JP4409010B2 - 濃度制御式薬剤供給方法およびそれに用いる装置 - Google Patents

濃度制御式薬剤供給方法およびそれに用いる装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、原料薬剤を希釈して所定の部位に供給する際、その希釈薬液濃度が常時一定濃度に保たれるよう制御しながら供給するようにした濃度制御式薬剤供給方法およびそれに用いる装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
被処理物に対し、所定濃度に希釈した薬液を付与してその薬効により被処理物に何らかの処理を行う場合、予め調製しておいた希釈薬液を処理装置に供給して被処理物に付与するのではなく、処理装置に薬液供給槽を付設し、この薬液供給槽内に希釈用液体(水,温水等)を貯留したのち、これに逐次原料薬剤(液体,粉体,固体を問わない)を導入して溶解させることにより、所定濃度に希釈して処理部に供給することが多い。
【0003】
このような薬液供給装置を付設した処理装置としては、食器類等の洗浄を行う業務用自動食器洗浄機、衣類,毛布等のクリーニングを行う業務用洗濯機および乾燥機、布等の繊維品に対し染色,洗浄等の処理を行う処理装置、工業用排水等に対する排水処理装置、クーリングタワー等に対するスケール防止剤供給装置、水耕栽培における肥料等の補給装置、車両,航空機等に対する洗浄装置、酪農用搾乳装置等に対する洗浄装置、食品,食材に対する洗浄装置、食品加工工場等における各種洗浄装置、電子部品に対する洗浄装置、金属加工部品,機械等に対する洗浄装置、酒類および飲料用の瓶洗浄装置等があげられる。
【0004】
これらのうち、業務用自動食器洗浄機を例にとって、洗浄剤供給システムについて説明する。
【0005】
なお、上記業務用自動食器洗浄機は、ホテル、レストラン、学校、社員食堂、飲食店、食品加工工場等で広く用いられているもので、構造上、フードタイプ、アンダーカウンタータイプ、ドアタイプ、ラックコンベアタイプ、フライトコンベアタイプ等に分類される。
【0006】
図10は、ラックコンベアタイプの業務用自動食器洗浄機の一例を示している。このものは、上部に洗浄空間が形成されており、この洗浄空間内に、食器1が、かご状のラック2に保持された状態で装填される。そして、洗浄空間内の上下には、上下一対の洗浄ノズル3と、同じく上下一対のすすぎノズル4とが設けられており、上記洗浄ノズル3から洗浄液が吐出されている空間を、食器1がラック2に保持された状態で、ラックコンベア35によってコンベア速度1.7m/分で移動する。そして、ラック2がすすぎ制御板36に触れることによって、すすぎノズル4からすすぎ水が吐出し、すすぎが行われる。
【0007】
上記洗浄ノズル3への洗浄液の供給は、洗浄タンク5内に溜められた洗浄液を、移送配管6に設けられた移送ポンプ7を介して上方に圧送することによって行われ、上記すすぎノズル4へのすすぎ水の供給は、洗浄機に付設された給湯機8で加温された温水を、給湯配管9に設けられた給液ポンプ10を介して上方に圧送することによって行われる。
【0008】
そして、上記洗浄液の調製は、例えば、洗浄タンク5に温水を溜めたのち、洗浄剤原液を、原液ボトル11からポンプ12を介して注入して所定濃度に希釈することによって行われる。ただし、上記洗浄タンク5内には、すすぎ工程で使用したすすぎ水が流入し、オーバーフロー分が洗浄タンク5外に流出する構造になっているため、洗浄タンク5内の洗浄液濃度はすすぎ工程におけるすすぎ水により希釈されて低下する。そこで、洗浄液の濃度を経時的に測定するセンサ13とコントロール部14とを設け、上記コントロール部14において、センサ13からの測定データにもとづきポンプ12からの洗浄剤原液注入を制御して、洗浄タンク5内の洗浄液濃度を一定に保つようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記センサ13としては、図11に示すように、2本の電極15間に電圧をかけて、洗浄タンク5内の洗浄液の導電率を測定するタイプのものが多く用いられている。
【0010】
しかしながら、このタイプのセンサ13では、洗浄液に漬かった状態の電極15に対し、常に電圧がかけられているため、長時間使用すると、電極15が腐食したり、洗浄液に溶け込んだ金属(アルミニウム等)によって電解メッキを受ける等して導電率が正しく測定できなくなるという問題がある。その場合、導電率を実際よりも低く測定してしまうことが多くなるため、これを放置しては、洗浄剤供給が過剰になり、洗浄剤の無駄遣いによるコスト増大や、排水による環境汚染を引き起こすのみならず、食器への洗浄剤残留が問題となる。そこで、例えば一カ月に1回といった頻繁な間隔で、電極の洗浄や交換を行うようにしているが、そのために多大な手間と時間を要する。また、常時導電率を測定し、その変動に応じて即座に洗浄剤が供給されるようになっているため、供給された洗浄剤が洗浄タンク5内で充分に拡散されていない段階で導電率を低く測定して洗浄剤の追加導入を指示したり、洗浄剤が足りないのに偏って存在する洗浄剤から導電率を高く測定して洗浄剤の導入を停止したりして、実際の濃度を大きく外れがちで、安定した濃度幅を保つことが困難であるという問題もある。
【0011】
なお、上記電極15が洗浄液に接液するタイプ(図11参照)とは異なる構造の「無電極式導電率センサ」と称されるものが最近開発され、一部で使用されているが、このものは、単価が非常に高く(約5〜10万円/個)、普及には至っていないのが実情である。
【0012】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、長期間にわたって適正な濃度制御を行うことができ、しかも導入される薬剤量に無駄のない、優れた濃度制御式薬剤供給方法およびそれに用いる装置の提供をその目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、希釈用液体が貯留される薬液供給槽内に、原料薬剤を自動的に導入して所定濃度に希釈し、この希釈薬液を、供給配管を介して所定の部位に供給する薬液供給方法において、上記薬液供給槽内もしくは供給配管内の希釈薬液に接液する2本の電極間に電圧をかけて上記希釈薬液の導電率を測定するセンサと、薬液供給槽内への原料薬剤導入と停止を行う作動部と、上記センサの動作制御と測定データの処理と上記原料薬剤導入と停止を行う作動部の動作制御を行うコントロール部とを設け、上記コントロール部において、50m秒〜1秒を1ユニットとして、1ユニットごとに最初の所定時間だけ上記センサに電圧をかけて通電し残りの時間は電圧をかけないことにより通電しないようセンサの動作制御を行うとともに、上記センサから断続的に入力される1ユニットごとの測定データのうち、それぞれ通電開始後初期時点で測定されたデータを、予め設定された導電率の設定値と対比し、そのデータが上記設定値を下回る場合は原料薬剤を薬液供給槽内に導入するよう作動部に指示を与え、上記設定値に達した場合は上記導入を停止するよう作動部に指示を与えて、薬液供給槽内の希釈薬液濃度を一定に保つようにした濃度制御式薬剤供給方法を第1の要旨とする。
【0014】
また、そのなかでも特に、上記コントロール部において、センサから断続的に入力される測定値の処理を、A個(Aは1〜60の整数)のユニット分経過ごとに、そのA個のユニット分の各測定値とその前のB個(Bは1〜60の整数、120≧A+B>2)のユニット分の各測定値を合わせて平均導電率を求め、これを対比用データとして、予め設定された導電率の設定値と対比するようにした濃度制御式薬剤供給方法を第2の要旨とする。
【0015】
さらに、それらのなかでも特に、上記コントロール部において、設定値とともに、設定値の80〜90%の間の所定の値をサブ設定値として予め設定しておき、設定値と対比されるデータが上記サブ設定値を下回る場合は原料薬剤の導入を連続的に行うよう作動部に指示を与え、上記サブ設定値に達した場合は上記導入を間欠的に行うよう作動部に指示を与えるようにした濃度制御式薬液供給方法を第3の要旨と、そのなかでも特に、上記原料薬剤の導入動作を、n秒(4≦n≦8)を1サイクルとし、1サイクルの開始後m秒間(0≦m<n)は薬剤導入が停止され、1サイクルの残りの所定秒で薬剤導入が行われる動作とし、上記n,m値を調整することができるようにした濃度制御式薬剤供給方法を第4の要旨とする。
【0016】
また、本発明は、希釈用液体が貯留される薬液供給槽と、上記薬液供給槽内に原料薬剤を導入しうる原料薬剤導入手段と、上記薬液供給槽内で所定濃度に希釈された薬液を所定の部位に供給する供給配管とを備えた薬液供給装置において、上記薬液供給槽内もしくは供給配管内の希釈薬液に接液する2本の電極間に電圧をかけて上記希釈薬液の導電率を測定するセンサと、上記原料薬剤導入手段において薬液供給槽内への原料薬剤導入と停止を行う作動部と、上記センサの動作制御と測定データの処理と上記原料薬剤導入と停止を行う作動部の動作制御を行うコントロール部とが設けられ、上記コントロール部において、50m秒〜1秒を1ユニットとして、1ユニットごとに最初の所定時間だけ上記センサに電圧をかけて通電し残りの時間は電圧をかけないことにより通電しないようセンサの動作制御を行うとともに、上記センサから断続的に入力される1ユニットごとの測定データのうち、それぞれ通電開始後初期時点で測定されたデータが、予め設定された導電率の設定値と対比され、そのデータが上記設定値を下回る場合は原料薬剤を薬液供給槽内に導入するよう作動部に指示が与えられ、上記設定値に達した場合は上記導入が停止するよう作動部に指示が与えられて、薬液供給槽内の希釈薬液濃度が一定に保たれるようになっている濃度制御式薬剤供給装置を第5の要旨とする。
【0017】
そして、そのなかでも特に、上記コントロール部において、センサから断続的に入力される測定値の処理が、A個(Aは1〜60の整数)のユニット分経過ごとに、そのA個のユニット分の各測定値とその前のB個(Bは1〜60の整数、120≧A+B>2)のユニット分の各測定値を合わせて平均導電率を求め、これを対比用データとして、予め設定された導電率の設定値と対比するようになっている濃度制御式薬剤供給装置を第6の要旨とする。
【0018】
また、それらのなかでも特に、上記コントロール部において、設定値とともに、設定値の80〜90%の間の所定の値がサブ設定値として予め設定されており、設定値と対比されるデータが上記サブ設定値を下回る場合は原料薬剤の導入を連続的に行うよう作動部に指示が与えられ、上記サブ設定値に達した場合は上記導入を間欠的に行うよう作動部に指示が与えられるようになっている濃度制御式薬剤供給装置を第7の要旨とし、そのなかでも特に、上記原料薬液の導入動作が、n秒(4≦n≦8)を1サイクルとし、1サイクルの開始後m秒間(0≦m<n)は薬液導入が停止され、1サイクルの残りの所定秒で薬液導入が行われる動作とし、上記n,m値が調整可能になっている濃度制御式薬剤供給装置を第8の要旨とする。
【0019】
そして、それらのなかでも特に、センサおよび作動部の少なくとも一方にトラブルが発生すると、警報が発せられるとともに、即座に原料薬剤導入手段による導入動作が停止されるようになっている濃度制御式薬剤供給装置を第9の要旨とし、装置のいずれかの個所にトラブルが発生すると、そのトラブルの内容を特定する表示がなされる表示装置を備えている濃度制御式薬剤供給装置を第10の要旨とする。また、そのなかでも特に、上記表示装置が、デジタル表示パネルおよび発光ダイオードの少なくとも一方である濃度制御式薬剤供給装置を第11の要旨とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施の形態について説明する。
【0021】
まず、本発明は、希釈用液体が貯留される薬液供給槽内に、原料薬剤を自動的に導入して所定濃度に希釈し、この希釈薬液を、供給配管を介して所定の部位に供給する薬剤供給方法およびそれに用いる装置を対象とする。
【0022】
上記のように、薬剤を、所定濃度に希釈された薬液として供給する分野としては、各種洗浄処理,染色等の繊維品処理,金属加工部品処理,食品加工処理等、特に限定されるものではないが、なかでも、業務用自動食器洗浄機を用いる洗浄処理における薬剤(洗浄剤)供給方法およびそれに用いる装置に適用することが、特に好適である。
【0023】
そこで、本発明を、上記業務用自動食器洗浄機における洗浄剤供給に適用した場合を例にとって、以下説明する。
【0024】
上記業務用自動食器洗浄機は、どのようなタイプのものであってもよいが、この例では、図10に示すラックコンベアタイプのものが用いられている。そして、これに、従来と同様、洗浄剤原液を原液ボトル11から取り出して洗浄タンク5に注入するためのポンプ12(作動部)と、洗浄タンク5内の洗浄液濃度を測定するためのセンサ13と、上記センサ13の動作制御と測定データの処理とポンプ12の動作制御を行うコントロール部14とが設けられている。なお、図10では、わかりやすくするために、ポンプ12とコントロール部14を別々に示しているが、コントロール部14は、ポンプ12内に組み込まれている。また、センサ13は、図11に示す、2本の電極15が露出したタイプのものである。
【0025】
上記ポンプ12としては、従来から用いられている、チューブポンプ、ベローズポンプ、ダイヤフラムポンプ、ギヤポンプ等のポンプを用いてもよいが、経済性、メンテナンスのしやすさ、耐久性等から、この例では、図1に示すチューブタイプのものが用いられている。このポンプ12は、本体部20とポンプ部21とを備え、本体部20の背面には、縦長の係合用スリット22が、左右二個所に形成されている。そして、洗浄機近傍の壁面を利用して、適宜の位置に、図1に示すような取り付け金具23を取り付けたのち、この取り付け金具23のフック23aに、上記ポンプ12の係合用スリット22を係合させることにより、ポンプ12を着脱自在に取り付け保持できるようになっている。
【0026】
上記ポンプ部21は、図2に示すように、透明な樹脂ハウジング24と、この内側に、U字状に保持されるポンプチューブ25と、両端にそれぞれローラ26が回転自在に軸支された回転アーム27とを備えている。そして、上記ポンプチューブ25の一端には、原液ボトル11(図10参照)から延びる原液取り出し配管28が接続されており、ポンプチューブ25の他端には、原液注入配管29が接続されている(図10参照)。
【0027】
上記回転アーム27の中心軸27aには、本体部20に内蔵されるモータから回転駆動が与えられるようになっており、回転アーム27の回転動作に伴い、その両端に軸支されたローラ26が、交互にポンプチューブ25の円弧部に圧接しながら回動し、上記原液取り出し配管28から洗浄剤原液を、矢印で示すように吸い込み、原液注入配管29側に送り出すようになっている。
【0028】
そして、上記ポンプ12のモータは、ポンプ12の本体部20(図1に戻る)の蓋体20aの内側に内蔵されたコントロール部14により作動制御されるようになっている。
【0029】
この制御について詳しく説明する。まず、洗浄タンク5内の洗浄液の導電率を測定するよう設定されたセンサ13は、コントロール部14によって、図3に模式的に示すように、100m秒を1ユニットとして、1ユニットごとに、最初の10m秒間だけ通電されるよう制御されている。そして、通電された10m秒間に、曲線Aで示すような導電率曲線が得られるが、通電と同時に得られる導電率の値は、経時的に不安定となるため、できるだけ通電開始と同時に得られる値をデータとして取り上げることが望ましい。そこで、この例では、通電開始から0.25m秒後の値(矢印Xで示す)を、1ユニットごとの測定値として取り上げるようにしている。したがって、本発明において、データを取り上げる「通電開始後初期時点」とは、通電開始から導電率の値が不安定とならない間の所定時間のことをいい、薬剤の種類によって異なるが、この例の洗浄剤の場合であれば、0.5m秒以下であって、できるだけ短い方が好適である。
【0030】
そして、1ユニット(100m秒)ごとに得られる測定値は、コントロール部14において、つぎのようにして処理される。すなわち、上記各測定値は、図4に模式的に示すように、1ユニット(100m秒)経過ごとに、その測定値と、その前の9個のユニット(900m秒)の9個の測定値を合わせた10個の測定値から、その平均導電率が求められるようになっている。この値を対比用データとして、予め設定しておいた導電率の設定値(適正な洗浄液濃度を示す導電率)と対比する。
【0031】
そして、上記対比用データが上記設定値を下回る場合は、前記ポンプ12のモータに作動指示が出力され、洗浄剤原液の注入が行われるようになっている。また、洗浄剤原液の注入によって、対比用データが上記設定値に達した場合は、ポンプ12のモータに停止指示が出力され、洗浄剤原液の注入が停止されるようになっている。
【0032】
なお、上記洗浄剤原液注入の態様には、連続注入と間欠注入の2通りがあり、状況に応じて使い分けられるようになっている。すなわち、予めコントロール部14において、適正濃度を示す設定値を設定する際、同時に設定値の90%の値をサブ設定値として設定しておき、上記対比用データが、サブ設定値を下回る場合は、ポンプ12のモータが連続的に駆動され、洗浄剤原液の注入が連続的に行われるようになっている。また、上記対比用データが、サブ設定値に達した場合は、ポンプ12のモータが間欠的に駆動され、洗浄剤原液の注入が間欠的に行われるようになっている。
【0033】
これは、洗浄剤原液を、効率よく、しかし設定値を超えて過剰供給にならないよう注入することを考慮したもので、つぎのように説明することができる。すなわち、図5に模式的に示すように、洗浄剤原液注入開始時、濃度が低い場合(初回導入時:洗浄タンク5に貯留した温水に対して洗浄剤原液を導入するとき)は、短時間である程度まで濃度を高めるために、洗浄剤原液注入を連続して行う(濃度勾配がほぼ直線的な線30)。そして、その状態のまま設定値まで到達させると、設定値に達した信号を受けてモータを停止させるまでの間に、洗浄剤原液が連続注入によって過剰に入って設定値を大きく超えるおそれがあるため、設定値の一歩手前のサブ設定値に達した時点で、洗浄剤原液注入を間欠的にして、濃度上昇の勾配を、段階的かつ緩やかにする(曲線31)。そして、〔設定値に達した時点で注入停止〕と〔設定値を下回るので間欠注入〕の動作の繰り返しにより、濃度を設定値近傍で保つようにする(曲線32)。このようにして、洗浄剤原液の過剰供給を防止するようにしている。上記一連のモータ制御をフローチャートで示すと、図6に示すようになる。
【0034】
なお、上記間欠注入は、6秒を1サイクルとして、その1サイクル開始から2秒間は停止、残り4秒間が注入、というサイクルを繰り返すよう設定されている。そして、上記間欠の割合は、予め1サイクルが6秒であることを設定しておけば、一つのボリュームスイッチで、停止時間を0〜5秒のいずれかに決めるだけで、簡単に設定することができる。そして、停止時間を0秒に設定することで、間欠注入ではなく、連続注入にすることもできる。
【0035】
また、この例では、図7に模式的に示すように、センサ13で測定される導電率が、設定値に達して洗浄剤原液の注入が停止した状態から、再度設定値未満になった場合(P点)、即座に洗浄剤原液注入を開始するのではなく、3秒間待った時点で設定値まで回復するか否かを判断するようになっている。そして、図のように設定値まで回復すれば、停止状態が維持され、Q点以降のように、3秒間待っても設定値まで回復しない場合には、導電率がサブ設定値を超えていることから、2秒停止、4秒注入を交互に繰り返す間欠注入が開始される。なお、R点以降のように、間欠注入を開始してもさらに導電率が低下してサブ設定値に満たなくなった場合は、連続注入に切り替わるようになっている。このように、設定値に達した状態から設定値未満になった場合に、3秒間待つように設定したのは、洗浄タンク5内で洗浄剤濃度に偏りがあって充分に均一になっていない場合に、過剰供給とならないよう考慮したものである。
【0036】
このように、上記濃度制御式洗浄剤供給方法によれば、従来、センサ13に常時電圧をかけていたのに対し、100m秒ごとに10m秒、という断続的な通電によってデータを得るようにしたため、センサ13の電極15への通電時間が10分の1となり、腐食や電解メッキの進行が大幅に抑制される。したがって、センサ13の寿命が大幅に延び、洗浄等のメンテナンスを頻繁に行う必要がないという利点を有する。
【0037】
また、通電開始後0.25m秒経過時の導電率をデータとして取り上げているので、導電率の値が正確で、しかも、その値を、100m秒ごとに、そのまえの900m秒分を合わせた10個分ずつ(すなわち1秒分ずつ)の移動平均をとっているため、原料薬剤の形状や溶解特性、薬液供給槽の大きさ(容量)からくる、薬液供給槽内での原料薬剤の拡散均一化に要する時間によって発生したランダムに突出した値がならされて、実際の導電率に近い値が得られるようになっている。このため、連続注入と間欠注入を使い分けること、一旦設定値に達してから設定値未満になった状態で3秒間待つこと等のモータ制御上の工夫と相俟って、非常に正確な、そして過剰供給のない、優れた濃度制御式洗浄液供給を実現することができる。
【0038】
なお、上記の例において、コントロール部14は、図1に示すポンプ12の本体部20の、矢印のように開閉される蓋体20aの内側に内蔵されている。そして、この蓋体20aの正面側の端面には、上下に3個の発光ダイオード40,41,42が設けられており、一番上の発光ダイオード40が「電源」発光ダイオードで、その装置の電源をオンにすると点灯するようになっている。また、その下の発光ダイオード41は、濃度が適正に保たれて洗浄剤原液の注入が停止されている状態で点灯する「安定」発光ダイオードである。そして、その下の発光ダイオード42は、洗浄液濃度が低く洗浄原液の注入が行われている状態で点灯する「供給」発光ダイオードである。したがって、発光ダイオード40〜42の点灯状態を見るだけで、洗浄剤原液供給がどのような状態になっているかが一目でわかるようになっている。また、これらの発光ダイオード40〜42は、装置のいずれかの箇所にトラブルが発生した場合に、そのトラブルの内容を特定する表示装置としての機能を兼ね備えており、上記3個の発光ダイオード40〜42が点灯あるいは点滅またはその組み合わせによって、トラブルの内容に応じた表示を行うようになっている。このとき、用いる発光ダイオード40〜42の色は、同一色であっても、異なる色のものを組み合わせてもよい。
【0039】
また、上記の例において、コントロール部14を内蔵する蓋体20aは、これを大きく右に開いて、その内側に内蔵されたコントロール部14の調整や設定を行う必要がある。そこで、蓋体20aを本体部20に取り付けるヒンジは、蓋体20aを大きく開くことのできるものであれば、どのようなものであっても差し支えはないが、例えば、本出願人がすでに出願している実願平10−10407号に記載されている特殊なヒンジを用いることが特に好適である。
【0040】
そして、上記の例では、センサ13への通電を、100m秒を1ユニットとして1ユニットごとに、最初の10m秒だけ通電するようにしているが、1ユニットの長さは、50m秒〜1秒の間で、適宜に設定される。すなわち、50m秒より短いと、液の濃度が均一になる速度よりもデータ測定の間隔が短すぎて無駄なデータが多くなりすぎるからであり、逆に、1秒より長くすると、濃度変化への対応が遅くなりすぎるからである。
【0041】
また、上記の例では、上記通電時間のうち、通電開始から0.25m秒後の値を、1ユニットごとの測定値として取り上げるようにしているが、この時間は、特に限定されるものではない。ただし、すでに述べたように、通電と同時に得られる導電率の値が最も正確であり、経時的にその値が不安定となることから、通電開始後、できるだけ短時間の値を取り出すことが望ましい。
【0042】
さらに、上記の例では、1ユニット(100m秒)経過ごとに、その測定値とその前の9個のユニット(900m秒)の各測定値を合わせた10個の測定値(1000m秒)の移動平均を求めるようにしているが、移動平均をとるのに、何ユニット分をまとめるかは任意である。制御の有効性から、A個(Aは1〜60の整数)のユニット分経過ごとに、そのA個のユニット分の各測定値と、その前のB個(Bは1〜60の整数、120≧A+B>2)のユニット分の各測定値を合わせて平均導電率を求める移動平均をとることが好ましい。もちろん、移動平均をとらず、単純に、複数ユニット経過ごとに、その分の平均値を求めるようにしてもよい。ただし、移動平均を求める方が突出した異常値によって平均導電率値が受ける影響が小さくなるため、好適である。
【0043】
また、上記の例では、洗浄剤原液を注入する、しない、の基準となる設定値の外、注入を、連続注入するか間欠注入するか、の基準となるサブ設定値を設けたが、これは必ずしも必要ではない。ただし、サブ設定値を設ける場合は、その当値を、設定値の80〜90%に設定することが好適である。すなわち、希釈する薬剤(洗浄剤)が液体で容易に拡散均一化しやすい場合は、90%もしくはそれに近い値に設定することが好適であり、薬剤が粉体で均一に溶解しにくいものである場合は、溶解が進むと一挙に導電率が上昇することを考慮して、80%もしくはそれに近い値に設定することが好適である。薬剤の種類にかかわらず、80%未満の低いところで設定すると、間欠注入が多くなって一定の濃度に達するのに時間がかかって効率が悪く、90%を超えると、薬剤の過剰供給が起こりやすくなり、好ましくない。
【0044】
そして、上記の例では、間欠注入を行う場合、間欠のサイクルを、1サイクル6秒として設定したが、1サイクルは、4〜8秒の間で、適宜に設定される。
【0045】
さらに、上記の例では、データが設定値に達した状態から、設定値未満になったとき、即座に洗浄剤原液の注入を再開するのではなく、3秒間待ち、それでもなおかつ設定値に達しなければ、洗浄剤原液を注入するようになっているが、これも、よりきめ細かい原液供給を考慮したもので、必ずしも必要ではない。そして、上記待ち時間を設定する場合は、3秒に限らず、洗浄剤の種類や洗浄機の構造に応じて、任意の待ち時間を設定することができる。
【0046】
そして、上記の例において、設定値の設定は、コントロール部14(図1参照)内の濃度ボリューム(可変抵抗;図示せず)の調整によって所定の導電率の値を設定値として設定することが行われるが、その際、広範囲の洗浄液濃度(導電率)を設定可能とする装置とする場合には、濃度ボリュームの可動範囲に対する導電率値の割付がシビアになり、きめ細かな導電率の設定がしにくくなるという問題を生じる。また、伝導率の異なる複数の洗浄剤に対して1種類の装置でまかなえることが経済的にも望まれる。これらを解決するために濃度レンジ切り換え用の濃度ジャンパーピンを配置する。これにより、例えば、2つのレンジに分け、片方のレンジを「LOW」として、低い導電率〜標準的な導電率を有する洗浄剤に対して調整可能とし、他方のレンジを「HIGH」として標準的な導電率よりやや低い導電率〜高い導電率を有する洗浄剤に対して調整可能とすることで、導電率の異なる複数の洗浄剤に対して、1種類の装置により、きめ細かな導電率の設定と調整を行うことができる。このとき、濃度レンジ切り換え用の濃度ジャンパーピンは2つ以上のレンジで適宜切り替えを設定してもよい。また、ジャンパーピンに替えて、スライドスイッチ,キースイッチ,プッシュボタンスイッチ,ロータリースイッチ,トグルスイッチ等を用いてもよい。
【0047】
なお、上記の例において、センサ13および薬剤を導入する作動部としてのポンプ12の少なくもと一方にトラブルが発生すると、ポンプ12内に組み込まれているコントロール部14に配置されるか、もしくはこれと別に設けられた警報装置において、警報が発せられるようになっていることが望ましく、しかも警報発令とともに、即座にポンプ12のモータが停止して洗浄剤原液注入が停止されるようになっていることが望ましい。すなわち、トラブルへの対処が遅れて、その間、いたずらに洗浄剤原液が注入されて無駄になるばかりでなく、高濃度の洗浄液による被洗浄物の劣化を防止したり、すすぎ不足となることを防止するためである。
【0048】
上記センサ13のトラブルとしては、センサ導線の断線があげられ、ポンプ12のトラブルとしては、ポンプモータへの過電流(作動部が電磁弁の場合は、電磁弁コイルへの過電流)があげられる。そして、上記警報装置における警報手段としては、圧電式ブザー、ソリッドステート式ブザー等のブザーが用いられる。このときのブザー音は、連続的な音でも断続的な音でもよく、単一音階・音調あるいは複数音階・音調を有するものであってもよい。ブザーは、装置のコンパクト化のため、コントロール部の回路基盤上に配置されることが望ましい。ただし、機械音等による騒音の激しい作業場では警報装置を作業場の外に設置してもよい。また、ブザー音に替えて、ROMやRAMといったメモリー上に前もって記録した音声(合成した音声を含む)を再生するようにしてもよい。
【0049】
また、上記の例において、装置の動作にトラブルが発生した場合、上記のように警報発令とともに、そのトラブルの内容を特定することのできる表示がなされるようにしておけば、対応が容易となり、より好適である。例えば図8に示すように、ポンプ12の正面上部に、デジタル表示パネル50を設け、この部分に、アルファベット文字や数字を組み合わせた記号として、トラブルの内容を示すようにする。また、上記デジタル表示パネル50等の表示手段は、装置本体に設けてもよいし、装置本体以外の、作業場内あるいは作業場外に設置してもよい。
【0050】
さらに、上記の例は、洗浄タンク5に、チューブ式のポンプ12を用いて洗浄剤原液を注入することにより所定濃度の洗浄液を得る方法および装置について説明したものであるが、洗浄タンク5に、カートリッジ入粉体洗剤を温水で溶かしながら供給するタイプにおいては、上記温水の供給・停止を行う電磁弁60(図9参照)に、同様の制御を与えて、一定の濃度を保つようにすることができる。この場合も、図1に示す装置に準じた構成にすることができる。
【0051】
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
【0052】
【実施例】
図10に示す構造と基本的な構成が同一の業務用自動食器洗浄機(石川島播磨重工業社製/型式:JWR−20;ラックコンベアタイプ)を用い、後記の条件で食器の洗浄を行った。そして、このとき、センサに所定の時間(10m秒)だけ電圧をかけて通電し、残りの時間(90m秒)は電圧をかけないことにより通電しないようセンサ13の動作制御を行うとともに、センサ13から断続的に入力される1ユニット(100m秒)ごとの測定値を、1ユニット経過ごとに(100m秒経過ごとに)、その前の9個のユニット(900m秒)の各測定値と合わせて、計10個の測定値の移動平均を求めるように制御し、また、サブ設定値を境に、連続供給と間欠供給とを切り替える(薬剤導入動作を6秒で1サイクルとし、1サイクルの開始後5秒間は薬剤導入を停止し、1サイクルの残りの1秒で薬剤導入を行う)ようにして洗浄剤原液の注入を行うことにより濃度制御を行った。
【0053】
〔処理条件〕
▲1▼給湯工程……給湯器(図示せず)につながれたタンク給湯口の給湯バルブを、手動により開き、洗浄タンクが満タンになるまで給湯する。
▲2▼洗浄工程……120リットル容量の洗浄タンク5に給湯された温水に、洗浄剤原液を注入し、希釈濃度0.18質量%の洗浄液を調整し、洗浄ノズル3から1200リットル/分の割合で吐出させた洗浄空間内を、食器1をかご状のラック2に保持した状態で、ラックコンベア35によりコンベア速度1.7m/分で移動させる。
▲3▼すすぎ工程…ラック2がすすぎ制御板36に触れることにより、80℃の温水がすすぎノズル4から22リットル/分(4.8〜4.9リットル/ラック)の割合で吐出して、すすぎが行われる。リンス剤はすすぎ水量に対して1/10000の濃度で注入される。
▲4▼終了
【0054】
【比較例】
濃度制御を、従来のように、センサ13に常時電圧をかけて通電して導電率を測定し、そのデータにもとづき、設定値に達しない場合は洗浄剤原液を連続的に注入し、設定値に達した時点で洗浄剤原液の注入を停止する、という方法で行った。それ以外は、上記実施例と同様の条件で、食器の洗浄を行った。
【0055】
1日あたり1回の給湯工程(初回投入)を行い、180ラック/日、稼働日数30日として6ヶ月間洗浄を行なった場合、上記比較例では1ヶ月あたりの洗浄剤原液使用量が53,688ccであったのに対し、実施例では1ヶ月あたりの洗浄剤原液使用量が48,054ccであり、使用量の大幅な低減化を実現していることがわかる。また、比較例に用いたセンサは、電極表面に腐食や汚れが見受けられるため、1ヶ月ごとに洗浄を行ったが、実施例に用いたセンサは、6ヶ月間の使用によっても、電極表面は清浄に保たれ洗浄する必要もなく、腐食も認められなかった。
【0056】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、従来、センサに常時電圧をかけていたのに対し、断続的に微弱な電圧をセンサ電極にかけるようにしたため、センサ電極への総通電時間が短縮され、腐食や電解メッキの進行が大幅に抑制される。したがって、センサの寿命が大幅に延び、洗浄等のメンテナンスを頻繁に行う必要がないという利点を有する。また、通電開始後初期時点での導電率を1ユニットごとの測定値として取り上げているので、センサ電極間の導電率の値が、非常に正確に測定でき、しかも、その値の移動平均をとっているので、ランダムに突出した値がならされて、実際の希釈薬液の導電率により近い値が得られるようになっている。そして、得られた値は、予め設定しておいた導電率のサブ設定値および設定値と対比され、サブ設定値以下の場合は、洗浄剤を連続注入するので、短時間でサブ設定値まで希釈薬液濃度を高めることができる。サブ設定値を超えると状況に応じて間欠供給の時間を適宜設定できるので、洗浄剤が過剰に供給されないように設定値まで希釈薬液濃度を高めることができる。設定値に達した状態から、再び設定値未満になった場合は、タンク内の希釈薬液濃度の偏りを考慮して、作動部の動作までに待ち時間が設けられているので、注入された薬剤が十分に均一に混ざっていない場合でも過剰供給にならない。このように、タンク内の希釈薬液濃度は、常に正確に設定値の導電率付近に保たれ、しかも導入される薬剤量に無駄のない、優れた濃度制御式薬剤供給を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に用いるポンプの説明図である。
【図2】上記ポンプの動作説明図である。
【図3】上記実施例におけるセンサの動作説明図である。
【図4】上記センサから得られる測定値の処理方法の説明図である。
【図5】上記実施例におけるポンプのモータ制御を説明するための線図である。
【図6】上記モータ制御のフローチャートを示す説明図である。
【図7】他の実施例におけるポンプのモータ制御を説明するための線図である。
【図8】さらに他の実施例に用いる装置の説明図である。
【図9】他の実施例に用いる装置の説明図である。
【図10】一般的な業務用自動食器洗浄機の構成の説明図である。
【図11】上記業務用自動食器洗浄機に用いられるセンサの説明図である。
【符号の説明】
12 ポンプ
14 コントロール部

Claims (11)

  1. 希釈用液体が貯留される薬液供給槽内に、原料薬剤を自動的に導入して所定濃度に希釈し、この希釈薬液を、供給配管を介して所定の部位に供給する薬液供給方法において、上記薬液供給槽内もしくは供給配管内の希釈薬液に接液する2本の電極間に電圧をかけて上記希釈薬液の導電率を測定するセンサと、薬液供給槽内への原料薬剤導入と停止を行う作動部と、上記センサの動作制御と測定データの処理と上記原料薬剤導入と停止を行う作動部の動作制御を行うコントロール部とを設け、上記コントロール部において、50m秒〜1秒を1ユニットとして、1ユニットごとに最初の所定時間だけ上記センサに電圧をかけて通電し残りの時間は電圧をかけないことにより通電しないようセンサの動作制御を行うとともに、上記センサから断続的に入力される1ユニットごとの測定データのうち、それぞれ通電開始後初期時点で測定されたデータを、予め設定された導電率の設定値と対比し、そのデータが上記設定値を下回る場合は原料薬剤を薬液供給槽内に導入するよう作動部に指示を与え、上記設定値に達した場合は上記導入を停止するよう作動部に指示を与えて、薬液供給槽内の希釈薬液濃度を一定に保つようにしたことを特徴とする濃度制御式薬剤供給方法。
  2. 上記コントロール部において、センサから断続的に入力される測定値の処理を、A個(Aは1〜60の整数)のユニット分経過ごとに、そのA個のユニット分の各測定値とその前のB個(Bは1〜60の整数、120≧A+B>2)のユニット分の各測定値を合わせて平均導電率を求め、これを対比用データとして、予め設定された導電率の設定値と対比するようにした請求項1記載の濃度制御式薬剤供給方法。
  3. 上記コントロール部において、設定値とともに、設定値の80〜90%の間の所定の値をサブ設定値として予め設定しておき、設定値と対比されるデータが上記サブ設定値を下回る場合は原料薬剤の導入を連続的に行うよう作動部に指示を与え、上記サブ設定値に達した場合は上記導入を間欠的に行うよう作動部に指示を与えるようにした請求項1または2記載の濃度制御式薬剤供給方法。
  4. 上記原料薬剤の導入動作を、n秒(4≦n≦8)を1サイクルとし、1サイクルの開始後m秒間(0≦m<n)は薬剤導入が停止され、1サイクルの残りの所定秒で薬剤導入が行われる動作とし、上記n,m値を調整することができるようにした請求項3記載の濃度制御式薬剤供給方法。
  5. 希釈用液体が貯留される薬液供給槽と、上記薬液供給槽内に原料薬剤を導入しうる原料薬剤導入手段と、上記薬液供給槽内で所定濃度に希釈された薬液を所定の部位に供給する供給配管とを備えた薬液供給装置において、上記薬液供給槽内もしくは供給配管内の希釈薬液に接液する2本の電極間に電圧をかけて上記希釈薬液の導電率を測定するセンサと、上記原料薬剤導入手段において薬液供給槽内への原料薬剤導入と停止を行う作動部と、上記センサの動作制御と測定データの処理と上記原料薬剤導入と停止を行う作動部の動作制御を行うコントロール部とが設けられ、上記コントロール部において、50m秒〜1秒を1ユニットとして、1ユニットごとに最初の所定時間だけ上記センサに電圧をかけて通電し残りの時間は電圧をかけないことにより通電しないようセンサの動作制御を行うとともに、上記センサから断続的に入力される1ユニットごとの測定データのうち、それぞれ通電開始後初期時点で測定されたデータが、予め設定された導電率の設定値と対比され、そのデータが上記設定値を下回る場合は原料薬剤を薬液供給槽内に導入するよう作動部に指示が与えられ、上記設定値に達した場合は上記導入が停止するよう作動部に指示が与えられて、薬液供給槽内の希釈薬液濃度が一定に保たれるようになっていることを特徴とする濃度制御式薬剤供給装置。
  6. 上記コントロール部において、センサから断続的に入力される測定値の処理が、A個(Aは1〜60の整数)のユニット分経過ごとに、そのA個のユニット分の各測定値とその前のB個(Bは1〜60の整数、120≧A+B>2)のユニット分の各測定値を合わせて平均導電率を求め、これを対比用データとして、予め設定された導電率の設定値と対比するようになっている請求項5記載の濃度制御式薬剤供給装置。
  7. 上記コントロール部において、設定値とともに、設定値の80〜90%の間の所定の値がサブ設定値として予め設定されており、設定値と対比されるデータが上記サブ設定値を下回る場合は原料薬剤の導入を連続的に行うよう作動部に指示が与えられ、上記サブ設定値に達した場合は上記導入を間欠的に行うよう作動部に指示が与えられるようになっている請求項5または6記載の濃度制御式薬剤供給装置。
  8. 上記原料薬剤の導入動作が、n秒(4≦n≦8)を1サイクルとし、1サイクルの開始後m秒間(0≦m<n)は薬液導入が停止され、1サイクルの残りの所定秒で薬液導入が行われる動作とし、上記n,m値が調整可能になっている請求項7記載の濃度制御式薬剤供給装置。
  9. センサおよび作動部の少なくとも一方にトラブルが発生すると、警報が発せられるとともに、即座に原料薬剤導入手段による導入動作が停止されるようになっている請求項5〜8のいずれか一項に記載の濃度制御式薬剤供給装置。
  10. 装置のいずれかの個所にトラブルが発生すると、そのトラブルの内容を特定する表示がなされる表示装置を備えている請求項5〜9のいずれか一項に記載の濃度制御式薬剤供給装置。
  11. 上記表示装置が、デジタル表示パネルおよび発光ダイオードの少なくとも一方である請求項10記載の濃度制御式薬剤供給装置。
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