JP4400788B2 - 弾性表面波分波器 - Google Patents

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Description

本発明は移動体通信用機器、特に携帯電話等の無線部に用いられる弾性表面波分波器に関するものである。
従来の弾性表面波(以下「SAW」と略す)分波器(例えば特許文献1参照)は2種類あり、一つ目は、二つの異なる圧電基板上に形成した送信SAWフィルタと受信SAWフィルタとが、一つの分波器パッケージ内に設けられた二つのキャビティ内に別々に収納されたものであり、二つ目は、一つの圧電基板上に送信SAWフィルタ及び受信SAWフィルタの両方が形成され、その両フィルタが形成された圧電基板を分波器パッケージ内に収納したものである。そして、二つ目のSAW分波器に関して、一つの圧電基板上においては、送信SAWフィルタの並列腕SAW共振器と、受信SAWフィルタの直列腕SAW共振器とが隣接して配置されていた。
図13は、一つの圧電基板上に送信SAWフィルタ及び受信SAWフィルタとを形成した場合のSAW分波器に関するレイアウトを概略的に示す図である。図13において、チップの一端から、送信側直列腕SAW共振器11、送信側並列腕SAW共振器12、受信側直列腕SAW共振器13、受信側並列腕SAW共振器14の順に配列されている。
特開2000−59176号公報
これら従来のSAW分波器においては、問題となる送信側から受信側系へのアイソレ−ション特性は、送信端→アンテナ端系における周波数特性と、アンテナ端→受信端系における周波数特性の合成特性の影響、送信フィルタ→アンテナ端50Ω終端→受信側フィルタの間のインピ−ダンス特性の影響、1チップ上における各フィルタのSAW共振器のチップレイアウトによる干渉(結合)等、多くの状況がト−タルで影響を及ぼしていると考えられる。
J−cdmaは送信帯域、受信帯域各々が2つの帯域に帯域分割されているため全帯域を賄うFull―Band構成の分波器を設計するには、使用帯域が38MHzとかなりの広帯域であり、互いの送受信帯域の周波数間隔が非常に接近していることから、1チップ上のSAW共振器同士の干渉は避けられない問題と認識されている。
SAWフィルタは基本的にパタ−ン形成する圧電基板(LiTaO3)上を表面波が伝搬してモ−ド共振特性によりバンドパスフィルタを構成している。アイソレ−ション特性の周波数帯域は送信帯域(887〜925MHz)であり、この帯域の周波数特性は受信側フィルタにおける直列腕のSAW共振器が支配的である。2チップ構成時にアイソレ−ション特性が問題とならないことからみて、受信側フィルタにおける直列腕がレイアウト上で隣接している送信側フィルタにおける並列腕のSAW共振器による干渉の影響を受けていることは明白である。
送信側フィルタの並列腕SAW共振器を複数設けることによって、あるいは、受信側フィルタの直列腕SAW共振器を複数設けることによって、相手のフィルタの通過帯域における自身の減衰量を増加させているが、送信側フィルタの並列腕SAW共振器および受信側フィルタの直列腕SAW共振器が互いに近接して配置されると、送信側フィルタの並列腕SAW共振器から受信側フィルタの直列腕SAW共振器に向かって、圧電基板の表面(送信側フィルタの並列腕SAW共振器と受信側フィルタの直列腕SAW共振器との間の基板領域)を介して、いくらか弾性表面波(SAW)が伝達されてしまい、両フィルタ間のアイソレーション特性の劣化に繋がる(相手のフィルタの通過帯域における自身のフィルタの減衰量が減少してしまう)。
具体的に説明する。
図7は本発明の直列腕SAW共振器のシミュレーションによる周波数特性図である。
この図から明らかなように、周波数860MHzのとき、減衰損(Attenuation Loss)は0.5dBで、周波数870MHzのとき、減衰損は−2dB、周波数880MHzのとき、減衰損は−4dB、周波数890MHzのとき、減衰損は−18dB、周波数900MHzのとき、減衰損は−3dB、周波数910MHzのとき、減衰損は−2dB、周波数920MHzのとき、減衰損は−2dBである。
また、周波数860MHzのとき、戻り損(Return Loss)は−23dB、周波数870MHzのとき、戻り損は−11dB、周波数880MHzのとき、戻り損は−3dB、周波数890MHzのとき、戻り損は−2dB、周波数900MHzのとき、戻り損は−3dB、周波数910MHzのとき、戻り損は−6dB、周波数920MHzのとき、戻り損は−8dBである。
図8は本発明の直列腕SAW共振器における反射器のシミュレーションによる反射係数特性図である。
この図から明らかなように、周波数860MHzのとき、反射係数(Refrection Coefficient)は0.65、周波数880MHzのとき、反射係数は0.95、周波数900MHzのとき、反射係数は0.95、周波数920MHzのとき、反射係数は0.95である。
図9は本発明の並列腕SAW共振器のシミュレーションによる周波数特性図である。
この図から明らかなように、周波数860MHzでは、減衰損(Attenuation Loss)は−13dBで、周波数870MHzのとき、減衰損−24dB、周波数880MHzのとき、減衰損は−4dB、周波数890MHzのとき、減衰損は−2dB、周波数900MHzのとき、減衰損−2dB、周波数910MHzのとき、減衰損は−2dB、周波数920MHzのとき、減衰損−2dBである。
また、周波数860MHzのとき、戻り損(Return Loss)は−2dB、周波数870MHzのとき、戻り損は−2dB、周波数880MHzのとき、戻り損は−5dB、周波数890MHzのとき、戻り損は−17dB、周波数900MHzのとき、戻り損は−10dB、周波数910MHzのとき、戻り損は−7、周波数920MHzのとき、戻り損は−6dBである。
図10は本発明の並列腕SAW共振器のシミュレーションによる反射係数特性図である。
図から明らかなように、周波数860MHzのとき、反射係数(Refrection Coefficient)は0.55、周波数880MHzのとき、反射係数0.8、周波数900MHzのとき、反射係数は0.95、周波数920MHzのとき、反射係数は0.95である。しかし、周波数860〜840MHz帯域では極端に減少して反射係数が0.20〜0.40の値、即ち約3割前後の値をとる。
図7、図8、図9および図10は、例として交差長100[μm]、対数100[対]時の直列腕SAW共振器1電極のシミュレ−ションによる周波数特性と反射器の反射係数特性の計算結果である。図7および図9の減衰損(Attenuation Loss)特性は反射器を備えた共振器の特性である。
図11は送信側及び受信側フィルタの周波数特性図であり、図12は分波器のアイソレ−ション特性の概略図である。
図7の直列腕SAW共振器において、低域共振周波数である周波数860MHz中心の直列共振帯域は、減衰損(Attenuation Loss)が約0.5dBであり、図8に示すように反射係数特性が約6割以上となっているので弾性表面波の漏洩は少なくなり、問題となることはない。
一方、図9の並列腕SAW共振器では、低域共振周波数である周波数860MHz中心の直列共振帯域は、減衰損(Attenuation Loss)が約13dBではあるが、図10に示す反射係数特性が約3割となっているため、弾性表面波の漏洩出力が大きくなる。
この並列腕SAW共振器の漏洩出力が直列腕SAW共振器の出力にノイズとして現れることになる。
このように、約860MHz以下の低周波数帯域における反射器の反射特性が約3割前後になっており、このことによって、例えば、送信側フィルタの並列腕SAW共振器から受信側フィルタの直列腕SAW共振器への信号の漏れが大きくなると、受信側フィルタの直列腕SAW共振器によって得られる極(減衰量が非常に大きくなるポイント)が、約860MHz以上の帯域において発生しにくくなる(減衰量を大きくするための極が現れにくくなる)。その結果、約860MHz以上の帯域における受信側フィルタの通過周波数特性が劣化してしまう(減衰量が少なくなってしまう)ことにもなる。
以上の漏洩、即ちアイソレーションの問題は弾性表面波の伝搬特性、即ち、電極の距離の問題として捉えることができる。
本発明は、以上の問題点を解消するために、送信側フィルタおよび受信側フィルタを1つのチップ内に形成すると共に、送信帯域のアイソレーションのための減衰量を必要程度確保することができるSAWデバイスを目的とする。
本発明は,上記目的を達成するために、
(1)弾性表面波分波器において、第1辺と前記第1辺に対向する第2辺とを有する主表面を備えた圧電基板と、前記圧電基板の前記主表面に形成されたラダー型送信側フィルタと、前記圧電基板の前記主表面に形成されたラダー型受信側フィルタと、前記圧電基板の前記主表面であって、前記主表面の前記第1辺から前記第2辺へ亘り、前記ラダー型送信側フィルタと前記ラダー型受信側フィルタとの間に形成された溝とを有し、前記ラダー型送信側フィルタの通過帯域は前記ラダー型受信側フィルタの通過帯域よりも高く、前記ラダー型送信側フィルタの並列腕共振器と前記ラダー型受信側フィルタの直列腕共振器との間には、前記ラダー型送信側フィルタを構成する直列腕共振器と前記ラダー型受信側フィルタを構成する並列腕共振器とが前記溝を挟んで隣り合って配置されていることを特徴とする。
(2)上記(1)記載の弾性表面波分波器において、前記溝は、直線状であることを特徴とする。
以上、詳細に説明したように本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
(1)弾性表面波分波器において、圧電基板の送信側フィルタと受信側フィルタの境界に溝を設けること、チップの少なくとも1端に共振周波数の隣接したSAW共振器電極の一方を隔離して配置することにより、2つ以上のフィルタを1つのチップ内にレイアウトしたときに別々のフィルタ同士の干渉を防ぎアイソレ−ションの減衰量の十分な確保ができる。さらに、チップの両端に共振周波数の隣接したSAW共振器電極同士を隔離して配置することにより、2つ以上のフィルタを1つのチップ内にレイアウトしたときに別々のフィルタ同士の干渉を防ぎアイソレ−ションの減衰量の十分な確保ができる。
(2)弾性表面波分波器において、通過帯域の異なる送信側フィルタ及び受信側フィルタを一枚の圧電基板上に設け、前記基板の両端に共振周波数の隣接した共振器電極同士を隔離して配置したことにより、フィルタ同士の干渉を防ぎアイソレ−ションの減衰量の十分な確保ができるようになる。
(3)弾性表面波分波器において、基板の両端に配置する共振周波数の隣接した共振器電極を送信側フィルタの並列腕弾性表面波共振器電極および受信側フィルタの直列腕弾性表面波共振器電極としたことにより、フィルタ同士の干渉を防ぎアイソレ−ションの減衰量の十分な確保ができるようになる。
(4)弾性表面波分波器において、通過帯域の異なる送信側フィルタ及び受信側フィルタを一枚の圧電基板上に設け、送信側フィルタの並列腕弾性表面波共振器と受信側フィルタの直列腕弾性表面波共振器との間の圧電基板領域上に、送信側フィルタの直列腕弾性表面波共振器または受信側フィルタの並列腕弾性表面波共振器または前記両者を設けることにより、フィルタ同士の干渉を防ぎアイソレ−ションの減衰量の十分な確保ができるようになる。
(5)弾性表面波分波器において、圧電基板の送信側フィルタと受信側フィルタの境界に溝を設け、前記基板の両端に共振周波数の隣接した共振器電極同士を隔離して配置したことにより、フィルタ同士の干渉を防ぎアイソレ−ションの減衰量の十分な確保ができると共に、2つ以上のフィルタを1つのチップ内にレイアウトしたときに発生していたバルク波等の影響も抑制できる。
以下本発明の実施の形態について図を参照しながら詳細に説明する。
(第1実施例)
図1は本発明の第1実施例を示す送受信フィルタ一体型チップ図である。
図1において、20は圧電基板、21は送信側フィルタ、22は受信側フィルタ、23は溝である。
本発明は上記目的を達成するための第1の解決手段として、図1に示すように、圧電基板20の送信側フィルタ21と受信側フィルタ22の間に溝23を設ける手段を採用する。
以下、その採用理由を説明する。
本発明のSAW電極の測定データは、櫛歯状電極(IDT)の両側に反射器を配置した構成のものを原則前提としたものである。
ここで、チップ境界に溝23を入れたときの、着目する送信側端から受信側端をみた送信帯域におけるアイソレ−ション特性を図2、図3に示す。
図2は本発明の第1実施例の送受信フィルタ一体型チップで境界に深さ30μmの溝を入れたときのアイソレーション特性図である。
この図から明らかなように、周波数860MHzでは、減衰損(Attenuation Loss)は−46dBで、周波数880MHzのとき、減衰損−24dB、周波数900MHzのとき、減衰損−52dB、周波数920MHzのとき、減衰損−50dBである。
図3は本発明の第1実施例の送受信フィルタ一体型チップで境界に深さ70μmの溝を入れたときのアイソレーション特性図である。
この図から明らかなように、周波数860MHzでは、減衰損(Attenuation Loss)は−45dBで、周波数880MHzのとき、減衰損−25dB、周波数900MHzのとき、減衰損−53dB、周波数920MHzのとき、減衰損−58dBである。
図4は溝の深さを横軸にしたときのアイソレ−ション(減衰量)特性を示す図である。
前記溝を設けたことによるアイソレーション特性は以下のようになる。但し、使用周波数は902.5MHzとする。
この図から明らかなように、溝深さ0μmのとき、−49.9dB、溝深さ30μmのとき、−49.7dB、溝深さ70μmのとき、−53.0dB、溝深さ150μmのとき、−53.8dB、溝深さ250μmのとき、−54.6dB、溝深さ350μmのとき、−55.4dBである。
図4より、送信側フィルタと受信側フィルタの間に設けた溝の深さの割合が深い程、送信帯域におけるアイソレ−ションの減衰量が大きくなる傾向にあることがわかる。
そこで、受信側フィルタにおける直列腕がレイアウト上で隣接している送信側フィルタにおける並列腕のSAW共振器による干渉の影響を受けないようにするために、本発明の第1実施例において、溝を両フィルタ間の圧電基板表面部に形成し、各SAW共振器からの表面弾性波の漏れによる両フィルタ間の干渉を抑制するようにした。
この実施例での両フィルタは、櫛歯状電極の両側に反射器を配置した構成を備えている。
以上のように第1の実施例によれば、送信側フィルタおよび受信側フィルタ一体型の1チップ構成において、基板の送信側フィルタと受信側フィルタの境にある程度の深さ、例えば30μmもしくは70μmの溝を設けることにより、送信側フィルタ並列腕のSAW共振器電極と受信側フィルタ直列腕のSAW共振器電極同士で影響を及ぼす、圧電基板(LiTaO3)表面を励振するSH(shear−horizontal wave)波を分離して抑えることができる。
スリット、あるいは貫通孔を設けることによっても、本発明の効果を得ることができる。
(第2実施例)
以下、本発明の第2実施例を図に基づいて説明する。
図5は本発明の第2実施例を示す1チップ構成の送信側と受信側フィルタの相互干渉を防止させた構造を示すチップレイアウト図(概略図)である。
この実施例では、上記目的を達成するための第2の解決手段として、図5に示すように、干渉による影響を及ぼされていると思われる受信側フィルタにおける直列腕SAW共振器を、送信側フィルタにおける並列腕SAW共振器から、1チップ内でできるだけ遠ざける手段を採用した。
従来の図13のチップレイアウトと違う点は、送信側フィルタの直列腕SAW共振器電極11と並列腕SAW共振器電極12を入れ換え、同様に受信側フィルタの直列腕SAW共振器電極13と並列腕SAW共振器電極14を入れ換え、相互干渉をおこしていると思われるSAW共振器電極を各々チップの端に配置した点である。
通常、表面波というものは、波の発生源から近ければ近いほど振幅が大きいが、波の伝搬距離が遠くなるにつれて表面波はだんだん弱まってくるので、隣接してレイアウトしたSAW共振器電極同士を数ミリ遠ざけたり、間に干渉に影響の無いSAW共振器電極をレイアウトさせるだけでも、影響を受けにくくなる。
第2実施例の特徴は、このような前提技術の上に立って、前記目的を達成するために前記電極配置手段を採用した点にある。
図12において、アイソレ−ション特性で干渉を受けている帯域A(斜線部)は受信フィルタの直列腕SAW共振器電極の周波数特性が支配的であり、図7、図8、図9および図10の結果から反射器の反射係数はSAW共振器の共振周波数の高域側では、ほぼ波を反射可能であるが、共振周波数の低域側では3割程度しか波を反射することができない。
そのため、図9に示す、送信側フィルタの並列腕SAW共振器電極における共振周波数の低域側では、反射器が十分に波を反射することができないので、結果的に隣接した受信フィルタの直列腕SAW共振器電極に影響を与えアイソレ−ション特性が劣化する。
これを避けるために、図5に示すチップレイアウトにすると、隣接するSAW共振器同士(送信フィルタの並列腕共振器と受信フィルタの直列腕共振器)は各々の共振周波数が十分離れているため、干渉は起こらずアイソレ−ション特性の劣化は見られなくなる。
この結果、従来、約860MHz以下の低周波数帯域における反射器の反射特性が約3割前後になっていることによって、例えば、送信側フィルタの並列腕SAW共振器から受信側フィルタの直列腕SAW共振器への信号の漏れが大きくなると、受信側フィルタの直列腕SAW共振器によって得られる極(減衰量が非常に大きくなるポイント)が、887MHz〜925MHzの帯域において発生しにくくなる(減衰量を大きくするための極が現れ難くなる)現象の発生を抑制し、887MHz〜925MHzの帯域における受信フィルタの通過周波数特性を改善する(減衰量を大きくする)ことができる。
図6は本発明における電極のレイアウトを入れ換えた第2実施例の送受信フィルタ一体型チップの周波数に対するアイソレーション特性図である。図6の第2実施例の特性を示す。
この図から明らかなように、周波数860MHzでは、減衰損(Attenuation Loss)は−44dBで、周波数880MHzのとき、減衰損−25dB、周波数900MHzのとき、減衰損−55dB、周波数920MHzのとき、減衰損−63dBである。
以上のように第2実施例によれば、送信フィルタおよび受信フィルタ一体型の1チップ構成において干渉し合うSAW共振器電極をチップの両端に離して配置し、中央に共振周波数の差が大きいSAW共振器電極同士としたレイアウトとしたことにより、SAW共振器電極同士の干渉が無くなり、図6に示すようにアイソレ−ション特性の劣化を抑えることができるという効果が得られる。
本発明の圧電基板の送信側フィルタおよび受信側フィルタの境界に溝を設けた第1実施例を示す送受信側フィルタ一体型チップ図である。 本発明の第1実施例の送受信フィルタ一体型チップで境界に深さ30μmの溝を入れたときのアイソレーション特性図である。 本発明の第1実施例の送受信フィルタ一体型チップで境界に深さ70μmの溝を入れたときのアイソレーション特性図である。 本発明の第1実施例における溝の深さを横軸にしたときのアイソレ−ション(減衰量)特性図である。 本発明の第2実施例を示す1チップ構成の送信側と受信側フィルタの相互干渉を防止させた構造を示すチップレイアウト図(概略図)である。 本発明における電極のレイアウトを入れ換えた第2実施例の送受信フィルタ一体型チップのアイソレーション特性図である。 本発明の直列腕SAW共振器のシミュレーションによる周波数特性図である。 本発明の直列腕SAW共振器のシミュレーションによる反射係数特性図である。 本発明の並列腕SAW共振器のシミュレーションによる周波数特性図である。 本発明の並列腕SAW共振器のシミュレーションによる反射係数特性図である。 本発明の送信及び受信側フィルタの周波数特性図である。 本発明の分波器におけるアイソレ−ション特性の概略図である。 従来の送受信フィルタ一体型チップで溝無しのレイアウト図を概略的に示す図である。
11 送信直列腕
12 送信並列腕
13 受信直列腕
14 受信並列腕
20 基板
21 送信側フィルタ
22 受信側フィルタ
23 溝

Claims (2)

  1. 第1辺と前記第1辺に対向する第2辺とを有する主表面を備えた圧電基板と、
    前記圧電基板の前記主表面に形成されたラダー型送信側フィルタと、
    前記圧電基板の前記主表面に形成されたラダー型受信側フィルタと、
    前記圧電基板の前記主表面であって、前記主表面の前記第1辺から前記第2辺へ亘り、前記ラダー型送信側フィルタと前記ラダー型受信側フィルタとの間に形成された溝とを有し、
    前記ラダー型送信側フィルタの通過帯域は前記ラダー型受信側フィルタの通過帯域よりも高く、前記ラダー型送信側フィルタの並列腕共振器と前記ラダー型受信側フィルタの直列腕共振器との間には、前記ラダー型送信側フィルタを構成する直列腕共振器と前記ラダー型受信側フィルタを構成する並列腕共振器とが前記溝を挟んで隣り合って配置されていることを特徴とする弾性表面波分波器。
  2. 前記溝は、直線状であることを特徴とする請求項1記載の弾性表面波分波器。
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