JP4394719B2 - 使い捨て吸収性物品 - Google Patents
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Description
この代表的なものが、ソルビトール等のように尿との接触により尿に温度変化をもたらす物質の利用である(例えば特許文献1、2参照)。特許文献1記載の技術では、ソルビトール等の温度変化物質を含む部材を、吸収要素の身体側に配置することが提案されている。また、特許文献2記載の技術では、浸透性層と不浸透性層との間にソルビトール等の温度変化物質を挟んでなる要素を、吸収性コア上に配置することが提案されている。
また、特許文献2記載の技術では、温度変化物質により冷却又は加熱された尿が不浸透性層上に一時的に貯留されるため、尿量が多くなると温度変化物質による冷却又は加熱が追いつかなくなり、排尿時の尿温度からの変化が小さくなるという問題点があった。
そこで、本発明の主たる課題は、物品表面において大きな温度変化を発揮しうる使い捨て吸収性物品を提供することにある。
<請求項1記載の発明>
液透過性表面シートと裏面側シートとの間に吸収要素が介在されてなる吸収部分を、股間部を含む部位に備えた使い捨て吸収性物品において、
前記吸収要素は、繊維集合体からなり、高吸収性ポリマーを少なくとも表面側層に含む吸収体と、尿との接触により尿を冷却又は加熱する温度変化物質と、これら吸収体及び温度変化物質を包む包被シートとを有し、前記吸収体の前記表面シート側の層は、前記温度変化物質及び前記高吸収性ポリマーを混合状態で含む混合層であり、前記吸収体の前記表面シート側における前記包被シートと前記吸収体との間には、前記温度変化物質のみからなる単独層を有する、
ことを特徴とする使い捨て吸収性物品。
本発明では、排尿時に表面シートを透過した尿は、当初は温度変化物質により冷却又は加熱された後に速やかに吸収体の表面側層の高吸収性ポリマーで保持されるため、着用者に対して効果的に温度変化を伝えることができる。そして、表面側層における高吸収性ポリマーの吸収が飽和した後は、温度変化物質の減少等により尿の冷却又は加熱が不十分となっても、その尿は吸収体の表面側層で吸収保持されずに吸収体内で裏面側に移動する。つまり、十分に冷却又は加熱した尿は吸収体の表面側層において高吸収性ポリマーにより吸収保持され、冷却又は加熱が不十分となった尿は吸収体の表面側層に保持されずに裏面側に移動するため、温度変化物質による冷却又は加熱の効果が物品表面側に効果的に伝達され、物品表面に大きな温度変化がもたらされるようになる。しかも、尿は高吸収性ポリマー中に保持され、表面シートを透過した尿が肌側に逆戻りし難いため、さらさらした使用感が得られ、肌への負担も少ないものとなる。
前記吸収体は裏面側よりも表面側のほうが前記高吸収性ポリマーの密度が高くなっている、請求項1記載の使い捨て吸収性物品。
このような構造を採用することによって、冷却又は加熱された尿を吸収体の表面側により多く保持でき、物品表面における温度変化をより大きくすることができる。
前記温度変化物質は尿に溶解することにより尿を冷却又は加熱するものであり、前記吸収要素は、1枚の前記包被シートで前記吸収体及び温度変化物質を包んで形成され、前記表面シート側に合わせ目を有する、請求項2記載の使い捨て吸収性物品。
前記包被シートの合わせ目のシートの重なり幅は、前記温度変化物質の配置領域の幅よりも狭い、請求項3記載の使い捨て吸収性物品。
前記液透過性表面シートは、厚みが0.5mm以下、且つ目付けが10〜40g/m2の不織布からなり、
前記包被シートは、厚みが0.2mm以下、且つ目付けが5〜25g/m2のクレープ紙または不織布からなり、
前記液透過性表面シートと前記吸収要素との間における、少なくとも前記高吸収性ポリマーを有する部分と重なる部分には、他の部材を有しないものであり、
前記温度変化物質は尿への溶解により吸熱反応を起し、尿を冷却するものであり、且つ温度20℃の100mlの温度20℃の100mlの水への溶解度が30g以上であり、
前記温度変化物質の目付けは300〜800g/m2であり、
前記温度変化物質を有する部分の面積は2,500〜20,000mm2であり、
前記温度変化物質により前記吸収体に生じうる熱量変化の総量は50cal以上であり、
前記温度変化物質を有する部分の単位面積当たりの熱量変化は1cal/cm2以上であり、
前記高吸収性ポリマーは吸収速度が50秒以下であり、
前記高吸収性ポリマーの目付けは50〜400g/m2であり、
前記高吸収性ポリマーを有する部分の面積は2,500〜20,000mm2である、
請求項4記載の使い捨て吸収性物品。
吸収要素の包被シート内に温度変化物質及び高吸収性ポリマーを含む形態では、本項記載のような構造を採用し、本項記載のような種類、性能及び量の温度変化物質及び高吸収性ポリマーを使用するのが好ましい。なお、吸収速度とは、2gの試料が50gの生理食塩水を吸収するのに要する時間であって、JIS K 7224−1996に基づき測定されるものである(以下同じ)。
図1〜図9は、パンツ型使い捨ておむつの一例を示している。各図において、「前後方向」とは腹側(前側)と背側(後側)を結ぶ方向を意味し、「幅方向」とは前後方向と直交する方向(左右方向)を意味し、「上下方向」とはおむつの装着状態、すなわちおむつの前身頃両側部と後身頃量側部を重ね合わせるようにおむつを股間部で2つに折った際に胴回り方向と直交する方向、換言すればウエスト開口部WO側と股間部側とを結ぶ方向を意味する。
腹側外装シート12F及び背側外装シート12Bは、図4及び図5にも示すようにシート状資材12,12を2枚貼り合せてなるものであり、内側に位置する内側シート状資材12はウエスト開口部WOの縁までしか延在していないが、外側に位置する外側シート状資材12は内側シート状資材12のウエスト側の縁を回り込んでその内側に折り返されており、この折り返し部分12rは内装体200のウエスト側端部上までを被覆するように延在され、対向面にホットメルト接着剤等により固定されている。シート状資材12としては溶着により接合できるものであれば特に限定されないが、不織布であるのが好ましい。不織布は、その原料繊維が何であるかは特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。不織布を用いる場合、その坪量は10〜30g/m2程度とするのが好ましい。
内装体200は任意の形状を採ることができるが、図示の形態では長方形である。内装体200は、図3に示されるように、身体側となる表面シート30と、液不透過性シート11と、これらの間に介在された吸収要素50とを備えている。液不透過性シート11の裏面側には、内装体200の裏面全体を覆うように、あるいは腹側外装シート12Fと背側外装シート12Bとの間に露出する部分全体を覆うように、股間部外装シート12Mを固定することもできる。また、表面シート30と吸収要素50との間に、表面シート30を透過した液を速やかに吸収要素50へ移行させる中間シート(セカンドシート)を設けることもできるが、肌への熱伝達が阻害されるため、表面シート30と吸収要素50との間には、少なくとも後述する高吸収性ポリマーを有する部分と重なる部分、好ましくは全体にわたり、他の部材を設けないのが好ましい。さらに、内装体200の両脇に排泄物が漏れるのを防止するために、内装体200の両側に、身体側に起立するバリヤーカフス60,61を設けることができる。なお、図示しないが、内装体200の各構成部材は、ホットメルト接着剤などのベタ、ビードまたはスパイラル塗布などにより、適宜相互に固定することができる。また、内装体200は、メカニカルファスナーや粘着材を用い、外装シート12F,12Bに対して着脱自在に取り付けることもできる。
表面シート30は、液を透過する性質を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを例示することができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、SMS法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。特には、表面側からの温度変化を感知し易くするため、スパンボンド法やSMS法により加工された不織布が薄さと強度のバランスに優れる点で好適であり、エアスルー法により加工された不織布は低坪量でも吸収が速やかでかつさらっと感に優れるため好適である。
液不透過性シート11の素材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂や、ポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布、防水フィルムを介在させて実質的に不透液性を確保した不織布(この場合は、防水フィルムと不織布とで液不透過性シートが構成される。)などを例示することができる。もちろん、このほかにも、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている不透液性かつ透湿性を有する素材も例示することができる。この不透液性かつ透湿性を有する素材のシートとしては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性シートを例示することができる。さらに、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂または疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、防水フィルムを用いずに液不透過性としたシートも、液不透過性シート11として用いることができる。
バリヤーカフス60,61は、内装体200の両側部に沿って前後方向全体にわたり延在する帯状部材であり、表面シート30上を伝わって横方向に移動する尿や軟便を遮断し、横漏れを防止するために設けられているものである。
なお、図示形態と異なり、外側及び内側バリヤーカフス60,61のいずれか一方のみを設けることもできる。
本例の吸収要素50は、吸収体56と、この吸収体56の全体を包む包被シート58とを有するものとなっているが、包被シート58は省略することもできる。
吸収体56は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。吸収体56中には高吸収性ポリマー粒子を分散保持させるのが好ましい。
70mm ≦ W1 < W2 ≦ 190mm …(1)
0.5 ≦ W1/W2 ≦ 0.85 …(2)
0mm ≦ L1−L2 ≦ 70mm …(3)
0mm ≦ L3−L4 ≦ 50mm …(4)
また、上記数値範囲にあると、股間部においてはバリヤーカフス60,61の取付部分65近傍に吸収体56が存在しないため、バリヤーカフス60,61の動きの自由度が増し、バリヤーカフス60,61が幅方向外側に開き易く、肌に対して面で当たりやすくなり、脚の動きに対するフィット面の追従性も向上する。前後両側においては内装体200側部の吸収体56が十分な範囲に存在するため、これを基点(支点)としてバリヤーカフス60,61の起立が安定する。前後両側から股間部に至る部分は、バリヤーカフス60,61が内装体200の幅方向両側縁を基準として幅方向内側に起立した姿勢から幅方向外側に開いていく変位部であり、このバリヤーカフス60,61の姿勢変化が内装体200側部まで存在する吸収体56により支えられ、バリヤーカフス60,61の全体的な起立形状が安定する。上記数値範囲を外れ、括れ部が大きくなりすぎると、股間部においてはバリヤーカフス60,61の自由度が高くなりすぎ、かえって脚周りに隙間ができ易くなるおそれがあり、また股間部の前後両側においても基点(支点)が無いためにバリヤーカフス60,61の起立が不安定になるおそれがある。逆に括れ部が小さくなりすぎると、バリヤーカフス60,61の自由度が低下するので好ましくない。
高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子の粒径は、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用でき、1000μm以下、特に150〜400μmのものが望ましい。高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が40g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
包被シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないような目の細かいシートであるのが望ましく、表面側からの温度変化を感知し易くするため、薄く低目付けのものが適当である。厚みは0.05〜3mm程度、特に0.2mm以下、且つ目付けが5〜25g/m2程度、特に15g/m2以下であると、裏面側から肌への伝熱性に優れるため好ましい。不織布を用いる場合は、スパンボンド法やSMS法により加工された不織布、特にSMS法により加工された不織布が、薄さと強度のバランスに優れる点で好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレンなどを使用できる。
内装体200の裏面側には、製品外面に露出する股間部外装シート12Mが設けられている。この股間部外装シート12Mの素材としては、腹側外装シート12F及び背側外装シート12Bと同様のものを用いることができるが、より高強度の素材や消臭剤を含有するもの等、腹側外装シート12F及び背側外装シート12Bとは異なる素材を用いることもできる。具体的には、PP、PP/PE、PP/PET等の繊維からなる、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、ポイントボンド不織布、エアスルー不織布、エアーポイント不織布、スパンレース不織布、SMS不織布等の各種不織布、あるいはこれに消臭剤等を添加したもの等を用いることができる。
本発明は、肌に近い領域で、尿を温度変化物質40により冷却又は加熱した後、高吸収性ポリマーで吸収保持するという考え方に基づくものであり、その一つの好ましい形態として、例えば図3等に示すように、吸収要素50における包被シート58内において、高吸収性ポリマーを少なくとも表面側層に含む吸収体56の表面上に、尿との接触により尿を冷却又は加熱する温度変化物質を配置する形態が提案される。
液透過性表面シート30の素材:不織布
液透過性表面シート30の厚み:0.1〜0.5mm
液透過性表面シート30の目付けが10〜40g/m2
包被シート58の素材:クレープ紙またはSMS不織布
包被シート58の厚み:0.05〜0.2mm
包被シート58の目付け:5〜25g/m2
温度変化物質の種類:尿への溶解により吸熱反応を起し、尿を冷却するもの。
温度変化物質の溶解度(温度20℃の100mlの水に対する):30g以上、特に50g以上
温度変化物質の目付け:300〜800g/m2
温度変化物質を有する部分の面積:2,500〜20,000mm2
温度変化物質により温度変化シート42に生じうる熱量変化の総量:50cal以上、特に150cal以上
温度変化物質を有する部分の単位面積当たりに生じうる熱量変化:1cal/cm2以上、特に2.5cal/cm2以上
温度変化した尿を吸収する高吸収性ポリマーの吸収速度:50秒以下、特に40秒以下
温度変化した尿を吸収する高吸収性ポリマーの目付けは50〜400g/m2
温度変化した尿を吸収する高吸収性ポリマーを有する部分の面積:2,500〜20,000mm2
液透過性表面シート30の素材:不織布
液透過性表面シート30の厚み:0.1〜0.5mm
液透過性表面シート30の目付けが10〜40g/m2
包被シート58の素材:クレープ紙またはSMS不織布
包被シート58の厚み:0.05〜0.2mm
包被シート58の目付け:5〜25g/m2
温度変化物質の種類:尿への溶解により吸熱反応を起し、尿を冷却するもの。
温度変化物質の溶解度(温度20℃の100mlの水に対する):30g以上、特に40g以上
温度変化物質の目付け:300〜800g/m2
温度変化物質を有する部分の面積:2,500〜20,000mm2
温度変化物質により温度変化シート42に生じうる熱量変化の総量:50cal以上、特に150cal以上
温度変化物質を有する部分の単位面積当たりに生じうる熱量変化:1cal/cm2以上、特に2.5cal/cm2以上
温度変化した尿を吸収する高吸収性ポリマーの吸収速度:50秒以下、特に40秒以下
温度変化した尿を吸収する高吸収性ポリマーの目付けは50〜400g/m2
温度変化した尿を吸収する高吸収性ポリマーを有する部分の面積:2,500〜20,000mm2
液透過性表面シート30:厚み2mm、目付け25g/m2のPE/PP複合繊維からなるエアスルー不織布。
包被シート58:厚み1mm、目付けが15g/m2のクレープ紙。
吸収体56の寸法:前後方向中央を基準として前側に205mmの位置から後側に190mmの位置まで、且つ幅方向中央を基準として、左側に70mmの位置から右側に70mmの位置まで。面積は55,300mm2。
温度変化物質40の種類:ソルビトール(溶解熱はマイナス26cal/g、東和化成工業株式会社製「ソルビット」)
温度変化物質40の溶解度(温度20℃の100mlの水に対する):70g。
温度変化物質40を有する部分の寸法:前後方向中央を基準として前側に160mmの位置から後側に40mmの位置まで、且つ幅方向中央を基準として、左側に50mmの位置から右側に50mmの位置までの矩形範囲。面積は20,000mm2。
温度変化物質40により吸収体に生じうる熱量変化の総量:208cal(ソルビトール400gsmの場合)。
温度変化物質40を有する部分の単位面積当たりの熱量変化:1.04cal/cm2(ソルビトール400gsmの場合)。
高吸収性ポリマーの吸収速度:35秒。
高吸収性ポリマーの目付け:150g/m2(吸収体56の厚み方向に均一に分散されている)。
高吸収性ポリマーを有する部分の寸法:(吸収体56の全体)。
温度変化シート42の上層42a:パルプ(目付け40g/m2)及び1.7dtexのPE/PETバイコンポーネント繊維(目付け10g/m2)。
温度変化シート42の下層42a:パルプ(目付け40g/m2)及び1.7dtexのPE/PETバイコンポーネント繊維(目付け10g/m2)。
温度変化シート42の中上層42c:温度変化物質40(目付け400g/m2)。
温度変化シート42の中下層42d:高吸収性ポリマー43(目付け100g/m2)。
温度変化シート42の寸法:構造Aにおける温度変化物質を有する部分と同じ。
温度変化シート42における温度変化物質40を有する部分の寸法:温度変化シート42の全体。
温度変化シート42における高吸収性ポリマー43を有する部分の寸法:温度変化シート42の全体。
液透過性表面シート30:構造Aと共通。
包被シート58:構造Aと共通。
吸収体56の寸法:構造Aと共通。
温度変化物質40の種類:構造Aと共通。
温度変化物質40の溶解度(温度20℃の100mlの水に対する):構造Aと共通。
吸収体56における高吸収性ポリマーの吸収速度:構造Aと共通。
吸収体56における高吸収性ポリマーの目付け:構造Aと共通。
吸収体56における高吸収性ポリマーを有する部分の寸法:構造Aと共通。
温度37℃、量50ccの人工尿をビーカーに用意し、この人工尿を、サンプルの前後方向中央且つ幅方向中央の表面に対して約15cm上方から3秒程度で供給した後、サンプルの前後方向中央且つ幅方向中央の直径5cmの範囲を非接触型の温度計で所定時間毎に測定した。
Claims (5)
- 液透過性表面シートと裏面側シートとの間に吸収要素が介在されてなる吸収部分を、股間部を含む部位に備えた使い捨て吸収性物品において、
前記吸収要素は、繊維集合体からなり、高吸収性ポリマーを少なくとも表面側層に含む吸収体と、尿との接触により尿を冷却又は加熱する温度変化物質と、これら吸収体及び温度変化物質を包む包被シートとを有し、前記吸収体の前記表面シート側の層は、前記温度変化物質及び前記高吸収性ポリマーを混合状態で含む混合層であり、前記吸収体の前記表面シート側における前記包被シートと前記吸収体との間には、前記温度変化物質のみからなる単独層を有する、
ことを特徴とする使い捨て吸収性物品。 - 前記吸収体は裏面側よりも表面側のほうが前記高吸収性ポリマーの密度が高くなっている、請求項1記載の使い捨て吸収性物品。
- 前記温度変化物質は尿に溶解することにより尿を冷却又は加熱するものであり、前記吸収要素は、1枚の前記包被シートで前記吸収体及び温度変化物質を包んで形成され、前記表面シート側に合わせ目を有する、請求項2記載の使い捨て吸収性物品。
- 前記包被シートの合わせ目のシートの重なり幅は、前記温度変化物質の配置領域の幅よりも狭い、請求項3記載の使い捨て吸収性物品。
- 前記液透過性表面シートは、厚みが0.5mm以下、且つ目付けが10〜40g/m2の不織布からなり、
前記包被シートは、厚みが0.2mm以下、且つ目付けが5〜25g/m2のクレープ紙または不織布からなり、
前記液透過性表面シートと前記吸収要素との間における、少なくとも前記高吸収性ポリマーを有する部分と重なる部分には、他の部材を有しないものであり、
前記温度変化物質は尿への溶解により吸熱反応を起し、尿を冷却するものであり、且つ温度20℃の100mlの温度20℃の100mlの水への溶解度が30g以上であり、
前記温度変化物質の目付けは300〜800g/m2であり、
前記温度変化物質を有する部分の面積は2,500〜20,000mm2であり、
前記温度変化物質により前記吸収体に生じうる熱量変化の総量は50cal以上であり、
前記温度変化物質を有する部分の単位面積当たりの熱量変化は1cal/cm2以上であり、
前記高吸収性ポリマーは吸収速度が50秒以下であり、
前記高吸収性ポリマーの目付けは50〜400g/m2であり、
前記高吸収性ポリマーを有する部分の面積は2,500〜20,000mm2である、
請求項4記載の使い捨て吸収性物品。
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