JP4394151B2 - 消火剤 - Google Patents
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Description
強化液消火剤を含む従来の消火剤は、含有成分の人体に対する安全性が確保されていないため、飲食料品やそのパッケージ等のように、直接または間接的に口に入れるものを扱う場所で火災発生または誤操作等により消火剤を放出した際に、消火剤が付着したものは洗浄または廃棄する必要がある。すなわち、消火剤成分の人体に対する安全性が確保されていないことで、火災で直接的な被害を受けたもの以外に消火剤が付着することで二次被害が生じるため、これを少なくすることが求められている。
下記の特許文献2には、トリフルオロクロロカーボンを主成分とし、無毒化添加物としてテルペン類(サポニンを含む)を含有する消火剤が記載されている。また、サポニンは消火剤の泡安定剤として知られている。
本発明の課題は、高い消火性能と人体に対する高い安全性の両方を満たす消火剤を提供することである。
前記カルボン酸アルカリ金属塩は、A火災(普通火災)と天ぷら油火災の消火に有効な成分である。前記天然界面活性剤は、発泡して被消火物の表面を覆うことによりB火災(油火災)の可燃性ガスの蒸発拡散を抑える効果がある。よって、本発明の消火剤は、A火災(普通火災)、B火災(油火災)、天ぷら油火災のいずれの火災に対しても消火性能が高い。なお、C火災(電気火災)用消火器は、消火剤成分の飛ばし方が他の火災用消火器と異なるだけであるため、本発明の消火剤はC火災(電気火災)用としても高い消火性能を有する。
レシチン、サポニン、およびガゼインは日本で食品添加物として認められている成分である。
前記カルボン酸アルカリ金属塩は、酢酸およびクエン酸のいずれかまたは両方と、炭酸カリウムおよび炭酸ナトリウムのいずれかまたは両方と、を混合して反応させて得られたものを使用することが好ましい。
酢酸、クエン酸、炭酸カリウム、および炭酸ナトリウムは、日本で食品添加物として認められている成分である。
本発明の消火剤は、pHが5.5〜8.5であることが好ましい。pHが5.5未満であると、鉄およびアルミニウムを腐食し易くなる。pHが8.5を超えると、アルミニウムを腐食し易くなる。
本発明の消火剤は、必要に応じて添加剤を添加してよいが、その添加剤は食品添加物に指定されている成分とする。
[実施例1−1]
純度100%の酢酸(分子量60)9.0gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)10.6gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム15gとサポニン1.00gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
[実施例1−2]
純度100%の酢酸(分子量60)12.2gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)14.0gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム20gとサポニン1.00gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
純度100%の酢酸(分子量60)21.4gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)24.8gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム35gとサポニン1.00gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
[実施例1−4]
純度100%の酢酸(分子量60)30.6gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)35.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム50gとサポニン1.00gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
純度100%の酢酸(分子量60)36.6gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)42.1gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウムを60gとサポニン1.00gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
[実施例2−1]
純度100%のクエン酸(分子量192)8.8gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)9.5gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行ってクエン酸カリウムを取り出した。
このクエン酸カリウム15gとサポニン1.00gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
純度100%のクエン酸(分子量192)20.7gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)22.3gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行ってクエン酸カリウムを取り出した。
このクエン酸カリウム35gとサポニン1.00gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
[実施例2−3]
純度100%のクエン酸(分子量192)32.6gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)35.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行ってクエン酸カリウムを取り出した。
このクエン酸カリウム55gとサポニン1.00gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
純度100%のクエン酸(分子量192)35.6gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)38.3gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行ってクエン酸カリウムを取り出した。
このクエン酸カリウム60gとサポニン1.00gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
[実施例3−1]
純度100%のクエン酸(分子量192)9.8gと純度99.5%の炭酸ナトリウム(分子量106)8.1gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行ってクエン酸ナトリウムを取り出した。
このクエン酸ナトリウム15gとサポニン1.00gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
純度100%のクエン酸(分子量192)22.8gと純度99.5%の炭酸ナトリウム(分子量106)18.9gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行ってクエン酸ナトウムを取り出した。
このクエン酸ナトリウム35gとサポニン1.00gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
[実施例3−3]
純度100%のクエン酸(分子量192)35.9gと純度99.5%の炭酸ナトリウム(分子量106)29.7g混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行ってクエン酸ナトリウムを取り出した。
このクエン酸ナトリウムを55gとサポニン1.00gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
純度100%のクエン酸(分子量192)39.2gと純度99.5%の炭酸ナトリウム(分子量106)32.4gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行ってクエン酸ナトリウムを取り出した。
このクエン酸ナトリウム60gとサポニン1.00gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
[実施例4−1]
純度100%の酢酸(分子量60)11.0gと純度99.5%の炭酸ナトリウム(分子量106)9.7gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸ナトリウムを取り出した。
この酢酸ナトリウム15gとサポニン1.00gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
純度100%の酢酸(分子量60)14.6gと純度99.5%の炭酸ナトリウム(分子量106)12.9gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸ナトリウムを取り出した。
この酢酸ナトリウム20gとサポニン1.00gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
[実施例4−3]
純度100%の酢酸(分子量60)25.6gと純度99.5%の炭酸ナトリウム(分子量106)22.6gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸ナトリウムを取り出した。
この酢酸ナトリウム35gとサポニン1.00gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
純度100%の酢酸(分子量60)36.6gと純度99.5%の炭酸ナトリウム(分子量106)32.3gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸ナトリウムを取り出した。
この酢酸ナトリウム50gとサポニン1.00gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
[実施例4−5]
純度100%の酢酸(分子量60)43.8gと純度99.5%の炭酸ナトリウム(分子量106)38.7gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸ナトリウムを取り出した。
この酢酸ナトリウム60gとサポニン1.00gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
純度100%の酢酸6.1gと純度99.5%の炭酸カリウム7.0gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って、酢酸カリウム10gを取り出した。また、純度100%のクエン酸8.9gと純度99.5%の炭酸カリウム9.5gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って、クエン酸カリウム15gを取り出した。
このようにして得られた酢酸カリウム10gおよびクエン酸カリウム15gと、サポニン1.00gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
純度100%の酢酸6.1gと純度99.5%の炭酸カリウム7.0gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って、酢酸カリウム10gを取り出した。また、純度100%の酢酸14.6gと純度99.5%の炭酸ナトリウム12.9gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って、酢酸ナトリウム20gを取り出した。
このようにして得られた酢酸カリウム10gおよび酢酸ナトリウム20gと、サポニン1.00gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
純度100%のクエン酸5.9gと純度99.5%の炭酸カリウム6.4gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って、クエン酸カリウム10gを取り出した。また、純度100%のクエン酸6.5gと純度99.5%の炭酸ナトリウム5.4gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って、クエン酸ナトリウム10gを取り出した。
このようにして得られたクエン酸カリウム10gおよびクエン酸ナトリウム10gと、サポニン1.00gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
純度100%の酢酸3.0gと純度99.5%の炭酸カリウム3.5gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って、酢酸カリウム5gを取り出した。また、純度純度100%のクエン酸2.9gと純度99.5%の炭酸カリウム3.1gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って、クエン酸カリウム5gを取り出した。
このようにして得られた酢酸カリウム5g、酢酸ナトリウム20g、クエン酸カリウム5g、およびクエン酸ナトリウム25gと、サポニン1.00gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
実施例1−1〜5−4の各消火剤についてpHを測定した。また、凝固点と、A火災、B火災、天ぷら油火災の消火性能については、総務省令「消火器の技術上の規格を定める省令」に準じた試験方法により、A−1模型およびB−1模型を消火する実験と凝固点の測定を行った。また、天ぷら油火災についても、総務省令「消火器の技術上の規格を定める省令」に準じた試験方法により実験を行った。消火の際には、各消火剤を3L 蓄圧式消火器に充填し、この消火器に取り付けた霧状ノズルから、消火模型に対して消火剤を噴霧させた。
また、総務省令「消火器の技術上の規格を定める省令」で規定された「変質試験」に準じて、変質試験を行った。その結果、外観、pH、比重、凝固点温度のいずれについても変化がなかったものを合格として「○」、外観、pH、比重、凝固点温度の一つ以上に変化があったものを「×」とした。
これらの結果を、実施例1−1〜1−5について表1に、実施例2−1〜2−4について表2に、実施例3−1〜3−4について表3に、実施例4−1〜4−5について表4に、実施例5−1〜5−4について表5に示す。
[実施例6−1]
純度100%の酢酸(分子量60)18.4gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)16.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム30gとサポニン0.05gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
純度100%の酢酸(分子量60)18.4gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)16.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム30gとサポニン0.10gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
[実施例6−3]
純度100%の酢酸(分子量60)18.4gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)16.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム30gとサポニン1.00gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
純度100%の酢酸(分子量60)18.4gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)16.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム30gとサポニン2.00gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
純度100%の酢酸(分子量60)18.4gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)16.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
純度100%の酢酸(分子量60)18.4gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)16.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム30gとサポニン2.20gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
純度100%の酢酸(分子量60)18.4gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)16.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム30gとレシチン0.05gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
[実施例7−2]
純度100%の酢酸(分子量60)18.4gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)16.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム30gとレシチン0.10gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
純度100%の酢酸(分子量60)18.4gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)16.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム30gとレシチン1.00gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
[実施例7−4]
純度100%の酢酸(分子量60)18.4gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)16.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム30gとレシチン2.00gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
純度100%の酢酸(分子量60)18.4gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)16.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム30gとレシチン2.20gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
[実施例8−1]
純度100%の酢酸(分子量60)18.4gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)16.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム30gとガゼイン0.05gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
純度100%の酢酸(分子量60)18.4gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)16.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム30gとガゼイン0.10gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
[実施例8−3]
純度100%の酢酸(分子量60)18.4gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)16.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム30gとガゼイン1.00gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
純度100%の酢酸(分子量60)18.4gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)16.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム30gとガゼイン2.00gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
[実施例8−5]
純度100%の酢酸(分子量60)18.4gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)16.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム30gとガゼイン2.20gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
純度100%の酢酸(分子量60)18.4gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)16.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム30gとサポニン1.50gとレシチン0.30gとガゼイン0.20gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
[実施例9−2]
純度100%の酢酸(分子量60)18.4gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)16.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム30gとサポニン1.00gとレシチン0.60gとガゼイン0.40gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
純度100%の酢酸(分子量60)18.4gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)16.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム30gとサポニン0.75gとレシチン0.25gとガゼイン1.00gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
[実施例9−4]
純度100%の酢酸(分子量60)18.4gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)16.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム30gとサポニン0.50gとレシチン1.00gとガゼイン0.50gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
純度100%の酢酸(分子量60)18.4gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)16.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム30gとサポニン0.25gとレシチン0.25gとガゼイン1.50gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
実施例6−1〜9−5の各消火剤についてpHを測定した。また、凝固点と、A火災、B火災、天ぷら油火災の消火性能については、総務省令「消火器の技術上の規格を定める省令」に準じた試験方法により、A−1模型およびB−1模型を消火する実験と凝固点の測定を行った。また、天ぷら油火災についても、総務省令「消火器の技術上の規格を定める省令」に準じた試験方法により実験を行った。消火の際には、各消火剤を3L 蓄圧式消火器に充填し、この消火器に取り付けた霧状ノズルから、消火模型に対して消火剤を噴霧させた。
また、総務省令「消火器の技術上の規格を定める省令」で規定された「変質試験」に準じて、変質試験を行った。その結果、外観、pH、比重、凝固点温度のいずれについても変化がなかったものを合格として「○」、外観、pH、比重、凝固点温度の一つ以上に変化があったものを「×」とした。
これらの結果を、実施例6−1〜6−5について表6に、実施例7−1〜7−5について表7に、実施例8−1〜8−5について表8に、実施例9−1〜9−5について表9に示す。
[実施例10−1]
純度100%の酢酸(分子量60)12.2gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)14.0gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム20gとサポニン0.17gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「酢酸カリウム:サポニン」は質量比で「117:1」である。
純度100%の酢酸(分子量60)12.0gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)13.8gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム20gとサポニン0.20gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「酢酸カリウム:サポニン」は質量比で「100:1」である。
純度100%の酢酸(分子量60)30.6gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)35.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム50gとサポニン1.60gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「酢酸カリウム:サポニン」は質量比で「31:1」である。
純度100%の酢酸(分子量60)30.6gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)35.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム50gとサポニン1.80gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「酢酸カリウム:サポニン」は質量比で「27:1」である。
純度100%のクエン酸(分子量192)11.9gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)12.8gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行ってクエン酸カリウムを取り出した。
このクエン酸カリウム20gとサポニン0.17gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「クエン酸カリウム:サポニン」は質量比で「117:1」である。
純度100%のクエン酸(分子量192)11.9gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)12.8gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行ってクエン酸カリウムを取り出した。
このクエン酸カリウム20gとサポニン0.200gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「クエン酸カリウム:サポニン」は質量比で「100:1」である。
純度100%のクエン酸(分子量192)29.6gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)31.9gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行ってクエン酸カリウムを取り出した。
このクエン酸カリウム50gとサポニン1.60gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「クエン酸カリウム:サポニン」は質量比で「31:1」である。
純度100%のクエン酸(分子量192)29.6gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)31.9gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行ってクエン酸カリウムを取り出した。
このクエン酸カリウム50gとサポニン1.80gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「クエン酸カリウム:サポニン」は質量比で「27:1」である。
純度100%の酢酸(分子量60)14.6gと純度99.5%の炭酸ナトリウム(分子量106)12.9gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行ってクエン酸ナトリウムを取り出した。
この酢酸ナトリウム20gとサポニン0.170gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「酢酸ナトリウム:サポニン」は質量比で「117:1」である。
純度100%の酢酸(分子量60)14.6gと純度99.5%の炭酸ナトリウム(分子量106)12.9gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸酸ナトリウムを取り出した。
この酢酸ナトリウム20gとサポニン0.200gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「酢酸ナトリウム:サポニン」は質量比で「100:1」である。
純度100%の酢酸(分子量60)36.6gと純度99.5%の炭酸ナトリウム(分子量106)32.3gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸ナトリウムを取り出した。
この酢酸ナトリウム50gとサポニン1.60gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「酢酸ナトリウム:サポニン」は質量比で「31:1」である。
純度100%の酢酸(分子量60)36.6gと純度99.5%の炭酸ナトリウム(分子量106)32.3gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸ナトリウムを取り出した。
この酢酸ナトリウム50gとサポニン1.80gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「酢酸ナトリウム:サポニン」は質量比で「27:1」である。
純度100%のクエン酸(分子量192)13.1gと純度99.5%の炭酸ナトリウム(分子量106)10.8gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行ってクエン酸ナトリウムを取り出した。
このクエン酸ナトリウム20gとサポニン0.170gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「クエン酸ナトリウム:サポニン」は質量比で「117:1」である。
純度100%のクエン酸(分子量192)13.1gと純度99.5%の炭酸ナトリウム(分子量106)10.8gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行ってクエン酸ナトリウムを取り出した。
このクエン酸ナトリウム20gとサポニン0.200gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「クエン酸ナトリウム:サポニン」は質量比で「100:1」である。
純度100%のクエン酸(分子量192)32.7gと純度99.5%の炭酸ナトリウム(分子量106)27.0gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行ってクエン酸ナトリウムを取り出した。
このクエン酸ナトリウム50gとサポニン1.60gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「クエン酸ナトリウム:サポニン」は質量比で「31:1」である。
純度100%のクエン酸(分子量192)32.7gと純度99.5%の炭酸ナトリウム(分子量106)27.0gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行ってクエン酸ナトリウムを取り出した。
このクエン酸ナトリウム50gとサポニン1.80gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「クエン酸ナトリウム:サポニン」は質量比で「27:1」である。
実施例10−1〜13−4の各消火剤についてpHを測定した。また、凝固点と、A火災、B火災、天ぷら油火災の消火性能については、総務省令「消火器の技術上の規格を定める省令」に準じた試験方法により、A−1模型およびB−1模型を消火する実験と凝固点の測定を行った。また、天ぷら油火災についても、総務省令「消火器の技術上の規格を定める省令」に準じた試験方法により実験を行った。消火の際には、各消火剤を3L 蓄圧式消火器に充填し、この消火器に取り付けた霧状ノズルから、消火模型に対して消火剤を噴霧させた。
また、総務省令「消火器の技術上の規格を定める省令」で規定された「変質試験」に準じて、変質試験を行った。その結果、外観、pH、比重、凝固点温度のいずれについても変化がなかったものを合格として「○」、外観、pH、比重、凝固点温度の一つ以上に変化があったものを「×」とした。
これらの結果を、実施例10−1〜10−4について表10に、実施例11−1〜11−4について表11に、実施例12−1〜12−4について表12に、実施例13−1〜13−4について表13に示す。
純度100%の酢酸(分子量60)15.3gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)17.6gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム25gとサポニン1.00gとグリセリン1.5gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「酢酸カリウム:サポニン」は質量比で「25:1」である。この消火剤の「サポニン:グリセリン」は質量比で「1:1.5」である。
純度100%の酢酸(分子量60)15.3gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)17.6gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム25gとサポニン1.00gとグリセリン2.0gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「酢酸カリウム:サポニン」は質量比で「25:1」である。この消火剤の「サポニン:グリセリン」は質量比で「1:2.0」である。
純度100%の酢酸(分子量60)15.3gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)17.6gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム25gとサポニン1.00gとグリセリン6.5gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「酢酸カリウム:サポニン」は質量比で「25:1」である。この消火剤の「サポニン:グリセリン」は質量比で「1:6.5」である。
純度100%の酢酸(分子量60)15.3gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)17.6gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム25gとサポニン1.00gとグリセリン8.0gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「酢酸カリウム:サポニン」は質量比で「25:1」である。この消火剤の「サポニン:グリセリン」は質量比で「1:8.0」である。
純度100%の酢酸(分子量60)15.3gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)17.6gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム25gとサポニン1.00gとグリセリン9.0gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「酢酸カリウム:サポニン」は質量比で「25:1」である。この消火剤の「サポニン:グリセリン」は質量比で「1:9.0」である。
純度100%のクエン酸(分子量192)14.8gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)15.9gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行ってクエン酸カリウムを取り出した。
このクエン酸カリウム25gとサポニン1.00gとグリセリン1.5gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「クエン酸カリウム:サポニン」は質量比で「25:1」である。この消火剤の「サポニン:グリセリン」は質量比で「1:1.5」である。
純度100%のクエン酸(分子量192)14.8gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)15.9gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行ってクエン酸カリウムを取り出した。
このクエン酸カリウム25gとサポニン1.00gとグリセリン2.0gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「クエン酸カリウム:サポニン」は質量比で「25:1」である。この消火剤の「サポニン:グリセリン」は質量比で「1:2.0」である。
純度100%のクエン酸(分子量192)14.8gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)15.9gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行ってクエン酸カリウムを取り出した。
このクエン酸カリウム25gとサポニン1.00gとグリセリン8.0gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「クエン酸カリウム:サポニン」は質量比で「25:1」である。この消火剤の「サポニン:グリセリン」は質量比で「1:8.0」である。
純度100%のクエン酸(分子量192)14.8gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)15.9gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行ってクエン酸カリウムを取り出した。
このクエン酸カリウム25gとサポニン1.00gとグリセリン8.5gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「クエン酸カリウム:サポニン」は質量比で「25:1」である。この消火剤の「サポニン:グリセリン」は質量比で「1:8.5」である。
純度100%の酢酸(分子量60)18.3gと純度99.5%の炭酸ナトリウム(分子量106)16.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸ナトリウムを取り出した。
この酢酸ナトリウム20gとサポニン1.00gとグリセリン1.5gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「酢酸ナトリウム:サポニン」は質量比で「25:1」である。この消火剤の「サポニン:グリセリン」は質量比で「1:1.5」である。
純度100%の酢酸(分子量60)18.3gと純度99.5%の炭酸ナトリウム(分子量106)16.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸ナトリウムを取り出した。
この酢酸ナトリウム20gとサポニン1.00gとグリセリン2.0gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「酢酸ナトリウム:サポニン」は質量比で「25:1」である。この消火剤の「サポニン:グリセリン」は質量比で「1:2.0」である。
純度100%の酢酸(分子量60)18.3gと純度99.5%の炭酸ナトリウム(分子量106)16.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸ナトリウムを取り出した。
この酢酸ナトリウム20gとサポニン1.00gとグリセリン4.5gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「酢酸ナトリウム:サポニン」は質量比で「25:1」である。この消火剤の「サポニン:グリセリン」は質量比で「1:4.5」である。
純度100%の酢酸(分子量60)18.3gと純度99.5%の炭酸ナトリウム(分子量106)16.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸ナトリウムを取り出した。
この酢酸ナトリウム20gとサポニン1.00gとグリセリン8.0gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「酢酸ナトリウム:サポニン」は質量比で「25:1」である。この消火剤の「サポニン:グリセリン」は質量比で「1:8.0」である。
純度100%の酢酸(分子量60)18.3gと純度99.5%の炭酸ナトリウム(分子量106)16.2gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸ナトリウムを取り出した。
この酢酸ナトリウム20gとサポニン1.00gとグリセリン8.5gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「酢酸ナトリウム:サポニン」は質量比で「25:1」である。この消火剤の「サポニン:グリセリン」は質量比で「1:8.5」である。
純度100%のクエン酸(分子量192)16.3gと純度99.5%の炭酸ナトリウム(分子量106)13.4gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行ってクエン酸ナトリウムを取り出した。
このクエン酸ナトリウム25gとサポニン1.00gとグリセリン1.5gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「クエン酸ナトリウム:サポニン」は質量比で「25:1」である。この消火剤の「サポニン:グリセリン」は質量比で「1:1.5」である。
純度100%のクエン酸(分子量192)16.3gと純度99.5%の炭酸ナトリウム(分子量106)13.4gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行ってクエン酸ナトリウムを取り出した。
このクエン酸ナトリウム25gとサポニン1.00gとグリセリン2.0gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「クエン酸ナトリウム:サポニン」は質量比で「25:1」である。この消火剤の「サポニン:グリセリン」は質量比で「1:2.0」である。
純度100%のクエン酸(分子量192)16.3gと純度99.5%の炭酸ナトリウム(分子量106)13.4gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行ってクエン酸ナトリウムを取り出した。
このクエン酸ナトリウム25gとサポニン1.00gとグリセリン8.0gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「クエン酸ナトリウム:サポニン」は質量比で「25:1」である。この消火剤の「サポニン:グリセリン」は質量比で「1:8.0」である。
純度100%のクエン酸(分子量192)16.3gと純度99.5%の炭酸ナトリウム(分子量106)13.4gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行ってクエン酸ナトリウムを取り出した。
このクエン酸ナトリウム25gとサポニン1.00gとグリセリン9.0gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。この消火剤の「クエン酸ナトリウム:サポニン」は質量比で「25:1」である。この消火剤の「サポニン:グリセリン」は質量比で「1:9.0」である。
実施例14−1〜17−4の各消火剤についてpHを測定した。また、凝固点と、A火災、B火災、天ぷら油火災の消火性能については、総務省令「消火器の技術上の規格を定める省令」に準じた試験方法により、A−1模型およびB−1模型を消火する実験と凝固点の測定を行った。また、天ぷら油火災についても、総務省令「消火器の技術上の規格を定める省令」に準じた試験方法により実験を行った。消火の際には、各消火剤を3L 蓄圧式消火器に充填し、この消火器に取り付けた霧状ノズルから、消火模型に対して消火剤を噴霧させた。
また、総務省令「消火器の技術上の規格を定める省令」で規定された「変質試験」に準じて、変質試験を行った。その結果、外観、pH、比重、凝固点温度のいずれについても変化がなかったものを合格として「○」、外観、pH、比重、凝固点温度の一つ以上に変化があったものを「×」とした。
これらの結果を、実施例14−1〜14−5について表14に、実施例15−1〜15−4について表15に、実施例16−1〜16−5について表16に、実施例17−1〜17−4について表17に示す。
純度100%の酢酸(分子量60)11.9gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)12.8gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム20gとサポニン1.00gとグリセリン4.0gとpH調整のために炭酸カリウム0.5gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
純度100%のクエン酸(分子量192)17.9gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)19.3gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行ってクエン酸カリウムを取り出した。
このクエン酸カリウム30gとサポニン1.00gとグリセリン4.0gとpH調整のために酢酸0.6gを容器に入れて、を容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
純度100%の酢酸(分子量60)21.4gと純度99.5%の炭酸カリウム(分子量138)24.6gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸カリウムを取り出した。
この酢酸カリウム35gとサポニン1.00gとグリセリン4.0gとpH調整のために酢酸0.45gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
純度100%のクエン酸(分子量192)26.1gと純度99.5%の炭酸ナトリウム(分子量106)21.6gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行ってクエン酸ナトウムを取り出した。
このクエン酸ナトリウム40gとサポニン1.00gとグリセリン4.0gとpH調整のためにクエン酸0.2gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
純度100%の酢酸(分子量60)36.5gと純度99.5%の炭酸ナトリウム(分子量106)32.9gを混合して、50℃以下で反応させた後、精製工程を行って酢酸ナトリウムを取り出した。
この酢酸ナトリウム50gとサポニン1.00gとグリセリン4.0gを容器に入れて、水を加えて100ミリリットルとし、攪拌することで消火剤を得た。
実施例18−1〜18−5の各消火剤についてpHを測定した。また、凝固点と、A火災、B火災、天ぷら油火災の消火性能については、総務省令「消火器の技術上の規格を定める省令」に準じた試験方法により、A−1模型およびB−1模型を消火する実験と凝固点の測定を行った。また、天ぷら油火災についても、総務省令「消火器の技術上の規格を定める省令」に準じた試験方法により実験を行った。消火の際には、各消火剤を3L 蓄圧式消火器に充填し、この消火器に取り付けた霧状ノズルから、消火模型に対して消火剤を噴霧させた。
また、総務省令「消火器の技術上の規格を定める省令」で規定された「変質試験」に準じて、変質試験を行った。その結果、外観、pH、比重、凝固点温度のいずれについても変化がなかったものを合格として「○」、外観、pH、比重、凝固点温度の一つ以上に変化があったものを「×」とした。
また、鉄腐食試験とアルミニウム腐食試験は、総務省令「消火器の技術上の規格を定める省令」で規定された「腐食試験」に準じて行った。そして、1日当たりの鉄、アルミニウムの質量損失量が3mg未満であったものを合格として「○」、3mg以上であったものを「×」とした。
これらの結果を表18に示す。
以上の結果から、本発明の消火剤は、消火性能に優れ、高い消火性能と人体に対する高い安全性の両方を満たしていることが分かる。
また、前記カルボン酸アルカリ金属塩と前記天然界面活性剤との含有量の比が、質量比で、カルボン酸アルカリ金属塩:天然界面活性剤=30:1〜100:1であることが好ましいことが分かる。
また、本発明の消火剤のpHは5.5〜8.5であることが好ましいことが分かる。
Claims (4)
- 酢酸カリウム、クエン酸カリウム、酢酸ナトリウム、およびクエン酸ナトリウムから選択された1または2以上からなるカルボン酸アルカリ金属塩と、
レシチン、サポニン、およびカゼインから選択された1または2以上からなる天然界面活性剤と、
水と、
で構成され、
全体量100ミリリットル中に、前記カルボン酸アルカリ金属塩を20〜55g、前記天然界面活性剤を0.10〜2.0gの割合で含有し、
前記カルボン酸アルカリ金属塩と前記天然界面活性剤との含有量の比が、質量比で、カルボン酸アルカリ金属塩:天然界面活性剤=30:1〜100:1である消火剤。 - 前記カルボン酸アルカリ金属塩は、酢酸およびクエン酸のいずれかまたは両方と、炭酸カリウムおよび炭酸ナトリウムのいずれかまたは両方と、を混合して反応させて得られたものである請求項1記載の消火剤。
- 食品添加物に指定されている炭素数が4以下の低級アルコールを、前記天然界面活性剤に対する質量比で、前記天然界面活性剤:前記低級アルコール=1:2.0〜1:8.0で含有することを特徴とする請求項1または2記載の消火剤。
- pHが5.5〜8.5である請求項1〜3のいずれか1項に記載の消火剤。
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