JP4398180B2 - 放電灯駆動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、外部電極式の放電灯を点灯させる放電灯駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パーソナルコンピュータやナビゲーションシステム等に使用される液晶表示装置のバックライト光源として用いる外部電極式の放電灯として図2に示す構造のものが知られている。この図2に示す放電灯11は、密閉された放電空間を構成するバルブ14の内面に蛍光体被膜15を被着形成し、バルブ14の一端に内部電極16を封着し、バルブ14の外周面には導電線を螺旋状に巻着して成る外部電極17を設け、さらに短絡防止のための絶縁性を有する透光性樹脂製フィルム18を巻着したものである。そして近年、水銀レスの要望から、バルブ14の内部には、キセノンのような希ガスを放電媒体として封入している。
【0003】
このような外面電極式の放電灯を点灯させるための放電灯駆動装置に関しては、例えば特開2002−198192号公報、特開2002−75682号公報、特開2002−8888号公報記載のものが存在する。これらの公報記載の発明のうち特開2002−198192号公報記載のものを図13〜図19により説明する。
【0004】
図13に示される放電灯駆動装置において、トランス101の1次側には電源Vccと、駆動信号回路102と、第1、第2のコンデンサ103、104と、第1、第2の抵抗成分を有する素子105、106及び第1、第2のスイッチング素子107、108とを備え、2次側には直管状のバルブ外面に導電線を管軸方向に沿って螺旋状に巻着して成る外部電極式の放電灯109を負荷として備えて構成されている。つまり、電源Vccには第1のコンデンサ103と第2のコンデンサ104が直列に接続されており、第2のコンデンサ104の第1のコンデンサ103と接続されていない側は接地されている。また、電源Vccには第1のスイッチング素子107が接続されると共に、第1、第2のスイッチング素子107、108は第1、第2の抵抗成分を有する素子105、106を介して直列に接続されている。第2のスイッチング素子108の第2の抵抗成分を有する素子106と接続されていない側は接地されている。第1のコンデンサ103と第2のコンデンサ104の接続点にはトランス101の1次巻線110の一方の端子が、第1の抵抗成分を有する素子105と第2の抵抗成分を有する素子106の接続点にはトランス101の1次巻線110の他方の端子が接続されている。駆動信号回路102は電源電圧Vccを矩形波直流電圧に整形して2つの波形データを生成し、この波形を駆動信号ニ、ホに割り当てて出力し、駆動信号回路102より出力する駆動信号ニが第1のスイッチング素子107を動作させ、駆動信号ホが第2のスイッチング素子108を動作させるようにしている。
【0005】
次に動作について図14〜図19を参照にして説明する。第1、第2のスイッチング素子107、108がオフ状態では、第1、第2のコンデンサ103、104には電源Vccとグランド(接地)以外は何も接続されていない状態となり、等価回路は図14に示すようになる。第1のコンデンサ103と第2のコンデンサ104が仮に同容量の場合、図14中のA点の電位はVcc/2になり、これが点灯開始1サイクル目にトランス101の1次巻線110に印加される初期電圧となる。
【0006】
点灯開始1サイクル目に第1のスイッチング素子107がオフ状態で、第2のスイッチング素子108がオン状態では、等価回路は図15に示す状態となる。電流は第1のコンデンサ103、トランス101の1次巻線110、第2の抵抗成分を有する素子106の経路で流れ、結果的に第1のコンデンサ103が充電される。図15中のA点の電位Vcc/2から0(接地電位)に変化する。
【0007】
点灯開始1サイクル目に第1のスイッチング素子107がオン状態で、第2のスイッチング素子108がオフ状態では、等価回路は図16に示す状態となる。電流は、第1の抵抗成分を有する素子105、トランス101の1次巻線110、第2のコンデンサ104の経路で流れ、結果的に第2のコンデンサ104が充電される。図16中のA点の電位は0からVccに変化する。
【0008】
点灯開始2サイクル目以降に於いて、第1のスイッチング素子107がオフ状態で、第2のスイッチング素子108がオン状態では、等価回路及び動作は図15と同様であるが、図15中のA点の初期電位がVccであることが異なる。つまり、図15中のA点の電位は、第1のコンデンサ103に充電されることによりVccから0に変化する。
【0009】
点灯開始2サイクル目以降に於いて、第1のスイッチング素子107がオン状態で、第2のスイッチング素子108がオフ状態では、等価回路及び動作は図16と同様である。
【0010】
図17の従来回路のタイミングチャート図に示すように、第1、第2のスイッチング素子107、108を交互にオン、オフすることで、トランス101の1次巻線110の電圧が矩形波に整形され、放電灯109に正負のランプ電流を供給し、放電灯109に矩形波電圧が継続的に印加され、出力効率の高い点灯が実現できる。尚、図18に0.5%調光時の実波形を、図19に2.0%調光時の実波形を示す。
【0011】
【特許文献1】
特開2002−198192号公報
【0012】
【特許文献2】
特開2002−75682号公報
【0013】
【特許文献3】
特開2002−8888号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例であると、非点灯時のトランスの1次巻線側、つまりA点の印加電圧がVcc/2であり、この印加電圧Vcc/2が点灯開始1サイクル目の第2のスイッチング素子がオンしたタイミングでのトランスの1次巻線初期印加電圧となるため、2サイクル目以降の初期印加電圧であるVccよりも低くなり、結果として点灯開始1サイクル目のランプ電流も低くなり(図18及び図19参照)、放電が安定せずちらつきやすい。つまり、PWM調光時のオフからオンに切り替わる最初の1サイクル目で充分な電圧を印加できないため、ランプ電流が小さくなり、放電が安定せずちらつきやすい。
【0015】
また、図15に示すように、駆動信号ニ、ホが共にオフ状態になると第1、第2のコンデンサ103、104の自然放電が始まり、トランス101の1次巻線110の電圧は徐々に降下し、次の1サイクルの第1、第2のスイッチング素子107、108の電圧振幅が小さくなり、ランプ電流の低下を招き、駆動信号ニ、ホのオフ期間が長い低調光域での1サイクル目の点灯が不安定であるという問題点があった。そのため、1%程度の低い調光率まで安定して点灯できなかったという問題点があった。
【0016】
同様のことは、図22に示すように、トランスの1次巻線側に例えばトランスの発振検出を目的とする回路150等を直接接続すると、中点コンデンサ104から前記回路150へ極小ではあるが電流Ibが流れてしまうため、トランス101の1次巻線110の電圧(VC0)が低下した状態でトランス101の起動が開始する場合に発生する。この場合、トランス101の1次巻線110の電圧は、概ね数分でGND電位まで降下してしまう。なお、電源回路方式によっては、電流Ibの方向が図22中とは逆の場合もあるが、本例では便宜上流入する回路を例に取り説明している。
【0017】
このようにトランス101の1次巻線110の電圧が低下した状態でトランス101が起動すると、トランス駆動用の半導体スイッチング素子107に過大な電流が流れて、図23のタイミングチャート、図20、図21のオシロスコープによる実波形に示すようにトランス101の1次巻線110に高いスパイク状の電圧151が発生する場合がある。尚、図20はトランス101の起動初期だけ1次巻線110の発振が不安定な場合の実波形であり、図21は不安定状態が継続している場合の実波形である。
【0018】
このスパイク状の電圧151の影響で、図20に示すように中点電圧(VC0)が大きく変動し、最悪の場合には図21に示すようにトランスの発振が不安定な状態を継続する恐れもある。そのため、ランプ11に正常な矩形波電圧が印加されない期間はランプ光がちらつくことがある問題点があり、さらにスパイク状の電圧ノイズがトランス駆動用の半導体スイッチング素子107、108の耐圧以上になるとサージ破壊を招く恐れもある問題点があった。
【0019】
一般的に、トランスの異常な発振に対応する目的で、トランスの1次巻線側にダンピング効果のある容量成分を持った素子群を具備する事例がある。しかしながら、図2の構造の外面電極式の放電灯であるキセノン蛍光ランプを高輝度で点灯させるためには、トランスの1次巻線の矩形波電圧の傾きを急峻にして、ランプ電流のピークを高くする必要がある。そのため、上記のような容量成分を持った素子群を1次巻線側に具備すると、電圧波形の傾きが鈍ることで輝度の低下を招いてしまうという別の技術的な課題が発生する。
【0020】
そこで、本発明は上記従来技術の有する問題点を解決するために、オフ期間からオン期間に切り替わる点灯開始1サイクル目で充分な電圧を1次巻線に印加し、放電に充分なランプ電流を流すことにより、1%程度の低い調光率の場合でもちらつきのない安定点灯が可能な放電灯駆動装置を提供することを目的とする。
【0021】
本発明はまた、容量成分を持った素子群を具備することなく、トランスの安定な起動と安定な発振の継続を実現し、しかもキセノン蛍光ランプを高輝度で点灯することが可能な放電灯駆動装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本願発明のうち請求項1記載の発明は、トランスの2次巻線側に高周波矩形波ランプ電流を通電されて点灯する外部電極式の放電灯と、前記トランスの1次側で直列に接続された中点バイアス作成用の第1、第2のコンデンサと、前記トランスの1次巻線に電流を流すための第1、第2のスイッチング素子と、該スイッチング素子に夫々駆動信号を印加する制御回路とを備えた放電灯駆動装置において、前記第1、第2のコンデンサの間には前記トランスの1次巻線の一端側が接続され、前記第2のコンデンサが前記トランスの一次巻線と並列に接続されており、前記制御回路から前記駆動信号が前記スイッチング素子を介して前記トランスの1次巻線に印加される前に、前記第2のコンデンサに予備充電することで前記放電灯の点灯開始1サイクル目のランプ電流を第2サイクル目以降と同等値にするための充電回路を、前記トランスの1次巻線側に接続したものである。
【0023】
請求項2記載の発明は、トランスの2次巻線側に高周波矩形波ランプ電流を通電されて点灯する外部電極式の放電灯と、前記トランスの1次側で直列に接続された中点バイアス作成用の第1、第2のコンデンサと、前記トランスの1次巻線に電流を流すための第1、第2のスイッチング素子と、該スイッチング素子に夫々駆動信号を印加する制御回路とを備えた放電灯駆動装置において、前記第1、第2のコンデンサの間には前記トランスの1次巻線の一端側が接続され、前記第2のコンデンサが前記トランスの一次巻線と並列に接続されており、前記制御回路から前記駆動信号が前記スイッチング素子を介して前記トランスの1次巻線に印加される前に、前記第1、第2のコンデンサの中点電圧を電源電圧Vccに対して2Vcc/12〜11Vcc/12の電圧に予備充電するための充電回路を、前記トランスの1次巻線側に接続したものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。図1は本発明の1つの実施の形態における放電灯駆動装置の回路図、図2は放電灯を示す一部切欠正面図、図3は要部の動作を示す説明図、図4はタイミングチャートを示す図、図5は0.5%調光時の実波形を示す図、図6は2.0%調光時の実波形を示す図である。
【0025】
まず、図1において、放電灯駆動装置は、トランス1の1次側には電源Vccと、制御回路2と、第1、第2のコンデンサ3、4と、第1、第2の抵抗成分を有する素子5、6、第1、第2、第3のスイッチング素子7、8、9、定電流源10とを備え、2次側には放電灯11を負荷として備えて構成されている。具体的に説明すると、直流電源Vccには第1、第2のコンデンサ3、4が直列に接続されており、第2のコンデンサ4の第1のコンデンサ3と接続されていない側は接地されている。また、直流電源Vccには、トランス1の1次巻線12の一方の端子が第1のコンデンサ3を介して接続されている。また、直流電源Vccには第1のスイッチング素子7が接続されると共に、第1、第2のスイッチング素子7、8は第1、第2の抵抗成分を有する素子5、6を介して直列に接続されている。
【0026】
制御回路2には電源電圧を矩形波直流電圧に整形して3つの波形データを生成し、この波形を駆動信号イ、ロ、コンデンサ充電信号ハに割り当てて出力し、この制御回路2より出力する駆動信号イが第1のスイッチング素子7を動作させ、駆動信号ロが第2のスイッチング素子8を動作させ、コンデンサ充電信号ハが第3のスイッチング素子9を動作させるようにしている。各信号イ、ロ、ハは、コンデンサ充電信号ハがオン状態からオフに切り替わった後、互いに位相の反転したパルス信号である駆動信号イ、ロが出力し、第1のスイッチング素子7と第2のスイッチング素子8を交互にオンオフするように制御構成されている。
【0027】
第2のスイッチング素子8の第2の抵抗成分を有する素子6と接続されていない側は接地されている。第1の抵抗成分を有する素子5と第2の抵抗成分を有する素子6との間にはトランス1の1次巻線12の他方の端子が接続されている。トランス1の1次巻線12の他方の端子は、例えば特開2002−75682号公報記載のようにコイル、ダイオード、抵抗、抵抗成分を有する素子若しくはこれらを組み合わせて第1、第2のスイッチング素子7、8から矩形波直流電圧の駆動信号イ、ロを入力するように構成されているものであってもよい。電源Vccとトランス1の1次巻線12の一方の端子は、定電流源10及び第3のスイッチング素子9を介装し、第1のコンデンサ3を跨いで接続されている。トランス1の2次巻線13は外部電極式の放電灯11と接続されている。
【0028】
図2に示した放電灯11は、密閉された放電空間を構成するバルブ14の内面に蛍光体被膜15を被着形成し、バルブ14の一端に内部電極16を封着し、バルブ14の外周面には導電線を螺旋状に巻着して成る外部電極17を設け、さらに短絡防止のための絶縁性を有する透光性樹脂製フィルム18を巻着して形成されたものを用いる。尚、放電灯11は図2に示される放電灯に限定せず、複数の電極の内、少なくとも1の電極がバルブ外面に設けられていればよい。また、放電灯11が外面電極式のキセノン蛍光ランプである場合、バルブ14の内部にはキセノンガスが封入される。
【0029】
次に、上記構成の放電灯駆動装置の動作について説明する。本発明の放電灯駆動装置は、前述の通り点灯1サイクル目の不具合を解消するために創案されたものである。そこで、第1の実施の形態の放電灯駆動装置ではまず、点灯前の第1のスイッチング素子7及び第2のスイッチング素子8がオフ状態で、第3のスイッチング素子9がオン状態では等価回路は図3に示す状態になる。この状態では定電流源10により第2のコンデンサ4が徐々に充電されていき、最終的に図3中のA点の電位はVcc(電源電位)となる。
【0030】
点灯1サイクル目で第2のスイッチング素子8がオン状態で第1のスイッチング素子7がオフ状態では、等価回路は前記従来の技術の欄で説明した図15に示す状態になる。A点の電位は第1のコンデンサ3が充電されることによりVccから0(接地電位)に変化する。
【0031】
制御回路2からの駆動信号イと駆動信号ロの出力により、前記従来の技術で述べた図15と図16に示される状態が交互に発生し、トランス1の1次巻線12には交番電流が流れ、2次側にはトランス1の2次巻線13と1次巻線12の巻数比により昇圧された電圧が出力され、放電灯11を矩形波電流で点灯させる。
【0032】
図4は、各信号イ、ロ、ハ、トランス1の1次巻線電圧及びランプ電流の関係をタイミングチャートにした図である。駆動信号イ、ロのオフ期間に於いても、第2のスイッチング素子8がオン前に第3のスイッチング素子9がオン状態になるように構成されているため、第3のスイッチング素子9がオン状態中が充電期間となり、トランス1の1次巻線12の電圧を昇圧させ、点灯開始1サイクル目の第2のスイッチング素子8がオンしたタイミングでのトランス1の1次巻線12の初期印加電圧が、点灯2サイクル目以降と同等となりランプ電流の低下が改善され安定した点灯が可能となる。0.5%調光時の実波形を示す図5よりしても、充電期間にトランスの1次巻線電圧が昇圧していることが判かる。また、2.0%調光時の実波形を示す図6より点灯1サイクル目のランプ電流が点灯2サイクル目以降と同等値であることが判かる。
【0033】
尚、短時間で第1、第2のコンデンサ3、4を充電すると、トランス1の2次側に接続された放電灯の印加電圧が変動し、ちらつき等の不安定点灯を誘発することがあるため、充電時間をトランス1の立上り時間よりも長く設定し、可能な限り時間をかけて充電するとちらつきのない安定した点灯をする。
【0034】
図7に示される第2の実施の形態について説明する。本実施の形態では、電源Vccとトランス1の1次巻線12の一方の端子が、コンデンサ充電回路19を介装し、第1のコンデンサ3を跨いで接続されている。コンデンサ充電回路19は、スイッチング素子20、21と充電抵抗22を備え、スイッチング素子20は制御回路2のコンデンサ充電信号ハの印加により動作するように構成されている。詳しくは、電源Vccは抵抗を介してnpnトランジスタより成るスイッチング素子20のコレクタ側と接続し、スイッチング素子20のコレクタはpnpトランジスタより成るスイッチング素子21のベース側と接続し、スイッチング素子21のコレクタ側は充電抵抗22を介装してトランス1の1次巻線12の一方の端子と接続している。スイッチング素子20のベースはコンデンサ充電信号ハが印加可能に構成されている。他の構成は前述の図1に示される実施の形態と同様である。
【0035】
図8に示される第3の実施の形態について説明する。本実施の形態では、放電灯駆動装置に2個のトランスを備えている。直列に接続された第3、第4のコンデンサ23、24が、第1、第2のコンデンサ3、4と並列に接続されている。電源Vccとトランス1の1次巻線12とトランス25の1次巻線26の一方の端子は、コンデンサ充電回路27を介装し第1、第3のコンデンサ3、23を跨いで接続されている。コンデンサ充電回路27は、スイッチング素子21のコレクタ側がダイオード28と充電抵抗29の直列回路を介装してトランス25の1次巻線26の一方の端子と接続され、また、ダイオード30と充電抵抗31の直列回路を前記ダイオード28と充電抵抗29の直列回路と並列にトランス1の1次巻線12の一方の端子と接続されている。
【0036】
このようにトランス数に対応した数のダイオードと充電抵抗の直列回路を設けると、複数の放電灯を一度に点灯することが可能になる。また、放電灯の特性に応じて充電抵抗の定数を最適値にすることで第1、第2のスイッチング素子7、8の電圧振幅を最適化することができる。
【0037】
次に、本発明の第4の実施の形態の放電灯駆動装置について、図1、図4、図9〜図12を用いて説明する。第4の実施の形態の放電灯駆動装置は、ランプ駆動用トランス1の1次巻線12において、中点バイアス用コンデンサ3、4と接続された側の一端、もしくは他方のコイル、ダイオード、抵抗、抵抗成分を持った素子、もしくはそれらを組みわせた素子群5、6側の一端へ、半導体スイッチング素子7、8からの矩形波電圧が供給される以前に、予めトランス1の特性(L値、R値)に応じた最適な電流をコンデンサ4ヘ供給しておき、トランス1が起動する直前の1次巻線12側の初期電圧VT1を最適化することを特徴とする。この最適化のためのコンデンサへの充電電圧は、電源電圧Vccに対して2Vcc/12〜11Vcc/12の範囲である。
【0038】
このように初期電圧VT1を最適値にすることによって半導体スイッチング素子7→トランスの1次巻線12→中点バイアス用コンデンサ4ヘ過大なスパイク状の電流が流れないため、図4のタイミングチャートに示すように、中点バイアス用コンデンサ4の電圧VC1が乱れることなく、安定したトランス1の起動と安定な発振が継続して得られる上に、キセノン蛍光ランプである外部電極式の放電灯11を高輝度で点灯することができる。
【0039】
上述したように、図7は1個のトランス1の場合の構成例、図8は2個のトランス1、25の場合の構成例を示しているが、これらに対してコンデンサ充電信号ハにより上述した範囲の充電電圧VC1でコンデンサを充電することによって、安定したトランス1の起動と安定な発振が継続して得られる上に、キセノン蛍光ランプである外部電極式の放電灯11を高輝度で点灯することができる。ちなみに、トランスがN個以上の場合は、ダイオードと充電抵抗を各N個増やすことで対応可能である。
【0040】
図9は本実施の形態の放電灯駆動装置の入力電圧VINの印加直後の実波形、図10は従来回路の入力電圧VINの印加直後の実波形、図11は本実施の形態のトランス起動時の実波形、図12は本実施の形態の安定点灯時の実波形を示したものである。
【0041】
本実施の形態の放電灯駆動装置では、図1に示すように、従来の半導体スイッチング素子7、8からの矩形波電圧が供給される以前に、制御回路2から出力されるコンデンサ充電信号ハによって半導体スイッチング素子9がオンすることで、充電電流Iaが充電期間(図4中のt1)中、コンデンサ4へ供給されることを表している。概ね充電電流Iaがトランスの発振検出回路等の回路50への漏れ電流Ibと等しければ、電源投入時の電圧(Vcc/2)が維持されトランス起動時の初期電圧が確保される。最適な初期電圧VT1としては、概ね2Vcc/12〜11Vcc/12の間の電圧値の範囲である。実際には図7、図8の回路中の充電電流を決める充電抵抗22あるいは充電抵抗29、31の値を調整しながら、トランス1あるいはトランス1、25の1次巻線12あるいは1次巻線12、26に高いスパイク電圧が発生せず、トランスの安定な起動と安定な発振の継続が実現できる充電電流を決める抵抗値を決定する。
【0042】
これにより、図4のタイミングチャートに示すように、充電電流Iaの効果で、トランス1の駆動が開始した時に、トランス1の1次巻線12に安定な起動に最適な初期電圧VT1が確保できることで、トランス1の安定な起動と安定な発振が可能となる。
【0043】
さらに、短時間で中点コンデンサ3、4を充電した場合、トランス1に接続されたランプ11の印加電圧が変動して、ちらつきなどの不安定な点灯を誘発する可能性があるため、充電時間t1を長く設定し、可能な限りゆっくり充電すれば(t1>>トランス1次巻線電圧の立ち上り時間)、ちらつきの無い安定した点灯が可能となる。
【0044】
このように、第4の実施の形態の放電灯駆動装置では、容量成分を持った素子群を具備することなく、トランス1の安定な起動と安定な発振の継続が達成され、しかもトランス1の1次巻線12の矩形波電圧の傾きが急峻なため、キセノン蛍光ランプを高輝度で点灯できる。さらに、トランス1の1次巻線12にスパイク状の急峻な電圧の発生をなくすことができるため、トランス駆動用の半導体スイッチング素子7、8のサージ保護用に追加するツェナーダイオードなどの対策部品が削減できる。
【0045】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、第2のスイッチング素子がオン前に予備充電する構成であるので、点灯1サイクル目のランプ電流の低下を改善し、低調光率域での安定点灯を可能にするという効果がある。
【0046】
また本発明によれば、容量成分を持った素子群を具備することなく、トランスの安定な起動と安定な発振の継続が達成でき、しかもトランスの1次巻線の矩形波電圧の傾きが急峻なため、キセノン蛍光ランプを高輝度で点灯できる。さらに、トランスの1次巻線にスパイク状の急峻な電圧の発生をなくすことができるため、トランス駆動用の半導体スイッチング素子のサージ保護用に追加するツェナーダイオードなどの対策部品が削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1、第4の実施の形態の放電灯駆動装置の回路図。
【図2】外部電極式の放電灯の一部切欠正面図。
【図3】本発明の第1の実施の形態において、要部の動作を示す説明図。
【図4】本発明の第1、第4の実施の形態の放電灯駆動装置のタイミングチャート。
【図5】本発明の第1の実施の形態による0.5%調光時のランプ電流、トランス1次巻線電圧の実波形図。
【図6】本発明の第1の実施の形態による2.0%調光時のランプ電流、トランス1次巻線電圧の実波形図。
【図7】本発明の第1、第4の実施の形態の放電灯駆動装置であって、トランスが1台のものの要部を示す回路図。
【図8】本発明の第1、第4の実施の形態の放電灯駆動装置であって、トランスが複数台のものの要部を示す回路図。
【図9】本発明の第4の実施の形態における入力電圧印加直後の実波形(オシロスコープ出力)図。
【図10】従来回路の入力電圧印加直後の実波形図(上記実施の形態でコンデンサ充電電圧0とした場合のもの)。
【図11】本発明の第4の実施の形態におけるトランス起動時の実波形図。
【図12】本発明の第4の実施の形態におけるランプ安定点灯時の実波形図。
【図13】従来例の回路図である。
【図14】要部の動作を示す説明図である。
【図15】要部の動作を示す説明図である。
【図16】要部の動作を示す説明図である。
【図17】従来回路のタイミングチャート図である。
【図18】従来回路の0.5%調光時の実波形を示す図である。
【図19】従来回路の2.0%調光時の実波形を示す図である。
【図20】従来回路のトランス起動時の実波形図。
【図21】従来回路の不安定点灯時の実波形図。
【図22】他の従来回路の回路図。
【図23】他の従来回路のタイミングチャート。
【符号の説明】
1、25 トランス
Vcc 電源
2 制御回路
3、4、23、24 コンデンサ
7 第1のスイッチング素子
8 第2のスイッチング素子
11 放電灯
12、26 1次巻線
13、32 2次巻線
19、27 充電回路

Claims (2)

  1. トランスの2次巻線側に高周波矩形波ランプ電流を通電されて点灯する外部電極式の放電灯と、前記トランスの1次側で直列に接続された中点バイアス作成用の第1、第2のコンデンサと、前記トランスの1次巻線に電流を流すための第1、第2のスイッチング素子と、該スイッチング素子に夫々駆動信号を印加する制御回路とを備えた放電灯駆動装置において、
    前記第1、第2のコンデンサの間には前記トランスの1次巻線の一端側が接続され、前記第2のコンデンサが前記トランスの一次巻線と並列に接続されており、
    前記制御回路から前記駆動信号が前記スイッチング素子を介して前記トランスの1次巻線に印加される前に、前記第2のコンデンサに予備充電することで前記放電灯の点灯開始1サイクル目のランプ電流を第2サイクル目以降と同等値にするための充電回路を、前記トランスの1次巻線側に接続したことを特徴とする放電灯駆動装置。
  2. トランスの2次巻線側に高周波矩形波ランプ電流を通電されて点灯する外部電極式の放電灯と、前記トランスの1次側で直列に接続された中点バイアス作成用の第1、第2のコンデンサと、前記トランスの1次巻線に電流を流すための第1、第2のスイッチング素子と、該スイッチング素子に夫々駆動信号を印加する制御回路とを備えた放電灯駆動装置において、
    前記第1、第2のコンデンサの間には前記トランスの1次巻線の一端側が接続され、前記第2のコンデンサが前記トランスの一次巻線と並列に接続されており、
    前記制御回路から前記駆動信号が前記スイッチング素子を介して前記トランスの1次巻線に印加される前に、前記第1、第2のコンデンサの中点電圧を電源電圧Vccに対して2Vcc/12〜11Vcc/12の電圧に予備充電するための充電回路を、前記トランスの1次巻線側に接続したことを特徴とする放電灯駆動装置。
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