サーボモータとボールネジによる送り機構を使用した場合を代表として説明するが、リニアモータやシリンダ等を使用する場合にも同様に実現できるのは言うまでもない。
まず、トランスファフィーダ装置の制御対象について説明する。
図2は、制御装置の制御対象をブロック線図にて表わした図である。
図2において、符号11は、駆動部10のサーボモータ11を示している。図2に示すように、このサーボモータ11の出力軸には、その回転角を検出し、回転角検出値信号θを出力する回転角検出器12が接続されている。この回転角検出器12から出力された回転角検出値信号θは時間微分器13によって時間微分演算され、演算された回転速度検出値信号ωがサーボアンプ14に入力されるように構成されている。このサーボアンプ14は、回転速度検出値信号ω、および、本発明の制御装置から供給される操作量信号uが入力されており、内部に実現されている回転速度制御器によって、回転速度検出値信号ωが操作量信号uに一致するように、サーボモータ11の励磁コイルにモータ駆動電流iを発生させるものである。なお、操作量信号uは、サーボモータ11の出力軸の回転角速度を指示する信号である。
したがって、サーボモータ励磁コイルにモータ駆動電流iを発生させると、サーボモータ11の出力軸にはモータ駆動電流iにより出力トルクが生じ、この出力トルクにより制御対象である装置負荷EL、具体的には駆動部と駆動部に連結されている搬送ビーム1a,1bが動作する。装置負荷ELが動作するとき、装置負荷ELの慣性力・弾性力・粘性抵抗力などが負荷応力としてサーボモータ11の出力軸に作用するので、サーボモータ11の出力軸は、負荷応力がサーボモータ11の出力トルクと釣り合うように回転する。すると、サーボモータ11の出力軸の回転が回転角検出器12によって回転角検出値信号θとして検出されるから、この回転角検出値信号θにボールネジ15のネジピッチlを乗じれば、制御対象の出力である駆動部の基準位置からの移動量、つまり、駆動部の変位が位置検出値信号yとして検出されるのである。ここでいう駆動部の基準位置とは、トランスファフィーダ装置が初期の姿勢にあるときの駆動部の位置を意味している。例えば、駆動部の機構上制約される動作範囲のいずれか一方の端点であり、駆動部の変位には、その基準位置からの移動量が相当することになる。
図2のブロック線図において、制御対象である各要素、具体的には、サーボモータ11、回転角検出器12、時間微分器13、サーボアンプ14は時不変な制御要素であるので、それぞれの伝達関数、すなわちラプラス演算子sの有理関数、またはそれと等価な状態方程式で表現できる動特性を持ち、操作量信号uから位置検出値信号yまでの動特性を、まとめてひとつの伝達関数で表記できるものと仮定できる。
ところが、搬送ビーム1a,1bの動特性は図2の装置負荷ELに含まれ、前述したように、搬送ビーム1a,1bには、一次、二次、あるいはそれ以上の振動モードが存在し、振動特性が搬送状態により様々に変化するため、実際の装置負荷ELの動特性を伝達関数で表現することは困難である。
そこで、伝達関数で表現することができる公称制御対象特性P(s)を考察し、実際の制御対象特性は、公称制御対象特性P(s)が、以下の数式1のように変化したものと見なすものとする。ここでΔ(s)は、数式2を満たす可変で安定な伝達関数で、W(s)は重みを表す安定な伝達関数である。
数式1
Figure 0004417894
数式2
Figure 0004417894
数式1によれば、トランスファフィーダ装置の制御装置の制御ブロック線図は図3のように考察できる。なお、図3中におけるK(s)は、位置制御器の伝達関数、つまり、本発明の制御装置の伝達関数である。図3に示すように、公称制御対象特性P(s)、重み関数W(s)、Δ(s)からの出力信号をそれぞれ、y,z,wとすれば、数式3の関係が成り立つ。
数式3
Figure 0004417894
すると、数式1〜数式3より、以下の数式4が得られる。
数式4
Figure 0004417894
ここで、図3に示すブロック線図において、破線で囲った2つの部分がそれぞれ1つの伝達関数で表現できるとすると、2つの伝達関数のつくる閉ループが安定であるための十分条件は、言い換えれば、本発明の制御装置の伝達関数K(s)と制御対象からなる閉ループが安定であるための十分条件は、スモールゲイン定理より数式5のようになり、数式2と数式5より数式6が得られる。
数式5
Figure 0004417894
数式6
Figure 0004417894
なお、数式5および数式6において、伝達関数T(s)は、以下の数式7で表される制御ループの相補感度関数と称される伝達関数であり、制御対象を公称制御対象としたときの位置指令値信号rから位置検出値信号yまでの伝達関数に等しい(図4参照)。
数式7
Figure 0004417894
数式6は重み関数Wと制御ループの相補感度関数T(s)との積のゲインのみを制約したものとなるから、公称制御対象特性P(s)、つまり、公称制御対象伝達関数P(s)が実際の制御対象に含まれる搬送ビーム1a,1bの振動特性を十分に表現していなくても、搬送ビーム1a,1bの固有周波数にてゲインピークをもつような周波数特性になるよう、重み関数Wの特性を設定するだけで、搬送ビーム1a,1bの振動を抑制するように、搬送ビーム1a,1bの動作を制御することができる。
なぜなら、図4(A)(a)に示すように、重み伝達関数Wが搬送ビーム1a,1bの振動状態を推定できるようなものとすれば、そのような重み関数Wの設定された条件下で、数式6を満たす位置制御器の伝達関数K(s)が求まれば、図4(A)(a)の位置指令値信号rから搬送ビーム振動状態推定値zまでのゲインをすべての周波数で1未満にすることができるからである。そして、そのような位置制御器の伝達関数K(s)を利用すれば、図4(A)(b)のように振動特性を有する実際の制御対象の制御ループにおいても、位置指令値信号rから位置検出値yまでのゲインをすべての周波数で1未満にすることができるので、搬送ビーム1a,1bの振動を抑制することができるのである。
つぎに、数式6を満たす位置制御器の伝達関数K(s)を導出する。
図5は一般化プラントの制御ブロック図である。図5中、w,wは一般化プラントに対する入力状態量、z,zは出力状態量である。W(s)は、数式1の重み関数である。αおよびεは正定数である。
上述した位置制御器の伝達関数K(s)は、図5に示す一般化プラントにおいて、H∞制御問題を解くことで求められる伝達関数であり、u,yはそれぞれ、一般化プラントの制御入力、制御出力を表わす状態量である。図5において、信号wから信号zまでの伝達関数Tz1w1は、数式8に示すようになる。ただし、S(s)は数式9に示すようになる。
数式8
Figure 0004417894
数式9
Figure 0004417894
一方、信号wから信号zまでの伝達関数Tz1w2は、数式10に示すようになる。
数式10
Figure 0004417894
数式8および数式10の伝達関数に対して、数式11に示すH∞制御問題を設定する。
数式11
Figure 0004417894
この数式11を解き解K(s)が存在すれば、解K(s)からなる伝達関数K(s)により数式6も満たされるので、解K(s)を、本発明の制御装置の伝達関数として利用することができるのである。
つぎに、上記のごとき、伝達関数K(s)の具体例を、公称制御対象モデルにおいて、具体的な伝達関数を示しながら説明する。
なお、以下では、本発明の説明を容易にするため、便宜上、公称制御対象モデルとして最も単純な数学モデルを用いるが、本発明はこれに限定されるものではなく、各伝達関数をさらに複雑に表現すれば、より高性能なトランスファフィーダ制御装置を構成することも可能である。
図6は駆動部の公称制御対象モデルの一例を示した図である。図6のモデルは、搬送ビーム1a,1bの中央の対称線で1/2にした剛体モデルで、図6中、Jはサーボモータ回転子およびボールねじなど回転体の慣性モーメントの和であり、Mは作用部および搬送ビーム1a,1bなど移動体の質量の和である。サーボモータの励磁電流をi、トルク定数をKとし、サーボモータ出力軸の回転角をθ、同回転速度をω、移動体の変位をyとすれば、公称制御対象モデルの状態方程式は、以下の数式12で表される。
なお、駆動部として、サーボモータとボールネジによる送り機構以外の機構、例えば、リニアモータやシリンダ等を用いた場合には、これらの機構に適した公称制御対象モデルを設定すればよく、また、異なる公称制御対象モデルを設定すれば、以下の数式12に示される状態方程式は、設定された公称制御対象モデルに応じた数式となるのは、言うまでもない。
数式12
Figure 0004417894
さらに、サーボアンプの速度制御器の伝達関数Kを数式13のように設定し、操作量信号uに対するサーボモータ回転速度検出値信号ωの速度フィードバック制御をほどこすものとする。なお、数式13、K,Kは速度フィードバック制御のゲインである。
数式13
Figure 0004417894
この数式13の速度フィードバック制御によれば、公称制御対象P(S)の状態方程式は以下の数式14のようになる。なお、数式14において、xは速度フィードバック制御の状態量である。
数式14
Figure 0004417894
ここで、実際のトランスファフィーダ装置において、その搬送ビーム1a,1bに変位検出器を設置し、操作量信号uから実際の搬送ビーム1a,1bの変位までの動特性、つまり、操作量信号uが駆動部10に入力されてから搬送ビーム1a,1bが移動するまでの動特性(以下、実動特性という)を測定し、数式15に基づいて、公称制御対象伝達関数P(S)に対する実動特性の変化分のゲイン特性を算出し、このゲイン特性をボード線図にプロットすると、図6中における実線のような波形が得られる。
数式15
Figure 0004417894
ここで、図4(A)(a)における位置指令値信号rから搬送ビーム振動状態推定値zまでのゲインが全ての周波数において1未満となり、搬送ビーム1a,1bの振動が抑制されるためには、全ての周波数において、公称制御対象の伝達関数P(S)に対する実動特性の変化分よりも、重み関数Wのゲイン特性が大きくなるように、重み関数Wを設定すればよい。具体的には、数式16のように設定すればよい。ここで、数式16中、ωは搬送ビーム1a,1bの一次の固有周波数であり、数式16中、K,ζ,ζは、重み関数Wのゲイン特性を調整するパラメータである。
数式16
Figure 0004417894
数式16の重み関数Wのゲイン特性をボード線図にプロットすると、図7中における破線のようになる。すると、重み関数Wのゲイン特性曲線が、公称制御対象伝達関数P(S)に対する実動特性の変化分のゲイン特性曲線を覆うように設定されていることが分かる。
数式16は、等価な状態方程式、例えば、数式17の状態方程式に変換することができる。数式17中、x,x,x,x,x,xは重み関数Wを表現するための状態変数である。
なお、数式16を変換した等価な状態方程式は、数式17の状態方程式に限られず、その変換形は無限に存在するので、後述する数式18の状態方程式により設定されるH∞制御問題を解く上で最適な状態方程式を採択すればよい。
数式17
Figure 0004417894
以上により、図5に示す一般化プラントの状態方程式は、数式18から求めることができるので、この数式18の状態方程式により設定されるH∞制御問題を解けば、位置制御器の伝達関数K(s)を求めることができる。
数式18
Figure 0004417894
図8は、数式18の状態方程式により設定されるH∞制御問題を解いて求められた伝達関数K(s)を有する位置制御器を、制御装置として採用した公称制御対象における制御ループの相補感度関数Tのゲイン特性をプロットした図である。図8に示すように、相補感度関数Tのゲイン特性曲線に、搬送ビーム1a,1bの一次固有周波数において、従来のPID制御器による制御ループには見られない、ピークにて−30dB近い谷が認められる。よって、搬送ビーム1a,1bの一次の振動モードを最も効果的に抑制する制御装置特性が得られていることが分かる。
しかも、高い周波数帯域では、−25dB以下にゲインが抑えられていることが認められるから、搬送ビーム1a,1bの振動モードのうち、一次の振動ばかりでなく高次の振動も抑制する制御装置特性が得られていることが分かる。
さらに、前述したように搬送ビーム1a,1bの振動特性は被加工物Wの搬送状態(クランプ状態)により様々に複雑に変化するのであるが、相補感度関数Tのゲイン特性曲線における谷の周波数帯域が、搬送ビーム1a,1bの振動特性の変化により変わる固有周波数の範囲より広い。言い換えれば、搬送ビーム1a,1bの振動特性の変化により変わる搬送ビーム固有周波数が変化しても、その周波数は、相補感度関数Tのゲイン特性曲線における谷の周波数に含まれるから、搬送ビーム振動特性が変化しても、搬送ビーム1a,1bの振動を抑制する効果は保たれることが分かる。
上記のごとき方法により、各クランプ装置3a〜3d、各昇降装置4a〜4d、各アドバンス装置5a,5bの駆動部を制御する本発明の制御装置について伝達関数K(s)を求めれば、クランプ方向、リフト方向およびアドバンス方向の各方向における公称制御対象の制御ループの相補感度関数Tのゲイン特性は、全て図8に示したものと同様になる。そして、各方向において、搬送ビーム1a,1bの一次振動モードの固有周波数は、どの方向も、通常、8〜11Hz程度の範囲にあるが、この周波数帯域の制御ループ相補感度関数のゲインは−25dB以下になっているから、どの駆動部10により搬送ビーム1a,1bを作動させても搬送ビームの振動を抑制することができる。しかも、どの方向も搬送ビーム1a,1bの一次振動モードの固有周波数が8〜11Hz程度の範囲にあるから、動作方向間の相互干渉の振動も抑制できるのである。
また、本発明の制御装置では、プレス作動時の衝撃等の外力により搬送ビーム1a,1bが振動すると、この振動状態は、搬送ビーム1a,1bの反力に重畳されることによって回転角検出値信号θに反映され、ひいては位置検出値信号yに反映される(図2参照)。すると、駆動部10が作動したことにより発生する搬送ビーム1a,1bの振動だけでなく、外力に起因する搬送ビーム1a,1bの振動をも抑制するような操作量信号が制御装置によって生成される。よって、本発明の制御装置では、搬送ビーム1a,1bに特別なセンサを設けるなどしなくても、外乱に起因する搬送ビーム1a,1bの振動も抑制することができる。
以上のごとく、本発明の制御装置は、各クランプ装置3a〜3d、各昇降装置4a〜4d、各アドバンス装置5a,5bの駆動部10としてサーボモータとボールネジによる送り機構を使用した場合には、例えば、数式18の状態方程式により設定されるH∞制御問題を解いて求められた伝達関数K(s)を有するように構成されるのであるが、この制御装置を実現するためには、以下のごとき複数の手段が必要であり、かつ、各手段を図1のブロック線図に示すような構成とする必要がある。以下に、各手段の機能と、各機能の関係を説明する。
なお、本発明の制御装置の伝達関数K(s)は、上記の考察に沿って求められるものであればよく、駆動部10の構成や搬送ビーム、その他の制御対象に含まれる部材や機器によって、数式12〜数式18に示した具体的な数式が変化するのは、いうまでもない。
図1に示すように、本発明の制御装置20は、位置指令値波形生成手段21、駆動部位置検出器22、制御偏差演算手段23および操作量演算手段30と、駆動部移動速度調整手段とを備えており、駆動部移動速度調整手段から発信される操作量信号uが駆動部10の駆動部駆動手段に入力されるように構成されているのである。
なお、図1において、駆動部移動速度調整手段とは、上述した例ではサーボアンプ14が該当し、駆動部駆動手段とは、上述した例ではサーボモータ11が該当する。
(1)位置指令値波形生成手段21
位置指令値波形生成手段21は、例えば、あらかじめ演算して記憶されている位置指令値系列に基づいて、プレス動作に同期して、制御周期ごとに位置指令値信号を生成し、位置指令値信号を制御偏差演算手段23に送信するものである。
また、位置指令値信号とは、所定の制御周期(例えば0.1msの期間)経過後に搬送ビーム1の予定到達位置を指示する信号であり、位置指令値系列とは、例えば、駆動部10の駆動機構がサーボモータとボールネジ機構によって構成されている場合であれば、所定のタイミング、つまり、プレスクランク軸の所定のクランク角度に対応するサーボモータの基準位置からの回転角度等が記載されたものであり、この場合、サーボモータの基準位置が特許請求の範囲にいう基準位置に相当し、サーボモータの基準位置からの回転角度等が駆動部の変位に相当することになる。
(2)駆動部位置検出器22
駆動部位置検出器22は、駆動部10における駆動機構の変位、つまり、所定のサンプル期間内における駆動機構の作動量を検出し、駆動部10の基準位置からの変位を示す位置検出値信号を生成するものである。例えば、駆動機構としてサーボモータとサーボモータに接続されたボールねじによる送り機構を利用した場合は、回転角検出器12から出力された回転角検出値信号θが入力され、この回転角検出値信号θにボールネジ15のネジピッチlを乗じて、位置検出値信号yを算出するものである。
なお、駆動部位置検出器22は、図2に記載されている回転角検出器12や、回転角検出値信号θを時間微分して回転速度検出値信号ωを算出する時間微分器13の機能も備えていてもよい。この場合には、回転角検出器12や時間微分器13を独立して設ける必要がないので、装置構成を簡単にすることができる。
(3)制御偏差演算手段23
制御偏差演算手段23は、位置指令値信号から位置検出値信号yを差し引き、駆動部の目的位置に対する駆動部の現在位置の偏差を算出し、この偏差を含む位置制御偏差信号を生成し、生成された位置制御偏差信号を操作量演算手段30に供給するものである。
(4)操作量演算手段30
操作量演算手段30は、制御偏差演算手段23から供給される位置制御偏差信号が入力され、駆動部速度指令値信号を駆動部移動速度調整手段に出力するものである。この操作量演算手段30は、搬送ビーム1自身の移動により搬送ビーム1に発生する振動、および、外部で発生する振動、例えば、プレス加工時に発生する振動等を抑制する搬送ビーム1の振動を抑制するように構成された伝達関数を有するように構成されている。つまり、操作量演算手段30は、その伝達関数が、数式18の状態方程式により設定されるH∞制御問題を解いて求められた伝達関数K(s)となるように構成されているのである。
なお、駆動部速度指令値信号とは、駆動機構として、図6のような、サーボモータとサーボモータに接続されたボールねじによる送り機構を利用した場合は、搬送ビーム1の現在位置から搬送ビーム1の目的位置まで移動させる間におけるサーボモータ11の主軸の回転角速度を含む信号が該当する。
図1に示すように、操作量演算手段30は、駆動部状態推定部31と、搬送ビーム振動状態推定部32と、操作量算出部33とを備えている。
(5)駆動部状態推定部31
駆動部状態推定部31は、後述する操作量算出部33によって算出される駆動部速度指令値信号が入力されると、この駆動部速度指令値信号が後述する駆動部移動速度調整手段に供給されてから駆動部10が目的位置まで移動する間の伝達特性を表現する状態方程式に基づいて、駆動部状態推定値信号を演算するものである。言い換えれば、駆動部10の移動特性を表現する状態方程式(上述した各数式では公称制御対象伝達関数P(S)が該当する)に基づいて、駆動部位置推定値信号を含む駆動部状態推定値信号を演算し、搬送ビーム振動状態推定部32および操作量算出部33出力するものである。例えば、駆動部10の駆動機構としてサーボモータとサーボモータに接続されたボールねじによる送り機構を利用した場合は、駆動部状態推定部31には、サーボモータ11の主軸の回転角速度が駆動部速度指令値信号として入力される。そして、駆動部10に設けられたサーボモータの回転特性を表現する状態方程式に基づいて、駆動部状態推定値信号が演算されるのである。
なお、駆動部位置推定値信号は、サーボモータ回転角推定値信号に相当する。そして、駆動部状態推定値信号には、サーボモータ回転角推定値信号、サーボモータ回転速度推定値信号、速度フィードバック制御状態値信号が含まれているが、これらの信号は、駆動部速度指令値信号が駆動部移動速度調整手段に供給されたときにサーボモータがどのように作動するかを推定する信号である。
(6)搬送ビーム振動状態推定部32
搬送ビーム振動状態推定部32は、駆動部状態推定部31から駆動部状態推定値信号が入力され、搬送ビーム振動状態推定値信号を出力するものである。この搬送ビーム振動状態推定部32において、所定の状態方程式に基づいて、搬送ビーム振動状態推定値信号が演算される。
所定の状態方程式とは、搬送ビーム固有周波数を中心として広範囲の周波数帯域においてゲインピークを持ち、搬送ビーム振動特性を含む実際の制御対象の移動特性(実際の制御対象特性)の、駆動部10の移動特性(上述した各数式では公称制御対象特性P(s)が該当する)からの変化分(上述した各数式におけるΔ(s)W(s)が該当する)の伝達関数ゲインに比べて、全ての周波数で伝達ゲインが大きくなるように設定された状態方程式(上述した各数式におけるW(s)が該当する)である
このため、搬送ビーム振動状態推定部32によれば、実際の搬送ビーム振動特性に比べて、広範囲の周波数帯域においてゲインピークを持つように特性が設定されているので、本発明によるトランスファフィーダ制御装置は、被加工物のクランプ状態により搬送ビーム1の振動特性が変化しても搬送ビーム1の振動を抑制することができ、また、搬送ビーム1が動作方向ごとに異なる固有周波数をもっていて、動作方向間に相互に干渉しても、搬送ビーム1の振動を抑制することができるのである。
なお、広範囲の周波数帯域とは、被加工物のクランプ状態により搬送ビーム1の振動特性が変化したときにおいて、変化した振動特性における固有周波数が全てゲインピークを中心とする山に含まれるような周波数帯域を意味する。
(7)操作量算出部33
操作量算出部33は、前記制御偏差演算手段23から位置制御偏差信号が入力されており、この位置制御偏差信号入力されると所定の伝達関数に基づいて駆動部速度指令値信号を演算して出力するものである。所定の伝達関数は、搬送ビーム振動状態推定部32から入力される駆動部状態推定値信号と、搬送ビーム振動状態推定部32から入力される搬送ビーム振動状態推定値信号により設定されたH∞制御問題の解として得られる伝達関数であり、上述した数式18の状態方程式のH∞制御問題の解が該当する。
なお、駆動部速度指令値信号は、駆動部10の駆動機構としてサーボモータとサーボモータに接続されたボールねじによる送り機構を利用した場合は、サーボモータ回転速度を指示する信号である。
(8)駆動部移動速度調整手段
駆動部移動速度調整手段は、駆動部位置検出値信号に時間微分演算をほどこして駆動部速度検出値信号を生成し、駆動部速度検出値信号が駆動部速度指令値信号操作量信号に一致するように駆動力指令値信号を演算するものである。図2に示すように、駆動部10の駆動機構としてサーボモータとサーボモータに接続されたボールねじによる送り機構を利用した場合は、サーボアンプ14が該当し、駆動力指令値信号(図2ではモータ駆動電流i)は、サーボモータ駆動電流を指示する信号となる。
(9)駆動部駆動手段
駆動力指令値信号を受け、駆動力指令値信号にて指示された駆動力を発生させるものであり、駆動部10の駆動機構としてサーボモータとサーボモータに接続されたボールねじによる送り機構を利用した場合は、図2におけるサーボモータ11が該当する。
以上の説明では、サーボモータ回転速度指令値を与え、サーボモータ回転速度検出値がサーボモータ回転速度指令値に一致するようサーボモータ駆動電流を調整する速度制御フィードバックループをもつ形態、すなわち、制御装置が駆動部移動速度調整手段をもつ形態について説明したが、操作量信号として駆動部の駆動力を直接指示する駆動力指令値をサーボモータに直接与えるように構成してもよい。この場合、駆動部状態推定部31の状態方程式および振動状態推定部32の状態方程式を以下のように変更すれば、速度制御フィードバックループをもつ形態と同様の機能を有するトランスファフィーダ制御装置を構成できる。
駆動部状態推定部31の状態方程式(変更状態方程式1)は、駆動力指令値信号が駆動部10に供給されてから駆動部10が目的位置まで移動する間の伝達特性を表現するように変更する。
また、搬送ビーム振動状態推定部32の状態方程式(変更状態方程式2)は、上記のごとく変更された変更状態方程式1に基づいて演算される駆動部状態推定値信号が入力されたときに、搬送ビーム振動状態推定値信号が演算できるように変更する。なお、変更状態方程式2も、搬送ビーム1の固有周波数を中心として広範囲の周波数帯域においてゲインピークを持つように設定された状態方程式であるのは、言うまでもない。
本発明の制御装置を用いてトランスファフィーダ装置を作動させた場合と、PID制御器による制御装置を用いてトランスファフィーダ装置を作動させた場合において、搬送ビームの振動状況を比較した。
本実施例では、搬送ビームをリフト方向に作動させて、その振動の減衰状況を確認した。
搬送ビームの振動状態を測定するために、搬送ビーム左右両端の支持点部、搬送ビーム中央部、さらに以上3点の中点にある連結部と称される部位左右それぞれ、計5箇所に加速度検出器を設置した。
図10(a)は本発明の制御装置を用いてトランスファフィーダ装置を作動させた場合であり、図10(b)はPID制御器による制御装置を用いてトランスファフィーダ装置を作動させた場合である。
従来のPID制御器によるトランスファフィーダ装置の動作では、リフト動作中における搬送ビームが激しく振動して、各加速度検出値信号が変動しており、搬送ビームの一次モードの振動が顕著に観察される。
これに対して、本発明の制御装置によるトランスファフィーダ装置の動作では、搬送ビームの振動が著しく抑制され、望んでいた搬送動作を果たせたことが、搬送ビーム加速度検出値信号の推移から確認できる。
したがって、本発明の制御装置によれば、トランスファフィーダ装置の動作の振動を抑制できることが確認できる。
本発明の制御装置20のブロック線図である。 制御装置の制御対象をブロック線図にて表わした図である。 制御対象の制御ループを表したブロック図である。 本発明の制御装置20の搬送ビーム振動抑制作用を説明した図である。 一般化プラントの制御ブロック図である。 駆動部の公称制御対象モデルの一例を示した図である。 図6の公称制御対象モデルの動特性と、実際に測定された動特性の変化分のゲイン特性値とを示した図である。 数式18の状態方程式により設定されるH∞制御問題を解いて求められた伝達関数K(s)を有する位置制御器を、制御装置として採用した公称制御対象における制御ループの相補感度関数Tのゲイン特性をプロットした図である。 本発明の制御装置によって動作が制御されるトランスファフィーダの概略概念図である。 (A)は本発明の制御装置を用いてトランスファフィーダ装置を作動させた場合であり、(B)はPID制御器による制御装置を用いてトランスファフィーダ装置を作動させた場合である。
符号の説明
1 搬送ビーム
10 駆動部
11 サーボモータ
12 回転角検出器
13 時間微分器
14 サーボアンプ
20 制御装置
21 位置指令値波形生成手段
22 駆動部位置検出器
23 制御偏差演算手段
30 操作量演算手段
31 駆動部状態推定部
32 搬送ビーム振動状態推定部
33 操作量算出部
EL 装置負荷

Claims (2)

  1. プレス装置に設けられる、一対の搬送ビームによって被加工物の移動を行うトランスファフィーダ装置において、前記一対の搬送ビームを作動させる駆動部を制御する制御装置であって、
    プレス動作に同期して、基準位置と、制御周期の間における前記駆動部が移動する量とに基づいて制御周期ごとに前記駆動部の変位を指示する位置指令値信号を生成する位置指令値波形生成手段と、
    前記駆動部の基準位置からの変位を検出し、位置検出値信号を生成する駆動部位置検出器と、
    前記位置指令値信号および前記位置検出値信号に基づいて、前記位置指令値信号に対する前記位置検出値信号の偏差を示す位置制御偏差信号を生成する制御偏差演算手段と、
    前記位置制御偏差信号に基づいて、前記駆動部の作動速度を指示する駆動部速度指令値信号を演算する操作量演算手段と、
    前記駆動部位置検出器によって生成された位置検出値信号を時間微分演算して駆動部速度検出値信号を生成し、該駆動部速度検出値信号が前記操作量演算手段によって演算される駆動部速度指令値信号に一致するような駆動力指令値信号を演算する駆動部移動速度調整手段とを備えており、
    該操作量演算手段が、
    前記位置制御偏差信号が入力されると、前記駆動部速度指令値信号を演算する操作量算出部と、
    前記操作量算出部から前記駆動部速度指令値信号が入力されると、該駆動部速度指令値信号が前記駆動部移動速度調整手段に供給されてから、前記駆動部移動速度調整手段により前記前記駆動力指令値信号が前記駆動部供給され該駆動部が移動するまでの伝達特性を表現する状態方程式に基づいて、駆動部状態推定値信号を演算する駆動部状態推定部と、
    前記駆動部状態推定部から駆動部状態推定値信号が入力されると、前記搬送ビームの固有周波数にゲインピークを持つように設定された状態方程式に基づいて、搬送ビーム振動状態推定値信号を演算する搬送ビーム振動状態推定部とからなり、
    前記操作量算出部は、
    前記位置制御偏差信号だけでなく、前記駆動部状態推定値信号および前記搬送ビーム振動状態推定値信号も入力されており、
    前記駆動部状態推定値信号と前記搬送ビーム振動状態推定値信号により設定されるH∞制御問題の解として得られる伝達関数に基づいて、前記駆動力指令値信号を演算するものである
    ことを特徴とするトランスファフィーダの制御装置。
  2. 前記搬送ビーム振動状態推定部における状態方程式は、
    前記駆動部速度指令値信号が前記駆動部移動速度調整手段に供給されたときにおける前記搬送ビーム変位の実際の動特性と、前記駆動部状態推定部の状態方程式により表現される駆動部変位の動特性との誤差の伝達ゲインよりも、全ての周波数で伝達ゲインが大きくなるように設定された状態方程式である
    ことを特徴とする請求項1記載のトランスファフィーダの制御装置。
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