JP2001246886A - 認証性が付与された情報表示材料、及び認証識別方法 - Google Patents

認証性が付与された情報表示材料、及び認証識別方法

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JP2001246886A
JP2001246886A JP2000062403A JP2000062403A JP2001246886A JP 2001246886 A JP2001246886 A JP 2001246886A JP 2000062403 A JP2000062403 A JP 2000062403A JP 2000062403 A JP2000062403 A JP 2000062403A JP 2001246886 A JP2001246886 A JP 2001246886A
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Takashi Kato
隆志 加藤
Mitsuyoshi Ichihashi
光芳 市橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】偽造が困難であり、かつその識別が容易及び安
価にできる偽造防止のための情報表示材料を提供する。 【解決手段】支持体上に、少なくともコレステリック液
晶層と情報表示層とを有し、該コレステリック液晶層が
少なくとも1種類の分子量2000以下の重合可能なコレス
テリック液晶と、少なくとも1種類のカイラル化合物を
含有することを特徴とする認証性が付与された情報表示
材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷された画像等
を含む情報、写真画像、有価証券、紙幣、パスポートな
どの各種対象物の不正な複写の防止あるいは偽造防止を
目的とする認証性が付与された情報表示材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、証書や画像等の不正な複写の防止
あるいは偽造防止方法としては、その対象物の表面にホ
ログラム等の識別構造を有する材料を添付する方法が提
案、実施されている。例えば特定の回折特性を有するホ
ログラムの小片が対象物表面の一部に貼り付けられた場
合には、その認証性は、特定波長の光を照射し、その回
折光の受光位置により識別することができ、その真正性
が判定される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年ホ
ログラム製造技術の普及に伴い、真正品との区別がつか
ないレベルの複製品が比較的容易に製造される状況とな
ってきた。また、あとから認証性の付与された小片を貼
り付ける方法は、模造品を作りやすい等の問題が発生
し、従来にない確実で且つ安価な偽造防止技術の開発が
望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題は以下により
達成された。 (1)支持体上に、少なくともコレステリック液晶層と
情報表示層とを有し、該コレステリック液晶層が少なく
とも1種類の分子量2000以下の重合可能なコレステリッ
ク液晶と、少なくとも1種類のカイラル化合物を含有す
ることを特徴とする認証性が付与された情報表示材料。 (2)該コレステリック液晶が、少なくとも1種類の分
子量2000以下の光重合または熱重合可能なコレステリッ
ク液晶と少なくとも1種類以上のカイラル化合物の混合
物を光重合または熱重合されたことを特徴とする項1記
載の認証性が付与された情報表示材料。 (3)該コレステリック液晶が下記一般式(1)で表わ
される化合物であることを特徴とする項1記載の認証性
が付与された情報表示材料。 一般式(1)
【0005】
【化2】
【0006】式中、L1及びL2は末端基を表すが、少なく
とも1つは重合性基を有する。Ar1、Ar2およびAr3は
アリール基または複素環基を表す。 (4)該情報表示層が、該層を形成後に付与された情報
を、物理化学的な処理により検知可能な情報として表示
することを特徴とする項1から3のいずれかに記載の認
証性が付与された情報表示材料。 (5)該情報表示層が、ハロゲン化銀写真感光材料層で
あることを特徴とする項1から4のいずれかに記載の認
証性が付与された情報表示材料。 (6)該情報表示層が、光又は熱により検知可能な情報
を表示する層あることを特徴とする項1から4のいずれ
かに記載の認証性が付与された情報表示材料。 (7)該情報表示層が、該層を形成後に検知可能な情報
を受像する層であることを特徴とする項1から4のいず
れかに記載の認証性が付与された情報表示材料。 (8)該情報表示層が、印刷用インクまたは熱転写用色
素を受像可能な材料からなる層であることを特徴とする
項7に記載の認証性が付与された情報表示材料。 (9)該コレステリック液晶層と該情報表示層とが、支
持体上にコレステリック液晶層、情報表示層の順に形成
されたことを特徴とする項1から8のいずれかに記載の
認証性が付与された情報表示材料。 (10)該コレステリック液晶層と該情報表示層とが、
支持体上に情報表示層、コレステリック液晶層の順に形
成されたことを特徴とする請求項1から8のいずれかに
記載の認証性が付与された情報表示材料。 (11)該情報表示層に検知可能な情報を表示した後、
該コレステリック液晶層と重ね合わせたことを特徴とす
る項1から8のいずれかに記載の認証性が付与された情
報表示材料の製造方法。 (12)該情報表示層と該コレステリック液晶層との重
ね合わせが、接着剤層を介して行われることを特徴とす
る項11に記載の認証性が付与された情報表示材料の製
造方法。 (13)該情報表示層に検知可能な情報を表示した後、
情報記録層の上に該コレステリック液晶層を塗設するこ
とを特徴とする項1から8のいずれかに記載の認証性が
付与された情報表示材料の製造方法。 (14)項1から13のいずれかに記載の情報表示材料
のコレステリック液晶層のコレステリックピッチを選択
することにより認証性を付与することを特徴とする情報
表示材料への認証性付与方法。 (15)項14の認証性が付与された情報表示材料を円
偏光により識別することを特徴とする認証識別方法。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明は、支持体上に、少なくともコレステリッ
ク液晶層と情報表示層とを有する情報表示材料であり、
コレステリック液晶層が認証性を有する。一般にコレス
テリック液晶は、層状構造をなしており、立体的にスパ
イラル構造をとる。そして、そのピッチ長pと各層内の
平均屈折率nとから、λ=n・pで表わされる波長の光
が選択的に反射するという特徴を有し、pとnとを特定
することにより認証性を付与することができる。本発明
のコレステリック液晶としては、光または熱重合可能な
化合物が好ましく、特に好ましくは光重合性化合物の場
合である。そのような材料としては、例えば、J.Lub,D.
J.Broer,A.M.Hikmet, K.G.Nierop、Liq. Cryst. 第18
巻、第319頁、1995年に記載のものが挙げられる。本発
明の重合性コレステリック液晶は、光重合開始剤または
熱重合開始剤の添加により重合することができる。光重
合は、化学線の照射により行われる、化学線としては、
たとえばUV線、X線、γ線などが挙げられるが、好まし
くはUV線である。
【0008】特に、本発明のコレステリック液晶は、層
の形、たとえばフィルムの形で使用することが好ましい。そ
のような層の形成は文献から公知の方法、たとえばドク
ターロールまたはスピンコーテイングなどの塗布方式に
よって行なうことができる。またスクリーン印刷等の印
刷による方法であっても良い。本発明のコレステリック
液晶層の巨視的配向は、本発明のコレステリック液晶が
コレステリック相を有する温度において行われ、たとえ
ば材料のせん断または電場または磁場の印加により達成
される。液晶物質の塗布及び配向は全連続的、半連続的
または不連続的に行なうことが出来る。本発明の光重合
または熱重合可能なコレステリック液晶の分子量はいか
なるものであってもよいが、好ましくは1以上2000以下
であり、特に好ましくは1以上1000以下である。本発明
のコレステリック液晶として好ましい構造は以下の一般
式(1)で表わされる化合物である。 一般式(1)
【0009】
【化3】
【0010】式中、L1及びL2は各々末端基を表すが、少
なくとも1つは重合性基を有する。末端基としては、ア
ルキル基、アルコキシ基、エステル基、アミド基などが
挙げられる。具体的には、艸林成和編、液晶材料、講談
社サイエンテイフィク、1991年、第4章(液晶の分子構
造と液晶性)、第72頁に記載のものが挙げられる。重合
はいかなる形式であってもよいが、たとえば付加重合、
重縮合反応、リビング重合などがあげられる。液晶高分
子の説明としては、たとえば、小出直之、機能材料、第
13巻、第5頁、1993年の総説が挙げられる。重合
を開始させる方法としては、いかなるものであってもよ
いが、たとえば熱あるいは光による重合が好ましい。重
合性基としては、ビニル基、エポキシ基などが好まし
い。Ar1、Ar2およびAr3はアリール基または複素環基
を表す。アリール基としては、例えば、ベンゼン環、ナ
フタレン環、ビフェニル、ターフェニルなどが挙げら
れ、これらは更に置換されていてもよい。置換基として
はいかなるものであってもよいが、好ましくはアルキル
基(メチル基など)、アルコキシ基(メトキシ基な
ど)、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ
基、カルボキシ基、アミノ基などが挙げられる。複素環
基としては、例えば、ピリジン、ピリミジン、フラン、
チオフェン、キノリンなどが挙げられ、これらは更に置
換されていてもよい。置換基としてはいかなるものであ
ってもよいが、好ましくはアルキル基(メチル基な
ど)、アルコキシ基(メトキシ基など)、ハロゲン原
子、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシ
基、アミノ基などが挙げられる。以下に本発明のコレス
テリック液晶化合物の例を示すが、本発明はこれらに限
定されるものではない。
【0011】
【化4】
【0012】
【化5】
【0013】
【化6】
【0014】
【化7】
【0015】
【化8】
【0016】カイラル化合物とは、液晶性化合物に添加
することを目的とした光学活性な化合物を意味する。そ
の説明としては、たとえば、季刊化学総説、液晶の化
学、第22巻、学会出版センター、1994年、第49頁〜第51頁
に記載されている。具体的には、季刊化学総説、液晶の
化学、第22巻、学会出版センター、1994年、第50頁、表7
に記載されている化合物などが挙げられる。以下に本発
明に使用される好ましいカイラル化合物の具体例を示す
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0017】
【化9】
【0018】
【化10】
【0019】
【化11】
【0020】本発明において情報表示層の第一の形態
は、層を形成後に付与された情報を、物理化学的な処理
(光、熱、電場又は磁場等)により検知可能な情報とし
て表示することのできる層である。この第一の形態の情
報表示層の代表的なものは、銀塩感光材料層であり、画
像様の露光後湿式処理または熱処理を施すことにより可
視化された画像とすることができる。本発明に用いるこ
とのできる感光材料層は、多くの公知資料に記載のもの
を用いることができ、例えばコロナ社刊、日本写真学会
編の「改訂写真光学の基礎」(1998年改訂)に記載
されている。本発明において情報表示層の第二の形態
は、該層を形成後に検知可能な情報を受像する層であ
る。情報の表示の方式は、例えば印刷方式、インクジェ
ット方式、感熱転写方式、レーザー感熱転写方式等であ
り、いずれも公知の方式を適用することができる。これ
らの表示方式を用いることにより、本発明の受像層上に
行うことができる。この形態における情報表示層は、印
刷用インクまたは熱転写用色素を受像可能な材料からな
る層であり、受像する材料により適宜設計することがで
きる。
【0021】本発明に用いることのできる支持体は、透
明支持体あるいは反射型の支持体のいずれでも良く、公
知のポリマー支持体、紙を主体とする支持体のいずれで
も良い。
【0022】本発明に用いられる認証性が付与された情
報表示材料の第一の層構成の特徴は、支持体上にコレス
テリック液晶層、情報表示層の順に形成された構成を有
する。認証のための情報はコレステリック層を形成した
ときのpとnによって決定される。情報表示は、前述の
第一の形態若しくは第二の形態により行われる。
【0023】本発明に用いられる認証性が付与された情
報表示材料の第二の層構成の特徴は、支持体上に情報表
示層、コレステリック液晶層の順に形成された構成を有
する。認証のための情報はコレステリック層を形成した
ときのpとnによって決定される。情報表示は、情報表
示層を形成した後、前述の第一の形態若しくは第二の形
態により行われ、その後にコレステリック液晶層を形成
することが好ましい。コレステリック液晶層は、情報が
表示された層の上に全面的に形成しても良いし、部分的
に、例えば、画像の周囲の枠の部分のみあるいは上下の
部分のみに形成しても良い。更にコレステリック液晶層
は、情報が表示された情報表示層とは予め別個に形成し
ておき、接着剤を介して情報表示層に張り合わせる形態
でもよい。
【0024】本発明の情報表示材料の認証識別は、右円
偏光と左円偏光での反射光強度の波長依存性を測定し、
識別情報と対比することにより識別できる。
【0025】
【実施例】以下、本発明による偽造防止印刷物とその製
造方法および偽造防止方法の実施例について説明する。 実施例1 本発明による偽造防止印刷物を適用した金券の一実施態
様の構成として、金券は、基材と、基材上に設けられた
共通情報層と、コレステリック液晶を含有する情報層と
から構成されている。基材は、紙材またはポリエチレン
テレフタレートなどのプラスチック部材から構成されて
いる。また、基材の表面は、後述するコレステリック液
晶情報層の転写適性を向上させる処理が施されているこ
とが好ましい。また、共通情報層は、文字や絵柄などの
共通の情報を表示したものであり、一般的な染料または
顔料により形成されている。
【0026】金券のコレステリック液晶情報層が形成さ
れた部分の詳細を断面で示すと、基材上に接着層、着色
層、コレステリック液晶情報層、保護層が積層されてい
る。
【0027】保護層は、コレステリック液晶情報層を外
力による損傷から保護するためにと、強度を持たせるた
めのものであり、透明または半透明に形成されている。
この保護層の材質は、セルロース系樹脂、ポリイミド系
樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ
オレフィン系樹脂の単体、混合物、及び共重合体などを
用いることが出来る。この保護層の厚さは、5〜200
μm程度が好ましい。
【0028】コレステリック液晶情報層は、コレステリ
ック液晶性化合物と、必要に応じて、熱可塑性樹脂、熱
硬化性樹脂、光可塑性樹脂、光硬化性樹脂、あるいはそ
れらの混合物などの材質から構成されている。
【0029】着色層は、コレステリック液晶情報層によ
り表示された情報の判読性を向上させるために設けられ
ており、所望の色に着色された染料や顔料により形成さ
れている。好ましくは、カーボンブラックなどにより黒
色に着色された場合である。
【0030】接着層は、コレステリック液晶情報層を基
材に接着させるためのものであり、アクリル系、ゴム系
などの接着剤から構成されている。
【0031】コレステリック液晶情報層は、略格子状に
複数の領域に区画されており、これらの各領域ごとに複
数のコレステリック液晶情報層が設けられている。略格
子状のほかにも、略ト字状、、略コ字状、略L字状、略
長方形状またはこれらの組み合わせにより区画しても良
い。
【0032】コレステリック液晶情報層を基材に転写す
るときに用いられる転写シートは、転写材を備えたシー
トと、シートを巻装したスプールとから構成されてい
る。
【0033】上記のシートの詳細な構成は、シートは基
材フイルムと、基材フイルムのほぼ全面に形成された転
写材としての保護層、コレステリック液晶形成層、着色
層、および接着層から構成されている。基材フイルム
は、離型性を有し、さらに安定性、耐熱性、強靭性を有
するポリエチレンテレフタレートなどから形成されてい
る。また、基材フイルムの厚みはいかなる範囲であって
もよいが、数μm〜数十μm程度に形成されていること
が好ましい。
【0034】次に、金券の製造方法について説明する。
まず、基材上に文字や絵柄を表示する共通情報層が形成
される。共通情報層は、従来より行われている一般的な
印刷方法、例えばプリンタなどによる印字や、スクリー
ン印刷、オフセット印刷などにより基材上に形成され
る。
【0035】また、基材上にコレステリック液晶情報層
が形成される。コレステリック液晶情報層の製造方法と
しては、(1)あらかじめコレステリック液晶化合物を
配向させて、好ましくはその後重合させた後、膜硬化し
たものを、粉体状、好ましくは平板粉体状に砕き、コレ
ステリック液晶形成層に使用し、転写する方法、(2)
コレステリック液晶化合物を液晶状態、もしくは液体状
態でコレステリック液晶形成層に使用し、基材に転写さ
せた後、必要に応じて配向させて、その後重合させてコ
レステリック液晶情報層を得る方法、(3)コレステリ
ック液晶化合物を液晶状態、もしくは液体状態でコレス
テリック液晶形成層に使用し、基材に転写させた後、降
温もしくは溶媒留去などによりガラス転移を行ないコレ
ステリック液晶情報層を得る方法などが挙げられる。好
ましくは(1)または(2)の方法である。
【0036】コレステリック液晶情報層の形成は、転写
シートを用いてホットスタンプ装置や感熱転写プリンタ
などにより行われる。基材上にコレステリック液晶情報
層が形成される時の様子を示すと、シートは、基材と、
基材にコレステリック液晶情報層を転写するための印字
ヘッドの間に配置される。まず、基材が搬送部によりシ
ートの下側の所定位置に設定される。この設定が完了す
ると、印字ヘッドは、基材の方向に移動して、シートを
はさんで基材と圧接する。このときには、印字ヘッドに
は、印字すべき所望の文字などの型が形成されている。
さらに熱が与えられると、シートの基材フイルムと保護
層との密着面の印字ヘッド接触部分の範囲が剥離され、
印字ヘッドの文字などをかたどった保護層、コレステリ
ック液晶形成層、着色層、接着層が分離され、接着層に
より基材に接着される。これにより、基材上に、コレス
テリック液晶情報層が形成される。このようにして形成
されたコレステリック液晶層の光学的特性は、見る角度
により反射する光の波長が変化することから、パール状
の光沢を有することになる。反射する光の波長は、可視
域、UV域、赤外域のいかなる波長であってもよい。この
ようなコレステリック液晶情報層の光学的特性はコレス
テリック液晶の立体的な分子配列によって定まる事か
ら、その製造には高いノウハウを必要とし、その複製は
困難となる。以上、本発明による偽造防止印刷物、転写
シートの一実施態様について説明したが、本発明は上述
した実施態様に限定されることなく、種々の変形が可能
である。金券を示したが、これに限らず、例えば、紙
幣、有価証券、小切手、手形、キャッシュカード、テレ
フォンカードなど広く適用することができる。
【0037】さらに本発明を実施例により説明する。 実施例2 下記の組成物を市販の転写装置を用いて黒色の紙に転写
した後、120℃まで加熱した。
【0038】
【化12】
【0039】次に、この温度でUV光を照射し重合を行っ
た。この印刷物の反射スペクトルを島津製分光器UV3100
にて測定したところ、535nm に反射のピークが観察され
た。次に、これを右偏光板と左偏光板をニコン製偏光顕
微鏡オプテイフォト-POLにてそれぞれ使用して観察した
ところ、右偏光板を使用した場合には、緑色の鮮やかな
反射色が観察されたが、左偏光板を使用した場合には、
何の反射光も観察されなかった。このような光学的挙動
は通常の印刷物にはないものである。
【0040】実施例3 下記の組成物を市販の転写装置を用いてTAC 基板上に転
写した後、80℃まで加熱した。
【0041】
【化13】
【0042】次に、この温度でUV光を照射し重合を行っ
た。この印刷物の反射スペクトルを島津製分光器UV3100
にて測定したところ、2300nmに反射のピークが観察され
た。次に、これを右偏光板と左偏光板をニコン製偏光顕
微鏡オプテイフォト-POLにてそれぞれ使用して観察した
ところ、右偏光板を使用した場合には、2300nmに反射光
が観察されたが、左偏光板を使用した場合には、何の反
射光も観察されなかった。このような光学的挙動は通常
の印刷物にはないものである。 実施例4 特開平11−282108号の実施例4に記載の感光材
料(試料401〜405)を作製するに際し、該実施例
4で使用されている支持体(ポリエチレン樹脂ラミネー
ト紙)上に前記実施例2の組成物を塗布し、さらに該実
施例4の乳剤層を塗布して試料を作製し、特開平11−
282108号の実施例4に記載の方法で露光、現像処
理したところ、前記実施例2と同様の効果が確認され
た。 実施例5 特開平11−282108号の実施例4に記載の感光材
料(試料401〜405)を作製し、特開平11−28
2108号の実施例4に記載の方法で露光、現像処理
し、乾燥した上に、前記実施例2の組成物を塗布して試
料を作製した。この場合も、前記実施例2と同様の効果
が確認された。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明の偽造防止印刷物
を用いることにより容易及び安価に真正性を認識でき、
偽造防止効果を向上し得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C005 HA01 HA04 HB02 HB09 HB10 HB20 JA09 JB40 KA01 KA06 KA37 KA49 KA51 LA30 LB15 2H113 AA03 AA04 BA05 BA09 BB02 BB08 CA39 CA40 CA46 DA03 DA43 DA46 DA47 DA48 DA53 DA57 EA13 FA10 FA36 FA56 3E041 AA01 AA02 BA09 BA11 BB01 CA01 DB01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に、少なくともコレステリック液
    晶層と情報表示層とを有し、該コレステリック液晶層が
    少なくとも1種類の分子量2000以下の重合可能なコレス
    テリック液晶と、少なくとも1種類のカイラル化合物を
    含有することを特徴とする認証性が付与された情報表示
    材料。
  2. 【請求項2】該コレステリック液晶が、少なくとも1種
    類の分子量2000以下の光重合または熱重合可能なコレス
    テリック液晶と少なくとも1種類のカイラル化合物の混
    合物を光重合または熱重合されたことを特徴とする請求
    項1記載の認証性が付与された情報表示材料。
  3. 【請求項3】該コレステリック液晶が下記一般式(1)
    で表わされる化合物であることを特徴とする請求項1記
    載の認証性が付与された情報表示材料。 一般式(1) 【化1】 式中、L1及びL2は末端基を表すが、少なくとも1つは重
    合性基を有する。Ar1、Ar2およびAr3はアリール基ま
    たは複素環基を表す。
  4. 【請求項4】該情報表示層は、該層を形成後に付与され
    た情報を、物理化学的な処理により検知可能な情報とし
    て表示することを特徴とする請求項1から3のいずれか
    に記載の認証性が付与された情報表示材料。
  5. 【請求項5】該情報表示層は、該層を形成後に検知可能
    な情報を受像する層であることを特徴とする請求項1か
    ら3のいずれかに記載の認証性が付与された情報表示材
    料。
  6. 【請求項6】該コレステリック液晶層と該情報表示層と
    が、支持体上にコレステリック液晶層、情報表示層の順
    に形成されたことを特徴とする請求項1から5のいずれ
    かに記載の認証性が付与された情報表示材料。
  7. 【請求項7】該コレステリック液晶層と該情報表示層と
    が、支持体上に情報表示層、コレステリック液晶層の順
    に形成されたことを特徴とする請求項1から5のいずれ
    かに記載の認証性が付与された情報表示材料。
  8. 【請求項8】該情報表示層に検知可能な情報を表示した
    後、該コレステリック液晶層と重ね合わせたことを特徴
    とする請求項1から5のいずれかに記載の認証性が付与
    された情報表示材料。
  9. 【請求項9】請求項1から8のいずれかに記載の情報表
    示材料のコレステリック液晶層のコレステリックピッチ
    を選択することにより認証性を付与することを特徴とす
    る情報表示材料への認証性付与方法。
  10. 【請求項10】請求項9の認証性が付与された情報表示
    材料を円偏光により識別することを特徴とする認証識別
    方法。
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