JP2007023654A - アンカーおよび緊張荷重変化計測方法 - Google Patents
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Abstract
プレストレスト材の緊張荷重変化を簡便かつ高精度で計測できるプレストレスト構造、アンカーおよび緊張荷重変化計測方法を提供する。
【解決手段】
柱状のアンカー本体21と、アンカー本体の地表面に位置する側に設けられた端部保持部Hと、端部保持部Hからアンカー先端に至る長さを有し、始端部が前記端部保持部Hに固定され、先端側の所定領域が前記アンカー本体の構成材に定着され、前記始端部と前記先端側領域との間に位置する自由長部が前記アンカー本体の構成材と非定着とされて前記アンカー本体を緊張する複数本のプレストレスト材23とを備えたアンカー2において、複数本のプレストレスト材の少なくとも1本が、端部保持部Hにおいて他のプレストレスト材よりも突出し、当該突出したプレストレスト材の端部保持部Hに保持された端部に荷重センサ24が設けられる。
【選択図】 図2
Description
プレストレスト材91の長期の荷重変化を計測するために、図6に示すように、アンカーヘッド92が載置されるアンカープレート931の下にはロードセルなどの荷重計94が配置されることがある。荷重センサ94では、プレストレスト材91の緊張力が均等にかからないと正確な荷重が計測ができない。このため、荷重計94の上下面側に平滑な面を持つプレート951,952を配置して、さらにその上下にアンカープレート931,932を配置するのが通常である。図6では、楔95、シース96、コンクリート構造物97、地盤98、防食キャップ99が示してあるが説明は省略する。
(1)「柱状のアンカー本体と、
前記アンカー本体の地表面に位置する側に設けられた端部保持部と、
前記端部保持部からアンカー先端に至る長さを有し、始端部が前記端部保持部に固定され、先端側の所定領域が前記アンカー本体の構成材に付着され、
前記始端部と前記先端側領域との間に位置する自由長部は前記アンカー本体の構成材と付着されておらず、
前記アンカー本体を緊張する複数本のプレストレスト材と、
を備えたアンカーにおいて、
前記複数本のプレストレスト材の少なくとも1本が、前記端部保持部において他のプレストレスト材よりも突出し、当該突出したプレストレスト材の前記端部保持部に保持された端部に荷重センサが設けられたことを特徴とするアンカー。」
(4)「(1)から(3)に記載のアンカー構造に使用されるプレストレスト材の緊張荷重変化を計測する方法であって、
前記荷重センサの計測値を時間をおいて複数取得し、当該計測値から、前記複数本のプレストレスト材うち前記荷重センサが設けられていないプレストレスト材の緊張荷重変化を求めることを特徴とする緊張荷重変化計測方法。」
したがって、低価格の荷重計が使用できるし、小型の荷重計を使用できることから、荷重計に垂直に均等な荷重が伝わり、精度の高い計測が可能となる。
図2において、アンカー2は、地盤51にコンクリート構造物52等を用いて地盤51のすべりを防止するために使用される。
アンカー本体21は柱状をなしている。アンカー本体21は、地盤51に孔を開けた後、後述するように、この孔にプレストレスト材23を挿入し、グラウト28を注入して硬化させることにより形成される。
アンカーヘッド22は、アンカー本体21の地表面に位置する側に設けられるもので、アンカープレート261の上にジョイント管262を介して設けられる。
定着治具251は、アンカーヘッド22の上方であれば、本実施形態のようにアンカーヘッド22の中心軸上に設けてもよいし、中心軸から外れた位置に設けてもよい。
荷重計測用プレストレスト材DPCにかける緊張荷重を主プレストレスト材MPCにかける緊張荷重よりも小さくした場合であっても、主プレストレスト材MPCの緊張荷重の変化は荷重計測用プレストレスト材DPCに付した荷重センサ24により主プレストレスト材MPCの緊張荷重の変化を計測できる。
また、前記荷重センサが設けられたプレストレスト材の直径は、前記荷重センサが設けられていないプレストレスト材と異なる径であってもよい。荷重センサが設けられたプレストレスト材は、荷重センサが設けられているプレストレスト材よりも細径であることが好ましい。この径は太くても細くてもよいが、小さな孔に挿入するケーブルの外形をできるだけ小さくしたほうが孔への挿入性がよいので細い径のものを使うほうが好ましい。
第1実施形態では、主プレストレスト材MPCと荷重計測用プレストレスト材DPCを同径としたが第2実施形態では、荷重計測用プレストレスト材DPCは、主プレストレスト材MPCよりも径細としてある。
1回目と2回目の計測値から、荷重計測用プレストレスト材DPCの荷重変化を求め、この計測値から、主プレストレスト材MPCの緊張荷重変化を求めることができる。
地盤51にロータリパカションで直径135mm、深さ20mのアンカー用の孔を形成した。
また、シースシース29の先端部分をポリエチレン製熱収縮チューブにより止水処理を施した。
アンカーヘッド22は、直径155mm、厚さ113mmであり、プレストレスト材を挿通するための孔を中央に1つ、その周囲に6つ形成してある。中央の孔と周囲の孔との距離は54mmとしてある。
荷重計測用プレストレスト材DPCにも、破断荷重(261kN)の60%の荷重(156kN)をかけ定着治具251に定着させた。
本施工例では、7本のプレストレスト材23を使用し、1本の荷重計測用プレストレスト材DPC、6本の主プレストレスト材MPC共に、断面直径9.3mmのPC鋼より線を使用した。合計6本の主プレストレスト材MPC(PC鋼より線)には、合計でPC鋼より線6本分の破断荷重(261kN×6本=1566kN)の60%の荷重(939kN)をかけた。
アンカーヘッドは、市販の15.2mm(プレストレスト材23の断面直径)×7本用のアンカーヘッド(プレストレスト材23を挿通するための孔を中央に1つとその周囲に6つ有し、中央の孔と周囲の孔との距離は40.5mm)を使用した。
21 アンカー本体
22,742,842,92 アンカーヘッド
23,722,832,91 プレストレスト材
24,94 荷重センサ
241,242,951,952 プレート
251 定着治具
252,743,843,95 楔
261,741,841,931,932 アンカープレート
262 スペーサー
271 ジョイント管
272 止水ゴム
273,744,844,99 防食キャップ
28,723,833 グラウト
29,724,834,96 シース
51,71,82,98 地盤
52,73,97 コンクリート構造物
72 アンカー
721,831 孔
726 スペーサー
81 ダム構造物
83 孔
CR アンカー体長部
DPC 荷重計測用プレストレスト材
H 端部保持部
MPC 主プレストレスト材
NR 自由長部
Claims (4)
- 柱状のアンカー本体と、
前記アンカー本体の地表面に位置する側に設けられた端部保持部と、
前記端部保持部からアンカー先端に至る長さを有し、始端部が前記端部保持部に固定され、先端側の所定領域が前記アンカー本体の構成材に付着され、
前記始端部と前記先端側領域との間に位置する自由長部は前記アンカー本体の構成材と付着されておらず
前記アンカー本体を緊張する複数本のプレストレスト材と、
を備えたアンカーにおいて、
前記複数本のプレストレスト材の少なくとも1本が、前記端部保持部において他のプレストレスト材よりも突出し、当該突出したプレストレスト材の前記端部保持部に保持された端部に荷重センサが設けられたことを特徴とするアンカー。 - 前記荷重センサが設けられたプレストレスト材の直径は、前記荷重センサが設けられていないプレストレスト材と異なる径であることを特徴とする請求項1に記載のアンカー。
- 前記複数本のプレストレスト材うち、前記荷重センサが設けられた1本のプレストレスト材に加わる設定緊張荷重と、前記荷重センサが設けられていれない1本のプレストレスト材に加わる設定緊張荷重とが異なることを特徴とする請求項1また2に記載のアンカー。
- 請求項1から3の何れかに記載のアンカーに使用されるプレストレスト材の緊張荷重変化を計測する方法であって、
前記荷重センサの計測値を時間をおいて複数取得し、当該計測値から、前記複数本のプレストレスト材うち前記荷重センサが設けられていないプレストレスト材の緊張荷重変化を求めることを特徴とする緊張荷重変化計測方法。
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