JP2002350912A - 光波長変換方法及び光波長変換システム - Google Patents

光波長変換方法及び光波長変換システム

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JP2002350912A
JP2002350912A JP2001160948A JP2001160948A JP2002350912A JP 2002350912 A JP2002350912 A JP 2002350912A JP 2001160948 A JP2001160948 A JP 2001160948A JP 2001160948 A JP2001160948 A JP 2001160948A JP 2002350912 A JP2002350912 A JP 2002350912A
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incident light
power density
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JP2001160948A
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Ichiro Sekine
一郎 関根
Hiroyuki Shiraishi
浩之 白石
Hirokazu Kato
浩和 加藤
Genta Masada
元太 政田
Noriko Watanabe
紀子 渡辺
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Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Priority to KR1020087002828A priority patent/KR100830030B1/ko
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 非線形光学結晶である単結晶四ホウ酸リチウ
ムLB4を用いて、安定的に高変換効率を達成し、実用
化に耐える全固体紫外レーザー発振器の製作を可能とす
る光波長変換方法及び光波長変換システムを提供する。 【解決手段】 波長532nmのコヒーレント光を発振
するグリーンレーザー発振器10と、このグリーンレー
ザー発振器10からの光を入射光として入射するLB4
結晶ボックス23とを備える。LB4結晶ボックス23
には、入射光を変換して266nmの出射光を出射させ
る単結晶四ホウ酸リチウムLB4が、位相整合角度を満
足するように配置されていると共に、このLB4結晶を
200〜600℃に加熱保持する加熱装置が内蔵されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザー発振器に
用いる光波長変換方法及び光波長変換システムに関す
る。更に詳しくは、第2高調波発生素子としての非線形
光学結晶である単結晶四ホウ酸リチウム(Li2
47、以下「LB4」という。)に、コヒーレント光を
入射し、これを1/2波長の光に変換して出射する光波
長変換方法、及び光波長変換システムに関する。
【0002】
【従来の技術】波長が短いレーザー光は、記録媒体への
データ記録、記録媒体からデータの読みだしの光源とし
て使用した場合に、記録密度を大きくできるという利点
を有している。また材料の加工の用途に使用した場合
に、熱影響が少なく、かつ精密な加工が可能となる利点
を有している。さらに医療用の光源、超LSIのリソグ
フィ用光源なども短い波長のレーザー光の利用が適して
いる。このように、様々な分野で、波長の短いレーザー
光が求められている。そのため、短い波長のレーザー光
を安定して出射する、小型、軽量、長寿命の光源が要望
されている。
【0003】しかしながら、従来500nm以下の波長
の光を出射する適切な光源が存在しなかった。たとえ
ば、半導体レーザーとしては波長400nm程度までの
レーザー光は出射できるものが知られてきたが、出力が
非常に低いという問題がある。短波長大出力レーザーと
しては、エキシマレーザーが知られている。エキシマレ
ーザーは、1970年にソビエト連邦のBasovらに
よって、液体キセノン(Xe)を電子ビームで励起する
方法で初めて実現され、さらに1976年に、放電励起
によって発振することにも成功した。放電励起方式のエ
キシマレーザーは、紫外線のパルス繰り返し発振レーザ
ーで、ArF(193nm),KrF(248nm),
XeCl(308nm)などの化合物が発する紫外光を
光共振器により増大させ、レーザー光として取り出した
ものである。エキシマレーザーは、高分子材料のアブレ
ーション加工、表面改質、マーキング、薄膜作製、医薬
品の製造、同位体分離などに応用が期待されている。し
かしながら、エキシマレーザーは、例えば繰り返し数百
pps(pulse per second)のパルスレ
ーザーの場合、10-2秒毎に10-9秒間のパルス光しか
発生せず、インターバルに比べてレーザーの発光時間が
著しく短いことから、応用分野における加工や成膜過程
で問題がある。またエキシマレーザーは、媒質ガスの寿
命が短いこと、レーザー装置の小型化が困難であるこ
と、保守性が悪いこと、運転コストが高いこと、有毒ガ
スを用いること等の問題を有している。このように、現
在、常温で、長時間安定的に、紫外線領域の光を発生す
る半導体レーザーなどの実用化は達成されていない。
【0004】そこで、第2高調波発生(SHG:second
ary harmonic-wave generation)素子などの非線形光学
素子の研究が近年活発化している。SHG素子は入射光
の波長の1/2の波長の光を発生するから、たとえば、
赤外線領域のレーザー光から紫外線領域の光を発生する
ことができ、各種応用分野への工業的価値はきわめて大
きい。
【0005】SHG素子のような波長変換素子として用
いられている結晶としては、たとえば、特開平3−65
597号公報に開示されているKTP(KTiOPO
4 )、特開昭63−279231号公報に開示されてい
るBBO(β−BaB24 )、CLBO(CsLiB
610)、LBO(LiB35)が知られている。しか
しながら、KTPを用いた波長変換素子は、結晶の大型
化が難しいうえ、結晶内部で屈折率が変化する。したが
って一個の結晶から切り出したKTP素子でも、屈折率
が異なるので位相整合角度が異なるから、高い精度の波
長変換素子を実現することが難しいという不利益を有し
ている。さらに、KTPは結晶内にいわゆる”巣”が入
りやすいので、高い品質のKTPを大量に提供しにくい
という不利益を有している。また、BBO、CLBOを
用いた変換素子は、高い変換効率は有するものの、耐湿
性、耐レーザー損傷性、2光子吸収による出力の不安定
化などの問題を抱えている。また、LBOを用いた変換
素子は、最短のSHG波長(2倍波)が277nmであ
り、波長変換範囲が狭い。そのため、Nd:YAGレー
ザーの4倍波(266nm)を発生させることができな
い。また、大型の結晶ができないという欠点もある。
【0006】そこで、本件出願人は、先に単結晶のLB
4(Li247)を変換素子として用いた波長変換方
法を提案した(特願平8−250523号)。この単結
晶LB4は、広範囲の波長に対して透明度が高く、レー
ザー光による損傷が少ない。また、良質で大型の結晶を
容易に製造できる。また、加工性に優れ、潮解性が小さ
く取り扱い性にも優れている。さらに、寿命も長い。し
たがって、LB4によれば、長期的に安定して動作し、
長寿命を示し、加工性に富み、小型、軽量、低価格な光
学変換素子とすることができるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】波長変換素子による変
換効率は、主に結晶の非線形光学定数や位相整合の角度
許容幅といった結晶の固有の物性値によって決まるもの
である。ところが、上記単結晶LB4は、BBOやCL
BOに比較して、変換効率が低いという欠点を有してい
る。そのため、変換効率の低い単結晶LB4は、紫外線
領域の光を出射する波長変換素子としては、不適切であ
ると考えられてきた。
【0008】低い変換効率を改善して、平均出力の高い
出射光を得るために、様々な技術的手法が採用可能であ
る。たとえば、レンズによって入射光を集光させて入射
光のピークパワー密度を高める方法、結晶長を長くする
方法、波長変換結晶を複数個使用する方法、高出力でビ
ーム広がりの小さい高品質なビーム特性を有するレーザ
ー発振器を光源として使用する方法などが、従来から採
用されている。
【0009】しかしながら、このような技術的手法によ
る変換効率の改善は、以下のように限界があるものであ
った。まず、レンズによって入射光を集光させて入射光
のピークパワー密度を高める方法では、ピークパワー密
度を無制限に高くできるものではなく、入射光によるレ
ーザー損傷を考慮しなければならない。すなわち、波長
変換素子の結晶素子の端面には、通常減反射用の反射防
止膜がコーテイングされているが、この反射防止膜の耐
レーザー損傷性は、一般にそれ程充分なものではなく、
入射光のピークパワー密度が高すぎると損傷してしまう
可能性がある。また、さらに高いピークパワー密度で入
射した場合には、結晶素子自身の誘電破壊を招くおそれ
がある。したがって、入射光のピークパワー密度は、反
射防止膜の特性を含めた波長変換素子全体のレーザー損
傷閾値を考慮して制限せざるを得ない。
【0010】また、入射光のピークパワー密度向上によ
り高い変換効率が得られた場合でも、非線形光学結晶に
特有の2光子吸収という問題がある。これは、結晶自身
の2光子吸収により、出射光ビームパターンの中心にド
ーナツ状に穴があいた形状となり、出力が極めて不安定
になる現象である。2光子吸収は、出射光のビーム強度
の2乗に比例して強くなるため、特に強度が高いビーム
中心部では、吸収による結晶内部の加熱の影響が大き
く、屈折率が変化して位相整合性が崩れるものと考えら
れる。
【0011】さらに、レンズによって入射光を集光させ
ると、入射ビームの広がりが増大するため、位相整合の
角度許容範囲を超えてしまい、かえって、変換効率の低
下につながる。
【0012】また、結晶長を長くする方法では、結晶長
が長くなると位相整合の角度許容幅が狭くなることと、
結晶による吸収が増大することから、一定以上の長さを
越えると、変換効率が次第に飽和していく傾向が見られ
る。また、結晶の長尺化によりウォークオフによってビ
ームパターンに歪みが生じるという問題がある。このよ
うに、結晶長を長くする方法が有効な方法であるとは、
必ずしも言い難い。
【0013】また、波長変換結晶を複数個使用する方法
は、波長変換されずに結晶内を通過してきたビームを次
の結晶に入射させて、再利用する方法である。この方法
によれば、変換効率を上げるだけでなく、複数個の結晶
によって発生した波長変換光の干渉効果により、出力増
加が期待される。しかし、この方法によると、入射光の
ビーム広がりが大きい場合やビーム径が小さい場合に、
充分な干渉効果が得られないという問題点がある。
【0014】また、高品質なビーム特性を有するレーザ
ー発振器を光源とする方法であるが、確かに、変換効率
を上げる意味で高出力でビーム広がりの小さいビームを
使用することは理想である。しかしながら、そのような
発振器を低コストで製作することは困難である。
【0015】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、非線形光学結晶である単結晶四ホウ酸リチウムL
B4を用いて、安定的に高変換効率を達成し、実用化に
耐える全固体紫外レーザー発振器の製作を可能とする光
波長変換方法、及び光波長変換システムを提供すること
を課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、固有の波長λのコヒーレント光を発振するレ
ーザー発振器からの光を入射光として、単結晶四ホウ酸
リチウム(Li24 7)に入射させ、1/2λの波長
の光を出射させる光波長変換方法であって、前記単結晶
四ホウ酸リチウムを50〜600℃に加熱保持すること
を特徴とする光波長変換方法を提供する。
【0017】また、本発明は、固有の波長λのコヒーレ
ント光を発振するレーザー発振器と、このレーザー発振
器からの光を入射光として、1/2λの波長の光を出射
させる単結晶四ホウ酸リチウム(Li247)と、こ
の単結晶四ホウ酸リチウムを50〜600℃に加熱保持
する加熱手段とを備えることを特徴とする光波長変換シ
ステムを提供する。
【0018】上記各発明において、加熱保持の温度は、
100〜400℃とすることがより望ましい。また、上
記各発明における入射光の波長の望ましい範囲は100
0nm以下であるが、より望ましくは400〜800n
m、更に望ましくは400〜600nm、最も望ましく
は480〜540nmである。また、上記各発明におい
て、前記入射光のビーム広がりは10mrad以下、よ
り望ましくは0.3〜4mradとすることが望まし
い。また、時間パルス幅は100nsec以下、より望
ましくは1×10-3〜80nsecとすることが望まし
い。さらに、ピークパワー密度は、1MW/cm2以上
であることが望ましい。
【0019】以下、本発明の技術的意義を、実験結果を
参照しつつ説明する。本発明者は、まず、非線形光学結
晶であるLB4結晶について、入射光のピークパワー密
度と変換効率との関係を実験により求めた。結果を図1
に示す。実験に用いた入射光の発振器、及びLB4結晶
の条件は、以下のとおりである。まず、入射光の発振器
としては、Nd:YAGレーザーとSHG素子としてL
BO結晶とを組み合わせたものを用いた。すなわち、L
B4結晶への入射光は、Nd:YAGレーザーからの近
赤外光(1064nm)の2倍波であるグリーンレーザ
ー(532nm)である。なお、繰り返し周波数5KH
z以上の入射光を得るための発振器と、繰り返し周波数
100Hz以下の入射光を得るための発振器とは、別の
ものを用いた。ピークパワー密度は、入射光の平均出力
を繰り返し周波数、ビーム面積及び時間パルス幅で除し
たものである。そこで、この実験では、YAGレーザー
に与える励起光のパワーを調整することにより入射光の
平均出力を調整した。また、集光レンズを用いて、ビー
ム径(ビーム面積)を調整した。一方、LB4結晶は、
結晶長35mmのもの、又は60mmのものを用いた。
なお、LB4結晶の断面積は変換効率に影響を与えない
が、主として断面が15mm×15mmのLB4結晶を
用いた。
【0020】図1において、符号X1(黒塗りの◇)
は、結晶長35mm、繰り返し周波数1Hz、ビーム径
5.5mmのデータである。また、符号X10(黒塗りの
□)は、結晶長35mm、繰り返し周波数10Hz、ビ
ーム径5.5mm又は11mm(ピークパワー密度20
0MW/cm2未満:11mm,ピークパワー密度20
0MW/cm2以上:5.5mm)のデータである。ま
た、符号X100(黒塗りの△)は、結晶長35mm、繰
り返し周波数100Hz、ビーム径5.5mm又は11
mm(ピークパワー密度100MW/cm2未満:11
mm,ピークパワー密度100MW/cm2以上:5.
5mm)のデータである。また、符号Y10(□)は、結
晶長60mm、繰り返し周波数10Hz、ビーム径11
mmのデータである。また、符号Y100(△)は、結晶
長60mm、繰り返し周波数100Hz、ビーム径11
mmのデータである。以上のデータを得る際の時間パル
ス幅は3nsecに固定し、平均出力を0〜26Wの範
囲で変化させて、ピークパワー密度を調整した。なお、
ビーム広がりは、ビーム径5.5mmのときが約1mr
ad、ビーム径11mmのときが約0.5mradであ
った。
【0021】また、符号Z5(黒塗りの○)は、結晶長
35mm、繰り返し周波数5KHzのデータである。こ
のデータを得る際の時間パルス幅は25nsecに、平
均出力は30Wに固定し、ビーム径を0.4〜1.0m
mの範囲で変化させて、ピークパワー密度を調整した。
なお、ビーム広がりは、約数mrad(5mrad以
下)であった。また、符号Z10(◇)は、結晶長35m
m、繰り返し周波数10KHzのデータである。このデ
ータを得る際の時間パルス幅は30nsecに、平均出
力は30Wに固定し、ビーム径を0.4〜1.0mmの
範囲で変化させて、ピークパワー密度を調整した。な
お、ビーム広がりは、約数mrad(5mrad以下)
であった。
【0022】一般に、下記式(1)に示すように、入射
光のピークパワーPが増すほど、変換効率ηが上がるこ
とが知られている。 η=a・tanh2(b・P0.5) (1) (但し、a及びbは、主として結晶の種類及び結晶長に
応じて定まる定数)
【0023】図1のデータX1、X10、X100に示すよう
に、結晶長35mmのLB4結晶に同じ発振器からの入
射光を入射させた場合、入射光のピークパワー密度10
0MW/cm2以下のデータは、繰り返し周波数にかか
わらず一致している。そのため、この範囲のデータを見
る限りでは、ピークパワー密度を上昇させるに従い、原
則通り式(1)に従って、符号X0で示すカーブをたど
るものと予想される。なお、符号X0で示すカーブの
a,bをこの範囲のデータから求めると、a=32、b
=0.085である。また、データZ5、Z10に示すよ
うに、発振器が異なると同じ結晶長35mmでも、全ピ
ークパワー密度範囲において、カーブX0とずれが見ら
れる。しかしながら、低いピークパワー密度において、
0と、ほぼ同じ傾きの上昇カーブが得られた。なお、
ずれの原因は、主として、ビーム広がりが大きいためと
考えられる。同様に、データY10、Y100に示すよう
に、結晶長60mmのLB4結晶の場合、入射光のピー
クパワー密度50MW/cm2以下のデータは、繰り返
し周波数にかかわらず一致している。そのため、この範
囲のデータを見る限りでは、ピークパワー密度を上昇さ
せても、原則通り式(1)に従って、符号Y0で示すカ
ーブをたどるものと予想される。なお、符号Y0で示す
カーブのa,bをこの範囲のデータから求めると、a=
22、b=0.18である。
【0024】しかしながら、データX10、X100
100、Z5及びZ10に示すように、入射光のピークパワ
ー密度が一定の値を超えると、式(1)で予想される理
想的なカーブX0、Y0から離れて、かえって変換効率が
低下する現象がこの実験により見出された。また、これ
らのデータより、繰り返し周波数が高くなるほど、変換
効率が低下に転じるピークパワー密度が低いことも明ら
かとなった。また、結晶長が長いほど変換効率が高い傾
向も見られた。
【0025】本実験においては、以上のように、入射光
のピークパワー密度を変化させたときの変換効率を調べ
る一方、出射光の安定性も観察した。その結果、ちょう
ど変換効率が低下に転じて、式(1)に従うカーブ
0、Y0からの乖離が生じるあたりから、出射光の出力
が不安定になる2光子吸収の現象が見出された。そし
て、この出射光が不安定になる現象は、変換効率が低下
に転じる以前にはほとんど観察されず、変換効率が低下
に転じた後は、ピークパワー密度を上昇させればさせる
ほど、より顕著に観察されることが見出された。すなわ
ち、本発明者は、レーザー発振器の繰り返し周波数、及
びLB4結晶の結晶長が一定の条件下で、最大の変換効
率を与えるピークパワー密度は、「2光子吸収という出
力を不安定化させる現象を実質上生じさせることなく、
最大限の出射光の出力を与える入射光のピークパワー密
度の最適値」(以下「最適ピークパワー密度」とい
う。)にあたることを見出したものである。
【0026】このように、入射光のピークパワー密度
は、最適ピークパワー密度とすることが最も望ましい
が、実用上、最適ピークパワー密度を基準とする、一定
範囲のピークパワー密度を採用することができる。すな
わち、入射光のピークパワー密度は、最適ピークパワー
密度以下とすることが望ましい。最適ピークパワー密度
より大きいピークパワー密度とすると、出射光の出力が
不安定化するからである。しかしながら、2光子吸収
は、最適ピークパワーを越えた後徐々に顕著になり、直
ちに重大な影響を与えるわけではないので、最適ピーク
パワー密度の10倍以下とすれば、実用上差し支えな
い。また、最適ピークパワー密度の2倍以下とすれば、
さらに、出力の不安定化を抑制することができる。ま
た、できるだけ高い出射光のパワーを効率よく得るため
に、最適ピークパワー密度の0.1倍以上とすることが
必要であるが、0.5倍以上とすることが望ましい。な
お、非線形結晶の長寿命化を考慮すると、入射光のピー
クパワー密度を最適ピークパワー密度の0.8倍以下と
することが望ましい。したがって、最も望ましい入射光
のピークパワー密度は、最適ピークパワー密度の0.5
〜0.8倍である。
【0027】また、最適ピークパワー密度を境として、
変換効率が低下すると共に出力が不安定化する現象は、
波長が短い程、特にいわゆるグリーン光から紫外光に変
換する際に顕著に観察される。したがって、本発明は、
入射光の波長が1000nm以下の時に特に有効なもの
であるが、入射光の望ましい波長範囲は、400〜80
0nm、より望ましい波長範囲は400〜600nmで
ある。
【0028】本発明者はさらに検討を進めた結果、LB
4結晶を50℃以上に加熱保持することによって、この
最適ピークパワー密度を大きくできることを見出した。
なお、従来から、LB4以外の非線形光学結晶を40〜
200℃程度に加熱保持することが行われている。しか
し、この場合の目的は、湿気から保護するため、あるい
は温度による位相整合を行うためであり、最適ピークパ
ワー密度に与える加熱の影響、特にLB4における加熱
の効果は知られていなかった。本発明のように、LB4
を加熱することによる効果を、表1及び図2を用いて説
明する。表1は、入射光の平均繰り返し周波数を10K
Hzに、ビーム径を0.25mmに、時間パルス幅を2
8nsecに固定し、入射光の平均出力のみを変化させ
たときの変換効率を調べた結果である。すなわち、入射
光の平均出力は入射光のピークパワー密度に比例してい
る。また、図2は表1に記載したデータを横軸を入射光
の平均出力、縦軸を変換効率としてまとめたグラフであ
る。なお、表及び図中の温度(Temp)は、LB4の
加熱保持温度(RTは室温:約25℃)を示すものであ
る。
【0029】
【表1】
【0030】表1及び図2から明らかなように、室温条
件においては、入射光の出力が約14Wに対応するピー
クパワー密度が、最適ピークパワー密度となっている。
これに対して、LB4を60℃に加熱保持した場合に
は、入射光の出力が約17Wに対応するピークパワー密
度が、最適ピークパワー密度となっている。そして、さ
らに加熱保持温度を高めると、測定範囲内では変換効率
の極大値が観察されず、最適ピークパワー密度がさらに
上昇していることがわかる。
【0031】このように、加熱によって、屈折率変化を
もたらす2光子吸収による発熱の影響を軽減するだけで
なく、最適ピークパワー密度を上昇させること、すなわ
ち、2光子吸収という出力を不安定化させる現象を実質
的に生じさせることなく、安定に出力を得られる入射光
のピークパワー密度を上昇させることが可能となること
が見出された。
【0032】この加熱保持による効果は、加熱保持温度
が高温であればあるほど高いが、50℃以上とすること
が必要である。50℃から2光子吸収の影響を軽減する
効果が顕著に現れ始めるからである。また、100℃以
上とすることが望ましい。これにより、2光子吸収によ
る影響が軽減されて変換効率の低下を解消できると共
に、変換効率の低下する現象が消失し、安定に高い出力
を得ることができる。一方、加熱保持温度を600℃よ
りも高くすることは望ましくない。600℃よりも高い
温度となると、加熱手段周辺への熱流出を防止するため
の断熱手段が大がかりとなり、実用的でないからであ
る。また、加熱保持温度は400℃以下とすることが望
ましい。加熱保持温度を400℃より高くしても、2光
子吸収の影響低減効果が顕著に大きくならず、実用上の
利益が小さいからである。
【0033】なお、入射光のビーム広がりがLB4結晶
の位相整合条件によって決まる角度許容幅を超えてしま
うと変換効率が低下する。したがって、望ましい入射光
のビーム広がりは10mrad以下、より望ましい入射
光のビーム広がりは0.3〜4mradである。また、
望ましい時間パルス幅は100nsec以下、より望ま
しい時間パルス幅は1×10-3〜80nsecである。
一般に高繰り返しになるほどパルス幅は広がり、パルス
エネルギーも小さくなる。逆に、低繰り返しでは、パル
ス幅を狭くでき、パルスエネルギーを大きくできる。そ
のため、所望のピーク密度が得られる範囲で、上限値が
定まる。さらに、入射光のピークパワー密度は、1MW
/cm2以上であることが望ましい。なお、入射光のピ
ークパワー密度は、結晶のバルク損傷(誘電破壊)、あ
るいはコーティング膜、又は結晶端面の損傷が起きない
範囲が上限となる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明するが、本発明は以下の実施形態に限定さ
れるものではない。図3は、本発明に係る光波長変換方
法を採用した紫外レーザー発振器の実施形態を示す構成
図である。図3の紫外レーザー発振器は、グリーンレー
ザー発振器10と波長変換システム20とから構成され
ている。グリーンレーザー発振器10は、Nd:YAG
レーザーからなる主発振器11と、主発振器11から出
射される基本波(1064nm)を、2倍波であるグリ
ーン光(532nm)に変換する変換器12とから構成
されている。また、波長変換システム20は、変換器1
2から出射されるグリーン光を、波長変換されずに通過
した基本波から分離するためのセパレータ21、22
と、セパレータ21、22により分離されたグリーン光
が入射光として入射されるLB4結晶ボックス23と、
LB4結晶ボックス23から出射する出射光を分離する
プリズム24と、セパレータ21により分離された基本
波を吸収するためのビームダンパ25とから構成されて
いる。ここで、LB4結晶ボックス23には、単結晶四
ホウ酸リチウムLB4が、位相整合角度を満足するよう
に配置されていると共に、このLB4結晶を600±1
℃に加熱保持する加熱装置が内蔵されている。
【0035】本実施形態の紫外レーザー発振器では、L
B4結晶ボックス23により、グリーン光が、その2倍
波、すなわち基本波の4倍波である紫外光(266n
m)に変換される。そして、プリズム24によって、波
長変換された紫外光のみを取り出すことができる。この
とき、LB4結晶ボックス23の最適ピークパワー密度
は、加熱をせずに常温のまま用いる場合よりも大きい値
となっている。そして、セパレータ22からLB4結晶
ボックス23に入射されるグリーン光のピークパワー密
度は、この最適ピークパワー密度の0.5〜2倍である
【0036】本実施形態によれば、最適ピークパワー密
度を上昇させると共に、この最適ピークパワー密度以下
であって、最適ピークパワー密度に近いピークパワー密
度の入射光とした。そのため、入射光のピークパワー密
度を高くしても安定な出力を得ることができる。したが
って、単結晶四ホウ酸リチウムLB4を用いて、安定的
に高変換効率を達成し、実用化に耐える全固体紫外レー
ザー発振器とすることができる。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の波長変換
方法及び波長変換システムによれば、最適ピークパワー
密度を上昇させることができるので、入射光のピークパ
ワー密度を高くしても安定な出力を得ることができる。
したがって、単結晶四ホウ酸リチウムLB4結晶を用い
て、安定的に高変換効率を達成し、実用化に耐える全固
体紫外レーザー発振器とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 入射光のピークパワー密度と変換効率との
関係を示すグラフである。
【図2】 LB4結晶の加熱温度に応じた、入射光の
平均出力と変換効率との関係を調べた結果を示すグラフ
である。
【図3】 本発明の実施形態に係る紫外レーザー発振
器の構成図である。
【符号の説明】
10…グリーンレーザー発振器、20…波長変換システ
ム、23…LB4結晶ボックス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 浩和 埼玉県さいたま市北袋町1丁目297番地 三菱マテリアル株式会社総合研究所内 (72)発明者 政田 元太 埼玉県さいたま市北袋町1丁目297番地 三菱マテリアル株式会社総合研究所内 (72)発明者 渡辺 紀子 埼玉県さいたま市北袋町1丁目297番地 三菱マテリアル株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 2K002 AA04 AB12 CA02 HA20

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固有の波長λのコヒーレント光を発振
    するレーザー発振器からの光を入射光として、単結晶四
    ホウ酸リチウム(Li247)に入射させ、1/2λ
    の波長の光を出射させる光波長変換方法であって、 前記単結晶四ホウ酸リチウムを50〜600℃に加熱保
    持することを特徴とする光波長変換方法。
  2. 【請求項2】 前記単結晶四ホウ酸リチウムを100
    〜400℃に加熱保持することを特徴とする請求項1に
    記載の光波長変換方法。
  3. 【請求項3】 前記入射光の波長が、1000nm以
    下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載
    の光波長変換方法。
  4. 【請求項4】 前記入射光の波長が、400〜800
    nmであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記
    載の光波長変換方法。
  5. 【請求項5】 前記入射光のビーム広がりが10mr
    ad以下、時間パルス幅が100nsec以下、ピーク
    パワー密度が1MW/cm2以上であることを特徴とす
    る請求項1から請求項4の何れかに記載の光波長変換方
    法。
  6. 【請求項6】 固有の波長λのコヒーレント光を発振
    するレーザー発振器と、このレーザー発振器からの光を
    入射光として、1/2λの波長の光を出射させる単結晶
    四ホウ酸リチウム(Li247)と、この単結晶四ホ
    ウ酸リチウムを50〜600℃に加熱保持する加熱手段
    とを備えることを特徴とする光波長変換システム。
  7. 【請求項7】 前記加熱手段が前記単結晶四ホウ酸リ
    チウムを100〜400℃に加熱保持することを特徴と
    する請求項6に記載の光波長変換システム。
  8. 【請求項8】 前記固有の波長λが1000nm以下
    であることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の
    光波長変換システム。
  9. 【請求項9】 前記固有の波長λが400〜800n
    mであることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載
    の光波長変換システム。
  10. 【請求項10】 前記入射光のビーム広がりが10m
    rad以下、時間パルス幅が100nsec以下、ピー
    クパワー密度が1MW/cm2以上であることを特徴と
    する請求項6から請求項10の何れかに記載の光波長変
    換システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100587578C (zh) * 2003-09-26 2010-02-03 三菱电机株式会社 波长变换激光装置

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