JP4415897B2 - レーザ点火装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンに取り付けられ、エンジンの燃焼室へレーザ光を発振することにより燃焼室内の燃料に点火するようにしたレーザ点火装置に関する。
従来のこの種のレーザ点火装置は、一般に、レーザ光を発振するレーザユニットと、このレーザユニットから照射されるレーザ光を集光する集光レンズとを備えて構成されており、エンジンのエンジンヘッドに取り付けられることで、レーザユニットからのレーザ光を集光レンズで集光し、エンジンの燃焼室へ発振するようになっている(たとえば、特許文献1参照)。
特開昭62−162744号公報
しかしながら、従来のレーザ点火装置は、エンジンから取り外しても、誤動作する、すなわち単独で作動する可能性があるため、以下のような課題がある。
・エンジンの燃焼室以外、たとえば危険物や構造物などに向けられてレーザ光が発振された場合、レーザ光が照射された物体は瞬時に高温になるため、可燃物の場合は燃焼を誘発したり、構造物の場合は溶融、切断したりする可能性がある。
・装置がエンジンに対して、正規の取付位置から外れた状態で取り付けられている場合、装置から発振されるレーザ光が所望の位置から外れた部位に照射され、照射された部分のエンジン部品を損傷する場合がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、エンジンに取り付けられ、エンジンの燃焼室へレーザ光を発振することにより燃焼室内の燃料に点火するようにしたレーザ点火装置において、装置がエンジンへの正規の取付位置から外れたときの誤動作を防止することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、エンジンに取り付けられ、エンジンの燃焼室(201)へレーザ光を発振することにより、燃焼室(201)内の燃料に点火するようにしたレーザ点火装置において、装置がエンジンへの正規の取付位置から外れたときに、レーザ光の発振を制限するレーザ発振制限手段(40、50)が設けられていることを特徴としている。
ここにおいて、装置がエンジンへの正規の取付位置から外れたときとは、装置がエンジンから取り外された状態にあるとき、または、装置が正規の取付位置から外れてエンジンに取り付けられている状態にあるときを意味し、また、レーザ光の発振を制限することとは、レーザ点火装置からのレーザ光の発振を停止するか、もしくは、発振を弱めることを意味する。
そして、本発明によれば、レーザ発振制限手段(40、50)によって、装置がエンジンへの正規の取付位置から外れたときにレーザ光の発振が制限されるため、装置がエンジンへの正規の取付位置から外れたときの誤動作を防止することができる。
その結果、上述した誤動作による危険物や構造物に対する損傷や、エンジン部品の損傷などを防止することができる。
ここで、請求項2に記載の発明のように、請求項1に記載のレーザ点火装置としては、レーザ光を発振するレーザユニット(10)と、レーザユニット(10)から発振されるレーザ光を集光する集光レンズ(34)とを備え、レーザユニット(10)からのレーザ光を集光レンズ(34)で集光し、エンジンの燃焼室(201)へ発振するようになっており、レーザ発振制限手段(40、50)は、集光レンズ(34)から発振されるレーザ光を制限するものにできる。
また、請求項3に記載の発明のように、請求項1または請求項2に記載のレーザ点火装置としては、レーザ発振制限手段(40)は、装置が前記正規の取付位置に取り付けられているときと、前記正規の取付位置から外れたときとで、異なる電気信号を発生し、この電気信号に基づいて前記レーザ光の発振を制御するものにできる。
さらに、請求項4に記載の発明のように、請求項2に記載のレーザ点火装置としては、レーザ発振制限手段(50)は、レーザユニット(10)と集光レンズ(34)との間にてレーザユニット(10)から発振される前記レーザ光の光軸上に介在設定されたシャッタ部材(51)を有するものであり、このシャッタ部材(51)は、装置が前記正規の取付位置に取り付けられているときには、前記レーザ光を透過させる第1の位置に位置し、装置が前記正規の取付位置から外れたときには、前記第1の位置から移動して前記レーザ光を遮断するように作動するものにできる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係るレーザ点火装置100を、エンジンのエンジンヘッド200に正規の取付位置にて取り付けた状態を示す概略断面図である。
本実施形態のレーザ点火装置100は、基本的にはレーザ光L1を発振するレーザユニット10、レーザユニット10から発振されるレーザ光L1を燃焼室201へ導き焦点を結ぶガイドユニット30、装置100がエンジンヘッド200への正規の取付位置から外れたときにレーザ光の発振を制限するレーザ発振制限手段40、50を備えて構成されている。
レーザユニット10は、レーザユニットケース11を備えており、このレーザユニットケース11は、たとえば、樹脂、金属、セラミックなどから形成されている。図1に示される例では、このレーザユニットケース11は、中空筒形状をなすもので、その中空部の上端には、半導体レーザからなる励起源12が収納固定されている。
また、レーザユニット10は、この励起源12としての半導体レーザを駆動するための駆動回路13を備えている。この駆動回路13からの駆動信号が励起源12に入力されることにより、励起源12から半導体レーザ光としての励起光L0が出射される。
また、レーザユニットケース11の中空部において励起源12の下方には、固体レーザ14が収納固定されている。この固体レーザ14は、図示しないが、たとえば、レーザ媒質と受動Qスイッチ素子としての可飽和吸収体とを共振光路上に配置し、その両端部にミラーを配置してなる共振器として構成されたものにできる。
この場合、上記レーザ媒質は、励起されることにより光を放出するものであり、励起源12から出射された励起光L0が入射することにより、蛍光を発する。また、上記可飽和吸収体は、入射する光のパワーが大きいほど吸収係数が小さくなり、入射光パワーが吸収飽和閾値を超えると、誘導放出が生じレーザ発振する。可飽和吸収体は、このような性質が利用されて、受動Qスイッチ素子として用いられる。
そして、光増幅器としての固体レーザ14から出射されるレーザ光L1は、レーザユニット10から発振されるレーザ光L1すなわち本レーザ点火装置100から間欠的に発振されるレーザ光L1である。
本実施形態で使用したレーザ媒質はNd:YAG結晶であり、上記可飽和吸収体はCr:YAG結晶である。この場合、励起源12としては、上記レーザ媒質に含まれるNdイオンのエネルギー準位を上準位に励起し得る波長808nm付近の励起光L0を出力する半導体レーザ光源が用いられる。
このように、本例のレーザユニット10は、駆動回路13、レーザユニットケース11、励起源12、固体レーザ14を有し、受動Qスイッチ素子としての上記可飽和吸収体を用いたレーザ光源を構成しているが、本実施形態のレーザユニット10としては、駆動回路13からの信号によってレーザ光L1を発振するものであれば、これに限定されるものではない。
また、ガイドユニット30は、ガイドユニットケース31を備えており、このガイドユニットケース31は、たとえば、樹脂、金属、セラミックなどから形成されている。
図1に示される例では、このガイドユニットケース31は、中空筒形状をなすものであり、その上端部にてレーザユニットケース11と連結された連結部32を形成している。この連結部32においては、両ケース11、31は取り外し可能な連結形態、たとえば、嵌合などにより連結されている。
ガイドユニットケース31の中空部の上端部側すなわちレーザユニット10側には、ビームエキスパンダ33が設けられている。このビームエキスパンダ33は、たとえば、レンズを用いた光学系よりなり、固体レーザ14から発振され入射されるレーザ光L1の径を拡大して出射する機能を有するものである。
また、ガイドユニットケース31の中空部においてビームエキスパンダ33の下方、すなわち当該中空部の下端には、集光レンズ34が収納固定されている。この集光レンズ34は、レーザユニット10から発振されビームエキスパンダ33を介して入射されるレーザ光L1を集光するものである。そして、集光レンズ34から出射された当該レーザ光L1はエンジンヘッド200の燃焼室201へ導かれ所定の焦点位置に集光する。
このように、ガイドユニット30は、レーザユニット10に連結されたガイドユニットケース31内に、ビームエキスパンダ33および集光レンズ34を有してなり、レーザユニット10から発振されるレーザ光L1を燃焼室201へ導き焦点を結ぶ機能を有するものとして構成されている。
このようなレーザ点火装置100は、エンジンヘッド200を覆うヘッドカバー202を介してエンジンヘッド200に取り付けられている。このヘッドカバー202は、たとえば、樹脂、金属、セラミックなどから形成されており、エンジンヘッド200に対して締結などの手段により取り付け固定されている。
このレーザユニット10のレーザユニットケース11は、ヘッドカバー202に対して締結などにより取付固定することにより、レーザユニット10とヘッドカバー202とが一体化されている。ここでは、レーザユニットケース11は、ネジ203を介してヘッドカバー202にネジ結合されている。
また、レーザ点火装置100におけるガイドユニット30は、エンジンヘッド200に形成された取付穴204に挿入されており、ガイドユニットケース31に形成されたネジ部35を介して、エンジンヘッド200にネジ結合されている。
また、本実施形態のレーザ点火装置100においては、レーザ発振制限手段40、50は、電気的手法を用いた第1のレーザ発振制限手段40と、機械的な手法を用いた第2のレーザ発振制限手段50とから構成されている。
第1のレーザ発振制限手段40は、ヘッドカバー202に一体に固定されて設けられているピン43と、第1のリミットスイッチ41および第2のリミットスイッチ42と、エンジンのECU300に設けられた演算回路301および制御回路302とを備えて構成されている。なお、ECU300は、後述するようにエンジン条件などに基づいた各種の制御をするものである。
ここで、第1のリミットスイッチ41は、バネやホール素子などからなるスイッチ機能もしくは位置検出機能を持つものであり、レーザユニットケース11の内部に収納固定されている。また、ピン43も、レーザ点火装置100の取付状態において、レーザユニットケース11の内部に挿入されるようになっている。
そして、レーザ点火装置100が正規の取付位置にあるときには、第1のリミットスイッチ41とピン43とは、互いに接するか、近づいた状態にあり、装置100が正規の取付位置から外れているときには、第1のリミットスイッチ41とピン43とは、離れた状態となる。
この第1のリミットスイッチ41は、ケーブルなどからなる配線303を介して演算回路301に電気的に接続されており、ピン43の位置を検出することにより、たとえば、レーザ点火装置100が正規の取付位置にあるときには演算回路301に信号を送り、正規の取付位置から外れているときには当該信号を演算回路301に送らないようになっている。
また、第2のリミットスイッチ42も、バネやホール素子などからなるスイッチ機能もしくは位置検出機能を持つものであり、レーザ点火装置100の取付状態において、エンジンヘッド200とヘッドカバー202との間に介在している。この第2のリミットスイッチ42は、エンジンヘッド200とヘッドカバー202とのどちらに取り付け固定されていてもよい。
そして、レーザ点火装置100が正規の取付位置にあるときには、エンジンヘッド200とヘッドカバー202とは、第2のリミットスイッチ42を介して接触もしくは近接しているが、装置100がエンジンヘッド200から取り外されたときには、エンジンヘッド200とヘッドカバー202とのどちらか一方が、第2のリミットスイッチ42から離れた状態になる。
この第2のリミットスイッチ42も、ケーブルなどからなる配線303を介して演算回路301に電気的に接続されている。そして、この第2のリミットスイッチ42は、エンジンヘッド200とヘッドカバー202との位置状態を検出することにより、レーザ点火装置100がエンジンヘッド200に取り付けられているときには演算回路301に信号を送り、装置100がエンジンヘッド200から取り外されたときには当該信号を演算回路301に送らないようになっている。
また、演算回路301は、第1および第2のリミットスイッチ41、42からの信号を受けて、制御回路302を制御するものである。また、制御回路302は、演算回路301からの信号を受けて、配線303を介して電気的に接続されたレーザユニット10の駆動回路13を制御するものである。
つまり、レーザ点火装置100がエンジンヘッド200に取り付けられ正規の取付位置にあるときには、第1および第2の両リミットスイッチ41、42からの信号が演算回路301に送られ、演算回路301から制御回路302を介して駆動回路13へ点火信号が送られるようになっている。
そして、駆動回路13からの駆動信号が励起源12に入力されることにより、励起源12から半導体レーザ光としての励起光L0が出射され、固体レーザ14からレーザ光L1が発振される。
こうしてレーザユニット10から発振されたレーザ光L1は、ガイドユニット30のビームエキスパンダ33にて径が拡大された光となり、集光レンズ34から燃焼室201へ導かれる。
なお、本実施形態のエンジンは、上記エンジンヘッド200の下部に設けられた燃焼室201、燃焼室201へ空気を吸入するためのインテークマニホルド205、燃焼室201から排気を行うためのエグゾーストマニホルド206、燃焼室201へ燃料ガス207を噴射するインジェクタ208、燃焼室201内の混合気を圧縮するためのピストン209を有し、また、図示しない吸気バルブ、排気バルブを備える。
そして、燃焼室201では、燃料ガス207と空気とが混合された混合気に対して、集光レンズ34から導かれたレーザ光L1が照射され、それによって、エンジンにおける燃焼を引き起こすことが可能になっている。
一方、レーザ点火装置100が正規の取付位置から外れてエンジンヘッド200に取り付けられているか、エンジンヘッド200から取り外されているとき、すなわち、第1および第2のリミットスイッチ41、42の両方もしくは一方からの信号が演算回路301に送られないときには、レーザユニット10からレーザ光L1が発振されないか、人体などに影響しない程度の弱いレーザ光を発振するように、演算回路301および制御回路302によって駆動回路13を制御する、たとえば、駆動回路13から励起源12へ送信する電流を制限するようになっている。
また、第2のレーザ発振制限手段50は、レーザユニット10とガイドユニット30の集光レンズ34との間にて、レーザユニット10すなわち固体レーザ14から発振されたレーザ光L1の光軸上に介在設定されたシャッタ部材51を有するものである。
このシャッタ部材51は、レーザ光L1を通過させるための穴51aを有しており、レーザユニットケース11の中空部の固体レーザ14よりも下端側に収納されている。そして、レーザ点火装置100が正規の取付位置にあるときには、シャッタ部材51の穴51aをレーザ光L1が全て通過するようになっている。
また、レーザユニットケース11の側壁には貫通穴52が設けられ、レーザ点火装置100が正規の取付位置にあるときには、シャッタ部材51の一部がこの貫通穴52を貫通して突出しており、この突出部は、ヘッドカバー202に形成された凹部53にはめ込まれている。
また、レーザユニットケース11の内部には、板バネやコイルバネなどからなるバネ部材54が設けられている。このバネ部材54は、シャッタ部材51を貫通穴52から押し出すようにシャッタ部材51に対して弾性力を付加している。
このように、シャッタ部材51、貫通穴52、バネ部材54から構成される第2のレーザ発振制限手段50は、図2に示されるように作用する。図2は、第2のレーザ発振制限手段50の作用を説明するための図である。
図2(a)に示されるように、シャッタ部材51は、装置100が正規の取付位置に取り付けられているときには、バネ部材54の弾性力によって貫通穴52から突出し、その突出部がヘッドカバー202の凹部53にはめ込まれる。
それによって、シャッタ部材51の穴51aが固体レーザ14からのレーザ光L1の光軸と一致するため、この穴51aによってレーザ光L1が透過可能となる。つまり、シャッタ部材51は、レーザユニット10から発振されるレーザ光L1を透過させる第1の位置に位置した状態となる。
また、この図2(a)に示される第1の位置では、シャッタ部材51がヘッドカバー202にはめ込まれているため、レーザユニット10とヘッドカバー202との位置ずれが防止されるとともに、シャッタ部材51が破壊されない限り、レーザユニット10のヘッドカバー202からの抜けが防止される。
また、図2(b)に示されるように、装置100が正規の取付位置から外れたときには、シャッタ部材51はレーザユニットケース11の内側に押し込まれ、上記第1の位置から移動してレーザ光L1を遮断する。
[組み付け方法等]
このようなレーザ点火装置100は、エンジンヘッド200に対して、次のようにして組み付けられる。
まず、ガイドユニット30、すなわちビームエキスパンダ33および集光レンズ34が収納されたガイドユニットケース31を、エンジンヘッド200の取付穴204に挿入し、ネジ部35を介してネジ結合する。
次に、図1に示されるように、第2のリミットスイッチ42を介して、ヘッドカバー202をエンジンヘッド200に取付固定し、さらに、ヘッドカバー202のピン43と第1のリミットスイッチ41とが一致するように、レーザユニット10を、ヘッドカバー202に対しネジ203を介して固定する。
また、このとき、連結部32によってレーザユニット10とガイドユニット30とを連結する。ここで、連結部32にて両ユニット10、30を嵌合させるにあたっては、Oリングを介して行ってもよい。
このヘッドカバー202へのレーザユニット10の固定においては、レーザユニット10をヘッドカバー202の穴に挿入していく。このとき、レーザユニット10は、始めのうちは、シャッタ部材51が上記図2(b)に示される状態で挿入されていき、シャッタ部材51がヘッドカバー202の凹部53まで到達すると、上記図2(a)に示される状態となって、レーザユニット10の挿入が完了する。
なお、あらかじめネジ203を介してヘッドカバー202にレーザユニット10を固定し一体化させた後、これらをエンジンヘッド200に取り付けるようにしてもよい。
こうして、レーザユニット10およびガイドユニット30が、ヘッドカバー202を介してエンジンヘッド200に取り付けられる。その後、レーザユニット10、各リミットスイッチ41、42を配線303を介してECU300に電気的に接続することにより、図1に示される本実施形態のレーザ点火装置100の組付が完了する。
[作動等]
次に、レーザ点火装置100の作動について説明する。まず、図1に示されるように、エンジンのエンジンヘッド200に対し、正規の取付位置にてレーザ点火装置100が取り付けられる。
続いて、ECU300にエンジンの状態を示すパラメータ(すなわちエンジン条件)が入力される。ECU300は、このパラメータに基づき、燃焼室201内におけるレーザ光L1の焦点の位置およびその焦点の点火エネルギー(すなわちレーザ光の強度)を求める。
ここで、エンジン条件とは、ECU300において、エンジン状態を検出するセンサ群(エンジン回転数センサ、吸入空気量センサ、スロットルセンサ、水温センサ等)から入力されるパラメータに基づいて求められる点火条件を指す。この点火条件とは、例えば、上記レーザ光L1の焦点の位置、当該焦点における点火エネルギー、点火時期、インジェクタ208から噴射される燃料の噴射量である。
この時、図示しない吸気バルブを介して吸入空気が燃焼室201内に導入される。そして、ECU300は、エンジン条件に応じてレーザ点火装置100から発振されるレーザ光L1の発振時期、発振回数、発振エネルギーを決定する。
この後、ECU300は、インジェクタ208に燃料を噴射する信号を出力する。これを受けたインジェクタ208は、燃料207を燃焼室201内に噴射する。この燃料噴射とほぼ同時期に、ECU300の制御回路302は、レーザユニット10にレーザ光を照射する信号を出力する。
レーザユニット10は、この信号が入力されると、上述したように、励起源12から励起光L0が出射されることで固体レーザ14からレーザ光L1が発振され、そのレーザ光L1は、ガイドユニット30のビームエキスパンダ33にて径が拡大され、集光レンズ34から燃焼室201内の所望の焦点位置に導かれる。
このように、燃焼室201内において、インジェクタ208から燃料207が噴射されてレーザ光L1が導かれると、レーザ光L1の焦点において燃料が着火し、燃焼が起こる。そして、燃焼したガスは図示しない排気バルブを介して燃焼室201から排気される。上記燃料の燃焼は、ECU300によって繰り返し行われる。
ここで、レーザ点火装置100が正規の取付位置に取り付けられているときには、上述したように、第1および第2の両リミットスイッチ41、42からの信号が演算回路301に送られる。この状態で、点火信号が制御回路302に入力されるとレーザ発振できる状態となる。
そして、レーザ点火装置100が正規の取付位置から外れたときには、両方のリミットスイッチ41、42の信号が入力されないため、点火信号が入力されても発振しないか、人体に影響のない程度の光を発振する。
たとえば、ECU300に対して第2のリミットスイッチ42の信号が入るが、第1のリミットスイッチ41の信号が入ってこない場合は、ECU300は、レーザユニット10がヘッドカバー202の正規の取付位置に取り付けられていないと判断するため、レーザ発振は行われない。
一方、ECU300に対して第1のリミットスイッチ41の信号が入るが、第2のリミットスイッチ42の信号が入ってこない場合は、弱いレーザを発振することで、レーザの劣化等のチェックを行うことができる。このように第1のレーザ発振制限手段40においては、両リミットスイッチ41、42両方の信号が入った時にのみ、点火信号に同期してレーザ発振を行う。
また、第2のレーザ発振制限手段50によれば、装置100が正規の取付位置に取り付けられているときには、上記図2(a)に示されるように、シャッタ部材51は、レーザユニット10から発振されるレーザ光L1を透過させる第1の位置に位置した状態となり、正常なエンジンの燃焼がなされる。
また、第2のレーザ発振制限手段50によれば、装置100が正規の取付位置から外れたときには、上記図2(b)に示されるように、シャッタ部材51はレーザ光L1を遮断する位置に移動するため、レーザ光L1は、発振器であるレーザユニット10外部に放射されないか、弱い洩れ光が外部に放出される。
なお、シャッター部材51の表面は光が散乱する構成とすることで、反射した光で固体レーザ14の損傷を防止する。
[効果等]
以上述べてきたように、本実施形態によれば、エンジンに取り付けられ、エンジンの燃焼室201へレーザ光を発振することにより、燃焼室201内の燃料に点火するようにしたレーザ点火装置100において、当該装置100がエンジンへの正規の取付位置から外れたときに、レーザ光の発振を制限するレーザ発振制限手段40、50が設けられていることを特徴とするレーザ点火装置100が提供される。
ここにおいて、上述したが、装置100がエンジンへの正規の取付位置から外れたときとは、装置100がエンジンから取り外された状態にあるとき、または、装置100が正規の取付位置から外れてエンジンに取り付けられている状態にあるときを意味し、また、レーザ光の発振を制限することとは、レーザ点火装置100からのレーザ光の発振を停止するか、もしくは、発振を弱めることを意味する。
そして、本実施形態によれば、レーザ発振制限手段40、50によって、装置100がエンジンへの正規の取付位置から外れたときにレーザ光の発振が制限されるため、装置100がエンジンへの正規の取付位置から外れたときの誤動作を防止することができる。
その結果、上述した誤動作による危険物や構造物に対する損傷や、エンジン部品の損傷などを防止することができる。
ここで、本実施形態のレーザ点火装置100は、レーザ光を発振するレーザユニット10と、レーザユニット10から発振されるレーザ光を集光する集光レンズ34とを備え、レーザユニット10からのレーザ光を集光レンズ34で集光し、エンジンの燃焼室201へ発振するようになっており、レーザ発振制限手段40、50は、集光レンズ34から発振されるレーザ光を制限するものとなっていることも特徴のひとつである。
また、本実施形態のレーザ点火装置100においては、第1のレーザ発振制限手段40は、装置100が正規の取付位置に取り付けられているときと、正規の取付位置から外れたときとで、異なる電気信号を発生し、この電気信号に基づいて装置から発振されるレーザ光の発振を制御するものとしていることも特徴のひとつである。
特に、本実施形態では、第1のレーザ発振制限手段40は、装置100の位置ずれを検出する位置検出手段としてのリミットスイッチ41、42を有し、このリミットスイッチ41、42からの信号に基づいて駆動回路13を制御することで、レーザユニット10からのレーザ光L1すなわちレーザ点火装置100からのレーザ光L1の発振を制御するようにしている。
さらに、本実施形態のレーザ点火装置100においては、第2のレーザ発振制限手段50は、レーザユニット10と集光レンズ34との間にてレーザユニット10から発振されるレーザ光の光軸上に介在設定されたシャッタ部材51を有するものであり、このシャッタ部材51は、装置100が正規の取付位置に取り付けられているときには、レーザ光を透過させる第1の位置に位置し、装置100が正規の取付位置から外れたときには、第1の位置から移動して前記レーザ光を遮断するように作動するものとしていることも特徴のひとつである。
(他の実施形態)
なお、電気的な制御を行う上記第1のレーザ発振制限手段としては、上記した両リミットスイッチ41、42を有するものでなくてもよい。
たとえば、装置100が正規の取付位置から外れたときに、無線を用いた通信によってその位置ずれを検出する手段を備えたICチップを、レーザユニット10に一体に取り付けたものとすれば、その位置ずれを検出し、無線によって制御回路302に信号を送り、駆動回路13を制御してレーザ発振を制限することができる。
また、上記実施形態では、レーザ発振制限手段は、電気的な制御を行う第1のレーザ発振制限手段40と機械的な制御を行う第2のレーザ発振制限手段50との両方を有するものであったが、これらのうちのいずれか一方のみを有するものであってもよい。
要するに、本発明は、エンジンに取り付けられ、エンジンの燃焼室へレーザ光を発振することにより、燃焼室内の燃料に点火するようにしたレーザ点火装置において、当該装置がエンジンへの正規の取付位置から外れたときに、レーザ光の発振を制限するレーザ発振制限手段が設けられていることを要部とするものであり、その他の部分については、適宜設計変更が可能である。
本発明の実施形態に係るレーザ点火装置をエンジンに正規の取付位置にて取り付けた状態を示す概略断面図である。 第2のレーザ発振制限手段の作用を説明するための図である。
符号の説明
10…レーザユニット、34…集光レンズ、40…第1のレーザ発振制限手段、
50…第2のレーザ発振制限手段、51…シャッタ部材、100…レーザ点火装置、
200…エンジンのエンジンヘッド、201…燃焼室、L1…レーザ光。

Claims (4)

  1. エンジンに取り付けられ、前記エンジンの燃焼室(201)へレーザ光を発振することにより、前記燃焼室(201)内の燃料に点火するようにしたレーザ点火装置において、
    装置が前記エンジンへの正規の取付位置から外れたときに、前記レーザ光の発振を制限するレーザ発振制限手段(40、50)が設けられていることを特徴とするレーザ点火装置。
  2. レーザ光を発振するレーザユニット(10)と、
    前記レーザユニット(10)から発振されるレーザ光を集光する集光レンズ(34)とを備え、
    前記レーザユニット(10)からの前記レーザ光を前記集光レンズ(34)で集光し、前記エンジンの燃焼室(201)へ発振するようになっており、
    前記レーザ発振制限手段(40、50)は、前記集光レンズ(34)から発振される前記レーザ光を制限するものであることを特徴とする請求項1に記載のレーザ点火装置。
  3. 前記レーザ発振制限手段(40)は、装置が前記正規の取付位置に取り付けられているときと、前記正規の取付位置から外れたときとで、異なる電気信号を発生し、この電気信号に基づいて前記レーザ光の発振を制御するものであることを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ点火装置。
  4. 前記レーザ発振制限手段(50)は、前記レーザユニット(10)と前記集光レンズ(34)との間にて前記レーザユニット(10)から発振される前記レーザ光の光軸上に介在設定されたシャッタ部材(51)を有するものであり、
    このシャッタ部材(51)は、装置が前記正規の取付位置に取り付けられているときには、前記レーザ光を透過させる第1の位置に位置し、装置が前記正規の取付位置から外れたときには、前記第1の位置から移動して前記レーザ光を遮断するように作動するものであることを特徴とする請求項2に記載のレーザ点火装置。
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