JP4407234B2 - 液晶表示装置および電子機器 - Google Patents

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本発明は、液晶表示装置および電子機器に関し、特に垂直配向型の液晶を用いた液晶表示装置に関するものである。
従来のTNモードを採用した液晶表示装置には、視角が狭いという課題があったため、近年は視角が広いVA(垂直配向)モードが採用されている。このVAモードでは、液晶が電圧によって倒れる方向を何らかの方法で制御する必要がある。つまり、VAモードを採用した場合には一般にネガ型液晶を用いるが、初期配向状態で液晶分子が基板面に対して垂直に立っているものを、電圧印加により倒すわけであるから、何も工夫をしなければ液晶分子の倒れる方向を制御できず、配向の乱れ(ディスクリネーション)が生じて光抜け等の表示不良が生じ、表示特性を落としてしまう。そこで、垂直配向した液晶分子の倒れる方向を規制する技術として、例えば特許文献1のような技術が開示されている。
特開平11−242225号公報
上記特許文献1では、基板内面に配設された電極上に突起を設け、該突起の傾斜面に沿って液晶分子の傾倒方向を規制している。このように電極上に突起を形成すると、確かに液晶分子の傾倒方向を規制できるものの、初期配向状態において突起の傾斜面に対して液晶分子が垂直に配向すると、該傾斜面の傾斜角に応じて液晶分子に配向乱れが生じ、コントラストを低下させる要因となる場合がある。特に、突起の裾部分において配向乱れが生じやすく、その結果、該裾部分における光漏れを原因として表示特性の低下を引き起こす惧れが高い。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、垂直配向タイプの液晶表示装置であって、初期配向状態においても光漏れの少ない高コントラストの液晶表示装置を提供し、さらには初期配向状態で垂直配向にある液晶分子の電圧印加時の傾倒方向を規制する新しい手法を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明の液晶表示装置は、一対の基板間に液晶層を挟持してなる液晶表示装置であって、前記一対の基板の液晶層側にはそれぞれ電極が配設されるとともに、前記液晶層は誘電異方性が負の液晶からなり、前記一対の基板のうちの少なくとも一方の基板であって、前記電極の前記液晶層側には、該液晶層に突出する形にて誘電体からなる凸状部が形成され、前記凸状部の裾部の少なくとも一部が誘電体膜にて覆われ、該誘電体膜の誘電率が前記凸状部の誘電率と異なることを特徴とする。
本発明は、垂直配向タイプの液晶表示装置、つまり初期配向状態が垂直配向を呈する誘電異方性が負の液晶にて構成された液晶層を備える液晶表示装置において、液晶分子の電圧印加により倒れる方向を好適に規制し、且つ初期配向状態(垂直配向状態)において配向乱れを生じ難くする手法を提供するものである。つまり、液晶分子の倒れる方向を規制する手段として、基板の内面(液晶層挟持面)から液晶層に突出する形にて誘電体からなる凸状部を形成する一方、特に初期配向状態で配向乱れの生じやすい凸状部の裾部の少なくとも一部を凸状部と誘電率の異なる誘電体膜にて覆うものとしたため、初期配向時には裾部における配向乱れが抑制されるとともに、電圧印加時には凸状部の配向規制力により確実に液晶分子の傾倒方向を規制することが可能となる。したがって、初期配向時及び電圧印加時の双方において配向乱れ(ディスクリネーション)が生じ難くなり、それに起因する光漏れ等の発生を防止ないし抑制することが可能となり、表示特性の高い液晶表示装置を提供することが可能となる。
なお、本発明において凸状部は自身の凸形状に沿って液晶分子の傾倒方向を規制するものである。このようなる凸状部は、垂直配向した液晶分子について、電界(電極間の電界)変化に基づいて倒れる方向を規制する凸形状を具備しているものとすることができる。具体的には、基板内面から液晶層に突出する形にて、基板面に対して所定の傾斜面を備えた凸状部、例えば円錐状、多角錘状の突起物として構成することが好ましく、凸形状の表面を液晶分子の垂直配向方向に対して所定の角度だけ傾斜する傾斜面を具備するように構成することが好ましい。凸状部の傾斜面については、その最大傾斜角が0°〜20°であることが好ましい。この場合の傾斜角とは、基板内面と凸状部の傾斜面とのなす角度で、凸形状が曲表面を有している場合には、その曲表面に接する面と基板内面とのなす角度を指すものとする。この場合の最大傾斜角が0°未満の場合、液晶分子の倒れる方向を規制するのが困難となる場合があり、また最大傾斜角が20°を超えると、その部分から光漏れ等が生じコントラスト低下等の不具合が生じる場合がある。なお、最大傾斜角はさらに好ましくは2°〜20°程度とするのが良い。
また、本発明において、前記凸状部の誘電率を前記誘電体膜の誘電率よりも小さい構成とすることができる。本発明の液晶表示装置では、凸状部と誘電体膜との誘電率がそれぞれ異なるため、その境界部分において等電位面が歪むこととなり、その等電位面の歪みに応じて液晶分子の傾倒方向が規制されることとなる。つまり、初期配向状態で垂直配向をなすネガ型の液晶分子は等電位面に対して平行になろうとするために、等電位面が歪むこととで液晶分子の傾倒方向が定まるわけである。そこで、上記のように凸状部の誘電率を誘電体膜の誘電率よりも小さい構成とすることで、等電位面の歪む方向が凸状部の傾斜面と交わる方向となり、その結果、液晶分子の傾倒方向が該凸状部の傾斜面に交わる方向に定まることとなる。このような等電位面の歪みに基づく傾倒方向は、凸状部の傾斜面に沿った液晶分子の傾倒方向と略同一となり、双方の配向規制力が相俟って液晶分子の傾倒方向を確実に規制することが可能となる。
また、前記凸状部の一部が、前記誘電体膜よりも前記液晶層側に突出していることが好ましい。つまり、凸状部の一部が液晶層に突出していることで、その突出部分にて確実に液晶分子の傾倒方向を規制することが可能となる。さらに、前記誘電体膜は、前記凸状部の裾部と、前記凸状部の非形成領域とを覆うものとすることができる。この場合、凸状部の突出部分以外の領域を誘電体膜により平坦化することができるようになり、該突出部分以外の領域において初期配向状態での配向乱れが生じ難くいものとなる。
また、前記誘電体膜は、所定の誘電率を備える第1領域と、該第1領域とは誘電率の異なる第2領域とを備え、前記第1領域は、前記第2領域を取り囲む形で形成され、且つ前記第2領域の誘電率と前記凸状部の誘電率との中間の誘電率を備えるものとすることができる。この場合、上述したように誘電率の違いに基づく等電位面の歪みが生じ、具体的には第1領域の誘電率を第2領域の誘電率と凸状部の誘電率との中間に設定することで、各境界部分において等電位面の歪み方向を互い違いに形成することができるようになる。その結果、例えば凸状部周辺では該凸状部を中心に外側に広がるように液晶分子を配向規制する一方、第2領域周辺では該第2領域を中心に内側に狭まるように液晶分子を配向規制することができ、したがって片側の基板のみで液晶分子の配向方向を好適に、つまりディスクリネーションの発生を最小限として規制することが可能となる。なお、誘電体膜が第2領域を備えず単一の誘電体材料にて構成される場合には、凸状部が形成された基板とは異なる基板側に、隣合う凸状部の間に位置するように同様の凸状部等の配向規制手段が必要となる。
前記誘電体膜の表面が、平坦であるものとすることができる。このような平坦面を有している誘電体膜を具備する液晶表示装置においては、初期配向状態で液晶分子の基板垂直方向への配向を好適に実現することができ、該初期配向状態で液晶分子の配向乱れを防止ないし抑制することが可能となる。
前記凸状部の平面形状は、中心点に対して点対称若しくは概ね点対称な形状を有するものとすることができる。このような凸状部を配設することにより、液晶分子の傾倒方向が該凸状部を中心として放射状に規制され、配向乱れが一層生じ難いものとなる。なお、凸状部の平面形状は、具体的には円形又は正多角形若しくは略円形又は略正多角形とすることができる。
次に、本発明の電子機器は、上記記載の液晶表示装置を備えたことを特徴とする。このような電子機器によると、初期配向状態及び電圧印加状態の双方において残像やしみ状のむら等の表示不良が抑えられ、さらには特定の視野方向において高い表示特性を示す表示部を備えた電子機器を提供することが可能となる。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図において、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならせてある。
[第1の実施の形態]
以下に示す本実施の形態の液晶表示装置は、スイッチング素子として薄膜ダイオード(Thin Film Diode, 以下、TFDと略記する)を用いたアクティブマトリクス型の液晶表示装置の例であり、特に垂直配向タイプの液晶を用いた透過型の液晶表示装置である。
図1は、本実施の形態の液晶表示装置100についての等価回路を示している。この液晶表示装置100は、走査信号駆動回路110及びデータ信号駆動回路120を含んでいる。液晶表示装置100には、信号線、すなわち複数の走査線13と、該走査線13と交差する複数のデータ線9とが設けられ、走査線13は走査信号駆動回路110により、データ線9はデータ信号駆動回路120により駆動される。そして、各画素領域150において、走査線13とデータ線9との間にTFD素子40と液晶表示要素160(液晶層)とが直列に接続されている。なお、図1では、TFD素子40が走査線13側に接続され、液晶表示要素160がデータ線9側に接続されているが、これとは逆にTFD素子40をデータ線9側に、液晶表示要素160を走査線13側に設ける構成としても良い。
次に、図2に基づいて、本実施の形態の液晶表示装置100に備えられた電極の平面構造(画素構造)について説明する。図2に示すように、本実施の形態の液晶表示装置100では、走査線13にTFD素子40を介して接続された平面視矩形状の画素電極31がマトリクス状に設けられており、該画素電極31と紙面垂直方向に対向して共通電極9が短冊状(ストライプ状)に設けられている。共通電極9はデータ線からなり走査線13と交差する形のストライプ形状を有している。本実施の形態において、各画素電極31が形成された個々の領域が1つのドット領域であり、マトリクス状に配置された各ドット領域毎にTFD素子40が具備され、該ドット領域毎に表示が可能な構造になっている。
ここでTFD素子40は走査線13と画素電極31とを接続するスイッチング素子であって、TFD素子40は、Taを主成分とする第1導電膜と、第1導電膜の表面に形成され、Taを主成分とする絶縁膜と、絶縁膜の表面に形成され、Crを主成分とする第2導電膜とを含むMIM構造を具備して構成されている。そして、TFD素子40の第1導電膜が走査線13に接続され、第2導電膜が画素電極31に接続されている。
次に、図3に基づいて本実施の形態の液晶表示装置100の画素構成について説明する。図3(a)は、液晶表示装置100の画素構成、特に画素電極31の平面構成を示す模式図、図3(b)は、図3(a)のA−A’断面を示す模式図である。本実施の形態の液晶表示装置100は、図2に示したようにデータ線9と走査線13とが交差する領域付近に画素電極31を備えてなるドット領域を有している。このドット領域内には、図3(a)に示すように一のドット領域に対応して3原色のうちの一の着色層が配設され、3つのドット領域(D1,D2,D3)で各着色層22B(青色),22G(緑色),22R(赤色)を含む画素を形成している。
一方、図3(b)に示すように、本実施の形態の液晶表示装置100は、上基板(素子基板)25と、これに対向配置された下基板(素子基板)10との間に初期配向状態が垂直配向をとる液晶、すなわち誘電異方性が負の液晶材料からなる液晶層50が挟持されている。なお、透過率向上のために、液晶材料にカイラル剤を添加するものとしても良い。
上基板25は、石英、ガラス等の透光性材料からなる基板本体25Aの液晶層側に、カラーフィルタ22(図3(b)では赤色着色層22R)を備えて構成されている。ここで、着色層22Rの周縁は金属クロム等からなるブラックマトリクスBMにて囲まれ、ブラックマトリクスBMにより各ドット領域D1,D2、D3の境界が形成されている(図3(a)参照)。
また、カラーフィルタ22の液晶層側には、インジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide, 以下、ITOと略記する)からなる画素電極31が配設されており、画素電極31の液晶層側には、垂直配向した液晶分子の電圧印加時の傾倒方向を規制するための凸状部42が複数配設されている。さらに、凸状部42の一部と上記画素電極31とを覆う形にて誘電体膜41が形成され、該凸状部42の突出部分と誘電体膜41との液晶層側には、ポリイミド等からなる配向膜33が形成されている。
ここで、画素電極31は、各ドット領域D1,D2,D3毎に平面視略矩形状に形成されており、その画素電極31上に形成された凸状部42はアクリル樹脂やイミド樹脂等の透光性の誘電体にて構成されている。また、凸状部42は、上基板25の内面から液晶層50に凸形状を付与する挟持面凸形状付与手段として機能しており、具体的には画素電極31上から液晶層50に所定の高さ(例えば0.05μm〜1.5μm程度)突出して構成されている。さらに詳しくは、凸状部42は画素電極31の内面に対して所定の傾斜角をなす傾斜面を備え、例えば正八角錘状の突起物として構成され、その傾斜面は最大傾斜角が2°〜20°となるように設計されている。なお、この場合の傾斜角とは、画素電極31の内面と凸状部42の傾斜面とのなす角度で、凸形状が曲表面を有している場合には、その曲表面に接する面と画素電極31の内面とのなす角度を指すものとする。なお、凸状部42は正八角錘状に限らず、例えば円錘状、円錐台状、多角錘台状、半球状の突起物として構成することもできる。
また、凸状部42の裾部分を覆う誘電体膜41は、自身の開口部から凸状部42の一部を液晶層側に突出させる形にて配設されており、凸状部42とは誘電率の異なるアクリル樹脂やイミド樹脂等の透光性の誘電体にて構成されている。この誘電体膜41は平坦化膜であって、凸状部42の突出部分以外の領域を平坦化するとともに、凸状部42の裾部分を覆い、該裾部分での液晶分子の配向不良を防止ないし抑制する機能も兼備している。なお、この機能については後に詳細に説明する。
なお、凸状部42の突出部分と誘電体膜41との液晶層側に形成された配向膜27は、液晶分子を膜面に対して垂直に配向させる垂直配向膜として機能するものであって、ラビングなどの配向処理は施されていない。
次に、下基板10側においては、ガラスや石英等の透光性材料からなる基板本体10Aの液晶層側に、インジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide, 以下、ITOと略記する)からなるストライプ状の共通電極9が形成されている。なお、共通電極9は図3(b)において紙面垂直方向に延びる形のストライプ状に形成されており、該紙面垂直方向に並んで形成されたドット領域の各々に共通の電極として構成されている。
さらに、共通電極9の内面側には、該共通電極9の内面から液晶層50に突出してなる凸状部48が複数形成されている。さらに、凸状部48の一部と共通電極9とを覆う形にて誘電体膜49が形成され、該凸状部48の突出部分と誘電体膜49との液晶層側には、ポリイミド等からなる配向膜27が形成されている。
凸状部48は、上基板25側の凸状部42と同様の構成を有し、例えばアクリル樹脂やイミド樹脂等の透光性の誘電体にて構成され、下基板10の内面から液晶層50に凸形状を付与する挟持面凸形状付与手段として機能している。凸状部48は正八角錘形状の突起物として構成され、その詳細な構成は上基板25側の凸状部42と同一である。また、凸状部48の裾部分を覆う誘電体膜49も、上基板25側の誘電体膜41と同様の構成を有しており、詳細な説明は省略する。
なお、上側凸状部42と下側凸状部48とは、それぞれ平面視した場合に互い違いの位置となるように、つまり隣り合う上側凸状部42,42の間に下側凸状部48が位置するように、各基板の凸状部42,48が位置決めされている。
次に、図3に示すように、下基板10の外面側(液晶層50を挟持する面とは異なる側)には位相差板18及び偏光板19が、上基板25の外面側にも位相差板16及び偏光板17が形成されており、基板内面側(液晶層50側)に円偏光を入射可能に構成されており、これら位相差板18及び偏光板19、位相差板16及び偏光板17が、それぞれ円偏光板を構成している。偏光板17(19)は、所定方向の偏光軸を備えた直線偏光のみを透過させる構成とされ、位相差板16(18)としてはλ/4位相差板が採用されている。このような円偏光板としては、その他にも偏光板とλ/2位相差板とλ/4位相差板を組み合わせた構成のもの(広帯域円偏光板)を用いることが可能で、この場合、黒表示をより無彩色にすることができるようになる。また、偏光板とλ/2位相差板とλ/4位相差板、及びcプレート(膜厚方向に光軸を有する位相差板)を組み合わせた構成のものを用いることも可能である。なお、下基板10に形成された偏光板19の外側には透過表示用の光源たるバックライト15が設けられている。
ここで、本実施の形態の液晶表示装置100においては、液晶層50の液晶分子を配向規制するために、つまり初期状態において垂直配向にある液晶分子について、電極間に電圧を印加した際の傾倒方向を規制する手段として、上述の通り各基板10,25の液晶層側に凸状部42,48を配設している。この凸状部42,48は自身の傾斜面に沿って液晶分子の傾倒方向を規制するものであって、上基板25側に形成した凸状部42と、下基板10側に形成した凸状部48とは、平面視した場合に交互の位置関係となるように配設されている。
図6は液晶分子の配向変化の状態を示す説明図で、図6(a)は初期配向状態(電圧非印加状態)、図6(b)は電圧印加状態を示している。このように、各凸状部42,48は、自身を中心にして外側に広がるように液晶分子の傾倒方向を規制するものであるが、これを下基板10と上基板25との間で平面的に互い違いの位置となるように配設することで、液晶分子の傾倒方向が各凸状部の間で連続的に繋がることとなる。その結果、凸状部42,48の間で液晶分子の不連続部分が生じ難くなり、ひいては配向乱れの発生を防止ないし抑制することが可能となる。
そして、本実施の形態の液晶表示装置100において、誘電体膜41,49は凸状部42,48の裾部分を覆い、該裾部分での液晶分子の配向不良を防止ないし抑制している。つまり、凸状部42,48は上述の通り傾斜面を備えているが、その傾斜面の裾部分では、製造上の問題で、設計通りの傾斜面が得られない場合が多く、特に傾斜角度が所望の角度よりも大きくなってしまう場合が多い。そのため、初期配向状態(つまり垂直配向状態)において、裾部分においては液晶分子が基板面に対して一層平行方向に配向することとなり、この平行方向への配向に起因して光漏れが生じやすく、また基板面に対して平行方向に配向した液晶分子と垂直方向に配向した液晶分子とが該裾部分において入り乱れるため、配向不良が生じ、これに起因する光漏れ等も生じることとなる。
しかしながら、本実施の形態のように誘電体膜41,49で凸状部42,48の裾部分を覆うことで、上述したような傾斜角の大きい裾部分を平坦化することができ、初期配向状態での光漏れ等の表示不良の発生を防止ないし抑制することができるようになる。
また、本実施の形態の液晶表示装置100では、凸状部42,48以外にも液晶分子の傾倒方向を規制する手段が具備されている。具体的には、誘電体膜41,49を凸状部42,48よりも誘電率の大きな材料で構成している。この場合、図6(b)に示すように、誘電率の違いに基づき、電圧印加時にできる等電位面L1,L2が図示したように歪むこととなる。本実施の形態に用いた液晶は誘電異方性が負であるため、液晶分子は等電位面に対して平行になろう傾き、その結果、液晶分子の傾倒方向が規制されることとなる。そして、図示したように等電位面の歪む方向が凸状部42,48の傾斜面と交わる方向であるため、液晶分子の傾倒方向は該凸状部42,48の傾斜面に交わる方向に規制されることとなる。このような等電位面の歪みに基づいて規制される液晶分子の傾倒方向は、凸状部42,48の傾斜面に沿って規制される液晶分子の傾倒方向と略同一となり、双方の配向規制力の相乗効果により液晶分子の傾倒方向を確実に規制することが可能となっている。
なお、本実施の形態においては、上下基板10,25の双方の液晶層側に凸状部42,48を形成し、その裾部分を覆う形にて平坦化膜たる誘電体膜41,48を形成するものとしたが、片側の基板のみに凸状部及び誘電体膜を設けるものとすることも可能である。例えば、図4に示すように、上基板25の液晶層側に凸状部42及び誘電体膜41を形成し、下基板10の液晶層側には凸状部48aのみを形成し、誘電体膜を形成しない構成とすることができる。
或いは図5に示すように、上基板25の液晶層側に凸状部42及び誘電体膜41を形成し、下基板10の液晶層側には共通電極9に対してスリット48bを形成した構成を採用することもできる。この場合、スリット48bを形成したことで、該スリット48bの形成部分から対向側の電極に斜め電界が生じ、該斜め電界に沿って液晶分子の傾倒方向が規制される。
図4の液晶表示装置200、図5の液晶表示装置300のいずれの場合も、液晶分子は凸状部48a又はスリット48bを中心に外側に広がるよう傾倒方向が規制されるため、上基板25側の凸状部42と下基板10側の凸状部48a又はスリット48bとの間において、液晶分子の傾倒方向が不連続となる領域が形成され難いものとなる。
[第2の実施の形態]
以下、本発明の第2の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図7は、第2の実施の形態の液晶表示装置について、平面図及び断面図を示すもので第1の実施の形態の図3に相当する模式図である。本実施の形態の液晶表示装置の基本構成は第1の実施の形態と同様であり、上基板25側のみに液晶分子の配向規制手段を配設し、下基板10側には配向規制手段を配設しない点が主に異なっている。したがって、図7においては図3と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図4に示すように、第2の実施の形態の液晶表示装置400は、上基板25において、基板本体25Aの液晶層側にカラーフィルタ22、さらには該カラーフィルタ22の液晶層側に画素電極31を具備して構成されている。また、画素電極31の液晶層側には液晶分子の傾倒方向を規制する手段として凸状部42が複数設けられ、さらに凸状部42の裾部分と該凸状部42の非形成領域とを覆う形にて誘電体膜41が形成されている。なお、誘電体膜41は凸状部42よりも誘電率の高い材料にて構成されている。
ここで、本実施の形態においては、誘電体膜41にそれぞれ誘電率の異なる第1領域41a及び第2領域41bが配設されている。具体的には、誘電体膜41の膜面内において、所定の誘電率を備える第2領域41bが誘電率の異なる第1領域41aを取り囲む形で形成されており、該第2領域41bは、第1領域41aの誘電率と凸状部42の誘電率との中間の誘電率を備えるものとされている。なお、第1領域41aは凸状部42よりも誘電率の高い材料にて構成されている。
このような構成により、図11に示すように、電圧印加時に誘電体膜41内において第1領域41aと第2領域41bとの境界で誘電率の違いに基づく等電位面L3の歪みが生じ、さらに、第2領域41bと凸状部42との境界でも等電位面L4の歪みが生じる。ここでは、誘電率の違いが、(第1領域41aの誘電率)>(第2領域41bの誘電率)>(凸状部42の誘電率)とされているため、図示したように等電位面L3の歪み方向と、等電位面L4の歪み方向とが互い違いの方向となる。
その結果、例えば凸状部42周辺では、凸状部42の傾斜面及び等電位面L4の歪み方向に沿って、該凸状部42を中心に外側に広がるように液晶分子の傾倒方向を規制することが可能となる一方、第1領域41a周辺では、等電位面L3の歪み方向に沿って、該第1領域41aを中心に内側に狭まるように液晶分子を配向規制することができるようになる。したがって、本実施の形態では、隣合う2つの凸状部42,42間(具体的には第1領域41aの形成領域)において、液晶分子の傾倒方向を変化させることが可能となり、それ故に、上基板25側のみで液晶分子の配向方向を好適に、つまりディスクリネーションの発生を最小限として規制することが可能となる。つまり、本実施の形態では、下基板10側に凸状部、電極スリット等の配向規制手段を設けることなく、配向乱れの少ない構成を提供することが可能となる。
なお、上記第1及び第2の実施の形態では、凸状部42,48,48a、スリット48bの平面形状を点状に構成しているが、例えば図8の液晶表示装置500のように、下基板10側に形成する凸状部48a(或いは凸状部42,48又はスリット48b)を、ドットD1,D2,D3の形状に概ね倣った外形を有する平面視枠状の構成とすることができる。そして、この場合、上基板25側に形成する凸状部42を、下基板10側の凸状部48の枠内略中心に平面視棒状に形成することができる。
また、図9の液晶表示装置600のように、下基板10側に形成する凸状部48a(或いは凸状部42,48又はスリット48b)、及び上基板25側に形成する凸状部42を、それぞれ略平行に形成した平面視棒状の構成とすることもできる。さらには、図10の液晶表示装置700のように、下基板10側に形成する凸状部48a(或いは凸状部42,48又はスリット48b)、及び上基板25側に形成する凸状部42を、それぞれ略平行に形成した平面視「く」の字状の構成とすることもできる。
[電子機器]
次に、本発明の上記実施の形態の液晶表示装置を備えた電子機器の具体例について説明する。
図12は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図12において、符号1000は携帯電話本体を示し、符号1001は上記液晶表示装置を用いた表示部を示している。このような携帯電話等の電子機器の表示部に、上記実施の形態の液晶表示装置を用いた場合、視角が広く、光漏れ等の不具合発生も少なくて、信頼性の高い液晶表示部を備えた電子機器を実現することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば上記実施の形態ではTFDをスイッチング素子としたアクティブマトリクス型の液晶表示装置に本発明の構成を適用した例を示したが、スイッチング素子としてTFTを用いたアクティブマトリクス型の液晶表示装置にも本発明の構成を適用することが可能である。なお、スイッチング素子としてTFTを用いる場合、上記実施の形態において、下基板10の内面側に画素電極を配設し、該画素電極にTFT素子を接続する一方、上基板25の内面側に全面ベタ状の共通電極を配設するものとすれば良い。
また、本実施の形態では透過型の液晶表示装置に本発明の構成を適用した例を示したが、透過型のみならず反射型、半透過反射型の液晶表示装置にも本発明の構成を適用することができる。
本発明の第1の実施の形態の液晶表示装置の等価回路図。 同、液晶表示装置のドットの構造を示す平面図。 同、液晶表示装置の要部を示す平面模式図及び断面模式図。 図1の液晶表示装置の変形例について要部を示す平面模式図及び断面模式図。 図1の液晶表示装置の変形例について要部を示す平面模式図及び断面模式図。 図1の液晶表示装置における液晶分子の配向の様子を示す説明図。 第2の実施の形態の液晶表示装置の要部を示す平面模式図及び断面模式図。 各実施の形態の一変形例を示す平面模式図及び断面模式図。 各実施の形態のその他の変形例を示す平面模式図及び断面模式図。 各実施の形態のその他の変形例を示す平面模式図及び断面模式図。 図7の液晶表示装置における液晶分子の配向の様子を示す説明図。 本発明の電子機器の一例を示す斜視図。
符号の説明
9…共通電極、31…画素電極、41,49…誘電体膜、42,48…凸状部、50…液晶層、D1,D2,D3…ドット領域

Claims (5)

  1. 一対の基板間に液晶層を挟持してなる液晶表示装置であって、
    前記一対の基板の液晶層側にはそれぞれ電極が配設されるとともに、前記液晶層は誘電率異方性が負の液晶からなり、
    前記一対の基板のうちの少なくとも一方の基板であって、前記電極の前記液晶層側には、該液晶層に突出する形にて誘電体からなる凸状部が形成され、
    前記凸状部の裾部の一部が誘電体膜にて覆われて、該凸状部の一部が該誘電体膜よりも前記液晶層側に突出し、該誘電体膜の誘電率が前記凸状部の誘電率よりも大きい誘電率であり、
    前記誘電体膜の上に配向膜が形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記誘電体膜は、前記凸状部の裾部と、前記凸状部の非形成領域とを覆うことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記誘電体膜は、所定の誘電率を備える第1領域と、該第1領域とは誘電率の異なる第2領域とを備え、
    前記第1領域は、前記第2領域を取り囲む形で形成され、且つ前記第2領域の誘電率と前記凸状部の誘電率との中間の誘電率を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記誘電体膜の表面が、平坦であることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  5. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の液晶表示装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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