JP4412087B2 - シート防水型太陽光発電パネルセット、その施工方法及び施工構造 - Google Patents

シート防水型太陽光発電パネルセット、その施工方法及び施工構造 Download PDF

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Description

この発明は、太陽光発電パネルを設置しつつシート防水施工を行うことができるシート防水型太陽光発電パネルセット、その施工方法及び施工構造に関する。
建築物に太陽光発電システムを採用する場合、例えば図16に示すように、建築物の屋根材に架台(65)を固定し、この架台(65)上に太陽光発電パネル(60)を取り付けるのが一般的である。しかしながら、このパネル取付構造においては、架台固定用にアンカー釘等の固着具を屋根材に貫通して下地に固定するものであるため、パネル組付後において、固着具貫通孔周辺に防水処理を行わねばならず、パネル設置作業が困難であるばかりか、架台等の部品点数も多く、大がかりな作業となり、設置作業がより一層困難となる。
そこで下記特許文献1には、防水施工用の防水シート自体に、太陽電池を組み込んで、太陽電池一体型の防水シートを作製し、その防水シートを屋根下地に施工することにより、シート防水施工と同時に太陽電池を設置する技術が提案されている。
また下記特許文献2には、太陽電池を屋根材に取り付けて、太陽電池付き屋根材を作製し、その屋根材を屋根下地上に施工することにより、屋根葺きと同時に太陽電池を設置する技術が提案されている。
特開平11−50607号公報 特開平11−141060号公報
特許文献1に示す太陽電池一体型の防水シートは、ロール状の巻取製品として供されるものであり、施工時には屋根上において、この巻取製品を転延しながら敷設することができるため、施工作業を効率良く簡単に行うことができる。
しかしながら、同文献のものは、防水シートの特性としての軟質性を損なわないように、太陽電池モジュールとして軟質性のもの、例えばアモルファスシリコンを用いる必要がある。このアモルファスシリコンは、硬質の結晶系シリコンに比べて光電変換効率が低いため、発電性能に劣るという問題を抱えている。
一方、特許文献2に示すものは、多数の太陽電池付き屋根材を、隣合う屋根材間を連結しながら、屋根下地上に隙間なく敷設して屋根を形成するものであるため、屋根材の設置と連結とを並行して行わねばならず、施工作業が複雑で困難になるとともに、屋根材間の水密性に課題を残しており、十分な防水性を得ることができないという問題があった。
更に多数の屋根材が連結一体化されて屋根が形成されるものであるため、屋根材と太陽電池の保守点検作業とを切り離して行うことができず、検査項目が複雑になるので、保守点検作業を容易に行うことができないという問題も抱えている。
この発明は、上記従来技術の問題を解消し、施工作業や施工後の保守点検作業を正確にかつ容易に行える上、防水性及び耐久性に優れ、高い発電効率を有するシート防水型太陽光発電パネルセット、その施工方法及び施工構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は以下の構成を要旨としている。
[1] 建造物躯体上にシート接合板を介して施工されるシート防水型太陽光発電パネルセットであって、
金属製基板上に、結晶系シリコン製光電池モジュールを介して透明な上面保護層が配置された状態で、前記基板及び上面保護層間に充填された充填剤によって前記光電池モジュールが密封された複数の太陽光発電パネルと、
前記シート接合板に接合可能な防水性の連結シートとを備え、
前記複数の太陽光発電パネルが前記連結シート上に間隔をおいて並列に配置されるとともに、前記連結シートの外周縁部が前記複数の太陽光発電パネルの設置領域よりも外側に張り出した状態で、各パネルが前記連結シートに接合固定されてなることを特徴とするシート防水型太陽光発電パネルセット。
[1a] 前記太陽光発電パネルは、充填剤として接着剤が用いられて、その接着剤によって前記基板、前記光電池モジュール及び前記上面保護層が積層一体化されてなる前項1に記載のシート防水型太陽光発電パネルセット。
[1b] 前記太陽光発電パネルは、その基板の下面側に熱可塑性樹脂製の下面接着層を有し、その下面接着層を介して、前記連結シートが前記基板に接合固定されてなる前項1又は1aに記載のシート防水型太陽光発電パネルセット。
[1c] 前記太陽光発電パネルは、その基板の下面側に熱可塑性樹脂製の下面接着層を有し、その下面接着層を介して、前記連結シートが前記基板に接合固定され、
前記下面接着層は、前記連結シートに対し同種の合成樹脂組成物により構成されてなる前項1、1a、1bのいずれかに記載のシート防水型太陽光発電パネルセット。
[1d] 前記太陽光発電パネルが平面視矩形状を有する前項1、1a〜1cのいずれかに記載のシート防水型太陽光発電パネルセット。
[1e] 前記上面保護層が合成樹脂板(シート、フィルム)により構成されてなる前項1、1a〜1dのいずれかに記載のシート防水型太陽光発電パネルセット。
[1f] 前記上面保護層がフッ素系樹脂により構成されてなる前項1eに記載のシート防水型太陽光発電パネルセット。
[1g] 前記上面保護層がガラス板により構成されてなる前項1、1a〜1dのいずれかに記載のシート防水型太陽光発電パネルセット。
[2] 前記連結シートは、太陽光発電パネルの外周縁部のうち、パネル配列方向に対し平行な縁部に沿って配置される縦シート部材と、パネル配列方向に対し直交する縁部に沿って配置される横シート部材とを有し、
隣合う前記太陽光発電パネルが、前記横シート部材によって連結されてなる前項1に記載のシート防水型太陽光発電パネルセット。
[2a] 前記連結シートは、互いに間隔をおいてパネル配列方向に対し平行に配置される帯状の両側縦シート部材と、パネル配列方向に対し直交して配置され、かつ両端を前記両側縦シート部材に接合固定した状態でパネル配列方向に間隔をおいて配置される帯状の複数の横シート部材とを備え、
前記連結シートにおける前記両側縦シート部材及び前記複数の横シート部材によって囲まれる複数の開口をそれぞれ閉塞する態様に前記複数の太陽光発電パネルがそれぞれ配置されるとともに、各パネルの外周縁部が、前記連結シートの開口縁部に重ね合わされて接合固定されてなる前項2に記載のシート防水型太陽光発電パネルセット。
[2b] 前記連結シート部材は、パネル配列方向(縦方向)に対し平行に配置され、かつパネル配列方向に対し直交する方向(横方向)に所定の間隔おきに並列に配置される帯状の複数の縦シート部材と、横方向に対し平行に配置され、かつ縦方向に所定の間隔おきに並列に配置される帯状の複数の横シート部材とを備え、前記縦シート部材及び前記横シート部材がその交差部において接合固定された縦横格子状の形状を有し、
前記連結シートにおける前記複数の縦シート部材及び前記複数の横シート部材によって囲まれる複数の開口をそれぞれ閉塞する態様に前記複数の太陽光発電パネルがそれぞれ配置されるとともに、各パネルの外周縁部が、前記連結シートの開口縁部に重ね合わされて接合固定されてなる前項2又は2aに記載のシート防水型太陽光発電パネルセット。
[2c] 前記縦シート部材上に前記横シート部材が接合固定されてなる前項2、2a、2bのいずれかに記載のシート防水型太陽光発電パネルセット。
[3] 前記太陽光発電パネルの電極端子が、パネルの外周縁部に設けられ、
前記電極端子を結線するためのケーブルが前記連結シート上に配置されてなる前項1又は2に記載のシート防水型太陽光発電パネルセット。
[3a] 前記太陽光発電パネルの電極端子が、パネルの外周端面に設けられてなる前項3に記載のシート防水型太陽光発電パネルセット。
[3b] 前記ケーブルが導電性芯材に絶縁材が被覆された電線により構成されてなる前項3又は3aに記載のシート防水型太陽光発電パネルセット。
[3c] 前記ケーブルがフレキシブルプリント配線基板により構成され、そのプリント基板が前記連結シート上に沿って配置されてなる前項3又は3aに記載のシート防水型太陽光発電パネルセット。
[4] 前記連結シートのうち、前記複数の太陽光発電パネルの各間に対応する部分がヒンジとして折り曲げられることにより、前記複数の太陽光発電パネルが積層状に折り畳み可能に構成されてなる前項1ないし3のいずれかに記載のシート防水型太陽光発電パネルセット。
[4a] 前記連結シートのうち、前記横シート部材がヒンジとして折り曲げられることにより、前記複数の太陽光発電パネルが積層状に折り畳み可能に構成されてなる前項2に記載のシート防水型太陽光発電パネルセット。
[5] 前項1ないし3のいずれかに記載の太陽光発電パネルセットを施工する方法であって、
建造物躯体上に複数のシート接合板を固定する工程と、
前記太陽光発電パネルセットを前記シート接合板を覆うようにして建造物躯体上に敷設して、前記連結シートのうち、太陽光発電パネルの基板端縁に対応する部分を前記シート接合板に接合固定する工程とを含むシート防水型太陽光発電パネルセットの施工方法。
[5a] 前記太陽光発電パネルは、平面視矩形状を有し、前記連結シートのうち、太陽光発電パネルの角隅部に対応する部分を前記シート接合板に接合固定するものとした前項5に記載のシート防水型太陽光発電パネルセットの施工方法。
[5b] 前記シート接合板は、前記太陽光発電パネルセットのパネル配列方向に沿って間隔おきに配置されてなる前項5又は5aに記載のシート防水型太陽光発電パネルセットの施工方法。
[5c] 前記シート接合板は、前記太陽光発電パネルセットのパネル配列方向に沿って連続する帯板形状を有する前項5、5a、5bのいずれかに記載のシート防水型太陽光発電パネルセットの施工方法。
[6] 前記太陽光発電パネルセットを並列配置に複数施工するとともに、隣合うパネルセット間において対応する連結シートの外周縁部を重ね合わせて接合するものとした前項5に記載のシート防水型太陽光発電パネルセットの施工方法。
[6a] 前記太陽光発電パネルセットを並列配置に複数施工するとともに、隣合うパネルセット間において対応する連結シートの外周縁部を重ね合わせて接合するものとした前項6記載のシート防水型太陽光発電パネルセットの施工方法。
[6b] 前記太陽光発電パネルセットをパネル配列方向に沿って並列配置に複数施工するとともに、隣合うパネルセット間において対応する連結シートの外周縁部を重ね合わせて接合するものとした前項6又は6aに記載のシート防水型太陽光発電パネルセットの施工方法。
[6c] 前記太陽光発電パネルセットをパネル配列方向に対し直交する方向に沿って並列配置に複数施工するとともに、隣合うパネルセット間において対応する連結シートの外周縁部を重ね合わせて接合するものとした前項6、6a、6bのいずれかに記載のシート防水型太陽光発電パネルセットの施工方法。
[6d] 建造物躯体上における前記太陽光発電パネルセットの外周に防水シートが敷設されるとともに、前記防水シートと、前記太陽光発電パネルセットの連結シートとの対応する縁部同士が接合されてなる前項6、6a〜6cのいずれかに記載のシート防水型太陽光発電パネルセットの施工方法。
[7] 前記太陽光発電パネルセットを建造物躯体上に敷設する前に予め、前記太陽光発電パネルセットをその連結シートのうち前記複数の太陽光発電パネルの各間に対応する部分をヒンジとして折り曲げることにより、前記複数の太陽光発電パネルを積層状に折り畳んだ状態に配置しておき、
前記太陽光発電パネルセットを建造物躯体上に敷設するに際して、折り畳み状態の前記太陽光発電パネルセットを展開しつつ、前記連結シートの対応部分を前記シート接合板に接合固定するものとした前項5又は6に記載のシート防水型太陽光発電パネルセットの施工方法。
[8] 請求項1ないし3のいずれかに記載の太陽光発電パネルセットを用いて施工された構造であって、
建造物躯体上に複数のシート接合板が固定される一方、
前記太陽光発電パネルセットが前記シート接合板を覆うようにして建造物躯体上に敷設されるとともに、前記連結シートのうち、太陽光発電パネルの基板端縁に対応する部分が前記シート接合板に接合固定されてなることを特徴としたシート防水型太陽光発電パネルセットの施工構造。
[1]の発明によれば、防水性の連結シート上に太陽光発電パネルが設けられたものであり、シート防水工法と同様に施工できるため、パネル設置作業を効率良く簡単に行うことができる。
更に光電池モジュールとして結晶系のシリコンを用いているため、非晶性のシリコンを用いる場合等と比較して、光電変換を効率良く行うことができ、高い発電効率を得ることができる。
また太陽光発電パネルの表面に表面保護層が設けられているため、内部の光電池モジュールの劣化、損傷を防止でき、耐久性を向上させることができる。
特に表面保護層を、フッ素系樹脂フィルムによって構成する場合には、耐候性、透明性、成形加工性(特に端部の成形加工性)を十分に確保した上で、軽量化を図ることができて、施工性を向上させることができる。
また表面保護層として、ガラス板等の硬質板によって構成する場合には、傷付きや曇りの発生を有効に防止でき、耐久性を向上させることができる。更に飛散物等の衝突によっても、表面保護層の変形や損傷を防止できて、内部の光電池モジュールの損傷も確実に防止でき、より一層耐久性を向上させることができる。
また本発明では、太陽光発電パネルの基板として剛性の高い鋼板を用いるものであるため、外部応力等による曲げ変形等も防止でき、光電池モジュールの損傷等をより確実に防止でき、一段と耐久性を向上させることができる。
また防水施工面は連結シート及び太陽光発電パネルによって覆われるため、これらによって十分な防水性を得ることができる。
更に複数の太陽光発電パネルを間隔をおいて連結シート上に設けるものであるため、太陽光発電パネルと連結シートとの保守点検作業をそれぞれ個別に行うことができる。このため、各検査が複雑になることがなく、保守点検作業を正確にかつ容易に行うことができる。
[2]の発明によれば、太陽光発電パネルの外周縁部のみに連結シートを接合するものであるため、連結シートの使用量を少なくでき、材料費の削減により、コストの削減を図ることができる。
[3]の発明によれば、パネル間の結線作業をパネル上面側から簡単に行うことができる。
[4]の発明によれば、搬送や保管を効率良く行えるとともに、展開するだけで敷設できるため、施工作業も容易に行うことができる。
[5]の発明によれば、上記のパネルセットを確実に施工できるとともに、各パネルを安定状態に設置することができる。
[6]の発明によれば、施工面全域の防水性を確実に図りつつ、太陽光発電システムを確実に形成することができる。
[7]の発明によれば、パネルセットを展開しつつ施工するものであるため、施工作業を効率良くスムーズに行うことができる。
[8]の発明によれば、太陽光発電パネルが施工された防水構造を確実に得ることができる。
図1及び図2はこの発明の実施形態であるシート防水型太陽光発電パネルセット(1)を示す図である。両図に示すように、このパネルセット(1)は、3枚の太陽光発電パネル(10)と、これらのパネル(10)を連結する連結シート(20)とを基本的な構成要素として備えている。
図4に示すように、太陽光発電パネル(10)は、基板(11)と、基板(11)の上面側に積層された光電池モジュール(12)と、光電池モジュール(12)の上面側に積層された透明な上面保護層(13)と、基板(11)の下面側に積層された下面接着層(15)とを備えている。
基板(11)は、鋼板はステンレス板等の金属板により構成されている。中でも鋼板は高い剛性を備えるものであるため、パネル基板として最適であり、保持される光電池モジュール(12)を、屈曲等の応力から保護することができ、光電池モジュール(12)の破損等を確実に防止することができる。更に鋼板製の基板(11)は、後述の下面接着層(15)との接着性にも優れており、接着層(15)を確実に保持固定することができる。
なお、本発明において、基板(11)は、上記の鋼板に限られることはなく、金属製のものであればどのようなものでも用いることができる。
基板(11)として鋼板を用いる場合、その厚さを0.4〜1.2mmに設定するのが良い。すなわち、薄過ぎる場合には十分な剛性を確保することが困難になり、逆に厚過ぎる場合には、パネル全体の高重量化を来たし、施工作業性の低下を来す恐れがある。
光電池モジュール(12)としては、結晶系シリコンが用いられる。このシリコンとしては、単結晶型、多結晶型のいずれのものも使用することができ、要は結晶構造を有するものであればどのようなシリコンでも使用することができる。
結晶系シリコンは、例えばアモルファスシリコンと比較して、光電変換効率が高く、高い発電効率を得ることができ、例えばパネル施工面積が小さい場合であっても、発電量を多く確保することができる。
上面保護層(13)は、光電池モジュール(12)としての結晶シリコンの保護部材として用いられるものであり、光電池モジュール(12)を、衝撃等の外部応力から保護することができ、耐久性を向上させることができる。
上面保護層(13)としては、軽量化による施工性や、端面処理のしやすさ(成形性、加工性等)を考慮すると、樹脂板(シート、フィルム)を用いるのが良く、中でも耐候性、透明性の点からエチレン4フッ化エチレン共重合体(ETFE)樹脂フィルム、フッ化ビニル(PVF)樹脂フィルム、フッ化ビニリデン(PVDF)樹脂フィルム等のフッ素系樹脂フィルムを用いるのが、より望ましい。またこれ以外にも、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂フィルム、アクリルフィルム、ポリカーボネート(PC)フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(非晶性でないものも含む)等も採用することができる。
上面保護層(13)としての樹脂フィルムは、厚さが100〜500μm、好ましくは150〜300μmのものを用いるのが良い。すなわちこの厚さのものを用いる場合には、保護特性を確実に保護しつつ、軽量化による施工性を確実に向上させることができる。
また上面保護層(13)としては、硬質のものを用いても良い。すなわち硬質のものを用いる場合には、表面に傷が付き難く、曇りの発生も有効に防止でき、耐久性をより確実に向上させることができる。
硬質性の上面保護層(13)としては、例えばガラス板からなるものを用いるのが好ましい。すなわちガラス板は、耐衝撃性及び耐傷性等に優れる上、化学的な変質も少なく耐薬品性にも優れているため、上記の保護特性を向上させることができる。
上面保護層(13)として、ガラス板を用いる場合には、厚さを2.0mm以上のものを用いるのが良い。すなわちこの厚さに調整することにより、十分な強度を得ることができ、耐傷性等をより一層向上させることができる。なお上面保護層(13)として合成樹脂板を用いた上で硬質性を付与する場合には、厚さを0.5mm以上に設定するのが良い。
下面接着層(15)は、基板(11)、つまりパネル(10)を、後に詳述する連結シート(20)に接着固定するためのものであり、熱可塑性合成樹脂製フィルムによって構成されている。この接着層(15)は、連結シート(20)に対し接着可能な樹脂からなるものであれば、どのような樹脂でも良いが、連結シート(20)に対し相溶性を有するもの、特に連結シート(20)と同じ組成物からなるものを用いる場合には、連結シート(20)との接着強度を十分に確保することができ、パネル(10)との取付強度を十分に確保することができる。例えば連結シート(20)がポリ塩化ビニル樹脂系の組成物からなる場合には、下面接着層(15)をポリ塩化ビニル樹脂系の組成物により構成するのが好ましい。
下面接着層(15)を基板(11)に積層接着するには、接着層(15)としての樹脂フィルムを、基板(11)としての鋼板等の金属板に熱ラミネート法により融着固定するものであり、この熱ラミネート法によって、接着層付きの基板(11)を連続的に生産することができる。
なお下面接着層(15)は、連結シート(20)を接合する部分のみに形成するようにしても良い。
本実施形態においては、接着層付き基板(11)、光電池モジュール(12)及び表面保護層(13)を積層一体化するのに、密封剤としての充填接着剤(14)が用いられる。すなわち、基板(11)、光電池モジュール(12)及び表面保護層(13)をこの順に積層した状態で、基板(11)及び表面保護層(13)間に、光電池モジュール(12)を気密状に密封する態様に接着剤(14)を充填する。具体的には基板(11)の上面に接着剤(14)を塗布するとともに、表面保護層(13)の下面に接着剤(14)を塗布しておき、基板(11)の上面と表面保護層(13)の下面とで光電池モジュール(12)を挟み込み、その状態で接着剤(14)が硬化するまで加圧保持する。これにより、接着層付き基板(11)、光電池モジュール(12)及び表面保護層(13)が積層状態に連結一体化されて、太陽光発電パネル(10)が作製されるものである。
充填接着剤(14)としては、基板(11)、光電池モジュール(12)及び上面保護層(13)との接着性を考慮して、適当な接着剤を選択すれば良いが、例えば広範囲の接着用材料として使用されるエポキシ樹脂系の接着剤を好適に使用することができる。
一方図1ないし図3に示すように、連結シート(20)は、所定の間隔おきに並列に配置される3枚の太陽光発電パネル(10)の外周縁部に沿って設けられて、平面視梯子状の形状を有している。すなわち連結シート(20)は、パネル(10)の外周縁部のうち、パネル配列方向(縦方向)に平行な縁部(両側縁部)に沿って連続して配置される帯状の両側縦シート部材(21)と、縦方向に対し直交する方向(横方向)に平行な縁部に沿って配置される帯状の複数の横シート部材(22)とを備えている。
横シート部材(22)のうち、隣合うパネル間に沿って配置される横シート部材(22)は、その両側縁部が隣合うパネル(10)の対向し合う縁部裏面側に重なり合って接合される。更に両端の横シート部材(22)は、その一側縁部(内側縁部)が両端のパネル(10)の外側縁部裏面側に重なり合って接合されるとともに、他側縁部(外側縁部)が縦方向外側に張り出すように配置される。また両側縦シート部材(21)は、その一側縁部(内側縁部)が各パネル(10)の両側縁部裏面側に重なり合って接合されるとともに、他側縁部(外側縁部)が横方向外側に張り出すように配置されている。また縦シート部材(21)及び横シート部材(22)の重ね合わせ部分においては、縦シート部材(21)が横シート部材(22)の裏面側に重なり合って接合される。
なおパネル(10)とシート部材(21)(22)との接合は、シート部材(21)(22)とパネル裏面側の下面接着層(15)とを、溶剤による溶着処理、熱風、誘電加熱及び誘導加熱による融着(溶着)処理、接着剤による接着処理(以下単に「溶着処理」と称す)によって接合一体化するものである。更にシート部材(21)(22)間の接合は、シート部材同士を溶着処理によって接合一体化するものである。
こうして3枚の太陽光発電パネル(10)が連結シート(20)によって連結されて太陽光発電パネルセット(1)が形成される。
このパネルセット(1)では、両側縦シート部材(21)におけるパネル両側縁よりも横方向外側に両側外方に張り出した部分によって、横張出部(21a)が形成されるとともに、両端の横シート部材(22)におけるパネル両端縁よりも縦方向外側に張り出した部分によって、縦張出部(22a)が形成されている。換言すれば、連結シート(20)の外周部(張出部21a、22a)は、パネル(10)の設置領域よりも外方に張り出した状態に配置されている。
このパネルセット(1)は、図8に示すように隣合うパネル間の横シート部材(22)をヒンジとして180°折曲することによって、3枚のパネル(10)を表裏交互に積み重ねるように折り畳み可能に構成されている。
また本実施形態のパネルセット(1)においては、図1及び図2に示すように各太陽光発電パネル(10)の縦方向に直交する両端縁(前後端縁)の中間位置に、電極端子(16)がそれぞれ設けられている。更に隣合うパネル(10)間において対応する電極端子(16)(16)がケーブル(30)によって連結されるとともに、両端にパネル(10)における外側の電極端子(16)(16)には、他のパネル(10)との結線用にケーブル(30)の一端が連結されている。なおケーブル(30)として、例えばフレキシブルプリント配線基板を用いて、その基板を連結シート(20)上に沿わせるように配置することにより、収まり良く配線することができる。
ここで連結シート(20)は、防水性を有するもので、ビル屋上等のシート防水工法に用いられる防水シートと実質的に同じものが採用されている。
具体的に連結シート(20)としては、例えばポリ塩化ビニル樹脂をはじめとする熱可塑性の合成樹脂、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム(EPM)、クロロスルホン化ポリエチレン等のゴム、オレフィン等の熱可塑性エラストマーをシート状に成形したものが採用され、中でもポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリオレフィン系樹脂等のポリオレフィン系エラストマー等からなるものが好適例として挙げることができる。なお、連結シート(20)としては、単独の合成樹脂からなる単独シートの他に、複数の合成樹脂が積層形成された複合シートや、中間に補強層が介在されたシートも使用可能である。
以上の構成の太陽光発電パネルセット(1)は、例えば以下の手順で作製されるものである。
まず図5に示すように3枚の太陽光発電パネル(10)を上下を反転させて裏返した状態で、所定の間隔おきに並列に配置する。
次に図6に示すように、横シート部材(22)を、隣合うパネル(10)の対向し合う縁部間に沿ってパネル裏面側から配置するとともに、両端のパネル(10)における横方向の縁部に沿ってパネル裏面側から配置して、横シート部材(22)とパネル(10)とを接合する。
続いて図7に示すように、縦シート部材(21)を、横シート部材(22)の両端を裏面側から覆うようにして、各パネル(10)の両側縁部に沿ってパネル裏面側から配置して、縦シート部材(21)と、パネル(10)及び横シート部材(22)とを接合する。これによりパネルセット(1)が作製されるものである。
以上の構成の太陽光発電パネルセット(1)は、図8に示す折り畳み状態のまま、保管や輸送等を行うものである。
そしてこのパネルセット(1)を施工するには、まず図8に示すように建造物躯体としての屋根下地(51)における所定位置に、複数の円盤状のシート接合板(52)を配置するとともに、固定釘等の固着具を接合板(52)に貫通させて屋根下地(51)に打ち込むことにより、各シート接合板(52)を屋根下地(51)上に固定する。
屋根下地(1)は、例えば鉄筋コンクリート(RC)、軽量発泡コンクリート(ALC)、プレキャストコンクリート(RC)等のコンクリート板により構成されるのが代表的であるが、その材質は特に限定されるものではない。
またシート接合板(52)は、金属板の少なくとも片面(上面)に樹脂が被覆された樹脂被覆金属板、例えば樹脂被覆鋼板等により構成されている。このシート接合板(52)において被覆される樹脂は、既述したように、連結シート(20)との相溶性(接着性)を考慮して、連結シート(20)と同じ組成の樹脂組成物により構成するのが好ましい。例えば連結シート(20)がポリ塩化ビニル樹脂系の組成物により構成される場合には、シート接合板(52)の被覆樹脂もポリ塩化ビニル樹脂系の組成物により構成するのが良い。
次に太陽光発電パネルセット(1)を折り畳んだままの状態で施工開始位置に配置する。その後、パネルセット(1)を展開して屋根下地(51)上に敷設する。このときパネルセット(1)における各パネル(10)の角隅部が、シート接合板(52)上に対応するように配置する。そしてパネルセット(1)の連結シート(20)とシート接合板(52)とを溶着処理して接合一体化する。
以下同様にして、太陽光発電パネルセット(1)を既設のパネルセット(1)の縦横に並べて施工する。このとき、横方向に隣合うパネルセット(1)(1)において対応する横張出部(22a)(22a)同士を溶着処理して接合するとともに、縦方向に隣合うパネルセット(1)(1)において対応する縦張出部(21a)(21a)同士を溶着処理して接合する。
その後、必要に応じて、屋根下地(51)上のパネルセット未施工領域に防水シート(55)を施工する。例えば図9に示すように、パネルセット施工領域外周に未施工領域が残存する場合には、その未施工領域にシート接合板(52)を介して防水シート(55)を敷設施工する。このとき防水シート(55)とパネルセット(1)との間においては、防水シート(55)の縁部をパネルセット(1)の張出部(21a)(22a)に重ね合わせて溶着処理して接合するものである。
これにより屋根下地(51)の全域において防水施工が施されると同時に、太陽光発電パネル(10)が設置されて、太陽光発電システムが形成される。
なお図12に示すように、施工されたパネルセット(1)においては、隣合うパネル(10)の電極端子(16)同士がケーブル(30)を介してそれぞれ接続されることにより、屋根上に設置された全てのパネル(10)が電気的に接続されるものである。
以上のように本実施形態の太陽光発電パネルセットによれば、防水性の連結シート(20)上に複数の太陽光発電パネル(10)を固定するものであるため、シート防水工法と同様の手順で施工するだけで簡単に、防水施工と太陽光発電パネル(10)の設置作業とを行うことができる。
更に本実施形態では、屋根下地(51)上に連結シート(20)を介して太陽光発電パネル(10)を設置するものであるため、例えば太陽光発電パネルを架台等を用いて機械的に固定する場合と比較して、パネル(10)の設置作業を効率良く行うことができる。
しかも本実施形態では、太陽光発電パネルを架台等を介して固定する場合と比較して、パネル間の結線作業も容易に行うことができる。すなわち上記図16の従来例のように、太陽光発電パネル(60)を架台(65)を介して屋根材に固定する場合には、パネル(60)を架台(65)に支持させるために、パネル(60)の外周に固定用フレーム(61)を固定する必要があり、パネル(60)の外周縁部には、電極端子を設けることは困難である。このため一般的には、パネル(60)の裏面側に端子ボックス(62)が設けられており、既設のパネル裏面側の端子ボックス(62)内からケーブル(63)を引き出すとともに、次に設置しようとする新設のパネル裏面側の端子ボックス(62)からケーブル(63)を引き出して、両ケーブル(63)(63)を結線接続するという方法が採用されている。従って既設のパネル(60)からケーブル(63)を引き出す作業者と、新設のパネル(60)からケーブル(63)を引き出す作業者との二人作業で結線作業を行う必要があり、この作業が面倒となり、施工性の低下を来すことになる。
これに対し本実施形態のパネルセット(1)においては、パネル(10)の裏面側を連結シート(20)を介して屋根下地(51)に取り付けるものであるため、パネル(10)の側端面に電極端子(16)を設けることができ、隣合うパネル間での端子(16)(16)同士の結線作業を、パネル上面側から無理なく簡単に行うことができ、施工性を向上させることができる。
その上更に、本実施形態においては、パネル裏面側に端子ボックスを形成する必要がなく、その分、全体構造の小型スリム化を図ることができ、美観も向上させることができる。
また本実施形態では、連結シート(20)における太陽光発電パネル(10)の角隅部に対応する部分を、シート接合板(52)に接合固定するものであるため、太陽光発電パネル(10)をシート接合板(52)を介して屋根下地(51)に確実に固定することができ、太陽光発電パネル(10)を十分な強度で安定状態に取り付けることができる。
また本実施形態の太陽光発電パネル(10)は、その光電池モジュール(12)として結晶系のシリコンを用いているため、非晶性のシリコンを用いる場合等と比較して、光電変換を効率良く行うことができ、高い発電効率を得ることができる。
また本実施形態のパネルセット(1)における太陽光発電パネル(10)は、その表面に保護層(13)を形成するものであるため、傷付きや曇りの発生を有効に防止でき、耐久性を向上させることができる。更に飛散物等の衝突に対しても、表面保護層(13)によって、内部の光電池モジュール(12)の損傷を防止でき、より一層耐久性を向上させることができる。
更に本実施形態における太陽光発電パネル(10)は、基板(11)として剛性の高い鋼板等を用いるものであるため、外部応力等による曲げ変形等も防止でき、光電池モジュール(12)の損傷をより確実に防止でき、一段と耐久性を向上させることができる。
また本実施形態のパネルセット(1)は、パネル間の連結シート(20)をヒンジとして折り畳むことができるため、折り畳み状態で搬送や保管を効率良く行うことができる。
更に折り畳み状態のパネルセット(1)を展開しつつ施工できるため、従来のシート防水工法と同様に、パネルセット(1)の位置合わせ作業、ひいては敷設作業を容易に行うことができる。
また本実施形態では、パネル(10)の外周縁部のみに連結シート(20)を接合するものであるため、パネルの裏面中央にも連結シートを設ける場合と比較して、連結シート(20)の使用量(総面積)を少なくでき、材料費の削減により、コストの削減を図ることができる。もっとも本発明においては、パネル(10)の外周縁部からパネル裏面側を含む全域に連結シート(20)を設けるようにしても良い。
なお本実施形態において、パネル(20)の裏面側に連結シート(20)が設けられていないものの、その部分は、パネル(20)によって水密性が図られるため、連結シート(20)とパネル(10)とによって、施工面全域に良好な防水性を得ることができる。
また本実施形態においては、太陽光発電パネル(10)と連結シート(20)及び防水シート(55)とに対し個別に保守点検を行うことができるので、その保守点検作業を効率良くスムーズに行うことができる。
更に本実施形態のパネルセット(1)においては、太陽光発電パネル(10)の各間に隙間を形成しているため、その隙間を利用することにより、各パネル(10)や連結シート(20)の保守点検を、より一層効率良く行うことができる。
なお本実施形態は、太陽光発電パネル(10)を連結シート(20)によって予め連結したパネルセット(1)を用いて施工するものであるため、連結シート(20)とパネル(10)との接合部における水密性を向上させることができる。すなわち仮に、太陽光発電パネル(10)と連結シート(20)とを別体にしておいて、施工する場合には、例えば図15に示すように、連結シート(20)の縦シート部材(21)を屋根下地(51)に敷設施工して、更に縦シート部材(21)の上から横シート部材(22)を敷設施工し、その後、太陽光発電パネル(10)を連結シート(20)上に接合する施工法が採用されることになる。しかしながらその施工法では、パネル(10)の裏面側における縦シート部材(21)と横シート部材(22)との交差部分に、隙間(S)が形成されることがあり、その隙間(S)によって十分な水密性を図ることが困難になる恐れがある。
これに対し本実施形態においては、太陽光発電パネル(10)を連結シート(20)に予め接合しておくものであるため、隙間(S)が形成されるのを確実に防止することができる。すなわち本実施形態においては、既述したように、パネルセット(1)を作製する場合、図14に示すようにパネル(10)を反転させて裏面側を上側に配置した状態で、横シート部材(22)及び縦シート部材(21)を上側から接合するものであるため、その接合時に、シート部材(21)(22)の交差部分を上側から押圧することによって、シート部材(21)(22)をパネル(10)に隙間なく接合することができる。従って図3に示すように、反転状態から正規の状態(施工時の状態)に戻したとしても、隙間が形成されることがなく、十分な水密性を確実に得ることができる。
なお上記実施形態においては、太陽光発電パネルを3枚連結してパネルセットを形成する場合を例に挙げて説明したが、それだけに限られず、本発明においては、太陽光発電パネルを2枚又は4枚以上連結してパネルセットを形成するようにしても良い。
更に上記実施形態においては、パネルを縦方向に並べて連結してパネルセットを形成する場合を例に挙げて説明したが、それだけに限られず、本発明においては、パネルを縦方向及び横方向に並べて連結してパネルセットを形成するようにしても良い。
また上記実施形態においては、太陽光発電パネルセットを建造物の屋根に設置する場合について説明したが、本発明において、パネルの設置箇所は特に限定されず、例えば建造物の側壁面等に設置するようにしても良い。
また上記実施形態においては、シート接合板として円盤状のものを用いるようにしているが、本発明はそれだけに限られず、例えば図13に示すように、帯板状のシート接合板(53)を用いるこも可能である。すなわち屋根下地(51)における太陽光発電パネルセット(1)の敷設領域両側に沿って帯板状のシート接合板(53)を固着具を介して固定し、そのシート接合板(53)にパネルセット(1)の連結シート(20)を溶着処理により固定するものである。この構成においても、上記と同様に、同様の効果を得ることができる。
この発明の実施形態であるシート防水型太陽光発電パネルセットを示す平面図である。 上記パネルセットが施工された太陽光発電システムを示す断面図である。 上記太陽光発電パネルシステムの接合固定部周辺を拡大して示す断面図である。 上記パネルセットの太陽光発電パネルを示す断面図である。 上記パネルセット製作の初期段階においてパネルを裏返して配列した状態の斜視図である。 上記パネルセット製作の中期段階においてパネルに横シート部材を接合した状態の斜視図である。 上記パネルセット製作の後期段階においてパネルに縦シート部材を接合した状態の斜視図である。 上記パネルセットを展開する前の屋根構造を示す斜視図である。 各列のパネルセットを施工した直後の屋根構造を示す平面図である。 図9の屋根構造におけるシート接合板周辺を拡大して示す平面図である。 上記パネルセットが適用された屋根のシート防水構造を示す平面図である。 上記パネルセットが適用された太陽光発電システムを示す平面図である。 この発明の変形例に適用されたシート接合板を屋根下地上に固定した状態で示す斜視図である。 上記パネルセットの作製状態を示す断面図である。 本発明の優位性を示すための比較例の太陽光発電システムのパネル設置構造を示す断面図である。 従来の太陽光発電パネルの取付構造を示す断面図である。
符号の説明
1…太陽光発電パネルセット
10…太陽光発電パネル
11…基板
12…光電池モジュール
13…上面保護層
15…接着剤(密封剤)
16…電極端子
20…連結シート
21…縦シート部材
22…横シート部材
30…ケーブル
51…屋根下地(建造物躯体)
52、53…シート接合板

Claims (8)

  1. 建造物躯体上にシート接合板を介して施工されるシート防水型太陽光発電パネルセットであって、
    金属製基板上に、結晶系シリコン製光電池モジュールを介して透明な上面保護層が配置された状態で、前記基板及び上面保護層間に充填された密封剤によって前記光電池モジュールが密封された複数の太陽光発電パネルと、
    前記シート接合板に固定可能な防水性の連結シートとを備え、
    前記複数の太陽光発電パネルが前記連結シート上に間隔をおいて並列に配置されるとともに、前記連結シートの外周縁部が前記複数の太陽光発電パネルの設置領域よりも外側に張り出した状態で、各パネルが前記連結シートに接合固定されてなることを特徴とするシート防水型太陽光発電パネルセット。
  2. 前記連結シートは、太陽光発電パネルの外周縁部のうち、パネル配列方向に対し平行な縁部に沿って配置される縦シート部材と、パネル配列方向に対し直交する縁部に沿って配置される横シート部材とを有し、
    隣合う前記太陽光発電パネルが、前記横シート部材によって連結されてなる請求項1に記載のシート防水型太陽光発電パネルセット。
  3. 前記太陽光発電パネルの電極端子が、パネルの外周縁部に設けられ、
    前記電極端子を結線するためのケーブルが前記連結シート上に配置されてなる請求項1又は2に記載のシート防水型太陽光発電パネルセット。
  4. 前記連結シートのうち、前記複数の太陽光発電パネルの各間に対応する部分がヒンジとして折り曲げられることにより、前記複数の太陽光発電パネルが積層状に折り畳み可能に構成されてなる請求項1ないし3のいずれかに記載のシート防水型太陽光発電パネルセット。
  5. 請求項1ないし3のいずれかに記載の太陽光発電パネルセットを施工する方法であって、
    建造物躯体上に複数のシート接合板を固定する工程と、
    前記太陽光発電パネルセットを前記シート接合板を覆うようにして建造物躯体上に敷設して、前記連結シートのうち、太陽光発電パネルの基板端縁に対応する部分を前記シート接合板に接合固定する工程とを含むシート防水型太陽光発電パネルセットの施工方法。
  6. 前記太陽光発電パネルセットを並列配置に複数施工するとともに、隣合うパネルセット間において対応する連結シートの外周縁部を重ね合わせて接合するものとした請求項5に記載のシート防水型太陽光発電パネルセットの施工方法。
  7. 前記太陽光発電パネルセットを建造物躯体上に敷設する前に予め、前記太陽光発電パネルセットをその連結シートのうち前記複数の太陽光発電パネルの各間に対応する部分をヒンジとして折り曲げることにより、前記複数の太陽光発電パネルを積層状に折り畳んだ状態に配置しておき、
    前記太陽光発電パネルセットを建造物躯体上に敷設するに際して、折り畳み状態の前記太陽光発電パネルセットを展開しつつ、前記連結シートの対応部分を前記シート接合板に接合固定するものとした請求項5又は6に記載のシート防水型太陽光発電パネルセットの施工方法。
  8. 請求項1ないし3のいずれかに記載の太陽光発電パネルセットを用いて施工された構造であって、
    建造物躯体上に複数のシート接合板が固定される一方、
    前記太陽光発電パネルセットが前記シート接合板を覆うようにして建造物躯体上に敷設されるとともに、前記連結シートのうち、太陽光発電パネルの基板端縁に対応する部分が前記シート接合板に接合固定されてなることを特徴としたシート防水型太陽光発電パネルセットの施工構造。
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