JP4407224B2 - 印刷インキおよび印刷物 - Google Patents

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Description

本発明は、カード、商品券、有価証券、身分証明書、紙幣、免許証等に秘匿印刷を行うための印刷インキ、及び該印刷インキからなる印刷層を有する印刷物に関するものである。
カード、商品券、有価証券、身分証明書、紙幣、免許証等は、直接的、もしくは間接的に、経済的、もしくはその他の価値を有していることから、偽造、変造、改ざん等の被害を被りやすい。これらの偽造、変造、改ざん等を防止する目的で、蛍光材料を利用した秘匿印刷を、その表面の少なくとも一部分に設けることが行われている。秘匿印刷とは、通常の状態では、目視することが不可能であり、紫外線照射などの特殊な手段を講じることによって、施された印刷が目視可能、もしくは機械によって検出することが可能なように浮かび上がる印刷をいう。この場合、その秘匿印刷の有無を目視、もしくは機械を利用することにより判別し、真正な秘匿印刷が設けられた対象物品を真、そうでない物品を偽として判定する。真偽判定の基準としては、蛍光発光の有無、蛍光発光の色、蛍光発光の形状などが利用されている。
しかし、蛍光材料を利用した秘匿印刷は、その存在が明らかでないことに最大の偽造等の防止効果があり、ひとたびその存在が知られてしまった場合には、蛍光材料が特殊な材料ではなく、入手が比較的容易であることから、その偽造等の防止効果は著しく低減する。また、蛍光材料の励起光源としては、紫外線を用いる場合がほとんどであるが、ブラックライト等の紫外線照射装置が一般的に使用されるようになってきており、蛍光材料を利用した秘匿印刷の存在を知られる危険性は増してきている。
また、蛍光材料としては、色純度が高く、かつ繰り返しの励起に対して安定であることから、希土類錯体が一般的に用いられているが、この希土類錯体では、希土類元素を発光中心として蛍光発光が起きるために、その発光中心波長は希土類元素の種類に大きく依存している。従って、錯体の配位子の種類を変化させても発光自身の中心波長(すなわち、色調)に大きな変化を与えることは難しく、蛍光発光の発光色の種類は比較的限られている。したがって、蛍光の発光色を特定した秘匿印刷の作成にも限界がある。
偽造防止性を高めた秘匿印刷用の蛍光材料として、紫外領域と近赤外領域の2つの励起光で発光する単一の発光材料が開示されている(特許文献1参照)。これは、2種類の励起光に応答する材料を用いることにより、検出の安定性を高め、かつ、セキュリティー性能を高めようとするものである。しかしながらこの方法は、結果として蛍光発光の有無を真偽判定の根拠とする部分には、これまでの蛍光材料と何ら変わりが無く、例えば、紫外領域の励起光で発光する物質と、近赤外領域の励起光で発光する物質の混合物から生じる蛍光発光と同一の挙動となってしまい、高度なセキュリティー性を付与することは不可能であった。
また、蛍光材料の吸収帯に対応する励起光で照明されると、偏光された固有波長の蛍光又は燐光を放出するよう一方向整列構造を有していることを特徴とする秘密マーク、および、その蛍光の偏光性を用いて物品の真偽を検出するシステムが開示されている(特許文献2参照)。これは、秘密マークとして単なる蛍光の有無だけを利用するのではなく、蛍光の偏光状態をも検出することによって、その偽造防止効果を高めようとするものである。
しかしながらこの特許では、蛍光に偏光性を付与するように一方向整列構造を秘密マークに与える必要があり、秘密マークの製造方法に大きな制約がある。例えば、この特許には一方向整列構造を与える手法として、フィルムの延伸法が開示されている。これは、蛍光材料を分散したフィルムを一方向に延伸し、蛍光材料をフィルム中で整列させて、その蛍光に偏光性を付与する方法である。しかしながら、この方法は、フィルム状の材料に適用可能な方法であり、一般的な印刷インキを使用した印刷に応用することは不可能であった。またこの特許には、四分の一波長板を利用して、放出された蛍光の直線偏光を円偏光へと変換し、その円偏光状態を円偏光板を用いることにより検出する方法も開示されている。しかしながらこの方法は、上記の方法で得られた偏光を単に円偏光へと変換して検出するものであり、蛍光発光部分のメカニズムは偏光発光の場合と同様である。さらにこの方法では、蛍光発光の全波長領域に渡って円偏光化されているため、蛍光発光が円偏光化されていることが露見しやすく、やはり高度な偽造防止システムとはなり得ない。また、四分の一波長板を余計に付設する必要が生じて、識別マーク自体の層構成が複雑になるという問題も残る。
特開平11−175652号公報 特表2001−506191号公報
本発明の課題は、偽造することが困難な秘匿印刷を実現する印刷インキ、並びに該印刷インキからなる印刷層を有する印刷物を提供するものである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、光学活性希土類錯体を含有する印刷インキ及びその印刷インキからなる印刷層を有する印刷物によって、上記の課題が解決できることを見いだした。
すなわち本発明は、一般式(1)
Figure 0004407224
(式中、X及びXはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、及び炭素数1〜4のアルコキシル基からなる群のうちいずれか一つを表し、Y、Y、YおよびYはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、及び炭素数1〜4のアルキル基からなる群のうちいずれか一つを表す)で表される二座のホスフィンオキシド配位子を1つまたは2つ含有してなる光学活性希土類錯体を含む印刷インキを提供する。
また、本発明は一般式(2)
Figure 0004407224
(式中、X、X、Y、Y、YおよびYは一般式(1)においてと同じ意味を表し、R、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のフッ素置換アルキル基、水酸基、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、メルカプト基、炭素数1〜4のアルキルスルホニル基、炭素数1〜4のアルキルチオ基、炭素数1〜4のアルキルシリル基、フェニルスルホニル基、フェニルチオ基、フェニルシリル基、シクロペンタジエニル基(基中に存在する1個のCH基はまた、−O−または−S−により置き換えられていてもよい)、フェニル基(基中に存在する1個または2個のCH基はまた、Nにより置き換えられていてもよい)、又はナフチル基(基中に存在する1個または2個のCH基はまた、Nにより置き換えられていてもよい)を表し、該フェニルスルホニル基、フェニルチオ基、フェニルシリル基、シクロペンタジエニル基、フェニル基、及びナフチル基は非置換であるか又は置換基として1個または2個以上のハロゲン原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を有することができ、Lnは希土類金属原子を表す)で表される光学活性希土類錯体を含有することを特徴とする印刷インキを提供する。
本発明の印刷インキは、紫外線の照射により印刷物から誘起される蛍光発光が円偏光性を示すため、その円偏光性を検出することによってセキュリティー性の高い真偽判定を行うことができる。
さらにまた本発明は物品上に前記の印刷インキを用いて形成された印刷層を有することを特徴とする印刷物を提供する。
本発明によれば、従来の蛍光材料を利用した印刷物に比べて、さらにセキュリティー性の高い印刷物を提供することができる。
本発明の光学活性希土類錯体とは、光学活性部位を持つ希土類錯体のことをいい、光学活性部位を持つ配位子が配位している希土類錯体か、もしくは希土類錯体の正四角反柱型の配位構造の、希土類金属原子周辺の絶対配置に関して存在するΔ体、Λ体の2種の立体異性体のうち、一方が過剰に含まれている状態の希土類錯体をいう。
本発明においては、光学活性部位を持つ配位子として、下記一般式(1)
Figure 0004407224
(式中、X及びXはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、及び炭素数1〜4のアルコキシル基からなる群のうちいずれか一つを表し、Y、Y、YおよびYはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、及び炭素数1〜4のアルキル基からなる群のうちいずれか一つを表す)で表される配位子(以下、配位子(1)と言う。)を用いた。配位子(1)はビナフチル基の部分に軸不斉を有するため、2種の光学異性体が存在する。以下、この2種の異性体をRとSで区別する。
本発明で用いる配位子(1)を含有する光学活性希土類錯体の好ましい態様としては、下記一般式(3)
Figure 0004407224
(式中、X、X、Y、Y、YおよびYは一般式(1)においてと同じ意味を表し、Lnは希土類原子を表し、Lはアニオン性配位子を表し、mは2または3を、nは1または2を表す)で示される。アニオン性配位子Lとしては、例えば、一般式(4)
Figure 0004407224
で表されるピラゾロン配位子、一般式(5)
Figure 0004407224
で表されるキノリノール配位子、一般式(6)
Figure 0004407224
で表されるビススルホニルアミド配位子、一般式(7)
Figure 0004407224
で表されるβ−ジケトン配位子(一般式(4)〜(7)中、R、RおよびRは、それぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のフッ素置換アルキル基、水酸基、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、メルカプト基、炭素数1〜4のアルキルスルホニル基、アルキルチオ基及びアルキルシリル基、置換基を有してもよいフェニルスルホニル基、フェニルチオ基及びフェニルシリル基、アリール基、及びヘテロアリール基からなる群のうちいずれか一つを表す。)等が挙げられるが、好ましくはβ−ジケトン配位子である。また、mは3が好ましく、nは1が好ましい。
したがって、本発明に用いられる光学活性希土類錯体のより好ましい態様は、一般式(2)
Figure 0004407224
(式中、X、X、Y、Y、YおよびYは一般式(1)においてと同じ意味を表し、R、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のフッ素置換アルキル基、水酸基、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、メルカプト基、炭素数1〜4のアルキルスルホニル基、炭素数1〜4のアルキルチオ基、炭素数1〜4のアルキルシリル基、フェニルスルホニル基、フェニルチオ基、フェニルシリル基、シクロペンタジエニル基(基中に存在する1個のCH基はまた、−O−または−S−により置き換えられていてもよい)、フェニル基(基中に存在する1個または2個のCH基はまた、Nにより置き換えられていてもよい)、又はナフチル基(基中に存在する1個または2個のCH基はまた、Nにより置き換えられていてもよい)を表し、該フェニルスルホニル基、フェニルチオ基、フェニルシリル基、シクロペンタジエン基、フェニル基、及びナフチル基は、非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のハロゲン原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を有することができ、Lnは希土類金属原子を表す)で表される。
一般式(2)においてハロゲン原子は塩素又はフッ素であることが好ましい。
さらに好ましくは一般式(2)において、XおよびXは水素原子が好ましい。Y、Y、YおよびYは水素原子が好ましい。Rは、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のフッ素置換アルキル基、またはフェニル基が好ましい。Rは、
(a)シクロペンタジエニル基(基中に存在する1個のCH基はまた、−O−または−S−により置き換えられていてもよい)、
(b)フェニル基(基中に存在する1個または2個のCH基はまた、Nにより置き換えられていてもよい)、
(c)ナフチル基(基中に存在する1個または2個のCH基はまた、Nにより置き換えられていてもよい)、
からなる群から選ばれる基、及びこれらの基のアルキル基置換体またはハロゲン原子置換体が好ましい。LnはEuが好ましい。
さらには、Rはトリフルオロメチル基が最も好ましく、Rは、チエニル基が最も好ましい。
一般式(2)に示される光学活性希土類錯体の場合、配位子(1)の持つジアステレオ選択性により、配位子(1)の鏡像異性(R体、S体)に対応して、希土類錯体の立体異性(Δ体、Λ体)を選択的に生成することができる。
ここで、配位子の持つジアステレオ選択性とは、2種の鏡像異性体が存在する(以下、R、Sで表す)配位子で、一方の鏡像体(例えばR体の配位子)を用いて希土類と錯体を形成するとき、希土類錯体の一方の立体異性体(例えばΔ体の希土類錯体)が選択的に生成するという性質のことを意味する。すなわち、例えばR体の配位子を用いて希土類錯体を形成するとき、希土類錯体としては、ジアステレオマーの関係にあるR−Δ体とR−Λ体のうち、一方の立体異性体である例えばR−Δ体のみが生成する性質をいう。ジアステレオ選択性を持つ配位子は2種より多い立体異性体を持っていても良い。
すなわち本発明において、光学活性希土類錯体(2)の特性は以下の2つの構造を有する光学活性な異性体に起因している。
そのうちの一方は、一般式(2−1)
Figure 0004407224
(式中、点線の円弧は一般式(2−1a)
Figure 0004407224
(式中R、Rは一般式(2)においてと同じ意味を表す。)で示される配位子を、実線の円弧は一般式(2−1b)
Figure 0004407224
(式中X、X、Y、Y、Y、Yは一般式(2)においてと同じ意味を表す。)で示される配位子を表す。)で表されるR−Δ構造を有する希土類錯体(2)(以下R−Δ希土類錯体(2)と言う。)である。
さらにもう一方は、一般式(2−2)
Figure 0004407224
(式中、点線の円弧は一般式(2−1a)で示される配位子を、実線の円弧は一般式(2−2b)
Figure 0004407224
(式中X、X、Y、Y、Y、Yは一般式(2)においてと同じ意味を表す。)で示される配位子を表す。)で表されるS−Λ構造を有する希土類錯体(2)(以下、S−Λ希土類錯体(2)と言う。)である。
印刷インキ(1)、及び該印刷インキ(1)を使用して設けられた印刷層(以下、印刷層(1)という。)に、この配位子(1)を含有してなる光学活性希土類錯体が含まれているかどうかの判別には種々の方法が考えられるが、以下に述べる特徴を用いて判別を行うことが最も好ましい。
印刷インキ(1)及び印刷層(1)の特徴としては、紫外線の照射により誘起される蛍光発光が、円偏光発光性を示す点が挙げられる。ここで、円偏光発光性とは、例えば紫外線の照射等により蛍光または燐光を発する化合物において、該化合物の発する蛍光または燐光に含まれる左右の円偏光成分の強度が異なるという性質を表す。すなわち、放射された蛍光または燐光の右円偏光成分の強度をIとし、左円偏光成分の強度をIとし、次式
Figure 0004407224
で表されるg値を定義したとき、g≠0となる光を放射する性質である。
従って、物品に設けられている識別マークの蛍光発光における右円偏光成分の強度と、左円偏光成分の強度の差、または上記のg値を測定することによって、本発明の識別マークであるか、否かを判別することが可能となる。
印刷層(1)から放出される円偏光性の発光は、蛍光そのものが円偏光性を有しており、円偏光化の度合いは依存性を有している。したがって、通常の円偏光板を介して広い波長領域の光全体を目視観察したのでは、特定の波長領域における円偏光の存在が露見しがたく、偽造防止性は著しく向上する。例えば、蛍光発光を構成する複数の波長領域の発光のうち、メインピークの円偏光の度合いが小さく、サブピークの円偏光の度合いが大きい場合には、円偏光板を介した観察においても、メインピークの発光は円偏光板を透過して観察されることから、両円偏光板によってサブピークが遮蔽される程度が異なっていたとしてもその事実を感知することは非常に難しい。従って、このサブピークの円偏光発光の有無を識別手段として採用することによって、非常にセキュリティー性の高いシステムを構築することが可能となる。
さらに印刷インキ(1)及び印刷層(1)は、蛍光材料そのものの特性として円偏光を発光している。したがって、印刷層(1)は、特段の後加工を行うこと無しに、円偏光発光を実現できる。また、既に述べたように、蛍光発光の全波長領域にわたって円偏光化することは比較的容易であるが、特定の波長領域のみを円偏光化することは技術的に非常に困難であり、見かけ上、同様の効果をもつセキュリティー性の高い秘匿印刷を別の手法によって作成することは不可能である。
配位子(1)を含有してなる光学活性希土類錯体の製造方法としては、例えば、水、アルコールやアセトン等の有機溶媒または水と有機溶媒の混合溶媒中、下記一般式(8)
Figure 0004407224
(式中、X、X、Y、Y、YおよびYは一般式(1)においてと同じ意味を表す。)で表される化合物、アニオン性配位子及び希土類金属の無機塩を混合し反応させる。あるいは、一般式(8)の化合物と下記一般式(9)
Figure 0004407224
(式中、Ln、L、mは一般式(3)においてと同じ意味を表す。)で表される希土類錯体またはその水和物を有機溶媒中混合し反応させる。反応は、−50〜80℃、好ましくは0〜40℃で1〜24時間攪拌して行う。一般式(8)の化合物は、例えば、Org.Synth.,Coll.Vol.8 57(1993)に記載の方法で製造することができる。反応終了後、溶媒を留去して目的の光学活性希土類錯体を得ることができる。必要に応じて、例えば再結晶等の精製を行ってもよい。
配位子(1)を含有してなる光学活性希土類錯体を円偏光発光材料として使用するときは、その2種以上の光学異性体のうち、いずれか1種を過剰に含んだ状態で使用するとよいが、好ましくは、その光学純度が90%以上、さらに好ましくは95%以上で使用するとよい。
一方、光学活性部位のない配位子を用いた場合でも、Δ体とΛ体の2つの立体異性体の混合物である、いわゆるラセミ体からΔ体のみ、もしくはΛ体のみを分離し、同様の効果を発現させることも原理的には可能である。しかしながら、このような光学異性体の分割は非常に困難であり、その結果、得られる希土類錯体も非常に高価なものとなり、コスト的に実用に供されるものではない。また、得られる希土類錯体の光学純度の高いものを得ることは非常に難しく、その結果、円偏光発光性の小さな錯体となってしまうことから、印刷インキへの応用は難しい。
本発明では、配位子(1)を含有してなる光学活性希土類錯体とバインダー樹脂を、溶剤に溶解ないし分散させて印刷インキ(1)とする。
バインダー樹脂としては、公知慣用のバインダー樹脂を用いることができるが、配位子(1)を含有してなる光学活性希土類錯体の吸収波長領域及び蛍光発光波長領域に吸収の無い、もしくは吸収の小さいバインダー樹脂が望ましく、例えば、セルロース系樹脂、ブチラール樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合体、あるいは、前記共重合体にさらにビニルアルコール、無水マレイン酸あるいはアクリル酸などを加えた共重合体等の塩化ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、およびこれらの樹脂の混合物を挙げることができる。
溶剤としては、バインダー樹脂を溶解する溶剤であれば、特に限定無く使用でき、例えばアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、エタノール等のアルコール類、ヘキサン、トルエン、キシレン等の炭化水素類を挙げることができる。これらの溶剤は、2種類以上を混合して使用することもできる。
さらに、印刷インキには、必要に応じて、皮膜改質剤として大豆レシチン、マイクロシリカ、あるいはワックス等を添加することができる。また、ポリイソシアネート化合物などの硬化剤を添加して、バインダー樹脂分子間を架橋することは、印刷層の耐久性を向上させるために好ましい。
印刷インキの調整は、公知慣用の方法によって行われる。例えば、溶媒に配位子(1)を含有してなる光学活性希土類錯体を溶解させた溶液と、溶媒にバインダー樹脂を溶解させたバインダー樹脂溶液とを準備し、これらを適宜の割合にて混合することによって印刷インキの調整をすることができる。また、溶媒にバインダー樹脂を溶解させたバインダー樹脂溶液に、配位子(1)を含有してなる光学活性希土類錯体を加え、溶解させることによってもインキの調整は可能である。
配位子(1)を含有してなる光学活性希土類錯体と、バインダー樹脂の比率は任意に選定することができるが、配位子(1)を含有してなる光学活性希土類錯体の割合が少ない場合には、蛍光発光強度が小さくなり、真偽判定の為の装置に高い精度が要求されるようになる。そのため、配位子(1)を含有してなる光学活性希土類錯体は、バインダー樹脂に対して、重量比率で、0.01%以上添加することが好ましく、さらには0.1%以上添加することが好ましい。
また、配位子(1)を含有してなる光学活性希土類錯体の添加量が、バインダー樹脂に対して多い場合には、印刷層の機械的強度、例えば耐擦性などを保持することが難しくなる。そのため、配位子(1)を含有してなる光学活性希土類錯体は、バインダー樹脂に対して、重量比率で10倍以下とすることが好ましく、等倍以下とすることが更に好ましい。
本発明においては、印刷インキ(1)を公知慣用の印刷方法によって、印刷することによって、印刷層(1)を有する印刷物を得ることができる。印刷方法は特に限定されるものではないが、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷などが例として挙げられる。また、印刷インキ(1)をマーカーペンなどのインキとして使用することも可能である。
印刷層(1)は、通常光線下においては、無色透明であることが望ましく、そのため、バインダー樹脂、溶剤なども無色透明なものを選定することが望ましい。しかしながら、通常光線下における不可視性を付与することができればこの限りではなく、例えば、下地色と同一の色調の印刷インキとすることも可能である。この場合、印刷インキに顔料・染料などの着色剤を添加することも可能である。
印刷層(1)は、例えば図1に示すシステムによって、その真偽が判定される。
励起光源1は、配位子(1)を含有してなる光学活性希土類錯体の励起源となるものであり、配位子(1)を含有してなる光学活性希土類錯体の吸収波長に対応する波長の励起光を照射する。偽造防止用の秘匿印刷としては、秘匿印刷が可視光線下では不可視であり、特定波長の励起光照射により可視光を発することが、望まれ、その観点から、励起光源より照射される励起光の波長は、紫外領域の波長が望ましい。そのため、励起光源1としては、紫外LED、ブラックライト、キセノンランプ、短波長半導体レーザーなどの紫外光において発光可能な光源が用いられる。
印刷層2は、印刷インキ(1)からなる印刷層であり、前記励起光源より照射された特定波長の励起光により蛍光を放射する。本発明の印刷層2は、右円偏光成分と、左円偏光成分の強度の異なった蛍光を放射する。
レンズ系3は、印刷層2より放射された蛍光を有効に集めた後、コリメーターレンズ系で平行光として波長選択選択部4へと導く。
波長選択部4は、印刷層2より発せられた蛍光のうち、任意の波長の蛍光のみを取り出す目的で設けられる。波長選択部4としては例えば、波長選択フィルター等を用いることができる。通常、蛍光発光は、様々な波長の蛍光が同時に放出されている。真偽判定の精度を高めるためには、波長選択フィルターとして、蛍光の右円偏光成分と左円偏光成分の強度の差が、その波長領域における全蛍光発光強度と比較して最も大きい波長を抽出する波長選択フィルターを選択することが望ましいい。
円偏光分割部5は、蛍光に含まれる右円偏光成分と左円偏光成分の一方のみを抽出する目的で用いられる。例えば円偏光板を用いることによって、どちらか一方の円偏光成分のみを抽出することができる。円偏光板は、通常、1/4波長板と直線偏光板より構成されており、1/4波長板の光学軸方向と直線偏光板の光学軸方向とを特定の関係とすることによって、右円偏光成分のみを透過する右円偏光板と左円偏光成分のみを透過する左円偏光板とを作成することができる。従って、1/4波長板と直線偏光板の相対的な光学軸方向を切り替えることによって、蛍光の右円偏光成分のみ、もしくは左円偏光成分のみを抽出することが可能となる。あるいは、右円偏光板、左円偏光板をそれぞれ作成しておき、それらを切り替えることによって、右円偏光成分のみ、もしくは左円偏光成分のみを抽出することもできる。また、2分割左右円偏光板、4分割左右円偏光板等を用いることによって、蛍光発光を入射面に応じて左右の円偏光成分を分離して抽出することができる。
光検出部7は、円偏光板によって分割された蛍光の右円偏光成分と左円偏光成分の各々の強度を計測するために用いられる。光検出器としては、フォトダイオード、光電子倍増管、CCDなどが利用できる。
演算部9は、光検出部7によって計測された、蛍光の右円偏光成分の強度と、左円偏光成分の強度とを比較する部分である。
また、蛍光発光が微弱な場合には、その検出感度を上げるために、上記のシステム中に光変調部6、ロックインアンプ8などを設けることもできる。
光変調部としては、光チョッパ、光弾性変調器、ネマチック液晶を用いた光位相変調素子、磁気光学効果(ファラデーセル)光変調素子、電気光学効果光変調素子などが利用できる。あるいは半導体レーザーまたはLEDによる励起光自体を変調して用いても良い。
以上、述べた方法は、あくまでもシステムの概念を述べたものであり、真偽判定システムとしては、これに限定されるものでは無い。
以下に、実施例にて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の例に限るものではない。また、以下で部は質量部を表す。
光学活性希土類錯体の合成1
下記式(10)で表される(S)−BINAPO2.00部、下記式(11)で表されるユウロピウム−テノイルトリフルオロアセトナート錯体2.60部、メタノール75部を室温で2時間攪拌して反応させた。反応終了後、エバポレーターで溶媒を留去して、薄黄色粉末を得た。これをエタノールから再結晶して下記式(12)で表される希土類錯体(S−Λ体;以下S−Λ希土類錯体(12)と言う。)を2.91部得た。
Figure 0004407224
Figure 0004407224
Figure 0004407224
以下の方法で式(12)で表される希土類錯体が生成していることを確認した。
H NMR(d−Acetone) δ 5.12(s), 6.44(s), 6.71(t), 6.89(t), 7.18(q), 7.23(t), 7.30(t), 7.63(t), 7.76(t), 7.89(m), 8.05(m), 8.31(t)
31P NMR(d−Acetone) δ −67.47(s)
元素分析 測定値 C57.19% H3.71% Eu10.4%
計算値 C55.55% H3.02% Eu10.3%
光学活性希土類錯体の合成2
(S)−BINAPO1.98部、下記式(13)で示されるユウロピウム−ベンゾイルトリフルオロアセトナート錯体2.56部、メタノール70部を室温で2時間攪拌して反応させた。反応終了後、エバポレーターで溶媒を留去して、薄黄色粉末を得た。これをエタノールから再結晶して下記式(14)で示される希土類錯体(S−Λ体;以下S−Λ希土類錯体(14)と言う。)を2.12部得た。
Figure 0004407224
Figure 0004407224
以下の方法で式(14)で表される希土類錯体が生成していることを確認した。
H NMR(d−Acetone) δ 5.56(s), 6.42(s), 6.91(t), 7.13(m), 7.25(d), 7.36(t), 7.64(s), 7.75(t), 7.93(m), 7.99−8.14(m)
31P NMR(d−Acetone) δ −62.55(s)
元素分析 測定値 C60.92% H3.96% Eu10.3%
計算値 C61.21% H3.47% Eu10.5%
[実施例1]
撹拌機により、下記組成の印刷インキを作成し、厚み24μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上にグラビア印刷により、乾燥厚さ5μmの印刷層を設けた。
a 蛍光発光層用組成物
S−Λ希土類錯体(12) 5
アクリル樹脂 5
(三菱レーヨン社製『BR−85』)
メチルエチルケトン 20
トルエン 20
シクロヘキサノン 10
[実施例2]
実施例1において、S−Λ希土類錯体(12)の代わりにS−Λ希土類錯体(14)を用いることによって、印刷インキ、及びその印刷インキを用いた印刷層を得た。
[比較例1]
実施例1において、S−Λ希土類錯体(12)の代わりに下記の蛍光材料dを用いることによって、印刷インキ、及びその印刷インキを用いた印刷層を得た。
d 蛍光材料(セイシン企業社製 ルミカラー)
(試験項目及び結果)
上記実施例1、実施例2、比較例1の印刷層に関して、日本分光(株)製CPL−200を用いて円偏光発光特性の測定を行った。
(蛍光発光、及びCPL)
図2から図4に実施例1、実施例2、比較例1の蛍光発光スペクトルを示す。実施例1、実施例2、比較例1は、非常によく似た蛍光スペクトルを示した。また、目視観察においては、これらの発光の違いを見分けることができなかった。
図5から図7に実施例1、実施例2、比較例1のCPLスペクトルを示す。CPLスペクトルは、蛍光の右円偏光成分と左円偏光成分との非平衡性を示すものであり、この値が0から離れるに従って、蛍光の右円偏光成分と左円偏光成分の強度が異なることを示している。実施例1、実施例2では590nm付近の発光に対応して明確なピークが存在するのに対し、比較例1では、ピークがみられなかった。
(g値)
波長590nmの発光光におけるg値は、実施例1で−0.04、実施例2で−0.05であったのに対して、比較例1では0.01であった。
(識別マークとしての利用)
上記の結果より、590nmの発光光におけるg値を用いて、本特許に開示の印刷物を判別することができた。すなわち、g値の閾値として、絶対値0.03を設定し、これよりも絶対値の大きなg値を示す印刷物を“正”、絶対値の小さなg値を示す印刷物を“偽”とすることにより、本特許に開示の印刷物と、他の蛍光材料を利用した印刷物とを判別することができた。
本発明の秘匿印刷物の判別システムの概念図である。 実施例1の蛍光発光スペクトルである。 実施例2の蛍光発光スペクトルである。 比較例1の蛍光発光スペクトルである。 実施例1のCPLスペクトルである。 実施例2のCPLスペクトルである。 比較例1のCPLスペクトルである。
符号の説明
1 励起光源
2 印刷層
3 レンズ系
4 波長選択部
5 円偏光分割部
6 光変調部
7 光検出部
8 ロックインアンプ
9 演算部

Claims (10)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 0004407224
    (式中、X及びXはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、及び炭素数1〜4のアルコキシル基からなる群のうちいずれか一つを表し、Y、Y、YおよびYはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、及び炭素数1〜4のアルキル基からなる群のうちいずれか一つを表す)で表される二座のホスフィンオキシド配位子を1つまたは2つ含有してなる光学活性希土類錯体を含む印刷インキ。
  2. 上記一般式(1)で表される配位子と、β−ジケトン構造を有する配位子との2種類の配位子を含有してなる光学活性希土類錯体を含む請求項1記載の印刷インキ。
  3. 光学活性希土類錯体が下記一般式(2)
    Figure 0004407224
    (式中、X、X、Y、Y、YおよびYは一般式(1)においてと同じ意味を表し、R、Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のフッ素置換アルキル基、水酸基、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、メルカプト基、炭素数1〜4のアルキルスルホニル基、炭素数1〜4のアルキルチオ基、炭素数1〜4のアルキルシリル基、フェニルスルホニル基、フェニルチオ基、フェニルシリル基、シクロペンタジエニル基(基中に存在する1個のCH基はまた、−O−または−S−により置き換えられていてもよい)、フェニル基(基中に存在する1個または2個のCH基はまた、Nにより置き換えられていてもよい)、又はナフチル基(基中に存在する1個または2個のCH基はまた、Nにより置き換えられていてもよい)を表し、該フェニルスルホニル基、フェニルチオ基、フェニルシリル基、シクロペンタジエニル基、フェニル基、及びナフチル基は、非置換であるか又は置換基として1個または2個以上のハロゲン原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を有することができ、Lnは希土類金属原子を表す)で表される請求項1〜2のいずれかに記載の印刷インキ。
  4. 一般式(1)におけるXおよびXが水素原子である請求項1〜3のいずれかに記載の印刷インキ。
  5. 一般式(1)におけるY、Y、YおよびYが水素原子である請求項1〜4のいずれかに記載の印刷インキ。
  6. 一般式(2)におけるLnがEuである、請求項1〜5のいずれかに記載の印刷インキ。
  7. 一般式(2)におけるRがトリフルオロメチル基である請求項1〜6のいずれかに記載の印刷インキ。
  8. 一般式(1)におけるRがチエニル基である請求項1〜7のいずれかに記載の印刷インキ。
  9. 一般式(1)で表される化合物の光学純度が90%以上である請求項1〜8のいずれかの請求項に記載の印刷インキ。
  10. 物品上に請求項1〜9のいずれかに記載の印刷インキからなる印刷層を有することを特徴とする印刷物。

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