JP4410819B2 - エコーキャンセラ - Google Patents

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Description

本発明は、エコーキャンセラに関し、特に遠端話者が発話を継続しても送信信号の途切れを防止することができるエコーキャンセラに関する。
一般に、電話回線の2線・4線部で発生する回線エコーや、ハンズフリーシステムのようにスピーカ・マイクロホン部で発生する音響エコーを消去するためにエコーキャンセラが広く用いられている。図5に一般的なエコーキャンセラの一例の構成図を示す。図5に示した一般的なエコーキャンセラは、アナログ−デジタル変換器(以下、A/D変換器という)、デジタル−アナログ変換器(以下、D/A変換器という)、適応FIRフィルタ(以下、AFFという)、加算器、ダブルトーク検出器(以下、DTDという)、及びノンリニア・プロセッサ(以下、NLPという)を備えて構成されている。
遠端側101から入力されたアナログ受信信号RinはA/D変換器によりデジタル受信信号Rin(k)に変換され、デジタル信号Rout(k)となり、再びD/A変換器によりアナログ信号Routに変換され、電話回線やスピーカを通して近端側へ伝送される。
一方、電話回線の2線・4線部やスピーカ・マイクロホン部で発生したエコー102と近端側103から送信される信号を含むアナログ送信信号Sinは近端側から入力されると、A/D変換器によりデジタル送信信号Sin(k)に変換される。
エコーキャンセラ本体では、AFFが、エコー経路の特性を推定して疑似エコー信号Sinh(k)を生成し、加算器でアナログ送信信号Sin(k)から疑似エコー信号Sinh(k)を減算することによりエコー成分が消去されたデジタル残差信号Res(k)が生成される。エコー経路の推定動作は、受信信号Rinが無音のとき、または、遠端と近端の音声が同時に存在するダブルトークのときに乱れる場合がある。この問題を回避するため、DTDはダブルトークであればAFFに対して推定動作禁止信号INH(k)を出力し、AFFにエコー経路の推定動作を停止させる。
通常、エコーキャンセラ本体だけでは十分にエコーを消去することができないので、残留エコーを抑制するためにNLP部が設けられている。NLPの入出力特性は、DTDからの推定動作禁止信号INH(k)によりダブルトークを検出した場合は近端の音声が途切れないように図6(a)のような線形な入出力特性を示すが、シングルトークを検出した場合は図6(b)のような非線形な特性を示し、残差信号Res(k)の絶対値が所定のクリップレベルCL以下ならば強制的に零を出力するセンタークリップを行ない、残留エコーを抑制する。
このように入力信号がクリップレベル以下の場合に強制的に零を出力することにより、送信信号の途切れやセンタークリップ作動時に違和感を与える場合がある。そこで、クリップレベルを可変設定することにより送信信号の途切れ等の違和感を低減する技術が知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特開平1−119121号公報 特開平10−285083号公報
しかしながら、上記のような従来の技術では、エコー102と近端音声103とを含む送信信号Sinのうちエコー102の割合(以下、エコー対近端音声比という)が大きくなるにしたがいダブルトークであるにもかかわらず、DTDが通話状態をシングルトークと判定してしまう場合があり、NPLがシングルトークの入出力特性(図6(b))を示すため送信信号の途切れを招いてしまう場合が有るという問題点があった。このような送信信号の途切れを改善するにはクリップレベルを低めに設定すればよいが、エコー経路の特性が変化しやすいハンズフリーシステム等においては、残留エコーを十分に抑制するために、固定、可変を問わずクリップレベルを低めに設定することができないため、満足できる特性が得られなかった。
特に、例えば、遠端話者が発話を継続(例えば、「あー」と言い続ける)した場合等はエコー対近端音声比が大きくなり、よりシングルトーク状態と判定してしまいやすくなるため、上記のような送信信号の途切れが顕著となる。
本発明は、上記問題点を解消するためになされたもので、遠端話者が発話を継続しても送信信号の途切れを防止することができるエコーキャンセラを提供することを目的とする。
請求項1に記載のエコーキャンセラでは、疑似エコー信号を生成し、受信信号により発生した残留エコーを含む送信信号から前記疑似エコー信号を減算して残差信号を生成する残差信号生成手段と、前記送信信号の状態がダブルトーク状態かシングルトーク状態であるかを検出するダブルトーク検出手段と 前記送信信号の状態が前記ダブルトーク状態の場合は入力された前記残差信号を予め定められた線形な入出力特性に基づく信号レベルに減衰させて出力し、かつ、前記送信信号の状態が前記シングルトーク状態の場合は入力された前記残差信号を前記残差信号のレベルの絶対値が第1のクリップレベル以下の場合に零を出力する予め定められた非線形な入出力特性に基づく信号レベルに減衰させて出力するノンリニアプロセッサと、前記受信信号に音声が含まれるか否かを検出する音声検出手段と、前記ダブルトーク検出手段でシングルトーク状態が検出され、かつ、前記音声検出手段で音声が検出された場合に、前記ノンリニアプロセッサの前記非線形な入出力特性を所定の入出力特性に変更する入出力特性変更手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載のエコーキャンセラは、請求項1に記載のエコーキャンセラにおいて、前記音声検出手段は、前記受信信号のスペクトルパラメータを算出する線形予測器を含み、前記スペクトルパラメータが予め定められた条件を満たす場合に音声を検出することを特徴とする。
請求項3に記載のエコーキャンセラは、請求項2に記載のエコーキャンセラにおいて、前記スペクトルパラメータは、2次の反射係数、線形予測係数、及びLSP係数の少なくとも一つであることを特徴とする。
請求項4に記載のエコーキャンセラは、請求項1から請求項3の何れか1項に記載のエコーキャンセラにおいて、前記ノンリニアプロセッサは、前記送信信号がシングルトーク状態の場合は前記残差信号のレベルの絶対値が第1のクリップレベル以下の場合に零を出力し、前記入出力特性変更手段は、前記残差信号のレベルの絶対値が前記第1のクリップレベルのときに絶対値が少なくとも零より大きい所定値を出力し、かつ、前記残差信号のレベルの絶対値が前記第1のクリップレベルから零までの間では、出力値の絶対値が徐々に小さくなる入出力特性に変更することを特徴とする。
請求項5に記載のエコーキャンセラは、請求項1から請求項3の何れか1項に記載のエコーキャンセラにおいて、前記ノンリニアプロセッサは、前記送信信号がシングルトーク状態の場合は前記残差信号のレベルの絶対値が第1のクリップレベル以下の場合に零を出力し、前記入出力特性変更手段は、前記残差信号のレベルの絶対値が前記第1のクリップレベルよりも絶対値が小さい第2のクリップレベル以下の場合に零を出力する入出力特性に変更することを特徴とする。
請求項6に記載のエコーキャンセラは、請求項1から請求項5の何れか1項に記載のエコーキャンセラにおいて、前記残差信号に含まれるノイズを抑制するノイズキャンセラを備え、前記ノンリニアプロセッサは前記ノイズキャンセラによりノイズが抑制された残差信号を減衰させることを特徴とする。
請求項7に記載のエコーキャンセラは、請求項1から請求項6の何れか1項に記載のエコーキャンセラにおいて、前記受信信号に損失を与えて減衰させる減衰器を備えたことを特徴とする。
請求項8に記載のエコーキャンセラは、請求項7に記載のエコーキャンセラにおいて、前記減衰器は、前記音声検出手段が音声を検出した場合に前記受信信号を減衰させることを特徴とする。
請求項1に記載の本発明によれば、受信信号に音声が含まれており、かつ、送信信号の状態がシングルトーク状態である場合に、ノンリニアプロセッサは入出力特性変更手段により変更された所定の入出力特性に基づく信号レベルに残差信号を減衰させて出力するので、遠端話者が発話を継続することにより送信信号をシングルトーク状態と判断した場合でも、送信信号の途切れを防止することができる、という効果が得られる。
請求項2に記載の本発明によれば、線形予測器により算出されたスペクトルパラメータにより音声を検出することができるので、音声の検出を容易に行なうことができる、という効果が得られる。
請求項3に記載の本発明によれば、2次の反射係数、線形予測係数、及びLSP係数の少なくとも一つが予め定められた条件を満たす場合に音声を検出することができるので、音声の検出をより容易に行なうことができる、という効果が得られる。
請求項4に記載の本発明によれば、残差信号は第1のクリップレベルで絶対値が少なくとも零より大きい所定値にクリップされるが、完全にはクリップされないようになるため、送信信号が途切れにくくなる、という効果が得られる。
請求項5に記載の本発明によれば、シングルトークの場合よりも絶対値が小さい第2のクリップレベルで残差信号がクリップされるようになるため、送信信号が途切れにくくなる、という効果が得られる。
請求項6に記載の本発明によれば、ノンリニアプロセッサに入力される残差信号のノイズがノイズキャンセラにより抑制されるため、残留エコーを低減することができる、という効果が得られる。
請求項7及び請求項8に記載の本発明によれば、受信信号を減衰させるので、エコー対近端音声比を改善することができる、という効果が得られる。
[第1の実施の形態]
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態に係るエコーキャンセラ10の概略構成の一例を示す構成図である。なお、本実施の形態では音声検出手段として線形予測器を備えた場合について説明する。
図1に示すように本実施の形態のエコーキャンセラ10は、アナログ−デジタル変換器(以下、A/D変換器という)20、30、デジタル−アナログ変換器(以下、D/A変換器という)22、32、加算器24、26、適応FIRフィルタ(以下、AFFという)40、ダブルトーク検出器(以下、DTDという)42、ノンリニア・プロセッサ(以下、NLPという)44、及び線形予測器46を備えて構成されている。
本実施の形態のエコーキャンセラ10の動作について図1及び図2を参照して詳細に説明する。
遠端側101からアナログ受信信号Rinが入力されると、当該アナログ受信信号RinはA/D変換器20により各サンプル時刻でサンプリングされてデジタル受信信号Rin(k)に変換される。当該デジタル受信信号Rin(k)は、AFF40及びDTD42に与えられると共に、デジタル受信信号Rout(k)になりD/A変換器22によりアナログ受信信号Routに変換され、電話回線やスピーカを通して近端側へ伝送される。
一方、電話回線の2線・4線部やスピーカ・マイクロホン部等のエコー経路で発生したエコー102及び近端側から送信される音声等の信号103が加算器24で加算されて、エコー102を含むアナログ送信信号Sinが近端側から入力されると、当該アナログ送信信号SinはA/D変換器30により各サンプル時刻でサンプリングされてデジタル送信信号Sin(k)に変換される。
エコーキャンセラ本体のAFF40は、エコー経路の特性を推定し、この推定された特性と、デジタル受信信号Rin(k)の畳み込み演算と、によって疑似エコーShin(k)を生成し、加算器30によりデジタル送信信号Sin(k)から疑似エコー信号Sinh(k)を減算(−Sinh(k)を加算)することによりエコー成分が消去されたデジタル残差信号Res(k)を生成する。当該デジタル残差信号Res(k)はAFF40にフィードバックされ、AFF40は残差信号Res(k)が最小になるようにエコー経路の推定動作を行なう。なお、エコー経路の推定アルゴリズムとしては、LMS(Least Mean Square)アルゴリズムやNLMS(Normalized LMS)アルゴリズム、RLS(Recursive Least Square)アルゴリズム等が広く知られているがこれに限らない。なお、本実施の形態では、AFF40及び加算器26が残差信号生成手段に対応している。
DTD42は残差信号Res(k)と受信信号Rin(k)との信号レベルを比較し、ダブルトークであればAFF40に対して推定動作禁止信号INH(k)を出力し、AFF40にエコー経路の推定動作を停止させる。この場合、AFF40は疑似エコーSinh(k)の生成のみ行なう。
次に、NLP部の動作(NLP44及び線形予測器46の動作)について詳細に説明する。
まず、線形予測器46によるデジタル受信信号Rin(k)に音声が含まれるか否かの検出について説明する。線形予測器46は、自己相関法等を用いてデジタル受信信号Rin(k)に対して線形予測分析(以下、LPC分析という)を行う。本実施の形態では、2次の反射係数C2(k)を算出する。なお、2次の反射係数C2(k)の算出の仕方については、一般的な線形予測分析おける算出方法を用いればよい。この2次の反射係数C2(k)は、スペクトル概形でなく、全帯域に対するスペクトルの疎密の度合いを示すものであり、信号波形の相関の大小をよく表す。音声等その生成機構に共鳴器を持つものでは、信号波形には相関があるため、この2次の反射係数C2(k)を予め定めた閾値と比較することにより、LPC分析を行なった信号が音声であるのか、それともノイズであるのかを判別することができる。即ち、2次の反射係数が閾値以上である場合、信号波形には相関があり、当該信号は音声であると判別することができる。
そこで、線形予測器46は、算出した2次の反射係数(移動平均)C2(k)をNLP44へ出力する。
次に、NLP44は2次の反射係数C2(k)がある一定時間以上(例えば、1秒以上)閾値THc2を超えた場合はデジタル受信信号Rin(k)に音声が含まれる、即ち、遠端話者が発話を継続している状態であると判断する。なお、本実施の形態では、NLP44に反射係数C2(k)が入力され、音声が含まれるか否か(音声検出)の判断を行なっているがこれに限らず、NPL44に音声検出結果(閾値THc2を超えているか否か)のみが入力されるものであってもよい。また、本実施の形態では、閾値THc2を超えた場合が予め定められた条件を満たす場合に対応している。
NLP44では、DTD42でダブルトークを検出した場合(推定動作禁止信号INH(k)により判断)は、入出力特性は近端の音声が途切れないように線形な特性を示す(図6(a)参照)。なお、ダブルトーク状態の場合は、Rin(k)に音声が含まれている(反射係数C2(k)が閾値THc2を超えている)が、NLP44では音声検出を行なわなくてもよい。
一方、DTD42でシングルトークを検出した場合は、反射係数C2(k)が閾値THc2を超えない、即ち、Rin(k)に音声が含まれていないと判断した場合は、図2(c)に示すような非線形な入出力特性を示し、残差信号Res(k)の絶対値がクリップレベルCL1以下(−CL1〜CL1の範囲内)ならば強制的に零を出力する(デジタル送信信号Sout(k)=0)センタークリップを行ない、残留エコーを抑制する。
また、反射係数C2(k)が閾値THc2を超える、即ち、Rin(k)に音声が含まれていると判断した場合、即ち、本来はダブルトーク状態であるがエコー対近端音声比が大きいため、DTD42がシングルトーク状態を検出してしまう場合は、本実施の形態では、図2(c)に示した入出力特性に代わり、図2(a)または(b)に示すような入出力特性により残差信号Res(k)を減衰させ、出力する。
このように、本来はダブルトーク状態であるが、NLP44の入出力特性を単にシングルトークからダブルトークに変更してしまうと、遠端側のみから音声が入力する場合も同様に入出力特性がダブルトークに変更されてしまい問題が生じるので好ましくない。そこで本実施の形態では、図2(a)または(b)に示すような入出力特性に変更することにより当該問題を防止している。
図2(a)に示した入出力特性では、残差信号Res(k)の絶対値がクリップレベルCL1以下の場合に、クリップされるが、完全にはクリップされていない。残差信号Res(k)の絶対値がクリップレベルCL1のときに大きく減衰させ、クリップレベル−CL1とクリップレベル+CL1との間では、徐々に減衰させる。なお、どの程度クリップするかは、NLP44の仕様や所望の特性等により定められるものである。完全にはクリップされないため、通常のシングルトーク時(図2(c))の入出力特性で動作してしまう場合に比べて、デジタル送信信号Sout(k)(アナログ送信信号Sout)の途切れが改善される。
図2(b)に示した入出力特性では、絶対値がクリップレベルCL1の絶対値よりも小さなクリップレベルCL2以下でクリップされる、即ち、図2(c)よりも小さな残差信号Res(k)が入力されてもクリップされない。なお、クリップレベルCL2の値は、NLP44の仕様や所望の特性等により定められるものである。クリップレベルの絶対値が小さくなったため、通常のシングルトーク時(図2(c))の入出力特性で動作してしまう場合に比べて、デジタル送信信号Sout(k)(アナログ送信信号Sout)の途切れが改善される。
なお、本実施の形態では、NLP44で入出力特性を上記の検出結果に基づいて図2(c)から(a)または(b)に代えるようにしているが、これに限らず、入出力特性を変更する入出力特性変更手段を別途設けるように回路を構成してもよい。
また、本実施の形態では、線形予測器46ではスペクトルパラメータとして2次の反射係数C2(k)を算出し、当該2次の反射係数C2(k)が予め定められた条件としてある一定時間以上閾値THc2を超えたか否かにより音声検出を行なっているがこれに限らず、例えば、スペクトルパラメータとして、線形予測係数やLSP(Line Spectral Pairs)係数等を用いるようにしても良いし、線形予測器以外の音声検出器を用いるようにしても良い。デジタル入力信号Rin(k)に音声が含まれているか否かを検出できるものであれば良い。なお、2次の反射係数C2(k)を算出するときに、入力信号のレベルが正規化されるので、この2次の反射係数C2(k)は音声信号のレベルが異なっても同じ音声信号であれば同一となり、入力信号や周囲雑音のレベルに応じて閾値THc2を変更しなくても良いので本実施の形態のようにスペクトルパラメータを2次の反射係数C2(k)とすることが好ましい。
また本実施の形態では、NLP44では、シングルトーク時の入出力特性を図2(a)または(b)のように変更することにより送信信号の途切れを防止する場合について説明したが、これに限らず、エコーキャンセラ本体だけでは十分に消去することができなかった残留エコーに損失を与えて減衰させる目的で設けられたあらゆる方式のNLPについても、それらのNLP方式に応じた入出力特性を変更することにより適用可能である。
以上説明したように、本実施の形態のエコーキャンセラ10によれば、DTD42でシングルトークが検出され、かつ、線形予測器46で算出した2次の反射係数C2(k)がある一定時間以上閾値THc2を超えた場合に、NLP44では図2(a)または(b)に示した入出力特性により残差信号Res(k)を減衰させてSout(k)として出力するので、通常のシングルトークの入出力特性(図2(c))により動作する場合に比べてデジタル送信信号Sout(k)(アナログ送信信号Sout)の途切れが改善するという効果が得られる。従って、遠端話者が発話を継続しても送信信号の途切れを防止することができる。
[第2の実施の形態]
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図3は、本実施の形態に係るエコーキャンセラ50の概略構成の一例を示す構成図である。なお、本実施の形態は、第1の実施の形態と略同様の構成及び動作であるので、同一部分には、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図3に示すように、本実施の形態のエコーキャンセラ50は、第1の実施の形態のエコーキャンセラ10にさらに、ノイズキャンセラ52を備えるように構成されたものである。
ノイズキャンセラ52及びNLP44の動作について詳細に説明する。
一般に、ノイズキャンセラは、時間的な変化が緩やかで定常的な周波数成分を雑音として抽出して推定するものである。そして、マイクロホン等から入力された雑音が混ざった音声から直前に推定した雑音の周波数毎の大きさに応じた量を差し引くことにより雑音を抑制する。
従って、本実施の形態のノイズキャンセラ52では、遠端話者が発話を継続(例えば、「あー」と言い続ける)した場合、そのエコーを周囲雑音とみなし抑制する。即ち、残差信号Res(k)に含まれるエコーを抑制することができる。
このため、NLP44には、エコーが抑制された残差信号Res(k)が入力される。従って、残留エコーが低減される。特に、入出力特性が図2(a)または(b)の場合に生じる残留エコーが低減される。
以上説明したように、本実施の形態のエコーキャンセラ50によれば、残差信号Res(k)のノイズを抑制するノイズキャンセラ44を設けたので、残留エコーを低減することができるという効果が得られる。従って、遠端話者が発話を継続して2次の反射係数C2(k)がある一定時間以上閾値THc2を超え、シングルトーク時のNLP44の入出力特性を図2(a)または(b)のように変更した場合も、そのエコーはノイズキャンセラ44によって抑制されるので、第1の実施の形態に比べて残留エコーを低減することができる。
なお、空調音が存在するオフィスや走行音が騒がしい車内で使用されるハンズフリーシステムでは、元来ノイズキャンセラが実装されている製品が多いため、そのような製品に対して本実施の形態を適用する場合は大幅なコスト増を防止することができるという利点がある。
[第3の実施の形態]
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図4は、本実施の形態に係るエコーキャンセラ60の概略構成の一例を示す構成図である。なお、本実施の形態は、第1の実施の形態と略同様の構成及び動作であるので、同一部分には、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図5に示すように、本実施の形態のエコーキャンセラ60は、第1の実施の形態のエコーキャンセラ10にさらに、アッテネータ(減衰器)62を備えるように構成されたものである。
本実施の形態の線形予測器46及びアッテネータ62の動作について詳細に説明する。
線形予測器46は、2次の反射係数C2(k)がある一定時間以上閾値THc2を超えた場合、NLP44に対して反射係数C2(k)を出力すると共に、アッテネータ62に対して減衰制御信号ATT(k)を出力する。アッテネータ62は減衰制御信号ATT(k)が入力するとデジタル受信信号Rin(k)を減衰(例えば、6dB減衰)させる。即ち、デジタル受信信号Rin(k)に音声が含まれる場合、アッテネータ62はデジタル受信信号Rin(k)を減衰させる。なお、アッテネータ62の減衰量は、エコーキャンセラ本体の性能や所望の特性等により定めればよい。
以上説明したように、本実施の形態のエコーキャンセラ60によればデジタル受信信号Rin(k)に音声が含まれる場合に、デジタル受信信号Rin(k)を減衰するアッテネータ52を設けたので、遠端話者が発話を継続(例えば、「あー」と言い続ける)した場合、そのエコーを減衰することができ、エコー対近端音声比の改善や残留エコーを低減することができる、という効果が得られる。従って、第1の実施の形態に比べて残留エコーを低減することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るエコーキャンセラの概略構成の一例を示す構成図である。 本発明の第1の実施の形態に係るNLPのシングルトークの入出力特性を説明するための説明図であり、(a)は完全にはクリップされない場合、(b)はクリップレベルが通常より小さい場合、(c)は通常の場合を示している。 本発明の第2の実施の形態に係るエコーキャンセラの概略構成の一例を示す構成図である。 本発明の第3の実施の形態に係るエコーキャンセラの概略構成の一例を示す構成図である。 従来のエコーキャンセラの概略構成の一例を示す構成図である。 従来のエコーキャンセラにおけるNLPの入出力特性を説明するための説明図であり、(a)はダブルトークの場合、(b)はシングルトークの場合を示している。
符号の説明
10、50、60 エコーキャンセラ
26 加算器
40 適応FIRフィルタ(AFF)
42 ダブルトーク検出器(DTD)
44 ノンリニアプロセッサ(NLP)
46 線形予測器
52 ノイズキャンセラ
62 アッテネータ
Rin アナログ受信信号
Rin(k) デジタル受信信号
Sin アナログ送信信号
Sin(k) デジタル送信信号
Sinh(k) 疑似エコー
Res(k) デジタル残差信号
INH(k) 推定動作禁止信号
C2(k) 反射係数
ATT(k) 減衰制御信号

Claims (8)

  1. 疑似エコー信号を生成し、受信信号により発生した残留エコーを含む送信信号から前記疑似エコー信号を減算して残差信号を生成する残差信号生成手段と、
    前記送信信号の状態がダブルトーク状態かシングルトーク状態であるかを検出するダブルトーク検出手段と、
    前記送信信号の状態が前記ダブルトーク状態の場合は入力された前記残差信号を予め定められた線形な入出力特性に基づく信号レベルに減衰させて出力し、かつ、前記送信信号の状態が前記シングルトーク状態の場合は入力された前記残差信号を前記残差信号のレベルの絶対値が第1のクリップレベル以下の場合に零を出力する予め定められた非線形な入出力特性に基づく信号レベルに減衰させて出力するノンリニアプロセッサと、
    前記受信信号に音声が含まれるか否かを検出する音声検出手段と、
    前記ダブルトーク検出手段でシングルトーク状態が検出され、かつ、前記音声検出手段で音声が検出された場合に、前記ノンリニアプロセッサの前記非線形な入出力特性を所定の入出力特性に変更する入出力特性変更手段と、
    を備えたことを特徴とするエコーキャンセラ。
  2. 前記音声検出手段は、前記受信信号のスペクトルパラメータを算出する線形予測器を含み、前記スペクトルパラメータが予め定められた条件を満たす場合に音声を検出することを特徴とする請求項1に記載のエコーキャンセラ。
  3. 前記スペクトルパラメータは、2次の反射係数、線形予測係数、及びLSP係数の少なくとも一つであることを特徴とする請求項2に記載のエコーキャンセラ。
  4. 前記入出力特性変更手段は、前記残差信号のレベルの絶対値が前記第1のクリップレベルのときに絶対値が少なくとも零より大きい所定値を出力し、かつ、前記残差信号のレベルの絶対値が前記第1のクリップレベルから零までの間では、出力値の絶対値が徐々に小さくなる入出力特性に変更することを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載のエコーキャンセラ。
  5. 前記入出力特性変更手段は、前記残差信号のレベルの絶対値が前記第1のクリップレベルよりも絶対値が小さい第2のクリップレベル以下の場合に零を出力する入出力特性に変更することを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載のエコーキャンセラ。
  6. 前記残差信号に含まれるノイズを抑制するノイズキャンセラを備え、
    前記ノンリニアプロセッサは前記ノイズキャンセラによりノイズが抑制された残差信号を減衰させることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載のエコーキャンセラ。
  7. 前記受信信号に損失を与えて減衰させる減衰器を備えたことを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載のエコーキャンセラ。
  8. 前記減衰器は、前記音声検出手段が音声を検出した場合に前記受信信号を減衰させることを特徴とする請求項7に記載のエコーキャンセラ。
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