JP4412732B2 - リンパ球を利用した抗体検査方法および病原体特定方法 - Google Patents

リンパ球を利用した抗体検査方法および病原体特定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4412732B2
JP4412732B2 JP2005121139A JP2005121139A JP4412732B2 JP 4412732 B2 JP4412732 B2 JP 4412732B2 JP 2005121139 A JP2005121139 A JP 2005121139A JP 2005121139 A JP2005121139 A JP 2005121139A JP 4412732 B2 JP4412732 B2 JP 4412732B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lymphocytes
pathogen
subject
antigen
activated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005121139A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006300652A (ja
Inventor
求 竹茂
廣幸 小川
彰 渡辺
利明 菊地
仁 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MICROBIO CORPORATION
Tohoku University NUC
Institute of National Colleges of Technologies Japan
Miyagi Prefectural Government.
Original Assignee
MICROBIO CORPORATION
Tohoku University NUC
Institute of National Colleges of Technologies Japan
Miyagi Prefectural Government.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MICROBIO CORPORATION, Tohoku University NUC, Institute of National Colleges of Technologies Japan, Miyagi Prefectural Government. filed Critical MICROBIO CORPORATION
Priority to JP2005121139A priority Critical patent/JP4412732B2/ja
Publication of JP2006300652A publication Critical patent/JP2006300652A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4412732B2 publication Critical patent/JP4412732B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Description

本発明は、リンパ球を利用した抗体検査方法および病原体特定方法に関する。
従来、被験者の血液中の病原体を特定することにより、その病原体に対する抗体の有無を判断する方法として、血液中の細菌を培養して単離菌株を作った後、同定試験を実施する方法や、血液中のリンパ球が特定の抗原に反応して発生するサイトカインなどの細胞間情報伝達物質を検出する方法(例えば、特許文献1参照)がある。
特表平11−509196号公報
しかしながら、従来の同定試験を実施する方法は、病原体が細菌の場合には有効であるが、病原体がウイルスの場合には利用できないという課題があった。また、血液中の細菌の培養や同定試験に時間がかかるという課題もあった。特許文献1などの細胞間情報伝達物質を検出する方法では、計測可能な量の細胞間情報伝達物質を発生させるために、リンパ球を数日かけて十分に増殖させる必要があり、時間がかかるという課題があった。
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、病原体が細菌またはウイルスの場合に利用でき、検査時間の短縮を図ることができるリンパ球を利用した抗体検査方法および病原体特定方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、第1の本発明に係るリンパ球を利用した抗体検査方法は、被験者から採取した血液からリンパ球を分離し、特定の細菌またはウイルスの病原体の抗原に前記リンパ球を加えた後、前記リンパ球の培養条件で保ち、前記リンパ球のうち活性化したものの増殖状況に基づいて、前記被験者の前記病原体に対する抗体の有無を判断することを、特徴とする。
被験者がある細胞またはウイルスの病原体に感染すると、被験者の血液中のリンパ球が活性化し、その病原体の抗原に対する抗体が形成される。第1の本発明に係るリンパ球を利用した抗体検査方法では、被験者から採取したリンパ球を特定の病原体の抗原に加えて培養すると、その特定の病原体の抗原と被験者が感染した病原体の抗原とが一致したとき、免疫作用によりリンパ球が活性化して増殖する。このため、培養したリンパ球のうち活性化したものの増殖状況に基づいて、被験者の特定の病原体に対する抗体の有無を判断することができる。活性化したリンパ球の増殖状況は、活性化していないリンパ球の増殖状況と比較して判断可能である。
リンパ球の増殖状況をミクロンレベルで継続して観測することにより、検査時間の短縮を図ることができ、迅速に抗体の有無を判断することができる。また、免疫作用によるリンパ球の増殖を利用するため、病原体が細胞またはウイルスの場合に利用することができる。
第2の本発明に係るリンパ球を利用した抗体検査方法は、被験者から採取した血液からリンパ球を分離し、特定の細菌またはウイルスの病原体の抗原に前記リンパ球を加えた後、前記リンパ球の培養条件で保ち、前記リンパ球のうち所定の大きさ以上のものの個数の増減に基づいて、前記被験者の前記病原体に対する抗体の有無を判断することを、特徴とする。
活性化したリンパ球は、約2倍程度の大きさになってから分裂して増殖するため、非活性のリンパ球より大きい。第2の本発明に係るリンパ球を利用した抗体検査方法では、被験者から採取したリンパ球を特定の病原体の抗原に加えて培養すると、その特定の病原体の抗原と被験者が感染した病原体の抗原とが一致したとき、免疫作用によりリンパ球が活性化して増殖する。このため、培養したリンパ球のうち所定の大きさ以上のものの個数の増減に基づいて、被験者の特定の病原体に対する抗体の有無を判断することができる。なお、所定の大きさとは、7ミクロン以上の大きさである。
リンパ球の増殖状況をミクロンレベルで継続して観測することにより、検査時間の短縮を図ることができ、迅速に抗体の有無を判断することができる。また、免疫作用によるリンパ球の増殖を利用するため、病原体が細胞またはウイルスの場合に利用することができる。リンパ球の増殖状況を、所定の大きさ以上のリンパ球を数えることにより把握することができるため、スキャナーまたはCCDカメラで画像化してコンピュータにより容易に自動化することができ、検査の効率化を図ることができる。
第1の本発明に係るリンパ球を利用した病原体特定方法は、被験者から採取した血液からリンパ球を分離し、細菌またはウイルスの複数種類の病原体の抗原のそれぞれに前記リンパ球を加えた後、前記リンパ球の培養条件で保ち、各抗原のそれぞれに対する前記リンパ球のうち活性化したものの増殖状況に基づいて、前記被験者の各病原体への感染の有無を判断し、前記被験者の感染病原体を特定することを、特徴とする。
第1の本発明に係るリンパ球を利用した病原体特定方法では、被験者から採取したリンパ球を、複数種類の病原体の抗原のそれぞれに加えて培養すると、被験者が感染した病原体の抗原と一致する病原体の抗原に加えたリンパ球が、免疫作用により活性化して増殖する。このため、各抗原のそれぞれに対する培養したリンパ球のうち活性化したものの増殖状況に基づいて、被験者の各病原体への感染の有無を判断することができ、増殖したリンパ球に加えた病原体が被験者の感染病原体であると特定することができる。
リンパ球の増殖状況をミクロンレベルで継続して観測することにより、検査時間の短縮を図ることができ、迅速に被験者の感染病原体を特定することができる。また、免疫作用によるリンパ球の増殖を利用するため、病原体が細胞またはウイルスの場合に利用することができる。
第2の本発明に係るリンパ球を利用した病原体特定方法は、被験者から採取した血液からリンパ球を分離し、細菌またはウイルスの複数種類の病原体の抗原のそれぞれに前記リンパ球を加えた後、前記リンパ球を非活性化させる所定の培養条件で保ち、各抗原のそれぞれに対する前記リンパ球のうち活性化したものの数の増減に基づいて、前記被験者の各病原体への感染の有無を判断し、前記被験者の感染病原体を特定することを、特徴とする。
第2の本発明に係るリンパ球を利用した病原体特定方法では、被験者から採取したリンパ球を、複数種類の病原体の抗原のそれぞれに加えて、リンパ球を非活性化させる条件で培養すると、被験者が感染した病原体の抗原と一致する病原体の抗原に加えたリンパ球が、培養条件に関わらず免疫作用により活性化して増殖する。このため、そのリンパ球の増殖のスピードが非活性化のスピードより速いとき、そのリンパ球が増殖し、増殖のスピードが非活性化のスピードより遅いとき、そのリンパ球の非活性化する割合が他のリンパ球に比べて小さくなる。このため、各抗原のそれぞれに対するリンパ球のうち活性化したものの数の増減に基づいて、被験者の各病原体への感染の有無を判断することができ、増殖したリンパ球に加えた病原体が被験者の感染病原体であると特定することができる。
リンパ球の増殖状況をミクロンレベルで継続して観測することにより、検査時間の短縮を図ることができ、迅速に被験者の感染病原体を特定することができる。また、免疫作用によるリンパ球の増殖を利用するため、病原体が細胞またはウイルスの場合に利用することができる。
第3の本発明に係るリンパ球を利用した病原体特定方法は、被験者から採取した血液からリンパ球を分離し、前記リンパ球を非活性化させて、細菌またはウイルスの複数種類の病原体の抗原のそれぞれに加えた後、前記リンパ球の培養条件で保ち、各抗原のそれぞれに対する前記リンパ球のうち活性化したものの数の増減に基づいて、前記被験者の各病原体への感染の有無を判断し、前記被験者の感染病原体を特定することを、特徴とする。
第3の本発明に係るリンパ球を利用した病原体特定方法では、被験者から採取したリンパ球を非活性化させ、複数種類の病原体の抗原のそれぞれに加えて培養すると、被験者が感染した病原体の抗原と一致する病原体の抗原に加えたリンパ球が、免疫作用により活性化して増殖する。このため、各抗原のそれぞれに対する培養したリンパ球のうち活性化したものの数の増殖状況に基づいて、被験者の各病原体への感染の有無を判断することができ、増殖したリンパ球に加えた病原体が被験者の感染病原体であると特定することができる。
リンパ球の増殖状況をミクロンレベルで継続して観測することにより、検査時間の短縮を図ることができ、迅速に被験者の感染病原体を特定することができる。また、免疫作用によるリンパ球の増殖を利用するため、病原体が細胞またはウイルスの場合に利用することができる。
本発明によれば、病原体が細菌またはウイルスの場合に利用でき、検査時間の短縮を図ることができるリンパ球を利用した抗体検査方法および病原体特定方法を提供することができる。
以下、図面に基づき、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の実施の形態のリンパ球を利用した抗体検査方法は、例えば、図1に示す抗体検査装置により実施される。
図1に示すように、抗体検査装置は、培養装置1と光学計測系2と画像処理分析手段3とを有している。
培養装置1は、インキュベータから成り、複数の微小容器11を有している。各微小容器11は、所定の径を有する円の円周上に配置され、一定時間間隔で円周に沿って断続的に回転するよう構成されている。培養装置1は、各微小容器11の内部に入れた検体を温度等の適当な条件で培養可能になっている。
光学計測系2は、高分解能でコントラスト比の高い結像式光学顕微鏡から成っている。光学計測系2は、リンパ球を確実に検出できるよう、ミクロンレベルの分解能を有している。光学計測系2は、培養装置1で培養している各微小容器11のうち、所定の位置にある微小容器11の内部の検体を撮影可能になっている。光学計測系2は、一定時間間隔で回転する各微小容器11を順番に撮影するよう、同じ時間間隔で撮影可能になっている。なお、光学計測系2は、スキャナーやCCDカメラ等から成っていてもよい。
画像処理分析手段3は、コンピュータから成り、光学計測系2で撮影された画像を逐次取得し、各撮影時間毎の各微小容器11の内部の検体中の、所定の大きさ以上のリンパ球などの大きさや個数、形状を数値化するよう構成されている。画像処理分析手段3は、その数値化された結果を数値やグラフで表示可能なモニタを有している。モニタは、光学計測系2で撮影された画像も表示可能になっている。
被験者がある細胞またはウイルスの病原体に感染すると、被験者の血液中のリンパ球が活性化し、その病原体の抗原に対する抗体が形成される。また、活性化したリンパ球は、約2倍程度の大きさになってから分裂して増殖するため、非活性のリンパ球より大きい。
本発明の実施の形態のリンパ球を利用した抗体検査方法は、まず、被験者から採取した血液からリンパ球を分離する。培養装置1の微小容器11に特定の細菌またはウイルスの病原体の抗原を入れ、そこに分離したリンパ球と培養液とを加えた後、培養装置1によりリンパ球の培養条件で保ち、培養を行う。
培養している間、光学計測系2により一定時間間隔で微小容器11の内部を撮影する。このとき、微小容器11に入れた特定の病原体の抗原と被験者が感染した病原体の抗原とが一致したとき、免疫作用によりリンパ球が活性化して増殖する。そのリンパ球の増殖状況を、光学計測系2の撮影画像に基づいて画像処理分析手段3により検出し、その結果をモニタに表示する。このとき、例えば、所定の大きさ以上のリンパ球の個数を画像処理分析手段3により数え、時間との関係で表やグラフでモニタに表示する。こうして、培養したリンパ球のうち活性化したものの増殖状況に基づいて、被験者の特定の病原体に対する抗体の有無を判断することができる。
リンパ球の増殖状況をミクロンレベルで継続して観測することにより、検査時間の短縮を図ることができ、迅速に抗体の有無を判断することができる。また、免疫作用によるリンパ球の増殖を利用するため、病原体が細胞またはウイルスの場合に利用することができる。リンパ球の増殖状況を、例えば、所定の大きさ以上のリンパ球の個数を数えて把握することにより、光学計測系2で画像化して、コンピュータの画像処理分析手段3で容易に自動化することができ、検査の効率化を図ることができる。
本発明の実施の形態のリンパ球を利用した病原体特定方法は、例えば、本発明の実施の形態のリンパ球を利用した抗体検査方法に示した図1の抗体検査装置により実施される。
本発明の実施の形態のリンパ球を利用した病原体特定方法は、まず、被験者から採取した血液からリンパ球を分離する。培養装置1の複数の微小容器11に、細菌またはウイルスの複数種類の病原体の抗原をそれぞれ入れ、それぞれの微小容器11に分離したリンパ球と培養液とを加えた後、培養装置1によりリンパ球の培養条件で保ち、培養を行う。
培養している間、光学計測系2により一定時間間隔で各微小容器11の内部を撮影する。このとき、被験者が感染した病原体の抗原と一致する病原体の抗原に加えたリンパ球が、免疫作用により活性化して増殖する。そのリンパ球の増殖状況を、光学計測系2の撮影画像に基づいて画像処理分析手段3により検出し、その結果をモニタに表示する。このとき、例えば、所定の大きさ以上のリンパ球の個数を画像処理分析手段3により数え、時間との関係で表やグラフでモニタに表示する。こうして、各抗原のそれぞれに対する培養したリンパ球のうち活性化したものの増殖状況に基づいて、被験者の各病原体への感染の有無を判断することができ、増殖したリンパ球に加えた病原体が被験者の感染病原体であると特定することができる。
リンパ球の増殖状況をミクロンレベルで継続して観測することにより、検査時間の短縮を図ることができ、迅速に被験者の感染病原体を特定することができる。また、免疫作用によるリンパ球の増殖を利用するため、病原体が細胞またはウイルスの場合に利用することができる。リンパ球の増殖状況を、例えば、所定の大きさ以上のリンパ球の個数を数えて把握することにより、光学計測系2で画像化して、コンピュータの画像処理分析手段3で容易に自動化することができ、検査の効率化を図ることができる。
なお、本発明の実施の形態のリンパ球を利用した病原体特定方法で、各病原体の抗原とリンパ球と培養液とを入れた各微小容器11を、培養装置1によりリンパ球を非活性化させる培養条件で保ち、培養を行ってもよい。この場合、被験者が感染した病原体の抗原と一致する病原体の抗原に加えたリンパ球が、培養条件に関わらず免疫作用により活性化して増殖する。このため、そのリンパ球の増殖のスピードが非活性化のスピードより速いとき、そのリンパ球が増殖し、増殖のスピードが非活性化のスピードより遅いとき、そのリンパ球の非活性化する割合が他のリンパ球に比べて小さくなる。このため、各抗原のそれぞれに対するリンパ球のうち活性化したものの数の増減に基づいて、被験者の各病原体への感染の有無を判断することができ、増殖したリンパ球に加えた病原体が被験者の感染病原体であると特定することができる。
また、本発明の実施の形態のリンパ球を利用した病原体特定方法は、被験者から採取したリンパ球を非活性化させて、各病原体の抗原を入れた各微小容器11に加えてもよい。この場合、被験者が感染した病原体の抗原と一致する病原体の抗原に加えたリンパ球が、免疫作用により活性化して増殖する。このため、各抗原のそれぞれに対する培養したリンパ球のうち活性化したものの数の増殖状況に基づいて、被験者の各病原体への感染の有無を判断することができ、増殖したリンパ球に加えた病原体が被験者の感染病原体であると特定することができる。
レジオネラ菌に感染したマウスを利用して、本発明の実施の形態のリンパ球を利用した病原体特定方法を実施した。
まず、レジオネラ菌に感染したマウスから採取した血液から、リンパ球(以下、「感染リンパ球」という)を遠心分離機により分離した。また、比較のため、レジオネラ菌に感染してないマウスから採取した血液からも、リンパ球(以下、「非感染リンパ球」という)を分離した。
細菌またはウイルスの複数種類の病原体の抗原として、レジオネラ菌死菌および緑膿菌死菌を培養装置1の複数の微小容器11にそれぞれ入れ、それぞれの微小容器11に分離したリンパ球と培養液とを加えた。また、比較のために、抗原なしで、微小容器11に分離したリンパ球と培養液とを加えたものも用意した。すなわち、(1)レジオネラ菌死菌に感染リンパ球を加えた検体、(2)緑膿菌死菌に感染リンパ球を加えた検体、(3)抗原なしで感染リンパ球を加えた検体、(4)レジオネラ菌死菌に非感染リンパ球を加えた検体、(5)緑膿菌死菌に非感染リンパ球を加えた検体、(6)抗原なしで非感染リンパ球を加えた検体、の6種類の検体を準備した。これらの各検体が入った各微小容器11を、培養装置1によりリンパ球の培養条件で保ち、培養を行った。
培養している間、光学計測系2により2時間間隔で各微小容器11の内部を撮影した。培養開始から0時間、2時間、4時間後の各検体の撮影画像のスケッチを図2乃至図7に示す。それぞれの撮影画像から、7ミクロン以上の大きさのリンパ球の個数を画像処理分析手段3により数えた。その結果を図8に示す。図8(a)は非感染リンパ球を加えた各検体のリンパ球の数の時間変化を示すグラフ、図8(b)は感染リンパ球を加えた各検体のリンパ球の数の時間変化を示すグラフである。
さらに、図8の結果から、0時間から2時間のリンパ球の増加数と、2時間から4時間のリンパ球の増加数を求め、それぞれの抗原について、(感染リンパ球の増加数値)÷(非感染リンパ球の増加数値)を求めた。この方法により,感染リンパ球と非感染リンパ球の差異が数値化される。その結果を図9に示す。グラフの縦軸は、求めた比の値を示し、値が大きいことは、感染リンパ球の方が非感染のリンパ球よりも抗原反応が強いことを表している。横軸は時間を示す。
図9のグラフから、レジオネラ菌に感染したリンパ球は感染していないリンパ球と比較して,レジオネラ菌に対する抗原反応が特異的に高まることがわかる。これにより、マウスの感染病原体が、緑膿菌ではなく、レジオネラ菌であると特定することができる。
このように、各抗原のそれぞれに対する培養したリンパ球のうち活性化したものの増殖状況に基づいて、被験者の各病原体への感染の有無を判断することができ、増殖したリンパ球に加えた病原体が被験者の感染病原体であると特定することができる。
本発明の実施の形態のリンパ球を利用した抗体検査方法の実施に用いる抗体検査装置の概略図である。 本発明の実施例のリンパ球を利用した病原体特定方法の(1)レジオネラ菌死菌に感染リンパ球を加えた検体の(a)培養開始から0時間後の撮影画像、(b)培養開始から2時間後の撮影画像、(3)培養開始から4時間後の撮影画像を示すスケッチである。 本発明の実施例のリンパ球を利用した病原体特定方法の(2)緑膿菌死菌に感染リンパ球を加えた検体の(a)培養開始から0時間後の撮影画像、(b)培養開始から2時間後の撮影画像、(3)培養開始から4時間後の撮影画像を示すスケッチである。 本発明の実施例のリンパ球を利用した病原体特定方法の(3)抗原なしで感染リンパ球を加えた検体の(a)培養開始から0時間後の撮影画像、(b)培養開始から2時間後の撮影画像、(3)培養開始から4時間後の撮影画像を示すスケッチである。 本発明の実施例のリンパ球を利用した病原体特定方法の(4)レジオネラ菌死菌に非感染リンパ球を加えた検体の(a)培養開始から0時間後の撮影画像、(b)培養開始から2時間後の撮影画像、(3)培養開始から4時間後の撮影画像を示すスケッチである。 本発明の実施例のリンパ球を利用した病原体特定方法の(5)緑膿菌死菌に非感染リンパ球を加えた検体の(a)培養開始から0時間後の撮影画像、(b)培養開始から2時間後の撮影画像、(3)培養開始から4時間後の撮影画像を示すスケッチである。 本発明の実施例のリンパ球を利用した病原体特定方法の(6)抗原なしで非感染リンパ球を加えた検体の(a)培養開始から0時間後の撮影画像、(b)培養開始から2時間後の撮影画像、(3)培養開始から4時間後の撮影画像を示すスケッチである。 本発明の実施例のリンパ球を利用した病原体特定方法の(a)非感染リンパ球を加えた各検体のリンパ球の数の時間変化、(b)感染リンパ球を加えた各検体のリンパ球の数の時間変化を示すグラフである。 本発明の実施例のリンパ球を利用した病原体特定方法の抗原反応変化の時間依存性を示すグラフである。
符号の説明
1 培養装置
2 光学計測系
3 画像処理分析手段
11 微小容器

Claims (5)

  1. 被験者から採取した血液からリンパ球を分離し、特定の細菌またはウイルスの病原体の抗原に前記リンパ球を加えた後、前記リンパ球の培養条件で保ち、前記リンパ球のうち活性化したものの増殖状況に基づいて、前記被験者の前記病原体に対する抗体の有無を判断することを、特徴とするリンパ球を利用した抗体検査方法。
  2. 被験者から採取した血液からリンパ球を分離し、特定の細菌またはウイルスの病原体の抗原に前記リンパ球を加えた後、前記リンパ球の培養条件で保ち、前記リンパ球のうち所定の大きさ以上のものの個数の増減に基づいて、前記被験者の前記病原体に対する抗体の有無を判断することを、特徴とするリンパ球を利用した抗体検査方法。
  3. 被験者から採取した血液からリンパ球を分離し、細菌またはウイルスの複数種類の病原体の抗原のそれぞれに前記リンパ球を加えた後、前記リンパ球の培養条件で保ち、各抗原のそれぞれに対する前記リンパ球のうち活性化したものの増殖状況に基づいて、前記被験者の各病原体への感染の有無を判断し、前記被験者の感染病原体を特定することを、特徴とするリンパ球を利用した病原体特定方法。
  4. 被験者から採取した血液からリンパ球を分離し、細菌またはウイルスの複数種類の病原体の抗原のそれぞれに前記リンパ球を加えた後、前記リンパ球を非活性化させる所定の培養条件で保ち、各抗原のそれぞれに対する前記リンパ球のうち活性化したものの数の増減に基づいて、前記被験者の各病原体への感染の有無を判断し、前記被験者の感染病原体を特定することを、特徴とするリンパ球を利用した病原体特定方法。
  5. 被験者から採取した血液からリンパ球を分離し、前記リンパ球を非活性化させて、細菌またはウイルスの複数種類の病原体の抗原のそれぞれに加えた後、前記リンパ球の培養条件で保ち、各抗原のそれぞれに対する前記リンパ球のうち活性化したものの数の増減に基づいて、前記被験者の各病原体への感染の有無を判断し、前記被験者の感染病原体を特定することを、特徴とするリンパ球を利用した病原体特定方法。
JP2005121139A 2005-04-19 2005-04-19 リンパ球を利用した抗体検査方法および病原体特定方法 Active JP4412732B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005121139A JP4412732B2 (ja) 2005-04-19 2005-04-19 リンパ球を利用した抗体検査方法および病原体特定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005121139A JP4412732B2 (ja) 2005-04-19 2005-04-19 リンパ球を利用した抗体検査方法および病原体特定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006300652A JP2006300652A (ja) 2006-11-02
JP4412732B2 true JP4412732B2 (ja) 2010-02-10

Family

ID=37469123

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005121139A Active JP4412732B2 (ja) 2005-04-19 2005-04-19 リンパ球を利用した抗体検査方法および病原体特定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4412732B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9503406D0 (en) * 1995-02-21 1995-04-12 Haaheim Lars R Detection of antibody production
US8399383B2 (en) * 2000-05-04 2013-03-19 Yale University Protein chips for high throughput screening of protein activity
GB0125535D0 (en) * 2001-10-24 2001-12-12 Microbiological Res Authority Mycobacterial genes down-regulated during latency
JP3723882B2 (ja) * 2002-11-14 2005-12-07 篤 村口 抗原特異的リンパ球検出用マイクロウェルアレイチップ、抗原特異的リンパ球の検出法及び製造方法
JP2006525813A (ja) * 2003-05-20 2006-11-16 イェシバ・ユニバーシティ 1型糖尿病において罹患性病原性t細胞により標的とされる抗原ならびにこれの使用

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006300652A (ja) 2006-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Strömer et al. Performance of a point-of-care test for the rapid detection of SARS-CoV-2 antigen
To et al. Serum antibody profile of a patient with coronavirus disease 2019 reinfection
Minhas et al. Epidemiology and transmission of Kaposi’s sarcoma-associated herpesvirus
Straub et al. In vitro cell culture infectivity assay for human noroviruses
Hueston et al. The antibody response to SARS-CoV-2 infection
JP6178340B2 (ja) 微生物の早期検出のためのデバイス
CN102272585A (zh) 采用拉曼光谱法分离、表征和/或鉴定微生物的方法
Hao et al. Establishing a multicolor flow cytometry to characterize cellular immune response in chickens following H7N9 avian influenza virus infection
Terlutter et al. Direct detection of T-and B-memory lymphocytes by ImmunoSpot® assays reveals HCMV exposure that serum antibodies fail to identify
Zhang et al. The role of bone marrow metagenomics next‐generation sequencing to differential diagnosis among visceral leishmaniasis, histoplasmosis, and talaromycosis marneffei.
Khan et al. Serological and molecular identification of Brucella spp. in pigs from Cairo and Giza Governorates, Egypt
US20110076710A1 (en) Method for characterising a biologically active biochemical element by analasing low frequency electromagnetic signals
JP4412732B2 (ja) リンパ球を利用した抗体検査方法および病原体特定方法
González Mediero et al. Evaluation of two commercial nucleic acid amplification kits for detecting Mycobacterium tuberculosis in saliva samples
Logue et al. Ebola virus isolation using Huh-7 cells has methodological advantages and similar sensitivity to isolation using other cell types and suckling BALB/c laboratory mice
McCracken et al. Rapid in-process measurement of live virus vaccine potency using laser force cytology: paving the way for rapid vaccine development
Francis et al. High-Content screening, a reliable system for Coxiella burnetii isolation from clinical samples
Gustafsson et al. MRSA in children from foreign countries adopted to Swedish families
Klasinc et al. A Novel Flow Cytometric Approach for the Quantification and Quality Control of Chlamydia trachomatis Preparations
JP4409273B2 (ja) 微生物の迅速検出装置及び方法
Aghazadeh et al. Transcriptome analysis and in situ hybridization for FcaGHV1 in feline lymphoma
RU2394496C1 (ru) Способ диагностики сифилиса путем одновременного определения реагиновых и трепонемоспецифических антител к t.pallidum на микроскопных альдегидных слайдах
Peter et al. Persistent generalized lymphadenopathy and non-Hodgkin's lymphoma in AIDS: association with Rochalimaea henselae infection
Dabo et al. Diagnosis of malaria and typhoid fevers using basic tools: a comparative analysis of a retrospective data with a prospective evaluation in an endemic setting
JP5409361B2 (ja) 猫免疫不全ウイルスワクチン接種猫の検査方法、および該検査用抗原

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20061207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20061207

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090917

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090929

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091116

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121127

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4412732

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20091202

A072 Dismissal of procedure [no reply to invitation to correct request for examination]

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A072

Effective date: 20100518

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121127

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121127

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131127

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250