JP4407087B2 - 光波長変換方法及びレーザー発振システム - Google Patents

光波長変換方法及びレーザー発振システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光波長変換方法及びレーザー発振システムに関する。更に詳しくは、高いパワーの第2高調波、第3高調波及びその他の和周波を効率よく得ることが可能な光波長変換方法及びレーザー発振システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
波長が短いレーザー光は、記録媒体へのデータ記録、記録媒体からデータの読みだしの光源として使用した場合に、記録密度を大きくできるという利点を有している。また材料の加工の用途に使用した場合に、熱影響が少なく、かつ精密な加工が可能となる利点を有している。さらに医療用の光源、超LSIのリソグフィ用光源なども短い波長のレーザー光の利用が適している。
このように、様々な分野で、波長の短いレーザー光が求められている。そのため、短い波長のレーザー光を安定して出射する、小型、軽量、長寿命の光源が要望されている。
【0003】
しかしながら、従来500nm以下の波長の光を出射する適切な光源が存在しなかった。たとえば、半導体レーザーとしては波長400nm程度までのレーザー光は出射できるものが知られてきたが、出力が非常に低いという問題がある。
短波長大出力レーザーとしては、エキシマレーザーが知られている。エキシマレーザーは、1970年にソビエト連邦のBasovらによって、液体キセノン(Xe)を電子ビームで励起する方法で初めて実現され、さらに1976年に、放電励起によって発振することにも成功した。放電励起方式のエキシマレーザーは、紫外線のパルス繰り返し発振レーザーで、ArF(193nm),KrF(248nm),XeCl(308nm)などの化合物が発する紫外光を光共振器により増大させ、レーザー光として取り出したものである。エキシマレーザーは、高分子材料のアブレーション加工、表面改質、マーキング、薄膜作製、医薬品の製造、同位体分離などに応用が期待されている。しかしながら、エキシマレーザーは、例えば繰り返し数百pps(pulse per second)のパルスレーザーの場合、10-2秒毎に10-9秒間のパルス光しか発生せず、インターバルに比べてレーザーの発光時間が著しく短いことから、応用分野における加工や成膜過程で問題がある。またエキシマレーザーは、媒質ガスの寿命が短いこと、レーザー装置の小型化が困難であること、保守性が悪いこと、運転コストが高いこと、有毒ガスを用いること等の問題を有している。現在、常温で、長時間安定的に、紫外線領域の光を発生する半導体レーザーなどの実用化は達成されていない。
【0004】
そこで、第2高調波発生(SHG:secondary harmonic-wave generation)素子などの非線形光学素子の研究が近年活発化している。SHG素子は入射光の波長の1/2の波長の光を発生するから、たとえば、赤外線領域のレーザー光から紫外線領域の光を発生することができ、各種応用分野への工業的価値はきわめて大きい。
【0005】
SHG素子のような波長変換素子として用いられている結晶としては、たとえば、特開平3−65597号公報に開示されているKTP(KTiOPO4 )、特開昭63−279231号公報に開示されているBBO(β−BaB2 O4 )、CLBO(CsLiB6O10)、LBO(LiB3O5)、KDP(KH2PO4)が知られている。
しかしながら、KTPを用いた波長変換素子は、結晶の大型化が難しいうえ、結晶内部で屈折率が変化する。したがって一個の結晶から切り出したKTP素子でも、屈折率が異なるので位相整合角度が異なるから、高い精度の波長変換素子を実現することが難しいという不利益を有している。さらに、KTPは結晶内にいわゆる”巣”が入りやすいので、高い品質のKTPを大量に提供しにくいという不利益を有している。
また、BBO、CLBOを用いた変換素子は、高い変換効率は有するものの、耐湿性、耐レーザー損傷性、2光子吸収による出力の不安定化などの問題を抱えている。
また、LBOを用いた変換素子は、最短のSHG波長(2倍波)が277nmであり、波長変換範囲が狭い。そのため、Nd:YAGレーザーの4倍波(266nm)を発生させることができない。また、大型の結晶ができないという欠点もある。
また、KDPを用いた変換素子は、高繰り返しになると吸収による熱の影響から位相不整合が発生し、100Hz以下の低繰り返しでないと使用できない。また、高繰り返しでは、損傷閾値が極めて低い。したがって、1KHzを越える繰り返しで用いられる工業用(あるいは産業用)レーザー発振器に用いることは困難である。
【0006】
そこで、本件出願人は、先に単結晶のLB4(Li2B4O7)を変換素子として用いた波長変換方法を提案した(特願平8−250523号)。
この単結晶LB4は、広範囲の波長に対して透明度が高く、レーザー光による損傷が少ない。また、良質で大型の結晶を容易に製造できる。また、加工性に優れ、潮解性が小さく取り扱い性にも優れている。さらに、寿命も長い。
したがって、LB4によれば、長期的に安定して動作し、長寿命を示し、加工性に富み、小型、軽量、低価格な光学変換素子とすることができるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のように、種々の非線形光学結晶が変換素子として知られているものの、高いパワーの第2高調波等の和周波を効率よく得る手段は、未だ達成されていない。
すなわち、高いパワーの第2高調波等の和周波を得るためには、第1に高い変換効率が得られる変換素子を使用することが必要である。また、第2に、高いパワーの入射光の変換を可能とするため、入射光に対する高い耐損傷性を備える変換素子を使用することが必要である。
ところが、一般に、高い変換効率を備える非線形光学結晶は耐損傷性が低く、高い耐損傷性を備える非線形光学結晶は変換効率が低い傾向がある。そのため、充分な変換効率と耐損傷性とを、共に備える非線形光学結晶は得られていなかった。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、利用可能な非線形光学結晶の制約条件を補い、高いパワーの第2高調波等の和周波を効率よく得ることが可能な光波長変換方法及びレーザー発振システムを提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するため、所定の波長及び時間パルス幅の基本波を、第1の非線形光学結晶及び第2の非線形光学結晶に順次入射し、前記各々の結晶において、前記基本波の第2高調波を発生させる光波長変換方法であって、前記第1の非線形光学結晶は単結晶四ホウ酸リチウム(Li )であり、前記第2の非線形光学結晶は、LiB 、CsLiB 10 、KTiOPO 4 、又はβ−BaB 2 4 であり、前記第1の非線形光学結晶に入射する基本波のピークパワー密度の値を、前記第2の非線形光学結晶にバルク損傷を生じさせる値にすると共に、前記第1の非線形光学結晶から出射して前記第2の非線形光学結晶に入射する基本波のピークパワー密度の値を、前記第1の非線形光学結晶によって、前記第2の非線形光学結晶にバルク損傷を生じさせない値にまで低下させることを特徴とする光波長変換方法を提供する。
本発明において、前記第1の非線形光学結晶は、前記基本波に対するバルク損傷閾値が前記第2の線形光学結晶よりも大きく、かつ、前記第2の非線形光学結晶は、前記基本波に対する有効非線形定数が前記第1の線形光学結晶よりも大きい。
【0010】
また、本発明は、所定の波長及び時間パルス幅の基本波及び前記基本波の第2高調波とを、第1の非線形光学結晶及び第2の非線形光学結晶に順次入射し、前記各々の結晶において、前記基本波の第3高調波を発生させる光波長変換方法であって、前記第1の非線形光学結晶は単結晶四ホウ酸リチウム(Li )であり、前記第2の非線形光学結晶は、LiB 、CsLiB 10 、KTiOPO 4 、又はβ−BaB 2 4 であり、前記第1の非線形光学結晶に入射する第2高調波のピークパワー密度の値を、前記第2の非線形光学結晶にバルク損傷を生じさせる値にすると共に、前記第1の非線形光学結晶から出射して前記第2の非線形光学結晶に入射する第2高調波のピークパワー密度の値を、前記第1の非線形光学結晶によって、前記第2の非線形光学結晶にバルク損傷を生じさせない値にまで低下させることを特徴とする光波長変換方法を提供する。
本発明において、前記第1の非線形光学結晶は、前記第2高調波に対するバルク損傷閾値が前記第2の線形光学結晶よりも大きく、かつ、前記第2の非線形光学結晶は、前記基本波と前記第2高長波からの第3高調波発生に対する有効非線形定数が前記第1の線形光学結晶よりも大きい。
【0011】
また、本発明は、所定の波長及び時間パルス幅の第1基本波及び所定の波長及び時間パルス幅の第2基本波とを、第1の非線形光学結晶及び第2の非線形光学結晶に順次入射し、前記各々の結晶において、前記第1基本波及び第2基本波の和周波を発生させる光波長変換方法であって、前記第1の非線形光学結晶は単結晶四ホウ酸リチウム(Li )であり、前記第2の非線形光学結晶は、LiB 、CsLiB 10 、KTiOPO 4 、又はβ−BaB 2 4 であり、前記第1の非線形光学結晶に入射する第1基本波のピークパワー密度の値を、前記第2の非線形光学結晶にバルク損傷を生じさせる値にすると共に、前記第1の非線形光学結晶から出射して前記第2の非線形光学結晶に入射する第1基本波のピークパワー密度の値を、前記第1の非線形光学結晶によって、前記第2の非線形光学結晶にバルク損傷を生じさせない値にまで低下させることを特徴とする光波長変換方法を提供する。
本発明において、前記第1の非線形光学結晶は、前記第1基本波に対するバルク損傷閾値が前記第2の線形光学結晶よりも大きく、かつ、前記第2の非線形光学結晶は、前記第1基本波と第2基本波からの和周波発生に対する有効非線形定数が前記第1の線形光学結晶よりも大きい。
【0015】
また、本発明は、所定の波長及び時間パルス幅の基本波を発振する基本波発振器と、この基本波発振器から前記基本波が順次入射されて各々第2高調波を発生させる第1の非線形光学結晶及び第2の非線形光学結晶を有する光波長変換システムとを備えるレーザー発振システムであって、前記第1の非線形光学結晶は単結晶四ホウ酸リチウム(Li )であり、前記第2の非線形光学結晶は、LiB 、CsLiB 10 、KTiOPO 4 、又はβ−BaB 2 4 であり、前記第1の非線形光学結晶に入射される基本波のピークパワー密度の値が、前記第2の非線形光学結晶にバルク損傷を生じさせる値にされていると共に、前記第1の非線形光学結晶から出射して前記第2の非線形光学結晶に入射される基本波のピークパワー密度の値が、前記第1の非線形光学結晶によって、前記第2の非線形光学結晶にバルク損傷を生じさせない値にまで低下するように構成されていることを特徴とするレーザー発振システムを提供する。
本発明において、前記第1の非線形光学結晶は、前記基本波に対するバルク損傷閾値が前記第2の非線形光学結晶よりも大きく、かつ、前記第2の非線形光学結晶は、前記基本波に対する有効非線形定数が前記第1の非線形光学結晶よりも大きい。
【0016】
また、本発明は、所定の波長及び時間パルス幅の基本波と前記基本波の第2高調波とを発振する基本波発振器と、この基本波発振器から前記基本波及び前記第2高調波が順次入射されて各々第3高調波を発生させる第1の非線形光学結晶及び第2の非線形光学結晶を有する光波長変換システムとを備えるレーザー発振システムであって、前記第1の非線形光学結晶は単結晶四ホウ酸リチウム(Li )であり、前記第2の非線形光学結晶は、LiB 、CsLiB 10 、KTiOPO 4 、又はβ−BaB 2 4 であり、前記第1の非線形光学結晶に入射する第2高調波のピークパワー密度の値が、前記第2の非線形光学結晶にバルク損傷を生じさせる値にされていると共に、前記第1の非線形光学結晶から出射して前記第2の非線形光学結晶に入射する第2高調波のピークパワー密度の値が、前記第1の非線形光学結晶によって、前記第2の非線形光学結晶にバルク損傷を生じさせない値にまで低下するように構成されていることを特徴とするレーザー発振システムを提供する。
本発明において、前記第1の非線形光学結晶は、前記第2高調波に対するバルク損傷閾値が前記第2の非線形光学結晶よりも大きく、かつ、前記第2の非線形光学結晶は、前記基本波と前記第2高長波からの第3高調波発生に対する有効非線形定数が前記第1の非線形光学結晶よりも大きい。
【0017】
また、本発明は、所定の波長及び時間パルス幅の第1基本波と所定の波長及び時間パルス幅の第2基本波とを発振する基本波発振器と、この基本波発振器から前記第1基本波及び前記第2基本波が順次入射されて各々和周波を発生させる第1の非線形光学結晶及び第2の非線形光学結晶を有する光波長変換システムとを備えるレーザー発振システムであって、前記第1の非線形光学結晶は単結晶四ホウ酸リチウム(Li )であり、前記第2の非線形光学結晶は、LiB 、CsLiB 10 、KTiOPO 4 、又はβ−BaB 2 4 であり、前記第1の非線形光学結晶に入射する第1基本波のピークパワー密度の値が、前記第2の非線形光学結晶にバルク損傷を生じさせる値にされていると共に、前記第1の非線形光学結晶から出射して前記第2の非線形光学結晶に入射する第1基本波のピークパワー密度の値が、前記第1の非線形光学結晶によって、前記第2の非線形光学結晶にバルク損傷を生じさせない値にまで低下するように構成されていることを特徴とするレーザー発振システムを提供する。
本発明において、前記第1の非線形光学結晶は、前記第1基本波に対するバルク損傷閾値が前記第2の非線形光学結晶よりも大きく、かつ、前記第2の非線形光学結晶は、前記第1基本波と第2基本波からの和周波発生に対する有効非線形定数が前記第1の非線形光学結晶よりも大きい。
【0018】
上記各発明によれば、第1の非線形光学結晶の変換効率が低くても、通過した基本波等を、第2の非線形光学結晶によって高い効率で変換することができる。また、第2の非線形光学結晶の耐光損傷性が低くても、耐光損傷性の高い第1の非線形係数を入射光が通過することによって、第2の非線形光学結晶が耐えられるパワーに低下させてから、第2の非線形光学結晶に入射させることができる。すなわち、特定の関係にある異なる種類の非線形光学結晶を組み合わることにより、互いの欠点を補い、全体として、高い変換効率及び高い耐光損傷性を実現することができる。したがって、高いパワーの第2高調波等の和周波を効率よく得ることが可能となる。
【0019】
上記各発明における第1の非線形光学結晶は、単結晶四ホウ酸リチウム(Li)である。LB4(Li)は、変換効率が比較的低いものの、非常に優れた耐光損傷性を備えているからである。また、第2の非線形光学結晶は、LiB(LBO)、CsLiB10(CLBO)、KTiOPO4(KTP)、又はβ−BaB24(BBO)である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明に係るレーザー発振システムの実施形態を示す構成図である。図1のレーザー発振システムは、基本波発振器10と光波長変換システム20とから構成されている。
基本波発振器10は、たとえば、Nd:YAGレーザー等のレーザー発振器単独で、あるいは、レーザー発振器とそのレーザー発振器から発振する光を波長変換する変換器とから構成されている。
【0021】
また、光波長変換システム20は、基本波発振器10から出射される波長λの基本波を、他の波長の光から分離するためのセパレータ21、22と、セパレータ21、22により分離された基本波が入射光I0として入射される第1結晶23と、第1結晶23からの出射光I1が入射される第2結晶24と、第2結晶24から出射する出射光I2を分離するプリズム25と、セパレータ21により分離された基本波の波長以外の光を吸収するためのビームダンパ26とから構成されている。
【0022】
ここで、第1結晶23及び第2結晶24は、種類の異なる非線形光学結晶で、共に基本波λに対して、位相整合角度を満足するように配置されている。
第1結晶23又は第2結晶24として使用可能な非線形光学結晶としては、たとえば、LB4(Li2B4O7)、KTP(KTiOPO4 )、BBO(β−BaB2 O4 )、CLBO(CsLiB6O10)、LBO(LiB3O5)、KDP(KH2PO4)が挙げられ、これらの非線形光学結晶の中から、以下に説明するように、変換効率及び耐損傷性の観点から、第1結晶23及び第2結晶24が、各々選択される。
【0023】
まず、両結晶は、第1結晶23が第2結晶24よりも高い耐光損傷性を備えるように選択される。具体的には、前記基本波に対するバルク損傷閾値を比較した場合、第1結晶23が第2結晶24よりも大きいバルク損傷閾値を有するような関係で選択される。
このバルク損傷閾値は、バルク損傷を生じさせる入射光のピークパワー密度(ピーク値のピークパワー密度)の閾値で表される。バルク損傷とは、入射光が、結晶の化学結合を破壊することにより発生する損傷である。
バルク損傷閾値は、入射光の波長が短くなるほど、また、時間パルス幅が長くなるほど低くなる。但し、異なる結晶のバルク損傷閾値をある波長、時間パルス幅において比較すると、その大小関係は、他の波長、時間パルス幅の条件でも変わらない。
【0024】
たとえば、主な非線形光学結晶の、波長1064nm、時間パルス幅1nsecにおけるバルク損傷閾値は以下の値であるが、その大小関係は、他の条件でも変わらず、以下のようになる。
(1064nm、時間パルス幅1nsecにおけるバルク損傷閾値)
LB4:〜90GW/cm2
LBO:〜45GW/cm2
CLBO:〜26GW/cm2
KDP:〜14GW/cm2
BBO:〜13GW/cm2
KTP:〜0.6GW/cm2
(バルク損傷閾値の大小関係)
LB4>LBO>CLBO>KDP>BBO>KTP
【0025】
なお、光損傷には、バルク損傷の他に、結晶表面から発生する表面損傷があり、一般的にバルク損傷の閾値は、表面損傷の閾値よりも大きい。したがって、結晶破壊を引き起こす入射光のピークパワー密度は、通常表面損傷によって決定される。しかしながら、表面損傷閾値は、表面の研磨状態、吸水の有無、入射光の集光程度等によって変化するため、客観的な比較が困難である。したがって、耐光損傷性の評価に当たっては、バルク損傷閾値を用いるのが適当である。
【0026】
次に、両結晶は、第2結晶24が第1結晶23よりも高い変換効率を備えるように選択される。具体的には、前記基本波に対する有効非線形定数を比較した場合、第2結晶24が第1結晶23よりも大きい有効非線形定数を有するような関係で選択される。
有効非線形定数とは、非線形光学結晶の非線形定数と入射角度から計算される実効的な変換係数である。入射角度は、入射する光の波長に応じて位相整合するように選択されるので、入射光の波長が決定すれば、実質的に各結晶の有効非線形定数の比較が可能となる。
【0027】
たとえば、主な非線形光学結晶の、波長1064nmにおける有効非線形定数は以下の値であり、その大小関係は以下のようになる。
Figure 0004407087
【0028】
第1結晶23として、バルク損傷閾値が最も大きいLB4を選択した場合、種々の非線形結晶を第2結晶24として選択できるが、第2結晶24の有効非線形定数が第1結晶23(LB4)の有効非線形定数よりも大きくなる波長範囲に、入射光の波長範囲を限定し使用することが必要である。各々の結晶の有効非線形定数が、LB4の有効非線形定数よりも大きくなる波長範囲は以下のとおりである。
(LB4よりも、大きい有効非線形定数が得られる入射光の波長範囲)
LBO:2000〜500nm
CLBO:2000〜472nm
BBO:1400〜409nm
KDP:1300〜500nm
KTP:2000〜990nm
【0029】
本実施形態のレーザー発振システムでは、第1結晶23に波長λの基本波である入射光I0が入射する。そして、第1結晶23からの出射光I1は、波長λ/2の第2高調波と、変換されずに通過した波長λの基本波とから構成される。このとき、出射光I1に含まれる基本波のピークパワー密度は、第2高調波に変換された分、入射光I0のピークパワー密度よりも小さくなっている。そのため、第2結晶24に直接入射する場合よりも、入射光I0のピークパワー密度を高く設定することが可能である。
【0030】
この場合、図2に示すように、第1結晶23によって第2結晶24を保護する効果は、第1結晶23の変換効率の範囲に留まらない。すなわち、入射光I0は、図2に実線で示すように、ビーム径の範囲内において、ビーム中心が最大のピークパワー密度となるように分布している。そして、この高いピークパワー密度をとるビーム中心付近の光が、最も結晶の損傷を与えやすい。その一方、この高いピークパワー密度をとるビーム中心付近の光が、最も変換されやすい。そのため、出射光I1に含まれる基本波のピークパワー密度は、図2の波線で示すように、ビーム中心付近で大きく低下する。したがって、第2結晶24に与える影響を大きく低減することができる。
【0031】
また、第1結晶23の変換効率が比較的低いため、入射光I0中の基本波(波長λ)のかなりの部分が、そのまま通過して出射光I1に含まれるが、第2結晶24の変換効率が高いため、出射光I2として、高いパワーの第2高調波(波長λ/2)を得ることができる。そして、出射光I2中に残存する基本波をプリズム25で分離して、第2高調波のみを取り出すことができる。なお、プリズム25に代えて、セパレータを用いてもよい。
【0032】
本実施形態によれば、耐光損傷性と変換効率について特定の関係にある第1結晶23と第2結晶24とを用いたので、各結晶の欠点を互いに補い、全体として、高い変換効率及び高い耐光損傷性を実現することができる。したがって、高いパワーの第2高調波を効率よく得ることが可能となる。
【0033】
なお、本実施形態は第2高調波発生についてのものであるが、本発明は広く和周波発生に応用が可能である。例えば第3高調波を発生させる場合、図1の実施形態に係るレーザー発振システムにおいて、セパレータ21、22に代えて、各々基本波と第2高調波の両方を反射するミラーとして、ビームダンパ26を除いた構成とすることができる。あるいは、セパレータ21、22、ビームダンパ26のいずれも除いて、基本波と第に高調波を同時に発生する発振器から、直接基本波と第2高調波とを第1結晶23に入射させる構成とすることもできる。
【0034】
【実施例】
(実施例1)
図1のレーザー発振システムにおいて、第1結晶23として5mm×5mm断面で長さ35mmのLB4を用い、第2結晶24として5mm×5mm断面で長さ7mmのBBOを用いた。そして、平均パワー30W、繰り返し10kHz、パルス幅30nsec、ビーム径0.5mm、波長532nmグリーンレーザーを入射光I0として入射し、第二高調波の発生を行った。
このとき、入射光I0の平均ピークパワー密度は51MW/cm2とであったが、出射光I1に残存する基本波(532nm)のパワーは28.5W、平均ピークパワー密度は48.4MW/cm2となった。そして、出射光I2として、出力6.3Wの安定した紫外光(266nm)を得た。
なお、平均ピークパワー密度が48.4MW/cm2である通常のビーム(532nm)をBBOに入射すると、バルク損傷を生じてしまう。しかし、本実施例の場合、図2で説明したように、実質的なピークパワー密度が低下しているので、バルク損傷は生じなかった。
【0035】
(比較例1)
図1のレーザー発振システムにおいて、第1結晶23と第2結晶24の双方に、5mm×5mm断面で長さ7mmのBBOを用いた。入射光I0の条件は、実施例1と同様にした。
この場合、入射光I0によってBBOがバルク損傷を受けるため、使用できなかった。
【0036】
(実施例2)
図1のレーザー発振システムにおいて、第1結晶23として5mm×5mm断面で長さ35mmのLB4を用い、第2結晶24として5mm×5mm断面で長さ10mmのCLBOを用いた。そして、実施例1と同じ条件である平均パワー30W、繰り返し10kHz、パルス幅30nsec、ビーム径0.5mm、波長532nmグリーンレーザーを入射光I0として入射し、第二高調波の発生を行った。
このとき、入射光I0の平均ピークパワー密度は51MW/cm2とであったが、出射光I1に残存する基本波(532nm)のパワーは28.5W、平均ピークパワー密度は48.4MW/cm2となった。そして、出射光I2として、出力6.5Wの安定した紫外光(266nm)を得た。
なお、平均ピークパワー密度が48.4MW/cm2である通常のビーム(532nm)をCLBOに入射すると、バルク損傷を生じてしまう。しかし、本実施例の場合、図2で説明したように、実質的なピークパワー密度が低下しているので、バルク損傷は生じなかった。
【0037】
(比較例2)
図1のレーザー発振システムにおいて、第1結晶23と第2結晶24の双方に、5mm×5mm断面で長さ10mmのCLBOを用いた。入射光I0の条件は、実施例1、2と同様にした。
この場合、入射光I0によってCLBOがバルク損傷を受けるため、使用できなかった。
【0038】
(比較例3)
図1のレーザー発振システムにおいて、第1結晶23と第2結晶24の双方に、5mm×5mm断面で長さ35mmのLB4を用いた。入射光I0の条件は、実施例1、2と同様にした。
この場合、入射光I0の平均ピークパワー密度は51MW/cm2であったが、出射光I1に残存する基本波(532nm)のパワーは28.5W、平均ピークパワー密度は48.4MW/cm2となった。そして、出射光I2として、出力3Wの紫外光(266nm)を得た。
この出射光I2の出力は安定しており、バルク損傷も生じなかったが、実施例1の6.3Wや実施例2の6.5Wと比較すると低い値であった。
【0039】
(実施例3)
図1の実施形態に係るレーザー発振システムにおけるセパレータ21、22に代えて、基本波と第2高調波の両方を反射するミラーを用い、ビームダンパ26を除いた構成のレーザー発振システムを用いて、和周波の発生を行った。
このレーザー発振システムにおいて、第1結晶23として5mm×5mm断面で長さ35mmのLB4を用い、第2結晶24として5mm×5mm断面で長さ15mmのLBOを用いた。そして、波長1064nm、平均パワー10Wの基本波レーザーと、波長532nm、平均パワー10Wの第2高調波とを入射光I0として入射し、第3高調波である波長355nmの紫外レーザーを発生させた。
この入射光I0において、繰り返しは10kHzであり、基本波レーザ、第2高調波レーザーのパルス幅及びビーム径は、各々30nsec、0.3mm、27nsec、0.2mmであった。
このとき、入射光I0における基本波レーザ、第2高調波レーザーの平均ピークパワー密度は、各々47MW/cm2、118MW/cm2であったが、出射光I1に残存する基本波と第2高調波のパワーは各々9.5W、9.5Wであり、平均ピークパワー密度は、各々45MW/cm2、112MW/cm2となった。そして、出射光I2として、出力5Wの安定した第3高調波(355nm)を得た。
なお、平均ピークパワー密度が112MW/cm2である通常のビーム(532nm)をLBOに入射すると、バルク損傷を生じてしまう。しかし、本実施例の場合、図2で説明したように、実質的なピークパワー密度が低下しているので、バルク損傷は生じなかった。
【0040】
(比較例4)
実施例3と同じレーザー発振システムにおいて、第1結晶23と第2結晶24の双方に、5mm×5mm断面で長さ10mmのLBOを用いた。入射光I0の条件は、実施例3と同様にした。
この場合、入射光I0における第2高調波(532nm)によってLBOが徐々にバルク損傷を受けるため、使用時間が制限され、安定に長時間使用できなかった。
【0041】
(比較例5)
実施例3と同じレーザー発振システムにおいて、第1結晶23と第2結晶24の双方に、5mm×5mm断面で長さ35mmのLB4を用いた。入射光I0の条件は、実施例3と同様にした。
この場合、出射光I2として、出力2Wの安定した第3高調波(355nm)を得た。
この出射光I2の出力は安定しており、バルク損傷も生じなかったが、実施例3の5Wと比較すると低い値であった。
【0042】
(実施例4)
図1の実施形態に係るレーザー発振システムにおけるセパレータ21、22に代えて、第1基本波と第2基本波の両方を反射するミラーを用い、ビームダンパ26を除いた構成のレーザー発振システムを用いて、和周波の発生を行った。
このレーザー発振システムにおいて、第1結晶23として5mm×5mm断面で長さ20mmのLB4を用い、第2結晶24として5mm×5mm断面で長さ15mmのBBOを用いた。そして、波長355nm、平均パワー5WのNd:YAGレーザーの第3高調波(第1基本波)と、波長828nm、平均パワー5WのTi:sapphireレーザー(第2基本波)とを入射光I0として入射し、和周波である波長248nmの紫外レーザーを発生させた。
この入射光I0において、繰り返しは10kHzであり、第1基本波(355nm)、第2基本波(828nm)のパルス幅及びビーム径は、各々25nsec、0.2mm、15nsec、0.2mmであった。
このとき、入射光I0における第1基本波(355nm)、第2基本波(828nm)の平均ピークパワー密度は、各々64MW/cm2、106MW/cm2であったが、出射光I1に残存する第1基本波(355nm)と第2基本波(828nm)のパワーは各々4.85W、4.85Wであり、平均ピークパワー密度は、各々62MW/cm2、103MW/cm2となった。そして、出射光I2として、出力0.8Wの安定した和周波(248nm)を得た。
なお、平均ピークパワー密度が62MW/cm2である通常のビーム(355nm)をBBOに入射すると、バルク損傷を生じてしまう。しかし、本実施例の場合、図2で説明したように、実質的なピークパワー密度が低下しているので、バルク損傷は生じなかった。
【0043】
(比較例5)
実施例4と同じレーザー発振システムにおいて、第1結晶23と第2結晶24の双方に、5mm×5mm断面で長さ15mmのBBOを用いた。入射光I0の条件は、実施例4と同様にした。
この場合、入射光I0における第1基本波(355nm)によってBBOが徐々にバルク損傷を受けるため、使用時間が制限され、安定に長時間使用できなかった。
【0044】
(比較例6)
実施例4と同じレーザー発振システムにおいて、第1結晶23と第2結晶24の双方に、5mm×5mm断面で長さ20mmのLB4を用いた。入射光I0の条件は、実施例4と同様にした。
この場合、出射光I2として、出力0.4Wの安定した和周波(248nm)を得た。
この出射光I2の出力は安定しており、バルク損傷も生じなかったが、実施例4の0.8Wと比較すると低い値であった。
【0045】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、特定の関係にある異なる種類の非線形光学結晶を組み合わることにより、互いの欠点を補い、全体として、高い変換効率及び高い耐光損傷性を実現することができる。したがって、高いパワーの第2高調波等の和周波を効率よく得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係るレーザー発振システムを示す構成図であるである。
【図2】 第1結晶により、ピークパワー密度がどのように変化するかを示すグラフである。
【符号の説明】
10…基本波発振器、20…光波長変換システム、23…第1結晶、
24…第2結晶

Claims (6)

  1. 所定の波長及び時間パルス幅の基本波を、第1の非線形光学結晶及び第2の非線形光学結晶に順次入射し、前記各々の結晶において、前記基本波の第2高調波を発生させる光波長変換方法であって、
    前記第1の非線形光学結晶は単結晶四ホウ酸リチウム(Li )であり、前記第2の非線形光学結晶は、LiB 、CsLiB 10 、KTiOPO 4 、又はβ−BaB 2 4 であり、
    前記第1の非線形光学結晶に入射する基本波のピークパワー密度の値を、前記第2の非線形光学結晶にバルク損傷を生じさせる値にすると共に、
    前記第1の非線形光学結晶から出射して前記第2の非線形光学結晶に入射する基本波のピークパワー密度の値を、前記第1の非線形光学結晶によって、前記第2の非線形光学結晶にバルク損傷を生じさせない値にまで低下させることを特徴とする光波長変換方法。
  2. 所定の波長及び時間パルス幅の基本波及び前記基本波の第2高調波とを、第1の非線形光学結晶及び第2の非線形光学結晶に順次入射し、前記各々の結晶において、前記基本波の第3高調波を発生させる光波長変換方法であって、
    前記第1の非線形光学結晶は単結晶四ホウ酸リチウム(Li )であり、前記第2の非線形光学結晶は、LiB 、CsLiB 10 、KTiOPO 4 、又はβ−BaB 2 4 であり、
    前記第1の非線形光学結晶に入射する第2高調波のピークパワー密度の値を、前記第2の非線形光学結晶にバルク損傷を生じさせる値にすると共に、
    前記第1の非線形光学結晶から出射して前記第2の非線形光学結晶に入射する第2高調波のピークパワー密度の値を、前記第1の非線形光学結晶によって、前記第2の非線形光学結晶にバルク損傷を生じさせない値にまで低下させることを特徴とする光波長変換方法。
  3. 所定の波長及び時間パルス幅の第1基本波及び所定の波長及び時間パルス幅の第2基本波とを、第1の非線形光学結晶及び第2の非線形光学結晶に順次入射し、前記各々の結晶において、前記第1基本波及び第2基本波の和周波を発生させる光波長変換方法であって、
    前記第1の非線形光学結晶は単結晶四ホウ酸リチウム(Li )であり、前記第2の非線形光学結晶は、LiB 、CsLiB 10 、KTiOPO 4 、又はβ−BaB 2 4 であり、
    前記第1の非線形光学結晶に入射する第1基本波のピークパワー密度の値を、前記第2の非線形光学結晶にバルク損傷を生じさせる値にすると共に、
    前記第1の非線形光学結晶から出射して前記第2の非線形光学結晶に入射する第1基本波のピークパワー密度の値を、前記第1の非線形光学結晶によって、前記第2の非線形光学結晶にバルク損傷を生じさせない値にまで低下させることを特徴とする光波長変換方法。
  4. 所定の波長及び時間パルス幅の基本波を発振する基本波発振器と、この基本波発振器から前記基本波が順次入射されて各々第2高調波を発生させる第1の非線形光学結晶及び第2の非線形光学結晶を有する光波長変換システムとを備えるレーザー発振システムであって、
    前記第1の非線形光学結晶は単結晶四ホウ酸リチウム(Li )であり、前記第2の非線形光学結晶は、LiB 、CsLiB 10 、KTiOPO 4 、又はβ−BaB 2 4 であり、
    前記第1の非線形光学結晶に入射される基本波のピークパワー密度の値が、前記第2の非線形光学結晶にバルク損傷を生じさせる値にされていると共に、
    前記第1の非線形光学結晶から出射して前記第2の非線形光学結晶に入射される基本波のピークパワー密度の値が、前記第1の非線形光学結晶によって、前記第2の非線形光学結晶にバルク損傷を生じさせない値にまで低下するように構成されていることを特徴とするレーザー発振システム。
  5. 所定の波長及び時間パルス幅の基本波と前記基本波の第2高調波とを発振する基本波発振器と、この基本波発振器から前記基本波及び前記第2高調波が順次入射されて各々第3高調波を発生させる第1の非線形光学結晶及び第2の非線形光学結晶を有する光波長変換システムとを備えるレーザー発振システムであって、
    前記第1の非線形光学結晶は単結晶四ホウ酸リチウム(Li )であり、前記第2の非線形光学結晶は、LiB 、CsLiB 10 、KTiOPO 4 、又はβ−BaB 2 4 であり、
    前記第1の非線形光学結晶に入射する第2高調波のピークパワー密度の値が、前記第2の非線形光学結晶にバルク損傷を生じさせる値にされていると共に、
    前記第1の非線形光学結晶から出射して前記第2の非線形光学結晶に入射する第2高調波のピークパワー密度の値が、前記第1の非線形光学結晶によって、前記第2の非線形光学結晶にバルク損傷を生じさせない値にまで低下するように構成されていることを特徴とするレーザー発振システム。
  6. 所定の波長及び時間パルス幅の第1基本波と所定の波長及び時間パルス幅の第2基本波とを発振する基本波発振器と、この基本波発振器から前記第1基本波及び前記第2基本波が順次入射されて各々和周波を発生させる第1の非線形光学結晶及び第2の非線形光学結晶を有する光波長変換システムとを備えるレーザー発振システムであって、
    前記第1の非線形光学結晶は単結晶四ホウ酸リチウム(Li )であり、前記第2の非線形光学結晶は、LiB 、CsLiB 10 、KTiOPO 4 、又はβ−BaB 2 4 であり、
    前記第1の非線形光学結晶に入射する第1基本波のピークパワー密度の値が、前記第2の非線形光学結晶にバルク損傷を生じさせる値にされていると共に、
    前記第1の非線形光学結晶から出射して前記第2の非線形光学結晶に入射する第1基本波のピークパワー密度の値が、前記第1の非線形光学結晶によって、前記第2の非線形光学結晶にバルク損傷を生じさせない値にまで低下するように構成されていることを特徴とするレーザー発振システム。
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