JP4393214B2 - Chuck device - Google Patents
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Description
この発明は、旋盤加工等の際に、ワークをチャッキングするためのチャック装置に関するものであり、特に薄肉で脆弱なワークを対象とするものである。 The present invention relates to a chuck device for chucking a workpiece during lathe processing or the like, and particularly intended for a thin and fragile workpiece.
従来の、薄肉で脆弱なワークを変形させずに把握する手段として、チャック本体の軸心周りに放射状に同じサイズのシリンダを多数配置し、そのシリンダのピストンロッドを同じ圧力の圧力流体で作動させることにより、各方位から均等な力でワークを把握するチャック装置がある。(例えば、特許文献1参照)。 As a conventional means for grasping thin and fragile workpieces without deformation, multiple cylinders of the same size are arranged radially around the axis of the chuck body, and the piston rods of the cylinders are operated with a pressure fluid of the same pressure. Thus, there is a chuck device that grasps a workpiece with an equal force from each direction. (For example, refer to Patent Document 1).
このチャック装置において、放射状に多数配列したシリンダのピストンロッドは、コンペチャックの爪などと同様、センタリング機能を有さないため、ワークの芯出しを行うために、例えば、ワークガイドを設けることによるおおよその芯出し方法や、コレットチャックなどセンタリング用チャックを組み込む方法、あるいはそれ以外のセンタリング方法などが適宜採用されている。 In this chuck device, the piston rods of the cylinders arranged in a large number in a radial pattern do not have a centering function like the claws of the competition chuck, so that, for example, a work guide is roughly provided to center the work. A centering method, a method of incorporating a centering chuck such as a collet chuck, or other centering methods are appropriately employed.
例えば、図4に示すように、多数の放射状配列したピストンロッドでもって、クランプするのと同一円周上にあたるワーク外周部をピストンロッドの3等配、3箇所で、ワークの薄肉部を変形させることなくセンタリングする手法が開示されている。 For example, as shown in FIG. 4, with a large number of radially arranged piston rods, the outer periphery of the workpiece, which is on the same circumference as that to be clamped, is arranged in three equally spaced locations on the piston rod, and the thin portion of the workpiece is deformed. A technique for centering without any problems is disclosed.
このチャック装置のセンタリング方法は、図中に示すように、旋盤の主軸中心c(以下、軸心cという)に同心に固定されたチャック本体5に、その軸心cから放射方向に向く複数のシリンダを前記軸心周りの等分角度(等分方位)の位置に設ける。そのうち、前記軸心c周りに互いに等分角度に位置する3個のシリンダをセンタリング用シリンダ1とするとともに、他のシリンダをクランプ用シリンダ2とする。そのセンタリング用シリンダ1のピストンP1の一端にセンタリング用ロッドL1、クランプ用シリンダ2のピストンP2の一端にクランプ用ロッドL2を、それぞれピストンP1,P2と一体に設けて、そのロッドL1,L2が、ワークWの配置位置であるチャック本体5前部の円筒状の穴6の内周面から内側に向かって出没可能となっている。
As shown in the drawing, the chuck device has a centering method in which a
センタリング用シリンダ1及びクランプ用シリンダ2は、それぞれ流体回路8を経て図示しない流体供給手段と連通しており、各シリンダ1,2への作動流体の供給により、ピストンP1,P2は加圧されて、前記ロッドL1,L2は、前記主軸の半径方向内側に進出するようになっている。また、前記3つのセンタリング用シリンダ1には、流体回路7によって動作するとともに、バネS3により同一の付勢力を付与するセンタリングシリンダ装置3を設けている。
The centering
このチャック装置でワークWを把握するに際して、まずワークWをセンタリングする。その手法は、流体回路8の油圧をリリースして、クランプ用ピストンP2及びクランプ用ロッドL2をそれぞれ、バネS2の付勢力によって半径方向外側へ後退させる。そして、流体回路7を通じてセンタリングシリンダ装置3に作動流体を供給し、そのセンタリングシリンダ装置3内のバネS3に抗してピストンロッドL3を左側に移動させる。
When grasping the workpiece W with this chuck device, the workpiece W is first centered. In this method, the hydraulic pressure of the
この状態で、チャック本体5の前面から穴6内へワークWを挿入し、その穴6内の底面4に当接した状態でワークWを仮置きする。ついで、センタリングシリンダ装置3の流体回路7をリリースすると、バネS3の付勢力により、シリンダ装置3のピストンロッドL3が右側へ移動する。この移動により、傾斜面9a,9bを介してピストンロッドL’1及びピストンP1が半径方向内側へ向かって進出し、ピストンP1と一体のセンタリング用ロッドL1は、ワークWをその外周3方等分角度から均等な力で保持するものである。この保持の後、流体回路8を通じて前記センタリング用ロッドL1及びクランプ用ロッドL2を動作させれば、ワークWの周囲をその全周でもって把握できる。(例えば、特許文献2参照)。
In this state, the workpiece W is inserted into the
前記放射状に配列した多数シリンダにおいて、そのピストンロッドが摺動する距離(ストローク)を長くすることは、シリンダ長を長くすることにより対応可能であるが、センタリング機能を有するピストンロッドは機能上の制約を受けるためそのストロークは短いものとならざるを得ない。このため、把握径の異なるワークに対してはカートリッジ式の補助ピンをピストンロッド先端に適宜取り付ける等して対応している。
上述のように、センタリング用ロッドL1のストロークは、前記傾斜面9a,9bの摺動し得る範囲に限られるため、このチャック装置では、そのストロークの範囲を超えた径を有するワークWをチャッキングすることができない。ストロークを超えた径のワークWに対応するためには、センタリング用ロッドL1をセンタリング用ピストンP1とともに長さの異なる物にその都度取り替えるか、あるいは、チャック本体5そのものをすべて取り替えるなどしなければならない。
As described above, the stroke centering rod L 1, the
しかし、センタリング用ロッドL1を長さの異なるものに交換するためには、そのピストンP1及びロッドL1をシリンダ1から抜き取る作業が必要であり、その交換には前記圧力流体の排出を伴うので作業が煩雑である。また、その脱着を繰り返すことは、部品の磨耗、損傷を招きやすく、センタリングの精度を保つためには好ましくない。また、チャック本体5の取替えは、非常に煩雑な作業であるので、頻繁に行うのは現実的でない。
However, in order to replace the centering rod L 1 with a different length, it is necessary to extract the piston P 1 and the rod L 1 from the
なお、部品の脱着をすることなく、前記センタリング用ロッドL1のストロークを実質的に大きくするためには、前記摺動面たる傾斜面9aの前記半径方向高低差(図5(a)に示す高さH)をあらかじめ大きくしておき、同一のロッドL1でもって対応できるワークWの径の範囲を大きくする手法も考えられる。
In order to substantially increase the stroke of the centering rod L 1 without detaching parts, the height difference in the radial direction of the
例えば、前記高さHを大きく確保するために、前記傾斜面9aの勾配を大きく、つまり、図5(a)から(b)のごとくその傾きを主軸と直交する側へ起こす手法である。しかしこの手法によれば、図中のロッドL3の僅かな横移動で、ピストンP1と一体のロッドL’1が大きく上下へ進退することとなる。このため、バネS3及びピストンロッドL3による付勢力伝達のわずかな誤差が、ロッドL’1の進退量に大きく影響することとなる。また、この勾配変更は、同じく図5(a)から(b)のごとく、ロッドL’1に作用する付勢力F1を弱めるので、ワークWのセンタリング精度上好ましくない。
For example, in order to ensure a large height H, the slope of the
さらに、その傾斜面を、図5(c)に示すように、図5(a)の場合と同じ傾きでもって横方向(ピストンロッドL3の軸方向)へ延長して高さHを大きくし、同時にピストンロッドL3の横方向へのストロークSを増やすことにより、ロッドL’1の進退し得る範囲(前記高さH方向のストローク)を大きくする手法も考えられる。しかし、この手法によれば、ロッドL’1の進退に伴うロッドL3の移動量、つまりバネS3の伸縮量も同時に大きくなる。このようなバネS3の大きな伸縮は、センタリング時に一定の付勢力を維持する上で好ましくないとともに、チャック本体5の奥行きが長くなるので、装置が大型化する。装置を大型化することは好ましくない。このため、装置の大型化を伴わず精度を維持しながら、同一チャック装置でもって、異なる径のワークWに広い範囲で対応することは困難であった。
Further, the
そこで、この発明は、同一のチャック装置で、簡単な構造により容易に異なる径のワークをチャッキングできるようにすることを課題とする。 Accordingly, an object of the present invention is to make it possible to easily chuck workpieces having different diameters with a simple structure using the same chuck device.
上記の課題を解決するために、この発明は、センタリングの際に使用する3つのセンタリング用ロッドのチャック本体中心側端を、そのチャック本体の主軸方向に進退可能に設けたテーパコーンの外周に設けた3つの傾斜面を介して摺動させ、そのテーパコーンの進退によりロッドを外側に付勢し、そのテーパコーンの軸心から傾斜面に至る半径方向への距離は、テーパーコーンを取り替えることにより変え得るようにしたのである。前記軸心から半径方向への傾斜面の位置が変われば、センタリング用ロッドの進退し得る半径方向への範囲も変わるので、径の異なるワークをチャッキングすることができる。 In order to solve the above-described problems, the present invention provides the chuck body center side ends of three centering rods used for centering on the outer periphery of a tapered cone provided so as to be able to advance and retract in the main shaft direction of the chuck body. The rod is slid through three inclined surfaces, and the rod is urged outward by the advance and retreat of the tapered cone. The radial distance from the axis of the tapered cone to the inclined surface can be changed by replacing the tapered cone. It was. If the position of the inclined surface in the radial direction from the axial center changes, the range in the radial direction in which the centering rod can advance and retreat also changes, so that workpieces having different diameters can be chucked.
具体的には、第一に、旋盤の主軸中心に同心に固定する筒状のチャック本体に、その軸に垂直な断面の一円周に沿って、複数のシリンダを半径方向に等分角度に設け、そのシリンダにはピストンを進退可能に内蔵してそのピストンと一体に動くロッドを設けるとともに、前記シリンダに供給した流体圧力によりピストンを外向きに前進させることにより、前記ロッド先端でワークW内周面を保持する装置である。 Specifically, first, a cylindrical chuck body fixed concentrically to the center of the main axis of the lathe, and a plurality of cylinders are equally spaced in the radial direction along one circumference of a cross section perpendicular to the axis. In the cylinder, a piston is built in such a manner that the piston can be moved forward and backward, and a rod that moves integrally with the piston is provided. It is a device that holds the peripheral surface.
次に、前記複数のシリンダのうち、等分配置した3箇所をセンタリング用シリンダ、他をクランプ用シリンダとして、そのセンタリング用シリンダのセンタリング用ピストン中心側に、その先端を傾斜面とした等しい長さのピストンロッドをそれぞれ設けて前記センタリング用ピストンと一体に進退可能とする。そのチャック本体内には、上記センタリング用シリンダ、クランプ用シリンダとは別の配管のシリンダ装置、あるいは回転シリンダを駆動源として前記主軸中心に沿って前進・後退するシャフトの端部に同心の筒状開口穴を設け、その穴にしっくりと入る筒軸の外周3箇所を上記のピストンロッドの傾斜面に沿うようにその中心軸からの距離の等しい傾斜面としたテーパコーンをシャフトに取付け、取外し自在とした構成とする。 Next, among the plurality of cylinders, three equally-spaced cylinders are used as centering cylinders and the other is used as a clamping cylinder. The piston rods are respectively provided so as to be able to advance and retract integrally with the centering piston. In the chuck body, a cylinder device having a piping other than the centering cylinder and the clamping cylinder, or a cylindrical shape concentric with the end of the shaft that moves forward / backward along the center of the main shaft using a rotary cylinder as a drive source. Attached to the shaft is a taper cone that is provided with an opening hole, and the outer periphery of the cylindrical shaft that fits into the hole is inclined at an equal distance from the central axis so as to be along the inclined surface of the piston rod. The configuration is as follows.
さらに、テーパコーンを後退させることにより、前記両傾斜面を介して、前記3箇所のセンタリング用ピストンのロッドが外向きに広がりワークをセンタリングした後、すべてのシリンダに液圧を加えてすべてのピストンのロッドを前進させて等しい押し圧でワークを保持し、その後、テーパコーンを前進させることにより、前記3箇所のセンタリング用ピストンに加えられていた前記センタリングの力を取り去り、ワーク内周面全体を等しい保持力で把握する。 Further, by retracting the taper cone, the rods of the three centering pistons spread outwardly through the both inclined surfaces to center the workpiece, and then hydraulic pressure is applied to all the cylinders to The rod is advanced to hold the workpiece with the same pressing pressure, and then the taper cone is advanced to remove the centering force applied to the three centering pistons and keep the entire inner peripheral surface of the workpiece equal. Grasp by force.
このようにすれば、3つのセンタリング用シリンダの各ロッドを、一つのテーパコーンでもって一斉に付勢し得るので装置の構成が簡単となり、また、ロッドを制御する傾斜面を一つのテーパコーンに集約したので、その脱着の手間が省かれる。 In this way, each rod of the three centering cylinders can be urged all at once with one taper cone, so that the configuration of the device is simplified, and the inclined surface for controlling the rod is integrated into one taper cone. Therefore, the trouble of the desorption is saved.
上記構成の薄肉・脆性ワーク用チャック装置において、前記テーパコーンは、その中心軸から傾斜面までの距離の異なるテーパコーンを選択することにより、内径の異なるワークをセンタリングして保持可能とした構成を採用し得る。 In the chuck device for thin-walled / brittle workpieces having the above-mentioned configuration, the taper cone adopts a configuration capable of centering and holding a workpiece having a different inner diameter by selecting a taper cone having a different distance from the central axis to the inclined surface. obtain.
このようにすれば、傾斜面位置、すなわち、コーン中心軸の軸心から半径方向にその傾斜面に至る距離の異なるコーンをいくつか用意し、チャッキングするワークの径、形状に合わせてそのコーンを取り替えることにより、その傾斜面に摺動するセンタリング用シリンダのロッドの進退する範囲を、その主軸の半径方向に移動させることができる。このため、センタリング用シリンダのピストン、ロッドをチャック本体から取り外して交換することなく、同一のチャック本体を用いて、そのテーパコーンのみを取り替えることにより、径の異なるワークにも対応できる。 In this way, several cones with different distances from the inclined surface position, that is, the distance from the axial center of the cone central axis to the inclined surface are prepared, and the cones are adjusted according to the diameter and shape of the workpiece to be chucked. Can be moved in the radial direction of the main axis of the rod of the centering cylinder that slides on the inclined surface. For this reason, it is possible to deal with workpieces having different diameters by replacing only the tapered cone using the same chuck body without removing and replacing the piston and rod of the centering cylinder from the chuck body.
この発明は、以上のようにしたので、同一のチャック装置でもって、径の大きく異なるワークのチャッキングに容易に対応できる。 Since the present invention is configured as described above, it can easily cope with chucking of workpieces having greatly different diameters with the same chuck device.
一実施形態を図1乃至図3に示し、この発明のチャック装置は、旋盤の主軸中心c(以下、軸心cという)に同心に固定されたチャック本体10に、図2に示すように、その軸心cからの放射方向外側に向く12個のシリンダを前記軸心周りの等分角度に設けている。そのうち、3個のシリンダは、互いに前記軸心c周りの等分角度に位置させてセンタリング用シリンダ11とするとともに、他のシリンダをクランプ用シリンダ12としている。図1及び図2に示すように、そのセンタリング用シリンダ11のピストンP11の外側端にはセンタリング用ロッドL11が、クランプ用シリンダ12のピストンP12の外側端にはクランプ用ロッドL12がそれぞれ一体に設けられて、そのロッドL11,L12が、ピストンP11,P12と連動して動くようになっている。
1 to 3 show an embodiment of a chuck device according to the present invention, in which a
前記センタリング用シリンダ11、及びクランプ用シリンダ12には、図1に示すように、それぞれピストンP11,P12を挟んで内方シリンダ室11a、12a、外方シリンダ室11b,12bが設けられ、その内方シリンダ室11a,12aが流体回路18に、外方シリンダ室11b,12bが流体回路16にそれぞれ接続されている。その回路16,18は、それぞれ独立して作用する図示しない流体供給手段と別々に連通しており、その各流体供給手段により各センタリング用シリンダ11及び各クランプ用シリンダ12に、作動流体を給排可能にしている。
As shown in FIG. 1, the centering
流体回路18をリリースした状態で、流体回路16によって外方シリンダ室11b,12bへ作動流体を供給して加圧することにより、各ピストンP11,P12のロッドL11,L12をそれぞれ前記放射方向内側に向かって後退させ、逆に、流体回路16をリリースした状態で、流体回路18によって内方シリンダ室11a,12aへ作動流体を供給して加圧することにより、各ピストンP11,P12のロッドL11,L12を前記放射方向外側に向かって進出させる。
With the
また、前記3つのセンタリング用シリンダ11には、前記流体回路16,18とは、別の配管によるセンタリングシリンダ装置13を設け、そのセンタリングシリンダ装置13のシャフトL13が、チャック本体10の前記軸心cと同心に、前記センタリング用シリンダ11のロッドL11に直交して配置される。
Further, the three centering
シャフトL13は、図1に示すように、センタリングシリンダ装置13の外方シリンダ室13aに、上記流体回路16,18とは別に作動流体を供給する流体回路17を設けて、その流体回路17に供給された流体圧力により、シャフトL13を前面側へ向かって加圧できるようになっており、シリンダ13の内方シリンダ室13b内には、その加圧方向とは逆方向に付勢力を与えるバネ25を配置している。このセンタリングシリンダ装置13に供給される流体圧力、及びバネ25の付勢力により、シャフトL13は、前記軸心cに沿って前進、後退するようになっている。
As shown in FIG. 1, the shaft L 13 is provided with a
そのシャフトL13のチャック本体10前面側端部には、軸心cと同心の円筒状の開口穴23を設け、その穴23にしっくりと入る円筒軸からなるテーパコーン20を穴23に嵌め込んで、前記シャフトL13に固定する。このテーパコーン20は、ボルト22を介してシャフトL13に取付け、取外し自在となっている。
A
その取付部の構成は、前記開口穴23内に、センタリングシリンダ装置13のシャフトL13前端が前面側に向かって露出しており、その露出した部分をコーン取付部としてボルト孔26が設けられている。また、センタリング用シリンダ11のピストンP11は、その中心側(内側)に一体に設けたロッド21端部が、前記開口穴23内に突出するようになっている。
The mounting portion is configured such that the front end of the shaft L 13 of the centering
この開口穴23内で、前記前面側からコーン20が挿入されて、ボルト22が前記ボルト孔26にねじ込まれて、テーパコーン20がシャフトL13と同心に着脱可能に取り付けられる。このとき、シャフトL13には、廻り止めピン24が設けられているので、この着脱時にシャフトL13が不用意に回転することがない。
This opening hole inside 23 and the
テーパコーン20は、前述のように、前記穴23にぴったりと嵌る円筒軸状を成しており、前記シャフトL13の軸方向への移動とともに、その周面が穴23内壁に摺動しながら同心状態を維持して軸方向に移動するようになっている。そのコーン20のシャフトL13側端部付近の周面には、その端部に向かうテーパ面を設けて外径が端部に近づくほど若干小さくなるようになっているので、コーン20を穴23内に挿入しやすい。
As described above, the tapered
また、前記コーン20の前記傾斜面19aは、そのコーン20の外周面に設けられており、その構成は、前記穴23内に突出している前記3つのセンタリング用シリンダ11のロッド21方向にそれぞれ向く、前記軸心cと同方向の溝部20aを形成して、その3つの溝部20aのそれぞれ底部に傾斜面19aを設けている。この傾斜面19aは、シリンダ装置13側からチャック本体10の前部側に近づくほど軸心cから離れていく向きの勾配であり、それぞれ軸心cに対して同じ角度の勾配を有している。また、その傾斜面19aの軸心cからの距離は、軸心cに直交する断面内では3つのすべて傾斜面が等距離に設定されている。
Further, the
この傾斜面19aは、前記センタリング用シリンダ11のピストンP11中心側(内側)に一体に設けたピストンロッド21端部の傾斜面19bに当接する。両傾斜面19a,19bは、主軸中心の軸方向に対して同勾配であるので面的に接触し、前記シャフトL13が軸方向へ進退するとともに、前記傾斜面19bは傾斜面19aに摺動して、その当接位置が傾斜面19a上を移動する。
The
この摺動状態で、すべての傾斜面19a,19b同士が摺動している限りにおいて、センタリングシリンダ装置13は、そのシャフトL13の傾斜面19aを介して同一の付勢力を各センタリング用ロッドL11に付与するように機能する。また、一のセンタリング用ロッドL11は、前記シャフトL13の傾斜面19aとの当接位置(前記軸心cからの半径方向の距離)の変化によって半径方向へ付勢され、他のセンタリング用ロッドL11が前記半径方向のどの位置にあるかに係わらず、軸心を基準に独立して付勢される。各ピストンロッドL11に、それぞれ独立して付勢力が作用し得るので、ワークWを軸心cと同心に維持し得る。
In this sliding state, all of the
チャッキングする際には、この傾斜面19a位置(傾斜面19aの軸心cからの半径方向の距離)の異なるテーパコーン20を幾つか用意し、チャッキングするワークWの径に合わせて所定のコーン20を選択して使用すれば、その傾斜面19aの位置が前記半径方向に変化することによりロッドL11のストロークする範囲も変化するので、前記ワークWの保持部分の内径を、ロッドL11のストロークの範囲内に収めるよう調整することができる。
When chucking, several tapered
以下、ワークWをチャッキングする際の作用について説明すると、図1及び図2に示すように、まず、前記所定のテーパコーン20をシャフトL13に取り付け、流体回路17に作動流体を供給して外方シリンダ室13a側からピストンP13を加圧して、図1に矢印Aで示すように、そのピストンP13と一体に動くシャフトL13を右側に向かって移動させる。この移動は、前記開口穴23の前面側に設けたキャップ27に至らない僅かな距離で充分である。
Hereinafter, to explain the action when chucking the workpiece W, as shown in FIG. 1 and FIG. 2, first, a
流体回路17による加わる油圧をそのままに、流体回路18の油圧をリリースして、シリンダ室11a,12aに油圧がかからないようにし、流体回路16に作動流体を供給してシリンダ室11b,12b側からそれぞれピストンP11,P12を内側に向かって矢印B,Cのように加圧してロッドL11、L12を内側に後退させ、その後流体回路16の油圧もリリースする。
The hydraulic pressure applied by the
この状態で、チャック装置10の前面側から、その装置前部の外周14に、手作業あるいはロボット等により、図中の鎖線で示すようにワークWを嵌めて前面15に当接させて仮置きし、ついで、センタリングシリンダ装置13の流体回路17の油圧をリリースすると、バネ25の付勢力により、シリンダ装置13のシャフトL13が、図中の矢印Aの反対方向へと移動する。この移動により、前記傾斜面19a,19bを介してセンタリング用ロッドL11が、図中の矢印Bの反対方向、つまり半径方向外側へ向かって均等な力でもって進出し、そのロッドL11がワークWの内周面に当接してその内周3方等分角度の位置から保持してそのワークWの軸心を前記軸心に一致させる。
In this state, from the front side of the
このとき、ワークWが偏ってセットされて、3つのセンタリング用ロッドL11の中にワークWに密着しないロッドL11が存在すると、その3つのセンタリング用ロッドL11に偏った反力が作用する。センタリングシリンダ装置13のシャフトL13は、その各センタリング用ロッドL11に作用する反力の差を打ち消して同一付勢力とし得るようにロッドL11を進出させ、ワークWを調心して保持する。
At this time, is set by the work W is deviated, the rod L 11 not in close contact with the workpiece W in the three centering rods L 11 is present, the reaction force that is biased to the three centering rods L 11 that acts . Shaft L 13 of the centering
この保持の後、流体回路18を通じてセンタリング用シリンダ11、クランプ用シリンダ12に作動流体を供給すると、前記センタリング用ロッドL11,クランプ用ロッドL12は半径方向外側へ向かって、矢印B,Cの反対方向へと動作させて、前記の同心状態に維持しながらワークWの内周を複数点でクランプする。
After the holding, centering
このとき、流体回路18による作動流体の圧力を高くして両ピストンP11,P12の押付け力をバネ25の付勢力より大きくした場合においても、流体回路18はすべてのシリンダ室11a,12aに開放されているので、センタリング用ロッドL11でセンタリングされた状態にあるワークWは、個々のロッドL12がワークWに接触するタイミングにズレがあっても、遅れたロッドL12全てが接触して押付け力が生じるまで、先行しているロッドL11,L12には押付け力が働かない。ロッドL12が全て接触した後は均等な押付け力がワークWに作用するため、局所的に大きな力がワークWに掛かりセンタリング精度を悪くしたり、局部的なワーク歪による真円精度への悪化は生じず、ワークWはセンタリングを維持した状態で、そのワーク内周を強力に保持することができる。
At this time, even when the pressure of the working fluid by the
このため、例えば、ワークWの把持面と中心間距離にばらつきがある場合においても、センタリングを維持しながら均等な力でクランプすることができる。 For this reason, for example, even when there is a variation in the distance between the gripping surface of the workpiece W and the center, it is possible to clamp with uniform force while maintaining centering.
このクランプの後、流体回路17に再度作動流体を供給して、シャフトL13を前面側へ向かって矢印Aのように、傾斜面19a,19b間に僅かな隙間を生じさせる方向へ僅かに移動させ、この移動により、傾斜面19aを介してセンタリング用ロッドL11に作用していた半径方向外側への加圧が解除される。このとき、ワークWは、継続して作用している流体回路18による各ロッドL11,L12の半径方向外側への加圧によってその保持が維持されているので、前記同心状態の精度を維持し得る。
After this clamping, to supply again the working fluid in the
この結果、同じピストン面積で等しい油圧が作用しているロッドL11,L12は、各方位からフレキシブルな力でもってワークWを保持するので、薄肉、脆弱なワークWを変形させることなくチャッキングすることができる。チャック本体10を回転させて旋盤等により所定の旋削、加工を終えた後は、流体回路18の油圧をリリースすると同時に、流体回路16に作動流体を供給し、各ロッドL11,L12を内側に向かって後退させて、加工済みワークWを取り外す。このとき、異なる径を有するワークWを加工する場合には、例えば、図3に示すように、テーパコーン20を、そのワークWの径に見合った所定の傾斜面19a位置を有する物に取り替えればよい。
As a result, the rods L 11 and L 12 on which the same hydraulic pressure is applied with the same piston area hold the workpiece W with a flexible force from each direction, so that the thin-walled and fragile workpiece W is not deformed. can do. After the
なお、この実施形態では、ワークWを保持するために、図2に示すように、軸心c周りに前記シリンダ11、及びシリンダ12を併せて12個等分角度の位置に配置したが、その配置されるシリンダ11,12は、円筒薄肉ワークの周面に対して等角度に配置されている限りにおいてその数は任意であり、チャック本体10に取り付け可能な限りにおいて、前記軸心c周りに多数設ければ、その保持状態が安定する。また、センタリング用シリンダ11の数も3個には限定されず、4個以上としてもよい。さらに、各シリンダ11,12のロッドL11、L12を半径方向中心側へ後退させるための手段としては、この実施形態のように流体圧力の作用を使用してもよいし、バネ等の弾性体による付勢力を使用してもよく、また、シャフトL13を進退させる手段としては、同じく、この実施形態のように流体圧力の作用を使用してもよいし、回転シリンダ等の駆動源を使用するなど他の手段を使用してもよい。
In this embodiment, in order to hold the workpiece W, as shown in FIG. 2, the
また、テーパコーン20の形状は、この実施形態のように、円筒軸状のものに限定されず、前記軸心cに直交する方向の断面形状が、前記開口穴23と同一の断面形状であって、両者がしっくりと嵌り合う限りにおいて自由である。ここで、円筒軸、あるいは筒軸とは、その筒軸端面を閉じた柱状のものを含む概念である。さらに、センタリングシリンダ装置13のシャフトL13の傾斜面19aに摺動する、前記センタリング用シリンダ11のロッド21端部の形状は、この実施形態のように、前記傾斜面19aに面的に接触する同勾配の傾斜面19bであれば摺動が安定するが、特に安定を求めない場合には、異なる勾配を有する傾斜面19bや、その他、傾斜面19aと点接触、線接触する自由な形状であってよい。
The shape of the
1,11 センタリング用シリンダ
2,12 クランプ用シリンダ
3,13 センタリングシリンダ装置
5,10 チャック本体
7,8,16,17,18 流体回路
9a,9b,19a,19b 傾斜面
14 外周
15 前面
20 テーパコーン
23 開口穴
24 廻り止めピン
26 ボルト孔
27 キャップ
L1,L11 センタリング用ロッド
L2,L12 クランプ用ロッド
L3 ピストンロッド
L13 シャフト
P1,P11 センタリング用ピストン
P2,P12 クランプ用ピストン
S1,S2,S3,25 バネ
1, 11 Centering
Claims (2)
前記複数のシリンダ(11,12)のうち、等分配置した3箇所以上をセンタリング用シリンダ(11)、他をクランプ用シリンダ(12)として、その各センタリング用シリンダ(11)のセンタリング用ピストン(P11 )中心側に、その先端を傾斜面(19b)とした互いに等しい長さのピストンロッド(21)をそれぞれ設けて前記センタリング用ピストン(P11 )と一体に進退可能とし、
チャック本体(10)内には、上記センタリング用シリンダ(11)、クランプ用シリンダ(12)とは別の配管のシリンダ装置(13)、あるいは回転シリンダを駆動源として前記主軸中心に沿って前進・後退するシャフト(L13 )の端部に同心の筒状開口穴(23)を設け、その穴(23)にテーパコーン(20)を嵌め込んで、そのテーパコーン(20)の周面が前記穴(23)内壁に摺動しながら同心状態を維持してテーパコーン(20)が主軸中心に沿って移動するようになっており、そのテーパコーン(20)は、その筒軸周りの外周面の前記ピストンロッド(21)に向く箇所を上記のピストンロッド(21)の傾斜面(19b)に沿うように互いにその中心軸からの距離の等しい傾斜面(19a)とし、そのテーパコーン(20)をシャフト(L13 )に取付け、取外し自在とし、
テーパコーン(20)を主軸中心に沿って後退させることにより、前記両傾斜面(19a,19b)を介して、前記各センタリング用ピストン(P11 )のロッド(L11 )が外向きに広がりワーク(W)をセンタリングした後、すべてのシリンダ(11,12)に液圧を加えてすべてのピストン(P11,P12 )のロッド(L11,L12 )を前進させて等しい押し圧でワーク(W)を保持し、その後、テーパコーン(20)を前進させることにより、前記各センタリング用ピストン(P11 )に加えられていた前記センタリングの力を取り去り、ワーク(W)内周面全体を等しい保持力で把握することを特徴とするセンタリング機能を備えた薄肉・脆性ワーク用チャック装置。 A cylindrical chuck body ( 10 ) fixed concentrically to the center of the lathe spindle is provided with a plurality of cylinders ( 11, 12 ) at equal angles in the radial direction along one circumference of a section perpendicular to the axis. , a piston (P 11, P 12) built to be able to advance and retreat the to its respective piston (P 11, P 12) and providing a rod (L 11, L 12) to move integrally with their respective cylinders (11, 12) together, by advancing the piston (P 11, P 12) by the fluid pressure supplied to the respective cylinders (11, 12) outwardly, said rod (L 11, L 12) distal the work (W) in peripheral In the chuck device for thin and brittle workpieces that hold the surface,
Wherein the plurality of cylinders (11, 12), arranged equally the three or more centering cylinder (11), the other as a clamping cylinder (12), the centering piston of the centering cylinder (11) ( P 11 ) On the center side, piston rods ( 21 ) of the same length, each having an inclined surface ( 19b ) at the tip thereof, are provided to be able to advance and retreat integrally with the centering piston ( P 11 ) ,
The chuck body (10), the centering cylinder (11), forward and along the spindle center cylinder device of another pipe (13), or a rotating cylinder as a drive source to the clamping cylinder (12) A concentric cylindrical opening hole ( 23 ) is provided at the end of the retreating shaft ( L 13 ) , a taper cone (20) is fitted into the hole ( 23 ), and the peripheral surface of the taper cone (20) is the hole ( 23) The taper cone (20) moves along the center of the main shaft while maintaining a concentric state while sliding on the inner wall, and the taper cone (20) is the piston rod on the outer peripheral surface around the cylinder axis. a portion facing (21) is equal to the inclined surface of the distance from the central axis from one another along the inclined surface of the piston rod (21) (19b) (19a), the Mounting tapered cone (20) to the shaft (L 13), and detachable,
By retracting the taper cone (20) along the spindle center, via said two inclined surfaces (19a, 19b), spreads the rod (L 11) of each centering piston (P 11) outwardly workpiece ( W) after centering the workpiece with a rod (L 11, L 12) to advance the by equal pressing force of all the pistons in addition to hydraulic pressure to all of the cylinders (11,12) (P 11, P 12) ( W) holds, then held, by advancing the tapered cone (20), removal force of the centering said has been added to each centering piston (P 11), equal to the entire workpiece (W) in the peripheral surface A chuck device for thin and brittle workpieces with a centering function characterized by force.
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