JP4402702B2 - 気泡シート体製造用の真空成形ロール - Google Patents

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Description

本発明は、気泡シート体を製造する際に使用される真空成形ロールに関するものである。
従来より、キャップ状の突起を多数設けたキャップシートと、平坦なバークシートとを貼り合わせてなる気泡シート体が緩衝包装材や断熱材等として広く使用されている。その製造方法としては、例えば、以下のようなものが知られている。
キャップシート用ダイスから熱可塑化状態で逐次供給されるキャップシート用シート素材を真空排気装置に接続された真空成形ロールに送り出す。この真空成形ロールの外周面には、気泡成形用の吸引キャビティが多数個凹設されており、真空吸引により吸引キャビティの形状に対応した多数のキャップ状の突起を有したキャップシートを連続的に形成する。一方、バックシート用ダイスから熱可塑化状態で逐次供給されるバックシート用シート素材を加圧ロールにより前記キャップシートに押し付ける。これにより、キャップシートの裏面にバックシートが順次貼り合わされ、二層構造をなす気泡シート体を連続的に生成させる。
前記真空成形ロールとしては、吸引キャビティと、各吸引キャビティの底壁部からロール本体の軸心に向かって延伸し、且つロール本体の一端から他端に亘って形成された吸引用横孔に連通する略円筒状の真空通路と、吸引キャビティの底壁部に嵌合可能であり、且つ外縁部に形成した略半円弧状の切除部によって吸引キャビティと真空通路とを連通させるプラグとを備えてなり、吸引用横孔の両端又は何れか一端を真空排気装置に接続し得るように構成したものが知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2004−188608号公報(図3等参照)
しかしながら、外縁部に略半円弧状の切除部を形成したプラグを適用した場合、プラグとして外縁から中心に向かって延びるスリットを略十字状に形成したものを適用した場合と比較して、加工容易性及びコスト面で優位な反面、真空吸引時に溶融樹脂又は異物がプラグと吸引キャビティの内壁部との間に詰まるいわゆる目詰まりが生じ易く、その都度プラグを交換する作業が必要となり、気泡シート体の生産効率低下、及びメンテナンスの煩雑化を招来し得るという問題があった。
このような問題を解決すべく本願発明者は鋭意研究の末、プラグとして、外縁部に略半円弧状の切除部を形成したものを適用した場合における目詰まりの生じ易さが、プラグの開口率、吸引キャビティのうちプラグが嵌合する部位の直径、及び真空通路の直径の相対的な関係によって変化することを見出した。
すなわち、目詰まりが生じ易い従来の真空成形ロールは、図12(同図(a)は真空成形ロールの要部拡大断面図であり、同図(b)は(a)のx―x線断面図である)に示すように、吸引キャビティXR11をそれぞれ対応する真空通路XR14及び吸引用横孔XR13に連通させる吸引孔の開口率、換言すれば切除部XR12aの開口寸法を、真空吸引に耐え得る範囲であり且つシート素材に所望の形状を付与できる範囲で最大限大きく設定するとともに、真空通路XR14の直径を、吸引キャビティXR11のうちプラグXR12が嵌合する部位の直径の略半分又はそれ以下に設定したものであった。この場合、吸引キャビティXR11のうちプラグXR12が嵌合可能な部位における直径を「D´」、真空通路XR14の直径を「d´」、プラグXR12の切除部XR12aの半径を「r´」とした場合、これらは、D´−2r´>d´、という関係であった。つまり、ロール本体の外周面側から吸引キャビティXR11を覗いた場合に、真空通路XR14がプラグXR12によって視認できない状態となっていた。
また、近時の傾向として、星形やハート形或いは角柱状等、成形する気泡の形状が多種多様に亘り、単一の吸引キャビティに対して複数のプラグを嵌合させなければならない場合や、或いは各吸引キャビティ自体の極小化が要求される場合が生じている。このような場合、図13に示すように、ドリルX1を用いて、ロール本体XR1に、吸引キャビティXR11のうちプラグXR12が嵌合する部位の直径の略半分又はそれ以下の直径を有する真空通路XR12を穿孔加工する際に、ドリル1のチャック部11が吸引キャビティXR11の開口縁部と干渉することを回避するため、ドリル刃12をチャック部11から大きく突出させた状態で固定している。
しかしながら、上述した単一の吸引キャビティに対して複数のプラグを嵌合させなければならない場合や、或いは各吸引キャビティ自体の極小化が要求される場合には、吸引キャビティのうちプラグが嵌合する部位の直径が小さくなるため、真空通路の直径も小さくなる。そして、真空通路の直径が小さければ小さいほど、当然のことながらドリル刃の径も小さくなるため、チャック部から大きく突出させた状態で固定していることと相俟って穿孔加工時にドリル刃が折れ易く、ロール本体に対する真空通路の穿孔加工をスムーズに行うことができず、加工性に劣るという問題が生じていた。
さらに、真空通路の直径が、吸引キャビティのうちプラグが嵌合する部位における直径の略半分又はそれ以下であるということは、真空通路を、吸引キャビティのうちプラグが嵌合可能な部位の中央付近にしか形成できないということである。そのため、気泡が単純な円柱状のものであれば比較的精度良く真空成形できるものの、星形やハート形或いは角柱状等、成形する気泡の形状が複雑なものになれば、図14に示すように、気泡XS1の頂面のうち中心から離れた外縁部分に相当する部分XS11を十分に真空吸引することができず、所望の形状に適切に真空成形できないという問題が生じていた。
本発明は、このような課題に着目してなされたものであって、主たる目的は、目詰まりの発生を防止又は抑制し、気泡シート体の生産効率向上、及びメンテナンスの煩雑化解消を図ることができるとともに、加工容易性に優れ、多種多様な形状の気泡を精度良く成形することができる真空成形ロールを提供することにある。
すなわち、本発明の気泡シート体製造用の真空成形ロールは、ロール本体の外周面に多数個凹設された気泡成形用の吸引キャビティと、
前記各吸引キャビティの底壁部から前記ロール本体の軸心に向かって延伸し、且つ前記ロール本体の一端から他端に亘って形成された吸引用横孔に連通する略円筒状の真空通路と、前記吸引キャビティの底壁部に嵌合可能であり、且つ外縁部に形成した複数の略半円弧状の切除部によって前記吸引キャビティと前記真空通路とを連通させるプラグとを具備してなり、前記真空通路の半径を、前記切除部のうち最も前記プラグの中心に近い最大切込部と前記プラグの中心との距離よりも大きく設定していることを特徴とする。
このようなものであれば、ロール本体の外周面側から吸引キャビティを覗いた場合に、真空通路がプラグの切除部を介して視認可能な状態となる。その結果、従来の態様と比較して、目詰まりの発生を防止又は抑制することができ、プラグの交換作業が不要又は作業回数が減少することにより気泡シート体の生産効率向上、及びメンテナンスの煩雑化解消を有効に図ることができる。
また、本発明の気泡シート体製造用の真空成形ロールは、ロール本体の外周面に多数個凹設された気泡成形用の吸引キャビティと、前記各吸引キャビティの底壁部から前記ロール本体の軸心に向かって延伸し、且つ前記ロール本体の一端から他端に亘って形成された吸引用横孔に連通する略円筒状の真空通路と、前記吸引キャビティの底壁部に嵌合可能であり、且つ外縁部に形成した複数の略半円弧状の切除部によって前記吸引キャビティと前記真空通路とを連通させるプラグとを具備してなり、前記吸引キャビティのうち前記プラグが嵌合可能な部位における直径D、前記真空通路の直径d、及び前記切除部の半径rをそれぞれ式〔1〕を満たす値に設定していることを特徴とする。
D−2r<d・・・式〔1〕
このように、吸引キャビティのうちプラグが嵌合可能な部位における直径D、真空通路の直径d、及び切除部の半径rの相対的な関係を式〔1〕を満たす値に設定することにより、吸引キャビティのうちプラグが嵌合する部位の直径に対する真空通路の直径が、従来のものよりも大きくなるため、このような真空通路をロール本体に穿孔加工するためのドリル刃の径も当然に大きくなる。その結果、上述した効果に加えて、単一の吸引キャビティに対して複数のプラグを嵌合させなければならない場合や、或いは各吸引キャビティ自体の極小化が要求される場合において、ドリル刃をチャック部から大きく突出させた状態で穿孔加工を行ったとしても、従来のようにドリル刃が簡単に折れるという問題を解消することができ、ロール本体に対する真空通路の穿孔加工をスムーズ且つ的確に行うことができるという効果を奏する。
さらに、吸引キャビティのうちプラグが嵌合する部位における直径に対する真空通路の直径の相対比を可及的に大きくすることにより、当然のことながら、吸引キャビティのうちプラグが嵌合可能な部位における真空通路の開口率が可及的に大きくなる。その結果、星形やハート形等、成形する気泡の形状が複雑なものであっても、気泡の頂面のうち外縁部に相当する部分をも十分に真空吸引することができ、所望の形状に適切に真空成形することが可能となり、気泡シート体全体の耐衝撃性を有効に高めることができ、商品価値の飛躍的な向上に大いに資する。
以上説明したように、本発明によれば、プラグとして、スリットよりも加工容易性に優れた部分円弧状の切除部を外縁部に形成したものを適用した場合であっても、この切除部における目詰まりの発生を防止又は抑制することができ、気泡シート体の生産効率向上、及びメンテナンスの煩雑化解消を有効に図ることができる。さらには、ロール本体に対する真空通路の穿孔加工を容易に行うことができるとともに、多種多様な形状の気泡を精度良く成形することができる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る気泡シート体製造用の真空成形ロールRは、図1に示す気泡シート体成形機Xの一部を構成するものであり、図2及び図3に示すように、円筒状のロール本体R1と、ロール本体R1を貫通するように設けた回転軸R2と、バネ等の付勢手段RSによってロール本体R1に向かって付勢され且つ一定の圧力でロール本体R1の両端にそれぞれ添接する一対のサイドプレートR3とを備えものである。回転軸R2及びサイドプレート3は既知のものであり、以下簡単に説明する。
回転軸R2は、中空状のものであり、この内部空間を利用してロール本体R1を内部から冷却する熱媒体を循環させ得るようにしている。なお、回転軸R2は、図示しない軸受けに支持されている。
サイドプレートR3は、図2及び図3等に示すように、真空排気装置Vに通じる真空用ポートR31(いわゆる「バキュームゾーン」)と、大気に通じる大気圧用ポートR32とを備えている。そして、真空成形ロールRの回動時に、ロール本体R1の軸心方向に沿って真空用ポートR31と連通する位置に来た後述する複数の吸引用横孔R13が真空用ポートR31を介して真空排気装置Vに接続され、真空吸引されるようにしている。本実施形態の真空成形ロールRは、各吸引用横孔R13の両端をそれぞれ対応するサイドプレートR3の真空用ポートR31を介して真空排気装置Vに接続し得るように構成している。
一方、ロール本体R1は、外周面に多数個凹設された気泡成形用の吸引キャビティR11と、吸引キャビティR11の底壁部に嵌合可能なプラグR12と、ロール本体R1の一端から他端に亘って形成され両端を開口させた複数の吸引用横孔R13と、各吸引キャビティR11の底壁部からロール本体R1の軸心に向かって延伸し且つ吸引用横孔R13に連通する略円筒状の真空通路R14とを備えたものである。
各吸引キャビティR11は、図3及び図4(図4(a)、(b)はそれぞれ図3の要部拡大断面図、図4(a)のx―x線断面図である)に示すように、断面視略台形状をなすものであり、本実施形態ではこのような吸引キャビティR11をロール本体R1の外周面に千鳥状に設けている。
プラグR12は、例えばリン青銅やジェラルミン等の金属素材から形成した薄板状のものであり、外縁部に複数の平面視略半円弧状の切除部R12aを形成したものである。本実施形態では、外縁部における等角6箇所に切除部R12aを形成している。また、残余部(切除部R12aを除いた部分)が切除部R12aを切除する前のプラグ全体の50パーセント以上となるように設定している。
各吸引用横孔R13は、ロール本体R1の軸心方向に沿って延伸する略直線状のものであり、これら複数の吸引用横孔R13を、ロール本体R1の周方向に沿って所定ピッチ離間させて設けている。本実施形態では、これら各吸引用横孔R13の両端を真空排気装置Vに接続し得るように構成している。
真空通路R14は、プラグR12を吸引キャビティR11の底壁部に嵌合した状態において、プラグR12の切除部R12aを介して吸引キャビティR11の内部空間に連通するものである。
このような構造であるため、真空吸引時において、吸引キャビティR11内の空気は切除部R12aを通過し、真空通路R14を経て吸引用横孔R13へと至る。すなわち、プラグR12の切除部R12aが、吸引キャビティR11をそれぞれ対応する真空通路R14及び吸引用横孔R13に連通させる吸引孔として機能する。
しかして、本実施形態では、図4(b)に示すように、真空通路R14の半径R14rを、切除部R12aのうち最もプラグR12の中心に近い最大切込部R12axとプラグR12の中心との距離R12xよりも大きく設定している。さらに、吸引キャビティR11のうちプラグR12が嵌合可能な部位における直径D、真空通路R14の直径d、及び切除部R12aの半径rをそれぞれ式〔1〕を満たす値に設定している。
D−2r<d・・・式〔1〕
このような式〔1〕を満たす値に設定した場合、ロール本体R1の外周面側から吸引キャビティR11を覗いた場合に、真空通路R14がプラグR12の切除部R12aから視認可能な状態となる。また、真空通路R14の直径dが、吸引キャビティR11のうちプラグR12が嵌合する部位の半径R11rよりも大きな値となる(図4(b)参照)。なお、吸引キャビティR11のうちプラグR12が嵌合可能な部位における中心と、プラグR12の中心と、真空通路R14の中心とが全て一致又は略一致していることは言及するまでもない。
次に、このような真空成形ロールRを備えた気泡シート体成形機Xを用いて気泡シート体Sを製造する方法及び作用について図1等を参照して説明する。
先ず、キャップシート用ダイスD1から熱可塑化状態にある膜状のキャップシート用シート素材SCaが回転する真空成形ロールRに逐次供給され、真空排気装置Vに接続された真空成形ロールRの真空吸引作用により吸引キャビティR11の形状に対応した多数の突起SC1を有したキャップシートSCを連続的に形成する。従来の態様と比較して目詰まりの発生を可及的に抑えることができるとともに、各突起SC1が精度良く成形される。一方、バックシート用ダイスD2から熱可塑化状態にある膜状のバックシート用シート素材SBaが真空成形ロールRに逐次供給され、加圧ロールRAにより当該バックシート用シート素材SBaを前記キャップシートSCの裏面側に押し付けて貼り合わせる。これにより、キャップシートSCとバックシートSBとからなり十分な真空状態で密閉された多数の気泡S1を有する二層構造の気泡シート体Sが成形され、その後、剥離ロールRBにより真空成形ロールRから剥離され、ピンチロールRCへと移行し、所定の工程(切断工程等)を経て完成品となる。
このように本実施形態に係る真空成形ロールRは、真空通路R14の半径R14rを、切除部R12aのうち最もプラグR12の中心に近い最大切込部R12axとプラグR12の中心との距離R12xよりも大きく設定しているため、ロール本体の外周面側から吸引キャビティを覗いた場合に、真空通路がプラグXR12の切除部R12aを介して視認可能な状態となる。その結果、従来の態様と比較して、目詰まりの発生を防止又は抑制することができ、プラグR12の交換作業が不要又は作業回数が減少することにより気泡シート体Sの生産効率向上、及びメンテナンスの煩雑化解消を有効に図ることができる。
特に、吸引キャビティR11のうちプラグR12が嵌合可能な部位における直径D、真空通路R14の直径d、及び切除部R12aの半径rを、D−2r<dを満たす値に設定しているため、吸引キャビティR11のうちプラグR12が嵌合する部位の直径Dに対する真空通路R14の直径dが、従来のものよりも大きくなるため、図5に示すように、ドリル1を用いて真空通路R14をロール本体R1に穿孔加工する際、ドリル刃12の径も当然に大きくなる。その結果、図6に示すハート形の気泡を真空成形するための吸引キャビティAR11等、単一の吸引キャビティに対して複数のプラグR12を嵌合させなければならない場合や、或いは各吸引キャビティ自体の極小化が要求される場合において、ドリル刃12をチャック部11から大きく突出させた状態で穿孔加工を行う際にドリル刃12の折損が生じ難く、ロール本体R1に対する真空通路R14の穿孔加工をスムーズ且つ的確に行うことができる。
さらに、吸引キャビティR11のうちプラグR12が嵌合する部位における直径Dに対する真空通路R14の直径dの相対比を可及的に大きくすることにより、当然のことながら、吸引キャビティR11のうちプラグR12が嵌合可能な部位における真空通路R14の開口率も可及的に大きくなる。そのため、真空通路を、吸引キャビティのうちプラグが嵌合可能な部位の中央付近にしか形成できなかった従来のものと比較して、真空通路R12を、吸引キャビティR11のうちプラグR12が嵌合可能な部位の内壁部近傍まで形成することができる。その結果、図6に示すハート形の気泡を真空成形するための吸引キャビティAR11や、図7に示す星形の気泡を真空成形するための吸引キャビティBR11、或いは図8に示す四角柱状の気泡を真空成形するための吸引キャビティCR11のように、平面視形状が複雑な吸引キャビティAR11、BR11、CR11であっても、各吸引キャビティAR11、BR11、CR11のうちプラグR12が嵌合可能な部位に占める各真空通路AR14、BR14、CR11の開口率を大きく設定することができる。したがって、図9に示すハート形の気泡AS1や、図10に示す星形の気泡BS1、或いは図11に示す四角柱状の気泡CS1等、形状が複雑な種々の気泡AS1、BS1、CS1であっても、各気泡AS1、BS1、CS1の頂面のうち中心から離れた外縁部分AS11、BS11、CS11をも十分に真空吸引することができ、所望の形状に適切に真空成形することが可能となる。そして、各気泡AS1、BS1、CS1を所望の形状に適切に真空成形することにより各気泡シート体AS、BS、CS全体の耐衝撃性を有効に高めることができ、商品価値の飛躍的な向上を図ることができる。
加えて、本実施形態では、図4に示す円柱状の気泡を真空成形するための吸引キャビティR11、図6に示すハート形の気泡を真空成形するための吸引キャビティAR11、図7に示す星形の気泡を真空成形するための吸引キャビティBR11、及び図8に示す四角柱状の気泡を真空成形するための吸引キャビティCR11の何れにも同一形状のプラグR12を適用することができ、多種多様の気泡を成形する場合にも柔軟に対応することができ、互換性及びコスト面においても優れたものとなる。
なお、本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
吸引キャビティが、開口縁部から底壁部に亘る直径が略同一である真円筒状のものであってもよく、また、吸引キャビティの平面視形状が楕円形や扇状、六角形状をなすもの等、前記実施形態で例示した以外の平面視形状であってもよい。
また、切除部の数は適宜増減させても構わない。特に、前記実施形態のように、吸引用横孔の両端を真空排気装置に接続している場合には、ロール本体の中央部領域に配されるプラグの切除部の数を、ロール本体の端部領域に配されるプラグの切除部の数よりも大きくすれば、ロール本体の中央部領域と端部領域とで生じ得る吸引力の差を補正して、各領域の吸引力を均一なものとし、吸引不足による不良品化を防止することができる。
また、本発明に係る真空成形ロールを用いて製造される気泡シート体は、キャップシートとバックシートとからなり、梱包材等として使用可能な二層状のものであってもよく、あるいは、キャップシートの表面側(各突起の頂部側)にさらにライナーシートを貼着し、自動車の内装材等として使用可能な三層状の中空板を製造する過程で成形される中間成形物であってもよい。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の一実施形態に係る真空成形ロールを備えた成形機を模式的に示す図。 同実施形態に係る真空成形ロールの全体斜視図。 同実施形態に係る真空成形ロールの正面図を一部断面にして模式的に示す図。 図3の要部拡大図。 同実施形態において真空通路の穿孔加工を説明するための図。 同実施形態においてハート形の気泡を真空成形するための吸引キャビティの平面図。 同実施形態において星形の気泡を真空成形するための吸引キャビティの平面図。 同実施形態において四角柱状の気泡を真空成形するための吸引キャビティの平面図。 同実施形態においてハート形の気泡を多数有する気泡シート体の一部拡大図。 同実施形態において星形の気泡を多数有する気泡シート体の一部拡大図。 同実施形態において四角柱状の気泡を多数有する気泡シート体の一部拡大図。 従来の真空成形ロールの要部を図4に対応して示す図。 従来の真空通路の穿孔加工を説明するための図。 従来のハート形の気泡を示す図。
符号の説明
R…真空成形ロール
R1…ロール本体
R11、AR11、BR11、CR11…吸引キャビティ
R12…プラグ
R12a…切除部
R12ax…最大切込部
R13…吸引用横孔
R14、AR14、BR14、CR14…真空通路

Claims (2)

  1. ロール本体の外周面に多数個凹設された気泡成形用の吸引キャビティと、
    前記各吸引キャビティの底壁部から前記ロール本体の軸心に向かって延伸し、且つ前記ロール本体の一端から他端に亘って形成された吸引用横孔に連通する略円筒状の真空通路と、
    前記吸引キャビティの底壁部に嵌合可能であり、且つ外縁部に形成した複数の略半円弧状の切除部によって前記吸引キャビティと前記真空通路とを連通させるプラグとを具備してなり、
    前記真空通路の半径を、前記切除部のうち最も前記プラグの中心に近い最大切込部と前記プラグの中心との距離よりも大きく設定していることを特徴とする気泡シート体製造用の真空成形ロール。
  2. ロール本体の外周面に多数個凹設された気泡成形用の吸引キャビティと、
    前記各吸引キャビティの底壁部から前記ロール本体の軸心に向かって延伸し、且つ前記ロール本体の一端から他端に亘って形成された吸引用横孔に連通する略円筒状の真空通路と、
    前記吸引キャビティの底壁部に嵌合可能であり、且つ外縁部に形成した複数の略半円弧状の切除部によって前記吸引キャビティと前記真空通路とを連通させるプラグとを具備してなり、
    前記吸引キャビティのうち前記プラグが嵌合可能な部位における直径D、前記真空通路の直径d、及び前記切除部の半径rをそれぞれ式〔1〕を満たす値に設定していることを特徴とする気泡シート体製造用の真空成形ロール。
    D−2r<d・・・式〔1〕
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