JP4407832B2 - エンジンの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明はエンジンの制御装置に係り、詳しくは気筒内に燃料噴射及び点火を行うことにより生じる燃焼圧でエンジンの始動を行う制御装置に関するものである。
従来、エンジンを始動する際にはスタータモータを用いることが一般的であったが、近年ではエンジン始動時の騒音を低減すると共に迅速な始動を実現するため、スタータモータによるクランキングを行うことなくエンジンの気筒内に燃料噴射及び点火を行って始動させるようにした始動装置が提案されている。特に、近年では環境保護や省エネルギの観点から車両停止時に一時的にエンジンを停止する、いわゆるアイドルストップを行うようにした車両が提案されており、アイドルストップで停止したエンジンを再び始動する際には、スタータモータによるクランキングを必要とせずに迅速なエンジン始動が可能となることから、このような始動装置が好適である。
この始動装置では、エンジンの停止時に膨張行程にある気筒(以下膨張行程気筒という)を判別し、車両の発進操作や運転者のスタート操作等に応じてエンジンを再始動する際には、膨張行程気筒に対して燃料を噴射した後に点火を行って噴射燃料を燃焼させ、このときに発生する燃焼圧によりエンジンを始動する。
ところが、エンジンが停止する際には、圧縮行程にある気筒のピストンによる残留空気の圧縮圧力や、エンジン各部の摩擦抵抗、或いはバルブスプリングの付勢力がカムシャフトを介してクランク軸に作用する、いわゆるカム反力などクランク軸に作用するさまざまな力が寄与することによってピストンが停止する。このため、エンジン停止の際の各気筒におけるピストンの停止位置は一定せず、膨張行程気筒のピストンが例えば上死点近傍で停止していたような場合には、エンジンを始動可能な燃焼力を得るために必要な燃焼室容積が確保できずに、エンジンを始動できなくなる可能性がある。一方、膨張行程気筒のピストンが下死点近傍で停止していたような場合には、膨張行程気筒内の燃料の燃焼によりエンジンを始動しようとしても、始動に必要なピストンストロークを確保できずエンジンを始動できなくなる可能性がある。
そこで、ピストン停止位置が、始動に必要なピストンストロークを確保できずに再始動困難となるような位置であることを検知した場合には、エンジン停止時に圧縮行程にあった気筒に燃料を供給し、この燃料を点火してエンジンを逆回転させることにより、ピストンの位置を始動に適した位置に変更するようにした始動装置が特許文献1により提案されている。
特開2004−100616号公報
しかしながら特許文献1の始動装置では、ピストン停止位置が再始動困難な位置にあることを検知した場合に、圧縮行程にあった気筒内に供給した燃料の点火により生じた燃焼圧でエンジンを逆回転させた後に始動するようにしているため、逆回転時の燃料の燃焼に伴って振動や騒音が発生する上、燃料を消費して燃費が悪化するという問題が生じる。
また、膨張行程気筒のピストンが上死点近傍にあって十分な燃焼室容積が確保できず、エンジンの始動に必要な燃焼力が得られないような場合、上記特許文献1の始動装置ではエンジンを始動することができない。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、振動や騒音の増大及び燃費の悪化を招くことなくエンジンの気筒内の燃焼圧によりエンジンを確実に始動することができるようにしたエンジンの制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のエンジンの制御装置は、複数気筒のうちの少なくとも1つの気筒が圧縮行程にあるときに、残りの気筒の少なくとも1つが膨張行程となるエンジンの各気筒に設けられ、気筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、上記燃料噴射弁により上記気筒内に噴射された燃料を点火する点火プラグと、上記エンジンの吸気弁の開閉による吸気の供給とは独立して上記気筒内に空気を供給する空気供給手段と、上記エンジンを停止する際に膨張行程にある気筒及び圧縮行程にある気筒をそれぞれ判別する気筒判別手段と、上記気筒判別手段によって上記エンジンの停止時に膨張行程にあると判別された気筒のピストン位置を検出するピストン位置検出手段と、上記エンジンが停止状態にあって上記ピストン位置検出手段によって検出されたピストン位置が第1所定位置より上死点側にあるときには上記気筒判別手段によって膨張行程にあると判別された気筒に上記空気供給手段から空気を供給する一方、上記エンジンが停止状態にあって上記ピストン位置検出手段によって検出されたピストン位置が上記第1所定位置より下死点側に設定された第2所定位置より下死点側にあるときには上記気筒判別手段によって圧縮行程にあると判別された気筒に上記空気供給手段から空気を供給する制御手段とを備えたことを特徴とする(請求項1)。
このように構成されたエンジンの制御装置によれば、膨張行程の気筒内における燃料の燃焼圧がエンジンの始動に必要な燃焼圧となるピストン位置として第1所定位置が予め設定され、膨張気筒内における燃料の燃焼圧でエンジンを始動することが可能なピストンストロークを確保できるピストン位置として上記第1所定位置より下死点側に第2所定位置が予め設定されている。そして、エンジンを停止する際に膨張行程にあると気筒判別手段が判別した気筒のピストン位置をピストン位置検出手段によって検出し、エンジンが停止状態にあって上記ピストン位置検出手段によって検出されたピストン位置が上記第1所定位置より上死点側にあるときには、エンジン停止時に膨張行程にあると判別された気筒に空気供給手段から空気を供給することにより、膨張行程にあると判別された気筒のピストンが下死点側に移動する。
また、エンジンが停止状態にあって上記ピストン位置検出手段によって検出されたピストン位置が上記第2所定位置より下死点側にあるときには、上記気筒判別手段によってエンジン停止時に圧縮行程にあると判別された気筒に上記空気供給手段から空気を供給することにより、膨張行程にあると判別された気筒のピストンが上死点側に移動する。
このようなエンジンの制御装置において、上記制御手段は、上記エンジンが停止状態にあるときに、上記ピストン位置検出手段によって検出されたピストン位置が上記第1所定位置から上記第2所定位置までの間の範囲内となるまで上記空気供給手段からの上記空気供給を行うことを特徴とする(請求項2)。
このように構成されたエンジンの制御装置によれば、エンジンが停止状態にあって上記ピストン位置検出手段によって検出されたピストン位置が上記第1所定位置より上死点側にあるときには、ピストン位置が上記第1所定位置から上記第2所定位置までの間の位置となるまで、膨張行程にあると判別された気筒への空気の供給が行われることにより、膨張行程にあると判別された気筒のピストンが上記第1所定位置から上記第2所定位置までの間の範囲内に移動する。
一方、エンジンが停止状態にあって上記ピストン位置検出手段によって検出されたピストン位置が上記第2所定位置より下死点側にあるときには、ピストン位置が上記第1所定位置から上記第2所定位置までの間の位置となるまで、エンジン停止時に圧縮行程にあると判別された気筒への空気の供給が行われることにより、膨張行程にあると判別された気筒のピストンが上記第1所定位置から上記第2所定位置までの間の範囲内に移動する。
このようなエンジンの制御装置において、上記制御手段は、上記エンジンを始動する際には上記気筒判別手段によってエンジン停止時に膨張行程にあると判別された気筒に対し、上記燃料噴射弁から燃料を供給し上記点火プラグで上記供給燃料を点火することを特徴とする(請求項3)。
このように構成されたエンジンの制御装置によれば、エンジンを始動する際にはエンジン停止時に膨張行程にあったと判別された気筒に対し、燃料噴射弁から燃料を供給し、点火プラグで上記供給燃料を点火することによって生じる燃焼圧によりピストンが押し下げられ、エンジンが始動する。好ましくは、燃料噴射弁から燃料を供給すると共に空気供給手段から空気を供給することにより、供給燃料の点火による燃焼圧を増大させることができる。
本発明のエンジンの制御装置によれば、エンジン停止時に膨張行程にあった気筒のピストンが、次のエンジン始動の際にエンジンの始動に必要な燃料の燃焼圧を得ることができずにエンジン始動が困難となる上死点近傍の位置で停止しても、当該気筒に空気供給手段から空気が供給されることにより、当該気筒のピストンが下死点側に移動するので、確実にエンジンを始動することができる。
また、エンジン停止時に膨張行程にあった気筒のピストンが、次のエンジン始動の際に燃料の燃焼圧でエンジンを始動することが可能なピストンストロークを確保できずにエンジン始動が困難となる下死点近傍の位置で停止しても、エンジン停止の際に圧縮行程にあった気筒に空気供給手段から空気が供給されることにより、当該圧縮行程にあった気筒のピストンが下死点側に移動することにより上記膨張行程にあった気筒のピストンが上死点側に移動するので、確実にエンジンを始動することができる。
更に、ピストンの移動のために燃料の燃焼圧を消費せず、燃料の燃焼に伴う騒音や振動の発生がない上、燃費が悪化することもない。また、これら気筒におけるピストン移動のための空気の供給は、エンジンの吸気弁の開閉による吸気の供給とは独立して上記気筒内に空気を供給する空気供給手段から行われるので、ピストンを適切な位置に移動させるために必要な量の空気を迅速且つ的確に気筒内に供給することができる。
更に、ピストンの移動は上死点や下死点を超えて行われることがないため、比較的容易にピストンを移動させることが可能となり、空気供給手段から供給する空気の量を節約することができる。
また、請求項2のエンジンの制御装置によれば、エンジン停止時に膨張行程にあった気筒や圧縮行程にあった気筒への空気の供給によって、膨張行程にあった気筒のピストンが第1所定位置から第2所定位置までの範囲内に確実に移動するので、エンジン始動の際に必要な燃焼圧が得られる燃焼室容積と、エンジン始動に必要なピストンストロークの両方を確実に確保できる。従って、停止時に膨張行程にあった気筒に供給された燃料の燃焼圧によってエンジンをより一層確実に始動することができる。
また、請求項3のエンジンの制御装置によれば、エンジン始動の際には、エンジン停止時に膨張行程にあった気筒に対して燃料噴射弁から供給された燃料の燃焼圧で確実にエンジンを始動することができる。好ましくは燃料噴射弁から燃料を供給すると共に空気供給手段から空気を供給することにより、エンジン始動のための燃焼圧を高めることができ、より一層確実にエンジンを始動することができる。
以下、本発明をアイドルストップ機能を備える車両に搭載されたエンジンの制御装置に具体化した一実施形態について図面に基づき説明する。
図1の全体構成図に示すように、本実施形態のエンジン1は筒内噴射型直列4気筒エンジンとして構成され、各気筒には燃料噴射弁2及び点火プラグ4が設けられている。各気筒の燃料噴射弁2は気筒内、即ち燃焼室6内に燃料を直接噴射可能に構成され、各燃料噴射弁2には図示しない燃料ポンプから所定圧力で燃料が供給される。
各気筒の燃焼室6内には、吸気カム8によって駆動される吸気弁10の開弁に伴って吸気ポート12を経て吸気が導入され、導入された吸気中に燃料噴射弁2から所定のタイミングで燃料が噴射される。噴射燃料は圧縮上死点近傍で点火プラグ4により点火され、燃焼圧をピストン14に作用させてクランク軸16を回転駆動する。
一方、燃焼後の排ガスは図示しない排気カムによって駆動される排気弁18の開弁に伴って排気ポート20から図示しない排気通路、触媒及び消音器などを経て外部に排出される。
吸気ポート12はサージタンク22から各気筒ごとに分岐した吸気マニホールド24に接続されており、サージタンク22の上流側には図示しない電動アクチュエータにより開閉駆動される電子スロットル弁26を備えた吸気通路28が接続されている。
また、サージタンク22には、サージタンク22内の圧力、即ち吸気圧を検出する吸気圧センサ30と、サージタンク22内の温度、即ち吸気温を検出する吸気温センサ32とが設けられている。
更に、各気筒には吸気ポート12からの吸気の供給とは独立して燃焼室6内に直接空気を供給する空気供給装置34が設けられている。この空気供給装置34は、燃焼室6内に連通した吐出孔を有する電磁式のエアバルブ(空気供給手段)36と図示しないコンプレッサから供給された圧縮空気を蓄える蓄圧器38とを有しており、エアバルブ36には蓄圧器38からエア供給管40を介して圧縮空気が供給され、エアバルブ36が開閉作動することにより燃焼室6内に直接圧縮空気が供給される。
エンジン1には、エンジン1の冷却水温を検出する水温センサ42、クランク軸16と共に回転するリングギヤ44の回転を用いてクランク軸16の回転に同期したクランク角信号を出力するクランク角センサ46、吸気カム軸48の回転に同期してTOP信号を出力するカム角センサ50が設けられている。
ECU(制御手段)52は、燃料噴射制御や点火時期制御などエンジン1を運転するための運転制御をはじめ、総合的な制御を行うための制御装置であり、CPU、メモリ、タイマカウンタなどから構成され、様々な制御量の演算を行うと共に、その制御量に基づき各種デバイスの制御を行っている。
ECU52の入力側には、各種制御に必要な情報を収集するため、上述した吸気圧センサ30、吸気温センサ32、水温センサ42、クランク角センサ46、及びカム角センサ50のほか、車両の走行速度を検出する車速センサ54、運転席に設けられたセレクトレバーの操作位置を検出するシフト位置センサ56、及び運転者によるブレーキ操作を検出するブレーキスイッチ58などの各種センサ類やイグニションスイッチ60が接続されており、出力側には演算した制御量に基づき制御が行われる各気筒の燃料噴射弁2、点火プラグ4、電子スロットル弁26、及びエアバルブ36などの各種デバイス類が接続されている。
このように構成されたエンジン1は図示しない自動変速機と連結されて車両に搭載されており、エンジン1の出力は自動変速機を介して車両の駆動輪に伝達されて車両を走行させる。
一方、ECU52は信号待ちや渋滞等による車両の停車中には、エンジン1を一時的に自動停止させるアイドルストップ制御を実行する。本実施形態ではエンジン停止条件として、車速センサ54により検出された車速が0km/hであること、ブレーキスイッチ58によりブレーキ操作が検出されていること、及びシフト位置センサ56により検出されたシフト位置がD(ドライブ)レンジ等の走行レンジ又はN(ニュートラル)レンジであることが設定されており、これらの条件が満たされると、ECU52は燃料噴射制御及び点火時期制御を中止してエンジン1を停止させる。
また、アイドルストップ制御におけるエンジン始動条件としては、ブレーキスイッチ58によりブレーキ操作の解除が検出されていること、及びシフト位置センサ56により検出されたシフト位置がDレンジ等の走行レンジであることが設定されており、これらの条件が満たされると、ECU52は燃料噴射制御及び点火時期制御を再開してエンジン1を始動する。
以上のようなアイドルストップ制御によるエンジン1の停止指令や始動指令に対応すると共に、運転者によるイグニッションスイッチ60の始動及び停止操作に対応し、エンジン1の始動及び停止を行うため、ECU52は始動停止制御を実行しており、以下に当該始動停止制御の詳細を説明する。
図2は始動停止制御のフローチャートを示すものであり、ECU52は車両の使用中にこのフローチャートに基づく始動停止制御を所定の制御周期で実行している。この始動停止制御はイグニションスイッチ60のOFF位置以外で常に実行され、運転者のキー操作により一旦アクセサリ位置に切換えられてエンジン1が停止した後、再始動された場合でも継続するように配慮されている。
始動停止制御がスタートすると、まずステップS2でエンジン1が停止しているか否かを判定する。具体的には、クランク角センサ46の検出信号に基づき求めたエンジン回転速度Neが停止判別値Ner(例えば30rpm)未満であるか否かを判定することによりエンジン1が停止しているか否かを判定する。エンジン1が運転中であって、ステップS2でエンジン1が停止していないと判定した場合にはステップS4に進む。
ステップS4では、エンジン停止指令が入力されたか否かを判定する。このエンジン停止指令はアイドルストップ制御で上述したようなエンジン停止条件が成立したとき、或いは運転者によりイグニションスイッチ60がOFF操作されたときに入力されるものであり、エンジン停止指令が入力されない場合には今回の制御周期における始動停止制御ルーチンを終了し、次の制御周期で再びステップS2から処理を行う。
一方、エンジン停止指令の入力があった場合には、ステップS4からステップS6に進み、エンジン1を停止させるための処理として燃料噴射制御及び点火時期制御を中止した後、今回の制御周期を終了する。このようにしてエンジン1の燃料噴射及び燃料の点火が行われなくなることによりエンジン1が停止する。
こうしてエンジン1が停止すると、次の制御周期ではステップS2でエンジン1が停止していると判定することにより、処理はステップS8に進むようになる。
ステップS8では、エンジン始動指令が入力されたか否かを判定する。このエンジン停止指令は、エンジン1が停止状態にあり、アイドルストップ制御で前述のエンジン始動条件が成立したとき、或いは運転者によりイグニションスイッチ60がスタート操作されたときに入力されるものであり、エンジン始動指令の入力がない場合には、この制御周期における始動停止制御を終了し、次の制御周期で再びステップS2からステップS8に進んでエンジン始動指令の有無を判定する。
従って、エンジン始動指令の入力があるまでの間、ステップS2及びステップS8の処理が制御周期ごとに繰り返されることになる。
一方、このような始動停止制御と並行して、ECU52は図3のフローチャートに基づく始動準備制御を行っている。この始動準備制御は、上述のようにしてエンジン1が停止した後で再始動されるときに、確実にエンジン1が始動できるようにするための制御であり、図2の始動停止制御と同様に、所定の制御周期で実行され、イグニションスイッチ60のOFF位置以外で常に実行されるようになっている。
始動準備制御がスタートすると、まずステップS102でエンジン1が停止しているか否かを、図2の始動停止制御におけるステップS2と同様の方法により判定する。
エンジン1が運転中であって、ステップS102でエンジン1が停止していないと判定した場合には、ステップS104に進んでエンジン停止フラグF1の値を0とした後に今回の制御周期を終了する。このエンジン停止フラグF1は、値が1であることによりエンジンが停止していることを示すものであって、現在はエンジンが停止していないので値を0とする。
こうしてその制御周期を終了し、次の制御周期のステップS102で再びエンジン1が停止しているか否かを判定する。従って、エンジン1が運転中である間はステップS102及びS104の処理が繰り返され、エンジン1が図2の始動停止制御によって停止すると、ステップS102でエンジン1が停止したと判定してステップS106に進む。
ステップS106ではエンジン停止フラグF1の値が1であるか否かを判定するが、この制御周期はエンジン停止後の最初の制御周期であり、エンジン停止フラグF1の値は0のままであるので、ステップS108に処理が進んでエンジン停止フラグF1の値を1とする。
次のステップS110では、クランク角センサ46により検出されたクランク角信号とカム角センサ50により検出されたTOP信号とに基づき、エンジン停止の直前に圧縮行程にあった気筒(以下、圧縮行程気筒という)及び膨張行程にあった気筒(以下、膨張行程気筒という)を判別し(気筒判別手段)、判別結果をそれぞれメモリに記憶する。気筒判別の方法自体は従来より行われているものであるので説明を省略するが、ステップS110に進んだ時点では既にエンジン1が停止しているので、具体的にはクランク角とTOP信号とに基づいて気筒判別を行うサブルーチンによってエンジン運転中から気筒判別を繰り返し行っておき、エンジン運転中に最後に得られたサブルーチンの判別結果をステップS110に進んだ時点で取り込み記憶するようにしている。
なお、エンジン1は直列4気筒であることから、各気筒の作動行程は図4のような関係になっており、1つの気筒(例えば第3気筒)が圧縮行程にあるときに、それ以外の気筒のうちの1つ(例えば第1気筒)が膨張行程となるようになっている。従って、膨張行程にある気筒のピストン14は、圧縮行程にある気筒のピストン位置からクランク角で180度先行した位置にあることになる。
次にステップS112に進むと、ステップS110で判別した膨張行程気筒のピストン位置Pを、クランク角センサ46により検出されたクランク角信号に基づき上死点後(ATDC)のクランク角を用いて検出し(ピストン位置検出手段)、検出結果をメモリに記憶して次のステップS114に進む。このときも、ステップS112に進んだ時点では既にエンジン1が停止しているので、具体的にはクランク角に基づいて各気筒におけるピストン位置を検出するサブルーチンによりエンジン運転中からピストン位置の検出を繰り返し行っておき、エンジン運転中に最後に得られたサブルーチンの検出結果をステップS112に進んだ時点で取り込み記憶するようにしている。
ステップS114では、ステップS112で検出した膨張行程気筒のピストン位置Pが比較的上死点寄りの第1所定位置に対応した上死点後のクランク角Pr1(例えばATDC30度)より小さい、即ちピストン14の位置が第1所定位置よりも上死点寄りであるか否かを判定する。そして、ピストン位置Pがクランク角Pr1以上、即ちピストン14の位置が第1所定位置よりも上死点寄りにはないと判定した場合はステップS116に進む一方、クランク角Pr1より小、即ち第1所定位置よりも上死点寄りにあると判定した場合はステップS118に進む。
後述するように膨張行程気筒に燃料を供給して点火し、ピストン14を押し下げてエンジン1を始動するには、ある程度の燃焼圧を発生させることができるような燃焼室6の容積を確保する必要がある。この第1所定位置は、そのような燃焼室6の容積を確保できる上死点側のピストン位置の限界として、対応するクランク角Pr1が予め設定されECU52に記憶されているものであり、この第1所定位置よりも上死点寄りにピストン14がある場合には燃焼圧が不足してエンジン1を始動できない可能性がある。
ステップS114でピストン14が第1所定位置よりも上死点寄りにないと判定してステップS116に進んだ場合には、ステップS112で検出した膨張行程気筒のピストン位置Pが第1所定位置よりも下死点寄りの第2所定位置に対応した上死点後のクランク角Pr2(例えばATDC120度)より大きい、即ちピストン14が第2所定位置よりも下死点寄りであるか否かを判定する。そして、ピストン位置Pがクランク角Pr2以下、即ちピストン14が第2所定位置よりも下死点寄りにないと判定した場合は今回の制御周期を終了する一方、クランク角Pr2より大、即ち第2所定位置よりも下死点寄りにあると判定した場合はステップS122に進む。
膨張行程気筒における燃料の燃焼圧でエンジン1を始動する場合には、上述のように十分な燃焼圧が確保されている以外に、膨張行程気筒の下死点までのピストンストロークも重要な要素であって、ある程度のピストンストロークが確保されていないとエンジン1を始動することができない。この第2所定位置は、そのようなピストンストロークを確保できる下死点側のピストン位置の限界として、対応するクランク角Pr2が予め設定されECU52に記憶されているものであり、この第2所定位置よりも下死点寄りにピストン14がある場合には下死点までのピストンストロークが不足してエンジン1を始動できない可能性がある。
このように、ステップS114及びS116により、膨張行程気筒のピストン位置Pがクランク角Pr1以上でクランク角Pr2以下である、即ちピストン14が第1所定位置から第2所定位置までの範囲内にあると判定された場合には、エンジン1の始動に必要な燃焼圧及びピストンストロークを共に確保可能であることから、次のエンジン1の始動のための準備としては何もする必要はないものとし、何もせずにその制御周期を終了する。
一方、ステップS114で膨張行程気筒のピストン位置Pがクランク角Pr1より小、即ちピストン14が第1所定位置よりも上死点寄りにあると判定してステップS118に進んだ場合には、予め設定して記憶したピストン位置Pと供給空気量Qaとの関係を示すマップから、ステップS112で検出した現在の膨張行程気筒のピストン位置Pに対応する供給空気量Qaを読み込む。
このマップにおけるピストン位置Pと供給空気量Qaとの関係は図5に示すようになっており、ピストン位置Pが第1所定位置に対応した上死点後のクランク角Pr1より小さい場合と、第2所定位置に対応した上死点後のクランク角Pr2より大きい場合に供給空気量Qaが設定されている。
ステップS118に進んだ場合、即ちピストン位置Pがクランク角Pr1より小さい場合に設定される供給空気量Qaは、膨張行程気筒のピストン14の位置を第1所定位置よりも下死点側に移動させるために膨張行程気筒に供給すべき空気量として予め実験等で求められているものであって、膨張行程気筒のピストン14の位置が上死点側に近いほど供給空気量Qaが増大するようになっている。
そして次のステップS120に進むと、蓄圧器38に蓄えられている圧縮空気がエアバルブ36の開閉制御により膨張行程気筒内に供給され、そのときに供給される空気量はステップS118で読み込んだ供給空気量Qaとなる。こうして膨張行程気筒の燃焼室6に圧縮空気が供給されることにより、膨張行程気筒のピストン14が押し下げられ、今回の制御周期が終了する。
次の制御周期でも依然としてエンジン1は停止中であれば、処理はステップS102からステップS106へと進む。
ステップS106ではエンジン停止フラグF1の値が1であるか否かを判定するが、エンジン停止フラグF1はエンジン停止後の最初の制御周期で値を1とされており、この制御周期以降、処理はステップS108に進まずにステップS112に直接進む。
ステップS112では、前述のようにステップS110で判別して記憶した膨張行程気筒のピストン位置Pを、クランク角センサ46により検出されたクランク角信号に基づき上死点後(ATDC)のクランク角を用いて検出する。このとき、前の制御周期でステップS118及びS120の処理によって膨張行程気筒のピストン14が下死点側に移動されているため、前回よりも増大したピストン位置Pが検出され、検出されたピストン位置Pは前に記憶されていたピストン位置を更新してメモリに記憶される。
なお、この場合も、前述したようにクランク角センサ46によって検出されたクランク角信号に基づき、膨張行程気筒のピストン14の位置を検出するサブルーチンによりピストン位置の検出を繰り返し行っておき、ステップS112に進んだ時点のサブルーチンの検出結果を取り込み記憶するようにしている。
次にステップS114に進むと、前述のように、ステップS112で検出された膨張行程気筒のピストン位置Pが第1所定位置に対応した上死点後のクランク角Pr1より小さいか否かを判定する。
膨張行程気筒のピストン14は、前回の制御周期のステップS120で第1所定位置よりも下死点側に移動するのに必要な量の空気が膨張行程気筒内に供給されることによって下死点側に移動しており、通常は第1所定位置よりも下死点側に移動しているはずであるが、エンジン温度や摩擦抵抗の変化、或いはエンジン1に結合されている補機の状態などにより、第1所定位置よりも下死点側に移動できなかった場合も起こりえる。
このような場合には、ステップS114で再びピストン位置Pが、第1所定位置に対応した上死点後のクランク角Pr1より小さいと判定されてステップS118に進む。そして、ステップS118ではこの制御周期のステップS112で検出された現在のピストン位置Pに対応する供給空気量Qaがマップから読み込まれ、次のステップS120では膨張行程気筒のエアバルブ36から燃焼室6内にステップS118で読み込んだ供給空気量Qaの圧縮空気が供給されることにより、膨張行程気筒のピストン14が更に下死点側に移動する。
こうして、膨張行程気筒のピストン14が第1所定位置から下死点側の領域に移動するまで、エアバルブ36による膨張行程気筒の燃焼室6内への圧縮空気の供給が継続されることにより、膨張行程気筒のピストン14を確実に第1所定位置又は第1所定位置より下死点側の領域へと移動させることができる。
一方、エンジン停止後の最初の制御周期において、ステップS116で膨張行程気筒のピストン位置Pがクランク角Pr2より大、即ちピストン14が第2所定位置よりも下死点寄りにあると判定してステップS122に進んだ場合には、ステップS118で用いたものと同じマップを用い、ステップS112で検出した現在の膨張行程気筒のピストン位置Pに対応する供給空気量Qaを読み込む。
このマップにおけるピストン位置Pと供給空気量Qaとの関係は、前述したとおり図5に示すようになっており、ステップS122に進んだ場合、即ちピストン位置Pがクランク角Pr2より大きい場合に設定される供給空気量Qaは、膨張行程気筒のピストン14の位置が第2所定位置から下死点に近づくほど増大するようになっている。ここで設定される供給空気量Qaは、圧縮行程気筒に供給される空気の量であって、これは以下のような理由によるものである。
即ち、前述したように、膨張行程気筒のピストン14が第2所定位置よりも下死点側にある場合には、次のエンジン始動の際に下死点までのピストンストロークが不足してエンジン1を始動することができない可能性があるため、膨張行程気筒のピストン14を上死点側に移動する必要があるが、ステップS120で行うような膨張行程気筒への圧縮空気の供給では、ピストン14を上死点側に移動させることができない。
ところが、図4に示すように、エンジン1においては1つの気筒が膨張行程にあるときに残る気筒の1つが圧縮行程にあり、圧縮行程気筒のピストン位置は膨張行程気筒のピストン位置からクランク角で180度遅れているため、圧縮行程気筒の燃焼室6内に圧縮空気を供給してピストン14を押し下げれば、これに伴って膨張行程気筒のピストン14は上死点側に向けて移動することになる。
そこで、膨張行程気筒のピストン位置Pが第2所定位置に対応した上死点後のクランク角Pr2よりも大きい場合の供給空気量Qaは、膨張行程気筒のピストン14の位置を第2所定位置から上死点側に移動させるために圧縮行程気筒に供給すべき空気の量として、予め実験等で求められ図5のような関係でマップに設定されているのである。
そして次のステップS124に進むと、蓄圧器38に蓄えられている圧縮空気がエアバルブ36の開閉制御により圧縮行程気筒内に供給され、そのときに供給される空気量はステップS122で読み込んだ供給空気量Qaとなる。こうして膨張行程気筒の燃焼室6に圧縮空気が供給されることにより、圧縮行程気筒のピストン14が押し下げられ、これに伴ってクランク角で180度先行する膨張行程気筒のピストン14が上死点側に移動し、今回の制御周期が終了する。
次の制御周期でも依然としてエンジン1が停止中であれば、処理はステップS102からステップS106へと進む。
ステップS106ではエンジン停止フラグF1の値が1であるか否かを判定するが、エンジン停止フラグF1はエンジン停止後の最初の制御周期で値を1とされており、処理はステップS108に進まずにステップS112に直接進む。
ステップS112では、前述のようにステップS110で判別した膨張行程気筒のピストン位置Pを、クランク角センサ46により検出されたクランク角信号に基づき上死点後(ATDC)のクランク角を用いて検出する。このとき、前の制御周期でステップS122及びS124の処理によって膨張行程気筒のピストン14が上死点側に移動されているため、前回よりも減少したピストン位置Pが検出され、検出されたピストン位置Pは前に記憶されていたピストン位置を更新してメモリに記憶される。
なお、この場合も、前述したようにクランク角センサ46によって検出されたクランク角信号に基づき、膨張行程気筒のピストン14の位置を検出するサブルーチンによりピストン位置の検出を繰り返し行っておき、ステップS112に進んだ時点のサブルーチンの検出結果を取り込み記憶するようにしている。
次にステップS114に進むと、ステップS112で検出された膨張行程気筒のピストン位置Pが第1所定位置に対応した上死点後のクランク角Pr1より小さいか否かを判定する。膨張行程気筒のピストン14は、前回の制御周期で圧縮行程気筒に圧縮空気が供給されることにより、第2所定位置より下死点側にある状態から上死点側に移動されているが、圧縮行程気筒に供給された空気の量が過剰でない限り、ピストン位置Pがクランク角Pr1より小さくなることはない。従って、ここではピストン位置Pがクランク角Pr1以上であると判定してステップS116に処理が進む。
ステップS116では、前述のように、ステップS112で検出された膨張行程気筒のピストン位置Pが第2所定位置に対応した上死点後のクランク角Pr2より大きいか否かを判定する。
膨張行程気筒のピストン14は、前回の制御周期のステップS124で第2所定位置よりも上死点側に移動するのに必要な量の空気が圧縮行程気筒内に供給されることによって上死点側に移動しており、通常は第2所定位置よりも上死点側に移動しているはずであるが、エンジン温度や摩擦抵抗の変化、或いはエンジン1に結合されている補機の状態などにより、第2所定位置よりも上死点側に移動できなかった場合も起こりえる。
このような場合には、ステップS116で再びピストン位置Pが、第2所定位置に対応した上死点後のクランク角Pr2より大きいと判定されてステップS122に進む。そして、ステップS122ではこの制御周期のステップS112で検出された現在のピストン位置Pに対応する供給空気量Qaがマップから読み込まれ、次のステップS124では圧縮行程気筒のエアバルブ36から燃焼室6内にステップS122で読み込んだ供給空気量Qaの圧縮空気が供給されることにより、圧縮行程気筒のピストン14が押し下げられ、膨張行程気筒のピストン14が更に上死点側に移動する。
こうして、膨張行程気筒のピストン14が第2所定位置から上死点側の領域に移動するまで、エアバルブ36による圧縮行程気筒の燃焼室6内への圧縮空気の供給が継続されることにより、膨張行程気筒のピストン14を確実に第2所定位置又は第2所定位置より上死点側の領域へと移動させることができる。
なお、仮に、ステップS118及びステップS120の処理によって膨張行程気筒内に供給された空気の量が過剰であることによって、膨張行程気筒のピストン14が下死点側に移動しすぎて第2所定位置よりも下死点側となるような事態が生じた場合には、次の制御周期においてステップS116の判定によって処理がステップS122に進み、圧縮行程気筒への圧縮空気の供給によって膨張行程気筒のピストン14が上死点側に移動されるので、膨張行程気筒のピストン14は確実に第1所定位置から第2所定位置までの範囲内に移動されることになる。
また、仮に、ステップS122及びステップS124の処理によって圧縮行程気筒内に供給された空気の量が過剰であることによって、膨張行程気筒のピストン14が上死点側に移動しすぎて第1所定位置よりも上死点側となるような事態が生じた場合には、次の制御周期においてステップS114の判定によって処理がステップS118に進み、膨張行程気筒への圧縮空気の供給によって膨張行程気筒のピストン14が下死点側に移動されるので、膨張行程気筒のピストン14は確実に第1所定位置から第2所定位置までの範囲内に移動されることになる。
以上のようにして始動準備制御が行われることにより、エンジン1が停止した場合には膨張行程気筒もしくは圧縮行程気筒への圧縮空気の供給によって、膨張行程気筒のピストン14が必ず第1所定位置から第2所定位置までの範囲内に位置するようになる。この結果、後述する膨張行程気筒での燃料の燃焼によるエンジン1の始動に必要な燃焼圧及びピストンストロークを共に確実に確保することが可能となる。
また、このときの膨張行程気筒もしくは圧縮行程気筒への圧縮空気の供給は、吸気ポート12を介した吸気の供給とは独立して燃焼室6内に直接空気を供給するエアバルブ36によって行うようにしたので、膨張行程気筒や圧縮行程気筒の燃焼室6内に迅速に正確な量の圧縮空気を供給することができ、膨張行程気筒のピストンを応答性よく正確に移動させることができる。
更に、膨張行程気筒もしくは圧縮行程気筒への圧縮空気の供給によるピストン14の移動は、上死点や下死点を超えて行われることがないため、上死点や下死点を超えるための大量の空気や高圧の空気を用いる必要がなく、効率的に膨張行程のピストン位置を調整することが可能である。
また、このときの膨張行程気筒のピストン14の移動は、膨張行程気筒もしくは圧縮行程気筒に設けられたエアバルブ36から蓄圧器38に蓄えられている圧縮空気を供給することによって行われるが、より確実なエンジン始動を行うべく、後述するように膨張行程気筒の燃焼圧を高めるためにエアバルブ36及び蓄圧器38を使用することもできる。この場合、ピストン位置を調整するための空気供給手段と、燃焼圧を高めるための空気供給手段とを共用することができ、コストが増大するようなことがない。
更に、膨張行程気筒のピストン14をエンジン1の始動に適した位置に移動する際に、燃料の燃焼圧などは利用しないため、燃費が悪化することもなく、燃料の燃焼に伴う振動や騒音が生じることもない。
このようにしてエンジン停止後の膨張行程気筒におけるピストン位置の調整が行われた状態にあるとき、図2の始動停止制御では前に述べたように制御周期ごとにステップS2とステップS8の処理を繰り返しているが、ステップS8ではエンジン始動指令が入力されたか否かを判定している。
このエンジン停止指令は、エンジン1が停止状態にあり、アイドルストップ制御で前述のエンジン始動条件が成立したとき、或いは運転者によりイグニションスイッチ60がスタート操作されたときに入力されるものである。
そして、エンジン始動指令の入力が有り、処理がステップS8からステップS10に進むと、エンジン1の停止の際に図3の始動準備制御におけるステップS110で判別して記憶した膨張行程気筒に対し、エアバルブ36を開閉制御することにより、蓄圧器38に蓄えられている圧縮空気の供給を行う。このときの圧縮空気量Qbは、始動準備制御におけるステップS112で検出され記憶された最新の膨張行程気筒のピストン位置Pに基づき、予め記憶したマップから読み込まれて設定される。
このピストン位置Pと供給空気量Qbとの関係は図6のようになっており、図3の始動準備制御によって膨張行程気筒のピストン14の位置が調整される際の第1所定位置に対応した上死点後クランク角のPr1と第2所定位置に対応した上死点後クランク角Pr2との間の領域で供給空気量Qbが設定されている。
また、図6に示すように、ピストン位置Pが下死点側に近づくほど供給空気量Qbが増加するようになっているが、これは膨張行程気筒の燃焼室6の容積の拡大に伴い膨張仕事量が減少するため、燃料を多く燃焼させて燃焼力を増大させる必要があり、これに伴い供給すべき空気量も増加させるためである。
次のステップS12では、膨張行程気筒に対して燃料噴射弁2から燃料を噴射する。このときの燃料噴射量は、始動準備制御のステップS112で記憶している最新の膨張行程気筒のピストン位置から算出した膨張行程気筒内の空気量と、始動停止制御のステップS10で決定しエアバルブ36から供給した供給空気量Qbとに基づき算出される。なお、供給空気量Qbの空気の供給により膨張行程の燃焼圧を高めることができ、確実なエンジン始動が可能となるが、供給空気量Qbの空気を供給しなくとも十分にエンジン始動が可能な場合には、ステップS10を省略しても良い。
次のステップS14では、ステップS12での燃料噴射から予め設定された所定時間が経過した後、点火プラグ4により膨張行程気筒の燃料を点火し、今回の制御周期を終了する。このときステップS14の燃料の点火で生じた燃焼圧により、膨張行程気筒のピストン14が押し下げられるが、膨張行程気筒のピストン14は、始動準備制御によってエンジン1を始動するのに必要な燃焼圧及びピストンストロークが得られる位置である第1所定位置から第2所定位置までの範囲内にあるため、エンジン1は確実に始動する。
このようにしてエンジン1が始動した後の制御周期では、ステップS2においてエンジン回転速度Neが停止判別値Ner以上となっていることからエンジン1が停止していないと判定されるため、再びステップS4でエンジン1の停止指令が有ると判断されるまでの間、制御周期ごとにステップS2とステップS4の処理が繰り返されることになる。
なお、図2のフローチャートには示されていないが、ECU52はステップS14の膨張行程気筒の点火によりエンジン1が始動した後は、別のエンジン運転制御ルーチンにより、後続の各気筒に対して順次エンジン1の運転に必要な燃料噴射及び点火を実行する。
以上のように、膨張行程気筒への燃料噴射と点火によりエンジン1を始動する際には、膨張行程気筒に対してエアバルブ36から圧縮空気が供給されると共に、この圧縮空気を含む膨張行程気筒内の空気量に応じた燃料が気筒内に噴射されるので、エンジン1を始動するのに必要な燃焼圧を得ることができる。
以上で本発明の一実施形態に係るエンジンの始動装置についての説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、膨張行程気筒もしくは圧縮行程気筒への供給空気量Qaとして、図5の関係に基づきピストン位置Pに応じて読み出したものをそのまま使用するようにしたが、エンジン1の温度によってピストン14を移動させるのに必要な空気量は変動するため、例えば水温センサ42によって検出されたエンジン1の冷却水温などによって供給吸気量Qaを補正するようにしてもよい。この場合、エンジン1の冷却水温が低いほど、即ちエンジン1の温度が低いほど供給空気量Qaを減少方向に補正する。このように補正することによってより一層精度よく膨張行程気筒のピストン14を第1所定位置から第2所定位置までの範囲内に移動させることが可能となる。
また、エンジン1の始動の際に膨張行程気筒に供給する空気の供給空気量Qbについても、補正を加えるようにしてもよい。即ち、必要な燃焼圧を精度よく得るには膨張行程気筒に供給される空気の質量を精度よく制御する必要があるが、供給される空気の密度は温度によって変化するので、例えば水温センサ42によって検出されたエンジン1の冷却水温や、吸気温センサ32によって検出された吸気温度などから推定した気筒内温度に応じて供給空気量Qbを補正するようにしてもよい。
この場合には気筒内温度が高いほど供給空気の密度は低下するので、供給空気量Qbを増大方向に補正する。このようにすることによりエンジン1の始動に必要な空気量をより正確に求めることができる。
また、上記実施形態では、イグニションスイッチ60のOFF位置以外で始動準備制御が常に実行されるようになっていたが、イグニッションスイッチ60がOFFとなった後も処理を継続し、膨張行程気筒のピストン14の位置が第1所定位置から第2所定位置までの範囲内となったときに、制御を終了するようにしてもよい。この場合、膨張行程のピストン14が第1所定位置から第2所定位置までの範囲内にないときには、ステップS118及びS120の処理、又はステップS122及びS124の処理によって第1所定位置から第2所定位置までの範囲内にピストン14が移動した後に始動準備制御が終了することになる。
また、上記実施形態は直列4気筒のエンジン1に適用したものであったが、エンジンの形式や気筒数はこれに限定されるものではなく、少なくとも1つの気筒が圧縮行程にあるときに、残りの気筒のうちの少なくとも1つが膨張行程にあるエンジンであればよい。
更に、上記実施形態は、アイドルストップ制御を行うようにしたエンジン1に本発明を適用したものであったが、アイドルストップ制御を行わずにイグニッションスイッチ60の操作のみで始動及び停止するようにしたエンジンにも本発明を適用することが可能である。
本発明の一実施形態に係るエンジンの制御装置の全体構成図である。 図1の制御装置で行われる始動停止制御の内容を示すフローチャートである。 図1の制御装置で行われる始動準備制御の内容を示すフローチャートである。 図1のエンジンにおける各気筒の作動状態を示す図である。 図3の始動準備制御で用いられるピストン位置Pと供給空気量Qaとの関係を示す図である。 図2の始動停止制御で用いられるピストン位置Pと供給空気量Qbとの関係を示す図である。
符号の説明
1 エンジン
2 燃料噴射弁
4 点火プラグ
36 エアバルブ(空気供給手段)
52 ECU(制御手段、気筒判別手段、ピストン位置検出手段)

Claims (3)

  1. 複数気筒のうちの少なくとも1つの気筒が圧縮行程にあるときに、残りの気筒の少なくとも1つが膨張行程となるエンジンの各気筒に設けられ、気筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、
    上記燃料噴射弁により上記気筒内に噴射された燃料を点火する点火プラグと、
    上記エンジンの吸気弁の開閉による吸気の供給とは独立して上記気筒内に空気を供給する空気供給手段と、
    上記エンジンを停止する際に膨張行程にある気筒及び圧縮行程にある気筒をそれぞれ判別する気筒判別手段と、
    上記気筒判別手段によって上記エンジンの停止時に膨張行程にあると判別された気筒のピストン位置を検出するピストン位置検出手段と、
    上記エンジンが停止状態にあって上記ピストン位置検出手段によって検出されたピストン位置が、膨張行程の気筒内における燃料の燃焼圧がエンジンの始動に必要な燃焼圧となるピストン位置として予め設定された第1所定位置より上死点側にあるときには上記気筒判別手段によって膨張行程にあると判別された気筒に上記空気供給手段から空気を供給する一方、上記エンジンが停止状態にあって上記ピストン位置検出手段によって検出されたピストン位置が、膨張気筒内における燃料の燃焼圧でエンジンを始動することが可能なピストンストロークを確保できるピストン位置として上記第1所定位置より下死点側に予め設定された第2所定位置より下死点側にあるときには上記気筒判別手段によって圧縮行程にあると判別された気筒に上記空気供給手段から空気を供給する制御手段と
    を備えたことを特徴とするエンジンの制御装置。
  2. 上記制御手段は、上記エンジンが停止状態にあるときに、上記ピストン位置検出手段によって検出されたピストン位置が上記第1所定位置から上記第2所定位置までの間の範囲内となるまで上記空気供給手段からの上記空気供給を行うことを特徴とする請求項1に記載のエンジンの制御装置。
  3. 上記制御手段は、上記エンジンを始動する際には上記気筒判別手段によってエンジン停止時に膨張行程にあると判別された気筒に対し、上記燃料噴射弁から燃料を供給し上記点火プラグで上記供給燃料を点火することを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンの制御装置。
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