JP4399243B2 - 複数の高級炭化水素基を有するジオルガノポリシロキサンおよびその製造方法 - Google Patents

複数の高級炭化水素基を有するジオルガノポリシロキサンおよびその製造方法 Download PDF

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本発明は、一分子中に複数の高級炭化水素基を有する新規なジオルガノポリシロキサンおよびその製造方法に関する。
分子内に高級炭化水素基を有するオルガノポリシロキサンとしては様々な化合物が提案されており、中でも、炭素原子数16〜600の高級飽和炭化水素基で分子鎖両末端が封鎖されたオルガノポリシロキサンがシリコーンオイルのゲル化剤として有用であることは知られている(特許文献1および特許文献2参照)。しかしながら、高級炭化水素基を含有するシロキシ基が一個のケイ素原子に複数結合したオルガノポリシロキサンや、一個のケイ素原子に複数の高級炭化水素基が結合したシリル基を有するオルガノポリシロキサンは知られていなかった。また、特許文献1および特許文献2に記載のオルガノポリシロキサンは、エチレンをリビングアニオン重合して高重合度のリビングポリエチレンを合成し、次いでシロキサンと反応させる方法により製造されるが、リビングアニオン重合には禁水系の製造装置などの特殊な製造装置が必要であり量産性に乏しいという欠点があった。さらにこれらのオルガノポリシロキサンは、高級飽和炭化水素基を分子鎖両末端にそれぞれ一個ずつ有するためにゲル化性能が低く、シリコーンオイルをゲル化させるには大量配合する必要があるという欠点があった。
特開平8−73744号公報 特開2002−226321号公報
本発明は、高級炭化水素基を含有するシロキシ基が一個のケイ素原子に複数結合したジオルガノポリシロキサンまたは一個のケイ素原子に複数の高級炭化水素基が結合したシリル基を有する新規なジオルガノポリシロキサンを提供することを目的とする。また本発明は、このようなジオルガノポリシロキサンを生産性よく製造できる製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、一般式(1):
Figure 0004399243
[式中、Rは脂肪族不飽和結合を含まない炭素原子数1〜8の非置換もしくは置換一価炭化水素基であり、Aは一般式(2):
Figure 0004399243
(式中、Xは脂肪族不飽和結合を含まない炭素原子数2〜12の二価炭化水素基であり、Yは脂肪族不飽和結合を含まない炭素原子数16〜200の非置換もしくは置換一価炭化水素基であり、Rは前記と同じである。aは0〜200の整数であり、bは2または3である。)で表される基である。xは100〜10000であり、yは0〜10である。]で表されることを特徴とするジオルガノポリシロキサン、および、
(A)一般式(3):
Figure 0004399243
[式中、Rは脂肪族不飽和結合を含まない炭素原子数1〜8の非置換もしくは置換一価炭化水素基であり、Zは炭素原子数2〜12のアルケニル基である。xは100〜10000であり、yは0〜10である。]で表されるアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと、
(B)一般式(4):
Figure 0004399243
(式中、Rは前記と同じであり、aは0〜200の整数であり、bは2または3である。)で表されるケイ素原子結合水素原子含有ケイ素化合物を付加反応させて、(C)一般式(5):
Figure 0004399243
(式中、Eは一般式(6):
Figure 0004399243
で表される基である。R,x,y,aおよびbは前記と同じであり、Gは炭素原子数2〜12のアルキレン基である。)で表されるジオルガノポリシロキサンを合成し、次いでこのジオルガノポリシロキサンと、
(D)一分子中に脂肪族不飽和結合を一個有する炭素原子数16〜200の不飽和炭化水素類を付加反応させることを特徴とする、上記一般式(1)中のXが炭素原子数2〜12のアルキレン基であるジオルガノポリシロキサンの製造方法に関する。
本発明のジオルガノポリシロキサンは、高級炭化水素基を含有するシロキシ基が一個のケイ素原子に複数結合したジオルガノポリシロキサンまたは一個のケイ素原子に複数の高級炭化水素基が結合したシリル基を有する新規なジオルガノポリシロキサンであり、シリコーンオイルや非極性液体有機化合物をゲル化することができるという利点を有する。また本発明の製造方法は、このようなジオルガノポリシロキサンを生産性良く製造できるという特徴を有する。
本発明のジオルガノポリシロキサンは、一般式(1):
Figure 0004399243
で表される。上式中、Rは脂肪族不飽和結合を含まない炭素原子数1〜8の非置換もしくは置換一価炭化水素基であり、非置換一価炭化水素基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基;アラルキル基が例示される。これらの中でもアルキル基が好ましく、より好ましくはメチル基である。Aは一般式(2):
Figure 0004399243
で表される基であり、Rは前述したとおりである。Xは脂肪族不飽和結合を含まない炭素原子数2〜12の二価炭化水素基であり、アルキレン基、アリーレン基、アルキレンアリーレン基が挙げられる。これらの中でもアルキレン基が好ましく、製造の容易さから、炭素原子数が2、3または6のアルキレン基がより好ましく、エチレン基またはメチルメチレン基が特に好ましい。Yは脂肪族不飽和結合を含まない炭素原子数16〜200の非置換もしくは置換一価炭化水素基であり、非置換一価炭化水素基が好ましく、アルキル基がより好ましい。具体的には、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基、トリアコンチル基が例示される。この高級炭化水素基の分子量が大きい程本発明ジオルガノポリシロキサンのゲル化性能が向上するが、入手可能な原料の点から、Yの好ましい炭素原子数は20〜100であり、30〜80がより好ましい。aは0〜200の整数であり、製造の容易さから1〜10が好ましく、1がより好ましい。bは2または3であり、ゲル化性能の点から3が好ましい。xは100〜10000であり、200〜1000の範囲であることが好ましい。yは0〜10であり、0〜5の範囲が好ましく、0がより好ましい。本発明ジオルガノポリシロキサンの25℃における性状は、通常、微濁〜白濁した粘稠な液体またはペースト状固体(ゲル状物)である。
このような本発明のジオルガノポリシロキサンは、一般式(2)で表される基を分子鎖両末端に有する。一般式(2)で表される基としては、次式で示される基が例示される。
Figure 0004399243
本発明のジオルガノポリシロキサンにおいて、上記一般式(1)中のXが炭素原子数2〜12のアルキレン基であるジオルガノポリシロキサンは、(A)一般式(3):
Figure 0004399243
で表されるアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと、
(B)一般式(4):
Figure 0004399243
で表されるケイ素原子結合水素原子含有ケイ素化合物を付加反応させて、(C)一般式(5):
Figure 0004399243
(式中、Eは一般式(6):
Figure 0004399243
で表される基である。)で表されるジオルガノポリシロキサンを合成し、次いでこのジオルガノポリシロキサンと、
(D)一分子中に脂肪族不飽和結合を一個有する炭素原子数16〜200の不飽和炭化水素類を付加反応させることにより製造することができる。
(A)成分中、R、xおよびyは前記と同じである。Zは炭素原子数2〜12のアルケニル基である。アルケニル基としては、製造の容易さから炭素原子数が2、3または6のものが好ましく、ビニル基またはヘキセニル基がより好ましい。本発明のジオルガノポリシロキサンのゲル化性能を向上させるには、(A)成分として複数のアルケニル基を有するジオルガノポリシロキサンを使用することが好ましいが、後述する(B)成分との付加反応におけるゲル化を防ぐには、両末端のみにアルケニルを有するジオルガノポリシロキサンが最も好ましい。
(B)成分中、R、aおよびbは前記と同じである。具体例としては、式:
Figure 0004399243
で表されるテトラキス(ジメチルシロキシ)シランや、式:
Figure 0004399243
で表されるメチルトリス(ジメチルシロキシ)シランが挙げられる。
(A)成分と(B)成分の配合量は、SiH/アルケニル基のモル比が大きいほど付加重合反応による分子量増大が抑制されるので、大きい方が好ましい。具体的には4以上が好ましく、5以上がさらに好ましい。但し、経済的な面から(B)成分を大過剰使用できない場合には、このモル比が5程度でも実用上問題はない。
(A)成分と(B)成分の付加反応に使用される触媒としては長周期率表の第VIII属遷移金属系触媒が挙げられ、中でも白金系触媒が好ましい。白金系触媒として具体的には、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、白金のオレフィン錯体、白金のアルケニルシロキサン錯体、白金のカルボニル錯体が例示される。反応には有機溶媒を使用してもよく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等の環状オルガノシロキサン類;ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン等の鎖状オルガノシロキサン類が挙げられる。反応温度は限定されず、室温下あるいは加熱下で付加反応を行うことができる。加熱下で反応を行う場合には、反応温度が50〜200℃であることが好ましい。また、付加反応の進行は、反応溶液をガスクロマトグラフィー分析、赤外分光分析、あるいは核磁気共鳴分析等の方法で分析し、それぞれ反応系内のアルケニル基残存率を追跡することにより確認できる。反応終了後に未反応成分や有機溶媒等を除去することにより、一般式(5)で表されるジオルガノポリシロキサン(C)が得られる。
(D)成分としては、一分子中にアルケニル基を一個有する炭素原子数16〜200のアルケンが好ましく、ヘキサデセン、オクタデセン、エイコセン、トリアコンテン、平均炭素原子数50のα−オレフィン混合物が例示される。
(C)成分と(D)成分の配合量は、アルケニル基/SiH基のモル比が1〜3となるような量であることが好ましい。このモル比が大きい程SiH基の残存量が減少して本発明ジオルガノポリシロキサンの保存安定性が良好であるが、モル比が大きすぎると未反応の残存(D)成分の除去が困難になるので、アルケニル基/SiH基のモル比は1〜3の範囲であることが好ましい。一方、アルケニル基/SiH基のモル比が0.5〜0.9となるように不足当量の(D)成分で反応させた後、沸点の低いヘキセン、ヘプテン、オクテンなどのオレフィンを大過剰加えて反応させることにより未反応のSiH基を減らし、次いで過剰の未反応オレフィン類を加熱減圧除去してもよい。いずれにしても、本発明ジオルガノポリシロキサン中に(D)成分が残存すると濁った外観を与えるので、透明性に優れたジオルガノポリシロキサンを得るには、ろ過や減圧留去等の方法を用いて未反応の(D)成分をできるだけ除去することが好ましい。(C)成分と(D)成分の付加反応に使用される触媒および反応条件は、(A)成分と(B)成分の付加反応と同様である。なお、効率よく付加反応を進行させるためには50〜200℃の加熱下で行うことが好ましい。また、反応後の本発明のジオルガノポリシロキサンを環状オルガノシロキサン類や鎖状オルガノシロキサン類のゲル化に用いる場合は、反応溶媒としてこれらのオルガノシロキサン類を使用することが好ましい。
以上のような本発明のジオルガノポリシロキサンは、高級炭化水素基を含有するシロキシ基が一個のケイ素原子に複数結合したジオルガノポリシロキサンまたは一個のケイ素原子に複数の高級炭化水素基が結合したシリル基を有する新規なジオルガノポリシロキサンである。このジオルガノポリシロキサンは、シリコーンオイルや非極性液体有機化合物を増粘・ゲル化させることができるという利点を有する。分子鎖末端に複数の高級炭化水素基を有する本発明のジオルガノポリシロキサンは、分子鎖末端に高級炭化水素基を1個有する従来のジオルガノポリシロキサンに比べてゲル化性能が格段に優れ、2〜5重量%程度の添加量で低粘度シリコーンオイルや非極性液体有機化合物をゲル化または増粘させることができるという利点を有する。適用されるシリコーンオイルは疎水性シリコーンオイルが好ましく、環状、直鎖状、分岐状のいずれでもよい。特に、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等の環状ジメチルポリシロキサンや、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサンが好ましい。このようなシリコーンオイルの25℃における粘度は、通常、0.65〜100000mm2/sの範囲である。非極性液体有機化合物としては、液状n−パラフィン、液状イソパラフィン、スクアラン、液状脂肪酸トリグリセライド、液状脂肪酸アルキルエステルが挙げられる。このような本発明のジオルガノポリシロキサンは、各種工業用品、医薬品、化粧品等に配合することができ、また、離型剤、潤滑剤、樹脂添加剤として使用することもできる。また本発明の製造方法は、上記一般式(1)中のXが炭素原子数2〜12のアルキレン基であるジオルガノポリシロキサンを、市販の原料を用いて生産性よく製造できるので、大量生産に好適である
[実施例]
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
平均構造式:
Figure 0004399243
で示される両末端ビニル基封鎖ジメチルポリシロキサン30グラム(ビニル基:1.5ミリモル)にトルエン15グラムを混合して共沸脱水を行い、混入している水分を除いた。これを室温まで冷却して、テトラキス(ジメチルシロキシ)シラン2.46グラム(7.5ミリモル)を添加して、80℃に加熱した(SiH基/ビニル基のモル比は20であった。)。次いでこれに、白金と1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサンから成る錯体を白金金属量が上記ジメチルポリシロキサンとテトラキス(ジメチルシロキシ)シランの合計重量に対して5ppmとなるように添加した。さらに100℃で3.5時間撹拌した後、低沸点物を130℃で減圧下留去して、平均構造式:
Figure 0004399243
で示される無色透明のジオルガノポリシロキサン30.1グラムを得た。
次いでこのジオルガノポリシロキサン5グラムに、デカメチルシクロペンタシロキサン21グラム、平均構造式:CH=CH−C4897のα−オレフィン混合物[三菱化学(株)製:商品名ダイアレン30]0.78グラムを加えて80℃に加熱した(アルケニル基/SiH基のモル比は1.49であった。)。次いでこれに、白金と1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサンから成る錯体を、白金金属量が上記ジオルガノポリシロキサンとα−オレフィン混合物の合計重量に対して10ppmとなるように投入して、130〜150℃で6時間攪拌した。SiH基が殆ど消失して付加反応がほぼ完結したことを赤外吸光(IR)分析により確認してから室温まで冷却したところゲル状になったため、室温で液状になるまでヘプタンを投入した。得られたヘプタン溶液をろ過して未反応のα−オレフィン混合物(固形物)を除去した。次いでヘプタンを加熱下減圧下留去して、室温でやや白濁したゲル状の反応生成物を得た。このものは平均構造式:
Figure 0004399243
(式中、pは平均50である。) で表されるジオルガノポリシロキサンとデカメチルシクロペンタシロキサンの混合物であり、該混合物中、上記ジオルガノポリシロキサン濃度は20重量%であった。
実施例1で合成した、平均構造式:
Figure 0004399243
で示される無色透明のジオルガノポリシロキサン5グラムに、デカメチルシクロペンタシロキサン21グラム、平均構造式:CH=CH−C4897のα−オレフィン混合物[三菱化学(株)製:商品名ダイアレン30]0.55グラムを加えて、80℃に加熱した(アルケニル基/SiH基のモル比は1.05であった。)。次いでこれに、塩化白金酸を上記ジオルガノポリシロキサンとα−オレフィン混合物の合計重量に対して白金金属量が10ppmとなるように投入して、130〜150℃で6時間攪拌した。IR分析の結果、SiH基はかなり減少していたが、その残存率は実施例1の反応生成物より若干多かった。室温まで冷却したところゲル状になったので、室温で液状を保てるまでヘプタンを投入した。得られたヘプタン溶液をろ過して未反応のα−オレフィン混合物(固形物)を除去した。次いで、1−オクテン0.2グラムを投入して、90℃で6時間攪拌した。IR分析の結果、SiH基は殆ど消失したことが判明した。次いでヘプタンを加熱下減圧下留去して、室温でやや白濁したゲル状の反応生成物を得た。このものは平均構造式:
Figure 0004399243
(式中、pは平均50である。)で表されるジオルガノポリシロキサンとデカメチルシクロペンタシロキサンの混合物であり、該混合物中、上記ジオルガノポリシロキサン濃度は20重量%であった。
[応用例]
実施例1で得られたジオルガノポリシロキサンの20重量%デカメチルシクロペンタシロキサン混合物に、該ジオルガノポリシロキサン濃度が2.5重量%になるようにデカメチルシクロペンタシロキサンを加えて加熱し、均一透明な混合溶液を得た。この溶液を室温まで冷却したところ無色透明なゲル状物が得られた。
[比較例]
平均構造式:
Figure 0004399243
で表される両末端SiH基封鎖ポリジメチルシロキサン10g(SiH基:1.33ミリモル)、デカメチルシクロペンタシロキサン10グラム、平均構造式:CH=CH−C4897のα−オレフィン混合物[三菱化学(株)製:商品名ダイアレン30]1.4グラムを混合して、80℃に加熱した。次いでこれに、白金と1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサンから成る錯体を、上記ポリジメチルシロキサンとα−オレフィン混合物の合計重量に対して白金金属量が10ppmとなるように投入して、135℃で7時間攪拌した。IR分析の結果、反応系のSiH基は殆ど消失しており、付加反応がほぼ完結したことが判明した。得られた反応生成物を室温まで冷却したところゲル状になったので、室温で液状になるまでヘプタンを投入して、ろ過により未反応のα−オレフィン混合物(固形物)を除去した。次いでヘプタンを加熱下減圧下留去して、平均構造式:
Figure 0004399243
(式中、pは平均50である。)で表される白濁したペースト状のオルガノポリシロキサンを得た。このオルガノポリシロキサンの濃度が15重量%になるようにデカメチルシクロペンタシロキサンを配合し、加熱して均一透明な溶液を得た。この溶液を室温(25℃)まで冷却したが白濁した液体であり、応用例に比べて多量のオルガノポリシロキサンを配合したにもかかわらず、上記オルガノポリシロキサンではゲル状物が得られなかった。

Claims (5)

  1. 一般式(1):
    Figure 0004399243
    [式中、Rは脂肪族不飽和結合を含まない炭素原子数1〜8の非置換もしくは置換一価炭化水素基であり、Aは一般式(2):
    Figure 0004399243
    (式中、Xは脂肪族不飽和結合を含まない炭素原子数2〜12の二価炭化水素基であり、Yは脂肪族不飽和結合を含まない炭素原子数16〜200の非置換もしくは置換一価炭化水素基であり、Rは前記と同じである。aは0〜200の整数であり、bは2または3である。)で表される基である。xは100〜10000であり、yは0〜10である。]で表されることを特徴とするジオルガノポリシロキサン。
  2. Xが炭素原子数2〜12のアルキレン基である、請求項1に記載のジオルガノポリシロキサン。
  3. Rが炭素原子数1〜8のアルキル基であり、Yが炭素原子数16〜200のアルキル基である、請求項1または請求項2に記載のジオルガノポリシロキサン。
  4. (A)一般式(3):
    Figure 0004399243
    [式中、Rは脂肪族不飽和結合を含まない炭素原子数1〜8の非置換もしくは置換一価炭化水素基であり、Zは炭素原子数2〜12のアルケニル基である。xは100〜10000であり、yは0〜10である。]で表されるアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンと、
    (B)一般式(4):
    Figure 0004399243
    (式中、Rは前記と同じであり、aは0〜200の整数であり、bは2または3である。)で表されるケイ素原子結合水素原子含有ケイ素化合物を付加反応させて、(C)一般式(5):
    Figure 0004399243
    (式中、Eは一般式(6):
    Figure 0004399243
    で表される基である。R,x,y,aおよびbは前記と同じであり、Gは炭素原子数2〜12のアルキレン基である。)で表されるジオルガノポリシロキサンを合成し、次いでこのジオルガノポリシロキサンと、
    (D)一分子中に脂肪族不飽和結合を一個有する炭素原子数16〜200の不飽和炭化水素類を付加反応させることを特徴とする、請求項2に記載のジオルガノポリシロキサンの製造方法。
  5. Rが炭素原子数1〜8のアルキル基であり、(D)成分が一分子中にアルケニル基を一個有する炭素原子数16〜200のアルケンである、請求項4に記載の製造方法。
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