JP4401977B2 - イオン源に用いるフィラメントの作製方法及びイオン源 - Google Patents
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Description
また、下記特許文献2では、フィラメントの前方に、タングステン等の熱電子の放出率の高い金属材料で構成した傍熱型カソードを設けたイオン源を開示している。
一方、フィラメントの寿命時間を長くするに、熱電子を放出するフィラメントを設ける部分と、生成したプラズマを閉じ込める部分とを空間として隔てて別容器にすることもできるが、イオン源自体の装置構成を大きく変更することとなる。
このような背景の下に、本発明は、既存の装置構成を変更することなく、イオン源の運用時間を長くするために成されたものである。
また、本発明は、フィラメントの熱電子放出部分の径を金属溶射により太くするので、金属溶射の溶射時間によって太さを自在に調整することができる。さらに、一度に複数のフィラメント線材に金属溶射を施すことができるので、大量生産も可能である。また、リペア用フィラメントとして好適に用いることができる。
イオン源10は、原料ガスを供給し放電することによりプラズマを生成し、このプラズマからイオンを取り出すことによりイオビームを生成するバーナス型イオン源である。イオン源10は、図1に示すように、チャンバ12、フィラメント14、反射電極板(リペラープレート)16、背面電極板18、スリーブ20、原料ガス供給口22、イオンビーム取出口24、および所定の電圧を印加する引出電源26、アーク電源28、フィラメント電源30、原料ガス調整バルブ32を主に有して構成される。チャンバ12は、図示されないイオン注入装置の減圧容器内に収納され、チャンバ12内で10−3〜10−5(Pa)に減圧された状態となっている。
チャンバ12の内部空間34の内壁面には、一方の端面から内部空間34に突出するフィラメント14が設けられ、他方の端面には反射電極板16が設けられ、フィラメント14が反射電極板16に対向するように配置されている。フィラメント14は、タングステン等の抵抗導体線が螺旋状に1〜数回巻かれて折り返された発熱素子体である。このようにフィラメント14を螺旋状に巻くのは、フィラメント14を流れる電流による磁場を利用してプラズマを効率よく閉じ込めるためである。
チャンバ12によって形成される内部空間34は、例えば40mm×40mm×120mmのサイズである。
一方、チャンバ12の外側には、背面電極板18、フィラメント14および反射電極板16の配置方向(図1中のX方向)に沿って磁場が形成されるようにN極、S極の電磁石36、38が設けられている。
また、内部空間34の内壁面には、原料ガス供給口22が設けられ、供給管42を介して図示されないガス供給源と接続され、原料ガス調整バルブ32を介して原料ガスの供給が調整されるようになっている。
これより、フィラメント14の熱電子放出部分14aの径が太くなった分、寿命が延びる。
一方、フィラメント両端部分14b以外の部分の径を太くしないのは、この部分の径を太くしても、フィラメント14の寿命時間に影響を与えるものではなく、さらに、背面電極板16に設けられたフィラメント14を通す貫通孔及びフィラメント14と隙間なく密着するように径が定められたスリーブ20に通すことができなくなるためである。
このように、フィラメント14の熱電子放出部分14aの径のみを太くすることにより、従来のバーナス型イオン源の装置構成を変更することなく、フィラメントの寿命時間を延ばすことができる。
次に、図2に示すように、このフィラメント線材15のスリーブ20及び背面電極18で覆われる部分を含むフィラメント線材の両端部分をクランプ部46として、カバー部材48で被覆し、金属溶射真空容器50内に設置する。
この状態で、フィラメント線材の熱電子放出部分を均一に金属溶射し、一様に径を太くする。
金属溶射は、例えばプラズマ金属溶射等により、フィラメント線材と同じ金属材料の溶射を行う。プラズマ金属溶射の他に、アーク溶射、ガスフレーム溶射、超高速フレーム溶射等公知の方法を用いることができる。
また、スリーブ20の先端位置が、熱電子放出部分14aと両端部分14bとの境界に一致しない場合、径の細いフィラメント14の部分が内部空間34に露出して、この部分が集中的に損耗し、寿命を延ばすことはできない。
また、フィラメントの熱電子放出部分の径を金属溶射の溶射時間によって調整することができる。さらに、一度に複数のフィラメント線材に金属溶射を施すことができるので、大量生産も可能である。また、リペア用フィラメントとして好適に用いることができる。
12 チャンバ
14 フィラメント
15 フィラメント線材
16 反射電極板
18 背面電極板
20 スリーブ
21 インシュレータ
22 原料ガス供給口
24 イオンビーム取出口
26 引出電源
28 アーク電源
30 フィラメント電源
32 原料ガス調整バルブ
34 内部空間
36,38 電磁石
40 引出電極
42 供給管
46 クランプ部
48 カバー部材
Claims (2)
- ガスを供給して電圧を印加することによりイオンビームを生成するイオン源に用いる熱電子を放出するフィラメントの作製方法であって、
フィラメント線材の両端部分を被覆した状態で、フィラメント線材の熱電子放出部分を金属溶射により径を太くした後、金属溶射されていないフィラメント線材の両端部分を、フィラメント保持部としてイオン源のプラズマ生成容器に装着することを特徴とするイオン源に用いるフィラメントの作製方法。 - ガスを供給して電圧を印加することによりイオンビームを生成するイオン源において、
ガスが供給されてプラズマを生成する内部空間を備えたチャンバと、
前記チャンバ内で熱電子を放出するフィラメントであって、前記チャンバの内部空間にフィラメントが突出するように前記チャンバに対して前記フィラメントを保持するスリーブを貫通したフィラメント両端部分の径に対して、前記チャンバ内に露出する熱電子放出部分の径が、金属溶射により太く形成されたフィラメントを備えた熱電子供給源と、
前記チャンバと前記熱電子供給源との間に電圧を印加することにより前記内部空間に生成されるプラズマからイオンビームを取り出す、前記チャンバに設けられたイオンビーム取出口と、を有することを特徴とするイオン源。
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