JP4393746B2 - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、操縦安定性が高く、しかもボディプライの耐久性が高く、乗り心地性が維持された空気入りラジアルタイヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、空気入りラジアルタイヤにおいては、ビード部の形を整えるとともに、ビード部からサイド部にわたる部分に剛性を付与するために、ビードコアの外径側に断面略三角形状の硬質ゴムよりなるビードフィラーが設けられている。剛性を上げるには、ビードフィラーをより硬く、より大きくするのが一般的であった。このビードフィラーの底辺幅は、ビードコアの最大幅と略同一である。ビードコア幅はタイヤサイズでほぼ限定されるため、操縦安定性や乗り心地等の特性に大きな影響を与えるビードフィラーの体積は、ビードフィラーの高さにより決まっていた。
【0003】
一方、性能追求のために、タイヤ扁平化が進むにつれて、タイヤ径方向の高さが低くなり、ビードフィラーの高さも低くなり、剛性を高め難くなってきていた。そのような中で、サイド部の剛性を高める工夫としては、ビードフィラーの外側にコードを巻きつける構成が採用されていた。
【0004】
例えば、特開2001−219719号公報(従来例1)においては、補強層がビードフィラーに沿ってボディプライ巻き返し部分の外側、或いは、巻き返し部分とビードフィラーの相互間の配置構成が提案されている。特開2001−277820号公報(従来例2)において、補強層がボディプライ本体部分とビードフィラーの間に設けた構成が提案されている。また、特開2001−191760号公報(従来例3)において、ビードフィラーの内側及び外側の少なくとも一方側に沿って補強層を配置する構成が提案されている。
【0005】
またこの様な扁平タイヤでは、道路に埋設されたキャッツアイに乗り上げた際の衝撃からのコード切れを防止することも要求されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
これらの構成により、ビードフィラーの剛性と補強層の剛性とがプラスされて、ビード部の剛性はある程度高まった。しかし、タイヤビード部からサイド部にかけて、ビードフィラー及び補強層が存在する部分と存在しない部分との間の剛性差が大きくなり、タイヤ径方向剛性がこの境界部分で急激に変化することになった。その結果、サイド部の変形がビードフィラー及び補強層の存在しない一部分に限定され、この限定された部分に繰返し応力が集中し、その個所でボディプライの耐久性が低下するという問題がある。
【0007】
更に、前記従来例1の構成においては、急激な大負荷で、ビード部近傍部分がリムフランジ周りに曲げ変形を受ける場合に、曲げの中立軸より内側に位置することで、圧縮変形されるために、コードの圧縮変形での疲労破断を生じ易いという問題があった。また、サイド部の補強が不十分であり、即ちタイヤがキャッツアイや縁石等に乗り上げるとサイド部が圧潰され、衝撃的な大応力が集中し、キャッツアイや縁石等とリムとの間にはさまれたボディプライコードが切れるという問題がある。
【0008】
前記従来例2の構成においては、30°以下の挟角とはいえ、屈曲運動の激しいタイヤ最大幅位置を中心に、補強層を配置しており、タイヤ走行による繰り返し歪の集中で、コード端からの故障が懸念される。故障軽減のためベルト側縁やベルト下まで延ばすのは材料の無駄使いであり、重量増になる。
【0009】
また、従来例3の構成においては、外側補強は従来例1と同様の問題が有り、内側補強では端部がなく従来例2の故障懸念はないが、補強層の位置がコア近傍でありコア近傍ではビードフィラー厚みが厚く、補強層の効果が出難い。内外両側に設置してもコア近傍では前述の通り内側の効果は少なく、コストアップ、重量増のデメリットが大きい。
【0010】
この発明の目的は、タイヤビード〜サイド部での故障を起こさず、重量増等の無駄も起こさない空気入りラジアルタイヤを提供することにある。また、この発明の目的は、操縦安定性が高く、剛性感も高い空気入りラジアルタイヤを実現することにある。さらに、この発明の目的は、ビード〜サイド部の径方向における剛性の変化勾配をなだらかにして、ビード〜サイド部全域で変形するようにし、もってボディプライの耐久性を向上し、且つ、乗り心地性を維持した空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するために、請求項1に記載の発明においては、ボディプライに沿ってトレッド部、サイド部、ビード部を備え、ボディプライをビード部に沿って折り返した空気入りラジアルタイヤにおいて、前記ビード部のビードフィラーの外側面に外側補強層が、内側面に内側補強層がタイヤ周方向に延在するようにコードを渦巻状に巻回添着して設けられるとともに、外側補強層の剛性を内側補強層のそれよりも高くしたことを特徴とする。
【0012】
従って、請求項1の発明においては、ビードフィラーの内外両側面に補強層が存在するために、サイド部の剛性を向上でき、高い操縦安定性を得ることができる。また、両側面補強層の存在でサイド部が小さな曲率半径で変形するのを防止でき、サイド部の耐破壊強度及び耐久性を向上できる。
加えて、高剛性外側補強層が内径側端部をビードコアに近接して配置し、ビード部からサイド部にかけて剛性が高くなって変形しにくくなったことにより、コーナリング時操舵力がサイド下部の変形によって緩和されるのを防止すると共に、ボディプライへの操舵力伝達時間が短縮して操縦安定性能を向上させる。また剛性が周方向に高いが、径方向には低い内側補強層をボディプライに隣接して配置することにより、乗り心地性を低下させることなく、外側補強層との協働で操縦安定性能を更に向上させる。
【0013】
請求項2に記載の発明においては、請求項1において、前記ボディプライの幅端を前記外側補強層と重ねるとともに、内側補強層のタイヤ外径側端部を外側補強層のそれよりもタイヤ外径側に配置したことを特徴とする。
【0014】
従って、タイヤ径方向の外方に配置した内側補強層のふんばりで、外側補強層が圧縮変形され難く、座屈での疲労破断が生じない。且つ、サイド部の剛性を外径側に向かって漸減的に変化させれば、剛性の変化勾配が緩やかであり、更に、補強層コードをタイヤ周方向に巻回しているため、故障核もなく、応力の集中する個所がなく、耐破壊強度、疲労破壊をさらに向上できる。
【0016】
請求項に記載の発明においては、請求項1または2において、外側補強層としてスチールコードを、内側補強層として有機繊維コードをそれぞれ用いたことを特徴とする。
【0017】
従って、外側補強層をスチールコードで、内側補強層を有機繊維コードで構成することにより、容易に外側補強層を内側補強層より高剛性にすることができ、上記の作用効果を確実にすることが出来る。
【0019】
請求項に記載の発明においては、請求項において、スチールコードに可伸縮加工を施したことを特徴とする。伸縮加工コードとしては、波形付けコードやハイエロンゲーションコードがある。
【0020】
従って、スチールコード本来の機能である耐高破壊強力を維持できるとともに、スチールコードが伸縮するため、柔軟性も確保でき、圧縮変形に対する疲労寿命が改善できる。
【0021】
請求項に記載の発明においては、請求項1〜のいずれかにおいて、前記外側補強層の外径側の端部が、ボディプライの幅端より外径側に位置することを特徴とした。
【0022】
従って、外径側に位置する外側補強層が外力を吸収するため、ボディプライの幅端に集中する応力が小さくなり、プライ端からのセパレーションが防止できる。このため、耐疲労寿命を向上できる。外側補強層は渦巻状周方向巻回であり、故障核はない。
【0023】
請求項に記載の発明においては、請求項1〜のいずれかにおいて、前記内側補強層の内径側の端部が前記外側補強層の外径側の端部近傍に位置するとともに、前記内側補強層の外径側の端部がビードフィラーの先端部より内径側に位置することを特徴とした。好ましくは、内側補強層の内径側の端部を外側補強層の外径側の端部より径方向内方の近傍に配置して、内圧によって内側補強層がタイヤ軸方向外方に押され、動き難い外側補強層の径方向外側端との間に剪断応力が発生してビードフィラーに亀裂が入るのを防止する。
【0024】
従って、ビード部からサイド部にかけての剛性変化が外径側に向かって漸減的になり、剛性の変化勾配が緩やかになって、応力の集中を防止でき、耐破壊強度を向上し、乗り心地性も維持できる。
【0025】
請求項に記載の発明においては、請求項1〜のいずれかにおいて、前記内側補強層は、タイヤ内径側層と外径側層とよりなり、それらの間に間隔が形成されていることを特徴とした。
【0026】
従って、内側補強層の柔軟性を確保でき、乗り心地の向上に寄与し、内径側層及び外径側層を同時に巻回でき生産性を向上できる。
請求項に記載の発明においては、請求項1〜のいずれかにおいて、ショルダー部において、ベルトとボディプライとの間に位置するように、コードをタイヤ周方向に延在してなるショルダープライを巻回添着したことを特徴とする。
【0027】
従って、ベルトの幅方向端部が集中的に補強され、タイヤ回転時の遠心力によるショルダー部のせり出しを防止できる。このため、トレッド部全体に亘って接地圧力を均一に近づけることができ、路面に対するグリップ力がトレッド部全面で発揮されるようになって大きくなり、操縦安定性の向上に寄与できる。
【0031】
請求項に記載の発明においては、請求項において、前記ベルトを覆うキャップベルトを設け、前記ショルダープライのタイヤ幅方向の外端がキャップベルトの幅端と同一位置またはそれより内側で、第1ベルトの幅端より外側であることを特徴とした。
【0032】
従って、動き易くせり出しが生じるベルト端部をキャップベルトとショルダープライで両側から周方向に延在したコードで挟むことで、効率的にせり出しを防止する。
【0037】
請求項10に記載の発明においては、請求項8〜9のいずれかにおいて、前記ベルトを、ボディプライ側の第1ベルトと、その第1ベルトのタイヤ外径側に積層された第2ベルトとにより構成し、前記ショルダー部において、第1ベルトとボディプライとの間に緩衝ゴムを配置したことを特徴とする。
【0038】
従って、ショルダープライを保護すると共にタイヤショルダー部の緩衝機能をアップさせることができ、乗り心地性維持に貢献できる。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を具体化した空気入りラジアルタイヤ、特に扁平タイヤに具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0044】
(第1実施形態)
まず、第1実施形態について図1〜図3を参照しながら説明する。図1において、この実施形態の空気入りラジアルタイヤ10の扁平率は45%である。11はこの実施形態の空気入りラジアルタイヤ10の全体骨格を構成するボディプライで、ポリエステル等の有機繊維コードよりなるゴム被覆シートからなる。このボディプライ11に沿って、サイド部12、ビード部13及びトレッド部14が配置されている。15はこのタイヤ10を嵌装したリム、16はそのリム15のフランジである。この第1実施形態において、ボディプライ11のコーティングゴムは、損失正接tanδが0.05〜0.20の範囲内の値であり、JIS硬さがA60〜A68の範囲内の値である。なお、前記tanδの測定は、温度60℃、初期歪10%,動歪2%,振動数20Hzの条件下で行われ、後述する別のゴムのtanδも同じ条件下で測定されたものである。
【0045】
前記両ビード部13にはビードコア21がそれぞれ埋設され、ビードコア21の外径側には硬質ゴムよりなるビードフィラー22が配置されている。そして、前記ボディプライ11の両幅端部は、ビードコア21で折り返されている。また、ビードフィラー22の先端は、タイヤ10のショルダー部17の近傍まで延出され、ボディプライ11の幅端は、前記リムフランジ16の高さLの約半分のところに位置している。
【0046】
前記ボディプライ11のタイヤ外径側には、内径側から順に、第1ベルト23及び第2ベルト24が積層状態で配置されている。これら両ベルト23,24は、スチールコードにゴムが被覆されている。第1ベルト23は、第2ベルト24よりも若干幅広く、図2に記すように、その両幅端が第2ベルト24の両幅端から側方へ突出している。第2ベルト24の外径側には、ナイロン等よりなる有機繊維コードのゴム被覆シートからなるキャップベルト26が積層巻回されている。このキャップベルト26は、前記第1ベルト23より幅広く、その両幅外端が第1ベルト23の両幅端から突出している。そして、前記両ベルト23,24をコーティングするゴムは、損失正接tanδが0.05〜0.20の範囲内の値であり、JIS硬さがA75〜A85の範囲内の値である。
【0047】
前記ビードフィラー22の外側面とボディプライ11の折り返し端部との間には外側補強層34が配置されている。この外側補強層34と、ボディプライ11の幅端部とは重なっており、外側補強層34のタイヤ外径側端部がボディプライ11の幅端よりもタイヤ外径側に位置している。また、外側補強層34のタイヤ内径側端部はビードコア21の直近に位置している。この外側補強層34は、1本のスチールコードにゴム被覆を施して、それを渦巻状に巻回し、ビードフィラー22の外側面にほぼ同心状に添着したものである。この実施形態においては、外側補強層34の打ち込み数(巻回密度)は、3〜25本/25mmの範囲内の値である。そして、スチールコードとして、2%伸張時荷重が150〜600Nの範囲内の値のものが使用される。外側補強層34のスチールコードをコーティングしているゴムは、tanδが0.05〜0.20の範囲内の値であり、JIS硬さがA75〜A85の範囲内の値である。
【0048】
前記ビードフィラー22のタイヤ内腔側とボディプライ11との間には、内側補強層30を構成する内径側層31及び外径側層32が配置されている。この内側補強層30は、ナイロン66,PEN(ポリエチレンナフタレート),PET(ポリエチレンテレフタレート),レーヨン,アラミド等の有機繊維よりなるコードにゴム被覆を施して、それをビードフィラー22の側面に渦巻状に巻回し、添着したものである。また、アラミド繊維とナイロン66とのハイブリットコードが使用される場合もある。そして、内側補強層30を構成するコードは、2%伸張時荷重が10〜100Nの範囲内の値のものが使用される。
【0049】
内径側層31,外径側層32は、それぞれ別体でタイヤ径方向幅寸法は特に限定されないが、ほぼ同じ幅にするのが好ましくそれらの間には所定幅の間隔33が設けられている。そして、内側補強層30のタイヤ外径側端部は、ビードフィラー22の先端部より内径側に位置している。ここでは、内径側層の打ち込み本数の1〜数本分の間隔33の幅が設けられている。タイヤ内径側層31のタイヤ内径側端が前記外側補強層34のタイヤ外径側端部近傍に位置し、タイヤ外径側層32のタイヤ外径側端がタイヤ最大幅部の直近まで位置している。また、タイヤ内径側層31,外径側層32のそれぞれの打ち込み数は、3〜25本/25mmの範囲内の値である。
【0050】
タイヤ10のショルダー部17において、ボディプライ11、ベルト23、24の外径側にショルダープライ41が積層巻回されている。このショルダープライ41は例えばナイロン66にゴム被覆を施したものである。ショルダープライ41は、その内端が前記第2ベルト24の幅端より内側に、ここでは、第2ベルト24の幅端から15mm〜35mm程度内方で終端しており、タイヤ幅方向外端は第1ベルト23の幅端より外側、前記キャップベルト26の幅端とほぼ同位置で終端している。ショルダープライ41は、その配列ピッチが内側は粗に、外側は密になっている。
【0051】
また、前記ショルダープライ41を覆うように、緩衝ゴム42が添着されている。この緩衝ゴム42は、断面扁平三角形状をなし、一方の斜辺に前記第1ベルト23の端部が載置されている。この緩衝ゴム42は、第1,第2ベルト23,24の幅端近傍の厚さが最大となる中膨らみで、両端先細りの断面形状である。また、緩衝ゴム42の頂部から他方の斜辺にかけて、キャップベルト26の端部が載置されている。つまり、この緩衝ゴム42は、ボディプライ11、ショルダープライ41、第1ベルト23及びキャップベルト26との間に挟持されている。この緩衝ゴム42の物性は、tanδが0.05〜0.20,JIS硬さがA60〜A90の低発熱ゴムで形成される。好ましくは、ボディプライコーティングゴム、ベルトコーティングゴムまたはビードフィラーゴムと同種にされて、タイヤ製造に使用されるゴム種が少なくされる。
【0052】
図9に示す表は、サイズが215/45ZR17のタイヤにおいて、従来例と実施例のタイヤをそれぞれ製造し、それらのタイヤの試験結果を示すものである。実施例のタイヤは前記実施形態の技術に従って製造されたものである。
【0053】
ここで、「高速操縦安定性」とは、タイヤを7JJリムに装着し、内圧200kPaでエンジン排気量2000ccの乗用車に装着し、サーキットコースにおいて、時速60〜180kmで直進及びレーンチェンジを行いドライバの体感にて評価し、従来例の測定値を100にして、指数評価したもので数字が大きいほど良である。「高速耐久性」とは、タイヤ内圧200kPa,負荷荷重4200Nの状態で、ドラムテストを行ったものである。所定のステップに従ってスピードを上げ、タイヤが破損するまでの経過時間を測定し、従来例の測定値を100にして指数化したものである。各ステップとしては、時速100km×30分,140km×20分,160km×15分,180km×10分、200km×10分、があり、その後はステップを10分間完走する毎に20km/hスピードを上げたステップに進み、故障するまで走行するテストである。「縁石乗り上げ試験」とは、前述した乗用車に装着されたタイヤを縁石(高さ110mm,奥行き125mm)に対して、速度を変えて角度25度で乗り越えさせた場合の、ボディプライ11の破損、コード切れの有無を示すものである。時速10kmから始め、コード切れがないと15km/h、20km/hと順次速度を上げ、他は同条件で試験を行い、コード切れの有無を調べた。
【0054】
図9の表において、従来例のタイヤは、ショルダープライ41,緩衝ゴム42が設けられてなく、外側,内側補強層34,30の有無で構成されたタイヤである。
【0055】
実施例のタイヤは、ショルダープライ41,緩衝ゴム42及び外側、内側補強層34,30の材質、打ち込み等が異なる。
すなわち、実施例1はショルダープライ41の全体の密度が均等で密状態、実施例2はショルダープライ41の全体の密度が均等で粗状態のタイヤである。実施例3は、緩衝ゴム42として硬さA60のボディプライコーティングゴムを使用している。実施例4は、外側、内側補強層34,30として構造の異なるスチールコードが,実施例5は外側、内側補強層34,30が径の異なるナイロンコードで、緩衝ゴムに硬さA60のボディプライコーティングゴムが用いられたものである。
【0056】
この表から明らかなように、実施例のタイヤは従来例対比で明らかに改良されている。特に、ショルダープライが密―疎、緩衝ゴムが硬さA80〜A90の硬ゴム、外側―内側補強層に硬―軟剛性コードを配置した実施例6〜8は、「高速操縦安定性」「高速耐久性」「縁石乗り上げ試験」の各項目で良好な結果をもたらしている。
【0057】
すなわち、この実施形態の空気入りタイヤにおいては、以下に示す作用効果を発揮する。
・ビードフィラー22の外側面にスチールコードよりなる外側補強層34を、内側面に有機繊維コードよりなる内側補強層30を設けたことにより、コーナリング時操舵力がサイド下部の変形によって緩和されるのを防止すると共に、ボディプライ11への伝達時間が短縮して操縦安定性能を向上させる。剛性が周方向に高く径方向に低い内側補強層30をボディプライ11に隣接して配置することにより、乗り心地性を低下させることなく、外側補強層34との協働で操縦安定性能を更に向上させる。同時に、縁石乗り上げ等に起因するタイヤの急激な変形、高速での急旋回のようなタイヤサイド部12の大入力に対しても、外側、内側補強層34、30が踏ん張り、タイヤ内側への曲がりを抑え、コードが圧縮衝撃・疲労を受けるのを防止する。しかも、外側補強層34及び内側補強層30が別体であり、ゴムゲージが厚く、効果が少ないビードフィラー22内側のビードコア21近傍には補強層が存在しないため、無駄がなく低コストで軽量なタイヤとすることができる。
【0058】
・特に、実施形態のように扁平率の高いタイヤにおいては、サイド部12の径方向寸法が短くなるため、通常は、剛性の勾配が急になり、ボディプライ11の破損のおそれが大きくなるが、前述した理由により、このようなおそれを抑制できる。
【0059】
・ 外側補強層34として、スチール,アラミド,PENコードを用いれば、外部からの衝撃に対して高い抗堪力を発揮して、外傷被害を抑制できる。また、波形付けコードやハイエロンゲーションコードのように前記伸縮加工したスチールコードを用いた場合には、外部からの衝撃を吸収しながら高い抗堪力を発揮して、同様に外傷被害を抑制できる。
【0060】
・ 外側補強層34のタイヤ外径側端部が、ボディプライ11の折り返し端よりタイヤ外径側に位置するため、ボディプライ11の端の動きが抑制され、その端部からの故障を抑制できる。加えて、前記内側補強層30の内径側端部が外側補強層34の外径側端部近傍に位置するとともに、内側補強層30の外径側端部がビードフィラー22の外径側端部よりタイヤ内径側に位置する。好ましくは、内側補強層の内径側の端部を外側補強層の外径側の端部より径方向内方の近傍に配置しているので、内圧によって内側補強層がタイヤ軸方向外方に押され、動き難い外側補強層の径方向外側端との間に剪断応力が発生し難く、結果としてビードフィラーに亀裂が入るのを防止する。また、ビード部13からサイド部12にかけて、剛性が漸減する。つまり、内側補強層30及び外側補強層34によりビードフィラー22の剛性はアップするが、剛性が急変することがなく、適度の柔軟性を保ちつつ、全体としての剛性感を高めることができ、操縦性と走行安定性の双方を達成することができる。また、外側補強層34及び内側補強層30は、周方向に巻かれており、故障核にはなりにくい。
【0061】
・ 内側補強層30は、内径側層31と外径側層32とを備え、それらの間に間隔33が形成されている、このため、内側補強層30が両者31,32間で適度に変形でき、前述したように、剛性感を高めつつも、適度の柔軟性を保持することができる。
【0062】
・ 両ショルダー部17において、前記ベルト23とボディプライ11との間に有機繊維コードよりなるショルダープライ41を設けている。従って、高速走行時において、拘束力の弱いベルト23,24の幅端部が遠心力に基づき膨出するのを少なくして、ショルダー部17の変形を抑制できる。このため、高速走行時トレッド部14全体のグリップ性能が発揮され、走行安定性を向上できるとともに、操舵における剛性感もアップできる。
【0063】
・ しかも、ショルダープライ41の外側端がキャップベルト26の幅端と同一位置またはそれより内側で、第1ベルト23の幅端より外側である。このため、動き易いベルト端近傍をショルダープライ41とキャップベルト26でほぼ挟むことで膨出を防止でき、前述した走行安定性の向上と、操舵における剛性感のアップとをさらに向上できる。
【0064】
・ 加えて、ショルダープライ41は、幅方向外端側が密に、内端側が疎になるように巻回されているため、ショルダー部17の外側端部の剛性を向上でき、前述した高速時におけるショルダー部17の変形をバランスよく有効に抑制できる。
【0065】
・ ショルダー部17において、ベルト23、キャップベルト26、ショルダープライ41及びボディプライ11との間に緩衝ゴム42を配置したことにより、ショルダー部17のゴム厚みが増す。従って、前述したように、ショルダープライ41等によりショルダー部17の剛性を高めても、ごつごつ感を抑制でき、操舵感を向上できるとともに、乗り心地をアップできる。
【0066】
・ また、ベルト23、キャップベルト26、ショルダープライ41及びボディプライ11との間に緩衝ゴム42が挟まれた状態であるため、ベルト23,24やキャップベルト26の幅端部の応力集中を抑制して、端部からの亀裂成長を防止でき、耐久性が向上する。
【0067】
・ 加えて、緩衝ゴム42は、tanδが0.05〜0.20,JIS硬さがA60〜A90の低発熱ゴムで形成される。好ましくは、tanδ、JIS硬さともにボディプライコーティングゴム、ベルトコーティングゴムまたはビードフィラーゴムと同じにされている。乗り心地性を重視する場合には、緩衝ゴム42のJIS硬さは、比較的硬さが低いボディプライコーティングゴムと同等にされて振動吸収を大きくし、好ましくは、ボディプライコーティングゴムと同種にしてタイヤ製造に用いるゴムの種類を少なくし、管理を簡素にする。操縦安定性能を重視する場合は、硬さの硬いビードフィラーゴムと同等、好ましくは同種にしてショルダー部の剛性を高めてせり出しを抑制し、操縦安定性を向上させる。ショルダー部の動きが小さくなったために、硬さが硬い割にtanδが小さいこととあいまって発熱が小さくなり、耐久性が向上する。さらに、緩衝ゴム42は、前述のように、ベルト23の幅端近傍で厚さが最大となるような中膨らみで、両端先細りの断面形状である。このため、緩衝ゴム42がタイヤショルダー部17に対して、ベルトを幅広く有効に活用できるように、ショルダー部17のエッジを立てる機能を有することになり、路面に対するグリップ感が向上して、操舵感と、その操舵における剛性感とを向上できる。
【0068】
(第2実施形態)
次に、この発明の第2実施形態を図4及び図5に基づいて説明する。なお、以降の各実施形態の説明においては、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0069】
この第2実施形態においては、内側補強層30に前記第1実施形態のような間隔33が設けられることなく、連続した1つの内側補強層30が設けられている。また、ショルダープライ41のコードが均等ピッチで巻回されている。
【0070】
従って、この第2実施形態においては、内側補強層30及びショルダープライ41のコードを巻回ピッチを変更することなく、連続して行うことができるため、製造が容易になる。
【0071】
(第3実施形態)
次に、この発明の第3実施形態を図6に基づいて説明する。
ここでは、外側補強層34のコードに伸縮加工として波形加工したスチールコード35を使用している。
【0072】
従って、この第3実施形態においては、外側補強層34にある程度の柔軟性を持たせることができ、ビード近傍が圧縮変形されても衝撃を吸収して、コード折損や外傷被害を抑制することができる。
【0073】
(第4実施形態)
次に、この発明を具体化した第4実施形態を図7に基づいて説明する。
ここでは、ショルダープライ41が緩衝ゴム42の外径側に設けられている。
【0074】
このため、ベルト23、24の端部をキャップベルト26と直接挟むことでベルト端部の動きを直に封じることができ、高速走行時の操縦安定性を向上することが出来る。
【0075】
(第5実施形態)
次に、この発明を具体化した第5実施形態を図8に基づいて説明する。
ここでは、ボディプライ11の幅端部が第1ベルト23の下まで延長されている。
【0076】
つまり、サイド部12全体が2重のボディプライ11で覆われているため、サイド部12の破壊強度が向上する。また、最も屈曲が加わるサイド部12に、応力集中が生じやすいボディプライ11の端部が存在しないため、タイヤ故障低減にも有用である。
【0077】
(変形例)
なお、この発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、以下のような態様で具体化することも可能である。
【0078】
・ トレッド部14のベルトを3層以上に構成すること。
・ キャップベルト26端部タイヤ外径側をエッジプライにより補強すること。
【0079】
・ キャップベルト26を省略すること。
・ ショルダープライ41及び緩衝ゴム42の少なくとも一方を省略すること。
【0080】
・ 内側補強層30の内径側層、外径側層31,32間の間隔33を省略すること。あるいは、内径側層、外径側層31,32を1本の有機繊維コードにより連続的に構成すること。
【0081】
・ビードフィラーの内側補強層を3ヶ所以上設けること
【0082】
【発明の効果】
以上実施形態で例示したように、この発明においては、タイヤサイド部を確実に補強できるとともに、サイド部の径方向における剛性の変化勾配をなだらかにして、サイド部全域で変形するようにし、もってボディプライの耐破壊強度を向上することが可能になる。更に、操縦安定性を向上し、乗り心地性を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 タイヤ全体を示す断面図。
【図2】 第1実施形態におけるショルダー部の拡大断面図。
【図3】 同じく第1実施形態におけるビード部の拡大断面図。
【図4】 第2実施形態におけるショルダー部の拡大断面図。
【図5】 同じく第2実施形態におけるビード部の拡大断面図。
【図6】 第3実施形態を示すスチールコードの一部正面図。
【図7】 第4実施形態におけるショルダー部の拡大断面図。
【図8】 第5実施形態におけるタイヤの一部断面図。
【図9】 従来例及び実施例の実験結果を示す表。
【符号の説明】
10…空気入りラジアルタイヤ、11…ボディプライ、12…サイド部、13…ビード部、14…トレッド部、15…リム、16…リムフランジ、17…ショルダー部、21…ビードコア、22…ビードフィラー、23…第1ベルト、24…第2ベルト、26…キャップベルト、30…内側補強層、31…内径側層、32…外径側層、33…間隔、34…外側補強層、35…スチールコード、41…ショルダープライ、42…緩衝ゴム。

Claims (10)

  1. ボディプライに沿ってトレッド部、サイド部、ビード部を備え、
    ボディプライをビード部に沿って折り返した空気入りラジアルタイヤにおいて、
    前記ビード部のビードフィラーの外側面に外側補強層が、
    内側面に内側補強層がタイヤ周方向に延在するようにコードを渦巻状に巻回添着して設けられるとともに、
    外側補強層の剛性を内側補強層のそれよりも高くし
    ことを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
  2. 前記ボディプライの幅端を前記外側補強層と重ねるとともに、
    内側補強層のタイヤ外径側の端部を外側補強層のそれよりもタイヤ外径側に配置した
    ことを特徴とする請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  3. 外側補強層としてスチールコードを、内側補強層として有機繊維コードをそれぞれ用いたことを特徴とする請求項1または2に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  4. スチールコードに可伸縮加工を施したことを特徴とする請求項3に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  5. 前記外側補強層のタイヤ外径側の端部が、ボディプライの幅端よりタイヤ外径側に位置することを特徴とした請求項1〜のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
  6. 前記内側補強層のタイヤ内径側の端部が前記外側補強層のタイヤ外径側の端部近傍に位置するとともに、前記内側補強層のタイヤ外径側の端部がビードフィラーの先端部よりタイヤ内径側に位置することを特徴とした請求項1〜のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
  7. 前記内側補強層は、タイヤ内径側層とタイヤ外径側層とよりなり、それらの間に間隔が形成されていることを特徴とした請求項1〜のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
  8. ショルダー部において、ベルトとボディプライとの間に位置するように、コードをタイヤ周方向に延在してなるショルダープライを巻回添着したことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
  9. 前記ベルトを覆うキャップベルトを設け、前記ショルダープライのタイヤ幅方向の外端がキャップベルトの幅端と同一位置またはそれより内側で、第1ベルトの幅端より外側であることを特徴とした請求項に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  10. 前記ベルトを、ボディプライ側の第1ベルトと、その第1ベルトのタイヤ外径側に積層された第2ベルトとにより構成し、
    前記ショルダー部において、第1ベルトとボディプライとの間に緩衝ゴムを配置したことを特徴とする請求項8または9に記載の空気入りラジアルタイヤ。
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