JP4405653B2 - 隔膜式電極 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、試料溶液中に溶存するガス濃度を測定する隔膜式電極に関するものであり、特に、環境(河川、海水、湖沼)、水処理、発酵、養殖などの分野で使用される試料溶液中の溶存酸素の測定のための溶存酸素電極などに有効に適用される。
【0002】
【従来の技術】
例えば、発酵生産物の収率向上を図る面から、又、実験プラントにおいて菌体生理状況を把握する必要性等から、培養槽中の溶存酸素の計測がされている。図5及び図6には、発酵用溶存酸素電極1Aの一例を示す。
【0003】
本例にて、発酵用溶存酸素電極1Aは、電極本体11を構成する段付の細長円筒状の電極支持管12を有する。電極支持管12は、図5にて上方に位置した大径部12Aと、下方に位置した小径部12Bとを備え、大径部12Aの上端には、円筒状とされる電極基部3の下端が螺合により接続されている。
【0004】
電極基部3の上端には複数のピン5(5a、5b)が設けられたピンベース6が装着され、電極基部3の上端に螺着されるピンベース押え7にて電極基部3に取付けられる。電極基部3の内部はエポキシ樹脂4が充填されている。
【0005】
電極支持管12の小径部12Bの下方に形成したスリーブ部12C内にはガラスホルダ13を装着し、電極支持管12の外周部にはアノード14が配置される。ガラスホルダ13の下端(先端)にはガラス封入されたカソード15が取付けられる。
【0006】
一方、前記電極支持管12の外周を取り巻いて、上方部に位置した円筒状のボディ2と、下方に位置した外筒30とが配置されている。ボディ2は、その上端が袋ナット9にて電極基部3に取り付けられる。外筒30は、その上端がボディ2の下方端に形成した開口内周部に密着嵌合して装着されており、外筒30の下方端には、概略円筒状とされる隔膜リング固定部品55の上端領域が密着嵌合して装着されている。
【0007】
隔膜リング固定部品55の下端には、ガス透過性の隔膜51を備えた隔膜リング56が配置され、円筒状の隔膜リング止めキャップ57を隔膜リング固定部品に螺着することにより、隔膜リング56は隔膜リング受け58により隔膜リング固定部品55の下端開口部に固定される。これにより、ガス透過性の隔膜51は、カソード15と僅かな間隔をもって対向配置される。
【0008】
電極本体11の下方部と外筒30との間に形成された環状の空間部には内部液(電解液)60が貯留される。従って、電解液60は、アノード14に接触し、カソード15と隔膜51との間に浸出する。
【0009】
更に、ボディ2の下方端には、外筒30を囲包する態様で円筒状の圧バランスキャップ35が螺着して配置される。又、電極基部3の上端は、図6に示すように、ねじ部3Aを形成し、盲キャップ6Aにてピン5(5a、5b)をカバーするように形成することもできる。
【0010】
上記構成の発酵用溶存酸素電極1Aは、極めて有効に溶存酸素を測定することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の発酵用溶存酸素電極1Aは、ガラス封入した白金をカソード極とし、鉛をアノード極として有する電極本体11と、電極基部3とが一体化されており、カソード15のガラスが破損した場合、或いは、長時間使用することによりアノード14の鉛が消耗した場合には電極1A自体が使用不能となる。
【0012】
この場合には、ピンベース押え7及び袋ナット9を外し、電極基部3、この電極基部3と一体にされた電極本体11を、図5にて上方へと引き上げてボディ2内部から外方へと引き出し、修理することが必要とされる。又、修理後においては、電極基部3と一体の電極本体11をボディ2の上端からボディ2内へと挿入する必要がある。従来の発酵用溶存酸素電極1Aにおいて、電極基部3の上端からカソード15までの電極本体の長さ(L0)は通常20〜60cmと長いものであり、その取り扱いには相当の注意が必要とされた。
【0013】
しかしながら、このような細長い発酵用溶存酸素電極1Aをメンテナンスのために分解したり、或いは再組み立てする際に、カソード15を設けた電極本体11のガラス部分13がSUS製のボディ2の内壁に接触したり、或いは、強く当たることにより、カソード15を設けたガラス部分13に傷がついたり、欠けたりすることがあった。カソード付近のガラスがかけると応答性が極端に遅くなり、電極の信頼性を低下させる原因となる。
【0014】
従って、本発明の目的は、少なくともカソードを備えた電極本体及び外筒をカートリッジ化し、ボディの下方部より着脱可能とし、メンテナンスのための分解、組み立て時にカソードを設けたガラス部分がボディ内壁に接触したり、強く当たったりしてガラス部分を傷付けたり、破損することがなく、信頼性を損なうことのない、試料溶液中に溶存するガス濃度を測定する隔膜式電極を提供することである。
【0015】
本発明の他の目的は、少なくともカソードを備えた電極本体及び/又はアノードを備えた外筒をカートリッジ化して交換することにより、或いは、アノード部分の交換により電極の再生を可能とした低コストの、試料溶液中に溶存するガス濃度を測定する隔膜式電極を提供することである。
【0016】
本発明の他の目的は、少なくともカソードを備えた電極本体及び外筒をカートリッジ化することにより、電極の長さによらず、カートリッジ部は共通にできるため製造コストを削減することができ、保守管理も容易な、試料溶液中に溶存するガス濃度を測定する隔膜式電極を提供することである。
【0017】
本発明の他の目的は、少なくともカソードを備えた電極本体及び外筒をカートリッジ化することにより、培養槽中の溶存酸素の計測に使用される発酵用溶存酸素電極、水素ガス電極、オゾンガス電極或いは二酸化塩素ガス電極として極めて有効に使用し得る隔膜式電極を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る隔膜式電極にて達成される。要約すれば、第1の本発明は、概略円筒形状の金属製のボディと、前記ボディ内に着脱自在に取り付けられるアノード及びカソードを備えた金属製の電極本体と、前記電極本体の周りに配置され、前記電極本体との間に形成された環状空間部に電解液を貯留することのできる下端開口部に隔膜を備えた外筒と、を備えた隔膜式電極において、
前記ボディに取り付けられた金属製の接続管を有し、前記電極本体及び前記外筒をそれぞれ前記接続管に螺着することにより前記電極本体及び前記外筒を前記ボディに対して着脱自在に取り付け、前記外筒を前記ボディから取り外すことにより、前記電極本体を一体としてボディの下方部より着脱可能としたことを特徴とする隔膜式電極である。
【0019】
第1の本発明の一実施態様によると、前記電極本体は、金属製の電極支持管と、前記電極支持管の下端に配置されたガラスホルダとを有し、前記内部液に接触するようにして前記電極支持管の外周囲にアノードを設け、前記ガラスホルダの下方先端にカソードが設けられる。
【0020】
第1の本発明の他の実施態様によると、前記アノードは、前記電極支持管の外周囲に着脱自在に設けられる。
【0021】
第1の本発明の他の実施態様によると、前記電極本体はその上端に、前記カソードに電気的に接続されたピンを備えたプラグを有し、前記ボディ内にはジャックを備えたソケットを設け、前記電極本体を前記ボディに装着したとき前記プラグと前記ソケットが電気的に接続される。
【0022】
第1の本発明の他の実施態様によると、前記ボディの上端には、少なくとも2つのピンを備えた電極基部が装着され、一つのピンは、前記プラグに電気的に接続され、他のピンは、前記ボディ、前記接続管及び前記電極支持管を介して前記アノードに電気的に接続される。
【0023】
本発明の他の実施態様によると、前記接続管と前記電極本体との間、及び前記接続管と前記ボディとの間にはOリングが配置される。
【0024】
第2の本発明によると、概略円筒形状の金属製のボディと、前記ボディ内に着脱自在に取り付けられるカソードを備えた金属製の電極本体と、前記電極本体の周りに配置され、アノードを有し、且つ前記電極本体との間に形成された環状空間部に内部液を貯留することのできる下端開口部に隔膜を備えた外筒と、を備えた隔膜式電極において、
前記ボディに取り付けられた金属製の接続管を有し、前記電極本体及び前記外筒をそれぞれ前記接続管に螺着することにより前記電極本体及び前記外筒を前記ボディに対して着脱自在に取り付け、前記外筒を前記ボディから取り外すことにより、前記電極本体を一体としてボディの下方部より着脱可能としたことを特徴とする隔膜式電極が提供される。
【0025】
第2の本発明の一実施態様によると、前記電極本体は、金属製の電極支持管と、前記電極支持管の下端に配置されたガラスホルダとを有し、前記ガラスホルダの下方先端にカソードが設けられる。
【0026】
第2の本発明の他の実施態様によると、前記アノードは、前記外筒の内面に配置される。
【0027】
第2の本発明の他の実施態様によると、前記電極本体はその上端に、前記カソードに電気的に接続されたピンを備えたプラグを有し、前記ボディ内にはジャックを備えたソケットを設け、前記電極本体を前記ボディに装着したとき前記プラグと前記ソケットが電気的に接続される。
【0028】
第2の本発明の他の実施態様によると、前記ボディの上端には、少なくとも2つのピンを備えた電極基部が装着され、一つのピンは、前記プラグに電気的に接続され、他のピンは、前記ボディ、前記接続管及び前記外筒を介して前記アノードに電気的に接続される。
【0029】
第2の本発明の他の実施態様によると、前記接続管と前記電極本体との間、及び前記接続管と前記ボディとの間にはOリングが配置される。
【0030】
上記第1及び第2の本発明によると、前記隔膜式電極は、発酵用溶存酸素電極、水素ガス電極、オゾンガス電極或いは二酸化塩素ガス電極とすることができ、好ましくは、発酵用溶存酸素電極の場合には、カソードは白金、アノードは鉛又は銀・塩化銀であり、水素電極の場合には、カソードは白金、アノードは銀・塩化銀であり、オゾンガス電極の場合には、カソードは金、アノードは銀・塩化銀であり、二酸化塩素ガス電極の場合には、カソードは金、アノードは銀・塩化銀である。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る隔膜式電極を図面に則して更に詳しく説明する。本実施例では、隔膜式電極は、培養槽中の溶存酸素の計測に使用される発酵用溶存酸素電極であるとして説明するが、本発明の隔膜式電極はこれに限定されるものではなく、例えば、水素ガス電極、オゾンガス電極、二酸化塩素ガス電極などにも好適に具現化し得るものである。
【0032】
実施例1
図1及び図2に発酵用溶存酸素電極の一実施例を示す。本実施例にて、発酵用溶存酸素電極1は、略円筒形状とされるボディ2に着脱自在とされる電極カートリッジ10を有する。ボディ2は金属、例えばステンレススチール(SUS316)にて作製され、ボディ2の上端部には電極基部3が取り付けられる。電極基部3もまた、例えばステンレススチール(SUS316)のような金属で作製される。電極基部3は、その上端スリーブ形状部3aにエポキシ樹脂4が充填され、エポキシ樹脂4の上端には複数のピン5(5a、5b)を一体に成形したピンベース6が装着される。ピンベース6は、電極基部3のスリーブ形状部3aに螺着されるピンベース押え7にて電極基部3に取付けられる。
【0033】
ピン5aは、リード線8aを介して電極基部3に電気的に接続されている。又、他方のピン5bは、詳しくは後述するが、リード線8bにてソケット40のジャック端子42に電気的に接続されている。
【0034】
次に、本発明の特徴をなす電極カートリッジ10について説明する。電極カートリッジ10は、細長円筒状の電極本体11を有する。電極本体11は、金属製の、通常ステンレススチール(SUS316)にて作製される電極支持管12と、電極支持管12の下方スリーブ部12a内に装着されたガラス製のホルダ13とを有する。電極支持管12の下方端外周部には、鉛からなるアノード14が取りつけられ、ガラスホルダ13の下端(先端)にはガラス封入された白金とされるカソード15が取付けられる。アノード14としては、銀・塩化銀を使用することもできる。
【0035】
電極支持管12の上端ねじ溝12bには、ピン16が一体に成形された、例えばフッ素樹脂などにて作製されたプラグ17が螺着されている。ピン16は、電極支持管12内に通されたリード線18にてカソード15と電気的に接続される。
【0036】
円筒状ボディ2の内周面と、電極支持管12との間に接続管20が配置される。接続管20は、金属、例えばステンレススチール(SUS316)にて作製され、その上端に位置して外周部に形成したねじ部21が、ボディの下方端に形成したねじ溝2aに螺合することにより、ボディ2に取り付けられる。又、接続管20の下方外周部に形成したねじ部22には、電極支持管12の外周に配置された外筒30の上端ねじ溝31に螺着される。それによって、ボディ2と外筒30とは、接続管20を介して一体に接続される。更に、接続管20の上端内周部に形成されたねじ溝23に、ジャック41が一体に成形された、例えばフッ素樹脂などにて作製されたソケット40のねじ部43が螺着される。ジャック41は、上記プラグ17のピン16が電気的に接続可能とされている。
【0037】
接続管20の上端内周部には、更にねじ溝24が形成されており、このねじ溝24に電極支持管12の上端外周に形成されたねじ部12cが螺合される。従って、電極支持管12は、接続管20を介してボディ2に着脱自在に取り付けられる。
【0038】
金属、例えばステンレススチール(SUS316)にて作製され、電極支持管12の外周に配置された外筒30は、カートリッジ化することができ、その下方端外周部に概略円筒状とされる隔膜リング固定部品50の上端が螺着されている。更に、隔膜リング固定部品50の下端には、ガス透過性の隔膜51を備えた隔膜リング52が配置される。隔膜リング52は、隔膜リング固定部品50の下端環状肩部50aと、隔膜リング固定部品50に螺着された円筒状の隔膜リング止めキャップ53とにより隔膜リング固定部品50の下端開口部に固定される。これにより、ガス透過性の隔膜51は、カソード51と僅かな間隔をもって対向配置される。
【0039】
上記説明にて理解されるように、電極支持管12、アノード14、及びガラスホルダ13の外周と、外筒30の内周部との間に形成された環状の空間部には内部液(電解液)60が貯留される。従って、電解液60は、アノード14に接触し、カソード15と隔膜51との間に薄膜状に浸出する。
【0040】
又、アノード14は、上記説明にて理解されるように、電極基部3に装着されたピンベース6の一つのピン5aに、金属製とされる電極支持管12、接続管20及びボディ2を介して電気的に接続状態とされており、カソード15は、電極本体11をボディ2に装着したときプラグピン16、ジャック41を介して電極基部3に装着されたピンベース6の他方のピン5bに電気的に接続される。
【0041】
接続管20と電極支持管12との間には、本実施例では、電極支持管12に環状溝12dが形成され、この環状溝12dにOリング61が装着される。又、接続管20と、ボディ2及び外筒30との間にも、本実施例では、接続管20に環状溝20aが形成され、この環状溝20aにOリング62が装着される。これによって、電解液60が、電極支持管12の上方に設けた電気的接続部へと流出するのが防止される。
【0042】
上記構成の発酵用溶存酸素電極1において、電極支持管12、ガラスホルダ13、アノード14及びカソード15を有した電極カートリッジ10をボディ2より取り外す場合には、先ず、接続管20に螺合されているカートリッジ化された外筒30を外す。これによって、電極カートリッジ10の電極本体11が露出する。次いで、接続管20に螺合されている電極本体11を所定方向に回すことにより、電極本体11、即ち、電極カートリッジ10を接続管20から外すことができる。電極カートリッジ10のピン16は、電極カートリッジ10を下方へと引き抜くことによりジャック41から外れる。
【0043】
本実施例によれば、上述のように、電極カートリッジ10を発酵用溶存酸素電極1の下部から着脱可能とされるので、電極カートリッジ10のガラス部分13がボディの内壁に接触したり、当たったりすることがない。
【0044】
本実施例によれば、鉛からなるアノード14が消耗した場合にも、電極カートリッジ10のみを交換すれば、電極の再生が可能であり、従来の約1/4のコストで新品同様の特性を得ることができる。
【0045】
又、本実施例の電極カートリッジ10は、電極1の長さの如何にかかわらず電極カートリッジ10の部分は共通とすることができ、種々の電極に使用可能とされ、極めて利便性が良い。又、本実施例の電極カートリッジ10は、全長(L)が50〜70mm程度とすることができ、製造コストを削減し得ると共に、メンテナンス、保管などの点でも利点がある。
【0046】
実施例2
図3に本発明の第2の実施例を示す。第2の実施例の隔膜式電極である発酵用溶存酸素電極1は、全体構成は実施例1の発酵用溶存酸素電極と同様とされ、アノード14の電極支持管12に対する取付け態様において相違するだけである。従って、同じ構成及び機能をなす部材には同じ参照番号を付し、その詳しい説明は省略し、アノード14の電極支持管12に対する取付け態様について説明する。
【0047】
実施例1では、鉛などとされるアノード14は、電極支持管12のスリーブ部12aの下方端外周部に固定的に取付けられているが、本実施例では、アノード14は電極支持管12に対して着脱自在に取り付けられている。即ち、本実施例の発酵用溶存酸素電極1では、電極支持管12の下方端外周部にはねじ部12eが形成され、一方、アノード14の内周部にはねじ溝14aが形成される。従って、アノード14は、このねじ溝14aを電極支持管12の下方端外周部ねじ部12eに螺合することにより、着脱自在に取付けられる。
【0048】
アノード14は、上述のように、電極支持管12に螺合により取付ける代わりに、電極支持管12の外周囲に密着嵌合することによって着脱自在に取り付けることができる。
【0049】
本実施例では、上記構成により、隔膜式電極を長時間使用することによりアノード14が消耗した場合には、電極カートリッジ10を発酵用溶存酸素電極1の下部から抜き出し、その後、消耗したアノード14を電極支持管12から外して、新しいアノード14と交換することができる。
【0050】
本実施例によると、実施例1の場合と異なり、電極カートリッジ10全体を交換するのではなくアノード14のみの交換ですむことから、更なるコストの低減を図ることができる。
【0051】
本実施例においても、実施例1の場合と同様に、電極カートリッジ10は発酵用溶存酸素電極1の下部から着脱可能とされるので、電極カートリッジ10のガラス部分13がボディの内壁に接触したり、当たったりすることがない。
【0052】
又、実施例1と同様に、本実施例の電極カートリッジ10は、電極1の長さの如何にかかわらず電極カートリッジ10の部分は共通とすることができ、種々の電極に使用可能とされ、極めて利便性が良い。又、本実施例の電極カートリッジ10は、実施例1と同様に、全長(L)が50〜70mm程度とすることができ、製造コストを削減し得ると共に、メンテナンス、保管などの点でも利点がある。
【0053】
実施例3
図4に本発明の第3の実施例を示す。第3の実施例の隔膜式電極である発酵用溶存酸素電極1は、全体構成は実施例1、2の発酵用溶存酸素電極と同様とされ、アノード14が電極支持管12ではなく、外筒30に配置されて、カートリッジ化されている点で相違するだけである。従って、同じ構成及び機能をなす部材には同じ参照番号を付し、その詳しい説明は省略する。
【0054】
実施例1では、アノード14は、電極支持管12のスリーブ部12aの下方端外周部に固定的に取付けられているが、本実施例では、アノード14は電極支持管12ではなく、外筒30の内面30aにライニングすることにより取付けられる。勿論、アノード14は、外筒30の内面30aに螺合或は嵌合により着脱自在とすることもできる。
【0055】
本実施例では、隔膜式電極を長時間使用することによりアノード14が消耗した場合には、少なくとも外筒30を発酵用溶存酸素電極1の下部から抜き出し、即ち、接続管20との螺合を外し、新しい外筒と交換するか、或いは、アノード14を外筒30から外して、新しいアノード14と交換することができる。
【0056】
本実施例によると、カートリッジ化された外筒30或はアノード14のみの交換ですむことから、更なるコストの低減を図ることができる。
【0057】
勿論、本実施例においても、実施例1、2の場合と同様に、電極カートリッジ10は発酵用溶存酸素電極1の下部から着脱可能とされるので、電極カートリッジ10のガラス部分13がボディの内壁に接触したり、当たったりすることがない。
【0058】
又、本実施例の電極カートリッジ10及びカートリッジ化された外筒30は、電極1の長さの如何にかかわらず電極カートリッジ10及び外筒30の部分は共通とすることができ、種々の電極に使用可能とされ、極めて利便性が良い。又、本実施例の電極カートリッジ10及び外筒30は、実施例1、2と同様に、全長(L)が50〜70mm程度とすることができ、製造コストを削減し得ると共に、メンテナンス、保管などの点でも利点がある。
【0059】
上述のように、実施例1、2、3では、本発明の隔膜式電極は、発酵用溶存酸素電極であるとして説明したが、本発明の隔膜式電極はこれに限定されるものではなく、例えば、水素ガス電極、オゾンガス電極、二酸化塩素ガス電極などにも好適に具現化し得るものである。
【0060】
ただ、水素電極の場合には、カソードは白金、アノードは銀・塩化銀が使用され、オゾンガス電極の場合には、カソードは金、アノードは銀・塩化銀が使用され、二酸化塩素ガス電極の場合には、カソードは金、アノードは銀・塩化銀が使用される。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、
A.概略円筒形状の金属製のボディと、ボディ内に着脱自在に取り付けられるアノード及びカソードを備えた金属製の電極本体と、電極本体の周りに配置され、電極本体との間に形成された環状空間部に内部液を貯留することのできる下端開口部に隔膜を備えた外筒と、を備えた隔膜式電極において、ボディに取り付けられた金属製の接続管を有し、電極本体及び外筒をそれぞれ接続管に螺着することにより電極本体及び外筒をボディに対して着脱自在に取り付け、外筒を前記ボディから取り外すことにより、電極本体を一体としてボディの下方部より着脱可能とするか、或いは、
B.概略円筒形状の金属製のボディと、ボディ内に着脱自在に取り付けられるカソードを備えた金属製の電極本体と、電極本体の周りに配置され、アノードを有し、且つ電極本体との間に形成された環状空間部に内部液を貯留することのできる下端開口部に隔膜を備えた外筒と、を備えた隔膜式電極において、ボディに取り付けられた金属製の接続管を有し、電極本体及び外筒をそれぞれ接続管に螺着することにより電極本体及び外筒を前記ボディに対して着脱自在に取り付け、外筒をボディから取り外すことにより、電極本体を一体としてボディの下方部より着脱可能とした構成とされるので、
(1)少なくともカソードを備えた電極本体及び外筒をカートリッジ化し、ボディの下方部より着脱可能とし、メンテナンスのための分解、組み立て時にカソードを設けたガラス部分がボディ内壁に接触したり、強く当たったりしてガラス部分を傷付けたり、破損することがなく、信頼性を損なうことがない。
(2)少なくともカソードを備えた電極本体及び/又はアノードを備えた外筒をカートリッジ化して交換することにより、或いは、アノード部分の交換により電極の再生を可能とし、しかも低コストである。
(3)少なくともカソードを備えた電極本体及び外筒をカートリッジ化することにより、電極の長さによらず、カートリッジ部は共通にできるため製造コストを削減することができ、保守管理も容易である。
(4)少なくともカソードを備えた電極本体及び外筒をカートリッジ化することにより、培養槽中の溶存酸素の計測に使用される発酵用溶存酸素電極、水素ガス電極、オゾンガス電極或いは二酸化塩素ガス電極として極めて有効に使用し得る。
といった顕著な効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る隔膜式電極の一実施例の概略構成断面図である。
【図2】図1の隔膜式電極の要部断面図である。
【図3】本発明に係る隔膜式電極の他の実施例の要部断面図である。
【図4】本発明に係る隔膜式電極の他の実施例の要部断面図である。
【図5】従来の隔膜式電極の概略構成断面図である。
【図6】従来の隔膜式電極の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 隔膜式電極
2 ボディ
3 電極基部
5 ピン
10 電極カートリッジ
11 電極本体
12 電極支持管
13 ガラスホルダ
14 アノード
15 カソード
16 プラグピン
17 プラグ
18 リード線
20 接続管
30 外筒
40 ソケット
41 ジャック
51 隔膜
60 内部液(電解液)
61、62 Oリング

Claims (13)

  1. 概略円筒形状の金属製のボディと、前記ボディ内に着脱自在に取り付けられるアノード及びカソードを備えた金属製の電極本体と、前記電極本体の周りに配置され、前記電極本体との間に形成された環状空間部に内部液を貯留することのできる下端開口部に隔膜を備えた外筒と、を備えた隔膜式電極において、
    前記ボディに取り付けられた金属製の接続管を有し、前記電極本体及び前記外筒をそれぞれ前記接続管に螺着することにより前記電極本体及び前記外筒を前記ボディに対して着脱自在に取り付け、前記外筒を前記ボディから取り外すことにより、前記電極本体を一体としてボディの下方部より着脱可能としたことを特徴とする隔膜式電極。
  2. 前記電極本体は、金属製の電極支持管と、前記電極支持管の下端に配置されたガラスホルダとを有し、前記内部液に接触するようにして前記電極支持管の外周囲にアノードを設け、前記ガラスホルダの下方先端にカソードを設けたことを特徴とする請求項1の隔膜式電極。
  3. 前記アノードは、前記電極支持管の外周囲に着脱自在に設けられることを特徴とする請求項2の隔膜式電極。
  4. 前記電極本体はその上端に、前記カソードに電気的に接続されたピンを備えたプラグを有し、前記ボディ内にはジャックを備えたソケットを設け、前記電極本体を前記ボディに装着したとき前記プラグと前記ソケットが電気的に接続されることを特徴とする請求項1、2又は3の隔膜式電極。
  5. 前記ボディの上端には、少なくとも2つのピンを備えた電極基部が装着され、一つのピンは、前記プラグに電気的に接続され、他のピンは、前記ボディ、前記接続管及び前記電極支持管を介して前記アノードに電気的に接続されることを特徴とする請求項4の隔膜式電極。
  6. 前記接続管と前記電極本体との間、及び前記接続管と前記ボディとの間にはOリングが配置されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の隔膜式電極。
  7. 概略円筒形状の金属製のボディと、前記ボディ内に着脱自在に取り付けられるカソードを備えた金属製の電極本体と、前記電極本体の周りに配置され、アノードを有し、且つ前記電極本体との間に形成された環状空間部に内部液を貯留することのできる下端開口部に隔膜を備えた外筒と、を備えた隔膜式電極において、
    前記ボディに取り付けられた金属製の接続管を有し、前記電極本体及び前記外筒をそれぞれ前記接続管に螺着することにより前記電極本体及び前記外筒を前記ボディに対して着脱自在に取り付け、前記外筒を前記ボディから取り外すことにより、前記電極本体を一体としてボディの下方部より着脱可能としたことを特徴とする隔膜式電極。
  8. 前記電極本体は、金属製の電極支持管と、前記電極支持管の下端に配置されたガラスホルダとを有し、前記ガラスホルダの下方先端にカソードを設けたことを特徴とする請求項7の隔膜式電極。
  9. 前記アノードは、前記外筒の内面に配置されることを特徴とする請求項7又は8の隔膜式電極。
  10. 前記電極本体はその上端に、前記カソードに電気的に接続されたピンを備えたプラグを有し、前記ボディ内にはジャックを備えたソケットを設け、前記電極本体を前記ボディに装着したとき前記プラグと前記ソケットが電気的に接続されることを特徴とする請求項7、8又は9の隔膜式電極。
  11. 前記ボディの上端には、少なくとも2つのピンを備えた電極基部が装着され、一つのピンは、前記プラグに電気的に接続され、他のピンは、前記ボディ、前記接続管及び前記外筒を介して前記アノードに電気的に接続されることを特徴とする請求項10の隔膜式電極。
  12. 前記接続管と前記電極本体との間、及び前記接続管と前記ボディとの間にはOリングが配置されることを特徴とする請求項7〜11のいずれかの項に記載の隔膜式電極。
  13. 前記隔膜式電極は、発酵用溶存酸素電極、水素ガス電極、オゾンガス電極或いは二酸化塩素ガス電極であり、発酵用溶存酸素電極の場合には、カソードは白金、アノードは鉛又は銀・塩化銀であり、水素電極の場合には、カソードは白金、アノードは銀・塩化銀であり、オゾンガス電極の場合には、カソードは金、アノードは銀・塩化銀であり、二酸化塩素ガス電極の場合には、カソードは金、アノードは銀・塩化銀であることを特徴とする請求項1〜12のいずれかの項に記載の隔膜式電極。
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