JP4400555B2 - 車両用走行制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両が走行路から逸脱した場合に車両の横転傾向を抑制するよう車両を制御する車両用走行制御装置に関する。
カーブを走行する車両がハンドルの切り増しをしたり、障害物を避けるために急なハンドル操作を行ったりした場合に、車両が横転傾向を示す場合がある。車両の横転は、重力による鉛直方向への力と遠心力による水平方向への力との合力が車両の重心にかかり、その合力の方向が旋回外側の車輪の接地点よりも外側になる場合に発生する。
このような車両の横転傾向を抑制するために、同じ車軸の車輪を互いに無関係に制動できる制動装置により自動的に走行を安定化させる車両運動制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載の車両運転制御装置は、車両縦軸線の周りにおける車両横転傾向を示す横加速度が所定の横転防止閾値を超過すると、旋回時外側にある車輪を制動し車両の横転傾向を抑制する。
また、車輪に対する横力を制御して車両のステアリング特性を制御する車両運転制御装置も知られている(例えば、特許文献2参照。)、特許文献2に記載の車両運転制御装置は、車両横転傾向を検出すると、車両の少なくとも1つの車輪に対する横力を減少させるためにステアリング特性がオーバステアまたはアンダーステアになるよう制御する。
特開2002−12140号公報 特開2004−203084号公報
しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載の車両用運転制御装置は、水平な路面を有する走行路を前提としており、車両が走行路から逸脱した場合の車両の横転傾向に関しては何ら言及していない。
そこで、本発明は、車両が走行路から逸脱した場合に車両の横転傾向を抑制するよう車両を制御する車両用走行制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1の発明に係る車両用走行制御装置は、車両の走行状態を検出する車両走行状態検出手段と、前記車両が走行路から逸脱したか否かを判定する逸脱判定手段と、前記逸脱判定手段により逸脱が検出された前記車両の位置する地面の勾配を検出する勾配検出手段と、前記勾配検出手段が検出した前記地面の勾配と、前記車両走行状態検出手段が検出した前記車両の走行状態とに基づき前記車両の横転傾向を判定する横転判定手段と、前記横転判定手段により横転傾向と判定された場合に、前記車両の走行を制御する走行制御手段と、を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明に係る車両走行制御装置において、車両位置を測定する車両位置測定手段と、地図情報を記憶する地図情報記憶手段とを備え、前記逸脱判定手段は、前記車両位置測定手段が測定した車両位置と前記地図情報記憶手段が記憶する地図情報とに基づいて前記車両の走行路からの逸脱を検出することを特徴とする。
また、第4の発明は、第1の発明に係る車両走行制御装置において、前記横転判定手段は、前記勾配検出手段により検出された勾配および重力加速度に基づき算出される横加速度と前記車両走行状態検出手段により検出された走行状態に基づき算出される横加速度とを含む正味の横加速度と、所定の閾値とを比較して前記車両の横転傾向を判定することを特徴とする。
上記手段により、本発明は、車両が走行路から逸脱した場合に車両の横転傾向を抑制するよう車両を制御する車両用走行制御装置を提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、いくつかの実施例に分けて、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
図1は、実施例1に係る車両用走行制御装置の機能ブロック図である。車両用走行制御装置1は、車両走行状態検出手段10、逸脱判定手段11、勾配検出手段12、横転判定手段13および走行制御手段14を有し、ナビゲーションシステム2、車速センサ3、ヨーレイトセンサ4、操舵角センサ5、加速度センサ6、操舵制御装置7およびブレーキ制御装置8に接続される。
車両用走行制御装置1は、ナビゲーションシステム2、車速センサ3、ヨーレイトセンサ4、操舵角センサ5および加速度センサ6からの情報に基づいて、操舵制御装置7およびブレーキ制御装置8を制御する。
ナビゲーションシステム2は、図示しない、車両位置測定手段であるGPS(Global Positioning System)およびジャイロスコープ、並びに、地図情報記憶手段である、例えば、HDD(Hard Disk Drive)を有し、衛星信号を受信して車両の経度、緯度および高度を測定するGPSからの車両位置情報と、車両に作用する角速度を測定し車両位置を検出するジャイロスコープからの車両位置情報とに基づいて、HDDが記憶する地図情報を参照しながら車両位置を特定し目的地までの走行を支援する。ここで、「地図情報」とは、道路地図の他、道路の幅、道路の勾配、路肩の幅、路肩の勾配、道路脇の地面の勾配、道路脇の地面の構成(コンクリート、土、アスファルト等)等の走行路周辺情報を含むものをいう。なお、地図情報は、予めHDDに記憶されるが、外部との通信により随時更新できるものであってもよい。
車速センサ3は、例えば、各車輪に取り付けられ各車輪とともに回転する磁石による磁界の変化をMR(Magnetic Resistance)素子が磁気抵抗として読み取り、これを回転速度に比例したパルス信号として取り出すことで車輪の回転速度および車両の速度を検出する。
ヨーレイトセンサ4は、例えば、U字型の金属板に圧電セラミックスを貼り付けた構成であり、回転する力が金属板に加わると金属板およびそれに貼り付けた圧電セラミックスが歪んで電圧を発生させ、この電圧の値によって車両の回転角速度(ヨーレイト)を検出する。
操舵角センサ5は、車速センサ3同様、例えば、磁気抵抗を利用してステアリングシャフトの回転を検出するセンサであり、ステアリングホイールの回転による操舵角を検出する。
加速度センサ6は、例えば、半導体ひずみゲージ式加速度センサであり、車両の前後方向、上下方向、左右方向の3軸方向の加速度を測定する。
操舵制御装置7は、車両用走行制御装置1からの信号を受信して各車輪の操舵角をそれぞれ独立して制御する。また、ブレーキ制御装置8は、車両用走行制御装置1からの信号を受信して各車輪のブレーキをそれぞれ独立して制御する。
車両走行状態検出手段10は、車速センサ3、ヨーレイトセンサ4、操舵角センサ5および加速度センサ6からの情報に基づいて車両の走行状態を検出する。ここで、「走行状態」とは、車速、ヨーレイト、ロールレイト、車両の重心に作用する横加速度若しくは前後加速度等の車両運動情報をいう。なお、車両の重心に作用する横加速度は、加速度センサ6の車両左右方向の加速度Gyの値であってもよく、車速センサ3により測定された車速Vにヨーレイトセンサ4により測定されたヨーレイトYrを乗じた値GV・Yrであってもよい。
逸脱判定手段11は、ナビゲーションシステム2からの情報に基づいて車両が走行路から逸脱したか否かを判定する。また、逸脱判定手段11は、図示しないカメラを備え、車両が走行路の側線を横切ったことを画像処理により認識した場合に走行路を逸脱したと判定してもよく、ナビゲーションシステム2やカメラからの情報に加え、加速度センサ6により車両の振動を監視し所定の振動または路面の変化による振動の変化を検出した場合に走行路を逸脱したと判定してもよい。
勾配検出手段12は、道路脇の地面の勾配に関する情報を有するナビゲーションシステム2におけるHDDからの情報に基づいて車両が位置する場所の水平面に対する勾配θを検出する。これにより、勾配検出手段12は、車両が走行路を逸脱する前に予め道路脇の地面の勾配θを取得することができる。また、勾配検出手段12は、加速度センサ6からの情報に基づいて車両の傾きを測定し、車両が位置する場所の勾配θを検出してもよい。
横転判定手段13は、車両走行状態検出手段10が検出した横加速度G、または、重力加速度Gの勾配θの斜面に平行な成分Gθと車両走行状態検出手段10が算出した横加速度GV・Yrとを加えた値Gθ+GV・Yr(以下、横加速度GまたはGθ+GV・Yrを総称して横加速度Gyθとする。)と、閾値LAR・kとを比較し、横加速度Gyθが閾値LAR・kを超える場合に、横転傾向と判定する。
ここで、閾値LAR・kは、横転限界横加速度LAR(Lateral Acceleration for Rollover)に係数kを乗じた値である。検出または算出された横加速度Gyθが横転限界横加速度LARを超えると、車両が横転する可能性が高い。そこで、係数kの値は、0.5乃至0.8に設定され、横加速度Gyθが横転限界横加速度LARを越えてしまう前に横転傾向を判定し横転を抑制するようにする。また、横転限界横加速度LARまたは係数kは、道路脇の斜面を構成する材質、気象情報に基づく路面の凍結や濡れ等に応じて変更されてもよい。なお、横転限界横加速度LARは、例えば、乗用車で1.4、より重心の高いSUV(Sport−Utility Vehicle)で0.9に設定される。
走行制御手段14は、横転判定手段13が横転傾向と判定した場合に、操舵制御装置7およびブレーキ制御装置8を制御し、車両の重心に作用する横加速度Gyθを減少させる。なお、走行制御手段14は、操舵制御装置7およびブレーキ制御装置8のうちの何れか一方を制御するようにしてもよい。
走行制御手段14は、例えば、車両がカーブを曲がりきれず走行路を逸脱し道路脇の下り斜面に進入した場合、あるいは進入しようとする場合に、車両の重心に作用するGyθを減少させるようヨーレイトYrの方向とは逆方向のモーメントが作用するようにする。
そのために、走行制御手段14は、操舵制御装置7をして前輪または後輪の操舵角を制御させる。なお、走行制御手段14は、操舵制御装置7をして4つの車輪それぞれの操舵角を独立に制御させてもよい。操舵制御装置7による操舵角の制御はヨーレイトYrがゼロになるまで行われ、その後、走行制御手段14は、4つの車輪すべてを制動するようブレーキ制御装置8を制御し、車両を横転させることなく停止させる。
また、走行制御手段14は、車両重心に作用するGyθを減少させるようヨーレイトYrの方向とは逆方向のモーメントを車両重心に作用させるために、ブレーキ制御装置8をして旋回外側にある車輪を制動させるようにしてもよい。ブレーキ制御装置8による制動はヨーレイトYrがゼロになるまで行われ、その後、走行制御手段14は、4つの車輪すべてを制動するようブレーキ制御装置8を制御し、車両を横転させることなく停止させる。
ヨーレイトYrをゼロにしてもなお、重力加速度Gの勾配θの斜面に平行な成分Gθが閾値LAR・kを超えるような場合、走行制御手段14は、車両が道路脇の下り斜面の勾配方向を向くように操舵制御装置7をして車輪の操舵角を操舵させ、或いは、ブレーキ制御装置8をして旋回外側にある車輪を制動させる。車両を下り斜面の勾配方向に向けた後、走行制御手段14は、4つの車輪すべてを制動するようブレーキ制御装置8を制御し、車両を横転させることなく停止させる。
なお、走行制御手段14は、ヨーレイトYrがゼロに至る前に操舵制御装置7およびブレーキ制御装置8により車両が道路脇の下り斜面の勾配方向を向くように車両姿勢を制御するようにしてもよい。
図2は、車両用走行制御装置1が車両の走行路からの逸脱を検出し、かつ、横転傾向と判断した場合に、車両姿勢を制御する処理の流れを示すフローチャートである。
最初に、車両用走行制御装置1は、ナビゲーションシステム2から車両位置情報および走行路周辺情報を取得し、車両走行状態検出手段10は、車速センサ3、ヨーレイトセンサ4、操舵角センサ5および加速度センサ6から車両運動情報を取得する(ステップS1)。なお、勾配検出手段12は、走行路周辺情報から道路脇の斜面の勾配θを検出する。
次に、逸脱判定手段11は、車両が走行路を逸脱したか否かを車両位置情報に基づいて判定し(ステップS2)、車両が走行路を逸脱したと判定すると(ステップS2のYES)、横転判定手段13は、車両の重心に作用する横加速度Gyθと、閾値LAR・kとを比較し、横転傾向を判定する(ステップS3)。
一方、逸脱判定手段11が走行路を逸脱していないと判定した場合(ステップS2のNO)、車両用走行制御装置1は、車両位置情報、走行路周辺情報および車両運動情報の監視を継続する(ステップS1)。
なお、車両用走行制御装置1は、車両が走行路を逸脱した後に横転傾向を判定するばかりでなく、走行路逸脱が避けられない状態を検出した場合には、車両が走行路を逸脱する前に道路脇の斜面の勾配θを考慮して横転傾向を判定し、操舵制御装置7やブレーキ制御装置8を制御するようにしてもよい。また、通常は、車両が走行路を走行している場合であっても、車両安定制御システムVSC(Vehicle Stability Control)等により、車両の横転傾向を抑制するよう、或いは、車両が走行路を逸脱しないよう操舵制御装置7やブレーキ制御装置8による制御が行われる。
横転判定手段13が横転傾向と判定すると(ステップS3のYES)、走行制御手段14は、操舵制御装置7およびブレーキ制御装置8に信号を送信し、車両の進行方向が斜面勾配方向に向くよう車両姿勢を制御させ(ステップS4)、車両の横転を回避したり、車両を停止させたりする。
横転判定手段13が横転傾向でないと判定した場合(ステップS3のNO)、走行制御手段14は、車両の進行方向が斜面勾配方向に向くよう操舵制御装置7やブレーキ制御装置8により車両姿勢を制御することなく、車速VおよびヨーレイトYrを減少させるよう車両姿勢を制御させ、走行路へ車両を復帰させたり、車両を停止させたりする。
図3は、左カーブを走行する車両が走行路を逸脱し道路脇の下り斜面に進入した場合に、車両用走行制御装置1が横転傾向を抑制する状態を示す図であり、図4は、車両が道路脇の下り斜面に進入した際に車両重心に作用する加速度を模式的に示す図である。
図3は、左カーブを走行する車両が走行路Rを逸脱し下り斜面S1に進入した後、走行路Rに復帰しようと左にステアリング操作をするか、そのまま斜面S1を横切って走行する場合の経路を点線で示し、車両用走行制御装置1が操舵制御装置7およびブレーキ制御装置8により車両が斜面S1の勾配方向を向くように車両姿勢を制御して車両を停止させる場合の経路を実線で示す。
また、図4は、車両後方視であり、左後輪T1、右後輪T2、走行路R、道路脇斜面S1、車両重心C、横加速度GV・Yr、重力加速度G、重力加速度Gの斜面S1に垂直な方向の成分G1、重力加速度Gの斜面S1に水平な方向の成分G2および正味横加速度Nを示す。なお、道路脇の斜面S1の路面勾配はθ1である。
図4に示すように、左カーブを走行する車両の車両重心Cには車両右向きに車速VおよびヨーレイトYrによる横加速度GV・Yrが作用し、さらに、車両が道路右脇の下り斜面S1に進入することにより重力加速度Gの斜面勾配方向の成分G2が車両右向きに作用するので、車両重心Cには、正味横加速度N(G2+GV・Yr)が作用することとなる。正味横加速度Nは、傾斜のない走行路Rでの横加速度GV・Yrと比べ、G2分だけ大きいことになる。
そのため、走行路Rを走行している場合に比べ、横転限界横加速度LARを超え易い状態にあり、図3に示す点線の経路を車両が走行した場合、車両が右方向に横転する可能性が高くなる。車両用走行制御装置1は、係る横転傾向を抑制するため、車速VおよびヨーレイトYrを低減させたうえでもなお、横転判定手段13が横転傾向と判定した場合、図3の実線で示す経路を車両が走行するよう、走行制御手段14により操舵制御装置7およびブレーキ制御装置8を制御させ、車両を停止させるようにする。
図5は、左カーブを走行する車両が走行路Rを逸脱し道路脇の上り斜面S2に進入した場合に、車両用走行制御装置1が横転傾向を抑制する状態を示す図であり、図6は、車両が道路脇の上り斜面S2に進入した際に車両重心に作用する加速度を模式的に示す図である。
図5は、左カーブを走行する車両が走行路Rを逸脱し上り斜面S2に進入した後、走行路Rに復帰しようと左にステアリング操作をするか、そのまま斜面S2を横切って走行する場合の経路を点線で示し、車両用走行制御装置1が操舵制御装置7およびブレーキ制御装置8により車両が斜面S2の勾配方向を向くように車両姿勢を制御して車両を停止させる場合の経路を実線で示す。
図6は、図4と同様、車両後方視であり、図4と同じ構成要素は同じ参照番号を有する。なお、道路脇の斜面S2の路面勾配はθ2である。
図6に示すように、左カーブを走行する車両重心Cには車両右向きに車速VおよびヨーレイトYrによる横加速度GV・Yrが作用し、さらに、車両が道路右脇の上り斜面S2に進入することにより重力加速度Gの斜面勾配方向の成分G2が車両左向きに作用するので、車両重心Cには、正味横加速度N(G2−GV・Yr)が作用することとなる。走行路Rを走行している場合に比べ、横加速度GV・Yrとは反対の方向にG2分だけ横加速度が作用することとなる。右方向への横加速度GV・Yrが左方向への横加速度G2より大きい場合に車両が左方向に横転することはないが、車速VおよびヨーレイトYrが低減すると、上り斜面S2の勾配θ2によっては、左方向への横加速度G2が横転限界横加速度LARを超え、図5に示す点線の経路を車両が走行した場合、車両が左方向に横転する可能性が高くなる。係る横転傾向を抑制するため、車両用走行制御装置1は、車速VおよびヨーレイトYrを低減させると横転傾向になると判定した場合、図3の実線で示す経路を車両が走行するよう、走行制御手段14により操舵制御装置7およびブレーキ制御装置8を制御させ、車両を停止させるようにする。
このように、車両用走行制御装置1は、車両が走行路を逸脱し道路脇の斜面S1またはS2に進入した場合であっても、車両重心Cに作用する正味横加速度Nを減少させ横加速度の方向における車両の横転傾向を抑制するよう、或いは、車両重心に作用する横加速度GV・Yrが低減した場合に横加速度GV・Yrの反対方向における車両の横転傾向を抑制するよう、車両姿勢を自動的に制御し、車両を停止させることができる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上述の実施例では、車両用走行制御装置1は、操舵制御装置7およびブレーキ制御装置8により車両姿勢を制御しているが、車輪毎に伝達されるエンジン出力、ねじりばねを備えたスタビライザのねじり剛性、または、各車輪のエアサスペンションの空気圧を制御することにより、車両姿勢を制御するようにしてもよい。
また、上述の実施例では、車両用走行制御装置1は、車両重心Cに作用する横加速度に基づいて横転傾向を判定するが、ロール角またはロールレイトに基づいて横転傾向を判定してもよい。
また、上述の実施例では、車両が走行路を走行中にはVSCを作動させ、その上で、車両が走行路を逸脱し、かつ、横転傾向と判定した場合に車両用走行制御装置1による制御を行っているが、車両用走行制御装置1による制御をVSCによる制御の一部として実施してもよく、VSCの有無に関係なく、車両が走行路を逸脱した場合に車両用走行制御装置1による制御を実施するようにしてもよい。
また、上述の実施例では、車両がカーブを走行しているときに走行路Rを逸脱した場合を説明するが、車両用走行制御装置1による制御は直進走行中に車両が走行路Rを逸脱した場合にも適用できる。
本発明に係る車両用走行制御装置の機能ブロック図である。 車両姿勢を制御する処理の流れを示すフローチャートである。 左カーブを走行する車両が走行路を逸脱し道路脇の下り斜面に進入した場合に、車両用走行制御装置1が横転傾向を抑制する状態を示す図である。 車両が道路脇の下り斜面に進入した際に車両重心に作用する加速度を模式的に示す図である。 左カーブを走行する車両が走行路を逸脱し道路脇の上り斜面に進入した場合に、車両用走行制御装置1が横転傾向を抑制する状態を示す図である。 車両が道路脇の上り斜面に進入した際に車両重心に作用する加速度を模式的に示す図である。
符号の説明
1 車両用走行制御装置
2 ナビゲーションシステム
3 車速センサ
4 ヨーレイトセンサ
5 操舵角センサ
6 加速度センサ
7 操舵制御装置
8 ブレーキ制御装置
10 車両走行状態検出手段
11 逸脱判定手段
12 勾配検出手段
13 横転判定手段
14 走行制御手段
V 車速
Yr ヨーレイト
C 車両重心
G 重力加速度
G1、G2 重力加速度成分
、Gθ、GV・Yr、Gyθ 横加速度
k 係数
LAR 横転限界横加速度
N 正味横加速度
R 走行路
S1、S2 斜面
T1、T2 車輪
θ、θ1、θ2 勾配

Claims (8)

  1. 車両の走行状態を検出する車両走行状態検出手段と、
    前記車両が走行路から逸脱したか否かを判定する逸脱判定手段と、
    前記逸脱判定手段により逸脱が検出された前記車両の位置する地面の勾配を検出する勾配検出手段と、
    前記勾配検出手段が検出した前記地面の勾配と、前記車両走行状態検出手段が検出した車両の走行状態とに基づき前記車両の横転傾向を判定する横転判定手段と、
    前記横転判定手段により横転傾向と判定された場合に、前記車両の走行を制御する走行制御手段と、
    を備えることを特徴とする車両用走行制御装置。
  2. 車両位置を測定する車両位置測定手段と、
    地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、を備え、
    前記逸脱判定手段は、前記車両位置測定手段が測定した車両位置と前記地図情報記憶手段が記憶する地図情報とに基づいて前記車両の走行路からの逸脱を検出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用走行制御装置。
  3. 前記勾配検出手段は、前記地図情報に基づき前記車両の位置する前記地面の勾配を検出する、
    ことを特徴とする請求項に記載の車両用走行制御装置。
  4. 前記逸脱判定手段は、加速度センサーが検出した前記車両の振動に基づき前記車両の走行路からの逸脱を検出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用走行制御装置。
  5. 前記勾配検出手段は、加速度センサーが検出した前記車両の傾きに基づき前記車両の位置する前記地面の勾配を検出する、
    ことを特徴とする請求項1、2、又は4に記載の車両用走行制御装置。
  6. 前記横転判定手段は、前記勾配検出手段により検出された勾配および重力加速度に基づき算出される横加速度と前記車両走行状態検出手段により検出された走行状態に基づき算出される横加速度とを含む正味の横加速度と、所定の閾値とを比較して前記車両の横転傾向を判定する、
    ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の車両用走行制御装置。
  7. 前記所定の閾値は、横転限界横加速度に係数を乗じた値である、
    ことを特徴とする請求項6に記載の車両用走行制御装置。
  8. 前記走行制御手段は、前記横転判定手段により横転傾向と判定された場合に、前記車両の進行方向が斜面勾配方向に向くよう車両姿勢を制御する、
    ことを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の車両用走行制御装置。
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