しかしながら、上述した特許文献1に記載されている技術では、返信用シート12が作成されないFAXについては、返信が必要なFAXであるかが分からないという問題点があった。更に、受信したFAXについて実際に返信したか否か、あるいは、返信要求をしたFAXについて実際に返信されたか否か等のFAXに対する返信状況は全く分からないという問題点があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、受信データに対する返信操作を簡易化させると共に、受信データあるいは送信データに対する返信状況を容易に管理することができる通信装置を提供することを目的としている。
この目的を達成するために、請求項1記載の通信装置は、送信元装置から送信されるデータを受信データとして受信する受信手段と、その受信データに基づいて記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、その画像形成手段によって形成される画像が有する情報とは別に、前記受信データに対する返信が要求されていることを示す情報を、前記送信元装置から取得する取得手段と、その取得手段によって前記情報を取得したか否かを判断する判断手段と、その判断手段によって前記情報を取得したと判断された場合に、返信が必要であることを示す要返信情報を、前記記録媒体に付されている無線タグに書き込む無線タグ書込手段とを備えている。
ここでいう無線タグとは、非接触でデータの読み書きが可能な記録媒体であって、ICタグ、RFID(Radio Frequency Identification)タグとも称されるものである。また、原稿に付加された無線タグとは、原稿に貼付された無線タグだけではなく、例えば、原稿に埋め込まれた無線タグも含む。
請求項2記載の通信装置は、送信元装置から送信されるデータを受信データとして受信する受信手段と、その受信データに基づいて記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、前記送信元装置から前記受信データに対する返信が要求されていることを示す情報を取得したことを条件として、前記受信データに対する返信が未返信であることを示す未返信情報を含み、返信が必要であることを示す要返信情報を、前記記録媒体に付されている無線タグに書き込む無線タグ書込手段と、データを送信する送信手段と、その送信手段により送信されるデータが、前記受信データに対する返信である返信データであることを特定する返信データ特定手段と、その返信データ特定手段により返信データであることが特定され、前記送信手段により、その返信データが前記受信データの送信元装置に送信されることを条件として、前記無線タグに書き込まれている未返信情報を、返信済であることを示す返信済情報に更新する更新手段とを備えている。
請求項3記載の通信装置は、送信元装置から送信されるデータを受信データとして受信する受信手段と、その受信データに基づいて記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、その画像形成手段によって形成される画像が有する情報とは別に、前記受信データに対する返信が要求されていることを示す情報を、前記送信元装置から取得する取得手段と、その取得手段によって前記情報を取得したか否かを判断する判断手段と、その判断手段によって前記情報を取得したと判断された場合に、前記受信データに対する返信が未返信であることを示す未返信情報を含み、返信が必要であることを示す要返信情報を、前記記録媒体に付されている無線タグに書き込む無線タグ書込手段と、データを送信する送信手段と、その送信手段により送信されるデータが、前記受信データに対する返信である返信データであることを特定する返信データ特定手段と、その返信データ特定手段により返信データであることが特定され、前記送信手段により、その返信データが前記受信データの送信元装置に送信されることを条件として、前記無線タグに書き込まれている未返信情報を、返信済であることを示す返信済情報に更新する更新手段とを備えている。
請求項4記載の通信装置は、請求項2又は3に記載の通信装置において、前記無線タグに書き込まれている情報を読み出す無線タグ読出手段を備え、前記返信データ特定手段は、その無線タグ読出手段により無線タグから読み出された情報が要返信情報であり、更に、その無線タグからの情報の読み出しと関連して、前記送信手段により送信されるデータがある場合に、そのデータを前記返信データと特定するものである。
請求項5記載の通信装置は、請求項2から4のいずれかに記載の通信装置において、前記受信データに対する返信を行うかを確認する確認手段を備え、その確認手段によって返信することが確認された場合に、前記返信データ特定手段は、前記送信手段により送信されるデータを前記返信データと特定するものである。
請求項6記載の通信装置は、請求項2から5のいずれかに記載の通信装置において、前記受信データを受信した場合に、前記送信元装置を特定可能な送信元識別情報を取得する送信元取得手段を備え、前記無線タグ書込手段は、前記送信元取得手段によって取得した前記送信元識別情報を前記要返信情報に対応つけて前記無線タグに書き込み、前記送信手段は、前記無線タグ読出手段を介して読み出される前記送信元識別情報によって特定される送信元装置に前記返信データを送信するものである。
請求項7記載の通信装置は、請求項1から6のいずれかに記載の通信装置において、前記受信データを受信した受信日を示す受信日情報を取得する受信日取得手段を備え、前記無線タグ書込手段は、前記受信日取得手段によって取得した前記受信日情報を前記要返信情報に対応つけて前記無線タグに書き込むものである。
請求項8記載の通信装置は、請求項7記載の通信装置において、前記無線タグ読出手段を介して読み出される前記受信日情報に基づいて前記受信データに対する返信期限を設定する返信期限設定手段と、現在の日付情報を取得する現在日付取得手段と、その現在日付取得手段により取得された現在の日付が前記返信期限設定手段によって設定された返信期限を経過しているかを判断する返信期限判断手段と、その返信期限判断手段によって、前記現在の日付が返信期限を経過していると判断された場合に、返信期限が経過していることを示す情報を出力する第1の出力手段とを備えている。
請求項9記載の通信装置は、請求項1から8のいずれかに記載の通信装置において、前記無線タグに書き込まれている情報を、前記無線タグ読出手段を介して読出し、その情報を出力する第2の出力手段を備えている。
請求項10記載の通信装置は、請求項1から9のいずれかに記載の通信装置において、前記無線タグ書込手段は、前記画像形成手段により前記受信データに基づいて画像が形成される記録媒体のうち、最初の記録媒体に付されている無線タグに前記要返信情報を書き込むものである。
請求項11記載の通信装置は、請求項1に記載の通信装置において、前記無線タグ書込手段は、前記要返信情報として、前記受信データを特定可能な受信データ識別情報と、その受信データ識別情報によって特定される受信データに対する返信が未返信であることを示す未返信情報とを対応付けて前記無線タグに書き込み、その無線タグ書込手段によって前記無線タグに書き込まれた前記受信データ識別情報と、前記未返信情報とを対応つけて記憶部に記憶する返信管理記憶手段と、データを送信する送信手段と、前記無線タグに書き込まれている情報を読み出す無線タグ読出手段と、その無線タグ読出手段によって読み出された情報に、前記返信管理記憶手段に記憶されている前記受信データ識別情報と一致する受信データ識別情報が存在するかを判断する受信データ識別情報判断手段と、その受信データ識別情報判断手段によって一致する受信データ識別情報が存在すると判断された場合に、その判断に関連付けて前記送信手段により送信されるデータを、前記受信データ識別情報によって特定される受信データに対する返信データと特定する返信データ特定手段と、前記送信手段より、その返信データが前記受信データの送信元装置に送信されることを条件として、前記受信データ識別情報に対応つけて前記記憶部に記憶されている未返信情報及び/又は前記無線タグに書き込まれてる未返信情報を、前記返信管理記憶手段、あるいは無線タグ書込手段を介して、返信済であることを示す返信済情報に更新する更新手段とを備えている。
請求項12記載の通信装置は、請求項11に記載の通信装置において、前記受信データを受信した場合に、前記送信元装置を特定可能な送信元識別情報を取得する送信元取得手段を備え、前記返信管理記憶手段または前記無線タグ書込手段は、前記要返信情報に対応つけて前記送信元識別情報を記憶部に記憶し、又は前記無線タグに書き込み、前記送信手段は、前記返信データを前記記憶部に記憶されている、あるいは前記無線タグ読出手段を介して読出される前記送信元識別情報によって特定される送信元装置に送信する。
請求項13記載の通信装置は、請求項11又は12記載の通信装置において、前記送信手段は、前記返信データを送信する場合に、前記受信データ識別情報と、その受信データ識別情報によって特定される受信データに対する返信であることを示す返送応答情報とを前記送信元装置に送信させるものである。
請求項14記載の通信装置は、請求項11から13のいずれかに記載の通信装置において、前記受信データ識別情報判断手段によって一致する受信データ識別情報が存在すると判断された場合であって、前記受信データに対する返信を行うかを確認する確認手段を備え、その確認手段によって返信することが確認された場合に、前記返信データ特定手段は、前記送信手段により送信されるデータを前記返信データと特定するものである。
請求項15記載の通信装置は、請求項11から14のいずれかに記載の通信装置において、前記記憶部に記憶されている情報、または前記無線タグ読出手段を介して読出される無線タグの情報を出力する第1の出力手段を備えている。
請求項16記載の通信装置は、請求項11から15のいずれかに記載の通信装置において、前記受信データを受信した受信日を示す受信日情報を取得する受信日取得手段を備え、前記返信管理記憶手段または前記無線タグ書込手段は、前記受信日取得手段によって取得した前記受信日情報を前記受信データ識別情報として前記未返信情報と対応つけて、前記記憶部に記憶し及び/又は前記無線タグに書き込むものである。
請求項17記載の通信装置は、請求項16記載の通信装置において、前記記憶部に記憶されている、あるいは前記無線タグ読出手段を介して読出される前記受信日情報に基づいて前記受信データに対する返信期限を設定する返信期限設定手段と、現在の日付情報を取得する現在日付取得手段と、その現在日付取得手段により取得された現在の日付が前記返信期限設定手段によって設定された返信期限を経過しており、且つ、前記未返信情報と対応つけられている受信データ識別情報を抽出する抽出手段と、その抽出手段によって抽出された受信データ識別情報を少なくとも出力する第2の出力手段とを備えている。
請求項18記載の通信装置は、請求項1に記載の通信装置において、前記無線タグ書込手段によって要返信情報が書き込まれた無線タグが付されている記録媒体に形成されている画像を読み取る読取手段と、その読取手段により読み取った画像を送信データとして送信先装置に送信する送信手段と、前記記録媒体に付されている無線タグから前記要返信情報を取得する返信要求取得手段と、その返信要求取得手段によって要返信情報を取得した場合に、前記送信データを特定可能な送信データ識別情報と、その送信データ識別情報によって特定される送信データに対する返信を受け取っていないことを示す返信未受信情報とを対応付けて記憶部に記憶する返信管理記憶手段と、前記送信データに対応つけて前記送信データ識別情報と前記送信データに対する返信を要求することを示す情報とを前記送信手段によって前記送信先装置に送信させる送信制御手段とを備えている。
請求項19記載の通信装置は、請求項18記載の通信装置において、予め、前記送信データに対する返信を必要とすることを設定する設定手段を備え、前記返信管理記憶手段は、前記返信要求取得手段によって要返信情報を取得した場合には、前記設定手段による設定に関わらず、前記送信データ識別情報と、前記返信未受信情報とを記憶部に記憶し、前記返信要求取得手段によって要返信情報を取得できない場合には、前記設定手段によって前記送信データに対する返信が必要であると設定されている場合に、前記送信データ識別情報と、前記返信未受信情報とを対応付けて記憶部に記憶するものである。
請求項20記載の通信装置は、請求項18又は19に記載の通信装置において、前記返信要求取得手段によって要返信情報を取得した場合に、前記送信データ識別情報と、前記返信未受信情報とを対応付けて前記無線タグに書き込む書込手段を備えている。
請求項21記載の通信装置は、請求項18から20のいずれかに記載の通信装置において、前記返信管理記憶手段によって記憶部に記憶されている情報、または前記無線タグ読出手段を介して読出される無線タグの情報を出力する第1の出力手段を備えている。
請求項22記載の通信装置は、請求項18から21のいずれかに記載の通信装置において、前記送信データを送信した送信日を示す送信日情報を取得する送信日取得手段を備え、前記返信管理記憶手段または前記無線タグ書込手段は、前記送信日取得手段によって取得した前記送信日情報を、前記送信データ識別情報として前記返信未受信情報に対応つけて、前記記憶部に記憶し及び/又は前記無線タグに書き込むものである。
請求項23記載の通信装置は、請求項18から22のいずれかに記載の通信装置において、前記送信制御手段は、前記送信データと、前記送信データ識別情報と、前記要返信情報とに対応つけて、自装置を特定可能な送信元情報を前記送信手段を介して送信させるものである。
請求項24記載の通信装置は、請求項18又は23に記載の通信装置において、前記記憶部に記憶されている、あるいは前記無線タグ読出手段を介して読出される前記送信日情報に基づいて前記送信データに対する返信期限を設定する返信期限設定手段と、現在の日付情報を取得する現在日付取得手段と、その現在日付取得手段により取得された現在の日付が前記返信期限設定手段によって設定された返信期限を経過しており、且つ、前記返信未受信情報と対応つけられている送信データ識別情報を抽出する抽出手段と、その抽出手段によって抽出された送信データ識別情報を少なくとも出力する第2の出力手段とを備えている。
請求項25記載の通信装置は、請求項18から24のいずれかに記載の通信装置において、データを受信する受信手段と、その受信手段により受信したデータが、前記送信データに対する返信である返信データであることを特定する返信データ特定手段と、その返信データ特定手段により返信データであることが特定された場合に、前記記憶部に記憶されている返信未受信情報及び/又は前記無線タグに書き込まれてる返信未受信情報を、前記返信管理記憶手段、あるいは無線タグ書込手段を介して、返信受信済であることを示す返信受信済情報に更新する更新手段とを備えている。
請求項26記載の通信装置は、請求項1に記載の通信装置において、前記無線タグ書込手段によって要返信情報が書き込まれた無線タグが付されている記録媒体に形成されている画像を読み取る読取手段と、その読取手段によって読み取った画像を送信データとして送信先装置に送信する送信手段と、予め前記送信データに対する返信を必要とすることを設定する設定手段と、その設定手段によって前記送信データに対する返信が必要であると設定されている場合に、前記送信データを特定可能な送信データ識別情報と、その送信データ識別情報によって特定される送信データに対する返信を受け取っていないことを示す返信未受信情報とを対応付けて記憶部に記憶する返信管理記憶手段と、前記送信データに対応つけて前記送信データ識別情報と前記送信データに対する返信を要求することを示す情報とを前記送信手段によって前記送信先装置に送信させる送信制御手段とを備えている。
請求項2記載の通信装置によれば、無線タグには、送信元装置から受信した受信データに対する返信が要求されていることを示す情報を取得したことを条件として、返信が必要であることを示す要返信情報が書き込まれる。よって、無線タグに書き込まれている要返信情報を読み取ることで、その受信データに対する返信が必要であることが分かるという効果がある。また、要返信情報は、送信元装置から受信した受信データに対する返信が要求されていることを示す情報を取得したことを条件として無線タグに書き込まれるので、受信データを送信した送信元装置のユーザの意思で、要返信情報を無線タグに書き込むか否かを設定することができるという効果がある。
また、要返信情報は、受信データに対する返信が未返信であることを示す未返信情報を含み、前記受信データに対する返信である返信データであることが特定され、その返信データが前記受信データの送信元装置に送信されることを条件として、無線タグに書き込まれている未返信情報は、返信済であることを示す返信済情報に更新される。よって、無線タグに書き込まれている未返信情報、あるいは返信済情報を読み取ることで、その受信データに対する返信を行った否かという管理をすることができるという効果がある。
請求項4記載の通信装置によれば、請求項2又は3に記載の通信装置の奏する効果に加え、返信データであるかは、無線タグ読出手段により無線タグから読み出された情報が要返信情報であり、更に、その無線タグからの情報の読み出しと関連して、送信手段により送信されるデータがある場合に、そのデータが返信データとして特定される。よって、他の送信データと返信データとを容易に区別することができ、要返信情報が設定された受信データに対して返信を行ったことを精度良く検出できるという効果がある。
請求項5記載の通信装置によれば、請求項2から4のいずれかに記載の通信装置の奏する効果に加え、送信手段により送信されるデータが、返信データであるかが確認手段によって確認された場合に、そのデータが返信データとして特定されるので、よって、一層、他の送信データと返信データとを正確に区別することができるという効果がある。
請求項6記載の通信装置によれば、請求項2から5のいずれかに記載の通信装置の奏する効果に加え、返信データは、無線タグ読出手段を介して読み出される送信元識別情報によって特定される送信元装置に送信されるので、返信データを簡単に、且つ、間違いなく、所望する相手先に送信することができるという効果がある。
請求項7記載の通信装置によれば、請求項1から6のいずれかに記載の通信装置の奏する効果に加え、受信データを受信した受信日を示す受信日情報が要返信情報に対応つけて無線タグに書き込まれるので、受信データの受信日を簡単に把握することができると共に、ユーザはその受信日に基づいて、いつまでに返信を行うかといった管理をユーザ自身が行うことができるという効果がある。
請求項8記載の通信装置によれば、請求項7に記載の通信装置の奏する効果に加え、返信期限が自動的に設定され、かつ現在の日付がその返信期限を経過していると判断された場合、返信期限が経過していることを示す情報が出力されるので、返信に対する期限管理を行うことができるという効果がある。
請求項9記載の通信装置によれば、請求項1から8のいずれかに記載の通信装置の奏する効果に加え、無線タグに書き込まれている情報が出力されるので、その受信データに対する返信が必要であるかどうか、受信日はいつであったか、といった情報を容易に確認することができるという効果がある。
請求項10記載の通信装置によれば、請求項1から9のいずれかに記載の通信装置の奏する効果に加え、要返信情報は、画像形成手段により受信データに基づいて画像が形成される記録媒体のうち、最初の記録媒体に付されている無線タグに書き込まれるので、特に、受信データに基づく画像が形成された記録媒体が複数枚あった場合には、どの記録媒体に付されている無線タグに要返信情報等が書き込まれているかを簡単に把握することができるという効果がある。また、比較的高価な無線タグ付きの記録媒体の消費を抑えることができるという効果もある。
請求項11記載の通信装置によれば、請求項1に記載の通信装置の奏する効果に加え、無線タグには、受信データを特定可能な受信データ識別情報と、その受信データ識別情報によって特定される受信データに対する返信が未返信であることを示す未返信情報とが対応付けて書き込まれる。また、記憶部にも、その受信データ識別情報と、その未返信情報とが対応つけて記憶される。そして、送信手段によってデータを送信する場合において、無線タグ読出手段によって読み出された情報に、記憶部に記憶されている受信データ識別情報と一致する受信データ識別情報が存在すると判断された場合には、その判断に関連付けて前記送信手段により送信されるデータは、前記受信データ識別情報によって特定される受信データに対する返信データであると特定される。そして、前記送信手段より、その返信データが前記受信データの送信元装置に送信されることを条件として、前記受信データ識別情報に対応つけて前記記憶部に記憶されている未返信情報及び/又は前記無線タグに書き込まれている未返信情報は、前記返信管理記憶手段、あるいは無線タグ書込手段を介して、返信済であることを示す返信済情報に更新される。よって、無線タグ、もしくは記憶部に書き込まれている未返信情報、あるいは返信済情報を参照することで、その受信データに対する返信を行った否かという管理を行うことができるという効果がある。また、無線タグだけでなく、装置本体の記憶部においても受信データの返信管理を行うことができるため、仮に無線タグが付加された記録媒体(受信原稿等)を紛失した場合でも、受信データの返信管理を継続することができるという効果がある。
請求項12記載の通信装置によれば、請求項11に記載の通信装置の奏する効果に加え、送信元装置を特定可能な送信元識別情報が、要返信情報に対応つけて記憶部に記憶され、又は前記無線タグに書き込まれ、返信データは、前記記憶部に記憶されている、あるいは前記無線タグ読出手段を介して読出される前記送信元識別情報によって特定される送信元装置に送信される。よって、受信データに対する返信データの返信先を簡単に、且つ、間違いなく特定することができるという効果がある。
請求項13記載の通信装置によれば、請求項11又は12に記載の通信装置の奏する効果に加え、返信データを送信する場合には、受信データ識別情報と、その受信データ識別情報によって特定される受信データに対する返信であることを示す返送応答情報とが送信元装置に送信される。よって、送信元装置において、その送信元装置から送信したデータに対する返信データであることを確認することができ、また、返信データを受信したかどうかの管理にも利用することができるという効果がある。
請求項14記載の通信装置によれば、請求項11から13のいずれかに記載の通信装置の奏する効果に加え、送信手段により送信されるデータが、返信データであるかが確認手段によって確認された場合に、そのデータが返信データとして特定される。よって、他の送信データと返信データとを容易に区別することができ、要返信情報が設定された受信データに対して返信を行ったことを精度良く検出できるという効果がある。
請求項15記載の通信装置によれば、請求項11から14のいずれかに記載の通信装置の奏する効果に加え、記憶部に記憶されている情報、または無線タグ読出手段を介して読出される無線タグの情報が出力されるので、どの受信データに対して返信が必要であるか、返信が行われたかどうか、といった情報を容易に確認することができるという効果がある。
請求項16記載の通信装置によれば、請求項11から15のいずれかに記載の通信装置の奏する効果に加え、受信データを受信した受信日を示す受信日情報が、受信データ識別情報として未返信情報と対応つけて、記憶部に記憶され、及び/又は前記無線タグに書き込まれるので、無線タグに書き込まれるので、ユーザはその受信日情報に基づいて、どの受信データに対する返信をいつまでに行うかといった管理をユーザ自身が行うことができるという効果がある。
請求項17記載の通信装置によれば、請求項16に記載の通信装置の奏する効果に加え、返信期限が自動的に設定され、かつ現在の日付がその返信期限を経過していると判断された場合、返信期限が経過していることを示す情報が、受信データを識別可能な情報と共に出力されるので、返信に対する期限管理を行うことができるという効果がある。
請求項18記載の通信装置によれば、請求項1に記載の通信装置の奏する効果に加え、記録媒体に付されている無線タグから送信データに対する返信が必要であることを示す要返信情報を取得した場合には、前記送信データを特定可能な送信データ識別情報と、その送信データ識別情報によって特定される送信データに対する返信を受け取っていないことを示す返信未受信情報とが対応付けて記憶部に記憶され、その送信データに対応つけて前記送信データ識別情報と送信データに対する返信を要求することを示す情報とが前記送信手段によって送信先装置に送信される。よって、送信データに対する返信を要求したこと、及び返信データを受け取っていないことを管理することができるという効果がある。
請求項19記載の通信装置によれば、請求項18に記載の通信装置の奏する効果に加え、予め、前記送信データに対する返信を必要とすることが設定されているか否かに関わらず、無線タグから要返信情報を取得した場合には、送信データ識別情報と、前記返信未受信情報とが記憶部に記憶され、返信要求取得手段によって要返信情報を取得できない場合には、送信データに対する返信が必要であると設定されている場合に、送信データ識別情報と、返信未受信情報とが対応付けて記憶部に記憶される。よって、無線タグから要返信情報を取得した場合を、設定手段による設定状況よりも優先させることができる。本装置を多数のユーザが共通して使用する環境に本装置が設定されている場合、設定手段による設定状況は、いずれのユーザの設定かが不明であり、先のユーザの設定状況が、そのままの状態になっている可能性があるのに対し、無線タグに書き込まれている要返信情報は、真に、その無線タグが付されている記録媒体に対する返信要求を示している。よって、無線タグから要返信情報を取得した場合を、設定手段による設定状況よりも優先させることで、正確な返信要求の管理をすることができるという効果がある。
請求項20記載の通信装置によれば、請求項18又は19に記載の通信装置の奏する効果に加え、要返信情報を取得した場合には、前記送信データ識別情報と、前記返信未受信情報とが対応付けて無線タグに書き込まれる。よって、無線タグに書き込まれた情報を読み出すことで、無線タグにおいても、返信データを受け取っていないことを管理することができるという効果がある。
請求項21記載の通信装置によれば、請求項18から20のいずれかに記載の通信装置の奏する効果に加え、記憶部に記憶されている情報、または無線タグ読出手段を介して読出される無線タグの情報が出力されるので、どの送信に対して返信要求を行ったかといった情報を容易に確認することができるという効果がある。
請求項22記載の通信装置によれば、請求項18から21のいずれかに記載の通信装置の奏する効果に加え、送信データを送信した送信日を示す送信日情報が送信データ識別情報として要返信情報に対応つけて、記憶部に記憶され、及び/又は無線タグに書き込まれる。よって、送信日を簡単に把握することができ、返信データの遅れ等を管理することができるという効果がある。
請求項23記載の通信装置によれば、請求項18から22のいずれかに記載の通信装置の奏する効果に加え、送信データと、送信データ識別情報と、要返信情報とに対応つけて、自装置を特定可能な送信元情報が送信手段を介して送信される。よって、送信先装置において、送信元装置を簡単に特定することができるという効果がある。また、送信先装置が返信データを送信する際に、その送信元情報を用いることで返信データを簡単に、且つ、間違いなく、送信元装置に送信することができるという効果がある。
請求項24記載の通信装置によれば、請求項22又は23に記載の通信装置の奏する効果に加え、返信期限が自動的に設定され、かつ現在の日付がその返信期限を経過していると判断された場合、返信期限が経過していることを示す情報が、送信データを識別可能な情報と共に出力されるので、返信に対する期限管理を行うことができるという効果がある。
請求項25記載の通信装置によれば、請求項18から24のいずれかに記載の通信装置の奏する効果に加え、返信データ特定手段により返信データであることが特定された場合には、前記記憶部に記憶されている返信未受信情報及び/又は前記無線タグに書き込まれている返信未受信情報が、前記返信管理記憶手段、あるいは無線タグ書込手段を介して、返信受信済であることを示す返信受信済情報が更新される。よって、無線タグ、もしくは記憶部に書き込まれている返信未受信情報、あるいは返信受信済情報を参照することで、その送信データに対する返信を受け取ったか否かを管理をすることができるという効果がある。また、無線タグだけでなく、装置本体の記憶部においても返信データの受信管理を行うことができるため、仮に無線タグが付加された記録媒体(送信原稿等)を紛失した場合でも、送信データに対する返信データの受信管理を継続することができるという効果がある。
請求項26記載の通信装置によれば、請求項1に記載の通信装置の奏する効果に加え、予め、設定手段によって送信データに対する返信が必要であると設定されている場合には、前記送信データを特定可能な送信データ識別情報と、その送信データ識別情報によって特定される送信データに対する返信を受け取っていないことを示す返信未受信情報とが対応付けて記憶部に記憶され、その送信データに対応つけて前記送信データ識別情報と送信データに対する返信を要求することを示す情報とが前記送信手段によって送信元装置に送信される。よって、送信データに対する返信を要求したこと、また、返信データを受け取っていないことを管理することができるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の通信装置の一実施形態としてのファクシミリ装置1の模式的な断面図を示す図である。このファクシミリ装置1は、受信したFAXデータに対して返信したか否か、送信したFAXデータに対して返信を受け取ったか否か等、FAXデータに対する返信状況を管理することができるものである。
図1に示されるように、ファクシミリ装置1は、自動原稿送り装置2と、スキャナ部3と、プリンタ部4と、給紙トレイ部5とを有する。
自動原稿送り装置2は、無線タグライタ16aと、図示しない原稿挿入口と原稿排出口とを備えている。ファクシミリ送信される原稿はこの自動原稿送り装置2の原稿挿入口に原稿面を下向きにして挿入される。そして、ユーザにより図示しないスタートキーが押下されると、その原稿は1ページずつ送られ、スキャナ部3によるデータの読み取りが行われた後に、原稿排出口から排出される。無線タグライタ16aは、原稿排出口に排出された原稿に付加されている無線タグに対し、無線によりデータを書き込むものである。
スキャナ部3は、無線タグリーダ15と、スキャナ装置22とを備える。無線タグリーダ15は、自動原稿送り装置2により送られてきた原稿に無線タグが付加されているか否かを検出し、また無線タグが付加されていた場合、無線によりその無線タグからデータを読み出すものである。また無線タグの有無に拘わらず、自動原稿送り装置2により送られる原稿の画像データが、スキャナ装置22により読み取られる。
プリンタ部4は、無線タグライタ16bと、レーザプリンタ30とを有する。無線タグライタ16bは、給紙トレイ部5から給紙される記録用紙に付加された無線タグに対し、無線によりデータを書き込むものである。レーザプリンタ30は、イエローのト尚収納したYステーション31、マゼンダのト尚収納したMステーション32、シアンのト尚収納したCステーション33およびブラックのト尚収納したKステーション34を備えると共に、これら各ステーションのト尚転写ドラム35に受け渡すための中間転写ベルト36や、定着用ローラ37を備えている。このレーザプリンタ30により画像が印刷(形成)された記録用紙は、排紙スタッカ39へ排紙される。尚、プリンタ部4はインクジェット方式のプリンタであってもよい。
ファクシミリ装置1からファクシミリ送信する際には、ファクシミリ送信すべき原稿が自動原稿送り装置2にセットされ、ユーザにより図示しないスタートキーが押下されると、セットされた原稿が1ページずつ送られる。ここで、スキャナ装置22による読み取り位置まで原稿を送る過程で、スキャナ部3に設けられた無線タグリーダ15により、原稿に無線タグが付加されているか否かが検出され、また無線タグが付加されている場合はその無線タグからデータが読み出される。そして、原稿が所定の読み取り位置まで送られると、スキャナ装置22により原稿の画像データが読み取られる。その後、原稿排出口に排出された原稿に付加されている無線タグに対し、無線タグライタ16aによってデータが書き込まれる。
一方、ファクシミリ装置1によりファクシミリ受信する際には、給紙トレイ部5からレーザプリンタ30による画像印刷位置まで記録用紙が給紙される経路の所定位置において、プリンタ部4に設けられた無線タグライタ16bにより、記録用紙に付加された無線タグに、データが書き込まれる。尚、スキャナ装置22、無線タグリーダ15及び無線タグライタ16a、bの配置関係は、これに限定されるものではなく、種々の対応が可能である。例えば、無線タグリーダが原稿の移動経路とは別に設けられていてもよい。この場合、無線タグの情報だけを必要に応じて先にまとめて読み取らせるといった使用形態も可能となる。
図2は、ファクシミリ装置1の電気的構成を示すブロック図である。ファクシミリ装置1には、CPU11、ROM12、RAM13、フラッシュメモリ14、RTC17、無線タグリーダ15、無線タグライタ16a,b、ネットワーク・コントロール・ユニット(以下、「NCU」と称する)19、モデム20、バッファ21、スキャナ装置22、符号化部23、復号化部24、レーザプリンタ30、LCD54、アンプ27が備えられ、これらはバスライン25を介して接続されている。
ファクシミリ装置1のCPU11は、回線制御を行うNCU19を介して送受信される各種信号に従って、バスライン25により接続された装置各部を制御してファクシミリ動作、即ち、データ通信を実行するものである。
ROM12は、このファクシミリ装置1で実行される制御プログラムを格納した書換不能なメモリであり、特に、ファクシミリ送受信プログラム121と、返信管理一覧表示プログラム122とを備えてる。ファクシミリ送受信プログラム121は、図4乃至図7に示されるフローチャートを実行するプログラムである。返信管理一覧表示プログラム122は、図8に示す返信管理一覧表をLCD54に表示させるプログラムである。RAM13は、ファクシミリ装置1の各動作の実行時に、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリである。
フラッシュメモリ14は、書換可能な不揮発性のメモリであり、返信管理メモリ141と、送信用返信設定フラグ142と、受信用返信設定フラグ143と、返信要求フラグ144とを備えている。
返信管理メモリ141は、受信したファクシミリデータ、および、送信したファクシミリデータ毎に、その返信をしたか否か、あるいは返信を受け取ったか否かを管理するための情報を記憶するメモリである。返信管理メモリ141には、受信したファクシミリデータを特定する識別情報として受信日時データと、その受信したファクシミリデータを送信した送信元装置のFAX番号を示す送信元識別情報と、その受信したファクシミリデータに対して返信したか否かを示す返信情報と、返信期限を示す期限情報とが対応付けて記憶されている。また、送信したファクシミリデータを特定する識別情報として送信日時データと、その送信したファクシミリデータの送信先装置のFAX番号を示す送信先識別情報と、その送信したファクシミリデータに対して返信されたか否かを示す返信情報と、返信期限を示す返信期限情報とが対応付けて記憶されている。
送信用返信設定フラグ142は、ファクシミリデータを送信する場合に、そのファクシミリデータについて送信先装置に対して返信を要求するか否かを、予め、ユーザの意思で設定しておくためのフラグであり、返信を要求する場合には「ON」に設定されている。尚、この送信用返信設定フラグ142の設定は、所定のキー操作、もしくはメニュー設定によりユーザが設定できるように構成されている。
受信用返信設定フラグ143は、ファクシミリデータを受信した場合に、そのファクシミリデータを送信した送信元装置に対して返信を行う否かを、予め、ユーザの意思で設定しておくためのフラグであり、返信を行う場合には「ON」に設定されている。尚、この受信用返信設定フラグ143の設定は、所定のキー操作、もしくはメニュー設定によりユーザが設定できるように構成されている。
返信要求フラグ144は、図4に示すファクシミリ送信処理において、上述した送信用返信設定フラグ142が「ON」に設定されている場合、または、送信しようとする原稿に付加されている無線タグに、返信を要求する情報が書き込まれている場合に「ON」に設定され、その原稿の送信が終了した場合に「OFF」に設定されるフラグである。
RTC(Real Time Clock )17は、時計専用のチップであり、このRTC17には、電源が切られている間も起動できるように電池17aが接続されている。このRTC17から、現在日時、ファクシミリデータの送信日時、受信日時を検出することができる。
無線タグリーダ15は、無線タグからデータを読み出すものであり、無線タグライタ16a,bは、無線タグへデータを書き込むものである。ここで、図3を参照して、無線タグ62、無線タグリーダ15,無線タグライタ16a,bについて説明する。
図3(a)は、無線タグ62の電気的構成を示す概略的なブロック図である。図3(a)に示すように、無線タグ62は、アンテナ用コイル621、共振コンデンサ622、整流・平滑回路623、変復調回路624、CPU625、ROM626、EEPROM627が設けられている。アンテナ用コイル621は、共振コンデンサ622と並列に接続されて共振回路を構成し、無線タグリーダ15または無線タグライタ16a,bから送信される所定の高周波数の電力用電波振動を受信して整流・平滑回路623に供給する。
整流・平滑回路623は、動力用電源回路を構成するもので、共振回路から送信されてきた電力用電波信号を整流し、平滑化して一定電圧の直流電力にしてCPU625などに供給する。
無線タグリーダ15または無線タグライタ16a,bから送信されてくる信号は、電力用電波信号に重畳して送信され、その信号は変復調回路624により復調されてCPU625に与えられる。
CPU625は、ROM626に記憶された動作プログラムに従って動作し、変復調回路624から入力される信号に応じた処理を実行し、受信したデータをEEPROM627に書き込んだり、EEPROM627からデータを読み出して変復調回路624により変調し、アンテナ用コイル621から電波信号として送信する。
上記構成の無線タグ62において、整流・平滑回路623、変復調回路624、CPU625、ROM626、EEPROM627はICチップとされ、アンテナ用コイル621と共に記録用紙に埋め込まれている。
図3(b)は、無線タグリーダ15と無線タグライタ16a,bとの電気的構成を示す概略的なブロック図である。図3(b)に示すように、無線タグリーダ15は、受信アンテナ用コイル151を備えた受信部152が設けられている。無線タグリーダ16a,bは、送信アンテナ用コイル161を備えた送信部162が設けられている。
無線タグリーダ15によれば、無線タグ62から送信された電波信号については、これを受信アンテナ用コイル151で受信し、受信部152で復調して無線タグデータとして弁別する。このようにして、無線タグ62から無線タグデータを読み出すことができる。
無線タグライタ16a,bによれば、キャリア信号を送信部162で変調して電力用電波信号として送信アンテナ用コイル161から送信し、その後、送信すべき無線タグデータを電力用電波信号に重畳するように送信部162で変調して送信アンテナ用コイル161から送信する。これにより無線タグ62に無線タグデータを書き込むことができる。
図2に戻り説明する。モデム20は、ファクシミリデータ63を変調・復調して伝送すると共に伝送制御用の各種手順信号を送受信するものであり、バッファ21は、相手側ファクシミリ装置との間で送受信される符号化されたファクシミリデータを含むデータを一時的に格納するものである。
符号化部23はファクシミリデータ63の符号化を行うものである。復号化部24は、バッファ21に記憶された受信データを読み出して、これを復号化するものである。アンプ27にはスピーカ28が接続され、呼出音などをこのスピーカ28から出力するためのものである。
このように構成されたファクシミリ装置1は、NCU19を介して、電話回線31に接続されている。この電話回線31は、本ファクシミリ装置1の交換機29に接続され、この交換機29は電話回線32を介して、相手先装置側の交換機に接続され、更に電話回線を介して相手先装置に接続されている。
次に、図4を参照して、ファクシミリ装置1で実行されるファクシミリ送信処理について説明する。図4は、ファクシミリ送信処理のフローチャートである。この処理は、送信するファクシミリデータに対して返信要求をしたか否か、或は、先に受信したファクシミリデータに対する返信データを送信したか否かを管理するために、所定のデータを送信先装置に送信したり、所定のデータを無線タグに書き込んだり、或は、所定のデータを返信管理メモリ141に記憶する処理である。
尚、本実施形態では、この処理は、ユーザによって、自動原稿送り装置2の原稿挿入口に原稿がセットされ、スタートキーが押下された場合に、実行される。また、新規の送信であり、送信先の指定が必要な場合は、そのファクシミリ番号を指定した上で、スタートキーが押下される。
この処理では、まず、セットされた送信原稿をスキャナ22によって読み取り(S401)、その送信原稿に無線タグ62が付加されていれば、その無線タグ62に書き込まれているデータを無線タグリーダ15によって読み出す(S402)。そして、その読み出したデータに「返信を要求する」旨を示す返信要求情報が存在するかを判断し(S403)、かかる返信要求情報が有れば(S403:Yes)、返信要求フラグ144を「ON」に設定し(S404)、S406の処理に移行する。
一方、かかる返信要求情報がなければ(S403:No)、送信用返信要求設定フラグ142が「ON」かを判断し(S405)、「ON」であれば(S405:Yes)、返信要求フラグ144を「ON」に設定し(S404)、S406の処理に移行し、「ON」でなければ(S405:No)、S404の処理はスキップし、S406の処理に移行する。
これらの処理により、この送信原稿(送信データ)を送信する送信先装置に対して、返信を要求するか否かを設定することができる。また、返信要求フラグ144は、送信原稿に付加されている無線タグに返信要求情報が書き込まれている場合には(S403:Yes)、必ず「ON」に設定される。即ち、送信用返信要求設定フラグ142の設定に関わらず、「ON」に設定される。これにより、送信用返信要求設定フラグ142の設定内容よりも、送信原稿に付加されている無線タグに返信要求情報が書き込まれているか否かを優先させることができる。これは、例えば、先に使用したユーザが設定した送信用返信要求設定フラグ142の設定状態を確認しないまま、本処理を開始したとしても、正に、これから送信しようとする送信原稿の設定を優先させることを考慮したものである。
S406のステップでは、S402で読み出したデータに、返信要求があった受信データに対する返信が未返信であることを示す未返信情報が存在するかを判断し(S406)、存在する場合には(S406:Yes)、更に、その未返信情報に対応付けられている識別情報と、一致する識別情報が返信管理メモリ141に記憶されているかを判断する(S407)。一致する識別情報が記憶されていれば(S407:Yes)、S408の処理に移行する。
これは、図7で説明するファクシミリ受信処理では、送信元装置から送信されたファクシミリデータに対して返信要求がなされていた場合や、受信用返信設定フラグ143が「ON」に設定されていた場合には、例えば、その受信したファクシミリデータが印刷された受信原稿の最初の記録用紙に付加されている無線タグには、返信要求があることを示す情報と、その返信要求に対して未返信であることを示す未返信情報と、その受信したファクシミリデータを特定することができる識別情報とが要返信情報として書き込まれる。また、無線タグに書き込んだ情報と同じ情報が返信管理メモリ141にも記憶される。
尚、上記各種情報が書き込まれた無線タグ62は、返信データの送信時にも使用されるため、受信データが印刷された記録用紙の無線タグ62に各種情報を書き込む態様に代えて、例えば、自動的に返信用のカバーページを作成する機能を有していれば、そのカバーページを印刷する記録媒体の無線タグ62に上記各種情報を書き込んでおく態様も考えられる。
また、返信要求された受信データの内容を忘れてしまう可能性もあるため、カバーページの一部に受信データの先頭部分等の部分データを合わせて印刷しておく態様も考えられる。さらに、カバーページと、受信データの先頭を印刷した記録用紙の2つの無線タグに各種情報を書き込んでおいてもよい。
よって、受信したファクシミリデータに対する返信を送信する場合には、上記した最初の記録用紙、あるいは送信用カバーページを送信原稿の先頭にセットし、その無線タグから情報を読み出すと、この未返信情報が存在することになり、更に、その未返信情報に対応つけられている識別情報と一致する識別情報が返信管理メモリ141にも記憶されていることになる。
尚、S407の処理において、一致する識別情報が返信管理メモリ141に記憶されていない場合には(S407:No)、この送信原稿に対する返信状況については、管理していない旨の表示をLCD54に表示し(S412)、S408の処理に移行する。
一方、S406のステップにおいて、未返信情報が無ければ(S406:No)、返信済みであることを示す返信済情報が存在するかを判断し(S409)、返信済情報が存在する場合は(S409:Yes)、返信済みである旨を示す情報をLCD54に表示し(S410)、S408の処理に移行する。
即ち、未返信情報が存在することが検出された上で送信原稿(送信データ)を送信した場合には、その送信データは、返信データであると判断でき、この未返信情報は、後述するように返信済であることを示す返信済情報に更新される。従って、無線タグに返信済情報が存在している場合には、その無線タグが付与されている記録用紙(受信原稿)に対して、すでに返信データを送信済みであることが分かる。
また、S409の処理において、返信済情報が無ければ(S409:No)、返信要求フラグ144が「ON」であるかを判断し(S411)、「ON」であれば(S411:Yes)、S408の処理に移行する。尚、返信要求フラグ144が「ON」でない場合には(S411:No)、通常のFAX送信処理を実行し(S420)、本処理を終了する。
S408の処理では、読み取った送信原稿のデータを送信する(返信する)か否かを、ユーザに確認するメッセージをLCD54に表示する(S408)。例えば、送信原稿が、先に受信した返信要求がなされているファクシミリデータの返信であれば、上述した未返信情報と、識別情報とに対応つけて、その受信したファクシミリデータを送信した送信元装置のFAX番号(この場合、その送信元装置のFAX番号が返信先である送信先装置のFAX番号となる)が返信管理メモリ141に記憶されているので、その送信先装置のFAX番号を表示すると共に、その送信先装置に返信するか否かのメッセージをLCD54に表示する。これにより、簡単に、且つ、間違いなく、送信先装置のFAX番号を取得できる。尚、新規の送信の場合は、S401の処理以前に、送信先の情報が指定されているため、そのFAX番号を使用する。
そして、この表示を受けたユーザの入力を判断し(S413)、ユーザが送信する(返信する)として、例えば、セレクトキーを押下した場合には(S413:Yes)、送信先装置と接続する(S414)。即ち、送信先装置に呼出し信号(CI信号)、FAX信号(CNG信号)を送信し、その信号を受けて送信先装置から応答信号(CED信号)を受信することで、送信先装置と接続される。
送信先装置と接続されると、さらに、その送信先装置から独自モードで送信先装置が有する機能を受信する(S415)。即ち、送信先装置が、本ファクシミリ装置1と同じ返信管理機能を有するか否かの情報を、NSF信号、DIS信号を介して受信し、その受信結果を判断する(S416)。
その結果、返信対応可能、返信管理機能を有する場合(S416:Yes)、返信要求フラグが「ON」であるかを判断し(S417)、「ON」であれば(S417:Yes)、図5で説明する第1返信情報送信処理を実行し(S418)、本処理を終了する。一方、送信要求フラグが「ON」でない場合には(S417:No)、図6で説明する第2返信情報送信処理を実行し(S419)、本処理を終了する。
従って、例えば、本装置から、送信先装置に対して新たな送信データを送信し、しかもその送信データに対して返信を要求する場合には(返信要求フラグ:ON)、無線タグ62には未返信情報や返信済情報が書き込まれていないと考えられるため、S406,409の判断でNoと判断され、かつS411の判断でYESと判断される。そして、S408からS416の処理を経て、最終的にS417の判断でYesと判断されるため、第1返信情報送信処理が選択される。
一方、本装置から、受信データに対する返信データを送信する場合であって、しかもその送信データに対して返信を要求しない(返信が要求されていない)場合には(返信要求フラグ:OFF)、無線タグ62には返信要求情報として未返信情報が書き込まれていると考えられるため、S406,407の判断でYesと判断される。そして、S408からS416の処理を経て、最終的にS417の判断でYesと判断されるため、第2返信情報送信処理が選択される。
尚、S413の処理において、ユーザが送信しないとして、例えば、キャンセルキーを押下した場合には(S413:No)、本処理を終了する。また、S416の処理において、返信対応でない、返信管理機能を有さない場合には(S416:No)、通常のFAX送信処理を実行し(S420)、本処理を終了する。
次に、図5を参照して、ファクシミリ装置1で実行される第1返信情報送信処理(S418)について説明する。図5は、第1返信情報送信処理のフローチャートである。この処理は、先に受信したファクシミリデータに対する返信をすると共に、その返信に対して、送信先装置に更に返信要求を行う場合の処理である。
この処理では、まず、送信先装置に独自モードで第1返信情報を送信する(S501)。第1返信情報には、未返信情報に対応つけて返信管理メモリ141に記憶されている識別情報(無線タグから読み出した識別情報)と、送信元装置としての自装置のFAX番号を示す送信元情報と、返信である旨を示す返信応答情報と、返信を要求することを示す要返信情報と、その要返信情報に対する新たな識別情報として設定される送信日時情報と、その要返信情報に対する返信期限を示す返信期限情報とを、NSS信号、TSI信号を介して送信先装置に送信する。
尚、図4の処理において、S403で未返信情報が無しと判断され、S409で返信済情報が無しと判断されていれば、新規の送信であるため、未返信情報に対応つけて返信管理メモリ141に記憶されている識別情報(無線タグから読み出した識別情報)、及び返信である旨を示す返信応答情報は含まれない。
次に、通常のファクシミリ送信方式に従って送信原稿から読み取った画像データを送信先装置に送信する(S502)。
そして、自動原稿送り装置2の原稿挿入口に排出された送信原稿のフロントページに付加されている無線タグに書き込まれている未返信情報を、返信済であることを示す返信済情報に無線タグライタ16aによって更新する。また、識別情報としての送信日時情報と、送信先のFAX番号を示す送信先識別情報と、返信を要求したにもかかわらず、その返信を受信していないことを示す返信未受信情報と、その返信期限を示す返信期限情報とを対応つけて、無線タグライタ16aによって、新たに、その無線タグに書き込む(S503)。尚、返信期限は、RTC17から現在日時を取得し、その現在日時から予め設定されている所定の期間後に設定される。
次に、返信管理メモリ141に記憶されている、無線タグ62から読み出した識別情報に対応つけられている未返信情報を、返信済であることを示す返信済情報に更新する。また、返信要求を行った場合は、新たな識別情報としての送信日時情報と、送信先のFAX番号を示す送信先識別情報と、返信を要求したにもかかわらず、その返信を受信していないことを示す返信未受信情報と、その返信期限を示す返信期限情報とを対応つけて、返信管理メモリ141に記憶する(S504)。
この第1返信情報送信処理により、無線タグ62から読み出された識別情報により特定される受信データに対して、返信データを送信したことを管理することができる。さらに、その返信データ(送信データ)に対して返信要求を行った場合には、それを管理するための情報を新たに返信管理メモリ141に生成し、送信先からの返信データを受信したか否かを管理することができるようになる。
次に、図6を参照して、ファクシミリ装置1で実行される第2返信情報送信処理(S419)について説明する。図6は、第2返信情報送信処理のフローチャートである。この処理は、先に受信したファクシミリデータに対する返信データを送信する場合の処理である。
この処理では、まず、送信先装置に独自モードで第2返信情報を送信する(S601)。第2返信情報には、未返信情報に対応つけて返信管理メモリ141に記憶されている識別情報(無線タグから読み出した識別情報)と、送信元装置としての自装置のFAX番号と、返信である旨を示す返信応答情報とを、NSS信号、TSI信号を介して送信先装置に送信する。
次に、通常のファクシミリ送信方式に従って送信原稿から読み取った画像データを送信先装置に送信する(S602)。
そして、自動原稿送り装置2の原稿挿入口に排出された送信原稿のフロントページに付加されている無線タグに書き込まれている未返信情報を、返信済であることを示す返信済情報に無線タグライタ16aによって更新する(S603)。
次に、返信管理メモリ141に記憶されている、無線タグ62から読み出した識別情報に対応つけられている未返信情報を、返信済であることを示す返信済情報によって更新する(S604)。
この第2返信情報送信処理により、先に受信したファクシミリデータに対する返信データを送信したか否かを管理することができる。
次に、図7を参照して、ファクシミリ装置1で実行されるファクシミリ受信処理について説明する。図7は、ファクシミリ受信処理のフローチャートである。この処理は、送信元装置から受信したファクシミリデータに対し、返信要求するか否かを管理したり、先に送信したファクシミリデータに対する返信を受信したか否かを管理するために、所定の情報を無線タグに書き込んだり、或は、所定の情報を返信管理メモリ141に記憶する処理である。
この処理では、まず、送信元装置と接続され(S701)、独自モードで相手装置から送信される返信情報を取得する(S702)。尚、ここでいう返信情報とは、図5,6で説明した第1返信情報、或は、第2返信情報が該当する。
そして、その返信情報の中に、返信応答情報が存在するかを判断する(S703)。尚、本実施形態では、第1返信情報として、この返信応答情報に加え、未返信情報に対応つけて送信元装置の返信管理メモリ141に記憶されている識別情報(送信元装置が無線タグから読み出した識別情報)が送信元装置から送信されるので、その識別情報と、一致する識別情報が本装置の返信管理メモリ141に記憶されているかを判断することで、この受信するファクシミリデータが返信であるかを判断するように構成しても良い。このように構成する場合には、第1返信情報として返信応答情報を送信する必要はない。
その結果、返信応答情報が存在する場合には(S703:Yes)、返信情報の一部として、その返信応答情報と共に受信した識別情報と一致する識別情報を抽出し、その識別情報に対応つけて返信管理メモリ141に記憶されている返信未受信を、返信データを受信済みであることを示す返信受信済情報に更新する(S704)。尚、返信応答情報が無い場合には(S703:No)、S704の処理はスキップする。
次に、S702で受信した返信情報に返信要求情報が存在するかを判断し(S705)、返信要求情報が有れば(S705:Yes)、受信するファクシミリデータの画像を最初に記録する記録用紙に付加されている無線タグに書き込む情報を返信情報に基づいて作成する(S706)。
尚、返信情報が書き込まれた無線タグは、上記と同様に、返信用のカバーページを作成し、そのカバーページの無線タグに書き込まれる構成であってもよい。
具体的に、この生成される情報には、本受信データの識別情報としての送信日時情報と、送信元装置のFAX番号を示す送信元識別情報と、その受信したFAXに対して返信をしていないことを示す未返信情報と、その返信期限とが含まれている。
一方、S705の処理によって、返信要求がされていない場合には(S705:No)、受信用返信設定フラグが「ON」であるかを判断し(S707)、「ON」であれば(S707:Yes)、受信するファクシミリデータの画像を最初に記録する記録用紙に付加されている無線タグに書き込む情報を返信情報に基づいて作成する(S708)。
具体的に、この生成される情報には、識別情報としての受信日時情報と、送信元装置のFAX番号を示す送信元識別情報と、その受信したFAXに対して返信をしていないことを示す未返信情報と、その返信期限とが含まれている。
尚、S707のステップにおいて、受信用返信設定フラグ143が「ON」でない場合には(S707:No)、通常のFAX受信を実行し(S709)、本処理を終了する。
そして、S710のステップでは、S706と、S708とのステップにおいて、作成した情報を無線タグに書き込み(S710)、また、その無線タグに書き込んだ情報と同じ情報を返信管理メモリ141に記憶し(S711)、受信した画像を記録用紙に印刷し(S712)、本処理を終了する。
このファクシミリ受信処理により、送信元装置から受信したファクシミリデータに対し、返信要求を行う否か、或は、先に送信したファクシミリデータに対する返信データを受信したか否かを管理することができる。
次に、図8を参照して、図8(a)〜(c)の各々に図示されているLCD54に表示される返信管理一覧について説明する。この返信管理一覧は、返信管理一覧表示プログラムに従ってLCD54に表示される一覧である。
図8(a)は、受信用の返信管理一覧100を示している。この一覧は、受信したファクシミリデータに対して返信が完了しているか否かを確認するための表示であり、例えば、LCD54に表示されるメニュー画面からユーザによって受信用の返信管理一覧の項目が選択された場合に、返信管理メモリ141に記憶されている該当する情報が抽出され、LCD54に表示される。
この一覧には、左欄から順番に、受信日欄101、送信元欄102、返信情報欄103に区分けされ、受信日欄101には、所定期間内に受信したファクシミリデータの受信日時が、受信した順に上方から順番に表示される。送信元欄102には、送信元装置のFAX番号が表示される。返信情報欄103には、返信状況が表示される。
この受信用の返信管理一覧100をLCD54に表示することで、ユーザは、例えば、「2007/3/3 15:11」に「1234567890」の送信元装置から受信したファクシミリデータに対する返信の返信期限が「2007/3/8 15:11 〆切」であることが分かり、「2007/3/4 20:32」に「1234567890」の送信元装置から受信したファクシミリデータに対する返信は「返信済み」であることが分かり、「2007/3/6 11:00」に「2345678901」の送信元装置から受信したファクシミリデータに対する返信は「未返信」であることが、一見して把握することができる。
図8(b)は、期限超過の返信管理一覧200を示している。この一覧は、返信期限が超過しているファクシミリデータ(受信したファクシミリデータ、或は、返信したファクシミリデータ)を確認する表示であり、例えば、定期的なタイミングで、返信管理メモリ141に記憶されている該当する情報が抽出され、LCD54に表示される。
この一覧には、左欄から順番に、受信日/送信日欄201、送信元/送信先欄202、返信情報欄203に区分けされ、受信日/送信日欄201には、返信期限が超過したファクシミリデータの受信日または送信日が表示される。送信元/送信先欄202には、送信元装置のFAX番号、或は、送信先装置のFAX番号が表示される。返信情報には、期限日が表示される。
この期限超過の返信管理一覧200をLCD54に表示することで、ユーザは、例えば、「2007/2/3 15:11」に「1234567890」の送信元装置から受信したファクシミリデータの返信期限が超過していることを、一見して把握することができる。
図8(c)は、送信用の返信管理一覧300を示している。この一覧は、送信したファクシミリデータに対して返信されたか否かを確認するための表示であり、例えば、LCD54に表示されるメニュー画面からユーザによって送信用の返信管理一覧の項目が選択された場合に、返信管理メモリ141に記憶されている該当する情報が抽出され、LCD54に表示される。
この一覧には、左欄から順番に、送信欄301、送信先欄302、返信情報欄303に区分けされ、受信日欄301には、所定期間内に送信したファクシミリデータの受信日時が、送信した順に上方から順番に表示される。送信先欄302には、送信先装置のFAX番号が表示される。返信情報欄303には、返信状況が表示される。
この送信用の返信管理一覧300をLCD54に表示することで、ユーザは、例えば、「2007/3/1 15:11」にFAX番号が「1234567890」の送信先装置に送信したファクシミリデータに対する返信の返信期限が「2007/3/8 15:11 〆切」であることが分かり、「2007/3/2 20:32」にFAX番号が「1234567890」の送信先装置に送信したファクシミリデータに対する返信は「返信待ち」であることが分かり、「2007/3/3 11:00」にFAX番号が「2345678901」の送信先装置に送信したファクシミリデータに対する返信は「返信を受信済み」であることが、一見して把握することができる。
また、受信データを印刷した記録用紙(受信原稿)に付加されている無線タグにも、その受信データに対する返信が必要であるかの要返信情報(未返信情報)、送信元情報、受信日時等の同様の情報が書き込まれているので、その無線タグを読み取らせることで、その受信原稿に関する情報をLCD54に表示させ、返信データを送信したかどうかの確認に使用することも可能である。
同様に、送信原稿の無線タグにも、送信先情報、返信を要求したことを示す情報、返信データを受信したかどうかを示す情報(返信未受信情報)等が書き込まれているので、その無線タグを読み取らせることで、その送信原稿に関する情報をLCD54に表示させ、返信データを受信したかどうかの確認に使用することも可能である。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
本実施形態では、上記したような各種情報を書き込む無線タグを、受信したファクシミリデータの画像が印刷される記録用紙のうち、最初の記録用紙に書き込む場合について説明したが、情報を書き込む無線タグについては、最初の記録用紙に限定されるものではなく、途中の記録用紙に付加されている無線タグ、あるいは、別途容易されている専用の記録用紙に付加されている無線タグであっても良い。
また、本実施形態では、受信したファクシミリデータの受信日時を示す情報、送信したファクシミリデータの送信日時を示す情報を、受信したファクシミリデータ、送信したファクシミリデータを特定するための識別情報とする場合について説明したが、受信したファクシミリデータ、送信したファクシミリデータを特定するための識別情報としては、かかる受信日時、送信日時に限定されるものではなく、例えば、連続する数字を順番に割り当てたりするように構成しても良い。
例えば、上述した実施形態のファクシミリ装置1では、無線タグリーダ15、無線タグライタ16a,b,スキャナ装置22、レーザプリンタ30が全てファクシミリ装置1の内部構成として設けられていたが、これらがファクシミリ装置1に対し、ケーブルなどを介して接続された外付けの構成であっても良い。
また、上述した実施形態のファクシミリ装置1では、自動原稿送り装置2によって原稿61の画像データが読み取られるものとして説明したが、フラットベッド方式で画像データを読み取るファクシミリ装置にも、本発明が適用できることはもちろんである。