JP4398412B2 - アンカーおよび緊張荷重変化計測方法 - Google Patents

アンカーおよび緊張荷重変化計測方法 Download PDF

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Description

本発明は、プレストレスト材の緊張荷重変化を簡便かつ高精度で計測することができるアンカーおよび緊張荷重変化計測方法に関する。
また、図4に示すように、たとえば地すべり抑止のために、地盤71にアンカー72が施工されることがある。通常、すべり面(地すべりが生じたときに移動すると推定される層)よりも深い深度まで、地表表面のコンクリート構造物73から地盤71に向けて柱状の孔721を形成する。そして、孔721にプレストレスト材(ケーブル等)722を挿入した状態で、孔721の先端側にグラウト723を注入する。このグラウト723がプレストレスト材722と一体硬化した後にプレストレスト材722を所定の荷重まで緊張し、コンクリート構造物を地盤表面(法面)に定着させる。
図4では、シース724によりプレストレスト材722は、下方の領域(アンカー体長部:CR)ではグラウト723と一体化しているが、上方の領域(自由長部:NR)ではグラウト723と一体化していない。また、図4ではプレストレスト材722を孔721内に所定配置するためにスペーサー726が取り付けられ、測定用緊張材DPCが孔721の中心軸上に配置されている。
ところが、地盤のすべり面に予想以上の力が働いたときなどは、当初の定着荷重では対処することができず、すべりが起きることがある。すべりが起きると、地盤にはらみだし等が発生し、これによりプレストレスト材722の荷重が増大することがある。なお、アンカー72によっては、「はらみだし」が生じた場合には、プレストレスト材722に所望の荷重がかかり、「はらみだし」が収束されるように設計されたものもある。
さらには、既設の構造物においてひび割れ等が生じたりして初期の耐力からの低下が生じるような場合には、耐力の増強のためにアンカーを設置し、構造物にプレストレスト作用を付与することがある。たとえば、図5に示すようなダムの場合には、ダム構造物81から地盤82に垂直にアンカー83を施工することがある。
このアンカー83の施工に際しては、まず柱状の孔831をダム構造物81から地盤82に向けて形成し、この孔831にプレストレスト材(ケーブル等)832を挿入した状態で、孔831の先端側にグラウト833を注入する。このグラウト833がプレストレスト材832と一体硬化した後にプレストレスト材832を所定の荷重まで緊張し、ダム構造物81の躯体に緊張力を与える。たとえば、大地震により、ダム構造物81の躯体に転倒するような力が働いた場合には、プレストレスト材832の緊張力によりダム構造物81の転倒や倒壊が防止される。
このため、図4では、アンカープレート(支持板)741を設け、この上にアンカーヘッド742が設けられる。アンカーヘッド742には、プレストレスト材722を挿通するための定着用孔が形成されており、プレストレスト材722は、定着用孔に楔743で定着される。アンカーヘッド742は防食キャップ744により保護される。
同様に、図5では、アンカープレート841を設け、この上にアンカーヘッド842が設けられ、プレストレスト材832は、アンカーヘッド842に形成した定着用孔に楔843で定着される。アンカーヘッド842は防食キャップ844により封止される。
以下、図6を参照して説明する。
プレストレスト材91の長期の荷重変化を計測するために、図6に示すように、アンカーヘッド92が載置されるアンカープレート931の下にはロードセルなどの荷重計94が配置されることがある。荷重センサ94では、プレストレスト材91の緊張力が均等にかからないと正確な荷重が計測ができない。このため、荷重計94の上下面側に平滑な面を持つプレート951,952を配置して、さらにその上下にアンカープレート931,932を配置するのが通常である。図6では、楔95、シース96、コンクリート構造物97、地盤98、防食キャップ99が示してあるが説明は省略する。
以上のようにして荷重計94により、プレストレスト材91の荷重を計測することができるが、プレストレスト材91の容量が大きくなると、緊張荷重も大きくなるので、それにあわせて荷重計94も大きくしなければならない。
特開2004−316093号公報
アンカー等に使用するプレストレスト材に与えられている荷重(緊張力)が変動することがあるため、プレストレスト材による緊張力を適時に(通常は数十年の長期間にわたることもある)計測する必要がある。
本発明の目的は、大容量のプレストレスト材であっても、緊張荷重変化を小型の荷重計により簡便かつ高精度で計測することができるプレストレスト構造、アンカーおよび緊張荷重変化計測方法を提供することである。
本発明のアンカーは、以下を要旨とする。
(1)「柱状のアンカー本体と、
前記アンカー本体の地表面に位置する側に設けられた端部保持部と、
前記端部保持部からアンカー先端に至る長さを有し、始端部が前記端部保持部に固定され、先端側の所定領域が前記アンカー本体の構成材に付着され、
前記始端部と前記先端側領域との間に位置する自由長部は前記アンカー本体の構成材と付着されておらず、
前記アンカー本体を緊張する複数本のプレストレスト材と、
を備えたアンカーにおいて、
前記複数本のプレストレスト材の少なくとも1本が、前記端部保持部において他のプレストレスト材よりも突出し、当該突出したプレストレスト材の前記端部保持部に保持された端部に荷重センサが設けられたことを特徴とするアンカー。」
(2)前記荷重センサが設けられたプレストレスト材の直径は、前記荷重センサが設けられていない プレストレスト材と異なる径であることを特徴とする請求項1に記載のアンカー。
(3)「前記複数本のプレストレスト材うち、前記荷重センサが設けられたプレストレスト材に加わる設定緊張荷重と、前記荷重センサが設けられていれないプレストレスト材に加わる設定緊張荷重とが異なることを特徴とする(1)または(2)の何れかに記載のアンカー。」
本発明の緊張荷重変化計測方法は、(4)および(5)を要旨とする。
(4)「(1)から(3)に記載のアンカー構造に使用されるプレストレスト材の緊張荷重変化を計測する方法であって、
前記荷重センサの計測値を時間をおいて複数取得し、当該計測値から、前記複数本のプレストレスト材うち前記荷重センサが設けられていないプレストレスト材の緊張荷重変化を求めることを特徴とする緊張荷重変化計測方法。」
本発明によれば、アンカー等において使用される大容量のプレストレスト材の緊張荷重変化を、小型の荷重計により簡便に計測することができる。
したがって、低価格の荷重計が使用できるし、小型の荷重計を使用できることから、荷重計に垂直に均等な荷重が伝わり、精度の高い計測が可能となる。
本発明は、ビル等の一般建築物をはじめ、ダムや防波堤、防潮堤、橋梁、LNGタンク用のハイダイクに適用できる。なお、本発明は、補強用の永久アンカーや仮設アンカーに適用できる。
本発明のアンカーの第1実施形態を図1および図2(図2の端部保持部の要部拡大図)により説明する。
図2において、アンカー2は、地盤51にコンクリート構造物52等を用いて地盤51のすべりを防止するために使用される。
図2において、アンカー2は、アンカー本体21と、地表面側に位置する端部保持部H(アンカーヘッド22と荷重制御を行うプレストレスト材を定着するアンカーヘッド251とにより構成される)と、5本のプレストレスト材23と、荷重センサ24とを備えている。
アンカー本体21は柱状をなしている。アンカー本体21は、地盤51に孔を開けた後、後述するように、この孔にプレストレスト材23を挿入し、グラウト28を注入して硬化させることにより形成される。
アンカーヘッド22は、アンカー本体21の地表面に位置する側に設けられるもので、アンカープレート261の上にジョイント管262を介して設けられる。
プレストレスト材23は、端部保持部H(アンカーヘッド22または定着治具251)からアンカー2の先端に至る長さを有し、始端部が端部保持部Hに固定され、先端側の所定領域がアンカー本体の構成材に定着され(この領域を「アンカー体長部CR」と言う)、始端部とアンカー体長部CR(先端側領域)との間に位置する自由長部がアンカー本体21の構成材(グラウト28)と付着されず(この領域を「自由長部NR」と言う)、緊張されている。
5本のプレストレスト材23の1本が、端部保持部Hにおいて他の4本よりも突出している。この突出したプレストレスト材23が荷重計測用プレストレスト材DPCであり、他の4本のプレストレスト材23が主プレストレスト材MPCである。
荷重計測用プレストレスト材DPCは、アンカーヘッド22および荷重センサ24に挿通され、緊張荷重をかけた状態で定着治具251により定着する。主プレストレスト材MPCは、アンカーヘッド22に挿通され緊張荷重をかけた状態で楔252により当該アンカーヘッド22に定着する。
定着治具251は、アンカーヘッド22の上方であれば、本実施形態のようにアンカーヘッド22の中心軸上に設けてもよいし、中心軸から外れた位置に設けてもよい。
主プレストレスト材MPCおよび荷重計測用プレストレスト材DPCの材料としては、PC鋼より線やPC鋼棒、FRP(繊維強化プラスチック)棒等が使用でき、主プレストレスト材MPCと荷重計測用プレストレスト材DPCの材料は、同一でもよいし異なっていてもよい。
主プレストレスト材MPCおよび荷重計測用プレストレスト材DPCとして、PC鋼より線を使用する場合には、エポキシ樹脂等で被覆したPC鋼より線を使用することにより、各プレストレスト材MPC,DPCにおける錆の発生を抑制することができる。またエポキシ樹脂による被覆の表面に、固形粒子を埋設することによって、各プレストレスト材MPC,DPCとグラウト28との一体化を強固にできる。
図2ではプレストレスト材MPC,DPCは、自由長部NRがシース29により被覆されている。この場合、シース29の先端部分(プレストレスト材MPC,DPCのシース29に覆われた部分とシースに覆われていない部分との境界)を収縮フィルム等により覆うことができる。これによって、プレストレスト材MPC,DPCとシース29との間からの水分等の侵入を防止でき、シース29に被覆された部分のプレストレスト材MPC,DPCの腐食を抑制することができる。
荷重センサ24は、突出したプレストレスト材23(すなわち、荷重計測用プレストレスト材DPC)の定着治具251に保持された端部に設けられている。荷重センサ24の両面には、図1に示すように、プレート241,242が設けられており、荷重センサ24は、定着治具251において圧縮を受けることで荷重を検出することができる。
荷重センサ24は、中心に孔を有する円筒形状、円盤形状、矩形状のものが使用される。具体的には、荷重センサ24として、磁束式張力計測装置(三菱重工業社製「Mリングセンサ」)、ディスクセンサ(弘和産業社製)、パルス磁歪計測器(計測リサーチコンサルタント社製「EMセンサ」)、差動トランス式センターホールロードセル(自動制御技術研究所社製)、歪みゲージ式センターホールロードセル(共和電業社製)などが挙げられる。
主プレストレスト材MPCと荷重計測用プレストレスト材DPCにかける緊張荷重は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。荷重計測用プレストレスト材DPCにかける緊張荷重を主プレストレスト材MPCよりも小さくすることにより、荷重計測用プレストレスト材DPCについての緊張作業が行いやすく、荷重センサ24として容量の小さいものが使用できる。
プレストレスト材全体の荷重変動はプレストレスト材の伸びの変化に対応するため、荷重が小さくとも弾性範囲内にある場合は、荷重計測用プレストレスト材DPCの伸びは主プレストレスト材MPCの伸びに対応することになる。従って、
荷重計測用プレストレスト材DPCにかける緊張荷重を主プレストレスト材MPCにかける緊張荷重よりも小さくした場合であっても、主プレストレスト材MPCの緊張荷重の変化は荷重計測用プレストレスト材DPCに付した荷重センサ24により主プレストレスト材MPCの緊張荷重の変化を計測できる。
本実施形態では、前述したように、荷重計測用プレストレスト材DPCは、主プレストレスト材MPCよりも突出して定着治具251に定着している。これによって、主プレストレスト材MPCの端部が、荷重センサ24による計測を邪魔する(計測ができない)といった不都合は生じない。すなわち、荷重計測用プレストレスト材DPCのみの緊張荷重変化を計測でき、緊張荷重変化の高精度の計測が可能となる。
また、前記荷重センサが設けられたプレストレスト材の直径は、前記荷重センサが設けられていないプレストレスト材と異なる径であってもよい。荷重センサが設けられたプレストレスト材は、荷重センサが設けられているプレストレスト材よりも細径であることが好ましい。この径は太くても細くてもよいが、小さな孔に挿入するケーブルの外形をできるだけ小さくしたほうが孔への挿入性がよいので細い径のものを使うほうが好ましい。
荷重センサ24は、アンカーヘッド22の上側であればどのような設置方法を用いてもよい。たとえばアンカーヘッド22の上面に直接設置してもよいし、本実施形態のように(図1に示すように)、リング状プレート241を介して設置してもよい。
アンカーヘッド22,荷重センサ24、定着治具251、楔252が構成された領域は、防食キャップ273により保護される。防食キャップ273内には、防食剤等を充填することができる。
本発明のアンカーの第2実施形態を図2により説明する。
第1実施形態では、主プレストレスト材MPCと荷重計測用プレストレスト材DPCを同径としたが第2実施形態では、荷重計測用プレストレスト材DPCは、主プレストレスト材MPCよりも径細としてある。
本実施形態では、荷重計測用プレストレスト材DPCを、主プレストレスト材MPCより径細とすることによって、荷重計測用プレストレスト材DPCが取り扱い易くなり、荷重計測用プレストレスト材DPCに緊張荷重をかける際、小さいジャッキを用いることができるので、緊張作業が行いやすくなる。
また、本実施形態では、主プレストレスト材MPCにかかる荷重と、荷重計測用プレストレスト材DPCにかかる荷重を同一としてもよいし、荷重計測用プレストレスト材DPCにかかる荷重を、主プレストレスト材MPCにかかる荷重よりも小さくしてもよい。これにより、荷重計測用プレストレスト材DPCについての緊張作業が行いやすく、荷重センサ24として容量の小さいものが使用できる。
第1実施形態のアンカー2および第2実施形態のアンカー2におけるプレストレスト材23の緊張荷重変化計測方法の実施に際しては、荷重センサ24の計測値が時間をおいて複数取得される。たとえば、施工完了時に設定計測値を取得しておき、所定年数が経過したときに2回目の計測が行われる。
1回目と2回目の計測値から、荷重計測用プレストレスト材DPCの荷重変化を求め、この計測値から、主プレストレスト材MPCの緊張荷重変化を求めることができる。
図3に、第1実施形態のアンカー2または第2実施形態のアンカー2をダム構造物81に適用した例を示す。図3では、ダム構造物81から地盤82に垂直にアンカー2を施工する。このアンカー2の施工に際して、まず柱状の孔83をダム構造物81から地盤82に向けて形成し、この孔83にプレストレスト材23(すなわち荷重計測用プレストレスト材DPCおよび主プレストレスト材MPC)を挿入した状態で、孔83の先端側にグラウト28を注入する。このグラウト28がプレストレスト材23と一体硬化した後にプレストレスト材23を所定の荷重まで緊張し、ダム構造物81の躯体に緊張力を与える。
なお、上記実施形態では、主プレストレスト材MPCと、荷重計測用プレストレスト材DPCとの長さが同じ場合を説明したが異なる長さとすることができるし、アンカー体長部CNと各自由長部NRとの長さを変えることができる。
本発明のアンカーの第1実施形態に対応する第1施工例(図2)を説明する。ただし、第1実施態様ではプレストレスト材23は5本であったが、本施工例では7本である
地盤51にロータリパカションで直径135mm、深さ20mのアンカー用の孔を形成した。
このアンカー用の孔に、断面の直径が15.2mmのPC鋼より線7本からなるプレストレスト材23を挿入した。プレストレスト材23は、静電粉体塗装によりエポキシ樹脂で被覆されており、エポキシ樹脂による被覆の表面には、固形粒子を埋設したものを使用した。
PC鋼より線は、長さ5mのアンカー体長部CRと、長さ15mのポリエチレン製のシース29で被覆された自由長部NRとを有しており、自由長部NRにおいてPC鋼より線とシース29のクリアランスは、1.5mmである。
また、シースシース29の先端部分をポリエチレン製熱収縮チューブにより止水処理を施した。
アンカープレート261(一辺400mm、厚さ45mm)と、アンカーヘッド22の周辺からの水分等の侵入を防止するためのジョイント管271を設置、ジョイント管271の中に止水樹脂を充填して、止水ゴム272で止水した。
アンカーヘッド22は、直径155mm、厚さ113mmであり、プレストレスト材を挿通するための孔を中央に1つ、その周囲に6つ形成してある。中央の孔と周囲の孔との距離は54mmとしてある。
このアンカーヘッド22に、プレストレスト材23(PC鋼より線)を挿通し、アンカー用の孔にグラウト28を充填して、6本のPC鋼より線を主プレストレスト材MPCとして緊張荷重をかけ、アンカーヘッド22に定着させた。主プレストレスト材MPCには、合計で、PC鋼より線6本分の破断荷重(261kN×6本=1566kN)の60%の荷重(939kN)をかけた。
残り1本のPC鋼より線は、荷重計測用プレストレスト材DPCであるが、もちろん、プレストレスト作用を発揮する。この荷重計測用プレストレスト材DPCを、アンカーヘッド22の中央の孔に挿通した。そして、荷重計測用プレストレスト材DPCに、上下面にリング状プレート241,242(外径50mm、厚さ10mm)が配置された荷重センサ24(1本用の荷重計測用ロードセル)と、定着治具251(外径48mm)を設置した。
荷重計測用プレストレスト材DPCにも、破断荷重(261kN)の60%の荷重(156kN)をかけ定着治具251に定着させた。
この後、防食キャップ273により、アンカーヘッド22,荷重センサ24、定着治具251、楔252が構成された部分を保護した。このとき、防食キャップ273内に防食剤としてペトロラクタム系のグリースを充填した。
本発明のアンカーの第1実施形態に対応する第2施工例(図2)について説明する。
本施工例では、7本のプレストレスト材23を使用し、1本の荷重計測用プレストレスト材DPC、6本の主プレストレスト材MPC共に、断面直径9.3mmのPC鋼より線を使用した。合計6本の主プレストレスト材MPC(PC鋼より線)には、合計でPC鋼より線6本分の破断荷重(261kN×6本=1566kN)の60%の荷重(939kN)をかけた。
第1施工例では、荷重計測用プレストレスト材DPCには156kNの荷重をかけたが、本施工例では、44.4kNの荷重をかけた。
アンカーヘッドは、市販の15.2mm(プレストレスト材23の断面直径)×7本用のアンカーヘッド(プレストレスト材23を挿通するための孔を中央に1つとその周囲に6つ有し、中央の孔と周囲の孔との距離は40.5mm)を使用した。
定着治具251は外径が35mmのものを使用した。また、荷重センサ24(1本用の荷重計測用ロードセル)の上下面に設けるリング状プレート241,242は、外径38mm、厚さ10mmのものを使用した。上記以外は、第1施工例と同様にしてアンカー構造体を設置した。
図2の端部保持部の要部拡大図である。 本発明のアンカーの第1、2の実施形態の説明図である。 第1実施形態または第2実施形態のアンカーをダム構造物に適用した例を示す図である。 たとえば地すべり抑止のために使用される従来のアンカーの説明図である。 従来のアンカーをダム構造物に適用する場合の説明図である。 従来のアンカーに使用される荷重計の説明図であり、荷重計がアンカープレート間に設けられた例を示す。
符号の説明
2 アンカー
21 アンカー本体
22,742,842,92 アンカーヘッド
23,722,832,91 プレストレスト材
24,94 荷重センサ
241,242,951,952 プレート
251 定着治具
252,743,843,95 楔
261,741,841,931,932 アンカープレート
262 スペーサー
271 ジョイント管
272 止水ゴム
273,744,844,99 防食キャップ
28,723,833 グラウト
29,724,834,96 シース
51,71,82,98 地盤
52,73,97 コンクリート構造物
72 アンカー
721,831 孔
726 スペーサー
81 ダム構造物
83 孔
CR アンカー体長部
DPC 荷重計測用プレストレスト材
H 端部保持部
MPC 主プレストレスト材
NR 自由長部

Claims (4)

  1. 柱状のアンカー本体と、
    前記アンカー本体の地表面に位置する側に設けられた端部保持部と、
    前記端部保持部からアンカー先端に至る長さを有し、始端部が前記端部保持部に固定され、先端側の所定領域が前記アンカー本体の構成材に付着され、
    前記始端部と前記先端側領域との間に位置する自由長部は前記アンカー本体の構成材と付着されておらず
    前記アンカー本体を緊張する複数本のプレストレスト材と、
    を備えたアンカーにおいて、
    前記複数本のプレストレスト材の少なくとも1本が、前記端部保持部において他のプレストレスト材よりも突出し、当該突出したプレストレスト材の前記端部保持部に保持された端部に荷重センサが設けられたことを特徴とするアンカー。
  2. 前記荷重センサが設けられたプレストレスト材の直径は、前記荷重センサが設けられていないプレストレスト材と異なる径であることを特徴とする請求項1に記載のアンカー。
  3. 前記複数本のプレストレスト材うち、前記荷重センサが設けられた1本のプレストレスト材に加わる設定緊張荷重と、前記荷重センサが設けられていれない1本のプレストレスト材に加わる設定緊張荷重とが異なることを特徴とする請求項1また2に記載のアンカー。
  4. 請求項1から3の何れかに記載のアンカーに使用されるプレストレスト材の緊張荷重変化を計測する方法であって、
    前記荷重センサの計測値を時間をおいて複数取得し、当該計測値から、前記複数本のプレストレスト材うち前記荷重センサが設けられていないプレストレスト材の緊張荷重変化を求めることを特徴とする緊張荷重変化計測方法。

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