JP4405975B2 - 廃材の処理方法 - Google Patents

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本発明は、アスベストを含む廃材の処理方法に関するものである。
アルカリガラス体又はアルカリガラス体に金属素材を含有する結晶体を含む材料は、繊維状のアスベスト(石綿)に代表されるように、建設資材として多用されている。特に、アスベストは、耐久性、耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性などの特性に優れるとともに安価であることから幅広い用途で使用されている。
ところが、建設資材として多用された繊維体が飛散して人体内に吸引されると、健康を害するおそれがあることから、使用を禁止する対策が講じられるとともに、既に建設資材として使用された廃材の処理が講じられている(たとえば、特許文献1参照。)。
特開2005−279589公報
しかしながら、従来のアルカリガラス体又はアルカリガラス体に金属素材を含有する結晶体を含む廃材の処理方法は、大掛かりな設備を要し、高価な処理となっており、しかも、アルカリガラス体又は金属素材などが含有された建設資材を構造物から剥離して廃材とする作業中に、繊維体が飛散してしまい、作業者や環境に害を及ぼすおそれがあった。
そこで、請求項1に係る本発明では、廃材の処理方法として、アスベストを含む廃材と固体材料とを撹拌混合することによって廃材及び固体材料を粉砕し、その後、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)、フランシウム(Fr)、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、ラジウム(Ra)のいずれか一種又はこれらの混合物と硫黄とをイオン結合させた硫化水溶液を主成分とする処理剤、或いは、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)、フランシウム(Fr)、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、ラジウム(Ra)のいずれか一種又はこれらの混合物の多硫化物の水溶液を主成分とする処理剤と混合することにした。
そして、本発明では、以下に記載する効果を奏する。
すなわち、本発明では、アスベストを含む廃材と固体材料とを撹拌混合することによって廃材及び固体材料を良好に粉砕することができる。
しかも、本発明では、粉砕した廃材及び固体材料と処理剤とを混合することにしているために、廃材に含有されるアスベストをアルカリ分解することによって結晶崩壊させて改質させた状態で固定化させることができる。
特に、粉砕前に、廃材に処理剤を含浸させた場合には、廃材を建造物から剥離する作業中や廃材を粉砕する作業中にアスベストが飛散するのを未然に防止することができる。
また、固体材料を破砕した後に分粒し、所定サイズ以上の破砕固体材料を廃材と撹拌混合し、その後、所定サイズ未満の破砕固体材料を添加した場合には、廃材の粉砕に寄与する所定サイズ以上の破砕固体材料だけを用いて廃材の粉砕を行うことができるとともに、所定サイズ未満の固体材料はさらなる粉砕をしないでも処理剤によって良好に処理できるので、廃材及び固体材料の処理効率を向上させることができる。
また、破砕用の固体材料として重金属を含有するスラグを用いた場合には、スラグに含有される重金属を固定化させることができる。また、廃材と処理剤との混合によって生成される処理物をスラグに含有される鉄分によって安定化させることができるとともに、製鋼廃棄物であるスラグを有効に利用することができ、スラグの処理をも同時に行うことができる。
また、廃材と処理剤との混合時に、アルカリ金属体を添加した場合には、廃材及びスラグと処理剤との混合時の反応を安定化させることができる。
また、廃材と処理剤との混合後に、中性化させた場合には、廃材及びスラグと処理剤との混合によって生成される処理物を長期間安定化させることができる。
本発明に係る廃材の処理方法は、アルカリガラス体又はアルカリガラス体に金属素材を含有する結晶体を含む廃材と破砕した固体材料とを撹拌混合することによって廃材及び固体材料を粉砕し、その後、処理剤と混合して、廃材に含有されるアルカリガラス体又は金属素材の微細な繊維体をアルカリ分解することによって結晶崩壊させて改質させた状態で固定化させることができるものである。
処理剤としては、第1族又は第2族の金属体のいずれか一種又はこれらの混合物と硫黄とをイオン結合させた硫化水溶液を主成分とするものが用いられる。また、第1族又は第2族の金属体のいずれか一種又はこれらの混合物の多硫化物の水溶液を主成分とするものも用いられる。さらに、上記いずれか一方又は混合液に水酸化金属の水溶液又は水酸化金属の微粒子を含有する水溶液を添加したものでもよい。
また、破砕用の固体材料としては、自然石やスラグ粒子などを用いることができる。
ここで、繊維状被処理物とは、アスベストを代表とする繊維状の天然鉱物や金属繊維などを指す。
また、第1族の金属体は、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)、フランシウム(Fr)のいずれかを指し、第2族の金属体は、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、ラジウム(Ra)のいずれかを指し、その他のアルカリ金属体は、消石灰や生石灰やこれらの混合物などの単体又は加水や加熱などによってアルカリ金属化する物質を指し、硫化水溶液とは、硫化リチウム(Li2S)、硫化ナトリウム(Na2S)、硫化カリウム(K2S)、硫化ルビジウム(Rb2S)、硫化セシウム(Cs2S)、硫化フランシウム(Fr2S)、硫化ベリリウム(BeS)、硫化マグネシウム(MgS)、硫化カルシウム(CaS)、硫化ストロンチウム(SrS)、硫化バリウム(BaS)、硫化ラジウム(RaS)の水溶液を指し、多硫化物の水溶液とは、硫化リチウム(Li2SX)、硫化ナトリウム(Na2SX)、硫化カリウム(K2SX)、硫化ルビジウム(Rb2SX)、硫化セシウム(Cs2SX)、硫化フランシウム(Fr2SX)、硫化ベリリウム(BeSX)、硫化マグネシウム(MgSX)、硫化カルシウム(CaSX)、硫化ストロンチウム(SrSX)、硫化バリウム(BaSX)、硫化ラジウム(RaSX)のx=6〜12の水溶液を指し、水酸化金属とは、水酸化リチウム(Li2OH)、水酸化ナトリウム(Na2OH)、水酸化カリウム(K2OH)、水酸化ルビジウム(Rb2OH)、水酸化セシウム(Cs2OH)、水酸化フランシウム(Fr2OH)、水酸化ベリリウム(BeOH)、水酸化マグネシウム(MgOH)、水酸化カルシウム(CaOH)、水酸化ストロンチウム(SrOH)、水酸化バリウム(BaOH)、水酸化ラジウム(RaOH)を指す。
また、第1族又は第2族の金属体のいずれか一種又はこれらの混合物と硫黄とをイオン結合させた硫化水溶液や、第1族又は第2族の金属体のいずれか一種又はこれらの混合物の多硫化物の水溶液や、水酸化金属の水溶液又は水酸化金属の微粒子を含有する水溶液は、公知の化学反応を用いて生成することができる。
特に、多硫化物(但し、Sx(x=6〜12))を安定かつ安全に生成する方法としては、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウムのいずれか又はこれらの混合物と硫黄とを密閉容器内で蒸気の排出をすることなく98℃〜345℃の高圧下で撹拌混合しながら反応させることによって生成する方法がある。
たとえば、水酸化カルシウムと硫黄とを用いた場合には、消石灰と硫黄と水とを混合することによって生成でき、このとき、
Ca(OH)2→Ca+++2OH -
Ca+++S→CaS
の反応が起こる。
このCaSは、
2CaS+4OH - →H2S+Ca(OH)2+S+Ca+O2
となる。
ここで、従来の製法では、一部の硫化水素及び酸素が蒸気として大気に開放されていたが、本発明では、この反応を密閉容器内で行わせることで蒸気の排出をしないようにしている。
そのため、上記反応が正確に進んで、
H2S+Ca(OH)2+S+Ca→Ca(HS)2+Ca(OH)2
となる。
また、CaSは、
2CaS+2H2O→Ca(HS)2+Ca(OH)2
となる。
さらに、CaSは、
CaS+(x−1)S→CaSx
となって、CaSx(x=6)が安定して生成される。
これは、水酸化カルシウムを用いた場合に限られず、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウムのいずれか又はこれらの混合物を用いた場合でも、Sx(x=6)を含有する処理剤を安定して生成できる。
特に、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウムのいずれか又はこれらの混合物と硫黄とを硫黄の粒子表面に付着したカリウム、マグネシウム、カルシウム、又はナトリウムを破砕し剥離させるように撹拌混合しながら反応させることによって多硫化物(但し、Sx(x=6))を主成分とする処理剤をより安定して生成することができる。
また、硫黄の溶解温度以上の温度で反応を行わせた場合には、多硫化物(但し、Sx(x=8))を主成分とする処理剤を安定して生成することができる。
また、硫黄と熱水との混合液に、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウムのいずれか又はこれらの混合物を所定量連続的に混入させた場合には、多硫化物(但し、Sx(x=8〜10))を主成分とする処理剤を安定して生成することができる。
また、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウムのいずれか又はこれらの混合物と硫黄と熱水との混合液に低温環境下(−20℃〜0℃)で消石灰を混入させた場合には、多硫化物(但し、Sx(x=6〜12))を主成分とし、被処理物を固化することができるミルク状の固化剤を含んだ処理剤を安定して生成することができる。
また、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウムのいずれか又はこれらの混合物と硫黄と熱水との混合液に低温環境下(−30℃〜−25℃)でカルシウムを混入させた場合には、多硫化物(但し、Sx(x=8))を主成分とする処理剤を安定して生成することができる。
また、予め100μ以下(好ましくは、50μ以下)に粉砕した硫黄と、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウムのいずれか又はこれらの混合物を粉体又はシルト状態で用いた場合には、多硫化物(但し、Sx(x=10〜12))を主成分とする処理剤を安定して生成することができる。
また、処理剤は、廃棄物であるアルカリ灰を原料として生成することもできる。たとえば、アルカリ灰としてフライアッシュ(炭種;マッセルブルグ50%、ドレイトン50%の混焼により発生したもので、アルカリ度PH13.5)を用い、フライアッシュ20重量部、硫黄20重量部、水100重量部の配合比とし、まず、フライアッシュ20重量部と水100重量部を反応缶に入れ、上蓋を閉じ、混合機を作動させて10分程度混合する。
次に、安全弁を設定し上限反応圧力として排気圧を約10kg/cm2にセットし炉体冷却排水バルブ及び冷却バルブを開放するとともに冷却水入口バルブを開放して通水する。
次に、反応中の蒸発を抑えるために、エアーコンプレッサーによる加圧によって2.5kg/cm2程度の予圧をかける。
次に、バーナに点火して、圧力計と温度計とを確認し、混合しながら昇温する。この時に、圧力は10kg/cm2以下とし、温度計の表示が110℃に達してから、約30分間混合反応させる。
次に、バーナを停止し、圧力計が下降するまで放置し、安定したら排気弁により最終残圧を完全に排出し、大気圧と同化させる。
次に、混合機を停止させ、排出バルブを開放して、沈澱物及び液体を排出して、これらを回収する。
次に、回収物を冷却し、沈澱分離し薬液と沈澱物を得る。ここでは、薬液130重量部と沈澱物20重量部を得ることができた。
また、回収された薬液は、多硫化カルシウムを含有しており、液比重が1.2g/ccで黄緑色のpH10の液体であった。
また、原料とし焼却場飛灰PH13.5を用いたところ、多硫化カルシウムを含有した液比重が1.15g/ccの茶色のpH11の液体を得た。
このようにして生成した液体、さらには沈殿物の水溶液を処理剤として用いることができる。
このように、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、シリカを含有する物質である飛灰を原料として処理剤を生成した場合には、原料に含有されるカルシウム、マグネシウム、アルミニウム、シリカによって、ゲーレナイト(2CaO・Al2O3・SiO2)、アーノサイト(CaO・Al2O3・2SiO2)、メルビナイト(3CaO・MgO・2SiO2)、アケルマナイト(2CaO・MgO・2SiO2)、モンチセライト(CaO・MgO・SiO2)、ランキナイト(3CaO・2SiO2)、ダイカルシウムシリケート(2CaO・SiO2)、クラストナイト(CaO・SiO2)、スビネル(MgO・Al2O3)、リューサイト((K2O・N2O)・Al2O3・SiO2)を含有する重組成体からなる処理剤を生成することができる。
そして、上記pH10の薬液30重量部とpH11の薬液5重量部とをそれぞれ用いて、スラグ粒子(鉛含有量1300mg/kg/dry、溶出値12mg/L)100重量部及び調整水40重量部を混合したところ、環告46号(溶出試験)に従って分析すると、上記pH10の薬液を用いた場合には、鉛溶出12mg/Lから0.005mg/Lに低減され、また、上記pH11の薬液を用いた場合には、鉛溶出12mg/Lから0.001/mg/L以下に低減され、最も固定化が困難な鉛を固定化することができ、重金属安定剤としての十分な効果を発揮することが確認された。
また、上記の処理剤は、繊維状被処理物の表面に塗布したり、繊維状被処理物を含浸させたりすることによって、繊維状被処理物の内部に浸透し、繊維状被処理物の固定化を行うことができる。たとえば、アスベストを使用した天井に塗布したところ、塗布前の室内での石綿濃度が132本/Lであったのが0本/Lに減少することが観察された。これは、アスベストがアルカリ分解によって改質されたために、アスベストとしてカウントされる飛散物が全く観察されなくなったものと考えられる。
特に、柱や梁などの金属構造物の表面に付着した繊維状被処理物に対して、内部の金属構造物の表面に至る量の固化剤を塗布し又は含浸させた場合には、金属構造物の表面を酸化金属から硫化金属に変質させることができ、これにより金属構造物の防錆効果を得ることができる。
また、処理剤に界面活性剤を添加した後に被処理物に塗布し又は含浸させることによって、固定化処理時の処理剤の浸透性能を向上させることができる。
また、処理剤に水分を添加して比重を調整した後に被処理物に塗布し又は含浸させることによって、処理剤の浸透性や強度を調節することができる。たとえば、上記の多硫化カルシウムを含有した薬液の場合に、アスベストの固定化後に除去する施工においては、強度よりも浸透性を重視して1.05g/cc〜1.1g/ccに調整し、通常の固定化処理においては、1.1g/cc〜1.2g/ccに調整し、劣化の激しいアスベストの固定化処理においては、強度を重視して1.2g/cc〜1.35g/ccに調整する。
また、水酸化金属の水溶液又は水酸化金属の微粒子を含有する水溶液は、処理剤に添加した後に被処理物に塗布し又は含浸させてもよく、水酸化金属の水溶液又は水酸化金属の微粒子を含有する水溶液と固化剤とを同時に被処理物に吹き付けることによって処理剤に添加しながら被処理物に塗布し又は含浸させるようにしてもよい。
また、処理剤に糊剤を添加した後又は添加しながら被処理物に塗布し又は含浸させることによって、処理剤の付着性能を向上させることができる。
また、処理剤を被処理物に塗布し又は含浸させた後に自然乾燥又は強制乾燥によって硫黄を結晶化させて被処理物の固定化を行うようにしてもよい。
この場合には、繊維状被処理物の内部及び表面に硫黄の結晶体が針状に成長し、強度を向上させることができる。
また、繊維状被処理物の表面に形成された処理剤の膜に乾燥によって線状の隙間が形成されても、この隙間から硫黄の結晶体が針状に成長し、隙間を閉塞することができ、これによっても強度を向上させることができる。さらに、塗料などで上塗りして針状の結晶体を潰すことによって隙間を完全に閉塞することができる。
本発明では、まず、上記したようにアルカリガラス体又はアルカリガラス体に金属素材を含有する結晶体を含む廃材に処理剤を含浸させておき、その後、廃材を建造物から剥離する。
一方、本発明では、製鋼廃棄物である固体材料を破砕して、所定サイズ(たとえば、1mm)以上の粒状の破砕固体材料と所定サイズ未満の粉状の破砕固体材料とに分粒しておく。
そして、所定サイズ以上の破砕固体材料とアルカリガラス体又はアルカリガラス体に金属素材を含有する結晶体を含む廃材とを撹拌混合する。これにより、廃材及び固体材料を粉砕する。
その後、粉砕した廃材及び固体材料に所定サイズ未満の破砕固体材料を添加し、さらに、上記の処理剤を混合する。この廃材と処理剤との混合時には、アルカリ金属体も添加する。
この廃材と処理剤との混合後は、生成物を中性化(PH6〜PH9)させておく。中性化の方法は、酸の添加でもよく、電気的分解や荷電によるものでもよい。
これにより、本発明では、アルカリガラス体又はアルカリガラス体に金属素材を含有する結晶体を含む廃材と破砕した固体材料とを撹拌混合することによって廃材及び固体材料を良好に粉砕することができる。
しかも、粉砕した廃材及び固体材料と処理剤とを混合することにしているために、廃材に含有されるアルカリガラス体又は金属素材の微細な繊維体をアルカリ分解することによって結晶崩壊させて改質させた状態で固定化させることができる。
特に、粉砕前に、廃材に処理剤を含浸させた場合には、廃材を建造物から剥離する作業中や廃材を粉砕する作業中にアルカリガラス体又は金属素材の微細な繊維体が飛散するのを未然に防止することができる。
また、固体材料を破砕した後に分粒し、所定サイズ以上の破砕固体材料を廃材と撹拌混合し、その後、所定サイズ未満の破砕固体材料を添加した場合には、廃材の粉砕に寄与する所定サイズ以上の破砕固体材料だけを用いて廃材の粉砕を行うことができるとともに、所定サイズ未満の固体材料はさらなる粉砕をしないでも処理剤によって良好に処理できるので、廃材及び固体材料の処理効率を向上させることができる。
また、破砕用固体材料としてスラグを用いた場合には、スラグに含有される重金属を固定化させることができる。また、廃材と処理剤との混合によって生成される処理物をスラグに含有される鉄分によって安定化させることができるとともに、製鋼廃棄物であるスラグを有効に利用することができ、スラグの処理をも同時に行うことができる。
また、廃材と処理剤との混合時に、アルカリ金属体を添加した場合には、廃材及びスラグと処理剤との混合時の反応を安定化させることができる。
また、廃材と処理剤との混合後に、中性化させた場合には、廃材及びスラグと処理剤との混合によって生成される処理物を長期間安定化させることができる。

Claims (1)

  1. アスベストを含む廃材と固体材料とを撹拌混合することによって廃材及び固体材料を粉砕し、その後、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)、フランシウム(Fr)、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、ラジウム(Ra)のいずれか一種又はこれらの混合物と硫黄とをイオン結合させた硫化水溶液を主成分とする処理剤、或いは、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)、フランシウム(Fr)、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、ラジウム(Ra)のいずれか一種又はこれらの混合物の多硫化物の水溶液を主成分とする処理剤と混合することを特徴とする廃材の処理方法。
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