JP4399071B2 - パンツ型使い捨て紙おむつ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パンツ型使い捨て紙おむつに関する。
【0002】
【従来の技術】
パンツ型使い捨て紙おむつは、透液性トップシートを透過した液を吸収コアを含む吸収要素で吸収するとともに、吸収した液の衣類側への漏れを防止する構造を有し、腹側の左右両側縁と背側の左右両側縁とが接合され、左右1対の脚周り開口部及び胴周り開口部を形成したものであり、汎用されている。
【0003】
この種のパンツ型使い捨て紙おむつにおいては、腹側及び背側における前記胴周り開口部縁近傍の前記吸収コアが存在しないウエスト領域において、前記開口部縁に平行に間隔を置いて複数本の糸ゴムからなるウエスト弾性伸縮部材が一般的に設けられている。また、さらに、前記吸収コアが存在しかつ前記1対の脚周り開口部を繋ぐ股下区域に至るまでの腰周り領域において、前記吸収コアを横切って左右に延在して、前記開口部縁と平行に間隔を置いて糸ゴムからなる腰周り弾性伸縮部材が固定されたものも市販されている。
【0004】
腰周り弾性伸縮部材は、ウエスト弾性伸縮部材と相俟って製品のずれ落ちを防止するとともに、それ自体は肌への密着性を高める機能がある。
【0005】
ウエスト弾性伸縮部材と腰周り弾性伸縮部材との関係について着目したものに、特許第2833720号発明がある。この発明は、腰周り弾性伸縮部材の間隔が、ウエスト弾性伸縮部材の間隔よりも大きくしてあり、腰周り弾性伸縮部材の伸張応力が、ウエスト弾性伸縮部材のそれよりも小さくしてある、したがって通常は腰周り弾性伸縮部材の横断面外径を、ウエスト弾性伸縮部材の横断面外径より小さくするものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は合理的であると考えられているが、さらに検討を進めると不具合がことが知見された。
【0007】
すなわち、ウエスト弾性伸縮部材が、腰周り弾性伸縮部材との対比において、大径の糸ゴムでしかも間隔が短いので、ウエストを強く締め付けることになる。逆に、ウエストを強く締め付けないようにするためには、糸ゴムの横断面外径をより小さくするか間隔を大きめにすることが要求されるが、この場合には、結果的に腰周り弾性伸縮部材の横断面外径がより小さくなり、間隔が大きめになるために、着用者の運動によりずれ落ちが生じ易く、また吸収コア領域が肌と離れがちとなり、横漏れや前後もれを生じがちとなる。
【0008】
したがって、本発明の主たる課題は、製品のずれ落ちを防止し、かつ適度の力でウエスト及び胴を締め付け、しかも吸収コア領域を肌と確実に密着させることができるパンツ型使い捨て紙おむつを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
2枚の通気・撥水性の不織布を積層固定した本体バックシートと、この本体バックシートの内面に固定され、股間部を中心として前後方向に延在する吸収主体とからなり、
前記吸収主体は、着用者の肌に直接触れる透液性トップシートと、不透液性バックシートとの間に、綿状パルプを主体とする吸収コアを含む吸収要素が介在されてなるものであり、
前記本体バックシートにおける腹側の左右両側縁と背側の左右両側縁とが接合され、左右1対の脚周り開口部及び胴周り開口部が形成された、パンツ型使い捨て紙おむつにおいて、
前記腹側及び背側における前記胴周り開口部縁近傍の前記吸収コアが存在しないウエスト領域において、前記本体バックシートの不織布間に、前記開口部縁と平行に4〜6mmの間隔を置いて5〜7本の細い糸ゴムからなるウエスト弾性伸縮部材が固定され、
前記腹側及び背側における前記吸収コアが存在しかつ前記1対の脚周り開口部を繋ぐ股下区域に至るまでの腰周り領域において、前記本体バックシートの不織布間に、前記吸収コアを横切って左右に延在して、前記開口部縁と平行に前記ウエスト弾性伸縮部材相互の間隔と同じか短い間隔を置いて9〜25本の細い糸ゴムからなる腰周り弾性伸縮部材が固定され、
前記ウエスト弾性伸縮部材と腰周り弾性伸縮部材とは、伸張応力及び断面外径が実質的に同一であるとともに、その断面外径は100〜350μmの範囲にあ
前記ウエスト弾性伸縮部材のうち最も前記股間部側に位置するものが、前記吸収主体における前記胴回り開口部側の縁より前記胴回り開口部側に位置し、且つ前記腰周り弾性伸縮部材のうち最も前記胴回り開口部側に位置するものが、前記吸収主体における前記胴回り開口部側の縁より前記股間部側に位置しており、
前記ウエスト弾性伸縮部材のうち最も前記股間部側に位置するものと、前記腰周り弾性伸縮部材のうち最も前記胴回り開口部側に位置するものとの間隔が、前記ウエスト部弾性伸縮部材の相互間隔より広い、
ことを特徴とするパンツ型使い捨て紙おむつ。
【0010】
(作用効果)
本発明では、ウエスト弾性伸縮部材と腰周り弾性伸縮部材との伸張応力及び断面外径は実質的に同一であり、ウエスト弾性伸縮部材相互の間隔に対して、腰周り弾性伸縮部材相互の間隔が同じか短いものとした。しかも、腰周り弾性伸縮部材として従来のものでは、2〜3本、多いもので6本であるのに対して、細い糸ゴムを9〜25本適用してある。
その結果、ユーザーは腰周り弾性伸縮部材が木目細かく配置されていることで、見栄え(柔らかい感じを与え、漏れ難いイメージを醸し出し、肌を過度に締め付けないイメージを与える)に優れるとともに、ウエスト弾性伸縮部材と腰周り弾性伸縮部材との見た目のバランスに優れ、しかも現実として、製品のずれ落ちを確実に防止でき、かつ適度の力でウエスト及び胴を締め付け、吸収コア領域を肌と確実に密着させることができるものを得ることができる。
さらに、本発明では、腰周り弾性伸縮部材の収縮力は、主に本体バックシートに作用し、吸収コアをその幅方向に収縮させる力としては小さくなるので、吸収コアの変形が小さく、しかも吸収コアの裏面側から肌側に押圧するようになるので、この観点からも吸収コアの変形が小さく、トップシート及び吸収コア全体が常時肌に対して密着するようになり、液の吸収性を高め、漏れを防止するように機能する。
【0011】
<請求項2記載の発明>
前記吸収主体の両側部には、使用面側に突出する脚周り用起立カフスがそれぞれ形成されており、
これら起立カフスは、製品の中央側に向かう起立部と、途中で折り返し反転して外側に向かう平面当り部とを有しており、前記起立部に弾性伸縮部材が前後方向に沿って固着されるとともに、前記平面当り部の先端部に複数本の弾性伸縮部材が前後方向に沿って固着されている、請求項1記載のパンツ型使い捨て紙おむつ。
【0012】
(作用効果)
起立カフスに配置された弾性伸縮部材が吸収主体を内側にカールさせるように作用する結果、このカール作用と前述の腰周り弾性伸縮部材による腰周りフィット(締め付け)作用との相乗作用によって、脚周り開口部が収縮されるようになる。
【0013】
<請求項3記載の発明>
前記腹側における前記本体バックシートの不織布間に、左腰脇部と右腰脇部との間を結び、幅方向中央部が股下側に膨出し、且つ前記腰周り弾性伸縮部材と交差する形状をもって、複数本の糸ゴムからなるフィット用弾性伸縮部材が間隔を置いて固定されており、
このフィット用弾性伸縮部材の膨出下端部は、一部が前記腰周り弾性伸縮部材に対して重なり、残部が前記腰周り弾性伸縮部材よりも下側に膨出する配置とされている、
請求項1または2記載のパンツ型使い捨て紙おむつ。
【0014】
(作用効果)
中央部が股下側に膨出する形状をもって、間隔を置いて複数本の糸ゴムからなるフィット用弾性伸縮部材を設けると、股下側を前記胴周り開口部縁側に向かって持ち上げる力が作用し、ずれ落ちを防止するのみならず、股下区域のダボつきを解消できる。また、フィット用弾性伸縮部材の収縮力の製品幅方向の分力は、胴周りを締め付ける力として作用する。
【0015】
<請求項4記載の発明>
前記股下区域における前記本体バックシートの不織布間に、前記腰周り弾性伸縮部材と同一の伸張応力及び断面外径を有する股下弾性伸縮部材が固定されている請求項1または2記載のパンツ型使い捨て紙おむつ。
【0016】
(作用効果)
股下弾性伸縮部材は、左右1対の脚周り開口部を製品の中央線側に寄せ、脚周り開口部に脚の付け根に対して位置決めし、脚周りからの漏れを防止する上で効果的であり、股下区域のダボつきも解消する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照しながらさらに詳説する。
<第1の実施の形態>
第1の実施の形態のパンツ型使い捨ておむつは、図1〜図4に示すように、本体バックシート1と、この本体バックシート1内面に固定され、股間部4を中心として前後方向(縦方向)に延在する吸収主体10とを主体として構成されている。100は、本体バックシート1表面に配設された、いわゆる後処理テープを示している。
【0018】
本体バックシート1は2枚の通気・撥水性の不織布を積層固定してなり、この本体バックシート1と吸収主体10とを重ね合わせた後の前記製造工程の最終段階で、前身頃Fと後身頃Bとの両側縁部の長手方向全体を超音波シールや熱溶融などの手段により接合する(この接合部を符号30としてある)ことにより、胴周り開口部および左右一対の脚周り開口部を形成してある。
【0019】
吸収主体10は、不織布などからなり着用者の肌に直接触れる透液性トップシート11と、ポリエチレンプラスチックフィルムなどからなる不透液性バックシート12との間に、綿状パルプを主体とする吸収コア13とその上下面に配置されたクレープ紙14とからなる吸収要素ABを挟み込み、前記本体バックシート1に対して、ホットメルト接着剤により接着(図中*で示しているのが接着部分である)して一体化し、吸収要素ABを位置決めしたものである。必要に応じて、図示のように透液性トップシート11とクレープ紙14との間に透液性セカンドシート11Sを介在させることができる。
【0020】
かかる吸収主体10の両側部には、使用面側に突出する脚周り用起立カフスBA,BAがそれぞれ形成され、この起立カフスBAは、実質的に幅方向に連続した起立用シートと、弾性伸縮部材、たとえば糸ゴムからなる一本のまたは図示のように複数本の弾性伸縮部材50,50…とにより構成されている。
【0021】
さらに詳細には、起立カフスBAは、起立用シートを内面がわを短く段違いに内折りして2重に形成され、各弾性伸縮部材50,50…をホットメルト接着剤などにより固着した状態で包んで形成されたものである。各起立カフスを形成する起立用シートは、透液性でなく不透液性であるのが望ましい。また、透液性シートに対してシリコン処理などにより液体をはじく性質となるようにしてもよい。
【0022】
二重の起立用シートの内面は、本体バックシート1の端部に固着始端を有し、この固着始端から吸収主体10の側端縁にかけて、幅方向外方部分がホットメルト接着剤などにより固着されている。二重の起立用シートの外面も、その下面において本体バックシート1にホットメルト接着剤などにより固着されている。その結果、二重の起立用シートの内面の、透液性トップシート11への固着始端は、起立カフスBAの起立端を形成している。この起立端より内側は、製品本体に固定されていない自由部分であり、製品の中央側に向かう起立部B1と、途中で折り返し反転して外側に向かう平面当り部B2とに機能的にかつ概念的に区分されている。他方、図3にも示すように、長手方向前後端部において、ホットメルト接着剤などにより、前記起立部相当部(起立部B1の延長部)B11は、物品の中央側に向かう状態で物品に,具体的には透液性トップシート11外面に固定され、前記平面当り部相当部(平面当り部B2の延長部)B22が折り返し反転した状態で起立部相当部B11上に固定されている。
【0023】
また、弾性伸縮部材50,50…は、少なくとも1本が平面当り部B2にあることを基本形態とするが、特に弾性伸縮部材50は平面当り部B2の先端部にあることが好ましく、さらに、起立部B1にも弾性伸縮部材50を有することが好ましい。最適な形態は、起立端近傍、折り返し近傍、及び平面当り部B2の先端部にあることである。平面当り部B2の先端部には、図示のように複数本有するのがさらに望ましい。起立部B1には、起立力を高めるために、さらに弾性伸縮部材50,50…を設けることができる。図示の形態では、起立部B1に3本、平面当り部B2に4本の合計7本である。
【0024】
図2及び図3は、紙おむつを長手方向に伸長した状態であるが、装着時には、紙おむつが舟形に体に装着されるので、そして各弾性伸縮部材50,50…の収縮力が作用するので、図5に示すように、製品の前後端は図3の状態を保持したまま、脚周りでは、各弾性伸縮部材50,50…の収縮力により起立カフスBAが起立する。そしてこのとき、吸収主体10の側端接着部を変形させ持ち上げ、また若干吸収コア13も変形させつつ持ち上げ、深いポケット空間を形成する。しかも、この持ち上げ状態で、各弾性伸縮部材50,50…の収縮力が起立カフスBA自体に作用するから、起立部B1はほぼ垂直に起立するようになる。平面当り部B2も、垂直に起立するようになるものの、平面当り部相当部B22が折り返し反転した状態で起立部相当部B11上に固定されているから、垂直に起立にも限度があり、平面当り部B2は外向き状態を保持したまま、垂直方向の起立力を維持しながら起立する。その結果、平面当り部B2は、常に、着用者の脚周りに平面的にフィットする。
【0025】
起立部B1,B1で囲まれる空間は、尿または軟便の閉じ込め空間を形成する。この空間内に排尿されると、その尿は透液性トップシート11を通って吸収主体10内に吸収されるとともに、軟便の固形分については、起立カフスBAの起立部B1,B1がバリヤーとなり、その乗り越えが防止される。万一、起立部B1の起立遠位側縁を乗り越えて横に漏れた尿は、平面当り部B2によるストップ機能により横漏れが防止される。
【0026】
他方、本発明においては、本体バックシート1の不織布間(さらに詳しくは図4に示すように、本体バックシート1の前後端部の折り返し巻き込み部分におけるトップシート11の前後端部と接合される部分の不織布間)には、腰周りのフィット性を高めるために、前身頃Fと後身頃Bとにおいて、胴周り開口部の端縁に平行に間隔を置いて細い糸ゴムからなるウエスト弾性伸縮部材20,20…が弾性伸縮するように伸長下に配置固定されている。ウエスト弾性伸縮部材20,20…の間隔および本数は適宜定めることができるが、例えば間隔としては4〜6mm程度、本数としては5〜7本程度が好ましい。
【0027】
さらに本発明においては、特に下腹部にかけての胴周りのフィット性を高め、尿の前後漏れを防止するために、胴周り開口部の端縁と平行に、細い糸ゴムからなる腰周り弾性伸縮部材21,21…が弾性伸縮するように伸長下に、前身頃F及び後身頃Bの両者において、それぞれ平行に9〜25本、本体バックシート1の不織布間に配置固定されている。特徴的には、この腰周り弾性伸縮部材21,21…の間隔は、本発明においてはウエスト弾性伸縮部材20,20…の間隔に対して同じか、あるいはそれよりも短いものとされる。
【0028】
そして、これらウエスト弾性伸縮部材20として使用する細い糸ゴムと、腰周り弾性伸縮部材21として使用する細い糸ゴムとは、伸張応力および断面外径が実質的に同一のものとされる。簡易には両者において全く同じ糸ゴムを使用することで対応できるが、色分け等の上記特性以外において差別化を図っても良い。本発明において使用する細い糸ゴムは、断面外径が100〜350μmの範囲のものである。具体的には、伸張応力が、150%伸長時において4〜17gの範囲、特に5〜10gの範囲の糸ゴムが好適に使用され、断面外径が120〜270μmの範囲の糸ゴムが好適に使用される。
【0029】
なお本形態においては、前述したように起立カフスBA,BAに配置された弾性伸縮部材50,50…が吸収主体10を内側にカールさせるように作用する結果、このカール作用と前述の腰周り弾性伸縮部材21,21…による腰周りフィット(締め付け)作用との相乗作用によって、脚周り開口部が収縮されるようになっている。したがって、本形態において後述の実施形態3に示すような脚周り開口部を収縮させるために各脚周り開口部に沿って股間部4を通る弾性伸縮部材は設けていない。
【0030】
<第2の実施形態;請求項3記載の発明に関する>
第2の実施形態は、図6にも示すように、第2の実施の形態においては、さらに前身頃Fにおいて、左腰脇部と右腰脇部との間を結び股下区域に向かってただし股下までは到達せずに膨出する配置態様をもって細目の糸ゴムからなるフィット用弾性伸縮部材22が伸長下に、本体バックシート1の不織布間に配置固定されているものである。図示例においては、フィット用弾性伸縮部材22の膨出下端部は、腰周り弾性伸縮部材21,21…に対して約半分が重なり、残部が腰周り弾性伸縮部材21,21…下端よりも下側に膨出する配置とされている。一方、後身頃Bにおいては、フィット用弾性伸縮部材が配置されていない。
【0031】
かかるフィット用弾性伸縮部材が設けられていると、下腹部から股下部にかけての部位を持ち上げながら、腰周りがフィットするようになる。ただし、前述の第1の実施形態においても、腰周り弾性伸縮部材21,21…により腰周りフィット効果が十分に発揮される。
【0032】
<第3の実施形態>
本発明においては、図7にも示すように、本体バックシート1の不織布間に、脚周り開口部を収縮させるように、前身頃Fおよび後身頃Bにおいて1本または複数本(図示例ではそれぞれ3本)の糸ゴムからなる脚周り弾性伸縮部材G1…,G2…を設けることがきる。さらに詳細には、前身頃Fの弾性伸縮部材G1は、左腰脇部2Lから左脚周り部3L、股間部4、右脚周り部3Rを経て右腰脇部2Rまで連続するように固定されており、後身頃Bの弾性伸縮部材G2は、左腰脇部5Lから左脚周り部6L、股間部4、右脚周り部6Rを経て右腰脇部5Rまで連続するように固定されている。これらの弾性伸縮部材G1…,G2…により左脚周り部および右脚周り部のそれぞれに脚周りギャザーが形成され、脚周りからの漏れが効果的に防止される。
【0033】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、製品のずれ落ちを防止し、かつ適度の力でウエスト及び胴を締め付け、しかも吸収コア領域を肌と確実に密着させることができるなどの利点がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態のパンツ型使い捨て紙おむつの展開状態、一部破断平面図である。
【図2】 図1のII−II線矢視図である。
【図3】 図1のIII−III線矢視図である。
【図4】 図1のIV−IV線矢視図である。
【図5】 装着状態の図1のII−II線矢視図である。
【図6】 第2の実施形態のパンツ型使い捨て紙おむつの展開状態、一部破断平面図である。
【図7】 第3の実施形態のパンツ型使い捨て紙おむつの展開状態、一部破断平面図である。
【符号の説明】
1…本体バックシート、13…吸収コア、20…ウエスト弾性伸縮部材、21…腰周り弾性伸縮部材。

Claims (4)

  1. 2枚の通気・撥水性の不織布を積層固定した本体バックシートと、この本体バックシートの内面に固定され、股間部を中心として前後方向に延在する吸収主体とからなり、
    前記吸収主体は、着用者の肌に直接触れる透液性トップシートと、不透液性バックシートとの間に、綿状パルプを主体とする吸収コアを含む吸収要素が介在されてなるものであり、
    前記本体バックシートにおける腹側の左右両側縁と背側の左右両側縁とが接合され、左右1対の脚周り開口部及び胴周り開口部が形成された、パンツ型使い捨て紙おむつにおいて、
    前記腹側及び背側における前記胴周り開口部縁近傍の前記吸収コアが存在しないウエスト領域において、前記本体バックシートの不織布間に、前記開口部縁と平行に4〜6mmの間隔を置いて5〜7本の細い糸ゴムからなるウエスト弾性伸縮部材が固定され、
    前記腹側及び背側における前記吸収コアが存在しかつ前記1対の脚周り開口部を繋ぐ股下区域に至るまでの腰周り領域において、前記本体バックシートの不織布間に、前記吸収コアを横切って左右に延在して、前記開口部縁と平行に前記ウエスト弾性伸縮部材相互の間隔と同じか短い間隔を置いて9〜25本の細い糸ゴムからなる腰周り弾性伸縮部材が固定され、
    前記ウエスト弾性伸縮部材と腰周り弾性伸縮部材とは、伸張応力及び断面外径が実質的に同一であるとともに、その断面外径は100〜350μmの範囲にあ
    前記ウエスト弾性伸縮部材のうち最も前記股間部側に位置するものが、前記吸収主体における前記胴回り開口部側の縁より前記胴回り開口部側に位置し、且つ前記腰周り弾性伸縮部材のうち最も前記胴回り開口部側に位置するものが、前記吸収主体における前記胴回り開口部側の縁より前記股間部側に位置しており、
    前記ウエスト弾性伸縮部材のうち最も前記股間部側に位置するものと、前記腰周り弾性伸縮部材のうち最も前記胴回り開口部側に位置するものとの間隔が、前記ウエスト部弾性伸縮部材の相互間隔より広い、
    ことを特徴とするパンツ型使い捨て紙おむつ。
  2. 前記吸収主体の両側部には、使用面側に突出する脚周り用起立カフスがそれぞれ形成されており、
    これら起立カフスは、製品の中央側に向かう起立部と、途中で折り返し反転して外側に向かう平面当り部とを有しており、前記起立部に弾性伸縮部材が前後方向に沿って固着されるとともに、前記平面当り部の先端部に複数本の弾性伸縮部材が前後方向に沿って固着されている、請求項1記載のパンツ型使い捨て紙おむつ。
  3. 前記腹側における前記本体バックシートの不織布間に、左腰脇部と右腰脇部との間を結び、幅方向中央部が股下側に膨出し、且つ前記腰周り弾性伸縮部材と交差する形状をもって、複数本の糸ゴムからなるフィット用弾性伸縮部材が間隔を置いて固定されており、
    このフィット用弾性伸縮部材の膨出下端部は、一部が前記腰周り弾性伸縮部材に対して重なり、残部が前記腰周り弾性伸縮部材よりも下側に膨出する配置とされている、
    請求項1または2記載のパンツ型使い捨て紙おむつ。
  4. 前記股下区域における前記本体バックシートの不織布間に、前記腰周り弾性伸縮部材と同一の伸張応力及び断面外径を有する股下弾性伸縮部材が固定されている請求項1または2記載のパンツ型使い捨て紙おむつ。
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