JP4402573B2 - α−1,3−グルカナーゼ - Google Patents
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Description
(a)配列番号1又は2に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質
(b)配列番号1又は2に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つα−1,3−グルカナーゼ活性を有するタンパク質
(c)配列番号1に示されるアミノ酸配列と85%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、且つα−1,3−グルカナーゼ活性を有するタンパク質
(d)配列番号2に示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、且つα−1,3−グルカナーゼ活性を有するタンパク質
(a)配列番号3又は4で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド
(b)配列番号3又は4で示される塩基配列からなるDNAとストリンジエントな条件下でハイブリダイズし、且つα−1,3−グルカナーゼ活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチド
(c)配列番号3又は4で示される塩基配列と80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、且つα−1,3−グルカナーゼ活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチド
〔KSM−M126株の性質〕
A.形態学的性質
(a)細胞の形、大きさ:桿菌(0.6〜0.7X1.3〜3.5μm)
(b)細胞の多形性:無し
(c)運動性:有り
(d)胞子:有り、準端、膨潤無し(0.3〜0.7X0.3〜0.8μm)
(e)グラム染色:陽性
B.生理学的性質
(a)硝酸塩の還元:陰性
(b)カタラーゼ:陽性
(c)VPテスト:陽性
(d)インドールの生成:陰性
(e)澱粉の加水分解:陽性
(f)ジヒドロキシアセトンの生成:陽性
(g)オキシダーゼ:陽性
(h)グルコースからの酸産生:陽性
(i)アラビノースからの酸産生:陽性
(j)キシロースからの酸産生:陽性
(k)マンニットからの酸産生:陰性
(l)グルコースからのガス産生:陰性
(m)レシチナーゼ:陰性
(n)クエン酸の利用:陽性
(o)プロピオン酸の利用:陽性
(p)チロシンの分解:陰性
(q)フェニルアラニンの脱アミノ反応:陰性
(r)カゼインの分解:陽性
(s)ゼラチンの分解:陽性
(t)嫌気性下での生育:生育する
(u)食塩耐性:2%以下
(v)生育温度:10℃〜35℃
(w)YM寒天培地:生育しない
(x)ニュートリエント寒天培地:生育する
実施例1 α-1,3−グルカナーゼ生産菌のスクリーニング
日本各地の土壌サンプル0.5gを生理食塩水(5mL)に懸濁し、80℃で20分間処理を行った。その後、以下の表1に示す組成からなる液体培地(4mL)に0.1mLの熱処理上清液を添加し、30℃で7日間振盪培養を行った。菌が生育した培養液は、新たな同組成の培地へ0.1mL接種し、さらに7日間振盪培養を行った。この操作をさらに1回繰り返した後、菌液をトリプティケースソイ寒天培地へ塗抹し、30℃で3日間、静置培養を行った。生育した菌を選抜し、純化した後に液体培地へ接種し、30℃で3日間、振盪培養を行い、上清液中のα-1,3−グルカナーゼ活性を測定した。α-1,3−グルカナーゼ生産量の高い菌株の中からバチルス エスピー KSM−M126株を選抜した。
バチルス エスピー KSM−M126株を0.1%(w/v) リン酸1カリウム、0.2%リン酸2カリウム、0.5%酵母エキス(ディフコ)、0.75%魚肉エキス(和光)、0.3%バクトソイトン(ディフコ)、0.01%硫酸マグネシウム7水塩、0.001%硫酸マンガン、0.1%ムタンからなる75mLの液体培地に接種し、30℃、3日間振盪培養を行った。
培養液(0.05U/L)を遠心分離(8,000xg、10分間、4℃)し、得られた上清液1Lに対し、硫安を70%飽和になるように徐々に加え遠心分離(8,000xg、15分間、4℃)し、沈殿を集め、10mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5)に対し1昼夜透析を行った。透析内液を予め50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5)にて平衡化しておいたSuperQ Toyopearlカラム(東ソー)へ添着させた。α−1,3−グルカナーゼ活性は非吸着画分に得られ、次いで予め0.8M硫安を含む10mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5)で平衡化しておいたButyl Toyopearlカラム(東ソー)へ添着させた後、0.8M〜0M硫安の直線濃度勾配法により吸着タンパク質を溶出させた。α−1,3−グルカナーゼ活性画分を集め、限外ろ過にて濃縮脱塩を行った。次に10mM MOPS緩衝液(pH6)にて平衡化しておいたMacro-Prep DEAE support カラム(バイオラッド)へ添着した。α−1,3−グルカナーゼ活性は非吸着画分に溶出され、これを集めて濃縮を行った。濃縮液のSDS電気泳動を行ったところ、分子量120kDa付近にタンパク質バンドが確認され、このバンドのアミノ末端配列を解析した。その結果、Gly−Gly−Ala−Asn−Leu−Thr−Leu−Gly−Lys−Thr−Val−Thr−Ala−Ser−Gly−Gln−Ser−Gln−Thr−Tyr−Serの21アミノ酸配列が決定された。
実施例2で得られた21アミノ酸配列を基にプライマー1(配列番号5)、プライマー2(配列番号6)をデザインした。
バチルス エスピー KSM−M126株を1.0%(w/v) バクトトリプトン(ディフコ)、0.5%酵母エキス(ディフコ)、1.0%NaCl、から成る10mLの液体培地に接種し、30℃、1日間振盪培養で得られた培養液から、Genとるくん(酵母用)(タカラバイオ)を用いて染色体を抽出した。LA PCR in vitro Cloning キット(タカラバイオ)に従い、得られた染色体5μgをEcoRI制限酵素処理した後、カセット(キット添付)と結合させ、プライマー1とプライマーC1(キット添付)を用いたPCRを行った。得られた増幅断片を鋳型とし、さらにプライマー2とプライマーC2(キット添付)を用いたPCRを行い、約0.5kbのPCR増幅断片を取得した。増幅したDNA断片のシーケンスをプライマー2とプライマーC2を用いて行い、α−1,3−グルカナーゼ遺伝子の部分配列を解析した。得られた塩基配列を基にプライマーを構築し、LA PCR in vitro Cloning キットによりα−1,3−グルカナーゼをコードする遺伝子を含む5536bpの塩基配列を決定した。
バチルス エスピー KSM−M35株(FERM P−19720)の生産するムタナーゼ、バチルス エスピー KSM−M86株(FERM P−19721)の生産するムタナーゼ、及びバチルス エスピー RM1株の生産するムタナーゼ(特開平10−201483号報)との同一性領域を基にプライマー5(配列番号9)、プライマー6(配列番号10)をデザインした。
バチルス エスピー KSM−M126株の染色体を鋳型に、デザインしたプライマー5及びプライマー6を用いてPCRを行い、約1.3kbの増幅断片を取得した。PCRはLA Taqを用い、94℃で1分間鋳型DNAを変性させた後、94℃で1分間、56℃で30秒間、72℃で3分間を1サイクルとして30サイクル行い、更に72℃で2分間保温した。増幅したDNA断片のシーケンスをプライマー5及びプライマー6を用いて行い、α−1,3−グルカナーゼ遺伝子の部分配列を解析した。得られた塩基配列を基にプライマーを構築し、LA PCR in vitro Cloning キットによりα−1,3−グルカナーゼをコードする遺伝子を含む5452bpの塩基配列を決定した。
バチルス エスピー KSM−M126株染色体DNAを鋳型とし、決定した塩基配列を基にデザインしたプライマー7(配列番号11)及び8(配列番号12)を用いて、PCRを行った。PCRは、94℃で1分間鋳型DNAを変性させた後、94℃で1分間、56℃で30秒間、72℃で4分間を1サイクルとして30サイクル行い、更に72℃で2分間保温した。増幅した4.5kbのDNA断片を制限酵素BamHI 及びSalI処理し、同様にBglII及びSalI処理したプラスミドpHY300PLKと結合反応を行い、反応液を用いて大腸菌JM109株を形質転換した。形質転換体から抽出したα−1,3−グルカナーゼ遺伝子を含むプラスミドを用いて、アルカリプロテアーゼを欠損させた枯草菌ISW1214株を形質転換した。
実施例3,4で得られた形質転換株を8%(w/v)ポリペプトンS、1%魚肉エキス、0.5%酵母エキス、0.2%リン酸カリウム、0.04%硫酸マグネシウムからなる培地(50mL)に接種し30℃、3日間振盪培養を行った。そのときのα−1,3−グルカナーゼC1及びC2の生産量は、それぞれ0.02U/mL、0.016U/mLであった。
50mM MOPS緩衝液(pH6.5)、0.5mM 塩化マンガン、0.2%ムタンからなる反応液に適当に希釈した酵素液を添加し、40℃、1時間恒温した(全量1mL)。1mLのDNS試薬[0.5%(w/v)ジニトロサリチル酸、0.4N 水酸化ナトリウム、30%酒石酸ナトリウム・カリウム]を添加した後、100℃で5分間恒温し、生成された還元糖を定量した。本実施例におけるα−1,3−グルカナーゼ1単位(ユニット)は、特に記載のない限り、上記反応条件下で1分間に1μmoLのグルコースに相当する還元糖を生成する量とした。
Claims (8)
- 以下の(a)から(c)いずれかに記載のタンパク質。
(a)配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質
(b)配列番号2に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つα−1,3−グルカナーゼ活性を有するタンパク質
(c)配列番号2に示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、且つα−1,3−グルカナーゼ活性を有するタンパク質 - 請求項1記載のタンパク質をコードする遺伝子。
- 以下の(a)から(c)いずれかに記載のポリヌクレオチドからなる遺伝子。
(a)配列番号4で示される塩基配列からなるポリヌクレオチド
(b)配列番号4で示される塩基配列からなるDNAとストリンジエントな条件下でハイブリダイズし、且つα−1,3−グルカナーゼ活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチド
(c)配列番号4で示される塩基配列と80%以上の同一性を有する塩基配列からなり、且つα−1,3−グルカナーゼ活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチド - 請求項3記載の遺伝子を含有する組換えベクター。
- 請求項4記載の組換えベクターを含む形質転換体。
- 宿主が微生物である請求項5記載の形質転換体。
- 請求項5又は6記載の形質転換体を培養し、α−1,3−グルカナーゼを採取するα−1,3−グルカナーゼの生産方法。
- 独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センターにFERM P-19722として寄託された微生物(バチルス エスピー KSM−M126)。
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