JP4393790B2 - レーザ加工機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、像転写方式によって加工対象材料に止まり穴や貫通穴を形成するレーザ加工機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図14は、レーザ加工機の一般的な構成を示す概念図である。図15は、図14に示すレーザ加工機における転写用マスクによる像転写の原理を説明する図である。
【0003】
図14に示すレーザ加工機は、パルスレーザ光を発生するレーザ発振器101と、転写用のマスク形状が施された転写用マスク102と、転写光学系を構成するガルバノスキャナ103およびfθレンズ104とで構成されている。
【0004】
転写用マスク102は、金属板などの板材からなり、開口部のマスク形状が加工対象材料105に加工を施す穴の形状に形成されている。レーザ発振器101が射出したレーザ光のうち転写用マスク102を通過したレーザ光は、ガルバノスキャナ103にて2次元的に走査され、fθレンズ104にて集光され、加工対象材料105に入射する。これによって、図16に示すように、転写用マスク102のマスク形状が加工対象材料105に転写され、加工対象材料105に止まり穴もしくは貫通穴をあける加工が施される。
【0005】
ところで、加工対象材料105に施す加工穴は、丸穴が多いので、転写用マスク102のマスク形状も概ね丸穴状となるが、近年の情報機器を中心とした電子機器の小型軽量化・高機能化の進展に対応して、この種のレーザ加工機では、加工対象材料105に施す穴加工において穴径0.5mm以下の小径穴加工の実現が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、加工穴径を小さくすることは、転写用マスクの穴径を縮小することによって可能であるが、図16および図17に示すように、得られる最小穴径には限界がある。図16は、図14に示す転写用マスクの穴径を微小化する場合の回折の影響を説明する図である。図17は、レンズの集光特性を説明する図である。
【0007】
図16に示すように、転写用マスク102の通過光はガルバノミラー131に入射するので、転写用マスク102を通過してガルバノミラー131の受光面に到達する光のビーム径はガルバノミラー131の受光面以内に収まっている必要がある。
【0008】
しかし、転写用マスク102の通過光に生ずる回折角度θは、レーザ光の波長λ、転写用マスク102の穴径rに対し、θ≒λ/rの関係があるので、転写用マスク102の穴径rを小さくしていくと、回折角度θが大きくなり、転写用マスク102を通過して伝搬するレーザ光のビーム径がガルバノミラー131の受光面の全周囲からこぼれてしまう程に拡大することが起こる。
【0009】
したがって、転写用マスク102の穴径rを小さくして通過光のビーム径を絞り込むのには、一定の限界がある。この場合、ガルバノミラー131の径を拡大することが考えられるが、ガルバノミラー131の径を大きくすると、モーメント的負荷が増大するので、高速稼動に支障が生じ、結局生産性低下や加工位置精度の低下を引き起こす。
【0010】
また、図17において、一般的なレンズの場合、最小集光径(最小スポット径)dは、レーザ光の波長λ、レンズの焦点距離f、入射するビーム径Dに対し、d∝(fλ)/Dの関係がある。すなわち、レンズの最小集光径dは、入射するビーム径Dに反比例し、レーザ光の波長λやレンズの焦点距離fに比例するので、より小さなビーム径を得る方法としては、レンズに入射するビーム径Dを拡大する方法は、ガルバノミラー131の径を拡大することになるので対象外とし、ガルバノミラー131での反射光を受けるfθレンズ104の焦点距離fを小さくすること、レーザ光の波長λを短くすることの2つが考えられる。
【0011】
しかし、fθレンズ104の焦点距離fを小さくすると、加工対象物105との間隔が狭くなるので、加工後の粉塵等がfθレンズ104の表面に付着しやすくなる、fθレンズ104としての加工使用エリアが狭くなる等の欠点がある。
【0012】
また、レーザ光の波長λを短くする方法では、一般に、使用するレーザ波長が短くなるにつれて1パルス当たりの加工体積が少なくなるので、より沢山のショット数(照射パルス数)が必要となり、結局生産性が低下してしまう。また、波長が異なれば使用する光学系等も異なるので、装置自体を全く異なるものとしなければならない。すなわち、短波長化は大掛かりなハードウェアの変更を必要とし、また生産性の悪化等の問題もあり、メリットが少ない。穴開け加工機の代表として、CO2レーザ加工機とUV−YAGレーザ加工機が挙げられるが、波長的に圧倒的に有利なUV−YAGレーザ加工機よりもCO2レーザ加工機が実質的に多く使用されている事実からも、短波長化は必ずしも最も良い結論ではないことがわかる。
【0013】
要するに、現状の装置において簡単な改造で穴径の微小化を図ることが強く求められている。そこで、転写用マスクにのみ改良を加える方策として、例えば特許文献1,2,3に開示されているような位相シフトの効果を利用することが考えられる。以下、図18を参照して説明する。なお、図18は、位相シフトの効果を説明する図である。
【0014】
図18(A)(B)の(1)に示すように、2箇所に開口部のあるマスク141を考える。そして、図18(A)では、マスク141の2つの開口部を通過したレーザ光をそのまま加工対象物に照射する一方、図18(B)では、マスク141の2つの開口部のうちの1つに、通過光の位相を180度移相する位相シフター142を設け、双方のレーザ光を加工対象物に照射するとしている。
【0015】
このような場合、2つの開口部を通過したレーザ光は回折して広がり、加工対象物上での振幅分布は、図18(2)に示すように、裾野が重なった2つ孤立峰のようになる。このとき、図18(A)のケースでは、2つの孤立峰は互いに同位相であるが、図18(B)のケースでは、2つ孤立峰は互いに逆位相となる。
【0016】
そして、光強度は、振幅の2乗で表されるので、図18(3)に示すように、図18(A)のケースでは、2つのレーザ光強度分布は頂点が繋がるように重なり境界が不明瞭になるが、図18(B)のケースでは、光強度がゼロになるところが両者の中心に発生し、2つのレーザ光の解像度が上がることになる。
【0017】
このような位相シフト機能を付与した転写用マスクを用いると、マスクエッジ部分のコントラストが改善でき、穴径の微小化が図れるが、加工対象物には不要なレーザ光も照射されることが起こるので、構成上の工夫が必要である。
【0018】
なお、特許文献1では、レーザ光を所定形状に整形して通過させる開口部を有したレーザビーム整形用マスクにおいて、該レーザビーム整形用マスクの少なくとも前記レーザ光が照射される範囲に該レーザ光の波長において透過性の高い屈折媒質にて光分離部を形成し、該光分離部に入射し偏向して該光分離部から射出する射出レーザ光と前記開口部を通過する通過レーザ光とに分離可能に形成し、高強度のレーザビーム整形を可能とするレーザビーム整形用マスクが開示されている。
【0019】
また、特許文献2では、強度分布がガウス状のレーザビームを発振するレーザ発振器と、前記レーザビームを任意の断面形状に切り出すマスクと、前記マスクの像を加工対象物に投影する投影光学系とを有し、前記マスクの前に配置して前記レーザビームを2つに分割する手段と、分割された双方のレーザビームを直線偏光に変換し且つ前記双方のレーザビームの偏光方向を垂直に変換する手段と、分割した一方のレーザビームの強度分布をマスク上で輪帯状にする手段と、前記マスクの前で分割した2つのレーザビームを合成する手段とを有し、マスクの像を加工対象物上に投影して加工する場合に、被加工物上でのレーザビームの強度分布を均一な分布となるように変換することで高品位な加工を行うことのできるレーザ加工装置が開示されている。
【0020】
また、特許文献3では、レーザ媒質の一面に反射ミラーを配設すると共に他面に出力ミラーを配設したレーザ光源であって、前記出力ミラーは、高反射率のミラー領域と、複数のレーザ光を出力すべく実質的に透過率を上げた複数のハーフミラー領域とを有するものとし、このハーフミラー領域を通してレーザ光を放射することで、レーザビームの使用効率を向上させることのできるレーザ光源が開示されている。
【0021】
【特許文献1】
特開平9−76086号公報(0021、図1)
【特許文献2】
特開2002−35980公報(0033、図1)
【特許文献3】
特開平5−315684(0018、図1)
【0022】
この発明は、上記に鑑みてなされたもので、位相シフト機能を有する転写用マスクを実現することにより、生産性の低下やハードウェア変更を要さずに、加工穴径の微小化が図れるレーザ加工機を得ることを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明にかかるレーザ加工機は、転写用マスクを通過したレーザ光を加工対象材料に照射して転写用マスクのマスク形状を転写し、その転写形状に沿って加工対象材料に加工を施すレーザ加工機において、前記転写用マスクは、マスク形状をした開口部または透過部と、レーザ光の射出強度が加工対象材料の加工閾値光強度以下に調節された半透過部とを備え、かつ、前記開口部または透過部の射出光と前記半透過部の射出光との間にレーザ光の半波長の奇数倍の位相差を与えるように構成された半透過マスクであることを特徴とする。
【0024】
この発明によれば、転写用マスクは、マスク形状をした開口部または透過部と半透過部とを備え、開口部または透過部の射出光と半透過部の射出光との間に位相差を与える位相シフト機能を有する半透過マスクで置き換えることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるレーザ加工機の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0026】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1であるレーザ加工機における転写用マスクである半透過マスクの構成を示す外観図である。図1において、転写用マスクである半透過マスク1は、レーザ光11に対して透過率の高くない半透過材料からなる。図1では、半透過マスク1は、長さLの円柱状に形成され、中心軸に沿ってマスク開口部2が貫通形成されている。したがって、マスク開口部2の周囲は半透過部3となっている。
【0027】
この半透過マスク1をレーザ加工用として使用する場合には、マスク開口部2を通過するレーザ光であるマスク開口部通過光12と半透過部3を透過したレーザ光である半透過部通過光13とが加工対象物に照射される。当然、マスク開口部通過光12が加工に必要なレーザ光であり、半透過部通過光13は、加工に不要なレーザ光であるが、半透過部通過光13は、マスク開口部通過光12に対して180度(半波長)の奇数倍の位相差を持つことが必要である一方、加工対象物に影響を与えない加工閾値以下の照射強度に調整する必要がある。
【0028】
この実施の形態1では、半透過マスク1の長さLを利用して両条件を調節設定するようにしている。以下、図2、図3を参照して説明する。なお、図2は、図1に示す半透過マスクにおける半透過部を通過するレーザ光の強度を低下させる原理を説明する図である。図3は、図1に示す半透過マスクにおける半透過部通過光とマスク開口部通過光との間に位相差を付与する原理を説明する図である。
【0029】
図2において、半透過部3に入射するレーザ光の強度をI0、浸入するレーザ光の浸入長をx、吸収係数をKとすると、浸入するレーザ光の強度をI1とすると、I1=I0exp(−x/K)なる関係でもって浸入するレーザ光の強度I1は、浸入深さxが深くなるにつれて減少していく。したがって、半透過マスク1の長さLを増減調節することにより、加工対象物での照射強度が加工閾値以下となるように半透過部3からの出射強度を調整することができる。
【0030】
図3において、自由空間であるマスク開口部2を通過するレーザ光の波長をλとし、屈折率nの媒質である半透過部3を透過するレーザ光の波長をλ’とすると、マスク開口部2と半透過部3をレーザ光が同じ長さLだけ通過しても、通過中の波長は、λ’=λ/nなる関係があるので、波の位相が揃わず、位相差が発生する。したがって、半透過マスク1の長さLを増減調節することにより、マスク開口部通過光12と半透過部通過光13との位相差が半波長(λ/2)の奇数倍となるように調整することができる。
【0031】
実際の製造過程では、半透過マスク1の長さLを、まず、加工対象物に影響を与えない加工閾値以下の照射強度が得られる長さに調整し、その後、半透過部通過光13がマスク開口部通過光12に対して180度の奇数倍の位相差を与える長さに微調整することになる。
【0032】
次に、図4を参照して、以上のように構成される半透過マスクを転写用マスクとして用いた場合の動作について、通常の転写用マスクを用いた場合と比較して説明する。なお、図4は、図1に示す半透過マスクの動作を一般の転写用マスクと比較して説明する図である。
【0033】
図4において、図4(A)は、通常の転写用マスク21の場合を示し、図4(B)は上記のように構成される半透過マスク1を用いた場合を示している。ここで、半透過マスク1は、180度の位相差を付与するように調整されている。
【0034】
図4(A)において、通常の転写用マスク21は、図4(1)に示すように、入射レーザ光を開口部のみから射出する。開口部のみの射出光は、ある広がりをもって加工対象物に到達し、加工対象物が穴加工される。このとき、加工対象物を照射するレーザ光の振幅分布および強度分布は、図4(2)(3)に示すように、裾野が広がった孤立峰の形状になる。その結果、加工穴形状は、図4(4)に示すように、マスクエッジ部分のコントラストが良くないものになる。
【0035】
これに対して、図4(B)において、半透過マスク1は、図4(1)に示すように、入射レーザ光をマスク開口部2のみならず半透過部3からも射出する。マスク開口部通過光12と半透過部通過光13は、それぞれある広がりをもって加工対象物に到達する。マスク開口部2のエッジ付近では、マスク開口部通過光12と半透過部通過光13は、重複して加工対象物に到達する。
【0036】
このとき、半透過部通過光13の照射強度は、加工対象物の加工閾値以下になっているので、加工対象物の穴加工はマスク開口部通過光12のみによって行われる。また、マスク開口部通過光12と半透過部通過光13の位相差は、半波長(180度)である。
【0037】
その結果、加工対象物を照射するレーザ光の振幅分布は、図4(2)に示すように、マスク開口部通過光12によるものは裾野が広がった孤立峰の形状になるが、半透過部通過光13によるものは反転した孤立峰形状で、かつ高さが低く、裾野付近がマスク開口部通過光12によるものと重なった形状となる。
【0038】
また、強度分布は、図4(3)に示すように、マスク開口部通過光12によるものと半透過部通過光13によるものとの重複部分ではゼロレベルとなり、境界が明瞭になる。したがって、加工穴形状は、図4(4)に示すように、マスクエッジ部分のコントラストが改善されたものになり、より小さな穴径加工が可能になる。
【0039】
このように、実施の形態1によれば、従来のレーザ加工機において、転写用マスクを不透過マスクに置き換えるだけでよく、ハードウェアの大規模な改造を伴わないので、既存のレーザ加工機に容易に適用できる。つまり、生産性を維持しながら1レベル上の性能を少ない改造で手にすることができる。
【0040】
具体的には、CO2レーザ加工機では、穴径φ50μmが限界とされていた。その穴径を、この不透過マスクを用いることにより、φ40μm台に微小化できることが確認できた。
【0041】
実施の形態2.
図5は、この発明の実施の形態2であるレーザ加工機における転写用マスクである半透過マスクの構成を示す外観図である。実施の形態1では、半透過部通過光の強度を半透過マスクの長さを調節して適切な値を得る場合を示したが、半透過部での透過光の減衰は吸収によって行われる場合が多く、レーザ光の強度によっては温度上昇を引き起こす。通常、物質の光に対する屈折率は温度依存性を持つので、温度上昇によって屈折率が変化すると付与する位相差の値が狂うことになる。したがって、実施の形態1で示した半透過マスク1は、屈折率の温度依存性が無視できる程度の温度上昇を与える低強度のレーザ光に適した構成であると言える。
【0042】
すなわち、この実施の形態2では、高強度のレーザ光に対応できる半透過マスクの構成例(その1)について説明する。図5に示す半透過マスク31は、レーザ光透過材料として知られているいわゆる窓材32の入射面に、高反射膜33を設け、高反射膜33の中央部分を剥離して透過部35とし、透過部34の周囲に入射するレーザ光11の大部分を高反射膜33にて反射光37として外部に送り出し、透過部34の全周囲に形成される半透過部35を透過するレーザ光の強度を弱くするようにしたものである。
【0043】
図6は、図5に示す高反射膜の構成を示す断面図である。図6に示すように、高反射膜33は、高屈折率層nHと低屈折率層nLとが交互に積層される誘電体多層膜で構成されている。ここで、高屈折率層nHと低屈折率層nLの膜厚dは、膜中でのレーザ光波長λ0の1/4である。なお、膜中でのレーザ光波長λ0は、膜の屈折率をn、空気中でのレーザ光波長をλとすると、λ0=λ/nである。
【0044】
この高反射膜33では、膜境界面での反射時にその境界の屈折率差で位相が反転する場合と反転しない場合とを利用して干渉させ、全ての膜間反射光が同位相になるようにし、高い反射率を得るものである。透過率の調整は、膜の層数を調整することにより行うことができる。なお、この高反射膜33では、図示例では5層であるが、両側の誘電体層は、共に高屈折率層nHとなっている。
【0045】
透過部34の通過光と半透過部35の通過光との間に与える180度の奇数倍の位相差は、図7に示すようにして付与することができる。なお、図7は、図5に示す半透過マスクの構成例を示す図である。
【0046】
図7(A)〜(C)に示すように、透過部34と半透過部35の厚さを違えて形成し、その厚さの差を調整することで位相差を付与することができる。すなわち、図7(A)では、透過部34の入射面側を凹状に形成して半透過部35よりも薄くする場合が示されている。図7(B)では、透過部34の出射面側を凸状を形成して半透過部35よりも厚くする場合が示されている。図7(C)では、透過部34の出射面側を凹状に形成して半透過部35よりも薄くする場合が示されている。
【0047】
また、図7(D)に示すように、透過部34と半透過部35の厚さを違えず、透過部34を貫通部41とし、窓材32全体の厚さLを調整することで位相差を付与することができる。
【0048】
この構成によれば、半透過部を通過するレーザ光の強度を弱くすることができるので、高強度のレーザ光に適した転写用マスクである半透過マスクが得られる。
【0049】
実施の形態3.
図8は、この発明の実施の形態3であるレーザ加工機における転写用マスクである半透過マスクの構成を示す外観図である。なお、図8では、図5に示した構成と同一ないしは同等である構成要素には、同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態3に関わる部分を中心に説明する。
【0050】
この実施の形態3では、高強度のレーザ光に対応できる半透過マスクの構成例(その2)が示されている。すなわち、図8に示す半透過マスク44は、図5に示した構成において、高反射膜33の中央部分を剥離して反射防止膜45を設け、新たに透過部46としたものである。
【0051】
図9は、図8に示す反射防止膜の反射防止作用の原理を説明する図である。反射防止膜は、図9に示すように、低屈折率層nLと高屈折率層nHとの組み合わせによって、反射光を干渉させ、強め合うのではなく弱めるようにするものである。
【0052】
この構成では、高反射膜33の厚さと反射防止膜45の厚さとの差dを調整することで、透過部46の通過光と半透過部35の通過光との間に与える180度の奇数倍の位相差を付与することができる。
【0053】
すなわち、一般的には図3にて説明したように、空気中を距離d進んだレーザ光と屈折率nの媒質中を進んだレーザ光との比較を行うと、媒質中では波長が見かけ上1/nになるので、レーザ光にとっては媒質の長さはndに感じられることになる。つまり、両者を通過した後の差nd−dは(n−1)dと表される。この距離(n−1)dが波長の何倍になるかで、位相差が決まる。
【0054】
今、位相差を180度にしたいので、これは1/2波長として、(n−1)d=(1/2)λとおく。図8では、高反射膜33が5層で構成され、反射防止膜45は2層で構成されているので、問題の3層分の厚さdは、
d=(1/4)(λ/nH)+(1/4)(λ/nL)+(1/4)(λ/nH)
となる。
【0055】
3層部分での屈折率nは、n=nH+nL+nHであるので、
(n−1)d=(nH+nL+nH−1)
×{(1/4)(λ/nH)+(1/4)(λ/nL)+(1/4)(λ/nH)} =(1/2)λ …(1)
となる。この式(1)が満たされるように、屈折率の組み合わせを選べば良いことになる。
【0056】
また、一般的には、高反射膜33は5層よりも多いと考えると、次式(2)を考えればよい。ただし、式(2)において、mは、5層のときにはm=0であり、7層のときにはm=1であるとする。
【0057】
(n−1)d={(2+m)nH+(1+m)nL−1}
×(1/4)[{(2+m)nL+(1+m)nH}/nHnL ]
=(1/2)(2m+1)λ …(2)
この構成によれば、実施の形態2と同様に、半透過部を通過するレーザ光の強度を弱くすることができるので、高強度のレーザ光に適した転写用マスクである半透過マスクが得られる。
【0058】
実施の形態4.
図10は、この発明の実施の形態4であるレーザ加工機における転写用マスクである半透過マスクの構成を示す外観図である。なお、図10では、図1に示した構成と同一ないしは同等である構成要素には、同一の符号が付されている。ここでは、この実施の形態4に関わる部分を中心に説明する。
【0059】
図10に示す半透過マスク51では、図1に示した構成において、半透過マスク51のレーザ光出射側における半透過部3に、マスク開口部2との境界から始まる所定幅を覆う金属等のレーザ光不透過層からなる環状の遮光部52を取り付け、マスク開口部2との境界付近の出射光を制限するようにしたものである。
【0060】
次に、図11を参照して、以上のように構成される半透過マスク51の動作について説明する。なお、図11は、図10に示す半透過マスクによる穴径縮小化の原理を説明する図である。
【0061】
図11において、図11(1)に示すように、遮光部52によって、半透過部3の内側、つまりマスク開口部2に近い方向の一部が完全に不透過となる。その結果、半透過部3を通過したレーザ光の回折が大きくなる。これにより、図11(2)に示すように、振幅反転部分がマスク開口部2の通過光による振幅分布のより内側に入り込むことが起こる。したがって、図11(3)に示すように、光強度がゼロになる部分もマスク開口部2の通過光による強度分布のより内側にシフトすることが期待できる。
【0062】
このように、実施の形態4によれば、実施の形態1と同様に、コントラストを上げて加工穴の径を小さくすることをできる。加えて、穴径のさらなる縮小化が図れるようになる。
【0063】
具体的には、CO2レーザ加工機では、穴径φ50μmが限界とされていた。その穴径を、この不透過マスクを用いることにより、φ30μm台に微小化できる可能性が確認できた。
【0064】
なお、実施の形態4では、実施の形態1への適用例を示したが、実施の形態2,3にも同様に適用できることは言うまでもない。
【0065】
実施の形態5.
図12は、この発明の実施の形態5であるレーザ加工機における転写用マスクである半透過マスクの構成を示す外観図である。図12に示す半透過マスク60は、所定長さLの円柱状に形成した窓材61の中心軸にマスク開口部63を設けその周囲の半透過部におけるレーザ光64の入射面に偏光フィルタ62を取り付け、かつ、窓材61を中心軸の回りに回転できるようにしたものである。
【0066】
次に、図13を参照して、以上のように構成される半透過マスク51の動作について説明する。なお、図13は、図12に示す半透過マスクにおける半透過部通過光の強度を調整する原理を説明する図である。
【0067】
図13において、レーザ光64は、レーザ発振器にて、もしくは伝搬光路の途中にて作られた直線偏光の光線である。半透過マスク60に取り付けた偏光フィルタ62の透過偏光方向が入射直線偏光の偏光方向と一致するときは、半透過部通過光67の光強度は最大となる。
【0068】
そして、偏光フィルタ62の透過偏光方向と入射直線偏光の偏光方向とのなす角度θが大きくなるのに伴い半透過部通過光67の光強度は減少し、角度θが90度になると、半透過部通過光67の光強度はゼロとなる。一方、マスク開口部通過光66の光強度は、半透過マスク60の回転とは無関係に一定である。つまり、特性図に示すように、角度θを変えることで、半透過部通過光67の光強度を自由に制御することができる。
【0069】
また、半透過マスク60の長さLを実施の形態1にて説明した方法で調整し、マスク開口部通過光66と半透過部通過光67との間の位相差を180度の奇数倍に設定することができるので、実施の形態1と同様に、微小径加工が行えることになる。
【0070】
このとき、半透過部通過光67の光強度は調整が自由に行えるので、加工閾値光強度の異なる加工対象材料に対して加工に至らない有効な光強度を選択できる。したがって、実施の形態5によれば、幅広い材料の加工に簡単に対応することができるようになる。
【0071】
なお、実施の形態4にて説明した遮光部52を同様に半透過マスク60に取り付けるようにしてもよい。同様に回折角度が広がるので、一層の微小穴径加工が行える。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、転写用マスクは、マスク形状をした開口部または透過部と半透過部とを備え、開口部または透過部の射出光と半透過部の射出光との間に位相差を与える位相シフト機能を有する半透過マスクで置き換えることができる。したがって、生産性の低下やハードウェア変更を要さずに、加工穴径の微小化が図れるレーザ加工機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1であるレーザ加工機における転写用マスクである半透過マスクの構成を示す外観図である。
【図2】 図1に示す半透過マスクにおける半透過部を通過するレーザ光の強度を低下させる原理を説明する図である。
【図3】 図1に示す半透過マスクにおける半透過部通過光とマスク開口部通過光との間に位相差を付与する原理を説明する図である。
【図4】 図1に示す半透過マスクの動作を一般の転写用マスクと比較して説明する図である。
【図5】 この発明の実施の形態2であるレーザ加工機における転写用マスクである半透過マスクの構成を示す外観図である。
【図6】 図5に示す高反射膜の構成を示す断面図である。
【図7】 図5に示す半透過マスクの構成例を示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態3であるレーザ加工機における転写用マスクである半透過マスクの構成を示す外観図である。
【図9】 図8に示す反射防止膜の反射防止作用の原理を説明する図である。
【図10】 この発明の実施の形態4であるレーザ加工機における転写用マスクである半透過マスクの構成を示す外観図である。
【図11】 図10に示す半透過マスクによる穴径縮小化の原理を説明する図である。
【図12】 この発明の実施の形態5であるレーザ加工機における転写用マスクである半透過マスクの構成を示す外観図である。
【図13】 図12に示す半透過マスクにおける半透過部通過光の強度を調整する原理を説明する図である。
【図14】 レーザ加工機の一般的な構成を示す概念図である。
【図15】 図14に示すレーザ加工機における転写用マスクによる像転写の原理を説明する図である。
【図16】 図14に示す転写用マスクの穴径を微小化する場合の回折の影響を説明する図である。
【図17】 レンズの集光特性を説明する図である。
【図18】 位相シフトの効果を説明する図である。
【符号の説明】
1,31,44,60,70 半透過マスク(転写用マスク)、2 マスク開口部、3,35 半透過部、11 レーザ光、12 マスク開口部通過光、13半透過部通過光、32,61 窓材、33 高反射膜、34,46 透過部、37 反射光、41 貫通部、45 反射防止膜、51,71 遮光部、62 偏光フィルタ、64 レーザ光(直線偏光)、101 レーザ発振器、103 ガルバノスキャナ、104 fθレンズ。
Claims (6)
- 転写用マスクを通過したレーザ光を加工対象材料に照射して転写用マスクのマスク形状を転写し、その転写形状に沿って加工対象材料に加工を施すレーザ加工機において、
前記転写用マスクは、
マスク形状をした開口部または透過部と、レーザ光の射出強度が加工対象材料の加工閾値光強度以下に調節された半透過部とを備え、
かつ、前記開口部または透過部の射出光と前記半透過部の射出光との間にレーザ光の半波長の奇数倍の位相差を与えるように構成された半透過マスクである、
ことを特徴とするレーザ加工機。 - 前記半透過部の射出面における前記開口部または透過部との近傍には、射出光の一部を遮光する遮光部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工機。
- 前記半透過マスクは、
マスク形状をした開口部と、半透過部とを備え、
レーザ光の当該半透過マスク内伝搬長は、前記半透過部から射出されるレーザ光の強度が加工対象材料の加工閾値光強度以下となり、かつ前記開口部の射出光と前記半透過部の射出光との間にレーザ光の半波長の奇数倍の位相差を与える長さになっている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ加工機。 - 前記半透過マスクは、
マスク形状をした透過部と、半透過部から射出されるレーザ光の強度が加工対象材料の加工閾値光強度以下となるよう光を反射する反射膜で入射面が被覆された半透過部とを備え、
レーザ光の前記透過部内伝搬長と前記半透過部内伝搬長との差は、前記透過部の射出光と半透過部の射出光との間にレーザ光の半波長の奇数倍の位相差を与える長さになっている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ加工機。 - 前記半透過マスクは、
入射面が反射防止膜で被覆されマスク形状をした透過部と、半透過部から射出されるレーザ光の強度が加工対象材料の加工閾値光強度以下となるよう光を反射する反射膜で入射面が被覆された半透過部とを備え、
前記反射防止膜の膜厚と前記反射膜の膜厚との差は、前記透過部の射出光と半透過部の射出光との間にレーザ光の半波長の奇数倍の位相差を与える長さになっていることを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ加工機。 - 前記半透過マスクは、
光軸回りに回転可能であるとともに、前記半透過部が偏光子の構造を有し、
レーザ光の当該半透過マスク内伝搬長は、前記開口部または透過部の射出光と前記半透過部の射出光との間にレーザ光の半波長の奇数倍の位相差を与える長さになっている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ加工機。
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