JP4410805B2 - 平ブラシ及びその製造方法、並びにその平ブラシを用いた平歯ブラシ - Google Patents

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本発明は平歯ブラシ、並びにこれに好適に使用される平ブラシ及びその製造方法に関する。
従来の普及型の歯ブラシは、樹脂糸を束ねて構成された複数の小さな糸束を、樹脂からなる柄のヘッド部に、同方向にむけて所定間隔で並列的に植設した、いわゆる平歯ブラシである。この平歯ブラシでは、柄のヘッド部に糸束が植設される複数の植設穴が設けられており、個々の糸束を中央部で二つに折り曲げて植毛穴挿入した後、折り曲げ挿入部の上から、植毛穴よりやや大きい真鍮又はアルミニウムなどの金属片を打ち込むことにより、個々の糸束はヘッド部に固定されている。
また、別の糸束の固定方法として、平歯ブラシの柄をモールド成形する際に、成形金型に複数の糸束をインサートし、この状態で成形金型内にモールド樹脂を注入することにより、柄の成形と同時にそのヘッド部に複数の糸束を植設する方法は、例えば特許文献1〜3に記載されている。インサート成形によるこの方法はインモールド法と呼ばれている。複数の糸束の各つけ根部は、溶着により一体化されると共に、他の部分より大径に形成されている。
特開昭60−116303号公報 特開昭61−268208号公報 特開平2−111305号公報
その他にも、360度形状で方向性のない円筒型歯ブラシや、ローラー状の歯ブラシ、糸束を植設する際に内側へ1〜1.3度くらいの角度をつけて糸束における樹脂糸の密度を高めた平歯ブラシ、糸束における樹脂糸の先端部を薬品によりテーパー加工した平歯ブラシなど、昨今の健康指向を反映して多種多様な製品が販売されている。
これらの普及型歯ブラシのうち、平歯ブラシ、特に柄のヘッド部と糸束の固定構造について問題点を検討してみる。
平歯ブラシでは、主要構成部品である糸束も柄も樹脂からなる。このため、その樹脂のリサイクルは重要課題である。真鍮やアルミニウムなどの金属片を用いて糸束をヘッド部の植毛穴内に固定した平歯ブラシでは、樹脂の回収に際して、糸束を固定する金属片を分離する必要があり、そのためには柄のヘッド部から全ての糸束を抜き取る必要がある。このため、この構造の平歯ブラシの樹脂回収は遅々として進まないのが現状である。
日本国においては、歯磨きの際に使用される水道水は石灰分の少ない軟水(酸性水)である。普及型平歯ブラシの糸束止めに使用される金属片、特に真鍮は酸性に弱く、非常に腐食しやすい。このような金属を口腔内で使用することは、安全衛生面において好ましいとは言えず、これを打開する必要がある。これに加え、幼児等の飲み込み事故も考える必要がある。
植毛穴においては、直径は1.7mmが主流であり、深さについては植毛引張強度であるJIS規格8N/cm(ISO規格も同様)を確保するために3.5mmが主流となっている。これにより、柄のヘッド部の厚さは最低でも5mmは必要となり、口腔内での操作性が悪く、口腔内を傷つける事故も多数発生している。
このように世間一般で普通に使用されている平歯ブラシも、糸束の固定構造に着目してみると、リサイクル性が悪く、また衛生上、安全上も完全とは言えず、製造コストについても今以上の引き下げは困難な状況である。これらの問題の原因は、糸束の固定に金属片を用いることにある。
これに対し、インモールド法で糸束が柄のヘッド部に固定された平歯ブラシでは、糸束イクルの問題、衛生上の問題は生じない。しかしながら、その一方で、糸束の固定強度が低いという、平歯ブラシとして致命的な問題がある。
すなわち、平歯ブラシの糸束を形成する樹脂糸はナイロンからなる。一方、柄の方はPP(ポリプロピレン)或いはPET(ポリエチレンテレフタレート)からなる。両者は接着しないので、モールド成形により柄のヘッド部に固定された糸束は、そのヘッド部に機械的に固定されているだけである。具体的には、糸束の基端部が溶着により一体化され、その溶着部が他の部分より大径に形成されることによるアンカー効果で、糸束は柄のヘッド部に固定されているだけである。このため植毛引張強度が金属片による固定の場合に比べて極端に低く、JISやISOで規定される植毛引張強度の規格値を満足させるのが困難である。
このため、インモールド法で製造された平歯ブラシは殆ど市場には出ていない。
本発明は、このような従来の歯ブラシの問題点を解決しようとするものであり、ブラシ部の引張強度が高い上に、リサイクル性が良く、また衛生上、安全上の性能が高く、製造コストも安くできる平歯ブラシ、並びにその平歯ブラシに好適に使用される平ブラシ及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明者は発想を転換し、平歯ブラシのブラシ部を構成するナイロン糸などの樹脂糸の加熱成形が容易なことに着目し、その樹脂糸そのものでブラシ台座部まで形成してしまうことを企画し、様々な実験を行った。その結果、ブラシ部がその台座部と完全一体化した非常に高強度で、製造も簡単なブラシヘッドを形成できることが判明した。また、そのブラシヘッドは同種の樹脂からなる柄本体の先端部に高周波溶着等により簡単に接合一体化できる。その結果、同種樹脂のみからなるリサイクル性に非常に優れた平歯ブラシを製造できることも合わせて判明した。
本発明はかかる知見を基礎として完成されたものであり、その平ブラシは多数本の樹脂糸が同方向を向いて並列することにより形成されたブラシ部と、そのブラシ部を構成する樹脂糸の端部が溶融し一体化して形成された、ブラシ部と一体のブラシ台座部とを有している。
また、本発明の平歯ブラシは、多数本の樹脂糸が同方向を向いて並列することにより形成されたブラシ部が、樹脂からなる柄の先端部に設けられた平歯ブラシであって、前記平ブラシをブラシヘッドの全部として柄の先端部に設けたものであり、典型的には、平ブラシを構成する樹脂と溶着が可能な同系統の樹脂からなる柄本体の先端部に、前記平ブラシのブラシ台座部を溶着して一体化したものである。
また、本発明の平ブラシ製造方法は、複数本の樹脂糸を束ねて形成された1又は複数の糸束が通過する貫通孔を有する金型に、前記糸束を前記貫通孔から突出するように供給する工程と、前記金型の貫通孔より突出した糸束を金型上で溶融し一体化してブラシ台座部に成形する工程とを包含している。
本発明の平ブラシにおいては、ブラシ台座部から同材質の多数本の樹脂糸が直接生えてブラシ部が形成される。ブラシ部を構成する多数本の樹脂糸は、ブラシ台座部と完全一体化しているのである。
平歯ブラシのブラシ部に使用される樹脂糸は熱可塑性樹脂からなり、通常はナイロン610、612、PBTである。これらの樹脂糸は人の手で引っ張っても切れないほどに強靱である。これらの樹脂糸が多数本集合し溶融一体化してブラシ台座部が形成されるので、その台座部は非常に高強度となり、厚みを薄くできる。また、その台座部から直接生えた樹脂糸は、極めて強い引張強度を示す。
ブラシ部の樹脂糸に使用されるナイロン610、612、PBTは当然のことながら平歯ブラシの柄の材料としても好適である。最近はPP製の柄が多いが、これはコストが安いからであり、安全上、強度上はナイロン610、612、PBTも柄として何ら問題ない。これらを柄に使用することにより、平歯ブラシは金属等の異物を含まないことは勿論、同種樹脂のみから形成されることになる。ちなみに、PPとPBTは同一樹脂ではないが、ともにポリエチレン系なので、高周波溶着は可能である。
本発明の平ブラシは、金属片による植毛を採用しない。ブラシ部に使用される樹脂糸、例えばナイロン610、612、PBTなどの熱可塑性樹脂によりブラシ台座部が一体成形され、その結果としてブラシ部とその台座部が同材質となる。これらのため、ブラシ部の引張強度は樹脂糸の引張強度と実質同一になり、非常に強力なものとなる。また、ブラシ台座部も非常に高強度となり、その厚みを薄くすることができる。
本発明の平歯ブラシは、この平ブラシをブラシヘッドの全部とするので、ブラシ部における樹脂糸の固定に真鍮等からなる金属片を使用しない。このため、口腔内において脱落による飲み込み事故や腐食といった衛生面の問題を生じない。金属片を使用せず、しかもブラシヘッドと柄本体が同系統の樹脂となるため、再利用が非常に容易である。また、ブラシ部における樹脂糸の引張強度が樹脂糸の引張強度と同等に高レベルとなることは前述したとおりである。更に、金属片の打ち込み、他の樹脂注入等の工程が不要となるので、生産効率に優れ、経済性に優れ、製造設備も簡単で低コストなものとなる。
従来の平歯ブラシにおいては、柄のヘッド部における植毛穴の深さを3.5mm以上にする必要が引張強度の工業規格の面からあるため、ヘッド部の厚さが5mm以上必要とされる。このため、ヘッド部を含めたブラシの部分をコンパクトにすることが構造上できず、口腔内における操作性の悪さや、事故、最後臼歯奥面に対するブラッシングのしにくさといった問題があった。この問題に対し、本発明の平歯ブラシの場合、ブラシ長さを確保しつつヘッド部の厚さを抑えることができ、前述の問題を解決することができる。具体的には、ブラシ台座部の厚みが1.8mm以上あれば、市販の平歯ブラシの柄のヘッド部以上の強度を確保することができる。
柄のヘッド部の厚さを薄するできることにより、ブラシヘッドの丈を同じとすれば、ブラシ部における樹脂糸の長さを長くできる。平歯ブラシにおいてはブラシ部の曲がりと撓みが重要であり、これが歯垢除去のポイントとなる。これは、平歯ブラシの買い換えのポイントとされるブラシ部の状態(樹脂糸が外に開く状態)からも明らかである。ブラシ部における樹脂糸を長くできる本発明の平歯ブラシは、歯垢除去効率に優れる。また、使用感を変えずにこれを実現できる。なぜなら、ブラシ部の丈が1〜2mm長くなった場合、樹脂糸の太さを0.16mmから0.2mmへ変更することにより、使用感が維持されることはモニター試験により確認されているからである。
また、本発明の平ブラシ製造方法は、前述した高品質な平ブラシを効率的、経済的に製造することができる。また、製造設備も簡単で低コストなものにできる。
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態を示す平歯ブラシの斜視図、図2は同平歯ブラシのブラシヘッドの斜視図、図3は同平歯ブラシの製造方法を示す斜視図、図4は同製造方法を示す側面図である。
本実施形態の平歯ブラシは、図1に示すように、棒状の柄本体13と、その先端部に溶着されたブラシヘッド15とからなる。ブラシヘッド15は本発明の平ブラシに相当するものであり、ナイロン樹脂からなる。柄本体13は、本来の柄からヘッド部が欠如した形状であり、ブラシヘッド15と同じナイロン樹脂からなる。
ブラシヘッド15は、図2に示すように、平盤状の台座部11と、その平坦な表面から同方向に突出した複数の糸束2とからなる。台座部11は柄のヘッド部に対応しており、前記柄本体13との連結のために段差状の薄肉連結首部を一端部に有している。連結首部の溶着面には溶着用の突起11aが設けられている。
複数の糸束2は、台座部11の平坦な表面上に縦横2方向に所定間隔で配列されている。個々の糸束2は、平歯ブラシのブラシ部に使用される樹脂糸と実質同一のナイロン糸を所定本数束ねたものであり、あたかも台座部11の平坦な表面から生えたごとく台座部11と一体化されている。
そして、このブラシヘッド15は、図3及び図4に示すように、段差状の薄肉連結首部を、これに対応するように柄本体13の先端部に形成された段差状の薄肉連結部と超音波溶着することにより、柄本体13と一体化されて平歯ブラシを構成している。
柄の超音波溶着は一般的に行われる技術であるが、その際、突起が必要なため(体積の問題から実質突起部分のみが溶け溶着に寄与する)、溶着面に突起11aが設けられているわけである。この突起は、柄本体13の側にあってもよく、両方にあってもよい。
図5は前記ブラシヘッドの製造装置の全体構造を示す立面図であり、図6〜図11は同ブラシヘッド製造装置の各部の詳細構造を工程順に示す斜視図である。
ブラシヘッド製造装置は、図5に示すように、ナイロン樹脂からなる所定本数の糸材を束ねて構成された糸束2から前記ブラシヘッドを製造するものであり、その製造のために成形用下型6を備えている。成形用下型6の上面には、製造すべきブラシヘッドに対応する形状の凹部が設けられている。凹部の底面には、糸束2が挿入される複数の貫通孔が、ブラシヘッドにおける糸束の各位置に対応して設けられている。
成形用下型6の通し孔には、その下方に設置されたリール1からテンションバー3、整列用櫛4、及び移動式の糸束ガイドを介して糸束2が供給される。リール1は、図6に示すように、回転自在なドラムの外側に糸束2を巻き付けた構造である。テンションバー3は糸束2に張力を付加する。
整列用櫛4は、図7に示すように、歯ブラシ製造に使用する所定本数の糸束2を整列状態のまま両側から挟んで固定するチャックであり、上下ロボット8により昇降駆動される。図5中の4aは整列用櫛4の下降限を表している。
糸束ガイド5は、図8に示すように、ブラシヘッドの製造に使用する所定本数の糸束2を、ブラシヘッドにおける複数の糸束に対応する位置に整列させるものであり、このために、糸束ガイド5には、所定本数の糸束2が同時に貫通する複数の貫通孔が、ブラシヘッドにおける複数の糸束に対応するように設けられている。この糸束ガイド5は上下ロボット8により昇降駆動される昇降式であり、上昇限では成形用下型6の下面に密着し、図5中に5aで示す下降限では成形用下型6の下面から離れて糸束2をカットするカッター9より下方に位置する。そして、成形用下型6の下面に密着する上昇限では、それらの貫通孔が、成形用下型6の凹部の底面に設けられた複数の貫通孔に、対応するもの同士で連続する状態となる。
成形用下型6の上方には、ヒーター7が設けられている。ヒーター7は、図10に示すように、成形用下型6の凹部の真上に位置している。このヒーター7も昇降式であり、上方の退避位置から図5中に7aで示す下降限まで下降して、下型凹部内に熱風を吹き付ける。これにより、凹部底面の複数の貫通孔に下方から刺し通された糸束2の上端突出部を溶融して凹部内に満たす。
成形用下型6の上方には、ヒーター7と共に成形用上型10が設けられている。成形用上型10は垂直方向及び水平方向に移動可能であり、図11に示すように、ヒーター7が退避位置にあるときに成形用下型6の凹部の真上に位置して下降する。成形用上型10は成形用下型6の凹部に嵌合する凸部を下面に有しており、その下降により、成形用下型6の凹部内の軟化したナイロン樹脂を凸部で押圧してブラシ台座部11(図1〜図4参照)に成形する。
次に、この製造装置を用いて、前述のブラシヘッド15を製造する方法について説明する。
ブラシヘッド製造装置を作動させる前に、糸束2の供給機構においてリール1から糸束2を引き出し、昇降式の整列用櫛4を通し、更に昇降式の糸束ガイド5の各貫通孔に通す(図8参照)。このとき、糸束ガイド5は下限位置にある。糸束2の上端は糸束ガイド5の上方にあり、より具体的には成形用下型6より下のカッター9による切断位置のレベルにある。整列用櫛4は糸束2が下がらないように糸束2を両側から把持する。
こうして糸束1aのセットが終わると、ブラシヘッド製造装置を作動させる。そうすると、先ず糸束ガイド5が上限まで上昇して下型6の下面に密着する。この状態でも、糸束2の先端部は糸束ガイド5の各貫通孔内にある。糸束ガイド5が下型6の下面に密着することにより、それぞれの対応する貫通孔同士が連続する。次いで、整列用櫛4が糸束2を把持した状態で上昇する。これにより、所定本数の糸束2が同時に上昇し、連続した貫通孔を通って下型6の凹部底面より上方に突出する。この状態が図9である。
所定本数の糸束2の突出量は、突出した糸束2が全て溶融したときに、その溶融樹脂の体積がブラシヘッド15のブラシ台座部11の体積と一致するように決められる。糸束2の送り出し量は図示されないセンサーにより検知されており、その出力を利用することにより糸束2の送り出し量が管理される。
所定本数の糸束2の各先端部が下型凹部6の複数の貫通孔から所定量突出するだけ糸束2が送り出されると、図10に示すように、下型凹部の真上に設けられたヒーター7が下降し、下型凹部に向かって熱風を吹き付ける。熱風の温度は、糸束2が溶融するように、糸束2を構成する樹脂糸の融点以上に設定されている。その結果、糸束2の先端突出部が溶融し下型凹部内に充満することにより一体化する。
糸束2の溶融が終わると、図11に示すように、ヒーター7が退避位置まで上昇し、代わりに成形用上型10が成形用下型6の凹部上に移動する。そして成形用上型10が下降することより、下面の凸部で凹部内の樹脂を押圧する。樹脂は溶融状態から短時間で軟化状態に移行する。軟化状態で凹部内の樹脂を押圧すれば、ブラシヘッドのブラシ台座部11が形成される。また溶融時の加熱温度を適正に保つことにより、樹脂の変質を防止することができる。
下型凹部内の樹脂が硬化するのを待って成形用下型6の下でカッター9により糸束2を切断する。かくして、ブラシ台座部11から所定本数の糸束2が一体的に突出したブラシヘッド15が製造される。カッター9による切断位置は、ブラシ台座部11から突出する糸束2の長さが所定値となるように決められる。
製造されたブラシヘッド15を柄本体11と接合することにより、平歯ブラシが完成することは前述したとおりである(図1〜図4参照)。
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図12〜図14は本発明の別の平ブラシ製造方法の説明図である。この製造方法では、成形用型に代えて加工テーブル13が使用される。加工テーブル13には、糸束2が挿入される複数の貫通孔が、ブラシヘッドにおける糸束の各位置に対応して設けられている。加工テーブル13の下には糸束供給機構が設けられるが、これは前述した製造装置と同じである。
一方、加工テーブル13の上には溶着ヘッド14が設けられている。溶着ヘッド14は内蔵するヒーターにより糸束2を構成する樹脂糸の融点以上に加熱され、その平坦な円形下面を溶着面とすると共に、超音波振動子でもある。加工テーブル13の上には又、成形ヘッド15が設けられている。成形ヘッド15は、平ブラシのブラシ台座部に対応する形状の成形用凹部を有している。
平ブラシを製造するには、先ず加工テーブル13の貫通孔を通して所定本数の糸束2をテーブル上に所定長突出させる。加工テーブル13上に糸束2が所定長突出すると、溶着ヘッド14が下降し、その溶着下面にて糸束2の突出部分を溶融し、溶融樹脂をブラシ台座部の厚みと同じかそれ以上の厚みまで押圧する。溶着ヘッド14は超音波振動子でもあるので溶融樹脂の付着を防止できる。押圧後の溶融樹脂がブラシ台座部をカバーできる広さに展開するように、糸束2の突出長さが設定される。
加工テーブル13の上に溶融樹脂が展開すると、溶着ヘッド14に代わって成形ヘッド15が加工位置の真上に位置し、下降を開始する。加工テーブル13上の溶融樹脂は冷却されるが軟化状態を保ち、成形ヘッド15が加工テーブル13に接触するまで下降することにより、ヘッド下面の凹部内に軟化樹脂が充満すると共に、その周囲が切り離される。これにより、加工テーブル13にブラシ台座部が形成される。ブラシ台座部が硬化すると、糸束2を押し上げ、加工テーブル13の上面に沿って動作するカッター9にて、その糸束2を所定長さに切断する。かくして、本発明の平ブラシが製造される。
成形ヘッド15の凹部周囲は軟化樹脂の分離を容易にするために刃部になっている。
図15及び図16は本発明の更に別の平ブラシ製造方法の説明図である。この製造方法では、別の溶着ヘッド16が使用される。この溶着ヘッド16は、前述の溶着ヘッド15と同様に、内蔵するヒーターにより樹脂糸の融点以上に加熱され、その平坦な下面を溶着面とすると共に、超音波振動子でもある。加えて、溶着面である下面は、平ブラシのブラシ台座部より大きな角形になっており、成形用の凹部を形成されている。凹部は前述した成形ヘッド16の下面に形成された凹部に対応するものである。
この溶着ヘッド16を使用すれば、溶着ヘッド16で加工テーブル13上の糸束2を溶融すると同時に、その溶融樹脂にて平ブラシのブラシ台座部を成形することができる。このため、成形ヘッド15は不要となり、工数も1工程減少する。
本発明の一実施形態を示す平歯ブラシの斜視図である。 同平歯ブラシのブラシヘッドの斜視図である。 同平歯ブラシの製造方法を示す斜視図である。 同製造方法を示す側面図である。 前記ブラシヘッドの製造装置の全体構造を示す立面図である。 同ブラシヘッド製造装置の各部の詳細構造を工程順に示す斜視図である。 同ブラシヘッド製造装置の各部の詳細構造を工程順に示す斜視図である。 同ブラシヘッド製造装置の各部の詳細構造を工程順に示す斜視図である。 同ブラシヘッド製造装置の各部の詳細構造を工程順に示す斜視図である。 同ブラシヘッド製造装置の各部の詳細構造を工程順に示す斜視図である。 同ブラシヘッド製造装置の各部の詳細構造を工程順に示す斜視図である。 本発明の別の平ブラシ製造方法の説明図である。 同平ブラシ製造方法の説明図である。 同平ブラシ製造方法の説明図である。 本発明の更に別の平ブラシ製造方法の説明図である。 同平ブラシ製造方法の説明図である。
符号の説明
1 リール
2 糸束
3 テンションバー
4 整列用櫛
5 糸束ガイド
6 成形用下型
7 ヒーター
8 上下ロボット
9 カッター
10 成形用上型
11,12 ブラシ台座部
13 加工テーブル
14,16 溶着ヘッド
15 成形ヘッド

Claims (3)

  1. 多数本の樹脂糸が同方向を向いて並列することにより形成されたブラシ部が、樹脂からなる柄の先端部に設けられた平歯ブラシであって、多数本の樹脂糸が同方向を向いて並列することにより形成されたブラシ部と、そのブラシ部を構成する樹脂糸の一端部が溶融し一体化して形成された、ブラシ部と一体のブラシ台座部とを有する平ブラシを、ブラシヘッドの全部として、当該平ブラシのブラシ台座部を、本来の柄からヘッド部が欠如した形状で且つ当該平ブラシを構成する樹脂と溶着が可能な同系統の熱可塑性樹脂からなる柄本体の先端部に溶着により接合一体化してなる平歯ブラシ
  2. 請求項1に記載の平歯ブラシにおいて、平ブラシ及び柄本体を構成する熱可塑性樹脂が共にナイロン樹脂である平歯ブラシ。
  3. 請求項1又は2に記載の平歯ブラシにおいて、柄のヘッド部に対応する台座部は、柄本体との連結のために段差状の薄肉連結首部を一端部に有し、当該薄肉連結首部に対応するように柄本体の先端部に形成された段差状の薄肉連結首部と溶着されている平歯ブラシ。
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