JP4396199B2 - 陽極接合装置 - Google Patents

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Description

この発明は、ガラス基板と導電性基板とを直接接合する陽極接合技術に関する。
陽極接合は、接着剤やはんだ等を用いないで接合対象物を直接接触させて接合する技術であり、ガラス基板とシリコンウェハ等の導電性基板との接合に広く適用されている。特に、機械的特性や加工性等に優れたシリコンと、熱膨張係数がシリコンとほぼ同じであるパイレックス(登録商標)ガラスとの組み合わせに適用されることが最も多く、半導体センサや半導体アクチュエータ等の半導体デバイスの重要な製造技術となっている。シリコンとパイレックスガラスの組み合わせの場合には、接合対象基板を積層して400℃程度に加熱安定させた後、ガラス基板を陰電位にシリコンウェハを陽電位にして数百ボルトの直流電圧を印加することによって、両基板を接合させることができる。
図7は、このような陽極接合装置の従来例の主要部の構成を示す正面図であり、装置の主要部は、接合対象基板を加熱するための加熱ヒータ3と、所定の直流電圧を接合対象基板に印加するための下側用陰電極棒5等と、で構成されている。図7には、ガラスーシリコンーガラスの3層接合の場合が示されており、中央のシリコンウェハ2を挟む両側のガラス基板1および1aの外面には、それぞれに導電性膜11および11aが成膜されている。この導電性膜11および11aは、ガラス基板1および1aにかかる電界強度を均一にし且つ高めるために成膜されている。
なお、導電性膜の成膜領域は、ガラス基板の外周より幾らか内側までとしている。この理由は、導電性膜がガラス基板の外周まで成膜されていて、ガラス基板の厚さが例えば200μmと薄い場合には、導電性基板であるシリコンウェハと導電性膜との間に印加された電圧によって、ガラス基板の端面で異常放電を生じ、接合不能となることがあるので、沿面距離を延ばして異常放電の発生を防止するためである。
接合の方法は、予め所定温度に加熱されている加熱ヒータ3の上に、下面から電圧を印加するための下側用電極板4を片側に寄せて載置し、その一端に重なるようにして、導電性膜11を下側に向けて下側のガラス基板1を搭載し、続いてシリコンウェハ2を重ね合わせ、その上に、導電性膜11aを上に向けて上側のガラス基板1aを重ね合わせ、ピンセット等で位置合わせする。次に、下側用陰電極棒5を下側用電極板4の外側の部分に、上側用陰電極棒5aを上側のガラス基板1aの導電性膜11aに、陽電極棒5bをシリコンウェハ2の上面に接触させる。この状態で、接合対象基板が所定温度(例えば400℃)に加熱されていて温度が安定していると、陰電極5および5aと陽電極5bとの間に数百ボルトの直流電圧を印加し、接合対象基板を接合させて一体化する。接合が完了すると、各電極棒5等を外した後、接合物をピンセット等で加熱ヒータ3から取り外して冷却させる。
なお、シリコンウェハ2の上面の一部を露出させて、陽電極棒5bをシリコンウェハ2の上面に接触させるために、上側のガラス基板1aは、その一部を切除されている。
接合対象基板の主な構成は、上記のような3層構造の他に、ガラス基板とシリコンウェハの2層の場合も多い。また、ガラス基板1および1aに導電性膜11および11aを成膜せず、導電性膜を成膜した同一組成のガラス基板を電圧印加用のダミーウェハとして、ガラス基板1および1aの両側に配置する方式の接合方法もあり、ダミーウェハに換えて金属板を用いる方法もある。これらの方法では5層積層となり、内側の3層が接合される。
上記のような方式の陽極接合装置は、例えば特開2000−294469号公報(特許文献1参照)に詳しく開示されている。ここでは、ガラス基板には導電性膜を形成せず、接合対象物の両側に金属板を配置している。また、加熱ヒータにはカーボンヒータを用い、その表面に導電性で耐磨耗性に優れた表面皮膜を生成している。
特開2000−294469号公報
以上で説明した陽極接合技術が適用される半導体デバイス等の製造においては、陽極接合技術が、市場要求コストに耐え得る優れた作業効率および良品率と短いリードタイムを実現できることが必要条件である。しかし、この観点から、従来の陽極接合技術を検討してみると、1サイクルの陽極接合作業に要する正味時間が約10分であり、例えば50組の基板を接合するのに約8時間を必要とする。これだけの時間を必要とする理由は、半導体デバイスの製造では、1枚の基板内に多数のデバイスを作り込む多数個取りとなるので、目視による手動位置決め作業があり、しかもその作業を含めて、高温状態での作業が多いことに関係している。更に、高温作業に加えて、高電圧を印加する作業もあるので、作業者の安全を確保するために面倒な対策が不可欠である。
この発明の課題は、上記のような従来技術の問題点を解消して、作業工数が少なく、良品率が高く、且つ安全性に優れた陽極接合装置を提供することである。
請求項1の発明は、ガラス基板とシリコンウェハ等の導電性基板とを接触させて所定の温度に加熱し、ガラス基板を陽電位に導電性基板を陰電位にして直流電圧を印加することによって、ガラス基板と導電性基板とを接触面で直接接合させる陽極接合装置であって、ガラス基板および導電性基板を保持・位置決めするための部材として、窒化アルミニウムおよび窒化ホウ素を主成分とするセラミックス(以下では「窒化アルミ硼素セラミックス」という)からなるベースプレートを備えているものにおいて、前記ベースプレートに位置決め用のガイド孔を有し、前記ガラス基板および前記導電性基板を加熱するための加熱手段からの熱を前記ベースプレートに伝達する手段として、ベースプレートの前記ガイド孔に嵌め合わされる位置決め用のベースプレートガイドを具備した、窒化アルミニウムおよび窒化ホウ素を主成分とするセラミックスからなる加熱プレートを備えている。
窒化アルミ硼素セラミックスは、機械加工性が良いのに加えて、電気絶縁物であり、熱伝導性に優れ、熱膨張係数が小さい。機械加工性が良いために、この材料を用いることによって、接合対象基板であるガラス基板および導電性基板を保持して位置決めするためのベースプレートを機械加工で容易に作成することができる。しかも、このベースプレートは、電気絶縁物で構成されるので、接合対象基板を保持・位置決めした状態で接合対象基板に電圧を印加することができ、熱伝導性に優れ、熱膨張係数が小さいので、急加熱急冷却が可能であり、加熱ヒータからの熱を均一に短時間で接合対象基板に伝達できる。
そして、ベースプレートに位置決め用のガイド孔を有し、加熱手段からの熱をベースプレートに伝達する手段として、位置決め用のベースプレートガイドを具備した窒化アルミ硼素セラミックスからなる加熱プレートを備えているので、ベースプレートガイドにガイド孔を嵌め合わせることによって、ベースプレートを加熱プレートを介していつも同じ状態で加熱手段にセットすることができる。しかも、窒化アルミ硼素セラミックスからなる加熱プレートは熱伝導性に優れ、その加工も容易である。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記ベースプレートが、ガラス基板および導電性基板を保持する保持板と、保持板に嵌め込まれてガラス基板および導電性基板を位置決めするワークガイドと、で構成されている。
ワークガイドは、例えば直方体のブロック等の単純な形状の部材とすることができるので、保持板とワークガイドを組み合わせたベースプレートの構成は、作成が最も容易な構成である。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記保持板のガラス基板等の保持面に、基板保持領域の外側および内側にまたがり且つその底面に導電性膜を形成された溝を有し、この溝の基板保持領域の内側部分で基板外周部より内側に、溝の深さより僅かに大きい高さを有する導電部材を備えている。
底面に導電膜を形成された溝と基板外周部より内側に備えられた導電部材との組み合わせで、保持面に接触しているガラス基板に電圧を印加すると、ガラス基板の端面だけに全印加電圧を印加した状態にはならなくなるので、ガラス基板の端面での異常放電の発生を防止することができる。
請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記ベースプレートを保持した状態で所定の時間間隔で所定の角度ずつ回動し、ベースプレートに搭載された接合対象基板であるガラス基板および導電性基板またはこれらの接合物を保持・搬送するターンテーブルを備え、ターンテーブルが回動する領域に、少なくとも、接合対象基板のセッティングおよび接合物の取り外しを実行するセット・取外しエリアと、ベースプレートへの着脱が制御できる加熱ヒータによって接合対象基板を予備加熱する予備加熱エリアと、ベースプレートへの着脱が制御できる加熱ヒータによって接合対象基板を所定温度に加熱し且つ接合対象基板への着脱が制御できる電極棒群を介して接合対象基板に所定の電圧を印加して接合対象基板を接合させる接合エリアと、ベースプレートへの着脱が制御できる冷却手段によって接合物を冷却する冷却エリアと、を設けている。
上記のようなターンテーブルを備えて4つのエリアを設けているので、ターンテーブルを回動させてベースプレートを4つのエリアへ順に移動させることによって、ベースプレートに保持・位置決めされた接合対象基板を確実に陽極接合させることができる。しかも、作業者が接合対象基板または接合物を取り扱うのは、常温のセット・取外しエリアだけである。
請求項1の発明においては、接合対象基板であるガラス基板および導電性基板を保持・位置決めするための部材として、機械加工性が良く、電気絶縁物であり、熱伝導性に優れ、熱膨張係数が小さい、という特長をもつ窒化アルミ硼素セラミックスからなるベースプレートを備えているので、接合対象基板の保持・位置決め手段であるベースプレートは、上記の優れた特性をもつ材料で作られることによって、機械加工で容易に作成することができ、接合対象基板を保持した状態で接合対象基板に電圧を印加することができ、急加熱急冷却が可能であり、加熱ヒータからの熱を均一に短時間で接合対象基板に伝達できるという特長を備え、接合対象基板のセッティングが容易に短時間でできるようになり、所定の温度まで加熱するのに要する時間や接合物を冷却するのに要する時間が短くなる。
そして、ベースプレートに位置決め用のガイド孔を有し、加熱手段からの熱をベースプレートに伝達する手段として、位置決め用のベースプレートガイドを具備した窒化アルミ硼素セラミックスからなる加熱プレートを備えているので、ベースプレートを加熱プレートを介していつも同じ状態で加熱手段にセットすることができる。しかも、窒化アルミ硼素セラミックスからなる加熱プレートは熱伝導性に優れ、その加工も容易である。したがって、この発明によれば、加熱手段からの熱を効率良く且つ再現性良くベースプレートに伝達することができる。
したがって、この発明によれば、工数が少なく、良品率が高く、且つ安全性に優れた陽極接合装置を提供することができる。
請求項2の発明においては、ベースプレートが、接合対象基板を保持する保持板と、保持板に嵌め込まれて接合対象基板を位置決めするワークガイドと、で構成されており、ワークガイドは、例えば直方体のブロック等の単純な形状の部材とすることができるので、保持板とワークガイドを組み合わせたベースプレートの構成は、作成が最も容易な構成である。
請求項3の発明においては、保持板のガラス基板等の保持面に、基板保持領域の外側および内側に跨り且つその底面に導電性膜を形成された溝を有し、この溝の基板保持領域の内側部分で基板外周部より内側に、溝の深さより僅かに大きい高さを有する導電部材を備えており、底面に導電膜を形成された溝と基板外周部より内側に備えられた導電部材との組み合わせで保持面に接触しているガラス基板に電圧を印加すると、ガラス基板の端面だけに全印加電圧を印加した状態にはならなくなるので、ガラス基板の端面での異常放電の発生を防止することができ、異常放電に伴う直行率や良品率の低下をなくすることができる。
請求項4の発明においては、ベースプレートを保持して回動しベースプレートに保持・位置決めされた接合対象基板またはこれらの接合物を保持・搬送するターンテーブルを備え、ターンテーブルが回動する領域に、少なくとも、接合対象基板のセッティングおよび接合物の取外しを実行するセット・取外しエリアと、ベースプレートへの着脱が制御できる加熱ヒータによって接合対象基板を予備加熱する予備加熱エリアと、ベースプレートへの着脱が制御できる加熱ヒータによって接合対象基板を所定温度に加熱し且つ接合対象基板への着脱が制御できる電極棒群を介して接合対象基板に所定の電圧を印加して接合対象基板を接合させる接合エリアと、ベースプレートへの着脱が制御できる冷却手段によって接合物を冷却する冷却エリアと、を設けているので、ターンテーブルを回動させてベースプレートを4つのエリアへ順に移動させることによって、ベースプレートに保持・位置決めされた接合対象基板を確実に陽極接合させることができる。しかも、作業者が接合対象基板または接合物を取り扱うのは、常温のセット・取外しエリアだけである。
したがって、この発明によれば、工数が少なく、良品率が高く、且つ安全性に優れた陽極接合装置を確実に提供することができる。
この発明は、接合対象基板であるガラス基板および導電性基板を保持・位置決めするための部材として、機械加工性が良く、電気絶縁物であり、熱伝導性に優れ、熱膨張係数が小さい、という特長をもつ窒化アルミ硼素セラミックスからなるベースプレートを備えていることを特徴とする。このベースプレートは、陽極接合時に必要な耐熱性と電気絶縁性を備えているだけではなく、高い熱伝導性と耐熱衝撃性も備え、接合対象基板を接合温度まで急加熱することにも、接合物を常温まで急冷却することにも対応できる。更に、機械加工性が良いので、接合対象基板の形状に合わせたベースプレート等を容易に作成することができる。
以下に、この発明の実施の形態について実施例を用いて説明する。
なお、従来技術と同じ機能の部分には同じ符号を付ける。
図1は、この発明による陽極接合装置の実施例の主要部の構成を示す部分断面正面図である。
この実施例は、加熱ヒータ3と、加熱ヒータ3からの熱を効率よく且つ再現性良くベースプレート7を介して接合対象基板に伝えるための窒化アルミ硼素セラミックス製の加熱プレート6と、接合対象基板を保持・位置決めするための窒化アルミ硼素セラミックス製のベースプレート7と、接合対象基板に電圧を印加するための下側用陰電極棒5等を上下移動自在に保持しているシリカ・アルミナ系の機械加工可能なセラミックス製の電極プレート8と、を備えている。接合対象基板は、図7の場合と同様に、導電性基板であるシリコンウェハ2と、その両側に配された導電性膜11を成膜されたガラス基板1および導電性膜11aを成膜されたガラス基板1aとである。
ベースプレート7および加熱プレート6を窒化アルミ硼素セラミックス製としているのは、急加熱および急冷却を可能として陽極接合作業に必要な時間を短縮するためであり、且つ、機械加工で作成可能として作成を容易にし、特にベースプレート7の場合には形状の異なる接合対象基板にも容易に対応できるようにするためである。
参考までに窒化アルミ硼素セラミックスの主な物性値を示すと、
ビッカース硬度 : 390 HV
体積抵抗率 : 1012 Ω・cm
最高使用温度 : 1,000 ℃(酸化雰囲気中)
熱膨張係数 : 4.4×10-6/℃(RT〜400℃)
熱伝導度 : 90 W/m・K
加熱プレート6は、加熱板61とベースプレートガイド62とで構成され、加熱ヒータ3の上面に取り付けられている。ベースプレートガイド62は、しまり嵌め合い寸法で作成され、加熱板61に形成された嵌め合い孔に圧入されている。
図2は、実施例のベースプレート7の構成を示す平面図であり、図3は、ベースプレート7の保持板71に形成された下側用電極溝712内の構成を示す断面図である。
ベースプレート7は、接合対象基板を保持する保持板71と接合対象基板を位置決めするワークガイド72とで構成され、保持板71には、加熱プレート6に位置決めするためのガイド孔711と、ワークガイド72を圧入するための孔と、下側用電極溝712とが形成されている。ワークガイド72は、しまり嵌め合い寸法で作成されて保持板71に圧入されている。
下側用電極溝712は、下側用陰電極棒5から印加される電圧を、保持板71の表面側から保持板71の直上に搭載された接合対象基板、図1の場合にはガラス基板1、に導くための溝であり、底面に成膜された金ペースト膜73の下側用電極パッド731に下側用陰電極棒5を接触させることによって、下側用陰電極棒5からの電圧が、金ペースト膜73および電極材74を介してガラス基板1の導電性膜11に印加される。金ペースト膜73と導電性膜11との接続を確実にするために、電極材74の大きさは下側用電極溝712の深さより例えば0.1mm大きくしてある。電極材74としては、耐熱性があり酸化され難い金属を使うことが望ましいが、この実施例では、鉄球が用いられ、酸化されて接触状態が悪くなると交換される。このようにして、下側用電極溝712内の金ペースト膜73を介して電圧を印加するのは、「背景技術」の項で説明したように、ガラス基板1の端面に全印加電圧がかかるとその部分で異常放電を生じて接合不能になることがあるから、この状態を避けるためである。
図4は、実施例の接合電圧印加用の電極構造を示す正面図であり、この電極構造は、電極プレート8と、下側用陰電極棒5、上側用陰電極棒5aおよび陽電極棒5bとで構成されている。
電極プレート8には、下側用陰電極棒5等の設置位置に対応して下側用陰電極棒5等の太さより幾らか大きい貫通孔81が明けられており、下側用陰電極棒5等は、それぞれに対応する貫通孔81に通されていて、上下に移動することができる。下側用陰電極棒5等の上部には、止めピン51が取り付けられていて、下側用陰電極棒5等を電極プレート8に保持し、下側用陰電極棒5等が電極プレート8から抜け落ちないようにしている。電極プレート8を下降させて、下側用陰電極棒5等を下側用電極パッド731やそれぞれの接合対象基板に接触させる場合には、下側用陰電極棒5等はそれぞれの自重に相当する荷重で接触位置に立てられ、図1の状態となる。
ここで、この実施例による陽極接合の方法を説明する。
図5は、実施例による陽極接合の主な工程を示す工程模式図である。
まず、常温のベースプレート7に接合対象基板をワークガイド72で位置決めして搭載する。一番下に導電性膜を下に向けて下側のガラス基板1を搭載し、その上にシリコンウエハ2を搭載し、一番上に導電性膜を上に向けて上側のガラス基板1aを搭載する[図5(a)]。次に、接合対象基板を搭載されたベースプレート7を加熱ヒータ3で加熱する。ベースプレート7は、加熱ヒータ3の上面に取り付けられている加熱プレート6のベースプレートガイド62にそのガイド孔711を嵌め合わされて、正確に位置合わせされる[図5(b)]。この状態で、接合対象基板が所定の温度、例えば400℃、まで加熱されたら、電極プレート8を下降させて[図5(c)]、下側用陰電極棒5を下側用電極パッドに、上側用陰電極棒5aを上側のガラス基板1aの導電性膜に、陽電極棒5bをシリコンウエハ2に、それぞれ接触させ、電極棒間に所定の電圧を印加して、接合対象基板を接合する[図5(d)]。シリコンウエハ2に陽電極棒5bを接触させるために、上側のガラス基板1aの該当部分は切除されている。接合が完了したら、電極プレート8を上昇させた後、冷却プレート9をベースプレート7に接触させて、接合対象基板の接合体である接合物12を冷却し[図5(e)]、接合物12が常温近くまで冷却されたら、接合物12をベースプレート7から取り出す[図5(f)]。
以上の工程をより効率的に実行するためのターンテーブル方式の陽極接合装置を概念的に示したのが、図6である。ターンテーブル10の回動領域には、セット・取出しエリア101、予備加熱エリア102、接合エリア103および冷却エリア104の4つのエリアが90度毎に設定されており、接合対象基板は、ターンテーブル10に取り付けられたベースプレート7で保持・位置決めされ、ターンテーブル10の90度ずつの回転によって、順次これらのエリアを通過し、陽極接合される。セット・取り出しエリア101は、図5(a)および図5(f)に相当し、このエリアでは、作業者が、常温で、接合対象基板をセットし、接合物12を取り出す。予備加熱エリア102は、図5(b)の前半工程に相当し、このエリアでは、接合対象基板が、ベースプレート7への着脱制御可能な予備加熱用の加熱ヒータ3および加熱プレート6によって予備加熱される。接合エリア103は、図5(b)の後半と図5(c)と図5(d)とに相当し、このエリアでは、接合対象基板が、ベースプレート7への着脱制御可能な本加熱用の加熱ヒータ3および加熱プレート6によって、接合のための所定温度、例えば400℃、まで加熱され、温度が安定した状態で、接合対象基板に所定の電圧が印加されて、接合対象基板を陽極接合させる。冷却エリア104は、図5(e)に相当し、このエリアでは、接合物が、ベースプレート7への着脱制御可能な冷却プレート9によって、常温近くまで冷却される。
この装置を2.5分のタクト時間で運転しようとすると、セット・取り出しエリア101での作業は十分に可能であり、予備加熱エリア102で接合対象基板は約300℃まで加熱され、接合エリア103では、接合対象基板を接合所定温度400℃まで加熱安定させるのに約1.5分を要し、接合に約0.3分を要するので、このエリアでも時間には余裕があり、冷却プレート9を強制水冷とすると、冷却エリア104での接合物の冷却時間は2.5分で十分である。このように、2.5分のタクト時間で陽極接合を実行できるので、従来技術では約8時間を必要とした50組の基板の接合作業を2時間に短縮することができた。しかも、作業者が実行する作業は、常温部での接合対象基板のセッティングおよび接合物の取り出しのみであって、高温状態および高電圧印加状態での作業はなくなり、接合作業の安全性も格段に改善された。
ここでは、ターンテーブル方式の陽極接合装置を説明したが、初段にセットエリアを備え、最終段に取出しエリアを備えたベルトコンベア方式にすることも可能である。
また、上記の実施例においては、加熱プレート6を使用しているが、これを省略することも可能である。これを省略すると、ベースプレート7内の温度分布が幾分悪くなるが、陽極接合装置としては十分に機能する。
なお、上記の実施例では、ガラス基板―シリコンウェハーガラス基板の3層構造の接合の場合を説明したが、2層構造等の他の層構造の場合にも同様にして陽極接合が可能である。
この発明による陽極接合装置の実施例の主要部の構成を示す部分断面正面図 実施例のベースプレート7の構成を示す平面図 ベースプレート7の保持板71に形成された下側用電極溝712内の構成を示す断面図 実施例の接合電圧印加用の電極構成を示す正面図 実施例による陽極接合の主な工程を示す工程模式図 図5に示した陽極接合工程を実行するためのターンテーブル方式の陽極接合装置を示す概念図 従来技術による陽極接合装置の一例の主要部の構成を示す正面図
符号の説明
1、1a ガラス基板
11、11a 導電性膜
2 シリコンウェハ
3 加熱ヒータ
4 下側用電極板
5 下側用陰電極棒
5a 上側用陰電極棒
5b 陽電極棒
51 止めピン
6 加熱プレート
61 加熱板
62 ベースプレートガイド
7 ベースプレート
・ 保持板
711 ガイド孔 712 下側用電極溝
72 ワークガイド
73 金ペースト膜
731 下側用電極パッド
74 電極材
8 電極プレート
81 貫通孔
9 冷却プレート
10 ターンテーブル
101 セット・取出しエリア 102 予備加熱エリア
103 接合エリア 104 冷却エリア
12 接合物

Claims (4)

  1. ガラス基板とシリコンウェハ等の導電性基板とを接触させて所定の温度に加熱し、ガラス基板を陽電位に導電性基板を陰電位にして直流電圧を印加することによって、ガラス基板と導電性基板とを接触面で直接接合させる陽極接合装置であって、
    ガラス基板および導電性基板を保持・位置決めするための部材として、窒化アルミニウムおよび窒化ホウ素を主成分とするセラミックスからなるベースプレートを備えたものにおいて、
    前記ベースプレートに位置決め用のガイド孔を有し、
    前記ガラス基板および前記導電性基板を加熱するための加熱手段からの熱を前記ベースプレートに伝達する手段として、ベースプレートの前記ガイド孔に嵌め合わされる位置決め用のベースプレートガイドを具備した、窒化アルミニウムおよび窒化ホウ素を主成分とするセラミックスからなる加熱プレートを備えている、
    ことを特徴とする陽極接合装置。
  2. 前記ベースプレートが、ガラス基板および導電性基板を保持する保持板と、保持板に嵌め込まれてガラス基板および導電性基板を位置決めするワークガイドと、で構成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の陽極接合装置。
  3. 前記保持板のガラス基板等の保持面に、基板保持領域の外側および内側にまたがり且つその底面に導電性膜を形成された溝を有し、
    この溝の基板保持領域の内側部分で基板外周部より内側に、溝の深さより僅かに大きい高さを有する導電部材を備えている、
    ことを特徴とする請求項2に記載の陽極接合装置。
  4. 前記ベースプレートを保持した状態で所定の時間間隔で所定の角度ずつ回動し、ベースプレートに搭載された接合対象基板であるガラス基板および導電性基板またはこれらの接合物を保持・搬送するターンテーブルを備え、
    ターンテーブルが回動する領域に、少なくとも、接合対象基板のセッティングおよび接合物の取り外しを実行するセット・取外しエリアと、ベースプレートへの着脱が制御できる加熱ヒータによって接合対象基板を予備加熱する予備加熱エリアと、ベースプレートへの着脱が制御できる加熱ヒータによって接合対象基板を所定温度に加熱し且つ接合対象基板への着脱が制御できる電極棒群を介して接合対象基板に所定の電圧を印加して接合対象基板を接合させる接合エリアと、ベースプレートへの着脱が制御できる冷却手段によって接合物を冷却する冷却エリアと、を設けている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の陽極接合装置。
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