JP4402828B2 - 化粧料選択方法、化粧料使用方法、化粧料製造方法および化粧料選択情報マップ - Google Patents

化粧料選択方法、化粧料使用方法、化粧料製造方法および化粧料選択情報マップ Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、化粧料選択方法、化粧料使用方法および化粧料製造方法ならびに化粧料選択方法等に用いることができる化粧料選択情報マップに関する。
【0002】
【従来の技術】
皮膚は、バリヤ機能、言いかえれば、身体を保護する保護作用を備えている。
【0003】
すなわち、皮膚は、体内と体外を分けること、言いかえれば、外界刺激等の体内への侵入により生じうる弊害から体内を保護するために体内への侵入を遮断しあるいは刺激を緩和する機能と、その逆に、体内の有用成分の体外への流失を遮断しあるいは緩和する機能とを併せ持つ。前者については、例えば、皮膚表面を弱酸性のpHに保つことによって外界のアルカリから保護する機能がこれに相当し、後者については、例えば、皮表脂質が水分の外部への流失を防ぐ機能がこれに相当する。
【0004】
化粧水、乳液、クリーム等のスキンケア化粧料は、皮膚に直接作用して得られる本来的な美容効果とともに、皮膚に働きかけて、上記のバリヤ機能、あるいは、保護作用を助長し、これにより、身体状態を良好に維持することによって、その良好な身体状態がもたらす作用効果として皮膚の状態を良好に保持して美容効果を得ることができるものと考えられる。このように、身体状態を良好な状態に調整することを通じて美容効果を得ることは、化粧料のみでなく、皮膚に電気的あるいは力学的な刺激を与えて皮膚の新陳代謝を高めるなどする美容機械や、マッサージや角質剥離などの処方を主体としたエステティックシステム等の分野においても広く認識され、実施されているところである。
【0005】
このように身体状態を良好な状態に調整することを通じて美容効果が得られるメカニズムについて考察する。
【0006】
化粧料を皮膚に塗布する等によって皮膚に刺激を与えることにより、皮膚内部の末梢血液等の体液の循環を促進させるなどして、皮膚の細胞に酸素や栄養分を供給し、皮膚内部で生み出される老廃物を効果的に排出させることができる。これにより、例えば、肌のターンオーバー(皮膚の細胞の生まれ変わり)を安定させ、過度に皮膚の表面の角質が肥厚し、皮膚表面が厚ぼったく堅くなったり、あるいは逆に、皮膚表面が剥がれ易くなり、ささくれ立った状態になるなどの現象を防ぎ、肌を美しく保ち、あるいは、肌を改善することができる。
【0007】
従来、スキンケア化粧料を製造しあるいは使用する際においては、皮膚からの皮脂などの分泌量を調整する等のスキンケア化粧料が皮膚に与える物理化学的かつ直接的な美容効果を如何に得るかに主眼が置かれるとともに、併せて、上記した体液循環の促進等の身体調整機能によってバリヤ機能あるいは保護作用を如何に有効に発現させ得るかに着目し、この機能を通じて、使用者の肌を健康でかつ美しい肌へと導くことが追求されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、スキンケア化粧料の上記した皮膚に与える直接的な作用効果およびバリヤ機能あるいは保護作用の助長効果を追求したとしても、使用者の肌を健康でかつ美しい肌へと導くことを十全に達成することはできないと考えられる。
【0009】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、使用者の肌をより健康でかつ美しい肌へと導くことができる化粧料選択方法、化粧料使用方法、化粧料製造方法および化粧料選択情報マップを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る化粧料選択方法は、皮膚に化粧料を施したときに、身体状態に応じて施された皮膚から得られる感覚作用に関する感度の変化である感覚作用特性を把握して、前記身体状態に対して感覚作用についての恒常性維持機能を助長する方向に寄与する感覚作用特性に関する化粧料選択情報を得、該感覚作用特性に関する化粧料選択情報に基づいて化粧料を選択することを特徴とする。
【0011】
ここで、感覚作用とは、圧覚、触覚、温度感覚、痛覚のうちのいずれか1つまたは2つ以上をいう。また、感覚作用特性とは、化粧料を施したときに皮膚が生み出すこれらの感覚作用の強度の変化、言いかえれば、感覚作用の感度の変化をいう。
【0012】
身体の多くの働きを説明する基礎的な概念として、ホメオスタシス(恒常性維持機能)という考え方がある。これは、例えば、体温に関して言えば、平常時ほぼ36℃である大人の体温は、運動を行いあるいは気温が上昇することにより上昇するが、発汗等の生理的な機能の働きによって体温が低下し、また、これとは逆に、気温の低下等によって体温が低下すると、身体の震えや毛穴の収縮等によって体温が上昇し、体温を一定に維持させる自律的な働きがあるというものである。
【0013】
このホメオスタシスは、体温に限らず、様々な身体機能にあてはまるものであり、例えば、血圧や血糖値についても適正値に維持する機能があり、また、緊張や弛緩といった心理的生理的機能についても最適なレベルがあると考えられている。従来例で説明した化粧料のバリヤ機能あるいは保護作用を助長する作用は、言わば、皮膚に与える物理化学的な作用を通じて上記した身体機能を整えるものであり、バリヤ機能あるいは保護作用におけるホメオスタシスを発現し、あるいは、実現を助長するものであると考えることができる。
【0014】
ところで、皮膚の生理的な機能には、上記のバリヤ機能あるいは保護作用(以下、単に保護作用という。)のみでなく、感覚機能、言いかえれば、感覚作用(以下、必要に応じて単に感覚作用という。)がある。感覚作用とは、圧覚、触覚、温度感覚、痛覚をいう。これらの感覚作用は、広義には、運動感覚や内臓感覚を含む体性感覚に包含されるものである。皮膚内部には、このような感覚機能あるいは皮膚感覚作用を司るパチニ小体・ルフィニ小体・メルケル細胞などの体性感覚受容器が存在し、これらの体性感覚受容器は外界の刺激情報を受容し、求心性神経を介して情報を脳へと伝える働きを担っている。
【0015】
上記した感覚作用についても保護作用と同様にホメオスタシスが発現する。この感覚作用におけるホメオスタシスを化粧料を皮膚に施すことによって助長して、感覚作用を好ましいレベルの感度に調整することにより、好ましいレベルの感度に調整された感覚作用によって化粧料の使用者の肌をより健康でかつ美しい肌へと導くのが、本発明である。
【0016】
例えば、日常生活におけるストレスにより感覚作用が過敏になった場合、例えば、肌のつやが悪くなる場合があることは経験則として周知であるが、化粧料を施すことによって感覚作用の強度を抑制し、低下させ、適切なレベルの感覚作用の感度に近づけることにより感覚作用のホメオスタシスを十分に発現させ、ストレスを緩和させてよい身体状態に導き、化粧料を使用するヒトの肌をより健康でかつ美しい肌へと導くことができるものと考えられる。
【0017】
また、例えば、起床時には通常鈍っている感覚作用を化粧料を施すことによって最適なレベルの感度に引き上げることにより、化粧料を使用するヒトの肌をより健康でかつ美しい肌へと導くことができるものと考えられる。
【0018】
さらに言えば、例えば、化粧料を施すことによって感覚作用を最適なレベルの感度に維持することにより、感覚作用が充実した状態にある肌は生気あるいは活力に溢れた印象を見る者に与え、それによっても、より健康でかつ美しい肌を実現することができるものと考えられる。
【0019】
また、皮膚感覚が昂進している場合、些細な刺激でかゆみを感じるなどして、意識的にあるいは無意識に肌を掻いてしまい、このことによって肌がより荒れた状態になり得る。あるいはその逆に感覚が鈍っている場合、例えば、肌に害を与える物質が付着しているときに掻くなどしてそれを取り除くような本来的に備わっている防衛的な反応が有用に生起されず、いつのまにか肌荒れを生じたり、くまができていたりすることがあり得る。このような皮膚感覚の状態においても、化粧料が感覚作用の感度を調整することにより、より健康でかつ美しい肌を実現することができるものと考えられる。
【0020】
したがって、本発明の上記の構成により、例えば、多種類の化粧料について、皮膚に化粧料を施したときに、圧覚、触覚、温度感覚、痛覚の感覚作用に与える影響、すなわち、感覚作用の強度あるいは感度変化という特性を、実験的に評価、把握し、あるいは、化粧料の処方から経験的に机上で評価、把握し、感覚作用特性に関する化粧料選択情報を得、化粧料選択情報に基づいて、例えば、使用者が、自己の感覚作用についての身体状態を計測機器を用いて診断した結果や、あるいは、自覚症状に照らし合わせて、または、1日の中の時間帯や1年の季節等、置かれた環境に応じて変化することが常識的に知られている所定の環境下における自己の感覚作用についての身体状態に照らし合わせて、感覚作用についての身体状態をより良好に維持する、すなわち、感覚作用についてのホメオスタシスを助長する方向に寄与する化粧料を選択することにより、化粧料の美容効果をより有効に発現することができる。
【0021】
また、化粧料製造業者あるいは販売業者は、この化粧料選択情報を商品開発や販売促進に活用することができる。
【0022】
この場合、前記化粧料の保護作用特性を把握して保護作用についての恒常性維持機能を助長する方向に寄与する保護作用特性に関する化粧料選択情報を得、前記感覚作用特性に関する化粧料選択情報及び前記保護作用特性に関する化粧料選択情報に基づいて化粧料を選択すれば、保護作用のホメオスタシスを助長することによる相乗効果で、化粧料の美容効果をより効果的に発現することができる。
【0023】
また、本発明に係る化粧料使用方法は、皮膚に化粧料を施したときに、身体状態に応じて施された皮膚から得られる感覚作用に関する感度の変化である感覚作用特性及び該感覚作用特性に与える化粧料使用条件の影響を把握して、前記身体状態に対して感覚作用についての恒常性維持機能を助長する方向に寄与する感覚作用特性に関する化粧料選択情報及び化粧料使用条件に関する化粧料選択情報を得、前記感覚作用特性に関する化粧料選択情報及び前記化粧料使用条件に関する化粧料選択情報に基づいて化粧料を使用することを特徴とする。
【0024】
ここで、感覚作用特性に与える化粧料使用条件の影響とは、化粧料塗布量や化粧量塗布部位と感覚作用特性の変化の度合いや変化の速度との関係、あるいは、所定量の化粧料を瞬時に塗布するか、時間をかけて塗布するか、数回に分けて塗布するか等の化粧量塗布速度と感覚作用特性の変化の度合いや変化の速度との関係等をいう。
【0025】
これにより、より効果的な使用条件によって化粧料を使用することで、化粧料の美容効果をより効果的に発現することができる。
【0026】
また、本発明に係る化粧料製造方法は、皮膚に化粧料成分を施したときに、身体状態に応じて施された皮膚から得られる感覚作用に関する感度の変化である感覚作用特性を把握して、前記身体状態に対して感覚作用についての恒常性維持機能を助長する方向に寄与する感覚作用特性に関する化粧料成分選択情報を得、該感覚作用特性に関する化粧料成分選択情報に基づいて処方して化粧料を製造することを特徴とする。
【0027】
ここで、化粧料成分は、特に限定するものではないが、例えば、油脂、界面活性剤等は、感覚作用に与える影響が大きく、本発明の化粧料を処方する上での主用成分となる。
【0028】
これにより、美容効果をより有効に発現することができる化粧料を製造することができる。
【0029】
また、本発明に係る化粧料選択情報マップは、皮膚に化粧料を施したときに、身体状態に応じて施された皮膚から得られる感覚作用に関する感度の変化である感覚作用特性を把握して、前記身体状態に対する感覚作用についての恒常性維持機能を助長する方向に寄与する感覚作用特性座標軸とする座標図上の各座標点に該座標点の感覚作用特性値を有する化粧料配置されていることを特徴とする。
【0030】
これにより、化粧料選択情報が可視化され、かつ、多種類の化粧料の相対的なポジションを容易に把握することができるため、この化粧料選択情報マップを用いることにより、化粧料の使用者は、所望の化粧料を容易に選択することができ、また、化粧料生産者および販売者は、商品開発や販売促進に資することができる。
【0031】
前記座標図は、圧覚、触覚、温度感覚、及び痛覚のうち少なくとも二つ以上の感覚作用に関する前記感覚作用特性をそれぞれ座標軸とする多軸座標図に表現することにより、より好ましい化粧料選択情報マップを得ることができる。
【0032】
また、本発明に係る化粧料選択情報マップは、皮膚に化粧料を施したときに、身体状態に応じて施された皮膚から得られる感覚作用に関する感度の変化である感覚作用特性を把握して、前記身体状態に対する感覚作用についての恒常性維持機能を助長する方向に寄与する感覚作用特性、前記化粧料の保護作用特性を把握して、保護作用についての恒常性維持機能を助長する方向に寄与する保護作用特性とを座標軸とする多軸座標図上の各座標点に該座標点の感覚作用特性値及び保護作用特性値を有する化粧料配置されていることにより、本発明の効果をより効果的に得ることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明に係る化粧料選択方法、化粧料使用方法、化粧料製造方法および化粧料選択情報マップの好適な実施の形態について、図を参照して、以下に説明する。
【0034】
まず、化粧料が感覚作用に及ぼす影響について説明する。
【0035】
感覚作用特性、言いかえれば、皮膚の感覚器官の感度の変化あるいは感度レベルの相違については、加齢による四肢の感度の低下、男女差の影響、日内変動、身長や体重等の体格差の影響等についての報告がなされている。しかしながら、研究例はさほど多くない。
【0036】
また、一般的な経験としては、冬季などに気温の低い屋外にいた場合に、手がかじかんで感覚が麻痺することや、あるいは、外傷によって感覚神経が切断されることによる感覚の消失等が知られている。しかしながら、これらの場合において、前記したホメオスタシスの考え方およびその考え方に基づいた処方については殆ど知られていないものと思われる。
【0037】
少なくとも、化粧料が感覚作用特性に与える影響について言及したものは皆無ではないかと思われる。
【0038】
そこで、本発明者は、化粧料が感覚作用特性に与える影響を知るために、以下のような実験を行った。
【0039】
第1の実験として、肌質が皮膚の感覚作用特性へ与える影響について検討した。
【0040】
実験は、16〜69歳の133名の女性を被験者とし、振動覚計を用い、頬の皮膚の感度を計測した。
【0041】
振動覚計とは、肌に振動刺激を与えて肌の感度、すなわち、感覚作用のうちの触覚を測る装置であり、この振動覚計の振動板を頬に触れさせた状態で振動板の振動を次第に大きくしていき、被験者が振動を感じた時点で合図してもらい、そのときの振動の強さを計測し、これを感覚作用の強度(感度の大きさ)に対応するものとみなしたものである。振動覚計は、メディエンス社製のSMV−5型を用いた。
【0042】
各被験者を肌質によって、脂性、やや脂性、普通、やや乾性、乾性、乾燥型脂性の各タイプに分類し、肌質のタイプ別の振動の強さを比較した結果を図1に示す。ここで、乾燥型脂性タイプの肌とは、脂っぽいのにかさつく肌をいい、皮脂量が多く、水分量が不足した状態にあるものをいう。なお、図1において、各肌質タイプにおける下側の幅広な棒グラフの棒の高さはそのタイプの被験者の振動の強さ(単位:×9.8×10−2m/s)の平均値を示し、その上に位置する線状の棒グラフの頂点は、そのタイプの被験者の振動の強さの平均値に全員の標準偏差を加えた値を示した。例えば、脂性の被験者のグループの場合、振動の強度の平均値は113.8であり、標準偏差は59.6である。
【0043】
図1によれば、脂性傾向にある肌質の被験者の方が、乾性傾向にある肌質の被験者に比べて、振動の強度が小さいこと、すなわち、感覚作用の強度が大きく、肌部分の感覚神経が鋭敏であることがわかった。なお、乾燥型脂性タイプの感覚作用の感度が脂性タイプの感度に近いことから、乾燥タイプの肌の感度の低さは、水分量の少なさよりも脂分量の少なさに起因する可能性が高く、したがって、肌の感度は水分量よりも脂分量に左右されることがわかった。
【0044】
第2の実験として、肌の炎症が感覚作用特性へ与える影響について検討した。
【0045】
実験は、アレルギー症状をもつ1名の男性被験者に対して、アレルゲン注射を行って肌に炎症を起こさせた状態と、肌が炎症を起こしていない正常な状態とをそれぞれ別の日に設定し、すなわち、アレルゲン注射直後の炎症を起こした肌の部位と、アレルゲン注射後10日以上経過した炎症の収まったあとの同一の肌の部位において、同一強度の電気的な刺激を加えて体性感覚誘発電位を計測し、刺激に対する神経の情報伝達処理過程の差を検討した。
【0046】
体性感覚誘発電位とは、皮膚に刺激を与えた際の脳の電気的反応を捉えたものであり、刺激強度によって100ms以下の短潜時成分の振幅が変化する等、皮膚への刺激に対する情報伝達処理過程を反映する指標であることが知られている。
【0047】
ここで、短潜時成分は、肌へ刺激を加えた直後から100ms間の脳の活動を反映するものである。皮膚の感覚受容器から求心性神経を介して脳に達した信号は、側頭部の体性感覚野に到達する。この時に生じる一次反応が、体性感覚誘発電位では100ms以下の短潜時成分に表われ、感覚の強さ等を反映することが知られている。ヒトの感覚情報処理は、感覚→知覚→認知→判断と高次になるが、認知、判断等の高次の機能に起因する反応は、100ms以降の中・長潜時成分に表われる。
【0048】
実験結果を図2に示した。図2中、横軸は、潜時(経過時間 単位:ms)を示し、縦軸は、電位差(電圧 単位:μV)を示す。なお、図2を含む以下の各図において、上下2つの波形データは、見易いように縦軸をずらして表示したものであり、両者の縦軸の絶対値は図中の数値で判断可能である。また、このため、各図の右側には,スケールとして5μVの幅を表示した。上記したように、脳の生理反応のうち、図2中横軸左側の潜時の短い短潜時成分領域は、感覚性成分、言いかえれば、末梢神経への影響を判断できる短波長成分、すなわち、感覚作用への影響を知ることができる部分であり、右側の潜時の長い長潜時成分領域領域は知覚性成分、言いかえれば、中枢神経への影響を判断できる長波長成分であると考えられている。
【0049】
図2に矢印で示したように、炎症を起こした皮膚は、正常な皮膚に比べて、体性感覚誘発電位の谷から山までの間の振幅が小さく、生体反応が弱いことがわかる。また、炎症を起こした皮膚は正常な皮膚に比べて、約20ms附近の感覚性成分の振幅が小さくなっていること、すなわち、感覚作用の感度が低下していることがわかる。
【0050】
第3の実験として、皮膚の温度の違いが感覚作用特性へ与える影響について検討した。
【0051】
実験は、18〜22歳の16名の女性を被験者とし、上記第2の実験と同様に、体性感覚誘発電位を指標として行った。すなわち、各被験者について、まず、両腕の前腕腹部に同一強度の電気的な刺激を与えて体性感覚誘発電位を計測し、ついで、一方の腕の前腕腹部に冷やした蓄冷剤をのせて2〜10℃に冷却した状態で体性感覚誘発電位を計測し、さらに、他方の腕の前腕腹部に暖めた蓄冷剤をのせて50〜60℃に暖めた状態で体性感覚誘発電位を計測した。
【0052】
実験結果を図3に示す。なお、データは、被験者16名のうち、計測状態が良好であった8名分の平均値を示した。
【0053】
図3より、皮膚温が高温の場合は、皮膚温が低温の場合と比較して、体性感覚誘発電位の25ms附近の陰性成分(電位が低下する領域:谷部分)の振幅(電位の低下代)が小さく、一方、50ms附近の陰性成分の振幅が大きい。これにより、皮膚の温度の違いによって、感覚作用の感度が変化することがわかる。
【0054】
以上説明した第1〜3の実験によって、脂性・乾性の肌質の違い、肌の炎症の有無、皮膚の温度の違いが感覚作用特性に影響を与えることがわかった。この感覚作用特性の変化は、前記したように、少なくとも短期的に見る限り感覚作用特性についてのホメオスタシスに変調を来したことを意味し、肌の健康さや美しさを損なうことにつながる。
【0055】
つぎに、このように、種々の条件によって起こり得る感覚作用特性の変化、言いかえれば、感覚作用特性のホメオスタシスの変調を、化粧料を肌に施すことによって調整することができるかどうかを検討するために、以下の第4の実験を行った。
【0056】
第4の実験は、20〜22歳の15名の女性を被験者とし、上記第2、第3の実験と同様に、体性感覚誘発電位を指標として行った。すなわち、各被験者について、まず、両腕の前腕腹部をクレンジングクリームで洗浄した後、各前腕腹部に同一強度の電気的な刺激を与えて体性感覚誘発電位を計測し、ついで、一方の腕の前腕腹部のみに化粧水、乳液、クリーム等の一連のスキンケア化粧料を塗布し、スキンケア化粧料を塗布した一方の前腕腹部とスキンケア化粧料を塗布しなかった他方の前腕腹部それぞれについて、体性感覚誘発電位を計測して比較した。
【0057】
実験結果を図4に示す。図4中上段には、両椀前腕腹部をクレンジングクリームで洗浄した後の計測結果を示している。なお、便宜的に、その後のスキンケア化粧料の塗布の有無によって両腕の前腕腹部を区別して表示している。両前腕腹部の波形は、殆ど一致しており、ベース波形として適当であることがわかる。
【0058】
図4中下段には、スキンケア化粧料を塗布した前腕腹部とスキンケア化粧料を塗布しなかった前腕腹部の計測結果を示した。スキンケア化粧料を塗布した前腕腹部は、スキンケア化粧料を塗布しなかった前腕腹部に比べて、破線円で囲った潜時30ms附近の成分および潜時60ms附近の成分の振幅が大きいことがわかる。
【0059】
上記の実験結果は以下のように解釈することができる。
【0060】
すなわち、スキンケア化粧料を塗布しなかった前腕腹部は、クレンジングを塗布しただけで放置された状態にあり、いわば、皮膚に付着した脂分や、皮膚表面の脂分が除去された洗いざらしの状態にある。したがって、この状態の場合、外部からの刺激に対する感覚作用の感度が過度に高い、感覚作用が鋭敏な状況にあるものと考えることができる。そして、このような状況にある肌にスキンケア化粧料を塗布することにより、感度が低下したもの、すなわち、感覚作用の感度が緩和される方向に調整されたものと考えることができる。
【0061】
したがって、スキンケア化粧料を塗布することによるこの感覚作用特性の変化は、前記したように、少なくとも短期的に見る限り感覚作用特性についてのホメオスタシスを復調したことを意味し、肌の健康さや美しさを維持することにつながる。
【0062】
上記第4の実験による知見は、以下のように化粧料選択方法、化粧料使用方法、化粧料製造方法および化粧料選択情報マップに活かすことができる。
【0063】
第1に、化粧料選択情報マップおよび化粧料選択方法について説明する。
【0064】
多種類の化粧料、例えば、上記したスキンケア化粧料を準備し、それぞれの化粧料について、上記した第4の実験に準じた実験を行うことにより、化粧料が、感覚作用特性に与える影響度を把握し、評価することができる。この場合、生理学的知見に基づいた精密な実験を行うことにより、圧覚、触覚、温度感覚、痛覚の各感覚作用毎に把握することができる。
【0065】
また、化粧料に含まれる各成分中、ある種の成分については、その成分の生理学的な作用については既知であるため、そのような成分を有効成分とする化粧料については、必ずしも上記実験を行わなくても、化粧料が感覚作用特性に与える影響度を把握し、あるいは、少なくとも、各化粧料の相対的な位置付けを把握することは可能である。
【0066】
したがって、例えば、スキンケア化粧料としてクリームを用い、また、感覚作用として温度感作用を例にとると、図5に示す、化粧料選択情報マップを作成することができる。
【0067】
すなわち、各クリーム(化粧料A〜C)は、右側を温度感覚の感度を高める方向、左側を温度感覚の感度を低下させる方向にとった温度感覚特性(感度)の一軸座標図である図5において、各クリームの温度感覚特性を把握し、その温度感覚特性値に応じて図中に示すそれぞれの座標点の位置に各クリームを配置することができる。
【0068】
したがって、このクリーム選択情報マップを用いて、クリームの使用者が、自己の身体状態を、例えば、上記の各実験で用いたような計測機器を用いて診断した結果や、あるいは、自覚症状に照らし合わせて、または、1日の中の時間帯や1年の季節等置かれた環境に応じて変化することが常識的に知られている所定の環境下における自己の身体状態に照らし合わせて、より良好な身体状態、すなわち、ホメオスタシスを助長する方向に寄与するクリームを選択することにより、クリームの美容効果をより発現することができる。
【0069】
また、クリーム製造業者あるいは販売業者は、このクリーム選択情報マップを商品開発や販売促進に活用することができる。
【0070】
また、上記した各実験と同様の手法を用いることにより、あるいは、実験を行うまでもなく、化粧料が保護作用特性に与える影響を把握することが可能であるため、感覚作用特性に関する化粧料選択情報および保護作用特性に関する化粧料選択情報に基づいて化粧料を選択すれば、上記した感覚作用とともに保護作用のホメオスタシスを助長することによる両者の相乗効果で、化粧料の美容効果をより効果的に発現することができる。
【0071】
また、上記した各実験と同様の手法を用いることにより、多種類の化粧料について感覚作用特性および感覚作用特性に与える化粧料使用条件の影響を把握して感覚作用特性および化粧料使用条件に関する化粧料選択情報を得、化粧料選択情報に基づいて化粧料の使用条件を設定することができる。
【0072】
これにより、より効果的な使用条件によって化粧料を使用することで、化粧料の美容効果をより効果的に発現することができる。
【0073】
また、多種類の化粧料成分について感覚作用特性を把握して感覚作用特性に関する化粧料成分選択情報を得、化粧料成分選択情報に基づいて処方して化粧料を製造することができる。
【0074】
これにより、美容効果をより効果的に発現することができる化粧料を製造することができる。
【0075】
また、上記した化粧料選択情報マップは、化粧料選択情報が可視化され、かつ、多種類の化粧料のポジションを容易に把握することができるため、この化粧料選択情報マップを用いることにより、化粧料の使用者は、容易に所望の化粧料を選択することができ、また、化粧料生産者および販売者は、商品開発や販売促進に資することができる。
【0076】
この場合、感覚作用特性として、圧覚、触覚、温度感覚、痛覚のうちの少なくとも2つ以上を用いて多軸座標図の化粧料選択情報マップを調製すれば、より効果的な美容効果を得ることができる。
【0077】
また、この場合、感覚作用特性に関する化粧料選択情報を得るとともに保護作用特性を把握して保護作用特性に関する化粧料選択情報を得、感覚作用特性および保護作用特性を座標軸とする多軸座標図上の各座標点に座標点の感覚作用特性値および保護作用特性値を有する化粧料を配置すると、より効果的に美容効果を得ることができる。
【0078】
また、化粧料選択方法、化粧料使用方法、化粧料製造方法において、上記の化粧料選択マップを用いることなく、化粧料選択情報をそのまま個別の情報として用い、あるいは多数の情報をコンピュータ処理、加工して利用することもできる。
【0079】
【発明の効果】
本発明に係る化粧料選択方法によれば、多種類の化粧料について感覚作用特性を把握して感覚作用特性に関する化粧料選択情報を得、化粧料選択情報に基づいて化粧料を選択するため、より良好な身体状態、すなわち、ホメオスタシスを助長する方向に寄与する化粧料を選択することにより、化粧料の美容効果をより発現することができる。
【0080】
また、本発明に係る化粧料選択方法によれば、感覚作用特性に関する化粧料選択情報を得るとともに保護作用特性を把握して保護作用特性に関する化粧料選択情報を得、感覚作用特性に関する化粧料選択情報および保護作用特性に関する化粧料選択情報に基づいて化粧料を選択するため、保護作用のホメオスタシスを助長することによる相乗効果で、化粧料の美容効果をより効果的に発現することができる。
【0081】
また、本発明に係る化粧料使用方法によれば、多種類の化粧料について感覚作用特性および該感覚作用特性に与える化粧料使用条件の影響を把握して該感覚作用特性および該化粧料使用条件に関する化粧料選択情報を得、該化粧料選択情報に基づいて化粧料を使用するため、より効果的な使用条件によって化粧料を使用することで、化粧料の美容効果をより効果的に発現することができる。
【0082】
また、本発明に係る化粧料製造方法によれば、多種類の化粧料成分について感覚作用特性を把握して感覚作用特性に関する化粧料成分選択情報を得、化粧料成分選択情報に基づいて処方して化粧料を製造するため、美容効果をより効果的に発現することができる化粧料を製造することができる。
【0083】
また、本発明に係る化粧料選択情報マップによれば、多種類の化粧料について、感覚作用特性を把握して感覚作用特性に関する化粧料選択情報を得、感覚作用特性を座標軸とする座標図上の各座標点に該座標点の感覚作用特性値を有する化粧料を配置するため、この化粧料選択情報マップを用いることにより、化粧料の使用者は、容易に所望の化粧料を選択することができ、また、化粧料生産者および販売者は、商品開発や販売促進に資することができる。
【0084】
また、本発明に係る化粧料選択情報マップによれば、感覚作用特性は、圧覚、触覚、温度感覚、痛覚のうちの少なくとも2つ以上であるため、より一層効果を奏することができる。
【0085】
また、本発明に係る化粧料選択情報マップによれば、圧覚、触覚、温度感覚、痛覚のうちの少なくとも1つ以上の感覚作用特性を把握して感覚作用特性に関する化粧料選択情報を得るとともに保護作用特性を把握して保護作用特性に関する化粧料選択情報を得、感覚作用特性および保護作用特性を座標軸とする多軸座標図上の各座標点に座標点の感覚作用特性値および保護作用特性値を有する化粧料を配置するため、より一層本発明の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実験として、肌質が皮膚の感覚作用特性へ与える影響を検討した結果を示す表図である。
【図2】 第2の実験として、皮膚の炎症の有無が感覚作用特性へ与える影響を検討した結果を示す表図である。
【図3】 第3の実験として、皮膚の温度の違いが感覚作用特性へ与える影響を検討した結果を示す表図である。
【図4】 第4の実験として、皮膚に対するスキンケア化粧料の塗布の有無が感覚作用特性へ与える影響を検討した結果を示す表図である。
【図5】 スキンケア化粧料としてクリームを用い、感覚作用として温度感作用を例にとって調製した化粧料選択情報マップである。

Claims (7)

  1. 皮膚に化粧料を施したときに、
    身体状態に応じて施された皮膚から得られる感覚作用に関する感度の変化である感覚作用特性を把握して、前記身体状態に対して感覚作用についての恒常性維持機能を助長する方向に寄与する感覚作用特性に関する化粧料選択情報を得、
    該感覚作用特性に関する化粧料選択情報に基づいて化粧料を選択することを特徴とする化粧料選択方法。
  2. 前記化粧料の保護作用特性を把握して、保護作用についての恒常性維持機能を助長する方向に寄与する保護作用特性に関する化粧料選択情報を得、
    前記感覚作用特性に関する化粧料選択情報及び前記保護作用特性に関する化粧料選択情報に基づいて化粧料を選択することを特徴とする請求項1に記載の化粧料選択方法。
  3. 皮膚に化粧料を施したときに、
    身体状態に応じて施された皮膚から得られる感覚作用に関する感度の変化である感覚作用特性及び該感覚作用特性に与える化粧料使用条件の影響を把握して、前記身体状態に対して感覚作用についての恒常性維持機能を助長する方向に寄与する感覚作用特性に関する化粧料選択情報及び化粧料使用条件に関する化粧料選択情報を得、
    前記感覚作用特性に関する化粧料選択情報及び前記化粧料使用条件に関する化粧料選択情報に基づいて化粧料を使用することを特徴とする化粧料使用方法。
  4. 皮膚に化粧料成分を施したときに、
    身体状態に応じて施された皮膚から得られる感覚作用に関する感度の変化である感覚作用特性を把握して、前記身体状態に対して感覚作用についての恒常性維持機能を助長する方向に寄与する感覚作用特性に関する化粧料成分選択情報を得、
    該感覚作用特性に関する化粧料成分選択情報に基づいて処方して化粧料を製造することを特徴とする化粧料製造方法。
  5. 皮膚に化粧料を施したときに、身体状態に応じて施された皮膚から得られる感覚作用に関する感度の変化である感覚作用特性を把握して、前記身体状態に対する感覚作用についての恒常性維持機能を助長する方向に寄与する感覚作用特性座標軸とする座標図上の各座標点に該座標点の感覚作用特性値を有する化粧料配置されていることを特徴とする化粧料選択情報マップ。
  6. 前記座標図は、圧覚、触覚、温度感覚、及び痛覚のうち少なくとも二つ以上の感覚作用に関する前記感覚作用特性をそれぞれ座標軸とする多軸座標図であることを特徴とする請求項5に記載の化粧料選択情報マップ。
  7. 皮膚に化粧料を施したときに、身体状態に応じて施された皮膚から得られる感覚作用に関する感度の変化である感覚作用特性を把握して、前記身体状態に対する感覚作用についての恒常性維持機能を助長する方向に寄与する感覚作用特性
    前記化粧料の保護作用特性を把握して、保護作用についての恒常性維持機能を助長する方向に寄与する保護作用特性とを座標軸とする多軸座標図上の各座標点に該座標点の感覚作用特性値及び保護作用特性値を有する化粧料配置されていることを特徴とする化粧料選択情報マップ。
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