本発明の原理の理解を促進する目的のために、今度は図面に例示された実施形態への参照が行われ、また同じものを説明するために特定の言語が使用されるであろう。それにもかかわらず、それによって本発明の範囲の如何なる限定も意図されないことは理解されるであろう。前述の実施形態における如何なる改変および更なる修正も、またここに述べるような本発明の原理の如何なる更なる適用も、本発明が関係する本技術に精通する人が普通に思いつくように思われる。
図1は、本発明の一実施形態の有害小動物駆除システム20を示す。システム20は、地下のシロアリといった有害小動物による損傷から建物22を守るように構成されている。システム20は、建物22の周りに配置された多数の有害小動物駆除装置110を含む。図1では、明瞭さを保つためにほんの数個の装置110が参照数字によって特定的に表されている。システム20はまた、装置110に関する情報を収集するためにインタロゲータ(質問器)30を含む。インタロゲータ30によって装置110から収集されたデータは、通信インタフェース41を介してデータ収集ユニット(DCU)40内に集められる。
更に図2を参照すると、システム20の動作の、ある幾つかの態様が図示されている。図2では、少なくとも部分的に地面Gの下に位置する有害小動物駆除装置に無線通信技術を使用して質問を発するためにインタロゲータ30を操作する有害小動物駆除サービス提供業者Pが示されている。この例では設置されている装置110との無線通信を確立するための、地面G上をスイープするために便利なハンドヘルド形のインタロゲータ30が示されている。システム20の更なる態様とその動作は図8〜10に関連して説明されるが、代表的な有害小動物駆除装置に関する第1の更なる詳細は、図3〜7を参照しながら説明される。
図3〜7は、有害小動物駆除装置110の種々の特徴要素を図示している。先ず有害小動物を検出するために有害小動物駆除装置110は、内部に有害小動物監視アセンブリ112を配置している。更に詳しく図3、4を参照すると、有害小動物監視アセンブリ112は、中心線アセンブリ軸Aに沿って図示されている。軸Aは、図3、4両者の観察面と一致しており、図4の観察面は図3の観察面に垂直である。
有害小動物監視アセンブリ112は、軸Aに沿った通信回路サブアセンブリ116の下方にセンサー・サブアセンブリ114を含む。センサー・サブアセンブリ114は、2個の(2)餌部材132を含む(図3、6を参照のこと)。餌部材132は各々、一つ以上の選択された種の有害小動物のための餌材料から作られている。例えば餌部材132は各々、このような有害小動物の好む食物である材料で作ることができる。地下のシロアリを対象にした一例では、餌部材132は各々、殺虫剤成分を持たない軟らかな木材ブロックの形態をしている。シロアリ用の他の例では餌部材132の一つ以上は殺虫剤を含むことができ、木材以外の組成、あるいはこれらの特徴要素の組合せを持つことができる。有害小動物駆除装置がシロアリ以外のタイプの有害小動物を対象にする更に他の例では、典型的には各餌部材132の相応じて異なる組成が使用される。
センサー・サブアセンブリ114はまた、センサー150を含む。センサー150は、図3、6では餌部材132の間に描かれており、図6は、図3より十分に組み立てられた有害小動物駆除装置110の図である。センサー150は一般に、細長くなっており、図4、6に示すように端部152aと反対側端部152bとを持っている。センサー150の中央部は、図4における部分152aと152bとを分離する一対の隣接する破断線によって表されており、センサー150の図を不明確にするのを避けるために、図4では餌部材132は図示されていない。
センサー150は、基板151を含む。基板151は、図4の破断図に図示されている導電性のループまたは経路154の形態をした感知素子153aを備えるように構成された胴体153を支持している。図4の破断線によって表される中央センサー部分に沿って経路154の4個のセグメントは、概ね直線で平行なルート(図示せず)に沿って続いており、相応じて破断線の一方で終わる端部152aの4個の経路セグメントを破断線の他方で終わる端部152bの4個の経路セグメントに結合している。経路154は、端部152aの基板エッジ155に隣接する一対の電気接点パッド156で終端している。
基板151および/または導体153は、有害小動物監視アセンブリ112で監視される有害小動物による消費または排除を受け易い一つ以上の材料で構成される。これらの材料は、食品物質、非食品物質、または一つ以上の有害小動物種のための両者の組合せであり得る。まさに非食品物質で構成された材料は餌部材132といった隣接する食用材料の消費中に直ちに排除されるであろうということが分かっている。基板151または導体153が消費または排除されるにつれて、経路154は最終的には変えられる。この変化は、この後で更に詳述するように、経路154の一つ以上の対応する電気的性質を監視することによって有害小動物の存在を指示するために利用され得る。代替として基板151および/または導体153は、餌部材132のある一定の程度の消費または排除が、検出可能な仕方で経路154の導電性を変化させるために十分な機械的力を働かせるように餌部材132に関して配置させることができる。この代替手段に関して基盤および/または導体153は、関心の有害小動物によって直接消費または排除される必要はない。
有害小動物監視アセンブリ112は更に、センサー・サブアセンブリ114に接続された回路サブアセンブリ116を含んでいる。回路サブアセンブリ116は、センサー・サブアセンブリ114の経路154の一つ以上の電気的性質の変化によって示されるような有害小動物活動を検出して伝達するように構成される。回路サブアセンブリ116は、通信回路160を収容するための回路エンクロージャ(筺体)118と、センサー・サブアセンブリ114のセンサー150に通信回路160を取外し可能に接続するための一対の接続部材140とを含んでいる。この構成の種々の動作上の態様は、今後図8〜10に関連して説明される。エンクロージャ118は、カバー片120とOリング124とベース130とを含んでおり、これらは各々、軸Aを中心とした概ね円形の外周を持っている。エンクロージャ118は、図3に対して図4では更に十分に組み立てられた状態で示されている。カバー片120は、内側リップ123が境界となる空洞122を画定している。ベース130は、Oリングを受けるようにサイズ決めされた溝131(ファントムで(部分透視画で)図示された)を画定しており、またベース130がカバー片120と一緒に組み立てられるとき内側リップ123に係合するように構成された外側フランジ133を含んでいる(図4を参照のこと)。
通信回路160は、カバー片120とベース130との間に配置される。通信回路160は、コイルアンテナ162と回路部品166を支持するプリント配線基板164とを含んでいる。図5も参照すると、ベース130と接続部材140と無線通信回路160とのアセンブリの上面図が示されている。図5で軸Aは、観察面に垂直であって、同様にラベル付けされた十字線によって表されている。ベース132は、プリント配線基板164を貫通する搭載孔に係合する柱132を含んでいる。ベース130はまた、ともに組み立てられるときにコイルアンテナ162に係合してそれをベース130とプリント配線基板164とに対して一定の関係に維持するためのマウント134を含んでいる。ベース130は更に、図4に最もよく図示されているように各々が貫通開口部137を画定する4個の支持体136を含む。ベース130は、支持体136の隣接するペア間の中心に位置する突起138を有するように形成されている。突起138は、凹部139(図3にファントムで図示された)を画定している。
概して図3〜5を参照すると、接続部材140は各々、一対の接続ナッブ(こぶ)146を含む。各ナッブ146は、それぞれの接続部材140の相対する端部から延びるネック部147とヘッド部145とを持っている。各接続部材140に関して突起148は、対応する一対のナッブ146間に位置している。突起148は、凹部149を画定する。接続部材140は、導電性のエラストマー材料から形成される。一実施形態では各接続部材140は、07016のニュージャージー州の129Dermody Street,Cranfordに会社アドレスを有するTECKNITから入手可能な化合物862といったカーボン含有シリコーンゴムから作られる。それにもかかわらず他の実施形態では異なる組成が使用できる。
各接続部材140をベース130に組み立てるために、対応する一対のナッブ146は、凹部139内に延びる突起148を有する支持体136のそれぞれ一対の開口部137内に挿入される。ナッブ146の各々のヘッド部145は、それが貫通するそれぞれの開口部137より僅かに大きくサイズ決めされている。その結果、挿入時にヘッド部145は、それぞれの開口部137を十分に貫通するまで弾性的に変形する。いったんヘッド部145が開口部137を貫通して延びるとそれは、ネック147を持ったその元の形状に戻り、開口部の縁に確実に係合する。ナッブ146のヘッド部145とネック部147との適当なサイズ決めと形状決めとによって開口部137は、ベース130と接続部材140とが互いに組み立てられるときに湿気と破片の通過を妨げるように密閉できる。図5に示すようにプリント配線基板164は、組立て後に各接続部材140の1個のナッブ146に接触する。
接続部材140がベース130と一緒に組み立てられた後に、溝131内に保持されたOリング124を持った空洞122内にベース130を挿入することによってエンクロージャ118が組み立てられる。挿入時にカバー片120および/またはベース130は、フランジ133が内側リップ123を乗り越えて空洞122内に広がるように弾性的に変形するので、カバー片120とベース130とは「スナップ嵌め(snap-fit)」タイプの接続によって互いに係合する。ベース130の外面の角のあるプロファイル(輪郭)は、この形式の組立てを容易にする。いったんカバー片120とベース130とがこの仕方で接続されるとOリング124は、湿気と破片の空洞122内への侵入を妨げるために弾力的な密閉を与える。ベース130に係合されたカバー片120の内面は、密閉を助けることができる相補的プロファイル(輪郭)を持っている。
通信回路サブアセンブリ116が組み立てられた後にセンサー150は、ベース130によって保持された各接続部材140の凹部149内に端部152aを挿入することによってサブアセンブリ116に組み立てられる。接続部140は、凹部149内への端部152aの挿入によって僅かに弾性的に変形するようにサイズ決めされているので、それに接触するセンサー150を確実に保持するために接続部材140によって端部152aにバイアス力(偏倚力)が印加される。いったん端部152aが接続部材140に挿入されると、各パッド156は接続部材146の異なる一つによって電気的に接触させられる。次に、プリント配線基板164に接触する各ナッブ146は、経路154をプリント配線基板164に電気的に接続する。
図6を参照すると、有害小動物駆除装置110と有害小動物監視アセンブリ112の分解図が描かれている。図6でセンサー・サブアセンブリ114と回路サブアセンブリ116は、1ユニットとして有害小動物監視アセンブリ112を保持するように一緒に組み立てられ、支持部材190内に入れ子状にされた状態で図示されている。支持部材190は、相対するサイド部材194に取り付けられたベース192を含むフレームの形態をしている。図6ではサイド部材194の一方だけが完全に見えており、他方は同様に有害小動物監視アセンブリ112の隠れた側に沿ってベース192から延びている。サイド部材194は、ベース192と反対側のブリッジ196とによって互いに接合される。ブリッジ196は、回路サブアセンブリ116の組立済みエンクロージャ118を受けるように輪郭形成される空間198を画定するように構成されている。
有害小動物駆除装置110は、例えば図2に示すように地面に配置するように構成された取り外し可能なキャップ180を有するハウジング170を含む。ハウジング170は、開口部178と交差するチャンバ172を画定する。有害小動物監視アセンブリ112と支持部材190は、開口部178を貫通してチャンバ172に挿入されるようにサイズ決めされている。ハウジング170は、端部171bと反対側の端部171aとを有している。端部171bは、図2に示すように、地中に有害小動物駆除装置110を配置するのを助けるためにテーパー付き端部175を含む。端部175は、開口(図示せず)で終端している。ハウジング170によって画定される多数のスロット174がチャンバ172に連通している。スロット174は、チャンバ172からのシロアリの出入りのために特によく適している。ハウジング170は、地中に有害小動物駆除装置110を配置するのを助けるためにその幾つかは図6の参照数字176a、176b、176c、176d、176eで示されている多数の突き出たフランジを持っている。
いったんチャンバ172内に入れられると有害小動物監視アセンブリ112は、キャップ180によってハウジング170内に固定できる。キャップ180は、ハウジング170の溝179に係合するように構成された下向きのプロング(歯また)184を含む。キャップ180がハウジング上に完全に取り付けられた後に、キャップ180は分解を防止するラッチ位置でプロング184に係合するように回転できる。このラッチ機構は、つめ・凹み構成を含むことができる。スロット182は、キャップ180を回転させるのを助けるために、平先ねじ回しといった工具にキャップ180を係合させるために使用できる。支持部材190、ベース130、カバー片120、ハウジング170およびキャップ180は、予想される環境露出による劣化に耐える、また有害小動物駆除装置110で検出されそうな有害小動物による変化に耐える材料で作られることが好ましい。一形態ではこれらの部品は、ポリプロピレンのようなポリマー樹脂または01201のマサチューセッツ州One Plastics Avenue Pittsfieldという会社アドレスを有するGeneral Electric Plasticsから入手可能なCYCOLAC ARポリマー・プラスチック材料から作られる。
典型的には有害小動物監視アセンブリ112は、ハウジング170が、監視すべき領域の少なくとも部分的に地中に設置された後にチャンバ172内に配置される。アセンブリ112は、図8〜10に関連して更に詳しく説明されるように、有害小動物活動を検出して報告するように構成される。一つの動作モードでは有害小動物駆除装置110は、有害小動物活動が有害小動物監視アセンブリ112によって検出された後に有害小動物防除剤を放出するように再構成される。図7は、このような再構成の一例の分解組立図である。図7では有害小動物駆除装置110は、有害小動物活動が検出された後に有害小動物監視アセンブリ112の代替品として有害小動物防除剤放出アセンブリ119を利用する。取替えは、キャップ180をラッチするために必要とされる方向とは反対の方向にキャップ180を回転してキャップ180をハウジング170から取り外すことによって始まる。典型的にはキャップ180の取外しは、少なくとも部分的に地中に設置されたままに留まっているハウジング170によって行われる。有害小動物監視アセンブリ112はそれから、支持部材190を引くことによってハウジング170から抜き取られる。シロアリといった有害小動物への有害小動物駆除装置110の適用は有害小動物監視アセンブリ112が取り去られる前にかなりの量の汚れと破片とをチャンバ172内に累積することに繋がる可能性があることが分かっている。この累積は、チャンバ172からの有害小動物監視アセンブリ112の取り外しを妨げる可能性がある。その結果、好適には部材190は、少なくとも40ポンド(lbs.)の引っ張り力、更に好適には少なくとも80lbs.の引っ張り力に耐えるように構成される。
有害小動物監視アセンブリ112がチャンバ172から取り外された後に、開口部178を通してハウジング170のチャンバ172内に有害小動物防除剤放出アセンブリ119が配置される。有害小動物防除剤放出アセンブリ119は、チャンバ1172を画定する有害小動物防除剤入り餌チューブ1170を含む。チャンバ1172は、有害小動物防除剤保持マトリックス部材1173を入れている。チューブ1170は、相補的な雌ねじ(図示せず)を有するキャップ1176に係合するように構成されたねじ付き端部1174を持っている。キャップ1176は、開口1178を画定している。回路サブアセンブリ116は、ハウジング170からの有害小動物監視アセンブリ112の取外し前、取外し時または取外し後にセンサー150から取り外される。したがって開口1178は、有害小動物監視アセンブリ112からの取外し後に確実に回路サブアセンブリ116を受けるようにサイズ決め、形状決めされている。有害小動物防除剤放出アセンブリ119は、回路アセンブリ116と共に構成された後にチャンバ172内に配置され、キャップ180は前述の仕方でハウジング170に再係合できる。
図8は、図1に示すシステム20の代表的な有害小動物駆除装置110のためのインタロゲータ(質問器)30と有害小動物監視アセンブリ112とを模式的に描いている。図8の監視回路169は、接続部材140によってセンサー150の導体153に接続された通信回路160をまとめて表している。図8において監視回路169の経路154は、有害小動物活動にしたがって閉止または開放される電気経路を与えるセンサー150の能力に対応する単極単投型スイッチによって表されている。更に、通信回路160は付勢されたときに、一方の状態が開放または高抵抗経路154を表し、他方の状態が電気的に閉じたあるいは導通している経路154を表す二状態・状態信号を与えるセンサー状態検出器163を含んでいる。通信回路160はまた、装置110に関して対応する識別信号を発生させる識別コード167を含んでいる。識別コード167は、予め決められたマルチビットの二進コードの形式または当業者が思いつくような他の形式とすることができる。
通信回路160は、コイルアンテナ162を介して受信される外部刺激またはインタロゲータ30からの励起信号によって付勢される受動型RFトランスポンダとして構成される。同様に回路160の検出器163とコード167は、この刺激信号によって電力供給される。刺激信号によって付勢されることに応答して通信回路160は、変調されたRFフォーマットでコイルアンテナ162を用いてインタロゲータ30に情報を送信する。この無線送信は、検出器163によって決定された餌状態と識別コード167によって与えられた一意の装置識別子とに対応している。
更に図9を参照すると、通信回路160と監視回路169の更なる詳細が描かれている。図9で破線ボックスは、プリント配線基板164を表し、それが支持する部品166を限定している。回路部品166は、コンデンサCと集積回路ICと抵抗器RとPNPトランジスタQ1とを含む。図示の実施形態では集積回路ICは、85224−6199番のアリゾナ州チャンドラー市West Chandler Blvd.2355番地のMicrochip Technologies社によって供給される受動型無線周波数識別装置(Radio Frequency Identification Device:RFID)モデルNo.MCRF202である。集積回路ICは、コード167と検出器163とを含む。
ICはまた、コイルアンテナ162とコンデンサCの並列ネットワークに接続された2個の(2)アンテナ接続部VA、VBを含む。コンデンサCは、約390ピコファラッド(pF)のキャパシタンスを有し、コイルアンテナ162は、図示の実施形態に関しては約4.16ミリヘンリー(mH)のインダクタンスを持っている。ICは、接点VCC、VSSを介して調整されたDC電位に、より高い電位にあるVCCを供給するように構成されている。この電位は、接続部VA、VBを介してコイルアンテナ162で受信された刺激RF入力から導出される。ICのVCC接続部は、トランジスタQ1のエミッタとセンサー150の電気接点パッド156の一つとに電気的に接続されている。トランジスタQ1のベースは、電気接点パッド156の他方と電気意的に接続されている。抵抗器Rは、ICのVSS接続部とトランジスタQ1のベースとに電気的に接続されている。トランジスタQ1のコレクタは、ICのSENSOR入力に接続される。このままの時には、直列に接続された導電性の経路154と接続部材140は、抵抗器Rに関して330キロオームという図示の値に比較して相対的に低い抵抗を呈する。したがってRと接続部材140と導電性経路154とによって形成される分圧器によってトランジスタQ1のベースに与えられる電圧は、トランジスタQ1をオンにするために十分でない,その代わりRを通る電流をシャント(分流)する。その結果、ICへの入力SENSORは、IC内のプルダウン抵抗器(図示せず)を介してVSSに対して論理的ローレベルに維持される。導電性経路154の抵抗が増加して開放回路状態を示すと、トランジスタQ1のエミッタとベース間の電位差は、変化してトランジスタQ1をオンにする。対応してICのSENSOR入力に与えられる電圧電位は、VSSに対して論理的ハイレベルになる。トランジスタQ1と抵抗器Rの回路構成は、導電性経路154を直接VCCとSENSOR入力とに亘って配置することと比較してSENSOR入力に与えられる論理レベルを逆転させるという効果を持っている。
他の実施形態では通信回路160をまとめて、あるいは別々に備えるために一つ以上の部品の異なる配置が利用できる。一代替構成では、通信回路160は、餌状態信号または識別信号を両方ではなく一方だけ送信できる。更なる実施形態では、装置110に関する異なる可変情報は、餌状態情報または装置識別情報を伴って、または伴わずに送信され得る。他の代替形態では、通信回路160は、それ自身の内部電源を持っていて、事実上選択的または恒久的に「アクティブ(活性状態)」になっていることができる。このような代替形態に関しては、電力は外部刺激信号から導出される必要はない。まさに装置110は、その代わりに通信を開始できるであろう。更に他の代替実施形態では装置110は、能動回路と受動回路の両者を含むこともできる。
図8はまた、インタロゲータ30の通信回路31を示す。インタロゲータ30は、RF刺激信号を生成するRF励起回路32とRF入力を受信するRF受信器(RXR)回路34とを含む。回路32、34は各々、機能的にコントローラ36に接続されている。インタロゲータ30は回路32、34のために別々のコイルを有するように図示されているが、他の実施形態では同一のコイルが両者のために使用できる。コントローラ36は、インタロゲータ30の入出力(I/O)ポート37とメモリ38とに機能的に接続されている。インタロゲータ30は、典型的には電気化学的電池の形態またはこのような電池のバッテリーの形態をした、回路31を付勢するそれ自身の電源(図示せず)を有している。コントローラ36は、一つ以上の部品から構成され得る。一例ではコントローラ36は、メモリ38にロードされた命令を実行するプログラム可能なマイクロプロセッサ・ベースのタイプである。他の例ではコントローラ36は、プログラム可能なディジタル回路の代替または追加として、アナログ計算回路、配線状態機械論理または他の装置タイプによって確定することもできる。メモリ38は、揮発性または不揮発性の種類の一つ以上の固体半導体部品を含むこともできる。代替としてまたは追加的に、メモリ38は、一つ以上の電磁記憶装置または光記憶装置、たとえばフロッピーまたはハード・ディスクドライブまたはCD−ROMを含むこともある。一例ではコントローラ36とI/Oポート37とメモリ38は、同一集積回路チップに一体的に設けられる。
I/Oポート37は、図1に示すようにインタロゲータ30からのデータをデータ収集ユニット40に送信するように構成される。再び図1を参照して、データ収集ユニット40の更なる態様が説明される。ユニット40のインタフェース41は、I/Oポート37を介してインタロゲータ30と通信するように構成される。ユニット40はまた、装置110に関してインタロゲータ30から得られた情報を記憶して処理するプロセッサ42とメモリ44とを含む。プロセッサ42とメモリ44は、それぞれコントローラ36とメモリ38とに関して説明された仕方と類似の仕方で種々に構成できる。更に、インタフェース41とプロセッサ42とメモリ44は同一の集積回路チップ上に一体的に設けることもできる。
したがって図示の実施形態に関して通信回路160は、インタロゲータ30が射程内(通信可能距離内)の装置110に刺激信号を送信するとき、餌状態情報と識別子情報とをインタロゲータ30に送信する。インタロゲータ30のRF受信器回路34は、装置110からの情報を受信し、コントローラ36による操作とメモリ38内への記憶とのために条件整備しフォーマット化する適当な信号を供給する。装置110から受信したデータは、I/Oポート37をインタフェース41に機能的に接続することによってデータ収集ユニット40に送信され得る。
ユニット40は、ラップトップ型パーソナルコンピュータ、ハンドヘルドまたはパームトップ型コンピュータ、またはインタロゲータ30とインタフェースするように適応させられ、またインタロゲータ30からのデータを受信して記憶するようにプログラムされた、他の専用または汎用の種々の計算装置の形式で設けることができる。他の実施形態では、ユニット40はインタロゲータ30に関して遠隔に配置することもできる。この実施形態に関しては、一つ以上のインタロゲータ30は、電話システムのような確立された通信媒体またはインターネットのようなコンピュータネットワーク上でユニット40と通信する。更に他の実施形態では、インタロゲータ30は存在せず、ユニット40は通信回路160と直接通信するように構成される。インタロゲータ30および/またはユニット40は、配線インタフェースを介して一つ以上の有害小動物駆除装置と通信するように構成される。なお更に他の実施形態では、当業者が思いつくように、インタロゲータ30とデータ収集ユニット40と装置110とによって、種々のインタフェースと通信の手法が使用できる。
地下のシロアリを対象とした好適な実施形態では、基板151は、地中環境で予想される湿気レベルに曝されるときに寸法変化に耐性のある非食物材料から形成されることが好ましい。このような寸法的に安定な基板は、導電性経路154に不注意による変化を引き起こす可能性が低いことが分かっている。更に寸法的に安定な基盤151の好適な一例は、ポリエチレンといったポリマー材料で被覆した紙を含む。それにもかかわらず他の実施形態では、基板151は、湿気への曝露により寸法が変化し得る、また代替としてまたは追加的に目標とする有害小動物によって食物として好まれる一つ以上のタイプの材料を含む可能性のある材料を含む他の物質または化合物から構成され得る。
ある幾つかのアプリケーションでは、銀含有導体といった金属ベースの導電体は、有害小動物駆除装置が典型的に使用される環境に共通の水溶液内で直ちにイオン化する傾向があることが分かっている。この状況は、結果的に得られる電解溶液によって有害小動物駆除装置導電性経路の電気的短絡または橋絡に導き、おそらくは不適当な装置動作という結果を招く可能性がある。驚くべきことに、カーボン・ベースの導体は、電気的短絡または橋絡の可能性が実質的に低いことも発見されている。したがってこのような実施形態に関して経路154は、非金属カーボン含有インク化合物から形成されることが好ましい。このようなインクの供給元の一つは、ミシガン州ポートヒューロン、ワシントンアヴェニュー600番地という会社アドレスを持つAcheson Colloids Companyである。導体153を含むカーボン含有導電性インクは、シルクスクリーン印刷、パッド印刷またはインクジェット放出手法、あるいは当業者が思いつくようなこのような他の手法を使用して基板151上に堆積できる。
一般に選択された金属導体と比較してカーボン・ベースの導体は、より高い電気抵抗率を持つことができる。好適には、カーボン含有インク化合物の体積低効率は、約0.001ohm−cm(オームセンチメートル)以上である。より好適な実施形態ではカーボン含有物質からなる導体153の体積低効率は、0.1ohm−cm以上である。更により好適な実施形態では、カーボン含有物質からなる導体153の体積低効率は、約10ohm−cm以上である。更に他の実施形態では、導体153は当業者が思いつくような異なる組成と体積低効率とを持つことができる。
更なる実施形態では、有害小動物駆除装置環境において予想される水溶液内でイオン化を実質的に受けない有害小動物駆除装置導体のために、他の導電性元素および/または化合物が考えられる。本発明のなお更なる実施形態では、電気的橋絡または短絡の危険があるにもかかわらず、金属ベースの導体が利用される。
概して図1〜9を参照しながら、システム20のある幾つかの動作上の態様が更に説明される。典型的にはインタロゲータ30は、装置110がインタロゲータ30の予め決められた距離範囲内に存在するときに装置110の回路169を付勢するために適当なRF信号を励起回路32に発生させるように構成される。一実施形態では、コントローラ36は、周期的にこの刺激信号の生成を自動的に督促するように構成される。他の一実施形態では刺激信号は、インタロゲータ30に接続されたオペレータ制御(図示せず)を介してオペレータによってプロンプト(督促)される。このようなオペレータ・プロンプトは、自動プロンプトに対する代替としてまたは追加的プロンプト・モードとしてのいずれかであり得る。インタロゲータ30は、必要に応じてオペレータに問いかけ状態を与える通常タイプ(図示せず)の視覚的または可聴的インジケータを含むことができる。
更に図10の流れ図を参照しながら、本発明の更なる実施形態のシロアリ駆除プロセス220が説明される。プロセス220のステージ222では、保護すべき地域に関して間隔をあけた関係で多数の有害小動物駆除装置110が設置される。非限定的例として図1は、保護すべき建物22の周りに配置された多数の装置110の一つの可能な分布の図を与える。これらの装置110の一つ以上は、図2に示すように少なくとも部分的に地下に配置される。
プロセス220に関して各装置110は最初に、各々が地下のシロアリによって食物として好まれるが殺虫剤を含まない監視品種の一対の餌部材132を含む有害小動物監視アセンブリ112を設置される。いったんシロアリのコロニーが食物源への経路を確立すると、シロアリはこの食物源に戻る傾向があることが分かった。その結果、装置110は最初に、建物22といった保護したい地域または構造物の近傍にいるかもしれないシロアリによってこのような経路を確立するように監視構成で配置される。
いったん適所に配置されると、ステージ224で装置110のマップが生成される。このマップは、設置された装置110に関する符号化された識別子に対応するしるしを含む。一例では、これらの識別子は一装置110ごとに独特である。次にプロセス220の有害小動物監視ループ230は、ステージ226に接する(encountered)。ステージ226では、設置された装置110は定期的に見つけ出され、またデータはインタロゲータ30によるそれぞれの無線通信回路160の問いかけによって各装置110からロードされる。このデータは、餌状態情報と識別情報とに対応する。この仕方で、所定の装置110内の有害小動物活動は、目視検査のために各装置110を引き出したり開けたりする必要なしに直ちに検出できる。更にこのような無線通信手法は、長期間記憶のためにデータ収集装置40内にダウンロードできる電子データベースの確立と構築とを可能にする。
地下有害小動物監視装置110は、移動する傾向があり、時には更に地下に押し込まれることがあるので、長期に亘ると探し出すのが困難になる可能性があることも認められるべきである。更に地中監視装置110は、周囲の植物の成長によって隠される可能性がある。一実施形態では1台のインタロゲータ30と多数の装置110は、インタロゲータ30が最も近い装置110とだけ通信するように配置される。この手法は、インタロゲータ30と装置110の各々との間の通信距離と、装置110の相互の位置との適当な選択によって実現できる。したがってインタロゲータ30は、各個別装置110と連続的に通信するように地面に沿って経路を走査またはスイープするように使用できる。このような実施形態に関しては、インタロゲータ30によって与えられる各装置110との通信サブシステム120は、より限定的な目視検出または金属検出手法とは反対に設置後に所定の装置110をより信頼度良く探し出す手順と手段とを与える。まさにこの局所化手順は、ステージ226で更に迅速にサイトにサービス提供するために、各装置の一意の識別子および/またはステージ224で生成されたマップに関連して利用できる。更なる実施形態ではこの探索動作は、インタロゲータ30(図示せず)が所定の装置の探索をより精確にするのを助けるためにオペレータ制御の通信距離調整機能を与えることによって更に向上できる。それにもかかわらず他の実施形態では、装置110は、識別信号または調整マップの送信を含まない無線通信手法によってチェックされ得る。更に代替の実施形態では、インタロゲータ30による装置110の局所化は、望ましくないことがある。
次にプロセス220は、条件文(conditional)228に接する。条件文228は、破断した経路154に対応する状態信号のいずれかがシロアリ活動を示すかどうかをテストする。もし条件文228のテストが否定的であれば、監視ループ230は、ステージ226に戻って再びインタロゲータ30を用いて装置110を監視する。ループ230は、この方式で多数回、反復され得る。典型的には、ループ230の反復レートは、ほぼ数日または数週間であって、変わることもある。もし条件文のテストが肯定的であれば、プロセス220はステージ240に続いて行く。ステージ240で有害小動物駆除サービス提供業者は、検出された有害小動物の近傍に殺虫剤入り餌を置く。一例では、殺虫剤配置は、サービス提供業者によるキャップ180の取外しとハウジング170からの害虫活動監視アセンブリ130の引抜きを含む。次にこの例に関して有害小動物駆除装置110は、図7に関連して前に説明したように、有害小動物監視アセンブリ112を有害小動物防除剤放出アセンブリ119に交換して再構成される。
他の実施形態では交換装置は、通信回路の異なる構成を含むこともあり、あるいは通信回路をまったく持たないこともある。一代替形態では、有害小動物防除剤は、一つ以上の餌部材132と任意選択的にセンサー150とを交換することによって既存の有害小動物感知装置に付加される。更に他の実施形態では、有害小動物監視アセンブリ112の取外しをして、またはしないで有害小動物防除剤入り餌または他の材料が追加される。なお更なる実施形態では、有害小動物防除剤は、有害小動物活動を有する設置済み装置110に隣接して設置された異なる装置に与えられる。ステージ240の有害小動物防除剤配置動作時には、巣への確立された経路が有害小動物防除剤を他のコロニー・メンバーに放出するための調法な道として役立つように、有害小動物活動が検出された装置110の近傍に可能な限り多くのシロアリを戻すか維持することが望ましい。
ステージ240の後に監視ループ250は、ステージ242に接する。ステージ242で装置110は、定期的にチェックされ続ける。一実施形態では、有害小動物防除剤入り餌に対応する装置110の検査は、有害小動物駆除サービス提供業者によって目視で行われるが、監視モードの他の装置110の検査は通常、インタロゲータ30によって実施され続ける。他の実施形態では目視検査は、毒入り餌マトリックスで構成された有害小動物活動監視アセンブリ130を使用する電子的監視によって補われ、または置き換えられることができ、あるいは幾つかの手法の組合せが実行可能である。一代替形態では、経路154は、監視モードのための経路構成に関して更に相当量の餌消費が起こるまでは、典型的には経路が破断して開放回路示度を与えることのないように、殺虫剤入り餌を監視するように変えられる。更に他の代替形態では、殺虫剤入り餌は通常検査されないで、代わりにシロアリが殺虫剤を消費する際にシロアリを妨害する危険を減らすために放置される。
ステージ242の後、プロセス220を続行すべきかどうかをテストする条件文244が現れる。もし条件文244のテストが肯定的であれば、すなわちプロセス220が続行すべきであれば、条件文246が現れる。条件文246で更に多くの殺虫剤入り餌の設置が必要であるかどうかが決定される。有害小動物活動が既に検出された装置に関しては消費された餌を補充するために更に多くの餌必要になる可能性があり、あるいは監視モードに留まっている装置110に関しては新たに発見された有害小動物活動に対応して殺虫剤入り餌の設置が必要であり得る。もし条件文246テストが肯定的であれば、ループ252はステージ240に戻って、追加の殺虫剤入り餌を設置する。もし条件文246を介して決定されたように追加の餌が必要なければ、ループ250は戻ってステージ242を繰り返す。ループ250、252は、条件文244のテストが否定的にならなければ、この仕方で反復される。ループ250、252の反復レートおよび、これに対応してステージ242の連続する実行間の間隔は、ほぼ数日または数週間であり、変わることもある。もし条件文244のテストが否定的であれば、装置110はステージ260で見つけ出されて取り外され、プロセス220は終了する。
プロセス220の実行中にインタロゲータ30によって収集されたデータは、ときどきユニット40にダウンロードされる。しかしながら他の実施形態ではユニット40は任意選択的であるか、存在しないこともある。更に他の実施形態ではステージ242での追加の有害小動物活動に関する監視は望ましくないことがある。その代わりに監視ユニットが取り外され得る。更なる代替形態では、監視用に構成された一つ以上の装置110が再分散配置され、このプロセスの実行の一部として数が増やされるか、減らされる可能性がある。更に他の実施形態では、データ収集ユニットは、インタロゲータ30の代わりに一つ以上の有害小動物駆除装置とインタフェースするために利用される。したがって、更にまたは代替としてインタロゲータ30および/またはユニット40とインタフェースすることは、配線通信接続を介して行われ得る。
図11は、同様の参照数字が前述の同様の特徴要素を指す本発明の他の実施形態の有害小動物駆除システム300を示す。有害小動物駆除システム300は、有害小動物駆除装置310とデータ収集ユニット390とを含む。有害小動物駆除装置310は、接続部材140によってセンサー350に取外し可能に接続された回路320を含む。
更に図12の部分組立図を参照すると、センサー350は、電気抵抗性のネットワーク353を支持する基板351を含む。ネットワーク353は、基板351に沿って互いに離れた間隔で配置された電気抵抗性の枝路または経路354の形態の多数の感知素子353aを含む。抵抗性経路354は各々、図11で異なる抵抗器R1〜13によって模式的に表されている。ネットワーク353は、エッジ355の接点パッド356から基板端部357に延びている。互いに接続されると、ネットワーク353と回路320は監視回路369を構成する。
更に図13の端面図を参照すると、完全に組み立てられ実現された形態のセンサー350が示されている。センサー350は、多数の隣接層360を与えるために図13に示すように組立軸A1の周りに巻かれるか、折り畳まれるか、曲げられるか、包まれるか、するように構成されており、これら隣接層のほんの数層だけが参照数字によって示されている。図13の軸A1は、図13観察面に垂直であり、相応じて同様にラベル付けされた十字線によって表されていることは理解されるべきである。再び図11、12を参照すると、回路320は、回路エンクロージャ318に入れられている。エンクロージャ318は、有害小動物駆除装置110のための有害小動物監視サブアセンブリ114のエンクロージャ118と同様の仕方で構成できる。まさにエンクロージャ318は、センサー150のパッド156が回路160に接続されるのと同じ仕方でセンサー350のパッド356を回路320に電気的に接続する一対の接続部材140を受けるように構成される。回路320は、回路320とセンサー350とが接続されて監視回路369を形成するときにネットワーク353と直列に接続される基準抵抗器RRを含む。電圧基準VRは、ネットワーク353と基準抵抗器RRとに亘って印加される。基準抵抗器RRに印加される、Viで表される電圧は、標準的な手法を使用してアナログ・ディジタル(A/D)変換器324によって選択的にディジタル化される。A/D変換器324からのディジタル出力は、プロセッサ326に供給される。プロセッサ326は、通信回路328に機能的に接続されている。
プロセッサ326は、一つ以上の部品から構成できる。一例ではプロセッサ326は、関連するメモリ(図示せず)に記憶された命令を実行するプログラム可能なディジタル・マイクロプロセッサ装置である。他の例ではプロセッサ326は、アナログ計算回路によって、配線状態機械論理によって、またはプログラム可能なディジタル回路の代替または追加としての他の装置タイプによって定義できる。メモリはまた好適には、A/D変換器324(図示せず)で決定されたディジタル化された値を記憶するために通信回路320に含まれる。このメモリは、A/D変換器324またはプロセッサ326と一体的に、またはそのどちらとも別に、またはこれらの組合せになり得る。
通信回路328は、システム20に関連して前に説明した能動型および受動型無線通信回路実施形態といった無線タイプである。通信回路328は、プロセッサ326と通信するように構成される。代替としてまたは追加的に通信回路328は、配線された通信のための一つ以上の入出力(I/O)ポートを含むことができる。
電圧基準VR、A/D変換器324、プロセッサ326、または通信回路328の一つ以上は、1個の集積回路チップまたはユニットにまとめることができる。更に回路320、相応じて監視回路369は、外部電源によって電力供給される受動型、それ自身の電源を有する能動型、あるいはこれらの組合せであり得る。
データ収集ユニット390は、装置310の通信回路328と通信するように構成された能動型無線送信器/受信器(TXR/RXR)392と、TXR/RXR392に接続されたプロセッサ394と、インタフェース396と、メモリ398と、を含む。プロセッサ394とメモリ398は、それぞれデータ収集ユニット40のプロセッサ42とメモリ44と同じものであり得るが、あるいは当業者が思いつくような異なる構成でもよい。インタフェース396は、装置310および/または他の計算装置(図示せず)への配線インタフェースのオプションを用意している。データ収集ユニット390は、今後更に詳細に説明するように、一つ以上の有害小動物駆除装置からの情報を受信して処理するように構成される。
概して図11〜13を参照すると、ネットワーク353はRSがR1〜R13の関数(RS=f(R1〜R13)である、等価抵抗RSによって表され得ることは理解されるべきである。R1〜R13が既知であると、RSは直列および並列抵抗に関する標準的な電気回路分析手法を適用することによって決定できる。更にRRとRSはA/D変換器324への入力電圧Viが下記の方程式:Vi=VR*(RR/(RR+RS))によって表し得るように基準電圧VRに関して分圧器としてモデル化できることは理解されるべきである。
基板351および/またはネットワーク353は、関心の一つ以上の有害小動物による消費または排除を受ける一つ以上の材料から設けられる。センサー350がこのような有害小動物によって消費または排除されるにつれて、ネットワーク353の枝路を含む抵抗性の経路354は、崩壊して電気的に開放となる。一つ以上の抵抗性経路354が開放になると、RSの値は変化する。したがって抵抗性経路354相互に関する抵抗値RRとVRの適当な選択により、異なる抵抗性経路354の開放および/または開放された経路354の異なる組合せに対応してRSの多数の異なる値が与えられ得る。
図12とは異なり図13は、一つ以上の有害小動物が基板351および/またはネットワーク353の消費または排除を開始した後のセンサー350を描いている。図13で有害小動物Tは、有害小動物の消費または排除によって引き起こされた有害小動物が生成した開口部370に関連して図示されている。ネットワーク353に関する有害小動物生成開口部370の位置決めは、図12に示すファントム・オーバレイ(破線表示)380に対応している。有害小動物生成開口部370は、外側センサー縁端部372から軸A1の近傍のセンサー350の中央部に向かって数層を部分的に貫通している。有害小動物生成開口部370は、相対的位置によっては抵抗性経路354の一つ以上を開放する結果になり得る他の部分に関する一つ以上のセンサー350の分離または排除に対応している。このような分離または排除は、有害小動物活動による一つ以上の小片のセンサー350からの除去による結果であり得る。たとえセンサー350の一小片が有害小動物によって除去されなくても、センサー350の分離または排除は、一つのセンサー領域内で第2の部分に関して第1の部分を分離または排除するが他のセンサー領域では第1、第2の部分を接続されたまま残しておく有害小動物活動によって、なお起こり得る。例えば図13でセンサー部分374は、開口部370の形成によってセンサー部分376に関して分離または排除されるが、センサー部分374、376はセンサー部分378によって接続されたまま残っている。
抵抗性経路354を予め決められた仕方で空間的に配置することによってセンサー350は、RSの値、したがってViが変化するにつれて次第に増大する消費と排除の程度を概略示すように構成できることは更に理解されるべきである。例えば図13に示す基板351の配置は、R8、R9に対応するこれらの抵抗性経路354といった外側センサー縁端部372付近の基板端部357により近く抵抗性経路354を配置するために使用できる。これらの抵抗性経路354は外側縁端部372により近いので、他の抵抗性経路354より前に有害小動物に出会う可能性が高い。これに対してR1、R5、R10に対応する経路といった巻かれた基板351の中央(軸A1)により近い抵抗性経路354は、有害小動物がセンサー350を消費して排除するにつれて有害小動物に最後に出会う可能性が最も高い。こうして外側センサー縁端部372から中央に向かう有害小動物の進行性の消費と排除によってRSが変化するので、対応する入力電圧Viは、センサー350の多数の異なる非ゼロの度合いを表すために使用できる。
プロセッサ326は、有害小動物の消費または排除の変化が起こったかどうかを決定するように、A/D変換器でディジタル化されたViに対応する一つ以上の値を評価するために使用できる。この分析は、雑音または他の異常値の有害な影響を減らすための種々の統計的手法を含むことができるであろう。更にこの分析は、消費または排除の速度ならびに時間的なこの速度の如何なる変化も決定するために使用できるであろう。これらの結果は、データユニット390による外部からの問合せ、あるいは当業者が思いつくような異なる構成による外部からの問合せに応答して定期的に、ある幾つかの予め定義されたトリガー閾値に基づいて通信回路328を介してプロセッサによって与えられ得る。
システム20の有害小動物駆除装置110と同様に、数個の装置310が多数装置有害小動物駆除システムにおいて間隔をあけた関係で使用できることは理解されるべきである。装置310は、地中、地上または地面上方の配置のために構成できる。更に装置310は、システム20に関連して説明したように装置310を探し当てる助けとなるようにインタロゲータ30と共に使用できる。また有害小動物の消費または排除の異なる程度の検出を容易にするために多数の抵抗性ネットワーク構成が装置310内で同時に利用できることは理解されるべきである。他の代替実施形態では、多数の別個の層を積み重ねて、所望の感知ネットワークを与えるために必要とされるように、これらの層を電気的に相互接続することによって多層構成が備えられる。更に他の代替形態では、センサー350は、図13に示すように構成されるよりむしろ、巻かれていない単層構成で利用される。なお他の実施形態は、当業者が思いつくような異なる抵抗性感知ネットワーク構成を含む。
図14〜16を参照すると、有害小動物活動の異なる程度を決定するために抵抗性ネットワークを利用する更なる有害小動物駆除システム400が示されており、ここで同様の参照数字は前述のように同様な特徴要素を指している。システム400は、システム300に関連して説明したデータ収集ユニット390と有害小動物駆除装置410とを含む。有害小動物駆除装置410は、センサー450に接続された回路420を含む。回路420は、基準抵抗器RRと電圧基準VRとA/D変換器324と前述のような通信回路328とを含む。回路420はまた、プロセッサ326と物理的に同じ構成であり得るが今後更に説明されるようにセンサー350、450間の如何なる処理の違いにも適応するように構成されたプロセッサ426を含んでいる。
センサー450は、表面451aと相対する表面451bとを有する基板451を含む。基板451は、表面451aから表面451bまで規則的に間隔をあけた多数の通路456を画定している。抵抗性ネットワーク453は、電気的に抵抗性の部材455の形態の多数の感知素子453aから構成される。各抵抗性部材455は、異なる通路456を貫通して延びている。抵抗性部材455は、それぞれ基板表面451a、451bと接触している導電性の層454a、454bによって互いに並列に電気的に接続されている。この構成のために、基板451は、抵抗性部材455と導電性層454a、454bとに関して電気絶縁性材料から構成される。
ひとまとめにして回路420とネットワーク453は、監視回路469を構成する。特に図14を参照すると、ネットワーク453の並列の抵抗性部材455は各々、抵抗器RP1、RP2、RP3、・・・RPN−2、RPN−1、RPNのうちの一つによって模式的に表されており、ここで「N」は抵抗性部材455の総数である。したがってネットワーク453の等価抵抗RNは、並列抵抗の法則:RN=(1/RP1+1/RP2・・・1/RPN)-1から決定できる。ネットワーク453の等価抵抗RNは、基準電圧VRに関して基準抵抗器RRを有する分圧器を形成する。基準抵抗器RRに掛かる電圧Viは、A/D変換器324に入力される。
基板451、層454a、454b、および/または部材455は、関心の有害小動物によって消費または排除される材料から設けられる。更にセンサー450は、有害小動物の消費または排除が図13に関連して説明したようにセンサー450の他の部分に関してセンサー450の一つ以上の部分の分離または排除を介してネットワーク453への抵抗性部材455の電気的接続を開放する結果になるように配置される。図16は、材料がセンサー450から分離または排除されて、電気接続を開放する結果になる領域470を描いている。図16でファントム(破線)輪郭線472は、有害小動物活動以前のセンサー450の形状要素を示す。より多くの抵抗性部材455が電気的に開放されるにつれて、ネットワーク453の等価抵抗RNは増加し、有害小動物の消費または排除活動の異なる相対レベルを決定するために回路420で監視される対応するViの変化を引き起こす。
一実施形態では、抵抗性部材455は各々、予期される許容範囲内でRP1=RP2=・・・=RPNというように、だいたい同じ抵抗を有する。他の実施形態では、抵抗性部材455は、互いに実質的に異なる抵抗を持つことができる。プロセッサ426は、システム300に関連して論じたように、Viの変化によって示される消費と排除の変化を分析して、対応するデータをデータ収集ユニット390に送信するように構成される。導電性層454a、454bは、これらの表面に係合するように適応したエラストマー・コネクタを使用して、または当業者が思いつくような他の構成を使用して回路420に接続できる。
抵抗に加えて、有害小動物の消費または排除に伴って変化する感知素子の他の電気的特性が有害小動物活動データを収集するために監視できる。図17〜19を参照すると、本発明の他の実施形態の有害小動物駆除システム500が示されており、ここでは同様の参照数字は前述の同様の特徴要素を指している。有害小動物駆除システム500は、データ収集ユニット390と有害小動物駆除装置510とを含む。有害小動物駆除システム500は、回路520とセンサー550とから構成される。
特に図17を参照すると、回路520は、前述のように電圧基準VRとA/D変換器324と通信回路328とを含む。回路520はまた、A/D変換器324と通信回路328との間に接続されたプロセッサ526を含む。プロセッサ526は、システム300のプロセッサ326と同じ物理的タイプであり得るが、システム300とは異なるシステム500の態様に適応するように構成される。例えばプロセッサ526は、それぞれ信号制御経路531a、531b、531cによって多数のスイッチ530a、530b、530cに動作可能に接続される。プロセッサ526は、それぞれの経路531a、531b、531cに沿って対応する信号を送ることによってスイッチ531a〜531cを選択的に開閉するように構成される。スイッチ530a〜530cは各々、単極単投型動作構成であるとして模式的に図示されている。スイッチ530a〜530cは、半導体タイプ、例えば絶縁ゲート電界効果トランジスタ(IGFET)装置、電気機械式の品種、これらの組合せ、または当業者が思いつくような他のタイプであり得る。
回路520はまた、スイッチ530cと並列に接続された基準コンデンサCRと電圧増幅器(AMP.)523とを含む。電圧増幅器523は、入力電圧VQを増幅して、増幅された出力電圧VOを選択的にディジタル化されるようにA/D変換器324に供給する。
図17でセンサー550は、電極554を有するコンデンサの形態に模式的に描かれた感知素子553aを含む。ひとまとめにして回路520とセンサー550は、監視回路569を確定する。監視回路569内で、電圧基準VRとスイッチ530a〜530cと基準コンデンサCRとセンサー550は、感知ネットワーク553を与える。感知ネットワーク553では、電圧基準VRは、接地とスイッチ530aの一方の端子に電気的に接続された枝路を形成する。スイッチ530aの他方の端子は、電極554とスイッチ530bの一方の端子に電気的に接続される。スイッチ530bの他方の端子は、電圧増幅器523の入力と基準コンデンサCRとスイッチ530cとに共通の電気ノードによって電気的に接続される。スイッチ530cは、基準コンデンサCRと並列に接続されており、これら両者は接地された端子を持っている。
図18、19も参照すると、センサー550は、端部555と相対する端部557とを有し、誘電体551と電極554とを含む多数の層560から構成される。誘電体551は、表面551aと相対する表面551bとを画定する。電極554は、表面551aと接触している表面554aを含む。図示のように表面551a、554aは、概ね同じ広がりを有する(coextesive)。
センサー550は、「開放電極(open electrode)」構成におけるコンデンサとして図17に描かれており、この場合、接地への電気的接続は誘電体551およびおそらくは誘電体551と接地との間の空隙といった他の物質を介している。言い換えれば、センサー550は、接地への予め決められた経路を含まず、−その代わりに接地接続が変化する可能性を考慮している。この誘電体結合は、図17ではセンサー550に関して破線表現556によって表されている。
誘電体551および/または電極554は、関心の有害小動物によって消費または排除される一つ以上の材料からなる。有害小動物がこれらの材料を消費または排除するにつれて、誘電体551および/または電極554の一部分は互いに除去または分離される。図19は、有害小動物によって消費または排除された領域570を示す。領域570は、図18に示すファントム・オーバレイ(破線表示)580に対応する。センサー550のこのタイプの機械的変化は、電荷Qを保持する電極554の能力を変える傾向があり、対応してセンサー550のキャパシタンスCSを変化させる。例えば電極表面554aの面積が減少するにつれて電極554の相対的電荷保持容量あるいはキャパシタンスは減少する。他の一例では誘電体の寸法が変化する、あるいは誘電体組成が変化するにつれて、典型的にはキャパシタンスが変化する。更なる例では、センサー550の一つ以上の部分の分離または排除によって引き起こされるような電極554と接地との間の距離の変化は、電荷保持能力に影響を与え得る。
概して図17〜19を参照しながら、動作回路520の一つのモードが次に説明される。このモードで取られる各測定値に関しては、スイッチング・シーケンスはプロセッサ526によって次のように実行される:(1)スイッチ530aは、センサー550に電圧基準VRを印加して電極554上に電荷Qを蓄積するためにスイッチ530aを開放しておく間中、閉じられている。(2)この充電期間の後、スイッチ530aは開放される。(3)それからスイッチ530bは、スイッチ530cが開放されているうちに電荷Qの少なくとも一部分を基準コンデンサCRに転送するために閉じられる。(4)この転送の後にスイッチ530bは再開放される。基準コンデンサCRに転送される電荷TQに対応する電圧VQは増幅器523で増幅され、A/D変換器324への入力電圧として与えられる。A/D変換器324へのディジタル化された入力は、プロセッサ526に与えられる、および/またはメモリ(図示せず)に格納される。この電圧が測定された後に基準コンデンサCRは、プロセッサ526によってスイッチ530cを閉じて開くことによってリセットできる。それからこのシーケンスは完了する。基準キャパシタンスCRより遥かに小さいセンサー・キャパシタンスCSに関して(CS<<CR)、キャパシタンスCSは、この構成のために方程式:CS=CR*(VQ/VR)によってモデル化できる。
プロセッサ526は、Qの変化および相応じてCSの変化に関して監視するために時々このスイッチング・シーケンスを反復するように構成できる。このデータは、システム300に関連して説明した手法を使用してプロセッサ526によって分析されて通信回路328を介して報告できる。これらの反復は、通信回路328といった他の装置を介しての要求によって、または当業者が思いつくような異なる手段を介しての要求によって定期的または不定期的に行うことができる。
一代替実施形態では、電荷/キャパシタンス監視のバーストモードが使用できる。このバーストモードに関してプロセッサ526は、(1)電極554を充電して基準コンデンサCRを絶縁するためにスイッチ530bが開放されている間中、スイッチ530aを閉じ、(2)スイッチ530aを開き、それから(3)電荷を基準コンデンサCRに転送するためにスイッチ530bを閉じるというシーケンスを反復するように構成される。スイッチ530cは、このモードに関してこれらの反復の間中ずっと開いたままになっている。その結果、基準コンデンサCRは、反復が実行されているときはリセットされない。いったん所望数の反復が完了すると(「バースト」)、A/D変換器324は、入力電圧をディジタル化する。この反復を十分迅速に実行することによって、電極554から基準コンデンサCRに転送される電荷Qの量は増加する。この増加した電荷転送は、利得の相対的増加をもたらす。したがって利得は、1バーストについて実行される反復の回数によって制御できる。また基準コンデンサCRは、ある程度の信号平均化を与える積分器として動作する。
他の代替実施形態では、ネットワーク560は、並行監視を容易にするためにスイッチ530cの代わりに抵抗器でバーストモード・シーケンスを連続的に反復するように動作できる。この構成に関してスイッチ530cのために使用される抵抗器と基準コンデンサCRは、単極低域フィルタを定義する。この連続モードは、代替の抵抗器と基準電圧VRと反復が実行される頻度との関数として決定される「充電利得」(単位キャパシタンス当りの電位で表現される)を有する。更に他の代替形態では、ネットワーク560は、演算増幅器(opamp)積分器または引例によってここに組み入れてあるHal Phillipによる「Charge Transfer Sensing(電荷転送検出)」(1997年付け)に記載されているユニポーラの同等手段を使用するように修正される。なお他の実施形態では、電荷Q、電圧VO、CSまたは当業者が思いつくようなCSに対応する他の値を測定するための異なる構成が使用できる。
電極554は、エラストマー・コネクタまたは当業者が思いつくような異なるタイプのコネクタによって回路520に電気的に接続できる。一代替実施形態では、センサー550は、開放電極構成よりむしろ接地への確定した経路、または両手法の組合せを含むように構成できる。更に他の実施形態は、電極層と誘電体層とを関心の有害小動物によって消費または排除される材料である層の一つ以上と交互に配置するという積み重ね、包み込み、折り畳み、湾曲または巻き込み構成を含む。代替としてまたは追加的に、センサーは、直列または並列またはこれらの組合せでネットワーク内に配置される二つ以上の別々の電極または感知コンデンサを含むことができる。
他の実施形態では、センサー550の電極554は、有害小動物の消費または排除に加えて一つ以上の性質を感知するために適用できる。一例ではセンサー550は、磨耗、削磨、または腐食を検出するように構成される。この構成のためにセンサー550は、電極554の電荷保持容量を相応じて変化させる特定の機械的活動に応答して摩滅するように配置される一つ以上の材料から形成される。例えば電極554の表面554aの面積は、一つ以上の部分がこの活動のせいで除去されるにつれて減少し得るであろう。回路520は、この変化を監視するために、またこの変化がセンサーによって監視されている装置を交換するか、保守サービスするか、このような装置の使用を中断するか、当業者が思いつくような他の処置を取るかの必要を示す閾値を超える時を報告するために使用できる。
他の一例ではセンサー550は、一つ以上の材料が曝露される環境条件の変化に応答して、またはその一つ以上の材料との化学反応に応答して、あるいは当業者が思いつくような異なる機構を介して、電荷保持容量を分割するように、さもなければ減らすように選択された一つ以上の材料から構成される。これらの非有害小動物実施形態に関してプロセッサ526の動作は相応じて異なることができる。また通信回路328に対する追加または代替として配線接続、インジケータおよび/または他の装置も利用できる。
概してシステム300、400、500を参照すると、センサー350、450、550の一つ以上の導電素子、抵抗素子または容量素子は、有害小動物駆除装置110に関連して説明したようなカーボン含有インクから構成できる。まさに素子353a、453aといった種々の感知素子に関する異なる抵抗値は、異なる体積抵抗率を有するインクを使用することによって確定できる。代替としてまたは追加的に、異なる抵抗値は、電気が導通する材料の寸法を変えることによって、および/またはこれらの素子に関して異なる相互接続部品を使用することによって確定できる。更に基板351、451および/または551は、有害小動物駆除装置110に関連して説明したように、湿気による寸法変化を減らすために、ポリエチレンといったポリマー化合物で被覆された紙から構成できる。
図20は、有害小動物駆除装置310、410、510、610を含む第5のタイプの有害小動物駆除システム620を示しており、ここで同様の参照数字は前述の同様の特徴要素を指している。システム620は、データ収集ユニット390を収容する建物622を含む。システム620はまた、通信経路624によってデータ収集ユニット390に接続される中央データ収集サイト626を含む。通信経路624は、コンピュータネットワーク、例えばインターネット、専用電話相互接続、無線リンク、これらの組合せ、または当業者が思いつくような他の種類であり得る。
システム620に関して有害小動物駆除装置310は、システム20に関連して論じたように地中で使用されるように描かれている。システム620の有害小動物駆除装置410、510は、建物622内に配置され、地表レベルまたはその上方に示されている。有害小動物駆除装置310、410、510は、無線手段、有線手段を介して、ハンドヘルド・インタロゲータ30のような他の手段、またはこれらの組合せを介してデータ収集ユニット390と通信するように構成される。
有害小動物駆除装置610は、前述の回路420とセンサー650とからなる。センサー650は、感知素子453aからなるネットワーク453を含む。センサー650に関してネットワーク453は、建物622の部材628に直接接続されている。部材628は、一つ以上の種の有害小動物による破壊を受ける一つ以上の材料から構成される。例えば部材628は、シロアリが目標タイプの有害小動物であるときには木材で形成できる。その結果、建物622の部材628に対する有害小動物活動は、有害小動物駆除装置610によって直接監視される。有害小動物駆除装置310、410、510と同様に有害小動物駆除装置610は、無線手段、有線手段を介して、ハンドヘルド・インタロゲータ30のような他の手段、またはこれらの組合せを介してデータ収集ユニット390と通信する。
中央データ収集サイト626は、各々が一つ以上の有害小動物駆除装置110、310、410、510および/または610を有する異なる建物または領域を監視するように構成された多数のデータ収集ユニット390に接続できる。
図21は、本発明の更に他の実施形態の有害小動物駆除システム720を示しており、ここで同様の参照数字は前述の同様の特徴要素を指している。システム720は、インタロゲータ730と有害小動物駆除装置710とを含む。有害小動物駆除装置710は、有害小動物によって消費および/または排除されるように構成された有害小動物監視部材732を含む。一例では部材732は、シロアリの場合に木材といった有害小動物が食べられる材料734と材料734の上の被覆の形態をした磁性材料736とを含む餌として構成される。磁性材料736は、材料734として機能する木材コアに塗布される磁気インクまたは磁気塗料であり得る。他の例では材料734は、目標の有害小動物によって典型的に除去または排除される食物源以外の物質・・・例えば地下のシロアリの場合、密閉セルフォーム(closed cell foam)から形成できる。更に他の実施形態では材料734は、食物成分と非食物成分とから構成できる。
装置710は更に、磁気サイン・センサー790に電気的に接続された無線通信回路780を含む。センサー790は、磁性材料736によって生成される磁場の変化の結果として生じる抵抗の変化を検出するために部材732に関して予め決められた向きに固定された一連の磁気抵抗器794を含む。したがって材料736と磁気抵抗器794は、代替として指定される感知素子753aである。監視される磁場の変化は、例えば部材732が有害小動物によって部材732から消費、排除またはそうでなければ除去されるにつれて発生し得る。センサー790は、部材732の磁気サインを特徴付ける手段を与える。代替実施形態では、センサー790は、単一の磁気抵抗器、または代替タイプの磁場感知装置、例えばホール効果装置または磁気抵抗ベースの感知ユニットに基づいている可能性がある。
センサー790からの磁場情報は、可変データとして通信回路780によって送信され得る。回路780は更に、通信回路160に関して説明したように、一意の装置識別子および/または個別の餌状態情報を送信できる。回路780、センサー790または両者は事実上、受動型または能動型であってよい。
インタロゲータ730は、装置710の回路780と無線通信を行うように動作可能な通信回路735を含む。一実施形態では回路780、790は、回路160のようなRFタグの形態をした回路780を有する受動型である。この実施形態に関して通信回路735は、装置710との無線通信を行うためにインタロゲータ30の回路32、34と同等に構成される。他の実施形態では装置710は、能動型無線通信回路および/または配線通信インタフェースを代替としてまたは追加的に含むように適応できる。これらの代替形態に関してインタロゲータ730は、相応じて適応するか、インタロゲータ730の代わりにデータ収集ユニットが使用されるか、あるいは両者の組合せが利用できる。
インタロゲータ730は、個別餌状態情報と識別情報に加えて、または代替として磁気サイン情報を受信し処理し記憶するように構成されていることを除いて、インタロゲータ30のコントローラ36、I/Oポート37およびメモリ38と同じであるコントローラ731とI/Oポート737とメモリ738とを含む。装置310、410、610の抵抗特性または装置510のキャパシタンス特性と同様に、磁気サイン情報は、有害小動物の消費行動を特徴付けるために評価され得る。この行動は、餌補充の必要と有害小動物給餌パターンとに関する予測を確立するために使用できる。
図22は、本発明の更に他の実施形態のシステム820を示す。システム820は、有害小動物駆除装置810とデータ収集器830とを含む。装置810は、関心の有害小動物によって消費および/または排除されるように構成された監視部材832を含む。部材832は、全体に広く分散された磁性材料を有するマトリックス834を含む。材料836は、マトリックス834内の多数の粒子として模式的に表されている。マトリックス834は、食物組成、非食物組成またはこれらの組合せを持つことができる。
装置810はまた、通信回路880とこれに電気的に接続されたセンサー回路890とを含む。回路890は、材料836が部材832から消費、排除またはさもなければ除去されるにつれて材料836によって生成される磁場の変化を検出するために部材832に関して固定された一連の磁気抵抗器894を含む。
回路890は更に、それぞれ温度、湿度および気圧を検出するように構成された多数の環境(ENV.)センサー894a、894b、894cを含む。材料836とセンサー894、894a、894b、894cは、代替として指定される感知素子853aである。センサー894、894a、894b、894cは、基板838に接続され、関連装置と整合するディジタルまたはアナログいずれかのフォーマットの信号を供給する。相応じて回路890は、センサー894a、894b、894cからの信号を条件調整しフォーマット化するように構成される。また回路890は、磁気抵抗器894で検出された磁気サインに対応する信号を条件調整してフォーマット化する。回路890によって与えられた感知情報は、通信回路880によってデータ収集器830に送信される。通信回路880は、装置110に関連して説明したように個別餌状態情報、装置識別子または両者を含むことができる。回路880と回路890は各々、選択された手法にしたがって通信するように相応じて適応したデータ収集器830に対して受動型、能動型あるいは両者の組合せであり得る。
RFタグ技術に基づく回路880の受動型実施形態に関してデータ収集器830は、そのコントローラが回路890によって与えられる異なる形式の感知情報を処理して記憶するように構成されていることを除いて、インタロゲータ30と同じに構成されている。他の一実施形態ではデータ収集器830は、回路880の能動型送信器/受信器形式と通信する標準の能動型送信器/受信器の形式であり得る。更に他の実施形態では、データ収集器830と装置810は、データ交換を容易にするために配線インタフェースによって接続される。
図23、24は、本発明の更なる実施形態の有害小動物駆除装置1010を示しており、ここで同様な参照数字は、同様な特徴要素を指している。有害小動物駆除装置1010は、図23に示すように有害小動物監視装置1060内に構成された通信回路1020とコネクタ1040とセンサー1050とを含む。通信回路1020は、情報を出力するための駆動装置1022と指示装置1024とを含む。通信回路1020はまた、回路サブアセンブリ・モジュール1044を与えるために組み立てられた他の部品も含む。モジュール1044は、種々の部品を電気的に相互接続、および/または通信回路1020を機械的に支持する他の部材を電気的に相互接続するためのプリント配線基板を含むことができる。モジュール1044と、相応じて通信回路1020は、コネクタ1040によってセンサー1050に電気的機械的に接続されている。コネクタ1040は、有害小動物駆除装置110の接続部材140に関して説明したような導電性エラストマー材料、および/または本技術に精通する人が思いつくような異なる材料または構成を含むことができる。
センサー1050は、有害小動物感知回路1052を支持する基板1051を含む。有害小動物感知回路1052は、設置時には予め決められたレベルより低い電気抵抗を持ち、有害小動物駆除装置110の導体153に関して前に説明したように有害小動物活動による変化を受ける導電性ループまたはネットワークを含む。基板1051および/または有害小動物感知回路1052は、装置1060で監視される一つ以上の有害小動物によって典型的に排除または消費される材料を含む。通信回路1020に接続されると有害小動物感知回路1052は、それと協同動作して監視回路1069を構成する。
有害小動物監視装置1060は更に、餌1032を含んでおり、その表面は図23の下部に切欠き図によって示されている。餌1032は、餌部材132と同じに、または前述の任意のバリエーションのように構成できる。一構成では餌032は、有害小動物駆除装置110のセンサー150のための餌部材132に関して図3、6に示したようにセンサー1050の相対する側に配置された少なくとも二つの部材の形態をしている。
有害小動物監視装置1060は、ハウジング1070内への設置およびハウジングからの取外しのために携帯型ユニットとして構成される。ハウジング1070は、有害小動物駆除装置110に関連して説明したハウジング170のように地中設置に適した形状、材料で構成される。センサー1050は、キャップ1080(断面で図示した)に固定されたコネクタ1040によって回路サブアセンブリ・モジュール1044に関して固定される。支持部材1090は、モジュール1044および/またはキャップ1080に接続された一つ以上のサイド部材(図示せず)を含む装置1060のための更なる機械的支持を与える。キャップ1080は、図示のように装置1022、1024の取付けを考慮して、有害小動物駆除装置110のキャップ180と同等に構成できる。支持部材1090は、有害小動物駆除装置110の支持部材190と同等に構成でき、モジュール1044および/またはキャップ1080に関して恒久的に固定、または選択的に接続され得る。
図24で通信回路1020は、模式的な形で示されている。駆動装置1022は更に、スイッチ1022aが矢印1023によって示される方向に押されている限りにおいてのみ電気接触が行われるような、「常時開放」押しボタンスイッチ1022aの形態で図示されている。指示装置1024は、情報を出力するために選択的に点灯できる発光ダイオード(LED)1024aの形態で示されている。通信回路1020の部品はまた、図24に示すように電気的に相互接続された、概ね一定の電圧Vを供給するように構成された電気エネルギー源1025と抵抗器1026とNPNトランジスタ1027とを含む。
概して図23、24を参照しながら、次に有害小動物駆除装置1010の動作が説明される。有害小動物駆除装置1010は、図2、20の種々の有害小動物駆除装置に関して説明したように一つ以上の有害小動物に関して監視される領域に配置されるように構成される。更に図示のように、有害小動物駆除装置1010は、地中への設置に適している。まさに通常使用時には、一つ以上の有害小動物駆除装置1010がアクセス可能な状態のキャップをつけて、少なくとも部分的に地下に設置される。
いったん設置されるとオペレータは、スイッチ1022aを押すことによって通信回路1020(および相応じて監視回路1069)の動作を刺激する。これに応じてトランジスタ1027のエミッタ1027eはエネルギー源1025によって供給される電圧に関して接地される。接地されたエミッタ1027eによって、エネルギー源1025からの電圧がLED1024aと、トランジスタ1027のコレクタ1027c、エミッタ1027eとに亘って降下するようにトランジスタ1027がアクティブになると、LED1024aは発光するであろう。トランジスタ1027は、もしエネルギー源1025とトランジスタ1027のベース1027bとの間の電気的相互接続がトランジスタ1027をオンにするために十分な電圧レベルをベース1027bに与えるならば、閉じているスイッチ1022aによって駆動される。この電気的相互接続は、直列の抵抗器1026の抵抗と有害小動物感知回路1052とを含む。したがって所定の閾値以下の有害小動物感知回路1052の電気抵抗に関して、LED1024aは、スイッチ1022aが押されれば点灯する。しかしながら有害小動物が基板1051および/または有害小動物感知回路1052を消費または排除するにつれて、結果的に生じる回路変化は、トランジスタ1027がスイッチ1022aを押しても、もはや起動しない、また相応じてLED1024aが発光しないように、十分に増加した電気抵抗または開放回路の状態を生じさせることができる。
通信回路1020の動作を介して二状態信号は、有害小動物感知回路1052の電気的導通/抵抗が変化したかどうかを視覚的に指示するLED1024aよって与えられる。この二状態信号は、有害小動物防除剤を追加する、有害小動物監視装置1060を有害小動物防除剤放出装置に交換する、および/または他の処置を督促するように有害小動物駆除装置1010を再構成すべき時を決定するために使用できる。このような他の処置は、有害小動物防除剤を持つか持たない追加の装置の設置を含むこともある。なお更なる実施形態では有害小動物駆除装置1010は、通信回路1020が有害小動物防除剤の消費を示す情報を与えるように、有害小動物防除剤入り餌を最初に含むように構成される。
本発明の一実施形態では抵抗器1026は公称値で約10,000オームであり、エネルギー源1025は概ね一定の3ボルト出力を供給し、一つ以上の電気化学的電池(例えば「バッテリー」)の形態をしており、トランジスタ1027は標準のバイポーラ接合スイッチング品種であり、有害小動物感知回路1052は有害小動物駆除装置110に関連して説明したような導電性ループである。他の実施形態では電気エネルギー源1025、抵抗器1026の値および/またはトランジスタ1027の性質は、異なることがあり得る。このような代替構成は、ほんの二、三の可能性をあげれば、回路1020に対応する調整によって、NPNトランジスタ1027の代わりに、PNPバイポーラ接合トランジスタ、電界効果トランジスタ(FET)、電気機械式継電器、または固体継電器(SSR)を含むことができる。代替としてまたは追加的に、エネルギー源1025はバッテリー以外の形態であることもでき、装置1010に対して外部に在ることもでき、および/またはオペレータによって装置1010に選択的に与えることもできる。
代替としてまたは追加的に、監視回路1069は、この装置に関する異なる情報を伝達するように適応できる。例えば電圧源1025が動作しているかどうかをテストするために追加のサブ回路が含まれ得る。他の例では手動で起動する動作テストを行うために前述の有害小動物駆除装置の無線通信回路に、駆動装置1022による有害小動物感知回路の手動問合せと装置1024による出力とを追加することができる。更に他の例ではこの手動問合せ手法は、有害小動物の消費または排除の異なる非ゼロレベルを出力するために利用される。したがって消費または排除の量を定量化する情報は、手動刺激に応じて実現できる。このような実施形態に関して装置310、410、510、610、710、および/または810のセンサー構成は、スイッチまたは他のオペレータ入力装置による起動に備えるために通信回路1020への適切な適応によって利用できる。このような一つの形態では多数のLEDまたは視覚的表示装置は、消費の可変非ゼロレベルを出力する。更に他の形態では単一の二状態指示LEDが利用されるが、消費または排除の所定の非ゼロの程度に対応する閾値レベルが設定される。この閾値は工場で、および/またはオペレータ制御で設定できる。
更なる実施形態では常時開放スイッチ(normally open switch)1022aとは異なる駆動装置が代替としてまたは追加的に利用できる。一例ではこの駆動装置は、無線RF受信回路の形態をしている。他の例ではこの駆動装置は、三状態以上を有するスイッチの形態、または本技術に精通する人が思いつくような異なる形態をしている。他の実施形態ではLED以外の指示装置が使用できる。このようなインジケータは、視覚型、可聴型またはこれらの組合せ、あるいは当業者が思いつくような異なるタイプであり得る。一例では識別装置は、白熱灯または電気機械式インジケータの形態をしている。他の一例ではこの指示装置は、駆動装置1022による刺激に応答して回路1069によって与えられる情報を出力するRF信号送信器の形態をしている。更に他の形態では駆動装置1022、指示装置1024および/または通信回路1020の他の特徴要素は、事実上、能動型または受動型であり得る信号トランスポンダの形態である。なお更に他の形態では駆動装置1022、指示装置1024および/または通信回路1020の他の特徴要素は、コネクタまたはその他の手段を介して装置1010の残り部分に着脱できる1ユニットとして構成される。この形態に関してこのようなユニットは、所望の順序で多数の装置1010の各々を手動で着脱することによって多数の装置1010に質問を発するために使用できるであろう。更なるバリエーションではこのようなユニットは、多数の装置1010からの情報を保持するように構成できるであろう。
図25は、本発明の更なる実施形態の有害小動物駆除システム1100を示しており、同様の参照数字は同様の特徴要素を指している。有害小動物駆除システム1100は、ワンド(細い杖)1102の形態をしたオペレータ制御の磁気駆動装置を含む。ワンド1102は、オペレータ・グリップ1106を有する胴体部1104と磁場源1108とを含む。磁場源1108は、図25に記号的に描かれている磁場MFを与える。磁場源1108は、数例を挙げれば永久磁石または電磁石によって供給できる。
システム1100はまた、有害小動物駆除装置1110を含む。更に図26を参照すると、有害小動物駆除装置1110は、通信装置1120とコネクタ1040と有害小動物監視装置1160に構成されたセンサー1150とを含む。通信回路1120は、極めて接近したときに磁場MFに応答する装置1122と、情報を出力するインジケータ1136、1138とを含む。通信回路1120はまた、回路サブアセンブリ・モジュール1144を構成するために組み立てられる他の部品も含む。モジュール1144は、種々の部品を電気的に相互接続および/または通信回路1120を機械的に支持する他の部材を電気的に相互接続するプリント配線基板を含むことができる。モジュール1144と、相応じて通信回路1120は、有害小動物駆除装置1010に関連して前に説明したようにコネクタ1040によってセンサー1150に電気的機械的に接続される。
センサー1150は、有害小動物感知回路1152を支持する基板1051を含む。有害小動物感知回路1152は、有害小動物駆除装置110の導体153に関して前述したように、設置時には予め決められたレベルより低い、また有害小動物活動による変化を受ける、図26にR1で表されている電気抵抗を有する導電性ループまたはネットワークを含む。基板1051および/または有害小動物感知回路1152は、装置1160によって監視される一つ以上の有害小動物によって典型的に排除または消費される材料を含む。通信回路1120に接続されると有害小動物感知回路1152は、これと協同動作して監視回路1169を構成する。有害小動物監視装置1160は更に、装置1010に関連して前に説明したように餌1032を含んでおり、その表面は、図25の下部に切欠き図で示されている。
有害小動物監視装置1160は、装置1010に関して前に説明したようにハウジング1070内への設置、ハウジングからの除去のために携帯型ユニットとして構成される。センサー1150は、キャップ1180(断面で図示された)に固定されたコネクタ1040によって回路サブアセンブリ・モジュール1144に関して固定される。また装置1010に関して説明したように、部材1090は、モジュール1144および/またはキャップ1180に接続された一つ以上のサイド部材(図示せず)を含む装置1160のための更なる機械的支持を与える。キャップ1180は、図示のように装置1136、1138の取付けを考慮して、有害小動物駆除装置1010のキャップ180と同等に構成できる。
図26で通信回路1120は、模式的な形で示されている。駆動装置1122は更に、装置1122が図25に示される磁場によって駆動されている場合にのみスイッチ1123が閉じられるような、「常時開放(normally open)」スイッチ1123の形態で図示されている。インジケータ1136、1138は各々、通信回路1120によって選択的に点灯できるLED1124の形態で示されている。通信回路1020の部品はまた、図26に示すように電気的に相互接続された、概ね一定の電圧VSを供給するように構成された電気エネルギー源1125と抵抗器R2〜R4とコンパレータ1132、1134とを含む。
概して図25、26を参照しながら、次に有害小動物駆除装置1110の動作が説明される。有害小動物駆除装置1110は、図2、20の種々の有害小動物駆除装置に関して説明したように一つ以上の有害小動物に関して監視される領域に配置されるように構成される。更に図示のように、有害小動物駆除装置1110は、地中への設置に適している。まさに通常使用時には、一つ以上の有害小動物駆除装置1110が少なくとも部分的に目視可能な状態のキャップ1180をつけて、少なくとも部分的に地下に設置される。
いったん有害小動物駆除装置1110が設置されるとオペレータは、スイッチ1123が閉じるように装置1122を相応じて起動するために十分な仕方で磁場MFを装置1122に位置合わせするためにキャップ1180の直ぐ近くにワンド1102を置くことによって通信回路(および相応じて監視回路1169)の動作を刺激する。閉じられたスイッチ1123によってエネルギー源1125は、電気ノード1126を介して通信回路の他の部品に電気的に接続される。抵抗器R2、R3は、スイッチ1123がエネルギー源1125の電圧VSを回路ノード1126に接続しているときにコンパレータ1132の逆(−)入力とコンパレータ1134の非逆(+)入力とに基準電圧VREFを供給する分圧器として構成される。抵抗器R4と、R1によって表される有害小動物感知装置1152の抵抗もまた、抵抗器R2、R3によって形成される分圧器と電気的に並列である分圧器を形成する。感知電圧VSENSEは、コンパレータ1132の非逆(+)入力とコンパレータ1134の逆(−)入力とに印加される。R2/R3分圧器とR1/R4分圧器の両者は、スイッチ1123が閉じている間中、VSと電気的接地との間に接続される。
4個の抵抗器R1〜R4の相対的抵抗値は、VREFが有害小動物感知回路1152の何らかの変化より前にはVSENSEより公称値的に大きくなるように選択される。コンパレータ1132、1134の逆(−)入力と非逆(+)入力のインピーダンスが無限大(典型的には、各々が1メガオーム未満であるR1〜R4の値に関する妥当な近似値)であるとすると、VREF=VS(R3/(R2+R3))およびVSENSE=VS(R1/(R1+R4))となる。
VREFがVSENSEより大きい(VREF>VSENSE)と、コンパレータ1134の出力はハイ状態に、コンパレータ1132の出力はロー状態になる。これらの条件に関して電圧VSはインジケータ1136のLED1124に印加され、VSが十分に大きければLEDを発光させる。これに対してインジケータ1138のLED1124には点灯電圧が与えられず、その点灯を防止する。
しかしながら有害小動物活動が増加するにつれて、有害小動物感知回路1152の抵抗R1は増加する。もしR1がR3を超えれば、VSENSEはVREFより大きくなり(VSENSE>VREFF)、コンパレータ1132、1134の出力状態は逆転する。相応じてインジケータ1138は点灯するがインジケータ1136は点灯せず、これがVREF>VSENSEの状態と比較して有害小動物感知回路1152の状態の変化を示す情報を与える。ワンド1102を動かすか他の仕方によって磁場MFが装置1122から十分に離されるときは何時でも、スイッチ1123が開いてノード1126からVSを除去し、インジケータ1136も1138も点灯しないように通信回路1120を不活性化する。
通信回路1120の動作を介して二状態信号は、有害小動物感知回路1152の電気的導通/抵抗が確定閾値に関して変化したかどうかを各々が視覚的に指示するインジケータ1136、1138によって与えられる。この二状態信号は、有害小動物防除剤を追加する、有害小動物監視装置1160を有害小動物防除剤放出装置に交換する、および/または他の処置を督促するように有害小動物駆除装置1110を再構成すべき時を決定するために使用できる。このような他の処置は、有害小動物防除剤を持つか持たない追加の装置を設置することを含み得る。なお更なる実施形態では有害小動物駆除装置1110は、通信回路1120が有害小動物防除剤の消費を示す情報を与えるように有害小動物防除剤入り餌を最初に含むように構成される。
本発明の一実施形態に関して抵抗器R2、R4は公称値で330,000オームであり、抵抗器R3は公称値で約25,000オームであり、有害小動物感知回路1152の抵抗は有害小動物による変化の前では公称値で約15,000オーム(R1)である。この実施形態に関してエネルギー源1125は概ね一定の3ボルト出力を供給し、一つ以上の電気化学的電池(例えば「バッテリー」)の形態をしており、コンパレータ1132、1134は各々LM339品種であり、装置1122は磁気的に駆動されるリードスイッチの形態をしており、インジケータ1136は緑色LEDの形態をしており、インジケータ1138は赤色LEDの形態をしている。他の実施形態では電気エネルギー源1125、抵抗器R1〜R4のいずれかで表される抵抗値、装置1122、インジケータ1136、1138および/またはコンパレータ1132、1134は、異なる可能性がある。一代替実施形態ではVREFは、分圧器以外の電圧基準によって供給される。例えば二、三を挙げれば、ツェナーダイオード、バンドギャップ基準および/または電圧調整部品が、代わりに使用できるであろう。
磁気リードスイッチ形の装置1122に加えて他の磁気駆動装置、例えば一つ以上のホール効果センサー、電気機械的駆動の部品、外部磁場に応答する誘導コイル、または当業者が思いつくような異なるタイプが使用できるであろう。代替としてまたは追加的に、駆動は三つ以上の動作状態を有する装置によって行われる。
他の実施形態では、ただ一つのインジケータが使用される。この実施形態の一つの形式に関しては、LEDは有害小動物活動が検出されたとき、または有害小動物活動が検出されないときに点灯するだけで、両方の場合に点灯することはない。この実施形態の他の形式に関しては、二つの別個のLED部品の代わりに1個のマルチカラーLEDタイプのインジケータが使用される。他の実施形態ではLED以外の一つ以上のインジケータが使用できる。このようなインジケータは、視覚型、可聴型、これらの組合せ、または当業者が思いつくような異なるタイプであり得る。一例ではこのインジケータは、白熱灯または電気機械式インジケータの形式である。他の例ではインジケータは、磁場MF刺激に応答する監視回路1169によって与えられる情報を出力するRF信号送信器の形態をしている。磁場MFが時間的に変化する電磁放射の磁場成分であり得ることは理解されるべきある。
更に他の形態では装置1122、インジケータ1136、1138、および/または通信回路1120の他の特徴要素は、事実上、能動型または受動型であり得る信号トランスポンダの形態で与えられる。なお更に他の形式では装置1122、エネルギー源1125、インジケータ1136、1138および/または通信回路1120の他の特徴要素は、コネクタまたはその他の手段を介して装置1110の残り部分に着脱できる1ユニットとして構成される。この形態に関してこのようなユニットは、所望の順序で多数の装置1110の各々を手動で着脱することによって多数の装置1110に質問を発するために使用できるであろう。更なるバリエーションではこのようなユニットは、多数の装置1110からの情報を保持するように構成できるであろう。
更なる実施形態は、有害小動物感知回路1152の状態を示す所望の出力状態を与えるために、コンパレータ以外の回路および/または部品を含む。例えば有害小動物感知回路1152の状態の変化に応答する一つ以上のトランジスタ、論理素子などが使用できるであろう。代替としてまたは追加的に、エネルギー源1125は、バッテリー以外の形式であることができ、装置1110の外部に存在でき、および/またはオペレータによって装置1110に選択的に印加できる。一代替形態では磁場刺激MFは可変タイプであり、通信回路1120はエネルギー源1125に追加して、または代替としてそれから動作電力を導出するように構成される。
代替としてまたは追加的に、監視回路1169は、装置に関する異なる情報を伝達するように適応できる。例えばエネルギー源1125が動作しているかどうかをテストするために追加のサブ回路が含まれ得る。他の例ではオペレータ・トリガー・テストを行うために前述の有害小動物駆除装置の無線通信回路に、ワンド1102による有害小動物感知回路の手動問いかけとインジケータによる対応する出力とが追加できる。更に他の例では装置1110で具体化された手動問いかけ手法は、有害小動物の消費または排除の異なる非ゼロレベルを出力するために利用される。したがって消費または排除の量を定量化する情報は、刺激に応じて実現できる。このような実施形態では装置310、410、510、610、710、および/または810のセンサー構成は、磁気的に駆動される装置または他のオペレータ入力装置による活性化に備えるために通信回路1120への適切な適応によって利用できる。このような一つの形態では多数のLEDまたは他の視覚表示装置は、消費の可変非ゼロレベルを出力する。更に他の形式では単一の二状態指示LEDが利用されるが、消費または排除の所定の非ゼロレベルに対応する閾値が設定される。この閾値は工場で、および/またはオペレータによって設定できる。
図27は、本発明の更なる実施形態の有害小動物駆除システム1200を示しており、ここで同様の参照数字は同様の特徴要素を指している。システム1200はまた、有害小動物駆除装置1210を含む。更に図28を参照すると、有害小動物駆除装置1210は、通信回路1220とコネクタ1040と有害小動物監視装置1260に構成されたセンサー1250とを含む。通信回路1220は、インジケータ装置1230を含む。装置1230は、前述のようなLED1124形式のインジケータ1136、1138を含む。回路1220はまた、回路サブアセンブリ・モジュール1244を構成するために組み立てられる一つ以上の他の部品も含む。モジュール1244は、種々の電気的相互接続部を備え、および/または回路1220を機械的に支持する他の部材を備えるプリント配線基板を含むことができる。モジュール1244と、相応じて回路1220は、前述のようにコネクタ1040によってセンサー1250に電気的機械的に接続される。
センサー1250は、有害小動物感知回路1252を支持する基板1051を含む。有害小動物感知回路1252は、図28にR1で表されている電気抵抗を有する導電性ループまたはネットワークを含む。この電気抵抗R1は、有害小動物駆除装置110の導体153に関して前に説明したように、有害小動物駆除装置1210が設置される時には予め決められたレベルより低くて、また有害小動物活動による変化を受ける。基板1252および/または有害小動物感知回路1252は、装置1260によって監視される一つ以上の有害小動物によって典型的に排除または消費される材料を含む。回路1220に接続されると有害小動物感知回路1252は、これと協同動作して監視回路1269を構成する。有害小動物監視装置1260は更に、装置1010に関連して前に説明したように餌1032を含んでおり、その表面は、図27の下部に切欠き図で示されている。
有害小動物監視装置1260は、装置1010に関して前に説明したように、ハウジング1070内への設置、ハウジングからの取外しのために携帯型ユニットとして構成される。センサー1250は、キャップ1280(断面で図示された)に固定されたコネクタ1040によって回路サブアセンブリ・モジュール1244に関して固定される。また装置1010に関して説明したように、部材1090は、モジュール1244および/またはキャップ1280に接続された一つ以上のサイド部材(図示せず)を含む装置1260のための更なる機械的支持を与える。キャップ1280は、有害小動物駆除装置1010のキャップ1080と同等に構成でき、インジケータ1136、1138の取付けが装置の外部のオペレータに見えるようにしている。
図28で回路1220は、模式的な形で示されている。装置1230のインジケータ1136、1138は各々、回路1220によって選択的に点灯できる。回路1220はまた、概ね一定の電圧を供給するように構成された電気エネルギー源1225とこのエネルギー源1225に機能的に接続されたコントローラ回路1240とインジケータ装置1230とを含む。
コントローラ回路1240は、コネクタ1040によって有害小動物感知回路1252に選択的に接続される。コントローラ回路1240は、ディジタル型、アナログ型、本技術に精通する人が思いつくような異なる型またはこれらの組合せの一つ以上の部品から構成できる。一形態ではコントローラ回路1240は、固体集積回路素子に基づいている。例えばコントローラ回路1240は、図28の単一の集積回路素子IC1として記号的に図示されている。図示の実施形態は、Microchip Technology,Inc.からのモデル番号PIC12C5XXマイクロコントローラに対応する。この形式のマイクロコントローラは、プログラム可能タイプであり、縮小命令セット・コンピュータ(RISC)プロセッサを持っており、一つ以上の形式のメモリを含んでいる。エネルギー源1225は、図示の実施形態に関してIC1に電力を供給するために接点VDDとVSSとの間に接続された約3ボルト直流(DC)を供給する一つ以上の電気化学的電池(共通バッテリーといった)から構成できる。コネクタ1040は、IC1のGP4/OSC2接点とGP3/MCLR/VPP接点とに亘って接続され、また装置1230は接点GP1とGP0とGP2/TOCK1とに亘って接続される。マイクロコントローラのPIC12C5XXファミリーに関するデータシートは、引例によってここに組み入れられている。代替としてまたは追加的に、他の実施形態では、当業者が思いつくようなプログラム可能または非プログラム可能品種の異なるタイプのコントローラ回路が利用できる。
概して図27、28を参照しながら、次に有害小動物駆除装置1210の動作が説明される。有害小動物駆除装置1210は、図2、20の種々の有害小動物駆除装置に関して説明したように一つ以上の有害小動物に関して監視される領域に配置されるように構成される。更に図示のように、有害小動物駆除装置1210は、地中への設置に適している。まさに通常使用時には、一つ以上の有害小動物駆除装置1210が少なくとも部分的に目視可能な状態のキャップ1280をつけて、少なくとも部分的に地下に設置できる。
電力を節約するために回路1220は、コネクタ1040を介して有害小動物感知回路1252に電気的に接続されるまで活性化されないように構成できる。例えばこの接続は、活性化を誘発する導電性経路(例えば図28に示す経路1226)の閉止を引き起こすことができる。一形式ではスイッチは、電気経路を閉じるために有害小動物感知回路1252のコネクタ1040への挿入および/または有害小動物感知回路1252を備えた補助導体によってトリガーできるであろう。代替としてまたは追加的に、回路1220は、キャップ1280に取り付けられた手動スイッチといったオペレータ制御、磁気または電磁駆動信号、装置310、410、510、610、710、810、または1110のいずれかによって利用される起動/刺激手法によって駆動され、および/または特定の起動要件なしに動作するように構成できるであろう。
いったん活性化されて設置されると有害小動物駆除装置1210のコントローラ回路1240は、連続的定期的に、および/または定期的に有害小動物感知回路1252の状態を自動的に監視するように動作する。コントローラ回路1240は更に、第1の状態から第2の状態への有害小動物感知回路の状態の変化を検出するように動作可能である。一例では第1の状態は確定された閾値より低い抵抗値R1を有する電気的に閉じた回路に対応でき、第2の状態は確定された閾値より高い抵抗値R1を有する電気的に開放された回路に対応できる。他の例では一つ以上の異なるパラメータ、例えばキャパシタンス、インダクタンス、および/または磁気サイン(ほんの数例を挙げれば)が、コントローラ回路1240によって、および抵抗および/または開/閉の回路状態に対する追加または代替といった一つ以上の異なるパラメータに関して定義された有害小動物感知回路1252の状態の対応する変化によって監視/検出できるであろう。
有害小動物感知回路1252の第1の状態に関してコントローラ回路1240は、装置1230のインジケータ1136(LED1124の一つ)に接点GP0を介して信号を出力してこのインジケータ1136を発光させるが、装置1230のインジケータ1138(LED1124のもう一つ)は点灯しないままに留まる。この状態は、装置1230の第1の発光構成と考えることができる。コントローラ回路1240は、接点GP2/TOCK1を経由した出力を介してインジケータ1136の点灯を停止してインジケータ1138の点灯を開始するようにその出力を調整することによって第1の状態から第2の状態への有害小動物監視回路1252の状態変化の検出に応答する。この状態は、装置1230の第2の発光構成と考えることができる。
一形態ではインジケータ1136は、第1の発光構成に関して明滅パターンで間欠的に発光するように、および/または発光の強度を変化させるようにコントローラ回路1240からの出力によってパルス駆動される緑色LED1124であり、インジケータ1138は、第2の発光構成に関して明滅パターンで間欠的に発光するように、および/または発光の強度を変化させるようにコントローラ回路1240からの出力によってパルス駆動される赤色LEDである。他の形態では、照明は所定の状態関して一定でもよく、発光インジケータの発色タイプと数は変化してもよく、および/または発光構成は異なってもよい。
電力がエネルギー源1225からもはや得られないときはインジケータ1136もインジケータ1138も点灯せず電源障害を示すであろうことは理解されるべきである。有害小動物感知回路1252の監視、状態変化の検出、コントローラ回路1240から装置1230への一つ以上の出力信号の調整、または他の動作は、コントローラ回路1240によって実行される動作論理にしたがって実行され得る。この動作論理は、プログラム命令、専用回路、これらの組合せの形式、および/または当業者が思いつくような異なる形式であり得る。非限定的例として前述のPIC12C5XXコントローラ実施形態に関して動作論理の少なくとも一部分は、常駐不揮発性メモリに記憶されたプログラム命令の形式になっている。
回路1120の動作を介して二状態信号は、有害小動物感知回路1152の電気的導通/抵抗が確定閾値に関して変化したかどうかを各々が視覚的に指示するインジケータ1136、1138によって与えられる。この二状態信号は、有害小動物防除剤を追加する、有害小動物監視装置1260を有害小動物防除剤放出装置に交換する、および/または他の処置を督促するように有害小動物駆除装置1210を再構成すべき時を決定するために使用できる。このような他の処置は、有害小動物防除剤を持つか持たない追加の装置を設置することを含み得る。なお更なる実施形態では有害小動物駆除装置1210は、回路1220が有害小動物防除剤の消費を示す情報を与えるように有害小動物防除剤入り餌を最初に含むように構成される。
他の実施形態では装置1230のために、ただ一つのインジケータが使用される。この実施形態の一つの形式に関しては、LEDは有害小動物活動が検出されたとき、または有害小動物活動が検出されないときに点灯するだけで、両方の場合に点灯することはない。この実施形態の他の形式に関しては、二つの別個のLED部品の代わりに1個のマルチカラーLEDタイプのインジケータが使用される。他の実施形態に関してはLED以外の一つ以上のインジケータが使用できる。このようなインジケータは、視覚型、可聴型、これらの組合せ、または当業者が思いつくような異なるタイプであり得る。一例ではこのインジケータは、白熱灯または電気機械式インジケータの形式である。他の例ではインジケータは、刺激に応答する監視回路1269によって与えられる情報を出力するRF信号送信器の形態をしている。
更に他の形態では回路1220、エネルギー源1125、インジケータ1136、1138および/または回路1220の他の特徴要素は、コネクタまたはその他の手段を介して装置1210の残り部分に着脱できる1ユニットとして構成される。この形態ではこのようなユニットは、所望の順序で多数の装置1210の各々を手動で着脱することによって多数の装置1210に問いかけるために使用できるであろう。更なるバリエーションではこのようなユニットは、多数の装置1210からの情報を保持するように構成できるであろう。
更なる実施形態では、エネルギー源1225は、バッテリー以外の形式であることができ、装置1210の外部に存在でき、および/またはオペレータによって装置1210に選択的に印加できる。代替としてまたは追加的に、監視回路1269は、装置に関する異なる情報を伝達するように適応できる。他の例では前述の有害小動物駆除装置の無線通信回路に、コントローラ回路1240と装置1230とが追加できる。コントローラ回路1240は、餌1032の有害小動物による消費または排除の異なる非ゼロレベルに対応する指示および/または有害小動物感知回路1252の対応する変化を出力するように適応させられる。したがって変化、消費および/または排除の量を定量化する情報が実現できる。このような実施形態では装置310、410、510、610、710、および/または810のセンサー構成は、回路1220への適切な適応によって利用できる。このような一つの形態では多数のLEDまたは他の視覚表示装置は、消費の可変非ゼロレベルを出力する。更に他の形態では単一の二状態指示LEDが利用されるが、変化、消費および/または排除の所定の非ゼロレベルに対応する閾値が設定される。この閾値は工場で、および/またはオペレータによって設定できる。
他の実施形態では有害小動物駆除装置310、410、510、610、710、810、1010、1110または1210は、システム20の有害小動物駆除装置110に関連して説明したように一つ以上の餌部材132を含むことができる。更に有害小動物駆除装置110、310、410、510、610、710、810、1010、1110および1210のいずれも地中設置、地上設置または地面上方設置のために構成できる。他の実施形態では有害小動物駆除装置は、有害小動物駆除装置110、310、410、510、610、710、810、1010、1110または1210のうちの二つ以上の装置の感知手法を組み合わせるように適応している。更にまたは代替として、有害小動物駆除装置110、310、410、510、610、710、810、1010、1110および1210のうちの二つ以上のタイプが共通の領域内で有害小動物活動の監視および/または有害小動物防除剤の放出のために使用できる。
更なる実施形態では有害小動物駆除装置110、310、410、510、610、710、810、1010、1110または1210は、いったん有害小動物が検出されると完全に、または部分的に有害小動物防除剤放出装置に交換されるように構成できる。この交換は、有害小動物防除剤放射装置に組み込むために有害小動物監視装置から通信回路モジュールまたは他の回路を取り外すことを含み得る。有害小動物駆除装置110、310、410、510、610、710、810、1010、1110または1210のいずれも他の実施形態では、有害小動物活動の監視と有害小動物防除剤の放出とを同時に行うように構成できる。代替としてまたは追加的に、有害小動物駆除装置110、310、410、510、610、710、810、1010、1110および/または1210は、いったん所定の程度の有害小動物の消費または排除が検出されたときに有害小動物防除剤を自動的に放出するように構成できる。この構成に関して放出は、監視データにしたがって、および/または通信回路を介して受信される外部コマンドによって自動的に誘発できる。
図29の流れ図は、本発明の更に他の実施形態の手順920を示す。プロセス920のステージ922でデータは、一つ以上の装置110、310、410、510、610、710、810、1010、1110および/または1210から収集される。収集されたデータは、ステージ924で環境条件および/または場所に関して分析される。次にステージ926で、この分析から有害小動物行動が予測される。ステージ926の予測にしたがってステージ928で、一つ以上の追加装置の設置を含み得る処置がとられる。
次にステージ932でループ930が入れられる。ステージ932で装置からのデータ収集が続けられ、ステージ934で有害小動物行動予測はより精確にされる。それから制御は、手順920を続行するかどうかをテストする条件文936に流れる。もし手順920が続行することになれば、ループ930はステージ932に戻る。もし手順920が条件文936のテストにしたがって終了することになれば、手順は停止する。
ステージ928に関連して更にまたは代替として実行され得る他の処置の例は、所定の領域内で有害小動物が広がって行く方向を決定するために有害小動物の行動パターンを適用することを含む。したがってこの予測に基づく警告を提供できる。また有害小動物駆除システムの広告と販売は、手順920に基づいて、より利益を受けそうな場所を目標とすることができる。更にこの情報は、本発明の一つ以上の実施形態による有害小動物駆除サービスの需要が季節的に変動するかどうかを決定するために評価されることができる。したがって設備や要員といった有害小動物駆除資源の割当てが調整できる。更に有害小動物駆除装置の配置効率を高めることもできる。
他の代替実施形態では、装置110、310、410、510、610、710、810、1010、1110および1210と、対応するインタロゲータとデータ収集ユニットとデータ収集器は、本技術に精通する人が思いつくような種々の他のシステムの組合せで使用できる。インタロゲータ30とワンド1102は各々、ハンドヘルド形式で図示されているが、他の実施形態ではこのようなインタロゲータ装置は車両に搭載されるか、あるいは概ね永久的な場所に設置されるかの異なる形式であることも可能である。まさにデータ収集ユニットは、有害小動物駆除装置からの情報を直接問いかけ/受信するために利用できる。また装置110、310、410、510、610、710、810、1010、1110および1210のための餌は、シロアリに適した食べられる形式で与えられ得るが、異なるタイプの有害小動物、昆虫、または非昆虫を駆除するために選択される餌の品種が選択でき、また装置ハウジングおよび他の特性は異なるタイプの有害小動物の監視と検査に適するように調整できる。更に装置110、310、410、510、610、710、810、1010、1110および1210のための餌は、有害小動物によって実質的に消費されない目標種の有害小動物を誘引するために選択される材料のものでもよい。一代替形態では一つ以上の有害小動物駆除装置は、目標有害小動物によって排除され、または変えられる非食物材料を含む。非限定的例としてこのタイプの材料は、消費可能な餌部材を持つ、または持たない非消費可能感知部材基板を形成するために使用できる。更に本発明の有害小動物駆除装置のいずれも、湿気の浸入を減らすためにポリウレタン樹脂または他の適当な樹脂のポットに入れられた、あるいはエポキシ樹脂または他の適当な樹脂で被覆された一つ以上の部品を含むことができる。図3〜5に図示された装置の一代替実施形態ではカバー片120の内側リップ123が存在せず、またOリング124がない。この代替実施形態に関しては、ベース130はカバー片120に超音波溶接されており、ポリウレタンのポット材料は回路160に接触する水分を減らすために回路エンクロージャ118の組立て後に空洞122内に残っている如何なる空き空間も充填するために利用される。しかしながら本発明の他の実施形態ではこの仕方で湿気または他の物質の浸入に取り組むことは望ましくない可能性があるか、当業者が思いつくような異なる仕方でそれが取り組まれる可能性があるか、まったくそれが取り組まれない可能性があることは認められるべきである。
更なる代替形態では本発明による一つ以上の有害小動物駆除装置は、ハウジング、例えばハウジング170またはハウジング1070(および相応じてキャップ180、キャップ1080、キャップ1180、またはキャップ1280)を欠いている。その代わりにこの実施形態に関しては、収容内容物は、直接地中に配置されるか、監視すべき建物の部材上に配置されるか、当業者が思いつくような他の構成に配置される可能性がある。また本発明の有害小動物駆除装置のいずれも代替として、感知部材の餌の消費または排除が開放回路を引き起こす代わりに、導体を動かして電気経路を閉じるように構成することもできる。
無線通信手法に基づく有害小動物駆除装置は代替としてまたは追加的に、インタロゲータ、データ収集ユニット、データ収集器、または当業者が思いつくような他の装置に対する配線通信接続を含むこともできる。有線通信は、無線通信が局地的条件によって妨害されるとき、またはそうではなく有線接続が望まれるとき、診断目的のために無線通信の代替手段として使用できる。更にプロセス220と手順920は、本発明の精神から逸脱せずに当業者が思いつくような他のプロセスに、再順序付けされ、変更され、再構成され、代用され、削除され、複製され、合併され、または加えられる種々のステージ、動作、および条件文によって実行できる。
本発明の他の実施形態は、一つ以上の有害小動物によって少なくとも部分的に消費または排除されるように構成されたセンサーと、消費または排除の第1の非ゼロの程度を表す第1の信号と消費または排除の第2の非ゼロの程度を表す第2の信号とを与えるセンサーの消費または排除に応答する回路と、を含む。一形態ではセンサーのこの消費または排除は、相応じて変化する電気および/または磁気特性に応答する回路によって検出される。他の一形態では消費または排除は、一つ以上の有害小動物による部材からの磁性材料の除去に対応して変化する磁場を与える磁性材料を含む有害小動物感知または監視部材以外の部材を有する回路によって検出される。この形態は、消費または排除に伴うセンサーの電気特性の対応する変化の検出に基づくことができるであろう。
本発明の更なる実施形態では有害小動物駆除装置は、一つ以上の有害小動物によって消費または排除されるように構成された多数の電気的に接続された感知素子からなる回路を含む。これらの感知素子は各々、多数の電気的に抵抗性の経路の異なる一つに対応する。この回路は、有害小動物の消費または排除の程度を表す情報を与える感知素子のうちの一つ以上の素子の変化に応答する。
本発明のなお更なる実施形態では感知装置は、部材に関して配置された電極を含む回路において一つ以上の有害小動物によって消費または排除されるように動作可能な部材を含む。電極の電気的キャパシタンスは、部材の消費または排除のときに変化し、またこの回路は部材の有害小動物による消費または排除の程度を表す出力を与えるようにこの変化に応答する。
更に他の実施形態は、一つ以上の有害小動物によって少なくとも部分的に消費または排除されるように構成されたセンサーを有する回路を含む有害小動物駆除装置を動作させるステップと、そのセンサーの第1の部分の分離に応答する回路によって消費または排除の第1の非ゼロの程度を確定するステップと、第1の部分の分離後にセンサーの第2の部分の分離に応答する回路によって消費または排除の第2の非ゼロの程度を決定するステップと、を含む。
本発明の更なる実施形態は、磁性材料成分を有する有害小動物が食べられる餌部材を持つ有害小動物駆除装置を含む。この成分は、磁場を与える。この磁場は、有害小動物が食べられる餌部材の消費に応答して変化する。この装置は更に、磁場が変化するにつれて磁場に対応する監視信号を生成するように動作可能な監視回路を含む。
なお更なる実施形態では有害小動物駆除装置は、環境センサーをパッケージした有害小動物の餌と、センサーによって検出される環境特性と餌の状態とに対応する情報を伝達するように動作可能な回路と、を含む。
更なる実施形態は、一つ以上の有害小動物によって消費または排除されるように動作可能な部材と、その部材によって支持される素子を含む回路とを含む。この回路は、電位をこの素子に印加し、この素子はその部材の消費または排除の程度によって動作可能に変化する。この素子は、導電性の非金属材料から構成される。
他の実施形態では有害小動物駆除装置は、一つ以上の有害小動物によって消費または排除される部材と、その部材によって支持される素子を含む回路とを含む。この回路は、この素子を通る電気経路を画定し、この素子は部材の消費または排除の程度によって変化する。この素子は少なくとも0.001ohm−cmの体積抵抗率を有する材料から構成される。
他の一実施形態のシステムは、多数の有害小動物駆除装置を含む。これらの装置は各々、それぞれの素子を介して電流を搬送する経路を画定する材料からなる少なくとも一つの素子を有する回路を含む。この材料はカーボン(炭素)を含む。
本発明の更に他の実施形態は、センサーに電気的に接続された無線通信回路を含む有害小動物駆除装置を設置するステップと、この有害小動物駆除装置によって一つ以上の有害小動物の存在を検出するステップと、この検出に応答して有害小動物駆除装置を再構成するステップと、を含む。この再構成は、無線通信回路を有するこの有害小動物駆除装置内に有害小動物防除剤入り餌部材を導入するステップと、この無線通信回路の位置を調整するステップと、を含む。
なお更に他の実施形態では有害小動物駆除システムは、ハウジングと監視餌部材とセンサーと無線通信回路と有害小動物防除剤入り餌部材とを含む。この監視餌部材とセンサーと無線通信回路は、一つ以上の有害小動物を検出するためにハウジング内に位置決めされる第1のアセンブリ内に配置できる。代替としてこの有害小動物防除剤入り餌部材と無線通信回路は、第1のアセンブリとは異なる第2のアセンブリ内に配置でき、この場合第2のアセンブリは、第1のアセンブリによる有害小動物の検出後に第1のアセンブリの代わりにハウジング内に位置決めされる。
更なる実施形態では装置は、ハウジングとこのハウジングに関連する電気回路と感知部材とを含む。この感知部材は、ハウジングに係合し、カーボン含有インクからなる導電体を含む。この感知部材をこの回路に接続するために接続部材が含まれることも可能である。この接続部材は、導電性のエラストマー材料から構成できる。代替として監視餌部材および/または有害小動物防除剤入り餌部材は、同じアセンブリの一部であり得る。
他の一実施形態では有害小動物駆除装置は、一つ以上のエラストマー製接続部材を有する一つ以上の感知素子に接続された回路を含む。この一つ以上のエラストマー製接続部材は、シリコーンゴムといったカーボン含有合成化合物から構成できる。
更なる実施形態に関して有害小動物駆除装置は、一つ以上の種の有害小動物によって消費または排除されるように機能可能な餌と、餌に極めて近接した有害小動物感知回路と、インジケータ装置とを含む。またこの有害小動物感知回路とインジケータ装置とに機能的に接続された、この有害小動物感知回路を監視して有害小動物感知回路の状態の変化を検出し、この状態変化に対応する一つ以上の信号をインジケータ装置に供給するコントローラ回路も含まれる。このインジケータ装置は、これら一つ以上の信号に応答してその出力を変化させる。この実施形態は更に、この餌と有害小動物感知回路とコントローラ回路とを少なくとも部分的に取り囲むように動作可能であって、オペレータに見えるようにこのインジケータ装置の少なくとも一部分を位置決めするように構成される構造体を含む。一形態ではこのインジケータ装置は、二つの発光部品から構成され、これらの部品の一方は状態変化の前に少なくとも間欠的に点灯され、これらの部品の他方は状態変化の後に少なくとも間欠的に点灯される。他の実施形態は、数個のこのような有害小動物駆除装置から構成されるシステムを含む。
更に他の一実施形態は、各々が一つ以上の種の有害小動物のためのそれぞれの餌とそれぞれの有害小動物感知回路とそれぞれのインジケータ装置とそれぞれのコントローラ回路とを含む複数の有害小動物駆除装置を設置するステップと、それぞれのインジケータ装置によって有害小動物駆除装置のうちの一つの装置の第1の状態を指示するステップと、それぞれのコントローラ回路によってそれぞれの有害小動物感知回路の状態の変化を検出するステップと、この状態変化に応答してそれぞれのコントローラ回路からの一つ以上の信号を調整するステップと、この調整に応答してそれぞれのインジケータ装置によって有害小動物駆除装置のうちの一つの装置の第2の状態を指示するステップと、を含む。
本明細書に引用されたすべての出版物と特許と特許出願は、2001年8月9日に出願された米国特許出願番号09/925,392と、2000年9月25日に出願された国際特許出願番号PCT/US00/26373と、1999年7月21に出願された国際特許出願番号PCT/US99/16519と、2000年9月25日に出願された米国特許出願番号09/669,316と、2001年3月20日に出願された米国特許出願番号09/812,302と、を含むがこれらに限定されない各個別の出版物と特許と特許出願とがあたかも引例によって組み込まれ、ここにその全体が説明されるように特定的個別的に指示されているかのように、引例によってここに組み入れられている。ここに述べられた如何なる理論、提案された動作機構、あるいは発見も、本発明の理解をより高めることを意図するものであって、決してこのような理論、提案された動作機構、または発見に本発明を限定することを意図するものではない。本発明は、図面と前述の説明とにおいて詳細に図示・説明されてきたが、同じことは性格的に例示的、非限定的と考えられるべきであって、また単に選択された実施形態が図示・説明されたものであって、先行請求項に記載の本発明の範囲内に入るすべての変更と同等事項と修正は保護されることが望まれることは、理解される。